JP2760059B2 - 物質蒸気発生装置 - Google Patents

物質蒸気発生装置

Info

Publication number
JP2760059B2
JP2760059B2 JP1152675A JP15267589A JP2760059B2 JP 2760059 B2 JP2760059 B2 JP 2760059B2 JP 1152675 A JP1152675 A JP 1152675A JP 15267589 A JP15267589 A JP 15267589A JP 2760059 B2 JP2760059 B2 JP 2760059B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vapor
substance
discharge space
atoms
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1152675A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0316634A (ja
Inventor
要一郎 田畑
至宏 植田
成夫 殖栗
一彦 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP1152675A priority Critical patent/JP2760059B2/ja
Priority to US07/535,615 priority patent/US5150375A/en
Priority to DE69022487T priority patent/DE69022487T2/de
Priority to EP90111049A priority patent/EP0402842B1/en
Priority to EP94111354A priority patent/EP0622875B1/en
Priority to DE69031430T priority patent/DE69031430T2/de
Publication of JPH0316634A publication Critical patent/JPH0316634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2760059B2 publication Critical patent/JP2760059B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/02Constructional details
    • H01S3/03Constructional details of gas laser discharge tubes
    • H01S3/031Metal vapour lasers, e.g. metal vapour generation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、物質の蒸気を励起媒体または電離媒体と
して利用する物質蒸気発生装置に関するもので、詳しく
は、物質を蒸発させる機能の構造に関するものである。
[従来の技術] この種の蒸気を利用した物質蒸気発生装置の一例とし
て、金属蒸気レーザー装置や蒸気イオンビーム装置があ
るが、第11図は例えば昭和61年度レーザー学会第6回年
次大会講演予稿集、21a II B3、第60頁〜第63頁に示さ
れた従来の金属蒸気レーザー装置を示す断面図である。
図において、(1a),(1b)は放電をするための電極、
(2)は円筒状の放電管、(3)は蒸気を励起するため
の放電空間、(4)は蒸気を発生させるための物質であ
り、例えば銅や金などの金属である。(5)は金属
(4)が加熱されて蒸発した金属蒸気、(6)は断熱
材、(7a),(7b)はレーザー発振させるための共振ミ
ラー、(8a),(8b)は密閉空間をつくるためのフラン
ジ、(9)は真空層、(10)は絶縁筒、(11)は密閉
管、(12a)はガス注入口、(12b)はガス流出口であ
る。
次に動作について説明する。電極対(1a),(1b)間
に電圧を印加し、バッファーガスを封入した放電空間
(3)部を放電させる。この放電したイオンや電子の加
速エネルギーによって、放電空間(3)部のバッファー
ガスを加熱し、金属(4)を蒸発させる。パルス放電に
よって高加速エネルギーを持ったイオン,電子及び高温
化したバッファーガスの原子が蒸発した金属蒸気原子に
衝突すると、高加速エネルギーを持つたイオン・電子等
から蒸気原子にエネルギー授受がなされ、蒸気原子を上
位励起レベルに励起させる。断熱材(6)は放電空間
(3)部を所定の蒸気密度を保つためにガス温度の断熱
効果を高め、かつ保温する役目をする。また、真空層
(9)は断熱材(6)と同じ役目で特に放射熱を断熱す
るように働くものである。上位励起レベルに励起した金
属蒸気原子が下位励起レベルまたは基準レベルに転移し
た時、光を発生する。この発生した光は、共振ミラー
(7a),(7b)で光増幅されてレーザー光として矢印A
方向に示すように外部に出力され、レーザー加工等の産
業に利用される。
[発明が解決しようとする課題] 従来の物質蒸気発生装置は以上のように構成されてお
り、放電空間(3)中の径,軸方向のバッファーガス温
度分布及び蒸気密度分布を第12図に示す。図において、
Xは放電空間(3)の径方向を示し、Yは放電空間
(3)の軸方向を示す。Tは温度、(3a)は放電空間
(3)の中心部、(3b)は放電空間(3)の径方向の端
部、曲線(点線)1は軸方向の温度分布、曲線(一点鎖
線)n1,n2,n3は径方向の蒸気密度分布、曲線(実線)
m1,m2,m3は径方向の温度分布である。図に示すように、
放電空間(3)の中心部(3a)より径方向端部(3b)の
バッファーガス温度が低く、また、軸方向端部のバッフ
ァーガス温度が低くなっている。そのため、放電管
(2)内の蒸気密度分布はほぼバッファーガス温度の関
数である飽和蒸気密度n0に近似できるので、径方向の蒸
気密度分布は曲線n1,n2,n3のようになる。(この図の場
合はn1>n2=n3となる。) 一方、バッファーガス密度(ガス圧)に対して蒸気密
度が高くなると、電子、バッファーガスのイオン、中性
原子が蒸気原子と衝突するまでの平均自由行程が短くな
り、蒸気原子との衝突するまでにパルス放電によって得
る電子、バッファーガスのイオン、中性原子の運動エネ
ルギーが低くなる。その結果、蒸気原子を上位励起レベ
ルに励起できる確率が下がり、レーザゲインが得られな
くなるという問題点がある。また、放電空間(3)の中
心部における蒸気密度が高くなっている現状の装置で
は、放電空間(3)の中心部でレーザーパワー密度が低
くなるなどの問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、物質が放電空間中へ蒸発する蒸気量を抑制
し、放電空間中のバッファーガス密度に対して物質によ
る蒸気密度を低くする。これにより、電子、バッファー
ガスのイオン、中性原子等と衝突するまでの平均自由行
程を長くし、蒸気原子の内、上位励起レベルに励起する
原子数を増大させる。その結果、レーザーパワーを増大
でき、さらにレーザーもしくは蒸気イオンビームの加速
エネルギーを高めることのできる物質蒸気発生装置を得
ることを目的する。
[課題を解決するための手段] この発明に係る物質蒸気発生装置は、ガスを封入した
管内で物質を加熱し、物質を蒸発せしめた蒸気を励起媒
体または電離媒体として利用する物質蒸気発生装置にお
いて、ガスを封入した管内に、物質を封入した一つ以上
の容器を設け、この容器の各々に複数個の貫通穴を設
け、複数個の貫通穴の径の大きさ分布または複数個の貫
通穴の配置分布を、管の軸方向に対して中央部から端部
方向に増加させるようにしたものである。
[作用] この発明における物質蒸気発生装置は、ガスを封入し
た管内に物質を封入した容器を設けることにより、容器
内で物質を蒸発させ、蒸発をさせた蒸気を放出空間に噴
出させる容器に設けた複数個の貫通した穴の径の大きさ
分布または複数個の貫通した穴の配置分布を、管の軸方
向に対して中央部から端部方向に増加させるようにする
ことにより、ガスを封入した管の軸方向に対して蒸気の
噴出量をコントロールすると共に、軸方向のバッファー
ガス密度に対する物質による蒸気の蒸気密度分布をより
均一にする。
[実施例] 以下、これらの発明の一実施例を図について説明す
る。第1図(a),(b)は各々第1発明の一実施例に
よる物質蒸気発生装置の要部を示す断面図である。図に
おいて、(2)は放電管、(3)は放電空間、(4)は
物質で例えば銅や金などの金属、(5)は物質(4)の
噴出した蒸気、(16)は容器で例えばセラミック、タン
グステンまたはモリブデンなどの耐熱材料で構成した管
状の容器、(17)は物質の蒸気発生層、(18)は容器
(16)に設けた貫通穴であり、容器(16)内と放電管内
の放電空間(3)とを連通し、物質の蒸発速度を調節し
うるものである。第1図(a)は貫通穴(18)を1つ設
けた例であり、第1図(b)は貫通穴(18)を複数個設
けた例を示している。図中、Xは放電空間(3)の径方
向を示し、Yは放電空間(3)の軸方向を示す。他の各
部は第11図に示すものと同様である。
以下、例えば金属蒸気レーザー装置の動作について説
明する。電極対(1a),(1b)間に電圧を印加し、バッ
ファーガスを封入した放電空間(3)部を放電させる。
この放電によって放電空間(3)部のバッファーガスを
加熱させ、すでに放電管(2)の内面に付着した金属
(4a)や金属(4)を封入した容器を加熱して金属
(4)の温度を上昇させる。これらの金属の表面温度に
よって決まる蒸気量が放電管(2)の内面に付着した金
属(4a)から放電空間(3)へ放出され、また容器(1
6)内の金属(4)による蒸気は、一旦、蒸気発生層(1
7)に充満した後、貫通穴(18)から放電空間(3)へ
噴出される。このように、容器(16)内の金属(4)か
ら出た蒸気は貫通穴(18)のみから放電空間(3)に噴
出するため、蒸気の噴出量が抑制でき、放電空間(3)
での蒸気密度をバッファーガスの温度で決まる飽和蒸気
密度より低くなるように動作させる。貫通穴(18)は第
1図(a)に示すように1つでも良いし、第1図(b)
に示すように複数設けてもよい。
第2図は、金属蒸気レーザー装置のレーザー発振の機
構を示したものであり、第2図(a)は横軸を時間t、
縦軸を放電電流とする放電電流波形、第2図(b)は横
軸を電子・イオンの運動エネルギー(電子・イオン温
度)、縦軸を電子・イオン数Neとするイオン・電子のエ
ネルギーPe分布、第2図(c)は横軸をバッファーガス
のエネルギー(バッファーガス温度)、縦軸をバッファ
ーガスの原子数NgとするバッファーガスのエネルギーPg
分布、第2図(d)は横軸を蒸気原子の励起レベル、縦
軸を蒸気原子数Njとする蒸気原子の励起数Pj分布を示
す。図において、(23)はパルス電流、(24)はPe分布
特性、(25a)はPg分布特性a、(25b)はPg分布特性
b、(26a),(27a)は蒸気原子の下位励起数、(26
b),(27b)は蒸気原子の上位励起数である。
次に、第2図に従って金属蒸気レーザー発振の機構に
ついて説明を加えると、第2図(a)のようにパルス電
流(23)の放電をバッファーガス中で発生させる。この
放電空間の電界Eによって、電離したバッファーガス原
子のイオンや電子は加速され、運動エネルギーPeを得
る。その運動エネルギーPeはバッファーガスと衝突して
バッファーガス原子にエネルギーを授受する。そのた
め、イオン・電子のエネルギー分布は第2図(b)のよ
うになり、運動エネルギーPeは電界Eとイオン・電子が
バッファーガス原子と衝突する平均距離(ガスの平均自
由行程)1egによって決まる(Pe∝E・1eg)。一般に、
この運動エネルギーの平均値を電子温度Teと言ってい
る。
またさらに、バッファーガス原子がイオン・電子から
得たエネルギーPgは第2図(c)のPg分布特性a(25
a)のようになり、エネルギーPgはイオン・電子の運動
エネルギーPeとバッファーガス原子が蒸気原子と衝突す
る平均距離(蒸気の平均自由行程)1gjによって決まる
(Pg∝Pe・1gj)。一般に、このエネルギーの平均値を
ガス温度Tgと言っている。
さらに、イオン・電子・バッファーガス原子が金属蒸
気原子と衝突して、蒸気原子はイオン・電子・バッファ
ーガス原子からエネルギーの授受を受け、下位・上位励
起レベルに励起される。この励起された蒸気原子の励起
分布が、下位励起レベルの原子数より上位励起レベルの
原子数多くなった、つまり、反転分布にすることでレー
ザー発振をする。
また、当然のことながら、パルス放電が停止すれば、
電子・イオンはなくなり、バッファーガスのエネルギー
は拡散によって壁である放電管(2)の方向へ伝わり、
ガス温度Tgは下がる。
以上のレーザー発振の機構から、金属蒸気密度を抑制
するとバッファーガス原子と蒸気原子との蒸気の平均自
由行程1gjが長くなり、パルス期間中のガス温度Tgや電
子温度Teが高くなり、下位励起レベルの原子数に対して
上位励起レベルの原子数が増え、レーザー出力を高め
る。
従って、ガス温度によって決まる飽和蒸気密度より金
属蒸気密度を抑制する手段として、この実施例では、第
1図(a),(b)のように、容器(16)内で発生した
蒸気を貫通穴(18)から噴出させ、貫通穴(18)の穴径
を制限することで放電空間(3)への蒸気量を抑制すれ
ば放電空間(3)の蒸気密度が下がる。つまり、上位励
起レベルの原子数が多くなりレーザー出力を増すことが
でき、装置の利用効率、品質、機能を高めたものが得ら
れる。
第3図(a),(b)はそれぞれ第2発明の一実施例
を示すものであり、第3図(a)では容器(16)に設け
た複数個の貫通穴の径の大きさ分布を管(2)の軸方向
に対して中央部から端部方向に増加させるようにしてい
る。例えば、中央部に位置する穴径を0.5mmとし、端部
に位置する穴径を2mm程度にしている。このように構成
すれば、容器(16)内で発生した蒸気を貫通穴(18)か
ら放電空間への噴出させる単位長さ当りの蒸気量をガス
温度Tgが高い位置(この場合は中央部)で少なくし、逆
にガス温度の低い放電管(2)の軸方向端部で多くする
ことができる。従って、放電空間(3)中の軸方向の蒸
気密度を均一にし、軸方向の単位長さ当りのレーザー発
振効率を高める。この実施例ではガス温度Tgが高い位置
は放電管(2)の中央部としたが、装置によっては中央
部ではなくすこしずれた位置になることもあり、その装
置に応じた規定位置で蒸気の量を少なくし、放電管
(2)の軸方向端部で多くすれば良い。
また、第3図(b)は球状の容器(16)を複数個設
け、容器の貫通穴(18)の穴径を各々異なるようにして
いる。このような構成にして、蒸気を貫通穴(18)から
放電空間(3)への噴出させる単位長さ当りの蒸気量
を、ガス温度Tgが高い位置(この場合は中央部)で少な
くし、逆にガス温度の低い放電管(2)の軸方向端部で
多くしてもよい。また、この球状容器(16)の貫通穴
(18)の各径を同一にして貫通穴(18)の配置分布をガ
スを封入した管(2)の規定位置から端部方向に増加さ
せるようにすることもできる。また、球状容器(16)の
代わりにリング状の容器で構成してもよい。リング状の
容器を用いれば、放電空間(3)に周囲から蒸気を発生
することになる。
第4図(a),(b)は各々第2発明のさらに他の実
施例に係る容器を示す斜視図である。図において、(16
1)は複数の貫通穴(18)を有するbox状の容器で、第4
図(a)は容器(16)に設けた複数個の貫通穴(18)の
径の大きさ分布を管(2)の軸方向に対して中央部から
端部方向に増加させるようにしている。第4図(b)は
貫通穴(18)の配置分布をガスを封入した管(2)の規
定位置から端部方向に増加させるようにしたものであ
る。これらの実施例においても、上記実施例と同様の効
果を奏することができる。第2発明によれば、第1発明
の効果に加え装置の空間的な利用効率が高められより、
コンパクトな装置が得られるとともに装置の出力が高め
られる。
第5図,第6図は各々第3発明の一実施例を示すもの
で、第5図は要部断面図、第6図は要部斜視図である。
第5図において、(162)は容器で、例えばセラミック
などの多孔質物質で構成している。この実施例は、ガス
を封入した管内に物質を包囲する多孔体を設けたもので
あり、多孔体として例えば容器の構成物質を多孔質物質
としている。容器(162)内で蒸発した蒸気を容器(16
2)の多孔質物質の孔を介して放電空間(3)へ放出す
る。この容器(162)の多孔密度を小さくすることで、
噴出する蒸気密度を抑制して容器(162)全体から放電
空間(3)へ蒸気(5)を噴出させるため、放電空間
(3)で均一な蒸気密度が得られレーザー出力を増すこ
とができる。
また、第6図において、(20)はメシューまたは多孔
質物質で構成したシート、(21)は基板、(22)は止め
ピンである。(163)はシート(20)、シート状の金属
(4)、基板(21)を層状に重ね合わせてピン(22)で
固定した多層シート状の多孔体である。多層シート(16
3)を放電空間(3)の回りに多孔質シート(20)が内
側になるように円筒状に巻き回して設置し、多孔質シー
ト(20)を介して放電空間(3)へ物質の蒸気(5)を
噴出させる。この多層シート(163)の多孔密度を小さ
くすることで、噴出する蒸気密度を抑制できる。基板
(21)を放電管(2)が兼ね備えるように構成してもよ
い。第3発明によれば第1、2発明の効果が容器内で得
られ、より安価な容器でできる効果がある。
第7図は第4発明による物質蒸気発生装置の一実施例
の要部を示す断面図である。図のように、複数個の管状
の容器(164),(165)を放電空間(3)内に設け、こ
れらの容器を放電空間(3)の周囲に配置する。この複
数個の容器(164),(165)内で発生した金属蒸気
(5)を貫通穴(18)から放電空間(3)の径方向の中
心に向けて噴出させ、放電空間(3)の蒸気密度を穴径
により抑制し、蒸気密度の均一性を増すことができる。
また、この容器(164),(165)は第3発明で示した多
孔体によるものでも良い。この発明によれば放電空間
(3)の周囲から物質の蒸気を供給することができ、ガ
スを封入した管の中央部のガスまで金属蒸気を均一に浸
透させることができ、また、貫通穴(18)の穴径によ
り、蒸気の噴出量をコントロールすることができ、利用
効率の高めることができ、さらによりコンパクトな装置
が得られる。
第8図は第5発明による物質蒸気発生装置の一実施例
の要部を示す断面図である。図において、(23)は放電
管(2)の内径に沿って設けられた固定部材で、例えば
セラミック、モリブデンやタングステンなどの耐熱性を
有するものによるリングである。このリング(23)の斜
視図を第9図に示す。リング(23)は複数個の容器(16
4),(165)を放電管(2)内に固定する固定部材であ
り、この実施例では放電管(2)の内径に沿って構成
し、複数個の容器(164),(165)をはめ込むための例
えば4個の穴(23a)を有している。リング(23)と複
数個の容器(164),(165)と放電管(2)とをはめ合
わせることで、容器を放電空間(3)の任意の位置で固
定することができる。このため、利用効率を高められる
位置に容器を配置にしたものが得られ、より効率の良い
装置が得られる。
また、第10図は第6発明による物質蒸気発生装置の一
実施例の要部を示す断面図である。図において、(19
a),(19b)は容器(16)内に設けられた予備電極であ
る。予備電極(19a),(19b)間に電圧を印加して放電
を発生させ、この放電からの熱によって容器(16)内の
物質(4)の表面温度を高める。これにより、容器(1
6)内での蒸発した蒸気量が増加するとともに、容器(1
6)のガス圧力がより高められ、蒸気(5)の噴出量を
放電によって時間的にコントロールし、放電空間の蒸気
密度をレーザー発振等のパルス出力に同期して抑制し、
パルス出力のピーク値を増すことができる。この第6発
明によれば容器内で物質の蒸気発生量を促進でき、ま
た、蒸気発生量をコントロールできるとともに、発生時
刻もコントロールでき、利用効率を高めたものが得ら
れ、出力を制御できる。
また、上記実施例は、金属蒸気レーザー装置について
述べたが、これに限るものではなく、蒸気イオンビーム
装置などにも適用できる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、ガスを封入した管
内で物質を加熱し、物質を蒸発せしめた蒸気を励起媒体
または電離媒体として利用する物質蒸気発生装置におい
て、ガスを封入した管内に、物質を封入した一つ以上の
容器を設け、この容器の各々に複数個の貫通穴を設け、
複数個の貫通穴の径の大きさ分布または複数個の貫通穴
の配置分布を、管の軸方向に対して中央部から端部方向
に増加させるようにしたことにより、容器内で物質を蒸
発させた物質の蒸気を貫通穴から噴出させることで、貫
通穴の穴径により蒸気の噴出量をコントロールすること
ができ、装置の出力増大や利用効率、品質、機能を高め
たものが得られ、しかも装置の空間的な利用効率が高め
られ、よりコンパクトな装置が得られるとともに装置の
出力が高められる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は各々第1発明の一実施例による
物質蒸気発生装置の要部を示す断面図、第2図(a)〜
(d)は金属蒸気レーザー装置のレーザー発振の機構を
示した特性図であり、第2図(a)は横軸を時間t、縦
軸を放電電流とする放電電流波形、第2図(b)は横軸
を電子・イオンの運動エネルギー(電子・イオン温
度)、縦軸を電子・イオン数Neとするイオン・電子のエ
ネルギーPe分布、第2図(c)は横軸をバッファーガス
のエネルギー(バッファーガス温度)、縦軸をバッファ
ーガスの原子数NgとするバッファーガスのエネルギーPg
分布、第2図(d)は横軸を蒸気原子の励起レベル、縦
軸を蒸気原子数Njとする蒸気原子の励起数Pj分布、第3
図(a),(b)は各々第2発明の一実施例による物質
蒸気発生装置の要部を示す断面図、第4図(a),
(b)は各々第2発明の一実施例に係る容器を示す斜視
図、第5図は第3発明の一実施例による物質蒸気発生装
置の要部を示す断面図、第6図は第3発明の他の実施例
に係わる多孔体を示す斜視図、第7図は第4発明の一実
施例による物質蒸気発生装置の要部を示す断面図、第8
図は第5発明の一実施例による物質蒸気発生装置の要部
を示す断面図、第9図はこの実施例に係わるリングを示
す斜視図、第10図は第6発明の一実施例による物質蒸気
発生装置の要部を示す断面図、第11図は従来の物質蒸気
発生装置の一例を示す断面図、第12図は従来の物質蒸気
発生装置に係わる放電管内の径方向の温度分布,蒸気密
度分布を示す説明図である。 (1a),(1b)……電極、(2)……放電管、(3)…
…放電空間、(4)……物質、(5)……蒸気、(7
a),(7b)……共振ミラー、(16)……容器、(161)
……容器、(162),(163)……多孔体、(164),(1
65)……容器、(18)……貫通穴、(19a),(19b)…
…予備電極、(23)……リング。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 一彦 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−239992(JP,A) 特開 昭64−31964(JP,A) 特開 昭63−26351(JP,A) 実開 昭60−147664(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 7/00 - 7/02 C23C 14/00 - 14/58 H01S 3/03 H01S 3/22 H01L 21/203 H01L 21/363

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスを封入した管内で物質を加熱し、上記
    物質を蒸発せしめた蒸気を励起媒体または電離媒体とし
    て利用する物質蒸気発生装置において、上記ガスを封入
    した管内に、上記物質を封入した一つ以上の容器を設
    け、この容器の各々に複数個の貫通穴を設け、上記複数
    個の貫通穴の径の大きさ分布または上記複数個の貫通穴
    の配置分布を、上記管の軸方向に対して中央部から端部
    方向に増加させるようにしたことを特徴とする物質蒸気
    発生装置。
JP1152675A 1989-06-14 1989-06-14 物質蒸気発生装置 Expired - Lifetime JP2760059B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1152675A JP2760059B2 (ja) 1989-06-14 1989-06-14 物質蒸気発生装置
US07/535,615 US5150375A (en) 1989-06-14 1990-06-11 Substance vaporizing apparatus
DE69022487T DE69022487T2 (de) 1989-06-14 1990-06-12 Vorrichtung zum Verdampfen von Substanzen.
EP90111049A EP0402842B1 (en) 1989-06-14 1990-06-12 Substance vaporizing apparatus
EP94111354A EP0622875B1 (en) 1989-06-14 1990-06-12 Substance vaporizing apparatus
DE69031430T DE69031430T2 (de) 1989-06-14 1990-06-12 Apparat zur Verdampfung von Substanzen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1152675A JP2760059B2 (ja) 1989-06-14 1989-06-14 物質蒸気発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0316634A JPH0316634A (ja) 1991-01-24
JP2760059B2 true JP2760059B2 (ja) 1998-05-28

Family

ID=15545652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1152675A Expired - Lifetime JP2760059B2 (ja) 1989-06-14 1989-06-14 物質蒸気発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2760059B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104099571A (zh) * 2013-04-01 2014-10-15 上海和辉光电有限公司 蒸发源组件和薄膜沉积装置和薄膜沉积方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60147664U (ja) * 1984-03-12 1985-10-01 三菱電機株式会社 溶融物質の蒸気噴出装置
JPS63239992A (ja) * 1987-03-27 1988-10-05 Toshiba Corp 金属蒸気レーザ装置
JPS6431964A (en) * 1987-07-25 1989-02-02 Mitsui Petrochemical Ind Crucible for melting metal

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0316634A (ja) 1991-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101058067B1 (ko) 극자외 방사선 또는 연질 x 방사선을 생성하기 위한 장치및 방법
US7605385B2 (en) Electro-less discharge extreme ultraviolet light source
Borisov et al. EUV sources using Xe and Sn discharge plasmas
JP5882580B2 (ja) 放電空間内の電気放電を介するプラズマ発生のための方法、装置、及びその使用
US20070026160A1 (en) Apparatus and method utilizing high power density electron beam for generating pulsed stream of ablation plasma
US5243638A (en) Apparatus and method for generating a plasma x-ray source
TWI412300B (zh) 產生遠紫外線輻射及/或軟性x光輻射之方法與裝置
US5317574A (en) Method and apparatus for generating x-ray and/or extreme ultraviolet laser
JP4274947B2 (ja) ゲッター合金からなる被膜ならびにそれを生成する機構および方法
JP2760059B2 (ja) 物質蒸気発生装置
EP0402842B1 (en) Substance vaporizing apparatus
JPS6324532A (ja) X線源
JP2005519197A5 (ja)
US5072148A (en) Dispenser cathode with emitting surface parallel to ion flow and use in thyratrons
US3474282A (en) Electron gun for electron tubes in cathode heater device
JP2010015815A (ja) 電子管用カソード構体
JPH0373101B2 (ja)
US4924102A (en) Apparatus for generating negatively charged species
JPH0317260A (ja) 物質蒸気発生装置
JPS6394535A (ja) 電子ビ−ムシ−ト形成装置
JPH01151130A (ja) 接触イオン化装置
JP6699158B2 (ja) レーザー加速器
JPH03201399A (ja) X線発生方法
JPS6139593A (ja) 金属蒸気レ−ザ
JPH0831355A (ja) ターゲット装置及びx線レーザ装置