JP2760061B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体装置の製造方法に関する。本発明は
任意の半導体装置の製造に利用することができ、例え
ば、メモリーIC等の製造方法として用いることができ
る。
〔発明の概要〕 本発明は、基板上に配線を備えた半導体装置の製造方
法において、配線上に該配線の膜厚の20〜75%の膜厚の
シリコン窒化膜を形成し、次いでエッチバックにより配
線間に前記シリコン窒化膜を残し、次いで保護膜を形成
することによって、シリコン窒化膜の被覆性を良好にす
るとともに、エッチバック時に配線に悪影響が与えられ
ることを防止したものである。
〔従来の技術〕
半導体装置は、通例、基板上に配線が形成され、この
配線上に絶縁膜を形成して、その配線構造を構成してい
る。
この場合、第2図に示すように、基板1上に配線2を
形成し、更に、P−SiN(プラズマシリコンナイトライ
ド)から成る絶縁層3aをオーバーコート層としてCVD法
等により形成すると、配線2による段差付近において絶
縁層3aに凹部3bが出来、この凹部3bから配線2の下部付
近にかけて、構造的に弱い部分3cが出来ることがある。
この部分3cにおいて、外部から水分の侵入や、コンタミ
ネーションと称される汚染(汚染物質の侵入)が起きや
すい。実際、SEMによる断面観察では、わずかにライン
が見られる。以下これをタッチモードと呼ぶ。
タッチモードの発生は、絶縁層3aの被覆性に基づくと
推定される。つまり、第3図(a)に示すように、CVD
初期において配線2の下部の段差部にくびれ3b′が生
じ、これがそのまま連続する形で絶縁層3aが成長する結
果、凹部3bとタッチモードによる弱い部分3cが生ずると
考えられる。
特公昭63−32260号公報には、上記のような凹部2bの
発生によりその上層に形成する配線が断線することを防
止するため、配線上全面に絶縁物を気相成長し、異方性
エッチングすることにより、該配線側部に該絶縁物を残
すことを繰り返して、絶縁物表面の平坦化を図る技術が
提案されている。しかしこの技術は、絶縁物としてPSG
を想定しており、必ずしもシリコン窒化膜についてその
まま適用できず、かつタッチモードについては考慮して
いない。その上、本発明者らの検討によれば、エッチバ
ック前の絶縁膜が厚い場合、エッチバックにより絶縁膜
下部の配線が消失することが明らかになった。即ち、全
面エッチバック技術は、単純に適用することは難しいの
である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者の検討によれば、第2図の如き構造におい
て、配線2をアルミニウム7000Å厚のアルミニウム配線
(詳しくはSiを1wt%含有のAl−Siより成り、特にTi/Ti
N/Al−Siの積層構造で各膜厚が300Å/700Å/7000Åの3
層構造としたもの)とし、絶縁層3aをP−SiNから形成
して、かつこの場合絶縁層3aを7500Åとすると、下地の
配線2にわずかに消失がみられた。更に、絶縁層3aを1
μmとすると、配線2の消失は顕著であった。かかる消
失は、Alのグレーンが動いて、楔状の亀裂が生じ、これ
によりAlが消費されるためと考えられる。
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、配線
上にシリコン窒化物により膜形成を行う半導体装置の製
造の際に、タッチモードの発生を防止してこれに伴う不
都合を解決し、かつその場合にエッチバック技術を用い
ることとするが、この場合も該エッチバックにより配線
の消失などの悪影響を生ずることを防止した半導体装置
の製造方法を提供することが目的である。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するため、本発明の半導体装置の製
造方法は、基板上に配線を備えた半導体装置の製造方法
において、配線上に該配線の膜厚の20〜75%の膜厚のシ
リコン窒化膜を形成し、次いでエッチバックを行うこと
により配線間に前記シリコン窒化膜を残し、次いで保護
膜を形成する構成としたものである。
本発明において、保護膜としては、保護性能を有する
材質の膜であれば任意に用い得るが、シリコン窒化膜を
使用すると、上記配線上のシリコン窒化膜との密着性も
良好で、連続加工もでき、また保護膜としても良質であ
るので、有利である。
〔作 用〕
本発明によれば、配線上にシリコン窒化膜を形成し、
エッチバックにより配線間にシリコン窒化膜を残し、次
いで保護膜を形成することによって、配線上にタッチモ
ードのないシリコン窒化膜を形成することができ、かつ
エッチバックについても、上記シリコン窒化膜の膜厚は
上記配線の膜厚の20〜75%の膜厚としたことによって、
下部配線の消失が生じないようにできたものである。
本発明は、前述したように、配線上のシリコン窒化膜
の膜厚が大きいと、下部配線にその消失等の悪影響が生
じることを本発明者らが発見し、その知見に基づいて種
々検討の結果、シリコン窒化膜の膜厚を上記範囲とする
ことによって問題が解決できることを知り、本発明に至
ったものである。
なお、本出願人は先に、特開昭62−242331号におい
て、半導体素子の表面保護膜としてシリコン窒化膜とリ
ンシリケートガラスとシリコン窒化膜の3層構造の膜を
用いた半導体装置を提案したが、この技術のみであると
配線のルールが厳しい場合、3層構造から成る被覆は厚
くなって、カバレッジ不良をおこして成長しにくくなっ
たり、また3層構造にしても、水分の侵入等は防止でき
ない。しかるに本発明の如くエッチバックを用いると、
このような3層構造についても有効で、カバレッジを良
好にでき、タッチモードを防止できる。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例について、第1図を参照して説
明する。なお当然のことではあるが、本発明は図示の実
施例にのみ限定されるものではない。
この実施例は、本発明を、メモリーICの製造プロセス
に具体化し、特にそのオーバーコート構造の製造工程を
改良する形で適用したものである。
本実施例においては、第1図(a)に示すように、半
導体基板(ここではシリコン基板)である基板1に、ア
ルミニウムから成る配線21,22を形成した。本例では特
に、Ti/TiN/Al−Siの3層構造の配線21,22とし、これを
Al−Si(Siを1wt%含有するアルミニウム−シリコン合
金)を7000Å、TiNを700Å、Tiを300Åの厚で積層して
形成した。かかる配線21,22上に、シリコン窒化膜3
(本例ではP−SiN膜)をCVDにより形成して、第1図
(a)の構造を得た。
本例において、シリコン窒化膜3の膜厚は、5000Åと
した。4500〜5000Å程度としてもよい。配線21,22が800
0Åの膜厚であるので、このシリコン窒化膜3の膜厚は
配線2の62.5%の膜厚に該当する。本発明においては、
シリコン窒化膜3の膜厚を配線21,22の膜厚の20〜75%
とするものであり、本実施例ではその範囲でも特に好ま
しい62.5%としたものである。即ち本実施例の構成であ
ると、配線21,22の膜厚8000Åについて、シリコン窒化
膜3が、4500〜5000Åが特に好ましい。
次に、レジスト膜4を堆積して、レジストコートされ
た第1図(b)の構造とする。
次に、全面エッチバックして、第1図(c)に示す如
く少なくとも配線21と配線22との間にシリコン窒化膜3
を残す。なお、図中、矢印でエッチバックを模式的に示
す。これにより、シリコン窒化膜3のタッチモードの問
題は解決できる。タッチモード防止のためには、第1図
(b)に示すlの所までエッチバックすればよいが、余
裕をみて、それよりも多くエッチバックしてもよい。
ここで、先きに形成したシリコン窒化膜3の膜厚が厚
いと、配線21,22のアルミニウムの消失が生ずるが、本
実施例にあっては、かかる問題は生じず、配線21,22に
悪影響は与えられない。
次に本実施例では、薄膜5を形成して第1図(d)の
構造とする。この薄膜5は、保護膜3のはがれを防止す
るものであるので、均一で、接着性の良いものが望まし
い。ここでは、P−SiN膜を用い、1000Å厚でCVDした。
400℃程度の加熱工程を併用するのが好ましい。但し、
上記薄膜5は必ずしも必要ではなく、かかる薄膜形成工
程はなくてもよく、あるいは、これに変えて、第1図
(c)の状態でシンターし、厚いP−SiN膜を形成して
もよい。
次に、保護膜6を形成して、第1図(e)の構造とす
る。本実施例では、P−SiN膜を用い、これを7500Å厚
で形成した。P−SiN膜であるので、前工程と連続し
たプロセスにするのが容易。シリコン窒化膜3との接
着性がよく、接着用の薄膜5も形成容易である。保護
膜としての性能が良好。という利点がある。
このように保護膜6を形成したので、万一仮にシリコ
ン窒化膜3にタッチモードが出来たとしても、この保護
膜6により水分やその他の汚染分の侵入が確実に防止さ
れる。
上述の如く本実施例によれば、オーバーコート形成工
程においてレジストコートを行い、エッチバックを施し
て、Al配線21,22間にシリコン窒化膜3(P−SiN)を埋
め込み、更にその上に保護膜6(特にP−SiN)を積層
する構成にしたことにより、タッチモードの問題を解消
でき、少なくともその連続性がなくなり、外部からの水
分、汚染の侵入を防止することができ、信頼性を向上さ
せることができた。
また、エッチバックする前のシリコン窒化膜3(P−
SiN CVD膜)は、5000Å〜2000Å、特に5000Åとしたの
で、エッチバックに際しても、配線に対するダメージ、
具体的にはここではアルミニウムの消失を防ぐことがで
きるものである。
〔発明の効果〕
上述の如く本発明によれば、タッチモードの問題を解
決でき、かつ、エッチバックの際に配線に悪影響が生じ
ることが防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を工程順に断面図で示すもの
である。第2図及び第3図は、従来例の問題点を説明す
るための図面である。 1……基板、21,22……配線、3……シリコン窒化膜、
6……保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/768 H01L 21/31 - 21/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に配線を備えた半導体装置の製造方
    法において、 前記配線上に、該配線の膜厚の20〜75%の膜厚のシリコ
    ン窒化膜を形成し、 次いでエッチバックを行うことにより配線間に前記シリ
    コン窒化膜を残し、 次いで保護膜を形成する半導体装置の製造方法。
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