JP2759023B2 - 半導体装置、その製造方法およびその製造に使用されるケースユニット - Google Patents
半導体装置、その製造方法およびその製造に使用されるケースユニットInfo
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- JP2759023B2 JP2759023B2 JP24041092A JP24041092A JP2759023B2 JP 2759023 B2 JP2759023 B2 JP 2759023B2 JP 24041092 A JP24041092 A JP 24041092A JP 24041092 A JP24041092 A JP 24041092A JP 2759023 B2 JP2759023 B2 JP 2759023B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はインテリジェントパワ
ーモジュールなどの半導体装置およびその製造方法に関
するもので、特に半導体装置のパッケージング構造の改
良に関する。
ーモジュールなどの半導体装置およびその製造方法に関
するもので、特に半導体装置のパッケージング構造の改
良に関する。
【0002】この発明はまた、その製造に使用されるケ
ースユニットにも関連している。
ースユニットにも関連している。
【0003】
【従来の技術】図24は従来の半導体装置10を例示す
る断面図であり、この半導体装置10は、半導体パワー
素子31とそのパワー素子31を制御する制御素子32
とを備えたインテリジェントパワーモジュールとして構
成されている。
る断面図であり、この半導体装置10は、半導体パワー
素子31とそのパワー素子31を制御する制御素子32
とを備えたインテリジェントパワーモジュールとして構
成されている。
【0004】半導体装置10の底部は金属性のベース基
板20となっており、このベース基板の上主面には絶縁
層が形成されている。この絶縁層の上には配線パターン
が形成され、その配線パターンの上に上記パワー素子3
1と制御素子32とが、ハンダ付けされている。
板20となっており、このベース基板の上主面には絶縁
層が形成されている。この絶縁層の上には配線パターン
が形成され、その配線パターンの上に上記パワー素子3
1と制御素子32とが、ハンダ付けされている。
【0005】配線パターンの上には端子33がハンダ付
けによって立設され、この端子33の下側部分は屈曲さ
れてSベント33aとなっている。端子33と素子3
1,32とは上記配線パターンまたはリード34によっ
て電気的に接続されている。
けによって立設され、この端子33の下側部分は屈曲さ
れてSベント33aとなっている。端子33と素子3
1,32とは上記配線パターンまたはリード34によっ
て電気的に接続されている。
【0006】ベース基板20には樹脂性のケース50が
固定され、このケース50の内部には、端子33の下側
部分や素子31,32を覆うように、シリコーンゲル4
1が充填されている。また、シリコーンゲル41の上に
は樹脂層42が形成されており、この樹脂層42の上面
が、半導体装置10全体としての上面を規定している。
固定され、このケース50の内部には、端子33の下側
部分や素子31,32を覆うように、シリコーンゲル4
1が充填されている。また、シリコーンゲル41の上に
は樹脂層42が形成されており、この樹脂層42の上面
が、半導体装置10全体としての上面を規定している。
【0007】この半導体装置10において、端子33に
Sベント33aを設けなければならない理由は以下の通
りである。
Sベント33aを設けなければならない理由は以下の通
りである。
【0008】図25に示すように、端子33がSベント
を有しないような半導体装置10aを考えてみる。半導
体装置10aを動作させたときには、パワー素子31か
らかなりの熱が発生し、この熱によって、図26に白抜
き矢印で示すようにシリコーンゲル41は熱膨張する。
この膨張に伴なって端子33には上方に引上げられる力
が加わり、その結果として、端子33を固定しているハ
ンダが剥離して端子33の下面33bが配線パターンか
ら離れてしまう。すると配線パターンと端子33との電
気的接続が阻害され、半導体装置10aは誤動作してし
まう。
を有しないような半導体装置10aを考えてみる。半導
体装置10aを動作させたときには、パワー素子31か
らかなりの熱が発生し、この熱によって、図26に白抜
き矢印で示すようにシリコーンゲル41は熱膨張する。
この膨張に伴なって端子33には上方に引上げられる力
が加わり、その結果として、端子33を固定しているハ
ンダが剥離して端子33の下面33bが配線パターンか
ら離れてしまう。すると配線パターンと端子33との電
気的接続が阻害され、半導体装置10aは誤動作してし
まう。
【0009】このような問題を解決するために図24の
半導体装置10では端子33にSベント33aが設けら
れている。この半導体装置10ではシリコーンゲル41
の熱膨張に伴なう端子33への引上げ力はSベント33
aにおいて緩和され、端子33が配線パターンから剥離
することを有効に防止できる。
半導体装置10では端子33にSベント33aが設けら
れている。この半導体装置10ではシリコーンゲル41
の熱膨張に伴なう端子33への引上げ力はSベント33
aにおいて緩和され、端子33が配線パターンから剥離
することを有効に防止できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図24の半
導体装置10では、端子33にSベント33aを設ける
関係上、シリコーンゲル41がこのSベント33aを覆
うことができるように、シリコーンゲル41の層をかな
り厚くしなければならない。その結果、ケ−ス50の高
さを高くしなければならず、半導体装置10のサイズが
増大するという問題がある。
導体装置10では、端子33にSベント33aを設ける
関係上、シリコーンゲル41がこのSベント33aを覆
うことができるように、シリコーンゲル41の層をかな
り厚くしなければならない。その結果、ケ−ス50の高
さを高くしなければならず、半導体装置10のサイズが
増大するという問題がある。
【0011】このような問題を解決するための改良が特
開昭61−48947号(以下、「第1の先行技術」)
に開示されている。この第1の先行技術では図26に示
すように、ケース50のひとつの内壁に沿って空室60
が形成され、シリコーンゲル41が熱膨張した際にその
膨張をこの空室60で吸収するようになっている。この
半導体装置10bではシリコーンゲル41の熱膨張力が
端子33に加わりにくく、端子33にSベントを設ける
必要はない。このため、この半導体装置10bでは、そ
のサイズを比較的小さくすることができる。
開昭61−48947号(以下、「第1の先行技術」)
に開示されている。この第1の先行技術では図26に示
すように、ケース50のひとつの内壁に沿って空室60
が形成され、シリコーンゲル41が熱膨張した際にその
膨張をこの空室60で吸収するようになっている。この
半導体装置10bではシリコーンゲル41の熱膨張力が
端子33に加わりにくく、端子33にSベントを設ける
必要はない。このため、この半導体装置10bでは、そ
のサイズを比較的小さくすることができる。
【0012】また、上記問題を解決するための他の改良
が特開平2−33953号(第2の先行技術)、特開昭
62−160746号(第3の先行技術)及び特開平3
−57944(第4の先行技術)に開示されている。第
2の先行技術では、閉鎖された空洞がケースの中央付近
に延設して形成され、この空洞で、ゲル状樹脂の膨張力
を吸収するようになっている。第3の先行技術では、ケ
ースの中央に無蓋の空間が形成され、その天井部には、
嵌込みによって蓋体が設けられ、上記空間で内部応力を
吸収するようになっている。また、第4の先行技術改良
では、空間を規定する容器体が蓋に一体に形成され、通
気穴が中央部に形成され、この通気穴で第1樹脂の膨張
力を吸収するようになっている。
が特開平2−33953号(第2の先行技術)、特開昭
62−160746号(第3の先行技術)及び特開平3
−57944(第4の先行技術)に開示されている。第
2の先行技術では、閉鎖された空洞がケースの中央付近
に延設して形成され、この空洞で、ゲル状樹脂の膨張力
を吸収するようになっている。第3の先行技術では、ケ
ースの中央に無蓋の空間が形成され、その天井部には、
嵌込みによって蓋体が設けられ、上記空間で内部応力を
吸収するようになっている。また、第4の先行技術改良
では、空間を規定する容器体が蓋に一体に形成され、通
気穴が中央部に形成され、この通気穴で第1樹脂の膨張
力を吸収するようになっている。
【0013】これらの第1−第4の先行技術では、ゲル
条樹脂の上に空間を設けることにより、ゲル状樹脂の膨
張力等の内部応力がその空間において緩和される。
条樹脂の上に空間を設けることにより、ゲル状樹脂の膨
張力等の内部応力がその空間において緩和される。
【0014】しかしながら、これらの第1−第4の先行
技術では、空間を形成するための有蓋の部材(以下、
「空間規定部材」という)が、ケース本体またはケース
の上蓋と一体化されているため、異なる規格の半導体装
置ごとに、空洞規定部材を一体に付加したケースあるい
は蓋を製造しなければならず、その製造コストがかかり
すぎるという問題点があった。
技術では、空間を形成するための有蓋の部材(以下、
「空間規定部材」という)が、ケース本体またはケース
の上蓋と一体化されているため、異なる規格の半導体装
置ごとに、空洞規定部材を一体に付加したケースあるい
は蓋を製造しなければならず、その製造コストがかかり
すぎるという問題点があった。
【0015】加えて、これらの先行技術のように、空間
規定部材がケース本体またはケース上蓋に一体化されて
いる場合には、ゲル状物質(シリコーンゲル41に相
当)の充填量を正確にコントロールしなければならず、
コントロールが不十分であると、ゲル物質上面よりも上
に空洞規定部材の下端が位置し、それらの間に封止樹脂
が入り込んで硬化してしまうため、ゲル状物質の膨張を
緩和できなくなるという問題点があった。
規定部材がケース本体またはケース上蓋に一体化されて
いる場合には、ゲル状物質(シリコーンゲル41に相
当)の充填量を正確にコントロールしなければならず、
コントロールが不十分であると、ゲル物質上面よりも上
に空洞規定部材の下端が位置し、それらの間に封止樹脂
が入り込んで硬化してしまうため、ゲル状物質の膨張を
緩和できなくなるという問題点があった。
【0016】この発明はこのような背景の下でなされた
ものであり、ゲル状物質を半導体素子の封止に使用して
いる半導体装置において、端子のSベントを不要とする
ことによって装置全体のサイズを小さくすることを第1
の目的とする。
ものであり、ゲル状物質を半導体素子の封止に使用して
いる半導体装置において、端子のSベントを不要とする
ことによって装置全体のサイズを小さくすることを第1
の目的とする。
【0017】また、この発明の第2の目的は、汎用性が
高い部材を使用し、かつゲル状物質の充填工程などにお
いて高い精度を要求しなくて済む半導体装置を提供する
ことである。
高い部材を使用し、かつゲル状物質の充填工程などにお
いて高い精度を要求しなくて済む半導体装置を提供する
ことである。
【0018】また、この発明は、そのような利点を有す
る半導体装置の製造方法と、その製造に使用可能な新規
で、その製造コストが安価で済むケースユニットを提供
することを、第3の目的としている。
る半導体装置の製造方法と、その製造に使用可能な新規
で、その製造コストが安価で済むケースユニットを提供
することを、第3の目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の半導体装置は、ゲル状物質の熱膨張を緩
和するための空室を設けるとともに、その空室の配置位
置を改良している。
め、この発明の半導体装置は、ゲル状物質の熱膨張を緩
和するための空室を設けるとともに、その空室の配置位
置を改良している。
【0020】具体的には、この発明の半導体装置は、
(a) 電気的絶縁性を有する主面を備えたベース基板と、
(b) 前記ベース基板の前記主面上に配置された半導体素
子と、(c) 前記ベース基板の前記主面上に前記半導体素
子と間隔を隔てて立設され、かつ前記半導体素子と電気
的に接続された端子部材と、(d) 前記主面を囲むように
前記ベース基板の周辺部に固着され、前記ベース基板上
の空間を囲むことによって、前記空間内に、前記半導体
素子と、前記端子部材の下端側の所定部分とを前記空間
内に収容する外枠体と、(e) 前記空間のうち前記主面の
上方に無底かつ有蓋の空室を規定し、前記外枠体と分離
形成された内枠体と、(f) 前記空間のうち、前記主面
と、前記内枠体の下端に達するレベルとの間に存在する
第1部分に充填されたゲル状物質と、(g) 前記空間のう
ち、前記第1部分と前記空室とを除いた第2部分に充填
された樹脂とを備える。
(a) 電気的絶縁性を有する主面を備えたベース基板と、
(b) 前記ベース基板の前記主面上に配置された半導体素
子と、(c) 前記ベース基板の前記主面上に前記半導体素
子と間隔を隔てて立設され、かつ前記半導体素子と電気
的に接続された端子部材と、(d) 前記主面を囲むように
前記ベース基板の周辺部に固着され、前記ベース基板上
の空間を囲むことによって、前記空間内に、前記半導体
素子と、前記端子部材の下端側の所定部分とを前記空間
内に収容する外枠体と、(e) 前記空間のうち前記主面の
上方に無底かつ有蓋の空室を規定し、前記外枠体と分離
形成された内枠体と、(f) 前記空間のうち、前記主面
と、前記内枠体の下端に達するレベルとの間に存在する
第1部分に充填されたゲル状物質と、(g) 前記空間のう
ち、前記第1部分と前記空室とを除いた第2部分に充填
された樹脂とを備える。
【0021】この発明はまた、上記の半導体装置を製造
するために適した方法を提供する。
するために適した方法を提供する。
【0022】その方法は、(a) 電気的絶縁性を有する主
面を備えたベース基板を準備する工程と、(b) 無底のケ
ースと、前記ケースよりも小さなサイズを有する無底か
つ有蓋のカップ体とを準備する工程と、(c) 前記ベース
基板の前記主面上に半導体素子を固定する工程と、(d)
前記半導体素子と間隔を隔てて端子部材を前記ベース基
板の前記主面に立設する工程と、(e) 前記端子部材と前
記半導体素子とを電気的に接続する工程と、(f) 前記ケ
ースの下部を前記ベース基板の周辺部に固着し、それに
よって、前記半導体素子と、前記端子部材の下端側の所
定部分とを、前記ケースが囲む空間内に収容する工程
と、(g) 前記空間のうち前記主面に近い部分に相当する
第1部分空間にゲル状物質を充填する工程と、(h) 前記
ゲル状物質を硬化させる工程と、(i) 硬化された前記ゲ
ル状物質の上面のうち、前記主面のの上方に位置する部
分の上に、前記カップ体を伏せて載置する工程と、(j)
前記空間のうち、前記第1部分空間と前記カップ体の内
部空間によって規定される空室とを除いた部分に相当す
る第2部分空間に樹脂を充填する工程と、(k) 前記樹脂
を硬化させる工程とを備える。
面を備えたベース基板を準備する工程と、(b) 無底のケ
ースと、前記ケースよりも小さなサイズを有する無底か
つ有蓋のカップ体とを準備する工程と、(c) 前記ベース
基板の前記主面上に半導体素子を固定する工程と、(d)
前記半導体素子と間隔を隔てて端子部材を前記ベース基
板の前記主面に立設する工程と、(e) 前記端子部材と前
記半導体素子とを電気的に接続する工程と、(f) 前記ケ
ースの下部を前記ベース基板の周辺部に固着し、それに
よって、前記半導体素子と、前記端子部材の下端側の所
定部分とを、前記ケースが囲む空間内に収容する工程
と、(g) 前記空間のうち前記主面に近い部分に相当する
第1部分空間にゲル状物質を充填する工程と、(h) 前記
ゲル状物質を硬化させる工程と、(i) 硬化された前記ゲ
ル状物質の上面のうち、前記主面のの上方に位置する部
分の上に、前記カップ体を伏せて載置する工程と、(j)
前記空間のうち、前記第1部分空間と前記カップ体の内
部空間によって規定される空室とを除いた部分に相当す
る第2部分空間に樹脂を充填する工程と、(k) 前記樹脂
を硬化させる工程とを備える。
【0023】この発明はさらに、上記の半導体装置の製
造において使用されるケースユニットを提供する。
造において使用されるケースユニットを提供する。
【0024】このケースユニットは上記製造方法に利用
可能であり、(a) 無底かつ無蓋のケース本体と、(b) 、
前記ケース本体が囲む空間の上側部分において、前記空
間の水平断面の中心部分を含む領域に適合するサイズを
有し、前記空間に伏せた状態で配置可能なカップ体とを
備える
可能であり、(a) 無底かつ無蓋のケース本体と、(b) 、
前記ケース本体が囲む空間の上側部分において、前記空
間の水平断面の中心部分を含む領域に適合するサイズを
有し、前記空間に伏せた状態で配置可能なカップ体とを
備える
【0025】
【作用】この発明の半導体装置では、無底の空室を規定
する内枠体がゲル状物質の上に配置されているため、ゲ
ル状物質が熱膨張した場合に、その膨張は、内枠体によ
って規定された空室の中に吸収される。
する内枠体がゲル状物質の上に配置されているため、ゲ
ル状物質が熱膨張した場合に、その膨張は、内枠体によ
って規定された空室の中に吸収される。
【0026】このため、ゲル状物質の熱膨張によって端
子部材がベース基板側から剥離することはなく、端子部
材にSベントを設ける必要がない。その結果、半導体装
置のサイズを小さくすることが可能である。
子部材がベース基板側から剥離することはなく、端子部
材にSベントを設ける必要がない。その結果、半導体装
置のサイズを小さくすることが可能である。
【0027】加えて、内枠体が外枠体とは分離形成され
ているため、内枠体の配置自由度は高く、ゲル状物質の
充填具合や半導体素子の形成位置に適合させて、内枠体
を配置することができる。
ているため、内枠体の配置自由度は高く、ゲル状物質の
充填具合や半導体素子の形成位置に適合させて、内枠体
を配置することができる。
【0028】
【実施例】<1.第1の実施例> <構造>図1は、この発明の第1の実施例にかかる半導
体装置300の断面図である。この半導体装置300
は、その底部にベース基板120を備えている。このベ
ース基板120は、アルミニウムの平板からなる金属板
121の上面に絶縁層122を形成して構成されてい
る。このため、このベース基板120の上主面123は
電気的絶縁性を有する面となっている。
体装置300の断面図である。この半導体装置300
は、その底部にベース基板120を備えている。このベ
ース基板120は、アルミニウムの平板からなる金属板
121の上面に絶縁層122を形成して構成されてい
る。このため、このベース基板120の上主面123は
電気的絶縁性を有する面となっている。
【0029】ベース基板120の上主面123の一部分
上には、複合基板125が固定されている。図3に部分
拡大図として示すように、この複合基板125は、ガラ
スエポキシ基板126の上面に銅の配線パターン128
を備えるとともに、その下面に銅膜127を備えてい
る。配線パターン128の上には、半導体制御素子13
2がハンダ付けされる。図示しない受動素子もまた、配
線パターン128の上にハンダ付けされる。これらの素
子は、半導体パワー素子131(図1)を制御するため
の制御回路の構成要素である。
上には、複合基板125が固定されている。図3に部分
拡大図として示すように、この複合基板125は、ガラ
スエポキシ基板126の上面に銅の配線パターン128
を備えるとともに、その下面に銅膜127を備えてい
る。配線パターン128の上には、半導体制御素子13
2がハンダ付けされる。図示しない受動素子もまた、配
線パターン128の上にハンダ付けされる。これらの素
子は、半導体パワー素子131(図1)を制御するため
の制御回路の構成要素である。
【0030】さらに、配線パターン128の一部は、ガ
ラスエポキシ基板126を貫いて形成されたスルーホー
ル126aの中に挿入された導体128aによって、銅
膜122に接続されている。この銅膜122は、半導体
装置300の接地レベルを与える。
ラスエポキシ基板126を貫いて形成されたスルーホー
ル126aの中に挿入された導体128aによって、銅
膜122に接続されている。この銅膜122は、半導体
装置300の接地レベルを与える。
【0031】図1において、ベース基板120の上主面
123の他の部分の上に、銅層135が選択的に設けら
れ、この銅層135の上には、半導体パワー素子131
がハンダ層136を介して固定されている。
123の他の部分の上に、銅層135が選択的に設けら
れ、この銅層135の上には、半導体パワー素子131
がハンダ層136を介して固定されている。
【0032】ベース基板120の上主面123には、銅
層128bを介して主端子133Aが立設されてハンダ
によって固定されている。また、図3に示すように、配
線パターン128の一部の上には、制御端子133Bが
立設されてハンダによって固定されている。
層128bを介して主端子133Aが立設されてハンダ
によって固定されている。また、図3に示すように、配
線パターン128の一部の上には、制御端子133Bが
立設されてハンダによって固定されている。
【0033】図1に示すように、これらの端子133の
それぞれは、概念的に3つの部分133a,133b,
133cに区分されている。基底部分133aはL字状
であり、その垂直部分は直線的である。中間部分133
bおよび先端側部分133cもまた直線的であり、各部
分133a〜133cにはSベントは設けられていな
い。また、これらの端子133は、導電性ワイア134
または配線パターン128を介して半導体素子131,
132に電気的に接続されている。
それぞれは、概念的に3つの部分133a,133b,
133cに区分されている。基底部分133aはL字状
であり、その垂直部分は直線的である。中間部分133
bおよび先端側部分133cもまた直線的であり、各部
分133a〜133cにはSベントは設けられていな
い。また、これらの端子133は、導電性ワイア134
または配線パターン128を介して半導体素子131,
132に電気的に接続されている。
【0034】ベース基板120の主面123の周囲に
は、接着剤によって樹脂製のケース410の下端部41
1eが接着されている。ケース410はその内部に空間
SPを規定している。また、この空間SPの中で、ベー
ス基板120の主面123の中心点123aの上方に
は、カップ体500が伏せた形で配置されている。この
カップ体500の詳細は後述するが、このカップ体50
0によって規定される空室VRの中心点CTは、空間S
Pの中心軸AXの上に位置している。また、空室VR
は、半導体素子131,132のほぼ上方に存在してい
る。
は、接着剤によって樹脂製のケース410の下端部41
1eが接着されている。ケース410はその内部に空間
SPを規定している。また、この空間SPの中で、ベー
ス基板120の主面123の中心点123aの上方に
は、カップ体500が伏せた形で配置されている。この
カップ体500の詳細は後述するが、このカップ体50
0によって規定される空室VRの中心点CTは、空間S
Pの中心軸AXの上に位置している。また、空室VR
は、半導体素子131,132のほぼ上方に存在してい
る。
【0035】図1には、カップ体500の側面をガイド
するガイド部材434が示されている。このガイド部材
434の形状については、図2を参照して後に説明す
る。
するガイド部材434が示されている。このガイド部材
434の形状については、図2を参照して後に説明す
る。
【0036】上記空間SPは概念的に3つの部分に分か
れている。そのうちのひとつは上記空室VRである。他
のひとつは下側の第1の部分空間SP1であり、残りの
ひとつは、上方の空間のうち空室VRを除いた第2の部
分空間SP2である。
れている。そのうちのひとつは上記空室VRである。他
のひとつは下側の第1の部分空間SP1であり、残りの
ひとつは、上方の空間のうち空室VRを除いた第2の部
分空間SP2である。
【0037】空間SPの内の第1の部分空間SP1に
は、シリコーンゲル141が充填され、それによって半
導体素子131,132や端子133の基底部分133
aが封止される。シリコーンゲル141の層の上面14
1aは、カップ体500の下端501eよりも若干高い
レベルにある。それらのレベルの差Hは、たとえば約1
mmである。
は、シリコーンゲル141が充填され、それによって半
導体素子131,132や端子133の基底部分133
aが封止される。シリコーンゲル141の層の上面14
1aは、カップ体500の下端501eよりも若干高い
レベルにある。それらのレベルの差Hは、たとえば約1
mmである。
【0038】ケース410の内部空間SPのうちの第2
の部分空間SP2には、エポキシ樹脂層142が形成さ
れている。エポキシ樹脂層142の下面はシリコーンゲ
ル141の層の上面141aに接触しており、エポキシ
樹脂層142の上面はケース本体411の上端位置とほ
ぼ等しい高さにある。
の部分空間SP2には、エポキシ樹脂層142が形成さ
れている。エポキシ樹脂層142の下面はシリコーンゲ
ル141の層の上面141aに接触しており、エポキシ
樹脂層142の上面はケース本体411の上端位置とほ
ぼ等しい高さにある。
【0039】エポキシ樹脂層142は空室VRの中には
形成されていない。このため、空室VRは密室になって
おり、空室VRの中は空気が存在するのみである。空気
のかわりに、窒素などの不活性ガスが空室VRの中に充
填されていてもよく、また空室VRの中が減圧されてい
てもよい。
形成されていない。このため、空室VRは密室になって
おり、空室VRの中は空気が存在するのみである。空気
のかわりに、窒素などの不活性ガスが空室VRの中に充
填されていてもよく、また空室VRの中が減圧されてい
てもよい。
【0040】図2は、第1の実施例にかかる半導体装置
300に使用されるケースユニット400の斜視図であ
る。
300に使用されるケースユニット400の斜視図であ
る。
【0041】図2に示すように、このケース410は、
4つの側板部411a〜411dによって規定された無
底かつ無蓋の直方体ケ−ス本体411と、このケース本
体411の内壁から内部に向って伸びた複数のガイド部
材434とを備えている。各ガイド部材434の先端4
34eで囲まれる空間には、直方体の樹脂製カップ体5
00が適合するようになっている。
4つの側板部411a〜411dによって規定された無
底かつ無蓋の直方体ケ−ス本体411と、このケース本
体411の内壁から内部に向って伸びた複数のガイド部
材434とを備えている。各ガイド部材434の先端4
34eで囲まれる空間には、直方体の樹脂製カップ体5
00が適合するようになっている。
【0042】このカップ体500は、その内部に直方体
の空室VRを規定する有底かつ無蓋の箱体を伏せた形と
なっている。したがって、図2の状態では、カップ体5
00の底面502が天井面となっている。
の空室VRを規定する有底かつ無蓋の箱体を伏せた形と
なっている。したがって、図2の状態では、カップ体5
00の底面502が天井面となっている。
【0043】カップ体500の側面501は各ガイド部
材434の先端434eに固定されてはおらず、図2中
に一点鎖線で示すように、カップ体500はケース41
0から抜き出して取りはずすことが可能である。後述す
るように、半導体装置300の製造前にはカップ体50
0はケース410とは別体とされており、半導体装置3
00の製造過程において、図2に実線で示すようにカッ
プ体500がガイド部材434でガイドされつつケース
410の中に挿入される。ケースユニット400は、ケ
ース410とこのカップ体500とのペアによって構成
される。
材434の先端434eに固定されてはおらず、図2中
に一点鎖線で示すように、カップ体500はケース41
0から抜き出して取りはずすことが可能である。後述す
るように、半導体装置300の製造前にはカップ体50
0はケース410とは別体とされており、半導体装置3
00の製造過程において、図2に実線で示すようにカッ
プ体500がガイド部材434でガイドされつつケース
410の中に挿入される。ケースユニット400は、ケ
ース410とこのカップ体500とのペアによって構成
される。
【0044】図1の状態においては、カップ体500は
硬化された後のシリコーン樹脂そう41によって支持さ
れている。また、エポキシ樹脂層142の接着力によ
り、エポキシ樹脂層142によってもカップ体500は
支持される。
硬化された後のシリコーン樹脂そう41によって支持さ
れている。また、エポキシ樹脂層142の接着力によ
り、エポキシ樹脂層142によってもカップ体500は
支持される。
【0045】<熱膨張と熱変形の緩和>このような構成
を有する半導体装置300において、シリコーンゲル2
41の熱膨張の緩和と、装置300全体としての熱変形
の緩和とは、以下のようにして達成される。
を有する半導体装置300において、シリコーンゲル2
41の熱膨張の緩和と、装置300全体としての熱変形
の緩和とは、以下のようにして達成される。
【0046】端子133を介してこの半導体装置300
に通電したとき、半導体パワー素子131などから発生
する熱によってシリコーンゲル141が膨張する。とこ
ろが、シリコーンゲル141の層の上には空室VRが存
在するため、図4に示すように、シリコーンゲル141
の上面の中央部分の表面141bが空室VR内に盛上が
ることによって、その膨張分は空室VR内に吸収され
る。このときのシリコーンゲル141の変形方向が図4
に白抜き矢印で示されており、この変形は端子133に
対して横ないしは斜め方向である。このため、端子13
3に対して上向きの力はほとんど作用しない。その結
果、Sベントを持たない端子133がベース基板120
上の配線パターンから剥離することはない。
に通電したとき、半導体パワー素子131などから発生
する熱によってシリコーンゲル141が膨張する。とこ
ろが、シリコーンゲル141の層の上には空室VRが存
在するため、図4に示すように、シリコーンゲル141
の上面の中央部分の表面141bが空室VR内に盛上が
ることによって、その膨張分は空室VR内に吸収され
る。このときのシリコーンゲル141の変形方向が図4
に白抜き矢印で示されており、この変形は端子133に
対して横ないしは斜め方向である。このため、端子13
3に対して上向きの力はほとんど作用しない。その結
果、Sベントを持たない端子133がベース基板120
上の配線パターンから剥離することはない。
【0047】このように、端子133にSベントを設け
ずにシリコーンゲル141の熱膨張の影響を緩和できる
ため、端子133を比較的短くすることが可能であり、
シリコーンゲル141の層の厚さも比較的薄くできる。
このため、半導体装置300全体としての高さが低くな
り、半導体装置300のサイズが減少する。
ずにシリコーンゲル141の熱膨張の影響を緩和できる
ため、端子133を比較的短くすることが可能であり、
シリコーンゲル141の層の厚さも比較的薄くできる。
このため、半導体装置300全体としての高さが低くな
り、半導体装置300のサイズが減少する。
【0048】また、カップ体500はケース410から
抜き出して取りはずすことが可能であるため、このカッ
プ体500は、異なるサイズ・形状のケースを持つ半導
体装置に共通利用することができ、カップ体500の有
効利用が図れる。
抜き出して取りはずすことが可能であるため、このカッ
プ体500は、異なるサイズ・形状のケースを持つ半導
体装置に共通利用することができ、カップ体500の有
効利用が図れる。
【0049】さらに、カップ体500がケース410と
一体化されていないため、後述する半導体装置300の
製造プロセスにおいてシリコーンゲル141の充填レベ
ルにばらつきがあっても、カップ体500の端部501
eを確実にシリコーンゲル141の上面に接触させるこ
とができる。
一体化されていないため、後述する半導体装置300の
製造プロセスにおいてシリコーンゲル141の充填レベ
ルにばらつきがあっても、カップ体500の端部501
eを確実にシリコーンゲル141の上面に接触させるこ
とができる。
【0050】<製造方法>以上の構成と作用とを有する
半導体装置300は、下記のようにして製造可能であ
る。
半導体装置300は、下記のようにして製造可能であ
る。
【0051】まず、図5に示すように、ベース基板12
0を準備し、その主面123の上に複合基板125をシ
リコーン等の接着剤で固着する。また、図1および図3
において説明した配線パターン128,128bなどを
形成する。これらの配線パターンの上には、ハンダ印刷
によって選択的にハンダ層が形成されている。
0を準備し、その主面123の上に複合基板125をシ
リコーン等の接着剤で固着する。また、図1および図3
において説明した配線パターン128,128bなどを
形成する。これらの配線パターンの上には、ハンダ印刷
によって選択的にハンダ層が形成されている。
【0052】次に、このハンダ層の上に半導体素子13
1,132や端子133などを載置する。ただし、パワ
ー素子131とこのハンダ層との間には、銅層135お
よびハンダ層136が介挿されている。
1,132や端子133などを載置する。ただし、パワ
ー素子131とこのハンダ層との間には、銅層135お
よびハンダ層136が介挿されている。
【0053】このようにして得られた構造体をリフロー
炉の中に導入し、この構造体を加熱することによってハ
ンダ層を溶解する。その後にこの構造体を冷却すること
によって、それを構成する各部材を相互に固着させる。
炉の中に導入し、この構造体を加熱することによってハ
ンダ層を溶解する。その後にこの構造体を冷却すること
によって、それを構成する各部材を相互に固着させる。
【0054】また、導電性のワイア134によって、ワ
イアリングボンドを行なう。
イアリングボンドを行なう。
【0055】次に、図6に示すように、ケース410の
下端部411eをベース基板120の主面123の端部
に接着する。この時点ではカップ体500はまだガイド
部材434の先端434eが囲む空間ISに導入されて
いない。
下端部411eをベース基板120の主面123の端部
に接着する。この時点ではカップ体500はまだガイド
部材434の先端434eが囲む空間ISに導入されて
いない。
【0056】その後、シリコーンゲル141を第2の部
分空間SP2に注入し、それを熱硬化させる。
分空間SP2に注入し、それを熱硬化させる。
【0057】図7に示す次のステップでは、一点鎖線お
よび実線で示すようにカップ体500を伏せた状態で図
6の空間ISに押し込んで導入し、シリコーンゲル14
1の上に浮べる。この導入過程において、カップ体50
0はガイド部材434の先端434eによってガイドさ
れるため、カップ体500に位置ずれや傾きが生ずるこ
とはない。また、シリコーンゲル141はその硬化の後
においてもある程度の流動性を有しているため、カップ
体500の上面502に対して下向きの力を外部から加
えることによって、カップ体500の先端501eをシ
リコーンゲル141の中に若干沈めることができる。
よび実線で示すようにカップ体500を伏せた状態で図
6の空間ISに押し込んで導入し、シリコーンゲル14
1の上に浮べる。この導入過程において、カップ体50
0はガイド部材434の先端434eによってガイドさ
れるため、カップ体500に位置ずれや傾きが生ずるこ
とはない。また、シリコーンゲル141はその硬化の後
においてもある程度の流動性を有しているため、カップ
体500の上面502に対して下向きの力を外部から加
えることによって、カップ体500の先端501eをシ
リコーンゲル141の中に若干沈めることができる。
【0058】次に、図8に示すように部分空間SP2に
エポキシ樹脂142を充填し、それを硬化させて図1の
半導体装置300が得られる。
エポキシ樹脂142を充填し、それを硬化させて図1の
半導体装置300が得られる。
【0059】このように、第1の実施例の製造方法で
は、シリコーンゲル141を注入した後、空洞規定部材
であるカップ体500を浮かせているため、空洞規定部
材の上下方向の配置自由度がある。このため、シリコー
ンゲル141の上面の充填量がばらついても、適切な高
さに必要な空洞を確保できる。また、カップ体500の
下端501eがシリコーンゲル141の上面141aか
ら離れてしまうこともない。その結果、シリコーンゲル
141の膨張を確実に緩和できる構造にすることができ
る。
は、シリコーンゲル141を注入した後、空洞規定部材
であるカップ体500を浮かせているため、空洞規定部
材の上下方向の配置自由度がある。このため、シリコー
ンゲル141の上面の充填量がばらついても、適切な高
さに必要な空洞を確保できる。また、カップ体500の
下端501eがシリコーンゲル141の上面141aか
ら離れてしまうこともない。その結果、シリコーンゲル
141の膨張を確実に緩和できる構造にすることができ
る。
【0060】<ケースユニットの他の例>図9は図2の
ケースユニット400のかわりに使用可能な他のケース
ユニット400Aの平面図であり、図10はその正面図
である。このケースユニット400Aはケース410A
と円筒形のカップ体500Aとの組合せによって構成さ
れている。図2のカップ体500と同様に、カップ体5
00Aはケース410Aに対して着脱自在である(図1
0の一転鎖線参照)。これらの図9および図10には、
カップ体500Aがケース410Aのガイド部材434
によってガイドされつつケース410Aに挿入された状
態が図示されている。
ケースユニット400のかわりに使用可能な他のケース
ユニット400Aの平面図であり、図10はその正面図
である。このケースユニット400Aはケース410A
と円筒形のカップ体500Aとの組合せによって構成さ
れている。図2のカップ体500と同様に、カップ体5
00Aはケース410Aに対して着脱自在である(図1
0の一転鎖線参照)。これらの図9および図10には、
カップ体500Aがケース410Aのガイド部材434
によってガイドされつつケース410Aに挿入された状
態が図示されている。
【0061】図11は他のケースユニット400Bの平
面図である。このケースユニット400Bもまたケース
410Bと円筒形のカップ体500Bとの非一体の組合
せによって構成されているが、このカップ体500Bは
図9のカップ体500Aよりもその径が大きい。また、
ケ−ス410Bから伸びるガイド部材434Bを一対の
み設けてカップ体500Bをガイドするようにしてい
る。ガイド部材434Bの先端面434eは曲面(凹の
円筒面)に加工されることによって、カップ体500B
の側面に適合している。もっとも、ガイド部材434B
の先端面434eには、たとえばV字形の切欠きを設け
ておくだけでもよい。
面図である。このケースユニット400Bもまたケース
410Bと円筒形のカップ体500Bとの非一体の組合
せによって構成されているが、このカップ体500Bは
図9のカップ体500Aよりもその径が大きい。また、
ケ−ス410Bから伸びるガイド部材434Bを一対の
み設けてカップ体500Bをガイドするようにしてい
る。ガイド部材434Bの先端面434eは曲面(凹の
円筒面)に加工されることによって、カップ体500B
の側面に適合している。もっとも、ガイド部材434B
の先端面434eには、たとえばV字形の切欠きを設け
ておくだけでもよい。
【0062】<2.第2の実施例> <構造>図12は、この発明の第2の実施例にかかる半
導体装置330の断面図であり、図13はそれに使用さ
れるケースユニット440の斜視図である。この半導体
装置330におけるベース基板120およびその上の回
路構造は図1の半導体装置300におけるものと同一で
ある。また、端子133も図1のものと同様に立設され
る。
導体装置330の断面図であり、図13はそれに使用さ
れるケースユニット440の斜視図である。この半導体
装置330におけるベース基板120およびその上の回
路構造は図1の半導体装置300におけるものと同一で
ある。また、端子133も図1のものと同様に立設され
る。
【0063】ベース基板120の主面123の周囲に
は、接着剤によって樹脂製のケース450の下端部45
1eが接着されている。
は、接着剤によって樹脂製のケース450の下端部45
1eが接着されている。
【0064】図13に示すように、このケース450
は、4つの側板部451a〜451dによって規定され
た無底かつ無蓋の直方体ケ−ス本体451を備えてい
る。しかしながら、第1の実施例のガイド部材434
(図2)に相当するものはない。
は、4つの側板部451a〜451dによって規定され
た無底かつ無蓋の直方体ケ−ス本体451を備えてい
る。しかしながら、第1の実施例のガイド部材434
(図2)に相当するものはない。
【0065】このカップ体500は、その内部に直方体
の空室VRを規定する有底かつ無蓋の箱体を伏せた形と
なっている。したがって、図13の状態では、カップ体
500の底面502が天井面となっている。また、図1
3では、カップ体500が浮いた状態になっているが、
実際にはその下にシリコーンゲル141上に配置される
ことになる。
の空室VRを規定する有底かつ無蓋の箱体を伏せた形と
なっている。したがって、図13の状態では、カップ体
500の底面502が天井面となっている。また、図1
3では、カップ体500が浮いた状態になっているが、
実際にはその下にシリコーンゲル141上に配置される
ことになる。
【0066】カップ体500は、ケース450とは全く
独立の関係にあり、図13中に一点鎖線で示すように、
カップ体500はケース450内の任意の位置に配置す
ることが可能であり、例えば、半導体装置330の製造
過程において、図13に実線で示すようにカップ体50
2を、ケースユニット440内の中央部に配置すること
もできるし、他の位置に配置することもできる。ケース
ユニット440は、ケース450とカップ体500との
ペアによって構成される。
独立の関係にあり、図13中に一点鎖線で示すように、
カップ体500はケース450内の任意の位置に配置す
ることが可能であり、例えば、半導体装置330の製造
過程において、図13に実線で示すようにカップ体50
2を、ケースユニット440内の中央部に配置すること
もできるし、他の位置に配置することもできる。ケース
ユニット440は、ケース450とカップ体500との
ペアによって構成される。
【0067】図12に戻って、ケース450の内部空間
SPは、既述した第1の実施例と同様に、第1と第2の
部分空間SP1,SP2および空室VRへと概念的に分
割される。第1の部分空間SP1にはシリコーンゲル1
41が充填され、第2の部分空間SP2にはエポキシ樹
脂142が充填されている。また、空室VRの中心点C
Tを通る鉛直軸AXは、ベース基板120の主面123
の中心点CPを通る。さらに、図示された各幅D1〜D
3の相互関係や、カップ体450の下端501eと界面
141aとのレベル差Hの値も、第1の実施例にかかる
半導体装置300と同様である。
SPは、既述した第1の実施例と同様に、第1と第2の
部分空間SP1,SP2および空室VRへと概念的に分
割される。第1の部分空間SP1にはシリコーンゲル1
41が充填され、第2の部分空間SP2にはエポキシ樹
脂142が充填されている。また、空室VRの中心点C
Tを通る鉛直軸AXは、ベース基板120の主面123
の中心点CPを通る。さらに、図示された各幅D1〜D
3の相互関係や、カップ体450の下端501eと界面
141aとのレベル差Hの値も、第1の実施例にかかる
半導体装置300と同様である。
【0068】この半導体装置330においても空室VR
が主面123aの中心部を含む領域の上に存在するた
め、熱膨張や熱変形の緩和作用が高い。
が主面123aの中心部を含む領域の上に存在するた
め、熱膨張や熱変形の緩和作用が高い。
【0069】前述したように、カップ体500はケース
450から完全に独立した関係となり、上下のみならず
水平方向の配置自由度もあるため、このカップ体500
は、異なるサイズ・形状でガイド材を有さないケースを
持つすべての半導体装置に共通利用することができ、カ
ップ体500の有効利用が第1の実施例以上に図れる。
450から完全に独立した関係となり、上下のみならず
水平方向の配置自由度もあるため、このカップ体500
は、異なるサイズ・形状でガイド材を有さないケースを
持つすべての半導体装置に共通利用することができ、カ
ップ体500の有効利用が第1の実施例以上に図れる。
【0070】<製造方法>半導体装置330を製造する
にあたって、図14の構造を得る過程は第1の実施例の
半導体装置300の過程と同様である。
にあたって、図14の構造を得る過程は第1の実施例の
半導体装置300の過程と同様である。
【0071】次に、図15に示すように、ケース450
の下端部451eをベース基板120の主面123の端
部に接着する。この時点ではカップ体500はまだ空間
USに導入されていない。
の下端部451eをベース基板120の主面123の端
部に接着する。この時点ではカップ体500はまだ空間
USに導入されていない。
【0072】その後、シリコーンゲル141を、図2の
第1の部分空間SP1に相当する部分に注入し、それを
熱硬化させる。
第1の部分空間SP1に相当する部分に注入し、それを
熱硬化させる。
【0073】図16に示す次のステップでは、一点鎖線
および実線で示すようにカップ体500を伏せた状態で
図15の空間ISに押し込んで導入し、シリコーンゲル
141の上に浮べる。この際、ベース基板120の主面
の中央部を含む領域の上にカップ体を位置決めすること
は、ガイド部材がなくても十分に可能である。
および実線で示すようにカップ体500を伏せた状態で
図15の空間ISに押し込んで導入し、シリコーンゲル
141の上に浮べる。この際、ベース基板120の主面
の中央部を含む領域の上にカップ体を位置決めすること
は、ガイド部材がなくても十分に可能である。
【0074】また、シリコーンゲル141はその硬化の
後においてもある程度の流動性を有しているため、カッ
プ体500の上面502に対して下向きの力を外部から
加えることによって、カップ体500の先端501eを
シリコーンゲル141の中に若干沈めることができる。
この際に、カップ体500の下端部をシリコーンゲルの
層の中に確実に押込んでおくことが望ましい。これは、
ガイド部材が存在しないため、エポキシ樹脂142を第
2の部分空間SP2に充填して硬化させるプロセスにお
いて、カップ体500の位置ずれや傾きなどを防止する
ためである。
後においてもある程度の流動性を有しているため、カッ
プ体500の上面502に対して下向きの力を外部から
加えることによって、カップ体500の先端501eを
シリコーンゲル141の中に若干沈めることができる。
この際に、カップ体500の下端部をシリコーンゲルの
層の中に確実に押込んでおくことが望ましい。これは、
ガイド部材が存在しないため、エポキシ樹脂142を第
2の部分空間SP2に充填して硬化させるプロセスにお
いて、カップ体500の位置ずれや傾きなどを防止する
ためである。
【0075】次に、図17に示すように部分空間SP2
にエポキシ樹脂142を充填し、それを硬化させて図1
2の半導体装置330が得られる。
にエポキシ樹脂142を充填し、それを硬化させて図1
2の半導体装置330が得られる。
【0076】このように、第2の実施例の製造方法で
は、第1の実施例同様、シリコーンゲル141を注入し
た後、空洞規定部材であるカップ体500を浮かせてい
るため、空洞規定部材の上下方向の配置自由度がある。
このため、シリコーンゲル141の上面の充填量がばら
ついても、適切な高さに必要な空洞を確保できる。シリ
コーンゲル141の膨張を確実に緩和可能な構造を得る
ことができる。
は、第1の実施例同様、シリコーンゲル141を注入し
た後、空洞規定部材であるカップ体500を浮かせてい
るため、空洞規定部材の上下方向の配置自由度がある。
このため、シリコーンゲル141の上面の充填量がばら
ついても、適切な高さに必要な空洞を確保できる。シリ
コーンゲル141の膨張を確実に緩和可能な構造を得る
ことができる。
【0077】加えて、カップ体500はケース450に
全く依存することなく配置されるため、空洞規定部材と
なるカップ体500は水平方向(ベース基板120の主
面方向)においても配置自由度を有することになる。こ
のため、半導体チップ132の水平方向の配置位置が異
なる半導体装置についても、同じケース、同じカップ体
500を使用して、最も適切な位置(端子133の立設
位置を避けてできるだけ半導体チップ131及び132
の上に近い位置)にカップ体500を配置することがで
きる。
全く依存することなく配置されるため、空洞規定部材と
なるカップ体500は水平方向(ベース基板120の主
面方向)においても配置自由度を有することになる。こ
のため、半導体チップ132の水平方向の配置位置が異
なる半導体装置についても、同じケース、同じカップ体
500を使用して、最も適切な位置(端子133の立設
位置を避けてできるだけ半導体チップ131及び132
の上に近い位置)にカップ体500を配置することがで
きる。
【0078】半導体チップ131及び132の上に近い
位置にカップ体500を配置するのが有効な理由は下記
の通りである。
位置にカップ体500を配置するのが有効な理由は下記
の通りである。
【0079】熱の発生源は半導体チップ131及び13
2であるため、シリコーンゲル141の膨張はまず半導
体チップの上のゲルがもっとも大きい。したがって、半
導体チップ上にカップ体500を配置すれば、半導体チ
ップ上でゲルの膨張を吸収しておくことにより、膨張に
よるシリコーンゲル141の流れを最小限にできる。従
って、端子133等に作用する力も最小限に押さえられ
る。
2であるため、シリコーンゲル141の膨張はまず半導
体チップの上のゲルがもっとも大きい。したがって、半
導体チップ上にカップ体500を配置すれば、半導体チ
ップ上でゲルの膨張を吸収しておくことにより、膨張に
よるシリコーンゲル141の流れを最小限にできる。従
って、端子133等に作用する力も最小限に押さえられ
る。
【0080】<ケースユニットの他の例>図18は図1
3のケースユニット440のかわりに使用可能な他のケ
ース440Aの平面図であり、図19はその断面図であ
る。ただし、図19には、シリコーンゲル141を付記
してある。このケースユニット440Aはケース450
Aと円筒形のカップ体500Aとの組合せによって構成
されている。図13のカップ体500と同様に、カップ
体500Aはケース450Aに対して完全に独立関係を
有する。図19には、カップ体500Aがケース450
A内のシリコーンゲル141の中央部上に配置されてい
る状態が図示されている。
3のケースユニット440のかわりに使用可能な他のケ
ース440Aの平面図であり、図19はその断面図であ
る。ただし、図19には、シリコーンゲル141を付記
してある。このケースユニット440Aはケース450
Aと円筒形のカップ体500Aとの組合せによって構成
されている。図13のカップ体500と同様に、カップ
体500Aはケース450Aに対して完全に独立関係を
有する。図19には、カップ体500Aがケース450
A内のシリコーンゲル141の中央部上に配置されてい
る状態が図示されている。
【0081】図20は他のケースユニット440Bの平
面図である。このケースユニット440Bもまたケース
450Bと円筒形のカップ体500Bとの組合せによっ
て構成されているが、このカップ体500Bは図18の
カップ体500Aよりもその径が大きい。また、カップ
体500Bをガイドする部材はない。
面図である。このケースユニット440Bもまたケース
450Bと円筒形のカップ体500Bとの組合せによっ
て構成されているが、このカップ体500Bは図18の
カップ体500Aよりもその径が大きい。また、カップ
体500Bをガイドする部材はない。
【0082】<第3の実施例>図21は、この発明の第
3の実施例にかかる半導体装置300Cの断面図であ
る。この半導体装置300Cでは、使用されているカッ
プ体500Cの形状が図18のカップ体500と異な
る。すなわち、このカップ体500Cの側面501Cの
全体には、リング状の多数の凹凸510が規則的に形成
されている。また、ケース410の本体411から伸び
るガイド部材434の先端434eは、凹凸510の外
縁(凸部)に適合している。
3の実施例にかかる半導体装置300Cの断面図であ
る。この半導体装置300Cでは、使用されているカッ
プ体500Cの形状が図18のカップ体500と異な
る。すなわち、このカップ体500Cの側面501Cの
全体には、リング状の多数の凹凸510が規則的に形成
されている。また、ケース410の本体411から伸び
るガイド部材434の先端434eは、凹凸510の外
縁(凸部)に適合している。
【0083】このようにすることによって、このカップ
体500Cが半導体装置300Cに組込まれた後に、カ
ップ体500Cの外周とエポキシ樹脂142とが相互に
剥離して、カップ体500Cが半導体装置300Cから
はずれてしまうことを特に有効に防止可能である。
体500Cが半導体装置300Cに組込まれた後に、カ
ップ体500Cの外周とエポキシ樹脂142とが相互に
剥離して、カップ体500Cが半導体装置300Cから
はずれてしまうことを特に有効に防止可能である。
【0084】また,ケース411の内壁面にも凹凸部を
形成したり、ケース411の内壁面の上端部に凸部を設
けることにより、ケース411の内壁面とエポキシ樹脂
142とが相互に剥離しにくくすることもできる。
形成したり、ケース411の内壁面の上端部に凸部を設
けることにより、ケース411の内壁面とエポキシ樹脂
142とが相互に剥離しにくくすることもできる。
【0085】<第4の実施例>図22は、この発明の第
4の実施例にかかる半導体装置330Cの断面図であ
る。この半導体装置330Cでは、第3の実施例の半導
体装置300C同様、このカップ体500Cの側面50
1Cの全体には、リング状の多数の凹凸510が規則的
に形成されている。しかしながら、第3の実施例のガイ
ド部材に相当するものはない。
4の実施例にかかる半導体装置330Cの断面図であ
る。この半導体装置330Cでは、第3の実施例の半導
体装置300C同様、このカップ体500Cの側面50
1Cの全体には、リング状の多数の凹凸510が規則的
に形成されている。しかしながら、第3の実施例のガイ
ド部材に相当するものはない。
【0086】このようにすることによって、第3の実施
例同様、このカップ体500Cが半導体装置330Cに
組込まれた後に、カップ体500Cの外周とエポキシ樹
脂142とが相互に剥離して、カップ体500Cが半導
体装置330Cからはずれてしまうことを特に有効に防
止可能である。
例同様、このカップ体500Cが半導体装置330Cに
組込まれた後に、カップ体500Cの外周とエポキシ樹
脂142とが相互に剥離して、カップ体500Cが半導
体装置330Cからはずれてしまうことを特に有効に防
止可能である。
【0087】また、カップ体500Cとケース450と
を完全に独立関係にすることにより、第2の実施例同
様、カップ体550Cの有効利用が図れる、カップ体5
50Cがベース基板120方向に配置自由度を有する等
の一連の効果を奏する。
を完全に独立関係にすることにより、第2の実施例同
様、カップ体550Cの有効利用が図れる、カップ体5
50Cがベース基板120方向に配置自由度を有する等
の一連の効果を奏する。
【0088】<第5の実施例>図23は、この発明の第
5の実施例にかかる半導体装置330Dの断面図であ
る。この半導体装置330Dでは、使用されているカッ
プ体500Dは、第5の実施例同様、その外側面503
が上に向かって狭くなるテーパ状になっている。この半
導体装置330Dでは、カップ体500Dのガイド部材
に相当するものはない。
5の実施例にかかる半導体装置330Dの断面図であ
る。この半導体装置330Dでは、使用されているカッ
プ体500Dは、第5の実施例同様、その外側面503
が上に向かって狭くなるテーパ状になっている。この半
導体装置330Dでは、カップ体500Dのガイド部材
に相当するものはない。
【0089】このようにすることによって、第5の実施
例同様、このカップ体500Dが半導体装置330Dに
組込まれた後に、カップ体500Dの外周とエポキシ樹
脂142とが相互に剥離して、カップ体500Dが半導
体装置330Dからはずれてしまうことを特に有効に防
止可能である。
例同様、このカップ体500Dが半導体装置330Dに
組込まれた後に、カップ体500Dの外周とエポキシ樹
脂142とが相互に剥離して、カップ体500Dが半導
体装置330Dからはずれてしまうことを特に有効に防
止可能である。
【0090】また、カップ体500Cとケース450と
を完全に独立関係にすることにより、第2の実施例同
様、カップ体550Dの有効利用が図れる、カップ体5
00Dがベース基板120方向に配置自由度を有する等
の一連の効果を奏する。
を完全に独立関係にすることにより、第2の実施例同
様、カップ体550Dの有効利用が図れる、カップ体5
00Dがベース基板120方向に配置自由度を有する等
の一連の効果を奏する。
【0091】<変形例> (1)図21及び図22の半導体装置300C及び33
0cにおいて、凹凸510はカップ体500Cの側面5
01Cの一部のみに形成してあってもよい。また、リン
グ状以外の凹凸たとえば2次元的な凹凸が形成されてい
てもよい。
0cにおいて、凹凸510はカップ体500Cの側面5
01Cの一部のみに形成してあってもよい。また、リン
グ状以外の凹凸たとえば2次元的な凹凸が形成されてい
てもよい。
【0092】(2)ケースやカップ体の材料としては、
樹脂のほか、金属なども利用可能である。
樹脂のほか、金属なども利用可能である。
【0093】(3)この発明はインテリジェントパワー
モジュ−ルに限らず、他の半導体装置にも適用可能であ
る。
モジュ−ルに限らず、他の半導体装置にも適用可能であ
る。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の半導体
装置では、無底の空室を規定する内枠体がゲル状物質の
上に配置されている。
装置では、無底の空室を規定する内枠体がゲル状物質の
上に配置されている。
【0095】このため、ゲル状物質が熱膨張した場合
に、その膨張は、内枠体によって規定された空室の中に
吸収され、ゲル状物質の熱膨張によって端子部材がベー
ス基板側から剥離することはない。したがって、端子部
材にSベントを設ける必要がなく、その結果、半導体装
置のサイズを小さくすることが可能である。
に、その膨張は、内枠体によって規定された空室の中に
吸収され、ゲル状物質の熱膨張によって端子部材がベー
ス基板側から剥離することはない。したがって、端子部
材にSベントを設ける必要がなく、その結果、半導体装
置のサイズを小さくすることが可能である。
【0096】加えて、内枠体が外枠体とは分離形成され
ているため、内枠体の配置自由度は高く、ゲル状物質の
充填具合や半導体素子の形成位置に適合させて、内枠体
を配置することができる。このため、ゲル状物質の充填
工程などにおいて高い精度を要求しなくて済む。また、
この内枠体は外枠体と一体形成されないため、各種半導
体装置に共通に使用可能であり、汎用性が高い。
ているため、内枠体の配置自由度は高く、ゲル状物質の
充填具合や半導体素子の形成位置に適合させて、内枠体
を配置することができる。このため、ゲル状物質の充填
工程などにおいて高い精度を要求しなくて済む。また、
この内枠体は外枠体と一体形成されないため、各種半導
体装置に共通に使用可能であり、汎用性が高い。
【0097】また、この発明の製造方法では、このよう
な特徴を有する半導体装置を製造可能である。
な特徴を有する半導体装置を製造可能である。
【0098】さらに、この発明のケースユニットは、そ
の製造において利用可能である。
の製造において利用可能である。
【図1】この発明の第1の実施例である半導体装置の断
面図である。
面図である。
【図2】図1の半導体装置に使用されるケースユニット
の斜視図である。
の斜視図である。
【図3】この発明の第1の実施例における半導体素子の
実装状態を示す部分拡大断面図である。
実装状態を示す部分拡大断面図である。
【図4】図1の半導体装置における空室の作用を説明す
るための図である。
るための図である。
【図5】図1の半導体装置の製造プロセス図である。
【図6】図1の半導体装置の製造プロセス図である。
【図7】図1の半導体装置の製造プロセス図である。
【図8】図1の半導体装置の製造プロセス図である。
【図9】図1の半導体装置において利用可能なケースユ
ニットの他の例を示す平面図である。
ニットの他の例を示す平面図である。
【図10】図9のケースユニットの正面図である。
【図11】図1の半導体装置において利用可能なケース
ユニットの他の例を示す平面図である。
ユニットの他の例を示す平面図である。
【図12】この発明の第2の実施例である半導体装置の
断面図である。
断面図である。
【図13】図12の半導体装置に使用されるケースユニ
ットの斜視図である。
ットの斜視図である。
【図14】図12の半導体装置の製造プロセス図であ
る。
る。
【図15】図12の半導体装置の製造プロセス図であ
る。
る。
【図16】図12の半導体装置の製造プロセス図であ
る。
る。
【図17】図12の半導体装置の製造プロセス図であ
る。
る。
【図18】図12の半導体装置において利用可能なケー
スユニットの他の例を示す平面図である。
スユニットの他の例を示す平面図である。
【図19】図18のケースユニットの断面図である。
【図20】図12の半導体装置において利用可能なケー
スユニットの他の例を示す平面図である。
スユニットの他の例を示す平面図である。
【図21】この発明の第3の実施例である半導体装置の
断面図である。
断面図である。
【図22】この発明の第4の実施例である半導体装置の
断面図である。
断面図である。
【図23】この発明の第5の実施例である半導体装置の
断面図である。
断面図である。
【図24】従来の半導体装置の断面図である。
【図25】従来の半導体装置の断面図である。
【図26】従来の半導体装置の断面図である。
120 ベース基板 123 ベース基板の主面 131 パワー半導体素子 132 制御半導体素子 133 端子 133a 端子の先端部分 300,300C 半導体装置 330,330C,330D 半導体装置 400,400A,400B ケースユニット 440,440A,440B ケースユニット 500,500A〜500D カップ体(内枠体) SP ケースの内部空間 SP1 第1の部分空間 SP2 第2の部分空間 VR 空室 AX 空室の鉛直中心軸 CP ベース基板の主面の中心点
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体装置であって、 (a) 電気的絶縁性を有する主面を備えたベース基板と、 (b) 前記ベース基板の前記主面上に配置された半導体素
子と、 (c) 前記ベース基板の前記主面上に前記半導体素子と間
隔を隔てて立設され、かつ前記半導体素子と電気的に接
続された端子部材と、 (d) 前記主面を囲むように前記ベース基板の周辺部に固
着され、前記ベース基板上の空間を囲むことによって、
前記空間内に、前記半導体素子と、前記端子部材の下端
側の所定部分とを前記空間内に収容する外枠体と、 (e) 前記空間のうち前記主面の上方に無底かつ有蓋の空
室を規定し、前記外枠体と分離形成された内枠体と、 (f) 前記空間のうち、前記主面と、前記内枠体の下端に
達するレベルとの間に存在する第1部分に充填されたゲ
ル状物質と、 (g) 前記空間のうち、前記第1部分と前記空室とを除い
た第2部分に充填された樹脂と、 を備える半導体装置。 - 【請求項2】 半導体装置の製造方法であって、 (a) 電気的絶縁性を有する主面を備えたベース基板を準
備する工程と、 (b) 無底のケースと、前記ケースよりも小さなサイズを
有する無底かつ有蓋のカップ体とを準備する工程と、 (c) 前記ベース基板の前記主面上に半導体素子を固定す
る工程と、 (d) 前記半導体素子と間隔を隔てて端子部材を前記ベー
ス基板の前記主面に立設する工程と、 (e) 前記端子部材と前記半導体素子とを電気的に接続す
る工程と、 (f) 前記ケースの下部を前記ベース基板の周辺部に固着
し、それによって、前記半導体素子と、前記端子部材の
下端側の所定部分とを、前記ケースが囲む空間内に収容
する工程と、 (g) 前記空間のうち前記主面に近い部分に相当する第1
部分空間にゲル状物質を充填する工程と、 (h) 前記ゲル状物質を硬化させる工程と、 (i) 硬化された前記ゲル状物質の上面のうち、前記主面
の上方に位置する部分の上に、前記カップ体を伏せて載
置する工程と、 (j) 前記空間のうち、前記第1部分空間と前記カップ体
の内部空間によって規定される空室とを除いた部分に相
当する第2部分空間に樹脂を充填する工程と、 (k) 前記樹脂を硬化させる工程と、 を備える、半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 半導体装置の製造において使用されるケ
ースユニットであって、 (a) 無底かつ無蓋のケース本体と、 (b) 前記ケース本体が囲む空間の上側部分において、前
記空間の水平断面の中心部分を含む領域に適合するサイ
ズを有し、前記空間に伏せた状態で配置可能なカップ体
と、 を備えるケースユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24041092A JP2759023B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 半導体装置、その製造方法およびその製造に使用されるケースユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24041092A JP2759023B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 半導体装置、その製造方法およびその製造に使用されるケースユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0689946A JPH0689946A (ja) | 1994-03-29 |
JP2759023B2 true JP2759023B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=17059057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24041092A Expired - Lifetime JP2759023B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 半導体装置、その製造方法およびその製造に使用されるケースユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2759023B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7768109B2 (en) | 2007-08-24 | 2010-08-03 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device and method of manufacturing the same |
JP5866105B2 (ja) * | 2012-07-19 | 2016-02-17 | 株式会社ケー・アイ・エス | 樹脂基板太陽電池モジュール |
JP7131436B2 (ja) * | 2019-03-06 | 2022-09-06 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP24041092A patent/JP2759023B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0689946A (ja) | 1994-03-29 |
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