JP2759420B2 - Pc部材のグラウト注入状況確認方法 - Google Patents

Pc部材のグラウト注入状況確認方法

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JP2759420B2
JP2759420B2 JP10689294A JP10689294A JP2759420B2 JP 2759420 B2 JP2759420 B2 JP 2759420B2 JP 10689294 A JP10689294 A JP 10689294A JP 10689294 A JP10689294 A JP 10689294A JP 2759420 B2 JP2759420 B2 JP 2759420B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PC部材のグラウト注
入状況をリアルタイムで確認できる確認方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、PC(プレストレスコンクリー
ト)部材のグラウト注入が完了しているのか否かの確認
は、注入口と反対の口から出てきたグラウト材の比重と
注入しているグラウト材の比重を比べたり、強度を比べ
たりして行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法であ
るとグラウト材が反対の口から出てくるまでは全く確認
の方法がなく、詰まってしまった場合にその場所の特定
が困難である。
【0004】さらに、詰まった場所を正確に知るのは不
可能である。また、グラウト漏れが発生しても直ぐには
発見できない。
【0005】なお、途中に空気孔をつけてどこまでグラ
ウト材が入っているかを確認する方法もあるが、これも
詰まった場所の特定や時期やグラウト漏れの発見は困難
である。
【0006】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、グラウト材の注入状況をリアルタイムで観測でき、
詰まりまたは詰まりそうになること、および、グラウト
漏れを早期に発見できるPC部材のグラウト注入状況確
認方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、グラウトホール内に線状温度センサーを配設
し、このホール内に充填するグラウト材の温度を非充填
時のホール内温度よりも若干異なるようにして、線状温
度センサーの測定変化をモニターで観察すること、およ
び、線状温度センサーは、光ファイバー温度レーダであ
ることを要旨とするものである。
【0008】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、グラウトホー
ル内にグラウト材を注入するとこれが充填された部分は
温度が変わり、線状温度センサーの測定値が変化する。
従って、モニターでこの測定変化を観察すればグラウト
の流速、現在位置を確認でき、流速が一定値以下になっ
たら警告を発することも可能である。
【0009】請求項2記載の本発明によれば、線状温度
センサーは、光ファイバー温度レーダを利用するので、
グラウトホール内には光ファイバーを配置するだけでよ
く、セットが容易であり、かつ、グラウトとPC鋼材の
付着が阻害されない。また、測定後はこの光ファイバー
を取り出して転用することでコストの削減も可能とな
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面について詳細に
説明する。図1〜図4は本発明のPC部材のグラウト注
入状況確認方法の1実施例を示す各工程の縦断正面図で
ある。
【0011】図中1はPC部材で、これは周知のごと
く、シース2により形成されるグラウトホール内にPC
鋼線3によるPC鋼材を配設してなる。
【0012】本発明は、このシース2内に線状温度セン
サーとして光ファイバー温度レーダ4のセンサ用の光フ
ァイバー5を長さ方向に沿って配設した。
【0013】光ファイバー温度レーダ4は、図5に示す
ように前記センサ用の光ファイバー5と計測器6とコン
ピュータ7とからなり、光ファイバー5の端部は計測器
6に接続され、さらにコンピュータ7は温度分布の演算
・表示を行うパーソナルコンピュータで、モニター8を
備える。
【0014】計測器6は、半導体レーザによるレーザ光
源9と光分波器10とアバラシェフォトダイオード11と増
幅回路12とパルス駆動回路13と高速平均化処理装置14と
からなる。図中15は光学用のフィルターである。
【0015】半導体レーザによるレーザ光源9から光パ
ルスを光ファイバー5に入射するとこの光パルスは図6
に示すように各通過位置で微弱に散乱光を生成しなが
ら、真空中よりやや遅い約200 m/μsの速度vで光フ
ァイバ中で伝播していく。発生した散乱光の一部は、後
方散乱光として再び入射端に戻っているので、光パルス
を入射してから後方散乱光が戻ってくるまでの遅延時間
tから、その後方乱光の発生位置x(=v′t/2)を
知ることができる。
【0016】一方、各位置での温度は、後方乱光に含ま
れるラマン散乱光強度から求める。後方散乱光は主とし
て2種類から成り、入射光が光ファイバ材料のガラスの
格子振動によって弾性的に散乱されて生じるレーレ散乱
光(入射光と同じ波長)のほかに、入射光とは異なる波
長のラマン散乱光が含まれている。ラマン散乱光は、入
射光がガラスの格子振動とエネルギーの授受を伴う非弾
性的な相互作用が生じることによって生成する。
【0017】振動数v0 の入射光が、ガラスの格子振動
に作用すると、格子振動は瞬時、仮の高エネルギー状態
に励起され、再び元の状態に戻るが、このとき始めに基
底状態にあったものが、1単位だけエネルギー準位の高
い励起状態に落ちていると、入射光のエネルギーはhv
(h:プランク定数,v:格子振動数)分減少し、この
結果、散乱光の振動数は(V0 −V)となり、入射光よ
り低くなる(ストークス光という)。
【0018】逆に、始め励起状態にあった格子振動が、
入射光との衝突過程で基底状態に落ちると散乱光はhv
分だけエネルギーが増加して、その振動数は入射光より
高い(V0 +V)となる(アンチストークス光のピーク
が見られる。ラマン散乱光の強度は、レーレ散乱光の約
10-3程度ときわめて微弱であるが、温度に強く依存す
るので、レーレ散乱光よりは温度情報源として優れてい
る。また、アンチストークス光とストークス光の強度比
は、次の式に示すように、入射光波長とガラスの組成(
ラマンシフト波長) が決まれば、理論的に温度にだけ依
存する。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、Ia :アンチストークス光強度 Is :ストークス光強度 V0 :入射光波長 V :格子振動波数 h :プランク定数 c :光速 k :ボルツマン定数 T :絶対温度
【0021】−100 〜+200 の範囲で、前記強度比は、
温度にほぼ比例しているので、光ファイバ5の各点から
の後方散乱光のうち、ラマン散乱光の2成分を分光し、
その強度を計測し、比をとれば各点の温度を知ることが
できる。
【0022】後方散乱光のうち、ラマン散乱光の2成分
を光学のフィルター15でそれぞれ分離し、アバラシェフ
ォトダイオード11(Si−APD)で光電変換した後、
増幅回路12内で増幅し、この2成分の強度を検出する。
【0023】各検出出力は高速平均化処理装置14内で、
サンプリング間隔10nsごとにディジタル信号に変換さ
れ、各サンプリング遅延時間すなわち光ファイバ1mご
との各点に対応したメモリ内に収納される。センサ用の
光ファイバ5からの後方散乱光がすべて戻り終わった後
(光ファイバ長が2kmの場合には約20μs後)、次の
光パルスを再び入射し、同様の操作を繰り返し行う。
【0024】各メモリのデータは繰り返し操作ごとに前
回のデータと加算され、平均化される。この平均化処理
を施すことにより、SN比が改善され、非常に微弱なラ
マン散乱光の計測が可能になる。最終的に、光ファイバ
5の各点に対応したメモリ内のアンチストークス光とス
トークス光の計測データを前式1に従って演算し、光フ
ァイバの電送損失の補正を加えて、求める温度分布情報
を得る。
【0025】本方式では、2波長の光を情報として用
い、両者の比から温度を求めるため、光源の強度変動、
光ファイバの接続点、あるいは曲げなどによる光損失の
発生などの外乱の影響が除去され、高精度な温度測定が
可能となる。
【0026】前記シース2内に充填するグラウト材16の
温度を非充填時のシース2内温度よりも若干高め、もし
くは低めとする。
【0027】このようにすれば、グラウト材16が充填さ
れれば、その部分の光ファイバ5は温度変化を検知し、
これをモニター8で観察する。図7は充填中の、図8は
充填後のモニター8の状態を示すもので、グラウト材16
の流速や現在位置をこれで確認でき、グラウト材16の流
速が一定値以下になったら警告を発するようにしてもよ
い。
【0028】さらに、グラウト材16の使用量と現在のグ
ラウト材16の位置のチェックを行うことでグラウト漏れ
か測定誤差かをチェックすることができ、また、残り使
用グラウトと残りグラウト量のチェックをして警告を発
生させることも可能である。
【0029】なお、前記光ファイバ5はこれをシース2
内に螺旋状に配置すると精度があがる。また、測定後は
シース2内から取り出して転用することもできる。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明のPC部材のグ
ラウト注入状況確認方法は、グラウト材の注入状況をリ
アルタイムで観測でき、詰まりまたは詰まりそうになる
こと、および、グラウト漏れを早期に発見できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPC部材のグラウト注入状況確認方法
の1実施例を示す第1工程の縦断正面図である。
【図2】本発明のPC部材のグラウト注入状況確認方法
の1実施例を示す第2工程の縦断正面図である。
【図3】本発明のPC部材のグラウト注入状況確認方法
の1実施例を示す第3工程の縦断正面図である。
【図4】本発明のPC部材のグラウト注入状況確認方法
の1実施例を示す第4工程の縦断正面図である。
【図5】光ファイバー温度レーダのブロック図である。
【図6】光ファイバー温度レーダの原理を説明する説明
図である。
【図7】本発明の実施状況を示すグラウト材充填中のモ
ニターの正面図である。
【図8】本発明の実施状況を示すグラウト材充填後のモ
ニターの正面図である。
【符号の説明】
1…PC部材 2…シース 3…PC鋼線 4…光ファイバ
ー温度レーダ 5…光ファイバー 6…計測器 7…コンピュータ 8…モニター 9…レーザ光源 10…光分波器 11…アバラシュフォトダイオード 12…増幅回路 13…パルス駆動回路 14…高速平均化
処理装置 15…フィルター 16…グラウト材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−240374(JP,A) 特開 昭59−31350(JP,A) 特開 昭63−147047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/12 104

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラウトホール内に線状温度センサーを
    配設し、このホール内に充填するグラウト材の温度を非
    充填時のホール内温度よりも若干異なるようにして、線
    状温度センサーの測定変化をモニターで観察することを
    特徴としたPC部材のグラウト注入状況確認方法。
  2. 【請求項2】 線状温度センサーは、光ファイバー温度
    レーダである請求項1記載のPC部材のグラウト注入状
    況確認方法。
JP10689294A 1994-05-20 1994-05-20 Pc部材のグラウト注入状況確認方法 Expired - Fee Related JP2759420B2 (ja)

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EP1078235B1 (de) * 1998-05-15 2005-03-30 GESO Gesellschaft für Sensorik, Geotechnischen Umweltschutz und Mathematische Modellierung mbH, Jena Vorrichtung zum monitoring von temperaturverteilungen auf der basis verteilter faseroptischer sensorik
JP7027667B2 (ja) * 2018-05-24 2022-03-02 神鋼鋼線工業株式会社 プレグラウトpc鋼材、そのプレグラウトpc鋼材を用いたモニタリング装置およびモニタリング方法
CN117129497A (zh) * 2023-10-26 2023-11-28 中铁建设集团有限公司 Pc构件灌浆施工缺陷检测装置和方法

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