JP2760474B2 - 重心動揺計 - Google Patents

重心動揺計

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JP2760474B2
JP2760474B2 JP6041595A JP4159594A JP2760474B2 JP 2760474 B2 JP2760474 B2 JP 2760474B2 JP 6041595 A JP6041595 A JP 6041595A JP 4159594 A JP4159594 A JP 4159594A JP 2760474 B2 JP2760474 B2 JP 2760474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、何等かの障害によりバ
ランス機能が低下した被検体のバランス機能回復訓練
や、運動工学、人間工学等の分野において被検体の重心
およびこの重心に関係して各足の足裏に作用する圧力を
測定する場合などに用いられる重心動揺計に関する。
【0002】
【従来の技術】下肢の骨折や切断の手術後、または関節
の手術後や、あるいは脳卒中片マヒ後などのリハビリテ
ーションにおいては、例えば、最初に立位姿勢をとった
被検体である患者の身体の重心位置の変動を少なくする
ような訓練が行われ、この訓練後に、椅子や床からバラ
ンスよく立ち上がるための訓練が行われる。このような
訓練を行うにあたり、特に立位姿勢をとったときの重心
位置の変動を少なくする訓練を行う場合には、従来、例
えば図4に示すような重心動揺計1が用いられている。
【0003】この重心動揺計1は、患者が両足を乗せる
矩形状の検出板2と、この検出板2の前部、および左後
部、右後部にそれぞれ設けられた荷重検出センサ3‥
と、これら荷重検出センサ3‥によって検出された荷重
から荷重中心を求め、これを患者の重心中心とする演算
部4と、この演算部4によって求められた重心中心を連
続的に表示する表示装置5とを有して構成されたもので
ある。そして、このような構成により重心動揺計1は、
患者が検出板2に両足を乗せて立位姿勢をとると、各荷
重検出センサ3‥がそれぞれの位置にかかる荷重を検出
し、それぞれに検出された検出値から演算部4により患
者の荷重中心(重心)を求め、さらに求められた重心を
表示装置5により、例えば図5に示すような重心の移動
を示す軌跡Kとして表示することができるようになって
いる。
【0004】このような訓練によれば、表示装置5に表
示される軌跡Kを見ることによって患者の重心の変動の
状態が分かることから、この軌跡Kを見ることによって
患者が自分の重心の変動をなくそうとする意志と、実際
に起こる重心の変動とを比較し、これにより医師や患者
自身が訓練による回復状態を把握することができるよう
になっている。すなわち、図5中に示す軌跡Kの外形線
L1によって形成される図形より、その中心点を推定し
てこれを患者の見掛け上の重心中心G1として特定し、
この重心中心G1から前後左右のいずれに多く、あるい
は少なく重心が移るかをみることにより、患者の回復が
どの程度進んでいるかなどが分かるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記重
心動揺計1では以下に述べる不都合がある。すなわち、
健康な人間が両足を揃えて立位姿勢をとった場合の両足
間における真の重心位置は、一般に両足間の中心点にあ
ると考えられているが、前記重心動揺計1では、特定さ
れた見掛け上の重心中心G1が真の重心位置に対してど
のような位置にあるかが分からず、しかも、バランス機
能が低下した患者においては、検出板2に乗せられた足
に作用する圧力分布が健康な人間のそれとは異なること
があるため、立位姿勢そのものが基本的に傾いた状態に
なっているのか否か、また傾いているとすれば左右前後
のいずれに傾いているのかが分からないといった不満が
ある。
【0006】また、前記従来の重心動揺計1を、例え
ば、ゴルフのスイング練習等に使用した場合、重心位置
の移動を読み取ることができ、スイングに必要とされる
正しい重心移動との違いを知ってその矯正をある程度行
うことができるが、この矯正をさらに正確に行うには、
スイングによって足裏に作用する圧力分布の変化を重心
移動と関連付けて行わなければならず、これは、前記従
来の重心動揺計1では行い得ないものであった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、重心位置を足裏に作用する圧力分布と関連付けて求
めることができるとともに、正確な重心中心に近い重心
中心を求めることができ、さらに真の重心位置と測定さ
れた重心中心との位置関係をも調べることができる重心
動揺計を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の重心動揺計は、被検体の各足が
全て乗せられる検出板と、該検出板に設けられて、この
検出板の面方向に離間した複数の点における荷重を検出
する複数の荷重検出手段と、これら荷重検出手段からの
検出信号に基づき、前記被検体の重心位置を実時間で算
出する演算手段と、前記検出板に設けられて、被検体の
各足が検出板に乗せられた際に足裏の各部に作用する圧
力を計測する多数の感圧センサを有するマトリックスプ
レートと、前記演算手段によって算出された重心位置を
予め設定されたX−Y座標上の位置に変換する重心位置
変換手段と、この重心位置変換手段によって変換された
連続的なXY座標位置を予め設定された単位時間毎に認
識された多数のXY座標として記憶するXY座標位置記
憶手段と、このXY座標位置記憶手段によって記憶され
た多数のXY座標位置を、それぞれX座標位置、Y座標
位置毎にその平均を求めて平均XY座標位置を算出し、
算出された平均XY座標位置を重心中心位置に決定する
決定手段と、前記マトリックスプレートによって計測さ
れた足裏の各部に作用する圧力を圧力分布として前記X
−Y座標上の位置に変換する圧力分布変換手段と、この
圧力分布変換手段によってX−Y座標上に変換された足
裏の圧力分布において、圧力が作用しているXY座標値
のうち、X座標の最大値と最小値およびY座標の最大値
と最小値を検出する検出手段と、この検出手段によって
検出されたX座標の最大値と最小値の平均値と、Y座標
の最大値と最小値の平均値をそれぞれを算出して、これ
ら平均値の座標値を重心原点とする重心原点算出手段
と、前記XY座標位置記憶手段によって記憶された多数
のXY座標位置と、前記決定手段によって決定された重
心中心位置と、前記圧力分布変換手段によってX−Y座
標上に変換された圧力分布と、前記重心原点算出手段に
より算出された重心原点とを表示する表示手段とを備え
てなるものである。
【0009】
【作用】請求項1の重心動揺計にあっては、被検体の足
が乗せられる検出板に設けられた荷重検出手段からの検
出信号に基づいて、被検体の重心位置を演算手段によっ
て算出して、この算出された重心位置を予め設定された
X−Y座標上の位置に、重心位置変換手段によって変換
するとともに、前記検出板に設けられたマトリックスプ
レートによって計測された足裏の各部に作用する圧力
を、圧力分布変換手段によって圧力分布として前記X−
Y座標上の位置に変換する。
【0010】そして、前記重心位置変換手段によってX
−Y座標上の位置に変換された連続的なXY座標位置を
予め設定された単位時間毎に認識された多数のXY座標
としてXY座標位置記憶手段により記憶し、この記憶さ
れた多数のXY座標位置を、決定手段によってそれぞれ
X座標位置、Y座標位置毎にその平均を求めて平均XY
座標位置を算出し、算出された平均XY座標位置を重心
中心位置に決定する。
【0011】一方、前記圧力分布変換手段によって、X
−Y座標上に変換された足裏の圧力分布において、圧力
が作用しているXY座標値のうち、X座標の最大値と最
小値およびY座標の最大値と最小値を検出手段によって
検出し、この検出されたX座標の最大値と最小値の平均
値と、Y座標の最大値と最小値の平均値を、重心原点算
出手段によってそれぞれを算出して、これら平均値の座
標値を重心原点とすることによって、真の重心位置を求
める。
【0012】そして、前記多数のXY座標位置と、重心
中心位置と、足裏の圧力分布と、重心原点とを表示装置
によって表示することにより、重心が重心中心位置から
どの方向に移動していたか、重心原点に対応する真の重
心位置が、検出された重心中心位置に対してどこに位置
しているかを圧力分布と関連付けて知るとともに、演算
手段が被検体の重心位置を実時間で算出することから、
表示装置による表示も実時間によるものとなり、表示装
置を見ながらそのときの状況と重心の移動とをリアルタ
イムに把握する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の重心動揺計の一実施例につい
て、図面を参照して説明する。図1は本発明の重心動揺
計の一実施例を示す図であり、この図において符号10
は重心動揺計である。この重心動揺計10は、被検者
(患者)の両足が乗せられる略四角形状の検出板11
と、該検出板11の裏面側四隅部にそれぞれ設けられて
患者の両足が検出板11に乗せられた際に、検出板11
の四隅部かかる荷重を連続的に検出する4個のロードセ
ル(荷重検出手段)12…と、これらロードセル12…
からの検出信号に基づき、患者の重心位置を算出する演
算手段13と、演算手段13によって算出された重心位
置を予め設定されたX−Y座標上の位置に変換するとと
もに、変換されたXY座標位置を予め設定された単位時
間毎に認識された多数のXY座標として記憶するXY座
標位置変換記憶手段14と、XY座標位置変換記憶手段
14によって記憶された多数のXY座標位置を、それぞ
れX座標位置、Y座標位置毎にその平均を求めて平均X
Y座標位置を算出し、算出された平均XY座標位置を重
心中心位置に決定する決定手段15と、前記記憶手段1
3によって記憶された多数のXY座標位置と、前記決定
手段15によって決定された重心中心位置とを表示する
表示装置(表示手段)16とを備えている。さらに、重
心動揺計10は、前記検出板11の上面に取付けられ
て、患者の各足が検出板11上に乗せられた際に足裏の
各部に作用する圧力を計測する多数の感圧センサを有す
るマトリックスプレート20と、このマトリックスプレ
ート20によって計測された足裏の各部に作用する圧力
を圧力分布として前記X−Y座標上の位置に変換する圧
力分布変換手段21とを備えている。
【0014】ここで、演算手段13は、中央演算処理ユ
ニット(CPU)、および内部記憶装置となるRAM、
ROM等のメモリを備えた演算処理装置(コンピュータ
ー)に記憶されたものであり、またXY座標位置変換記
憶手段14、決定手段15は、この演算処理装置、ある
いは光磁気ディスク等の補助記憶装置に記憶されたもの
である。
【0015】ロードセル12‥は、略四角形状の検出板
11の各四隅部に、正四角形の各頂点をなすようにして
それぞれ配設されたものであり、これらロードセル12
…にはそれぞれその出力を増幅するためのアンプ17が
接続され、さらにこれらアンプ17‥にはフィルタ1
8、AD変換器19を介して演算手段13となる演算処
理装置が接続されている。なお、検出板11の足を乗せ
る面には、各ロードセル12…の中心となる位置に点、
あるいは丸といった足の位置を合わせるための目印Sが
マトリックスプレート20上に設けられている。
【0016】演算手段13は、ロードセル12…からの
検出信号がアンプ17によって増幅され、フィルタ18
によって不要周波数帯域がカットされ、さらにAD変換
器19によってAD変換された信号を入力し、これによ
り各ロードセル12…が受けた荷重からその重心位置を
実時間、すなわちリアルタイムに算出するものである。
なお、ロードセル12…では連続的に荷重が検出される
が、演算手段13ではこれを0.5秒、1.0秒あるいは
2.0秒といったような単位時間毎に、すなわち断続的
に演算処理してその重心位置を算出している。そして、
このようにして断続的に処理されて得られた重心位置の
データは、その個々のデータがCRT等からなる表示装
置16によって連続的(ミクロ的には断続的)に表示さ
れ、これにより測定開始時からの重心位置の移動が図2
に示すような軌跡Kとして表示されるようになってい
る。
【0017】また、XY座標位置変換記憶手段14は、
演算手段13によって算出された重心位置を予め設定さ
れたX−Y座標上の位置に変換する変換機能を有する重
心位置変換手段14aと、変換されたXY座標位置を予
め設定された単位時間毎に認識された多数のXY座標と
して記憶する記憶機能を有するXY座標位置記憶手段1
4bとからなるものである。ここで、予め設定されたX
−Y座標とは、この例では、前記目印Sの位置を原点と
し、ロードセル12…が形成する正四角形の底辺(足を
検出板11に乗せた際踵が向く側の辺)がX軸と平行と
なるように設定されたものであり、また、このX−Y座
標も図2に示すように表示装置16に表示されるように
なっている。
【0018】また、決定手段15は、XY座標位置記憶
手段14bによって記憶された多数のXY座標位置を、
それぞれX座標位置、Y座標位置毎にその平均を求めて
平均XY座標位置を算出する算出機能15aと、算出機
能15aによって得られた平均XY座標位置を重心中心
位置として決定し、この位置を信号として出力する出力
機能15bとからなるもので、出力機能15bによって
出力した信号を表示装置16に送り、重心位置の軌跡K
とともに、該軌跡K内に重心中心位置G0をも表示でき
るように構成されたものである。
【0019】ここで、算出機能15aおよび出力機能1
5bは、測定時間、あるいは記憶手段15によって得ら
れたデータの数が予め設定された時間あるいは数になっ
たら、自動的に平均XY座標位置を算出し、結果を出力
するようになっており、したがって例えば測定時間(訓
練時間)をそのまま設定時間にすれば、測定(訓練)終
了後、測定中の全重心位置の中心が出力されるようにな
っている。
【0020】また、前記マトリックスプレート20は、
数百〜数千個の感圧センサ20a…を正方形状に配設し
たもので、各感圧センサ20aの一辺は1〜5mm程度と
されている。このマトリックスプレート20は、検出板
11のロードセル12…が配設された内側の位置に設け
られるが、この場合、検出板11の表面には、マトリッ
クスプレート20の外形線に対応する線Aが描かれてお
り、これによって患者が検出板11上に乗った際、その
内側で両足を揃えれば必ずマトリックスプレート20上
に位置するようになっている。
【0021】前記マトリックスプレート20を構成する
感圧センサ20aは、それぞれ圧力を感じた場合に、す
なわちその表面に一定以上の圧力を受けた場合に、ON
となるとともに、その圧力の大きさに応じて電圧に変化
が生じ、これによって前記表示装置16に圧力が作用し
た位置と、その圧力の大きさに応じて色の異なった表示
がなされ、また、圧力を受けなかった場合にOFFとな
るものである。また、マトリックスプレート20は、前
記予め設定されたX−Y座標上の位置と対応した位置に
配置されている。
【0022】また、前記マトリックスプレート20に
は、圧力分布変換手段21が接続されている。この圧力
分布変換手段21は、マトリックスプレート20の各感
圧センサ20aが感じた圧力、すなわち、患者の足裏が
マトリックスプレートに接触した際に足裏の各部に作用
する圧力の位置を、圧力の大きさとともに位置情報とし
て変換して、前記予め設定されたX−Y座標上のXY座
標として認識するものであり、これによって、足裏の各
部に作用する圧力を圧力分布として前記表示装置16に
表示するようになっている。
【0023】また、前記圧力分布変換手段21には検出
手段22が接続されている。この検出手段22は、圧力
分布変換手段21によってX−Y座標上に変換された足
裏の圧力分布において、感圧センサ20aのうちONと
なったもののうち、すなわち、圧力が作用しているXY
座標のうち、X座標の最大値と最小値およびY座標の最
大値と最小値を検出するものである。
【0024】前記検出手段22には重心原点算出手段2
3が接続されている。この重心原点算出手段23は、検
出手段22によって検出されたX座標の最大値と最小値
の平均値と、Y座標の最大値と最小値の平均値をそれぞ
れ算出して、これらX座標の平均値とY座標の平均値を
重心原点とするものである。そして、この重心原点算出
手段によって算出されて重心原点は、そのXY座標に対
応する信号が前記表示装置16に出力されるようになっ
ている。
【0025】なお、本実施例の重心動揺計10には、演
算手段13、XY座標位置変換記憶手段14、決定手段
15、圧力分布変換手段21、検出手段22、重心原点
算出手段23を構成するコンピューターシステムにプリ
ンター(図示略)が設けられており、これによって表示
装置16に表示される画像と同様のデータ、すなわちX
−Y座標や重心位置の軌跡、重心中心位置、足裏の圧力
分布、重心原点等がプリントアウトされるようになって
いる。
【0026】次に、上記構成の重心揺動計10を用い、
リハビリテーションのため患者(被検体)の重心位置、
足裏の圧力分布、重心原点等を測定する方法について説
明する。なお、この例では、決定手段15の算出機能1
5a、出力機能15bを起動させる設定時間として、全
測定時間をそのまま用いている。
【0027】まず、検出板11の上に患者を乗せるとと
もに、その両足間の中心位置を目印Sを目標として大ま
かに合わせ、その状態で重心揺動計10の測定系のスイ
ッチをオンする。すると、患者の両足にかかる荷重が4
個のロードセル12…によって検出され、それぞれの検
出信号がアンプ17、フィルタ18、AD変換器19を
介して演算手段13に送られる。演算手段13では、送
られてきた各検出信号を入力し、従来の重心揺動計と同
様の演算処理によって各ロードセル12…が受けた荷重
から患者の重心位置を予め設定された単位時間毎に算出
し、得られた結果を表示装置16に送ってこれを表示す
る。したがって、表示装置16では、演算手段15で算
出された重心位置が順次表示されていき、これにより患
者の測定開始後の重心の移動が図2中の軌跡Kとして表
示される。
【0028】また、このようにして演算手段15で算出
された重心位置は、XY座標位置変換記憶手段14の重
心位置変換手段14aによって予め設定されたX−Y座
標上の位置に変換され、単位時間毎に認識された多数の
XY座標として記憶される。そして、重心位置測定が終
了すると、算出機能15a、出力機能15bが起動し、
記憶された多数のXY座標から算出機能15aによって
それぞれX座標位置、Y座標位置毎にその平均が求めら
れ、平均XY座標位置が算出される。さらに、算出され
た平均XY座標位置は、出力機能15bによって重心中
心位置G0に決定され、図2に示すように表示装置16
やプリンタによって重心位置の軌跡とともにその位置が
表示される。
【0029】一方、検出板11の上に患者の足が乗せら
れると、マトリックスプレート20が作動して、足圧を
受けた感圧センサ20aがONとなり、足圧を受けない
感圧センサ20aはOFFの状態を維持する。そして、
ONとなった感圧センサ20aからの信号を受けた圧力
分布変換手段21は、この信号を足裏の各部に作用する
圧力の圧力分布として前記予め設定されたX−Y座標上
の位置に変換する。この場合、圧力の作用した位置が圧
力の大きさとともにX−Y座標上の位置に変換され、足
裏の各部に作用する圧力を圧力分布として前記表示装置
16に表示される。表示装置16に圧力分布を表示する
場合、圧力の大きさに応じて色の異なった表示がなされ
る。これによって、足裏のどの部分にどの程度の圧力が
作用しているのかを一目で認識することができる。
【0030】また、前記X−Y座標上に変換された足裏
の圧力分布に基づいて、検出手段22によって、図3に
示すように、圧力が作用しているXY座標値のうち、X
座標の最大値X1と最小値X2、およびY座標の最大値
Y1と最小値Y2を検出する。次いで、前記重心原点算
出手段23によって、前記最大値X1と最小値X2の平
均値(X1+X2)/2と、最大値Y1と最小値Y2の
平均値(Y1+Y2)/2を算出し、これら平均値の座
標値{(X1+X2)/2,(Y1+Y2)/2}を重
心原点(真の重心位置)Oとする。なお、この重心原点
Oと、足裏の圧力分布は図3に示すX−Y座標上に示さ
れているが、実際には前記重心の軌跡と重心の中心位置
G0が示された図2に示すX−Y座標上に示される。
【0031】このような重心揺動計10にあっては、測
定終了後、重心の移動を示す軌跡、重心の中心位置G
0、足裏の圧力分布、重心原点Oとが表示装置16上に
あるいはプリントアウトされたものとして示されること
から、重心が重心中心位置G0からどの方向に多く、あ
るいは大きく移動していたかが分かるとともに、重心原
点(真の重心位置)Oと重心中心位置G0とを比較する
ことにより、重心原点Oに対応する真の重心位置が検出
された重心中心位置G0に対してどこに位置しているか
を検知することができる。
【0032】したがって、重心位置を足裏に作用する圧
力分布と関連付けて求めることができるとともに、真の
重心位置Oと測定された重心中心G0との位置関係をも
調べることができるので、バランス機能回復のリハビリ
テーション等の機能訓練をする際に足裏に作用する圧力
と重心移動とを関連付けて訓練することができ、しかも
前記測定結果は表示部16にリアルタイムに表示される
ので、患者はこの表示部16を確認しつつ確実に正しい
訓練を行うことができる。
【0033】また、真の重心位置Oと重心中心G0との
位置関係を容易に調べることができるので、立位姿勢そ
のものが基本的に傾いた状態になっているのか否か、ま
た傾いているとすれば左右前後のいずれに傾いているの
かを調べることができる。
【0034】さらに、例えば患者の重心が瞬間的に大き
く動いてしまっても、そのときに検出された重心位置は
瞬間的であることから、単位時間毎に認識され記憶され
た検出値としてはその頻度が少ないものとなり、したが
ってこの検出値が重心中心を決定するにあたって大きく
影響を及ぼすことがなく、その分得られた重心中心G0
が本来の重心中心にほぼ一致するものとなる。
【0035】なお、前記実施例では本発明の重心揺動計
を主にリハビリテーションを目的として使用したが、運
動工学、人間工学等の分野において被検者の重心を、足
裏に作用する圧力分布と関連付けて測定する場合などに
も用いることができるのはもちろん、人間以外の動物の
重心の揺動を調べるのにも用いることができる。また、
前記実施例では、検出板11が1枚の例について説明し
たが、各足にそれぞれ対応するよう複数の検出板を用い
てもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の重心動揺計によれば、重心位置を示す多数のXY座標
位置と、重心中心位置と、足裏の圧力分布と、重心原点
とを表示装置によって表示することにより、重心が重心
中心位置からどの方向に多く、あるいは大きく移動して
いたかが分かるとともに、重心原点(真の重心位置)と
重心中心位置とを比較することにより、真の重心位置
が、検出された重心中心位置に対してどこに位置してい
るかを知ることができる。
【0037】したがって、重心位置を足裏に作用する圧
力分布と関連付けて知ることができるとともに、真の重
心位置(重心原点)と測定された重心中心との位置関係
をも知ることができるので、バランス機能回復のリハビ
リテーション等の機能訓練をする際に足裏に作用する圧
力と重心移動とを関連付けて訓練することができ、しか
も演算手段が被検体の重心位置を実時間で算出すること
から、表示装置による表示も実時間によるものとなり、
したがって表示装置を見ながらそのときの状況と重心の
移動とをリアルタイムに把握することができ、患者はこ
の表示部を確認しつつ確実に正しい訓練を行うことがで
きる。
【0038】また、真の重心位置と重心中心との位置関
係を容易に調べることができるので、立位姿勢そのもの
が基本的に傾いた状態になっているのか否か、また傾い
ているとすれば左右前後のいずれに傾いているのかを調
べることができる。
【0039】さらに、例えば患者の重心が瞬間的に大き
く動いてしまっても、そのときに検出された重心位置は
瞬間的であることから、単位時間毎に認識され記憶され
た検出値としてはその頻度が少ないものとなり、したが
ってこの検出値が重心中心を決定するにあたって大きく
影響を及ぼすことがなく、その分得られた重心中心が本
来の重心中心にほぼ一致するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重心揺動計の一実施例を示す概略構成
図である。
【図2】図1に示した重心揺動計によって得られる重心
位置の軌跡を示す図である。
【図3】図1に示した重心揺動計によって得られる足裏
の圧力分布を示す図である。
【図4】従来の重心揺動計の一例を示す概略構成図であ
る。
【図5】図4に示した重心揺動計によって得られる重心
位置の軌跡を示す図である。
【符号の説明】
10 重心揺動計 11 検出板 12 ロードセル(荷重検出手段) 13 演算手段 14a 重心位置変換手段 14b XY座標位置記憶手段 15 決定手段 16 表示装置 20 マトリックスプレート 20a 感圧センサ 21 圧力分布変更手段 22 検出手段 23 重心原点算出手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の各足が全て乗せられる検出板
    と、該検出板に設けられて、この検出板の面方向に離間
    した複数の点における荷重を検出する複数の荷重検出手
    段と、これら荷重検出手段からの検出信号に基づき、前
    記被検体の重心位置を実時間で算出する演算手段と、 前記検出板に設けられて、被検体の各足が検出板に乗せ
    られた際に足裏の各部に作用する圧力を計測する多数の
    感圧センサを有するマトリックスプレートと、 前記演算手段によって算出された重心位置を予め設定さ
    れたX−Y座標上の位置に変換する重心位置変換手段
    と、 この重心位置変換手段によって変換された連続的なXY
    座標位置を予め設定された単位時間毎に認識された多数
    のXY座標として記憶するXY座標位置記憶手段と、 このXY座標位置記憶手段によって記憶された多数のX
    Y座標位置を、それぞれX座標位置、Y座標位置毎にそ
    の平均を求めて平均XY座標位置を算出し、算出された
    平均XY座標位置を重心中心位置に決定する決定手段
    と、 前記マトリックスプレートによって計測された足裏の各
    部に作用する圧力を圧力分布として前記X−Y座標上の
    位置に変換する圧力分布変換手段と、 この圧力分布変換手段によってX−Y座標上に変換され
    た足裏の圧力分布において、圧力が作用しているXY座
    標値のうち、X座標の最大値と最小値およびY座標の最
    大値と最小値を検出する検出手段と、 この検出手段によって検出されたX座標の最大値と最小
    値の平均値と、Y座標の最大値と最小値の平均値をそれ
    ぞれを算出して、これら平均値の座標値を重心原点とす
    る重心原点算出手段と、 前記XY座標位置記憶手段によって記憶された多数のX
    Y座標位置と、前記決定手段によって決定された重心中
    心位置と、前記圧力分布変換手段によってX−Y座標上
    に変換された圧力分布と、前記重心原点算出手段により
    算出された重心原点とを表示する表示手段とを備えてな
    ることを特徴とする重心動揺計。
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