JP2759033B2 - 平行x線源 - Google Patents

平行x線源

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泰弘 越本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平行なX線を得るための
平行X線源に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼線入りの強化ベルト、ファイバ
ースリーブ、線びきダイス、電子部品など、不透明な材
質のために微小な内部構造が外部より透視できない微小
な部品では検査に通常の光学顕微鏡計測を用いることが
できなかった。このため、完成した部品のサンプルを切
断して光学検査するなどしてロットの製品検査を行って
いたが、手間が掛かり、また、破壊試験であるため原理
的に全数検査は不可能であった。
【0003】また、微細なパターンを形成する技術とし
てX線露光法が知られているが、この場合も平行なX線
が必要であった。
【0004】不透明物の可視化検査用として古くよりマ
イクロラジオグラフィを用いれば可能であることが知ら
れており、平行なX線を利用して投影法によって透視像
を観察するX線投影法が工業用、医療用に用いられてい
る。しかし、X線の平行度が悪いと透過像がぼやけるか
ら、高度な計測や露光に用いるには平行度を高くする必
要がある。厳密に平行なX線源を得るためには、従来は
図3に示すようにエキシマレーザ31の励起によるレー
ザ光をレンズ32を通して点X線源のターゲット33に
当て、このターゲット33からでたX線を多層膜で構成
した凹面鏡34で平行化して平行X線を得るるなど、高
価で巨大な装置が必要であった。通常の高電圧加速電子
を用いたX線源で点光源を得ようとして電子線を絞ると
局部的に電子が当たることによる発熱のためにターゲッ
トの損傷が激しく、その冷却のためにやはり高価な冷却
系や真空内でのターゲット回転機構などが必要であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたもので、X線発生を最初から平行となる
ようにコリメーターを一体的に設け、装置を根本的に小
さくした平行X線源を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は上記課
題を解決するために、平面状のアルマイト膜のポアに
線を吸収する金属を充填し、かつその上に電子の衝突に
よりX線を発生する金属を膜して成るターゲット面に
電子を衝突せしめることを特徴とするもので、少ない電
力でその焦点を非常に小さくできるから、これを用いて
小形のX線顕微鏡が実現でき、不可視物の検査が便利に
なる利点がある。
【0007】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0008】図1(a),(b)は本発明によるX線源
(X線発生管)の構造説明図であり、1はカソード、2
は管ステム、3はターゲット、5は管壁、6は第1の直
流電源、7は第2の直流電源、11はターゲット膜、1
2は電極、13は絶縁シム、14は平面状の多孔膜、2
3は基板である。管壁5とカソード1を含む管ステム
2、ターゲット3、電極12で囲まれた空間は真空管と
同様に高真空に保たれている。
【0009】図2は多孔膜14を含むターゲット3の構
造を模式的に示したもので、21は陽極酸化アルマイ
ト、22は金属ピラー、23は基板、11がターゲット
膜でピラー22は直径数十nmの円柱状、ピラー22の
間隔は数十〜数百nmである。
【0010】ターゲット3は電子発生源であるカソード
1に対して垂直に配置された平面状であり、真空側は
銅、タングステンなどの金属膜からなるターゲット膜1
1、逆側は陽極酸化アルマイト21及び金属ピラー22
よりなる多孔膜14が形成された薄膜で構成され、ター
ゲット部分が穴となっている電極12に固着されてい
る。
【0011】本発明の特徴である多孔膜14はアルミニ
ウムを片側から陽極酸化した後、エッチングによりポア
を拡大し、さらに該孔に金属を付着せしめて封孔処理し
たものである。
【0012】図1(a),(b)に沿って本発明の動作
を説明すると、カソード1と電極12の間には電源6に
より数十kVの高電界が印加されており、この高電界の
ためにカソード1から直接電子が真空中に引き出され
る。電界引出し電極12側より見ると該ターゲット3以
外は絶縁シム13で覆われているため、電界引出し電極
12より引き出された電子線e- はターゲットに流入す
る。カソード1より引き出された電子線e- はターゲッ
ト3に流入するが、この際、電子線e- が高電界により
高速に加速されているため、ターゲット原子の内核に進
入し、運動エネルギーの一部が原子の特性X線としてタ
ーゲット3から放出される。X線の発生波長、効率は電
子線e- の加速電圧とターゲット3の原子番号に比例す
るから、ターゲット3を薄い金属とすることにより電子
線e- の運動方向に沿って効率よくX線の発生ができ
る。
【0013】X線はターゲット3を加速された電子がぶ
つかることによって発生し、ターゲット3を突き抜けて
ほぼ等方的に放射される。すなわち、X線発生源として
は電子のぶつかる領域の広さを有する。しかし、ターゲ
ット膜11と表裏をなす多孔膜14を突き抜けるとき、
ターゲット膜11面より出たX線は膜面に垂直な成分は
アルマイト21部分のみを通過するが、膜面法線方向か
らずれたX線は金属ピラー22を通過するため吸収され
てしまい、結果として法線方向成分のX線のみがターゲ
ット3から出て平行なX線が放出される。
【0014】また、図1の例ではターゲット3が電子を
加速するため真空とする必要のある内部と外部との仕切
りを兼ねており、X線の放射方向にはX線を吸収する可
能性のある物質がないから効率よくX線を取り出すこと
ができる。基板23はその上にアルミニウムを付着して
陽極酸化し、その後の金属メッキを行うときの土台とし
ての役割を果たせば良いから、平面加工が簡単でX線吸
収の低い材料であれば良く、たとえばグラファイトや、
ポリイミドのようなプラスチックでも良い。また、本実
施例の説明では薄い基板23を用いている例を示してい
るが、アルミニウムを用いて所定の厚さに陽極酸化後、
逆側からエッチングして除去してももちろん良い。
【0015】ターゲット3は電子が集中して衝突すると
発熱するが、ターゲット3に接続している電極12が電
流の通路となると同時に、発生する熱の放熱路を兼ね
る。さらに本実施例ではターゲット3の大きさに関係な
くX線は平行になるから、ターゲット3に衝突する電子
密度を小さくでき、発熱の影響を避けることができる。
【0016】また、電子線を小さい領域に集中してター
ゲット3に衝突せしめることがX線の焦点を小さくする
ために肝要であるが、電極12をコーン状としても該構
造では電子線を積極的に収束するための電子レンズを用
いなければ電子線はどうしても電位分布にしたがって広
がり、電子の管壁5への衝突などを生じて電子線の運動
量が直線状の分布から外れる。これを避けるために管を
大きくすると真空度の維持や機械的な安定性が悪くな
る。そこで本実施例では発生管全体を極端に小さく構成
する。具体的には目的とするμmオーダーのターゲット
3領域に対してターゲット3−カソード1の間隔を数十
μm以内とすると、カソード1より引き出された電子を
極端に拡散することなくターゲット3にぶつけられる。
管ステム2の大きさをその数十倍程度とすることにより
実用的に問題の無いX線発生管を作製することができ
る。
【0017】ターゲット膜11の材質とピラー22の材
質は適宜選択することにより効率の良いX線発生ができ
ることも周知である。たとえば、1.5オングストロー
ム程度のX線顕微鏡を作るにはターゲット膜11に銅
を、ピラー22に鉄を用いれば良く、より短い平行X線
源を得たい場合にはターゲット膜11にタングステン
を、ピラー22に銀などを用いれば良い。
【0018】上記説明から明らかなように、陽極酸化し
たアルマイト21のポアに金属を充填することにより簡
単なX線コリメーターが実現できることは容易に類推で
きる。さらに、充填すべき金属をはぶき、アルマイト2
1のポアをX線通過路とすることも容易に考えられ、た
とえばターゲット材としてカーボンやシリコンなどを用
いて得られる非常に長いX線(数十〜数百オングストロ
ーム)を対象とする場合には充分実用になることも当然
である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に依れば少
い電力でその焦点を非常に小さくできるから、これを用
いて小形のX線顕微鏡が実現でき、不可視物の検査が便
利になる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るX線発生管の一例を示す
構造図、(b)は(a)のターゲットの一例を示す拡大
図である。
【図2】本発明に係る多孔膜を含むターゲットの一例を
示す模式的構造図である。
【図3】従来の平行X線源を示す構成説明図である。
【符号の説明】
1…カソード、2…管ステム、3…ターゲット、5…管
壁、6…第1の直流電源、7…第2の直流電源、11…
ターゲット膜、12…電極、13…絶縁シム、14…多
孔膜、21…陽極酸化アルマイト、22…金属ピラー、
23…基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 哲生 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−44940(JP,A) 特開 昭63−239755(JP,A) 特公 昭49−43830(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 35/08 H05G 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状のアルマイト膜のポアにX線を吸
    収する金属を充填し、かつその上に電子の衝突によりX
    線を発生する金属を膜して成るターゲット面に電子を
    衝突せしめることを特徴とする平行X線源。
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