JP2759156B2 - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

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JP2759156B2
JP2759156B2 JP1060776A JP6077689A JP2759156B2 JP 2759156 B2 JP2759156 B2 JP 2759156B2 JP 1060776 A JP1060776 A JP 1060776A JP 6077689 A JP6077689 A JP 6077689A JP 2759156 B2 JP2759156 B2 JP 2759156B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、SEPP出力形の増幅回路に関し、特に必要直
流入力電圧を下げ、高入力抵抗を実現した増幅回路に関
する。
〔従来の技術〕
従来のSEPP出力形の増幅回路は、第2図に示すよう
に、入力端子1にトランジスタQ1と抵抗R1からなる高入
力抵抗のエミッタホロワを接続し、そのトランジスタQ1
の出力側に、トランジスタQ2からなるドライブ段を接続
し、そのトランジスタQ2の負荷回路にトランジスタQ3、
ダイオードD1、抵抗R2からなるバイアス回路を接続し
て、SEPP回路を構成する出力トランジスタQ4、Q5はこの
バイアス回路によってアイドリング電流を供給してい
た。2は定電流源、3は出力端子、R2はトランジスタQ3
のバイアス抵抗、R3、R4はトランジスタQ4、Q5の保護抵
抗である。
このように、第2図に示す増幅回路では、各段毎(各
機能毎)をトランジスタを使用して構成していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
このため、入力端子1に必要な電圧が、トランジスタ
Q1とQ2のベース・エミッタ間電圧の合計値の2VBE(=1.
4v)となり、この回路の初段にトランスコンダクタンス
差動増幅回路を接続すると、同相入力電圧範囲が狭くな
るという欠点があった。すなわち、上記差動増幅回路の
同相入力電圧を0.7v以下にすることができなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
その目的は必要入力電圧を従来の半分程度まで低下さ
せ、しかも高入力抵抗特性を持たせた増幅回路を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
このために本発明は、入力端子にベースが接続される
ドライブ用トランジスタと、該ドライブ用トランジスタ
で駆動されるSEPP回路と、該SEPP回路にアイドリング電
流を流すためのバイアス回路とを具備する増幅回路であ
って、 上記バイアス回路を、ベース・エミッタが直列的に接
続され必要バイアス電圧を発生する第1及び第2のトラ
ンジスタから構成し、その一方のトランジスタをマルチ
コレクタ化して該マルチコレクタの1個により上記ドラ
イブ用トランジスタに必要ベース電流を供給するように
した。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。第1図はそ
の一実施例の増幅回路を示す図である。第2図と同一の
ものには同一の符号を付した。
本実施例では、トランジスタQ2のベースを直接入力端
子1に接続し、またバイアス回路として、トランジスタ
Q3とそのトランジスタQ3と逆極性のマルチコレクタ(コ
レクタ面積は1:1)トランジスタQ6を使用している。す
なわち、両トランジスタQ3とQ6のベースを共通接続する
と共に、そのトランジスタQ6のコレクタの一方をベース
に、他方を入力端子1に接続し、エミッタには定電流源
2を接続している。R5は小さい値(ほぼ零)のバイアス
調整抵抗である。
いま、定電流源2の電流値をIoとすると、トランジス
タQ2のコレクタ電流はIoとなり、そのベース電流I
b2は、そのトランジスタQ2の直流電流増幅率をhFEとす
ると、 Ib2=Io/hFE だけ必要となる。
一方、トランジスタQ3のコレクタ電流もIoであり、上
記トランジスタQ2と同一特性のものを使用すると、この
トランジスタQ3のベース電流Ib3も、 Ib3=Io/hFE=Ib2 と同一となる。
そこで、この電流Ib3をトランジスタQ6で発生させ
て、そのコレクタからトランジスタQ3のベース及びトラ
ンジスタQ2のベースに流入させると、入力端子1に流入
する電流I1は、 I1=Ib2−Ib3=0 となり、極めて入力抵抗の高い構成を実現できる。この
とき、入力端子1に必要な電圧はトランジスタQ2のベー
ス・エミッタ間電圧であり、0.7vで済む。従って、従来
よりも0.7vだけ同相入力範囲が広がることになる。
また、トランジスタQ3のベース・エミッタとトランジ
スタQ6のベース・エミッタは直列接続されるので、ここ
においてトランジスタQ4、Q5にアイドリング電流を流す
に必要なバイアス(2VBE≒1.4v)が生成される。
なお、抵抗R5は上述したようにバイアス電圧の調整用
であり、抵抗R3、R4で調整可能であれば、省略すること
ができる。
また、バイアス回路のトランジスタQ3、Q6は出力トラ
ンジスタQ4、Q5と全く同じ温度特性をもつので、アイド
リング電流の温度変化が少なく、温度変化があってもク
ロスオーバ歪が発生することはない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、必要入力直流電
圧を低下させることができると同時に高入力抵抗を実現
でき、本回路の前段に差動増幅回路を組み合わせてオペ
アンプを構成する際に、同相入力電圧の範囲を広げるこ
とができる。更に、回路が単純で低価格を達成でき、ア
イドリング電流の温度依存性が小さいという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の増幅回路の一実施例の回路図、第2図
は従来の増幅回路の回路図である。 1……入力端子、2……定電流源、3……出力端子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力端子にベースが接続されるドライブ用
    トランジスタと、該ドライブ用トランジスタで駆動され
    るSEPP回路と、該SEPP回路にアイドリング電流を流すた
    めのバイアス回路とを具備する増幅回路であって、 上記バイアス回路を、ベース・エミッタが直列的に接続
    され必要バイアス電圧を発生する第1及び第2のトラン
    ジスタから構成し、その一方のトランジスタをマルチコ
    レクタ化して該マルチコレクタの1個により上記ドライ
    ブ用トランジスタに必要ベース電流を供給するようにし
    たことを特徴とする増幅回路。
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