JP2759312B2 - 面状発熱体 - Google Patents
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Description
の凍結防止用などに適した面状発熱体に関するものであ
る。
伴い、道路の凍結防止システムが開発されており、温水
式、電熱線式のものが等が提案されている。温水式の凍
結防止システムは、ガス、灯油、電気などを熱源とし
て、ボイラーによって温水を作り、銅管、ステンレス製
管、塩化ビニール管等により配管されたパイプ内を、そ
の温水が循環する方式であり、消費される熱量は、温水
によって供給される。
抵抗線を路面下に埋設して、配線接続によって使用され
る。
の凍結防止システムは、次のような問題があった。第1
に、配管によって温水が循環するので、システム全体が
昇温するのに長時間かかるうえ、システム全体の温度コ
ントロールを一括して行う必要があり、分割コントロー
ルしずらいと共に、配管の間隔によって温度ムラが生じ
やすく、また、配管の一部に水漏れが発生しても、シス
テム全体の機能を損なう可能性がある等のように温水の
コントロールが難しいという問題があった。
付着するために、除去洗浄する必要が生じたり、ボイラ
ーの耐用年数が少なく、5〜7年で設備の交換が必要と
なるなど、保守が大変であるという問題があった。第3
に、山道などでは燃料補給が難しく、安定した運用がで
きない場合があるという問題があった。
に、ボイラー騒音が発生すると共に、ガス、灯油などの
場合は、大気への汚染が発生するという、環境破壊が発
生するという問題があった。
の循環方式と比較すると、騒音、汚染もなくコントロー
ルしやすく、洗浄などのメンテナンスも不要である。し
かし、金属抵抗を利用しているので、温度が上昇する
と、電気量が増加すると共に、配線間隔が広いために、
温度ムラが生じやすい、という問題があった。
温度コントロールがしやすく、熱源となるエネルギーを
安定して供給でき、メンテナンスが容易に行なえ、しか
も、環境破壊を起こすことのない面状発熱体を提供する
ことである。
は、第1の方向及びそれと略直交する第2の方向に絶縁
用かつ位置決め用の硝子繊維を織り、前記第1の方向で
あって、前記硝子繊維の織り目に所定間隔ごとに発熱用
の炭素繊維を織り込むと共に、前記第2の方向であっ
て、前記第1の方向の端部に電極用の第1及び第2の導
体を織り込んだ発熱体本体と;前記発熱体本体の両面に
貼り合わされる絶縁性樹脂シートと;前記発熱体本体と
前記絶縁性樹脂シートとを結合させる熱硬化性樹脂から
なる結合材とを含む面状発熱体において;前記導体を避
けて穿設された貫通孔を備えたことを特徴とする面状発
熱体である。
略直交する第2の方向に絶縁用かつ位置決め用の硝子繊
維を織り;前記第1の方向であって、前記硝子繊維の織
り目に所定間隔ごとに発熱用の炭素繊維を織り込むと共
に;前記第2の方向であって、前記第1の方向の端部に
電極用の第1及び第2の導体を織り込んだ発熱体本体
と;前記発熱体本体の両面に貼り合わされる絶縁性樹脂
シートと;前記発熱体本体と前記絶縁性樹脂シートとを
結合させる熱硬化性樹脂からなる結合材と;前記絶縁性
樹脂シートの両側に密着して形成され、硝子繊維を紡織
して熱硬化性樹脂を含浸させた紡織被覆シートとを含む
面状発熱体において;前記導体を避けて穿設された貫通
孔を備えたことを特徴とする。
段の面状発熱体において、前記発熱体本体の前記第1及
び第2の導体を交互に切断した切断部を備えたことを特
徴とする。
縁用の硝子繊維と、発熱用の炭素繊維と、導体を織り込
むと共に、硝子繊維、炭素繊維及び導体を結合剤によっ
て固定してあるので、各炭素繊維間及び各炭素繊維と導
体との位置決め及び固定が容易にできる。また、発熱体
本体の両面に絶縁性樹脂シートを貼り合わされているの
で、漏電などの心配はない。さらに、炭素繊維は、金属
抵抗とは違い、温度上昇に対しても自己制御するので、
電気量が増加することはない。また、炭素繊維及び硝子
繊維の耐用年数は、半永久的なものであるので、人為的
に損傷を与えない限り故障の原因とはならない。さら
に、導体を避けて貫通孔を穿設したので、アスファルト
やコンクリート等の両側で挟む部材が一体化され、密着
性がよくなる。
ートの両側に、熱硬化性樹脂を含浸された紡織被覆シー
トを密着して形成したので、アスファルト等の高温部材
によって両側から挟むときに、密着がよくなる。また、
導体を避けて貫通孔を穿設したので、アスファルトやコ
ンクリート等の両側で挟む部材が一体化され、密着性が
よくなる。
第1及び第2の導体を交互に切断した切断部を備えてい
るので、切断部によって分割された導体と、その導体に
接続された炭素繊維によって電気回路を容易に形成する
ことができる。
な実施例をあげて、さらに詳しく説明する。図1は、こ
の発明による面状発熱体の第1実施例の発熱体本体を示
す要部拡大図、図2は、図1の発熱体本体がロール状に
巻かれた状態を示す斜視図である。第1実施例の面状発
熱体1は、発熱体本体10と、結合材14と、絶縁性樹
脂シート15,16などから構成されている。
維12、導体13を紡織したものであり、硝子繊維12
を縦糸,横糸として織りあげると共に、数mmから数1
0mmの間隔で炭素繊維11を横糸として織り込み、さ
らに、両端に電極となる銅線などからなる導体13を縦
糸として織り込んである。従って、炭素繊維11と炭素
繊維11との間は、硝子繊維12が布状に成形されるの
で、位置決めされて動くことはなく、完全に絶縁され
る。また、炭素繊維11と両端の導体13とは、密着し
て電気的な接続がなされる。
安定した抵抗値が得られ、金属抵抗とは違い、温度上昇
に対しても自己制御するので、電気量が増加することは
ないからである。また、炭素繊維11及び硝子繊維12
は、耐用年数は半永久的なものであるために、人為的に
損傷を与えない限り故障の原因とはならない利点があ
る。また、熱源として供給が安定している電気を使用で
き、大気汚染、騒音などはなく、温度ムラもなく、熱効
率はよいので、昇温時間が短い。さらに、電気量も電熱
線と比べ安くなる。
ール状に巻き取られる。この巻き取られた発熱体本体1
0Aは、両端の導線13の部分に、交互に切断部17
A,17B,17C,17D,・・・を形成して、電極
13A,13B,13C,13D,・・・とし、電極1
3A,炭素繊維11A,電極13B,炭素繊維11B,
電極13C,炭素繊維11C,・・・と電気回路を構成
する。
11〔CF−1000(○○社製)〕として、7μ/本
のものを1000本を1束にしたものを使用し、456
Ω/mの抵抗値を有しており、各炭素繊維11の間隔を
20mmとし、幅0.9m×10mに織りあげてある。
この発熱体本体10は、両端のロス部分15mmと両端
の電極部分60mmを有しているために、有効寸法は、
810mmとなり、330KcaI/m2 h、印加電圧
200Vとすると、炭素繊維11の1本当たりの抵抗値
は、369.36Ωとなる。
合に、炭素繊維11が500本となり、図2のような4
回路構成にしたときに、次のような数値計算の結果が得
られる。つまり、125本/1回路となり、並列接続で
あるために、発熱体本体10の抵抗値は、369.36
Ω÷125本≒2.95Ω×4回路=11.82Ωとな
る。200Vの電圧を印加した場合に、その電流は、2
00V÷11.8Ω=16.95Aとなる。従って、発
熱体本体10は、1枚当たりの容量が200V×16.
95A=3389.8Wとなる。また、ワット密度は、
3389.8W÷9m2 =376.6W/m2 となり、
熱量は、3.766×860≒324KcaI/m2 h
となる。
A,17B,17C,17Dを形成した場合には、4回
路構成となるので、125本/1回路となる。また、幅
0.9m×長さ10mに連続して、製造することができ
る。
を完了した後に、熱硬化樹脂等の結合材14を含浸さ
せ、その両面から強化プラスチック製の絶縁性樹脂シー
ト15,16をラミネートする。
造装置を示す模式図である。この製造装置100は、デ
ィスペンサ101によって、発熱体本体10に熱硬化性
樹脂14を滴下した後に、上下から絶縁性樹脂シート1
5,16を供給し、プレスローラ102によって加圧す
る。さらに、ヒータ103より加熱して、熱硬化樹脂1
4を均一にしてから、プレスローラ104によって、最
終仕上げのプレスを行い、面状発熱体1を成形する。こ
の面状発熱体1は、絶縁性樹脂シート15,16によっ
て被覆してあるので、水洩れ、漏電などの心配はない。
発熱体の第2実施例を示す斜視図である。第2実施例で
は、第1実施例と同様に面状発熱体1’(但し、図2に
示すような電気回路を構成をしていない)をロール状に
成形し、その面状発熱体1’を好適な寸法Lで切断し、
1枚の面状発熱体2を製造する。そして、図2と同様に
電気回路を構成するために、外部から切断部21A,2
1B,21Cを形成し、導体の端部に電圧印加用端子2
2,23を取り付け、その電圧印加用端子22,23に
配線24,25を施す。第2実施例によれば、あらゆる
容量の発熱体を製造することができる。また、電圧的に
は、直流印加でも交流印加でも使用可能である。
発熱体の第3実施例を示す斜視図である。第3実施例で
は、第2実施例によって製造した面状発熱体2の上下
に、紡織被覆シート31,32を一体化したものであ
る。この紡織被覆シート31,32は、硝子繊維を紡織
したシートに、熱硬化性樹脂を含浸して接着したもので
ある。この熱硬化性樹脂は、高温で反応を起こす樹脂を
用いることが好ましい。この面状発熱体3は、アスファ
ルト用ロードヒーティングに好適に使用することができ
る。アスファルトの温度は、140〜170°Cであ
り、この温度で反応することにより、上部から加圧し、
このアスファルトの熱により、面状発熱体3は、上下か
ら挟まれるアスファルト層との密着が可能となる。
発熱体の第4実施例を示す斜視図である。面状発熱体4
は、第2実施例によって製造した面状発熱体2に、導体
を切断しない箇所に、貫通孔41を形成したものであ
る。この貫通孔41を設けることにより、アスファル
ト、コンクリート内に埋設した場合に、この貫通孔41
を通して、面状発熱体4を挟んだ上下の層が一体とな
り、密着性がよくなり、剥離が無くなる。従って、第4
実施例は、アスファルト道路、歩道、歩道橋、コンクリ
ート床、駐車場等の凍結防止、床暖房用に好適に使用さ
れる。
熱体は、道路の凍結防止用、歩道の凍結防止用、歩道橋
の融雪用、住宅、事務所、工場などの床暖房、駐車場の
融雪、ビル、アパートなどの高架水槽の凍結防止用、山
道、坂道などの凍結防止用、農業用トンネルハウスの床
温、温室の床温などに使用可能である。次に、いくつか
の施工例をあげて、具体的に説明する。
を示す図である。図7(A)は、一般木造床の床暖房の
施工例である。この施工例は、大引51の根太52に渡
した床材53の上であって、小根太54と小根太間54
に、断熱材55を配置し、その上に釘などによって面状
発熱体1を固定し、その上部に、仕上用床暖房用フロー
リング56を取り付けたものである。
例である。この施工例は、下部コンクリート61と上部
コンクリート62の間に、面状発熱体1を埋設したもの
である。
工例である。この施工例は、砕石71を点圧の後にアイ
ファルト72を施工し、その上に面状発熱体1を施工
し、さらにその面状発熱体1の上に、アスファルト粗粒
73を施工し、仕上用アスファルト細粒74を施工した
ものである。
用の硝子繊維と、発熱用の炭素繊維と、導体を織り込む
と共に、硝子繊維、炭素繊維及び導体を結合剤によって
固定してあるので、各炭素繊維間及び各炭素繊維と導体
との位置決め及び固定が容易にできる。また、発熱体本
体の両面に絶縁性樹脂シートを貼り合わされいるので、
漏電などの心配はない。さらに、導線を避けて貫通孔を
穿設したので、アスファルトやコンクリート等の両側で
挟む部材が一体化され、密着性がよくなる。
側に、熱硬化性樹脂を含浸された紡織被覆シートを密着
して形成したので、アスファルト等の高温部材によって
両側から挟むときに、密着がよくなる。また、導線を避
けて貫通孔を穿設したので、アスファルトやコンクリー
ト等の両側で挟む部材が一体化され、密着性がよくな
る。
第2の導体を交互に切断した切断部を備えているので、
切断部によって分割された導体と、その導体に接続され
た炭素繊維によって電気回路を容易に形成することがで
きる。
本体のみ)を示す図である。
示す斜視図である。
模式図である。
視図である。
視図である。
視図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の方向及びそれと略直交する第2の
方向に絶縁用かつ位置決め用の硝子繊維を織り; 前記第1の方向であって、前記硝子繊維の織り目に所定
間隔ごとに発熱用の炭素繊維を織り込むと共に; 前記第2の方向であって、前記第1の方向の端部に電極
用の第1及び第2の導体を織り込んだ発熱体本体と; 前記発熱体本体の両面に貼り合わされる絶縁性樹脂シー
トと; 前記発熱体本体と前記絶縁性樹脂シートとを結合させる
熱硬化性樹脂からなる結合材とを含む面状発熱体におい
て;前記導体を避けて穿設された貫通孔を備えたことを特徴
とする 面状発熱体。 - 【請求項2】 第1の方向及びそれと略直交する第2の
方向に絶縁用かつ位置決め用の硝子繊維を織り; 前記第1の方向であって、前記硝子繊維の織り目に所定
間隔ごとに発熱用の炭素繊維を織り込むと共に; 前記第2の方向であって、前記第1の方向の端部に電極
用の第1及び第2の導体を織り込んだ発熱体本体と; 前記発熱体本体の両面に貼り合わされる絶縁性樹脂シー
トと; 前記発熱体本体と前記絶縁性樹脂シートとを結合させる
熱硬化性樹脂からなる結合材と; 前記絶縁性樹脂シートの両側に密着して形成され、硝子
繊維を紡織して熱硬化性樹脂を含浸させた紡織被覆シー
トとを含む面状発熱体において; 前記導体を避けて穿設された貫通孔を備えた ことを特徴
とする面状発熱体。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の面状発熱
体において;前記発熱体本体の前記第1及び第2の導体を交互に切断
した切断部を備えた ことを特徴とする面状発熱体。
Priority Applications (3)
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