JP2759002B2 - 車載ナビゲータの車両位置検出装置 - Google Patents

車載ナビゲータの車両位置検出装置

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JP2759002B2 JP9884491A JP9884491A JP2759002B2 JP 2759002 B2 JP2759002 B2 JP 2759002B2 JP 9884491 A JP9884491 A JP 9884491A JP 9884491 A JP9884491 A JP 9884491A JP 2759002 B2 JP2759002 B2 JP 2759002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車載ナビゲータの車両位
置検出装置に係り、特に推測航法で求めた車両位置情報
を投影法によるマップマッチング処理で道路上に修正す
るようにした車載ナビゲータの車両位置検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両の走行案内を行い、運転者が所望の
目的地に容易に到達できるようにした車載ナビゲータが
ある。この車載ナビゲータにおいては、車両の位置を検
出してCD−ROMから車両位置周辺の地図データを読
み出し、V−RAMに地図画像を描画するとともに該地
図画像に車両位置マークを重ねて描画し、V−RAMの
画像を映像信号に変換しながらCRTディスプレイに出
力して画面に表示する。そして、車両の移動で現在位置
が変化するのに従い、画面の車両位置マークを移動した
り、或いは車両位置マークは画面中央に固定して地図を
スクロールしたりして、常に、車両位置周辺の地図情報
が一目で判るようになっている。
【0003】CD−ROMに記憶されている地図データ
では、道路は経緯度で表現された頂点(ノード)の座標
集合で示され、これらの描画は各ノードを順に直線で接
続することにより行われる。尚、2以上のノードを連結
する部分は道路リンクと呼ばれる。
【0004】ところで、推測航法の車載ナビゲータで
は、例えば距離センサと相対方位センサの出力に基づき
積算により車両位置を検出する。図10は推測航法によ
る車両位置検出方法を示す説明図である。距離センサは
車両が或る単位距離L0 走行する毎にパルスを出力する
ものとし、基準方位(θ=0)をX軸の正方向、基準方
位から反時計方向回りを+方位とした場合、前回の確定
車両位置が点P0 (X0 ,Y0 )であり、点P0 での車
両進行方向の絶対方位がθ0 のとき、単位距離L 0 走行
した時点での相対方位センサの出力がΔθ1 であったと
すると、車両位置の変化分は、 ΔX=L0 ・cos(θ0 +Δθ1 ) ΔY=L0 ・sin(θ0 +Δθ1 ) となり、今回の点P1 での車両進行方向の絶対方位θ1
と位置座標(X1 ,Y1 )は、 θ1 =θ0 +Δθ1 ・・(1) X1 =X0 +ΔX =X0 +L0 ・cos θ1 ・・(2) Y1 =Y0 +ΔY =Y0 +L0 ・sin θ1 ・・(3) としてベクトル合成により計算することができる。よっ
て、スタート地点での車両の絶対方位と位置座標を与え
れば、その後、車両が単位距離L0 走行する毎に、
(1)〜(3)の計算を繰り返すことで、車両位置をリ
アルタイムで検出することができる。
【0005】但し、距離センサや相対方位センサには誤
差が存在するので、推測航法により検出した車両位置は
走行が進むにつれて、誤差が累積し道路から外れてしま
う。このため、車載ナビゲータでは、推測航法で検出し
た車両位置を地図データ中の道路データと照合して道路
上に修正するようにしている(マップマッチング処
理)。図11〜図13は投影法によるマップマッチング
の説明図である。前回の確定した車両位置が点P
i-1 (Xi-1 ,Yi-1 )にあり、車両の絶対方位がθ
i-1 であったとする(図11では点Pi-1 は道路RDa
と一致していない場合を示す)。点Pi-1 より一定距離
0 走行して距離センサからパルスが出力されたときの
相対方位がΔθi であれば、推測航法による一次車両位
置の点Pi ′(Xi ′,Yi ′)とPi ′での絶対方位
θi は、(1)〜(3)式より、 として求められる。
【0006】このとき、 (a)点Pi ′から垂線を降ろすことのできるリンクを
有し、点Pi-1 とPi ′を結ぶ最新の走行軌跡SHi
リンクの成す角度が一定値以内で、かつ、点Pi ′から
リンクに降ろした垂線の長さが一定距離以内となってい
る道路を探す。ここではリンクLKa1(ノードNa0とN
a1を結ぶ直線)を有する道路RDa とリンクLKb1(ノ
ードNb0とNb1を結ぶ直線)を有する道路RDb とな
る。 (b)点Pi ′からリンクLKa1,LKb1に降ろした垂
線RLia、RLibの長さを求め、短い方のリンクを有す
る道路をマッチング候補道路とする。ここでは道路RD
a となる。 (c)そして、走行軌跡SHi を垂線RLiaの方向に点
i-1 がリンクLKa1上(またはリンクLKa1の延長線
上)に来るまで平行移動して、点Pi-1 とPi ′の移動
点PTi-1 とPTi ′を求め、 (d)最後に、点PTi-1 を中心にPTi ′がリンクL
a1上に来るまで回転移動して移動点を求め、確定車両
位置Pi(Xi ,Yi )とする。
【0007】なお、確定車両位置Pi での絶対方位はθ
i のままとされる。また、(a)で該当する道路が見つ
からないときは一次車両位置Pi ′をそのまま確定車両
位置Pi (Xi ,Yi )とする。更に、図12の如く、
前回の確定車両位置である点Pi-1 が道路RDa にある
ときは、移動点PTi-1は点Pi-1 と一致する。また、
図13の如く、点Pi-1で交差点を曲がった場合、一次
車両位置Pi ′はマップマッチングで道路RDb と交差
する道路RDa 上に投影されて確定車両位置P
i (Xi ,Yi )とされる。
【0008】このように、推測航法とマップマッチング
を組み合わせて車両位置を検出することで、距離センサ
と相対方位センサの持つ誤差を修正しながら正確な車両
位置を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような投影法によるマップマッチングでは、図14に
示す如く、車両が道路RDc に沿って交差点CTに進入
し、カーブしながら道路RDd 方向へ抜けるとき、交差
点CTでの車両のカーブの仕方や距離センサまたは相対
方位センサの誤差などで、交差点直前での確定車両位置
j に対し次の推測航法による一次車両位置がPj+1
の如く、道路RDe 近くとなったとき、P j+1 ′からは
道路RDd よりRDe の方が近いため、投影法によるマ
ップマッチングを行うと車両位置が間違って道路RDe
上のPj+1 に修正されてしまう。そして、その後、車両
が道路RDd に沿って走行するにも関わらず、推測航法
で検出される一次車両位置Pj+2 ′、Pj+3 ′・・・が
いずれも道路RDe の方が近くなるので、マップマッチ
ングにより修正された確定車両位置Pj+2 、Pj+3 ・・
・はいずれも道路RDe 上に来てしまい、正規の道路R
d 上への復帰が不可能になってしまう問題があった。
【0010】以上から本発明の目的は、マップマッチン
グミスにより誤りの生じた車両位置を正しい道路上に復
帰させることのできる車載ナビゲータの車両位置検出装
置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明におい
ては、地図データを記憶した地図データ記憶手段と、距
離センサと方位センサを有し、車両が一定距離走行する
毎に、車両位置の変化分を求め、前回の確定車両位置に
ベクトル合成して推測航法による一次車両位置を計算す
る車両位置計算手段と、一次車両位置が計算される毎
に、地図データを参照して投影法によるマップマッチン
グを行い、修正車両位置を求める車両位置修正手段と、
車両位置修正手段で修正車両位置が求められる毎に、修
正ベクトル量を積算する積算手段と、積算手段での修正
ベクトル量の積算量を所定の基準量と比較し、基準量を
越えないときは、車両位置修正手段による今回の修正を
有効とさせて修正車両位置を確定車両位置として出力さ
せ、基準量を越えるときは車両位置修正手段による今回
の修正を無効とさせて修正前の一次車両位置を確定車両
位置として出力させる車両位置修正許可・禁止手段と、
車両位置修正許可・禁止手段で連続して最新の所定回数
分の修正が有効とされたときの当該所定回数分の修正量
の大きさから正常な修正状態か判別し、正常な修正状態
と判別したとき積算手段の積算量を初期化する初期化手
段と、を設けたことにより達成される。
【0012】
【作用】本発明によれば、車両位置検出手段により、車
両が一定距離走行する毎に、車両位置の変化分を求め、
前回の確定車両位置にベクトル合成して推測航法による
一次車両位置を計算し、一次車両位置が計算される毎
に、車両位置修正手段により地図データを参照して投影
法によるマップマッチングを行い、修正車両位置を求め
る。そして、修正車両位置が求められる毎に、積算手段
で修正ベクトル量を積算し、車両位置修正許可・禁止手
段により修正ベクトル量の積算量を所定の基準量と比較
し、基準量を越えないときは、車両位置の今回の修正を
有効とさせて修正車両位置を確定車両位置として出力さ
せ、基準量を越えるときは車両位置の今回の修正を無効
とさせて修正前の一次車両位置を確定車両位置として出
力させる。更に、初期化手段により、連続して最新の所
定回数分の車両位置の修正が有効とされたときの当該所
定回数分の修正量の大きさから正常な修正状態か判別
し、正常な修正状態と判別したとき積算手段の積算量を
初期化する。これにより、マップマッチングで車両位置
が間違った道路上に修正され始めたとき、一定の所で該
道路への修正が禁止されるため、その後、車両の走行で
一次車両位置が変化し、間違った道路より正規の道路の
方が近くなったところで、該正規の道路上へ車両位置を
修正可能となる。
【0013】
【実施例】図1は本発明に係わる車載ナビゲータの要部
ブロック図である。
【0014】図において、1は地図データ記憶手段とな
るCD−ROM、2は操作盤であり、車両位置マークに
対して地図をスクロールさせる左、右、上、下方向のス
クロールキー、地図検索、拡大/縮小用等の各種キーを
備えている。3は相対方位を検出して相対方位信号を出
力する相対方位センサ、4は一定距離L0 走行する毎に
一定距離走行したことを示すパルスを出力する距離セン
サである。
【0015】5はマイコン構成のシステムコントローラ
であり、車両位置周辺の地図を車両位置マークとともに
後述するディスプレイ装置に表示させる。5aは地図デ
ータを一次的に記憶する地図データバッファメモリ、5
bは後述する車両位置修正部から確定車両位置データを
入力し、CD−ROM1から車両位置周辺の地図データ
を地図データバッファメモリ5aに読み出す地図読み出
し制御部、5cは一次車両位置計算部であり、相対方位
センサ3,距離センサ4から入力されるそれぞれの信号
を用いて、推測航法により車両の現在位置(絶対経度、
絶対緯度)を算出し、一次車両位置データとする。5d
は一次車両位置データに基づき、地図データバッファメ
モリ5aに読み出された地図データ中の道路データを参
照して投影法によるマップマッチングで道路上に修正し
た車両位置を求める車両位置修正部、5eは車両位置修
正部5dで修正車両位置が求められる毎に、修正ベクト
ル量を積算する積算部である。修正ベクトル量の積算量
は相対経度、相対緯度を成分とするベクトル(x,y)
で表され、初期値は本実施例の場合(0,0)とされ
る。
【0016】5fは積算部5eでの修正ベクトル量の積
算量(合成ベクトル量)を所定の基準量と比較し、基準
量を越えないときは、車両位置修正部5dによる今回の
修正を有効とさせて修正車両位置を確定車両位置として
出力させ、基準量を越えるときは今回の修正を無効とさ
せて修正前の一次車両位置を確定車両位置として出力さ
せる車両位置修正許可・禁止部である。具体的には、本
実施例では基準量はx成分が−xc と+xc (xc は所
定の正の値)、y成分が−yc と+yc であり(yc
c と同じ)、−xc ≦x≦+xc かつ−yc ≦y≦+
c のとき、基準量を越えていないと判断し、x<−x
c またはx>+xc またはy<−yc またはy>+yc
のとき、基準量を越えたと判断する。即ち、ベクトル
(x,y)が図2の破線Aで囲まれた範囲内に存在する
とき、基準量を越えていないと判断し、破線の外に存在
するとき基準量を越えたと判断する。なお、車両位置修
正許可・禁止部5fは積算量の大きさ(合成ベクトル量
の絶対値)を所定の基準量(正のスカラー量)と比較す
るようにしてもよく、この場合、基準量をrc とする
と、図3の破線Bで囲まれた範囲内に存在するとき、基
準量を越えていないと判断し、破線の外に存在するとき
基準量を越えたと判断する。
【0017】5gは車両位置修正許可・禁止部5fで連
続して最新の3回分の修正が有効とされたときに当該3
回分の修正量の大きさから正常な修正状態か判別し、正
常な修正状態と判別したとき積算部5eの積算量を初期
化する初期化部である。具体的には、本実施例では、最
新の3回分の修正ベクトル量の大きさ(絶対値)の合計
が所定の一定値T以下のとき初期化動作を行い、一定値
を越えているときは初期化動作をしない。
【0018】5hは最も最新の確定車両位置データと、
最新の3回分の修正ベクトル量の各大きさ(絶対値)
を、修正の許可・禁止を示すフラグとともに記憶する走
行データメモリ、5iは地図データバッファメモリ5a
から車両位置周辺の地図データを読み出しディスプレイ
装置へ出力して地図を描画させるとともに、車両位置修
正部5dから入力した確定車両位置データをディスプレ
イ装置へ出力して、車両位置マークを表示させる地図描
画制御部である。
【0019】6はディスプレイ装置であり、CRTコン
トローラ7、ビデオRAM(V−RAM)8、読出制御
部9、CRT10等を有し、CRT画面に所望の地図及
びマークを表示するようになっている。
【0020】図4は走行データメモリ5hに記憶される
データの説明図であり、最も最新の確定車両位置がS、
最も最新の修正ベクトル量の大きさがt1 ,修正の許可
・禁止を示すフラグがF1 (0;禁止、1;許可)、2
番目に最新の修正ベクトル量の大きさがt2 ,修正の許
可・禁止を示すフラグがF2 、3番目に最新の修正ベク
トル量の大きさがt3 ,修正の許可・禁止を示すフラグ
がF3 として格納される。
【0021】図5〜図7はシステムコントローラ5の地
図及びマーク描画処理、一次車両位置の計算及び車両位
置の修正処理を示す流れ図、図8と図9はシステムコン
トローラ5による車両位置修正方法の説明図であり、以
下、これらの図に従って説明する。
【0022】なお、予め、運転者の地図選択操作に従
い、地図読出制御部5bがCD−ROM1から出発地を
含む所定の縮尺の地図データを地図データバッファメモ
リ5aに転送させており、地図描画制御部5iが地図デ
ータバッファメモリ5aから地図データを読み出してデ
ィスプレイ装置6へ出力し、所望の地図をCRT10の
画面に描画させているものとする。
【0023】図8に示す如く、運転者が操作盤2で出発
地の位置座標として(X0 ,Y0 )、車両進行方向の絶
対方位としてθ0 の設定操作を行うと、出発地の確定車
両位置P0 として(X0 ,Y0 )、また、P0 での絶対
方位としてθ0が一次車両位置計算部5cに初期設定さ
れる(図5のステップ101、102)。この初期設定
処理に続き、積算部5eの積算ベクトル量(x,y)が
(0,0)、走行データメモリ5hのS=P0 、t1
2 =t3 =0、F1 =F2 =F3 =0に初期化される
(ステップ103)。また、地図描画制御部5iが出発
地の確定車両位置データを車両位置マークデータとして
ディスプレイ装置6へ出力し、地図画面上の所定箇所に
車両位置マークを表示させる(ステップ104)。
【0024】車両が走行を開始すると、一定距離L0
行する毎に、距離センサ4はパルスを出力する。距離セ
ンサ4から最初のパルスを入力すると、一次車両位置計
算部5cは相対方位センサ3から相対方位信号Δθ1
入力し、設定単位距離L0 、出発地P0 の確定車両位置
座標(X0 ,Y0 )と絶対方位θ0 を用いて、推測航法
により、 の計算を行い、P0 からL0 進んだ今回の一次車両位置
1 ′(X1 ′,Y1 ′)の座標と、絶対方位θ1 を求
める(ステップ105〜108)。一次車両位置P1
は車両位置修正部5d、積算部5e、初期化部5gへ出
力される。
【0025】続いて、車両位置修正部5dは、一次車両
位置P1 ′について、投影法によるマップマッチングを
行い、修正車両位置を求める(ステップ109)。即
ち、まず、点P1 ′から垂線を降ろすことのできるリン
クを有し、走行データメモリ5hに記憶されたS=P0
とP1′を結ぶ最新の走行軌跡SH1 とリンクの成す角
度が一定値以内で、かつ、点P1 ′からリンクに降ろし
た垂線の長さが一定距離以内となっている道路を探す。
ここではリンクLKc1(ノードNc0とNc1を結ぶ直線)
を有する道路RDc と、リンクLKf1(ノードNf0とN
f1を結ぶ直線)を有する道路RDf となる。
【0026】次に、点P1 ′からリンクLKc1,LKf1
に降ろした垂線RL1c、RL1fの長さを求め、短い方の
リンクを有する道路をマッチング候補道路とする。ここ
では道路RDc となる。
【0027】次いで、走行軌跡SH1 を垂線RL1cの方
向に点P0 がリンクLKc1上(またはリンクLKc1の延
長線上)に来るまで平行移動して、点P0 とP1 ′の移
動点PT0 とPT1 ′を求め、更に、点PT0 を中心に
PT1 ′がリンクLKc1上に来るまで回転移動して移動
点を求め、修正車両位置P1a(X1a,Y1a)とする。
【0028】車両位置修正部5dで修正車両位置が求め
られると、積算部5eは、 の計算を行って、仮の積算ベクトル量(xa ,ya )を
求める(図6のステップ201)。
【0029】次いで、車両位置修正許可・禁止部5f
は、 −xc ≦xa ≦+xc で、かつ、 −yc ≦ya ≦+yc が成立しているか判断し、仮の積算ベクトル量が基準量
を越えていないか判断する(ステップ202)。ここで
は、基準量を越えていないとすると、積算部5e、車両
位置修正部5d、初期化部5gに修正許可指令を与え、
積算部5eは(x,y)=(xa ,ya )として先に求
めた仮の積算ベクトル量を正規の積算ベクトル量として
登録する(ステップ203)。また、修正許可を受けた
車両位置修正部5dは先に求めた修正車両位置P1a(X
1a,Y1a)を確定車両位置P1 (X 1 ,Y1 )とし(ス
テップ204)、走行データメモリ5hのS=P1 とし
て登録するとともに(ステップ205)、一次車両位置
計算部5c、初期化部5g、地図読み出し制御部5b、
地図描画制御部5iへ出力する(ステップ000)。
【0030】確定車両位置P1 を入力した初期化部5g
は、走行データメモリ5hに対し、t3 =t2 、t2
1 、F3 =F2 、F2 =F1 のデータシフト動作を行
ったあと(ステップ206)、 t1 ={(X1 −X1 ′)2 +(Y1 −Y1 ′)2 1/2 の計算を行い、走行データメモリ5hにP1 とP1 ′の
間に係る1番最新の修正ベクトル量の大きさをt1 とし
て登録し(ステップ207)、また、先に車両位置修正
許可・禁止部5fから修正許可が与えられたことから1
番最新の許可・禁止フラグF1 =1として登録する(ス
テップ208)。
【0031】続いて、初期化部5gは、F1 ,F2 ,F
3 が全て1か判断し(ステップ209)、ここではNO
なので、初期化部5gは初期化動作をしない。
【0032】一方、地図読み出し制御部5bは車両位置
修正部5dから入力した今回の確定車両位置データに基
づき、それまで地図データバッファメモリ5aに読み出
していた地図の範囲から外れたか判断し、外れるときは
新たに車両位置の入る地図データをCD−ROM1から
地図データバッファメモリ5aに読み出す。また、地図
描画制御部5iは今回の確定車両位置データを車両位置
マークデータとしてディスプレイ装置6へ出力し、地図
画面上の車両位置マークを移動させる。また、地図描画
制御部5iは、車両位置が画面から外れたときは、地図
データバッファメモリ5aから新たに車両位置の入る1
画面分の地図データを読み出し、ディスプレイ装置6へ
出力して表示地図を変更させる(以上、ナビゲーション
処理、ステップ210)。
【0033】一次車両位置修正部5cは、距離センサ4
から2番目のパルスを入力すると、前述と同様にして前
回の確定車両位置P1 を起点として推測航法により、今
回の一次車両位置P2 ′の位置座標(X2 ′,Y2 ′)
と絶対方位θ2 を求め、一次車両位置データを車両位置
修正部5d、積算部5e、初期化部5gへ出力する(図
5のステップ110、106〜108)。そして、車両
位置修正部5dは、前述と同様にして走行データメモリ
5hのS=P1 と、今回の一次車両位置P2′より、投
影法によるマップマッチングを行って修正車両位置P2a
(X2a,Y2a)を求める(ステップ109)。
【0034】次いで、積算部5eは、 の計算を行って、仮の積算ベクトル量(xa ,ya )を
求め(図6のステップ201)、車両位置修正許可・禁
止部5fは、仮の積算ベクトル量が基準量を越えていな
いか判断する(ステップ202)。ここでも、基準量を
越えていないとき、積算部5e、車両位置修正部5d、
初期化部5gに修正許可を与え、積算部5eは(x,
y)=(xa ,ya )として先に求めた仮の積算ベクト
ル量を正規の積算ベクトル量として登録する(ステップ
203)。また、修正許可を受けた車両位置修正部5d
は先に求めた修正車両位置P2a(X2a,Y2a)を確定車
両位置P2 (X2 ,Y2 )とし、走行データメモリ5h
にS=P2 として登録するとともに、一次車両位置計算
部5c、初期化部5g、地図読み出し制御部5b、地図
描画制御部5iへ出力する(ステップ204、20
5)。
【0035】確定車両位置P2 を入力した初期化部5g
は、走行データメモリ5hに対し、t3 =t2 、t2
1 、F3 =F2 、F2 =F1 のデータシフト動作を行
ったあと(ステップ206)、 t1 ={(X2 −X2 ′)2 +(Y2 −Y2 ′)2 1/2 の計算を行い、走行データメモリ5hにP2 とP2 ′の
間に係る1番最新の修正ベクトル量の大きさをt1 とし
て登録し(ステップ207)、また、先に車両位置修正
許可・禁止部5fから修正許可が与えられたことから1
番最新の許可・禁止フラグF1 =1として登録する(ス
テップ208)。この際、走行データメモリ5hのt2
は前回の修正ベクトル量の大きさを表し、F2 は前回の
修正許可・禁止状態を表す。続いて、初期化部5gは、
1 ,F2 ,F3 が全て1か判断し(ステップ20
9)、ここでもNOなので、初期化部5gは初期化動作
をしない。
【0036】地図読み出し制御部5bは確定車両位置P
2 に基づき地図データの読み出し制御を行い、地図描画
制御部5iは確定車両位置P2 に基づき車両位置マーク
の移動表示を行わせる(ステップ210)。
【0037】一次車両位置計算部5cは、距離センサ4
から3番目のパルスを入力すると、前述と同様にして前
回の確定車両位置P2 を起点として推測航法により、新
たな一次車両位置P3 ′の位置座標(X3 ′,Y3 ′)
と絶対方位θ3 を求める(図5のステップ110、10
6〜108)。そして、車両位置修正部5dは、前述と
同様にして走行データメモリ5hのS=P2 と、今回の
一次車両位置P3 ′より、投影法によるマップマッチン
グを行って修正車両位置P3a(X3a,Y3a)を求める
(ステップ109)。次いで、積算部5eがP3a
3 ′間の修正ベクトル量をそれまでの積算ベクトル量
に積算した仮の積算ベクトル量を求め(図6のステップ
201)、車両位置修正許可・禁止部5fは、仮の積算
ベクトル量が基準量を越えていないか判断する(ステッ
プ202)。ここでも、基準量を越えていないとき、積
算部5e、車両位置修正部5d、初期化部5gに修正許
可指令を与え、積算部5eは今回の仮の積算ベクトル量
を正規のベクトル量として登録する(ステップ20
3)。また、修正許可を受けた車両位置修正部5dは先
に求めた修正車両位置P3a(X3a,Y3a)を確定車両位
置P3 (X3 ,Y3 )とし、走行データメモリ5hにS
=P3 として登録するとともに、一次車両位置計算部5
c、初期化部5g、地図読み出し制御部5b、地図描画
制御部5iへ出力する(ステップ204、205)。
【0038】確定車両位置P3 を入力した初期化部5g
は、走行データメモリ5hに対し、所定のデータシフト
動作を行ったあと(ステップ206)、 t1 ={(X3 −X3 ′)2 +(Y3 −Y3 ′)2 1/2 の計算を行い、走行データメモリ5hにP3 とP3 ′の
間に係る1番最新の修正ベクトル量の大きさをt1 とし
て登録し(ステップ207)、また、先に車両位置修正
許可・禁止部5fから修正許可が与えられたことから1
番最新の許可・禁止フラグF1 =1として登録する(ス
テップ208)。この際、走行データメモリ5hのt2
は前回の修正ベクトル量の大きさを表し、F2 は前回の
修正許可・禁止状態を表す。また、t3 は前前回の修正
ベクトル量の大きさを表し、F3は前前回の修正許可・
禁止状態を表す。続いて、初期化部5gは、F1
2 ,F 3 が全て1か判断し(ステップ209)、ここ
ではYESとなるので、初期化部5gは、 t1 +t2 +t3 ≦T が成立しているか判断する(図7のステップ301)。
ここでは、成立しているとすると、初期化部5gは修正
量積算部5eに登録された積算ベクトル量を(x,y)
=(0,0)として初期化する(ステップ302)。
【0039】地図読み出し制御部5bは確定車両位置P
3 に基づき地図データの読み出し制御を行い、地図描画
制御部5iは確定車両位置P3 に基づき車両位置マーク
の移動表示を行わせる(図6のステップ210)。
【0040】ここで、図8に示す如く、確定車両位置P
3 の先のノードNc1が交差点ノードであり、該ノードN
c1で道路RDd (ノードNc1とノードNd0を結ぶリンク
LK d0を有する)とRDe (ノードNc1とノードNe0
結ぶリンクLKe0を有する)に分かれるようになってお
り、車両が当該交差点で途中道路RDe 寄りにカーブし
ながら道路RDd へ抜け、距離センサ4から4番目のパ
ルスが入力されたときの一次車両位置がP4 ′に来たも
のとする(図5のステップ110、106〜108)。
【0041】このとき、車両位置修正部5dはP4 ′が
道路RDe に近いことから投影法によるマップマッチン
グで求めた修正車両位置を道路RDe 上のP4a(X4a
4a)とする(図6のステップ201)。このとき、積
算部5eで求めた仮の積算ベクトル量が基準量を越えて
いなければ、P4aが確定車両位置P4 、S=P4 とされ
(ステップ202〜205)、走行データメモリ5hの
データシフト後、P4 とP4a間の修正ベクトル量の大き
さがt1 とされ、また、F1 =1とされて走行データメ
モリ5hに登録される(ステップ206〜208)。こ
のとき、F1 =F2 =F3 =1なので、初期化部5gは
最新の連続した3回分の修正ベクトル量の大きさの和が
T以下か判断するが、t1 が大き過ぎて、和がTを越え
ているとき、正常な修正状態でないと判断し、初期化動
作をしない(ステップ209、図7のステップ30
1)。
【0042】地図読み出し制御部5bは確定車両位置P
4 に基づき地図データの読み出し制御を行い、地図描画
制御部5iは確定車両位置P4 に基づき車両位置マーク
の移動表示を行わせるので、画面の車両位置マークは道
路RDe 上に来る(図6のステップ210)。
【0043】その後、車両が道路RDd に沿って走行
し、距離センサ4から次の5番目のパルスが入力された
ときの一次車両位置がP5 ′に来ると、P5 ′がやはり
道路RDe に近いことから、車両位置修正部5dによる
修正車両位置は道路RDe 上のP5aとなり(図5のステ
ップ110、106〜109)、このときも、積算部5
eで求めた仮の積算ベクトル量が基準量を越えていなけ
れば、P5aが確定車両位置P5 、S=P5 となり(図6
のステップ201〜205)、走行データメモリ5hの
データシフト後、P5 とP5 ′間の修正ベクトル量の大
きさがt1 とされ、また、F1 が1とされる(ステップ
206〜208)。このときも、F1 =F 2 =F3 =1
なので、初期化部5gは最新の連続した3回分の修正ベ
クトル量の大きさの和がT以下か判断するが、t1 とt
2 が大き過ぎて、和がTを越えているので、正常な修正
状態でないと判断し、初期化動作をしない(ステップ2
09、図7のステップ301)。
【0044】地図読み出し制御部5bは確定車両位置P
5 に基づき地図データの読み出し制御を行い、地図描画
制御部5iは確定車両位置P5 に基づき車両位置マーク
の移動表示を行わせるので、画面の車両位置マークは道
路RDe 上を移動する(図6のステップ210)。
【0045】距離センサ4から6番目のパルスが入力さ
れたときも、一次車両位置がP6 ′に来ると、P6 ′が
やはり道路RDe に近いことから、車両位置修正部5d
による修正車両位置は道路RDe 上のP6aとなり(図5
のステップ110、106〜109)、このときも、積
算部5eで求めた仮の積算ベクトル量が基準量を越えて
いなければ、P6aが確定車両位置P6 、S=P6 となり
(図6のステップ201〜205)、走行データメモリ
5hのデータシフト後、P6 とP6 ′間の修正ベクトル
量の大きさがt1 とされ、また、F1 が1とされる(ス
テップ206〜208)。このときも、F1 =F2 =F
3 =1なので、初期化部5gは最新の連続した3回分の
修正ベクトル量の大きさの和がT以下か判断するが、t
1 、t2 、t3 が大き過ぎて、和がTを越えているの
で、正常な修正状態でないと判断し、初期化動作をしな
い(ステップ209、図7のステップ301)。
【0046】図6のステップ210のナビゲーション処
理で画面の車両位置マークは道路RDe 上を更に移動す
る。
【0047】距離センサ4から7番目のパルスが入力さ
れたときに、一次車両位置がP7 ′に来ると、P7 ′が
道路RDe に近いことから、車両位置修正部5dによる
修正車両位置は道路RDe 上のP7aとなる(図5のステ
ップ110、106〜109)。このとき、積算部5e
で求めた仮の積算ベクトル量が基準量を越えたとき、車
両位置修正許可・禁止部5fは禁止指令を積算部5e、
車両位置修正部5d、初期化部5gに与える(図6のス
テップ201、202)。すると、積算部5eは(x,
y)を変化させず、前回のままとし、また、車両位置修
正部5dは一次車両位置P7 ′(X7 ′,Y7 ′)をそ
のまま確定車両位置P7 (X7 ,Y7 )とし(ステップ
211)、走行データメモリ5hにS=P7 として登録
するとともに(ステップ212)、一次車両位置計算部
5c、地図読み出し制御部5b、地図描画制御部5iへ
出力する。
【0048】修正禁止指令を入力した初期化部5gは、
走行データメモリ5hに対し、データシフト後、t1
0として今回の修正ベクトル量の大きさが零であること
を登録し(ステップ213、214)、また、許可・禁
止フラグF1 =0として今回修正が禁止されたことを登
録する(ステップ215)。
【0049】続いて、初期化部5gは、F1 ,F2 ,F
3 が全て1か判断し(ステップ209)、ここではF1
=0なのでNOと判断し、初期化動作をしない。
【0050】ステップ210のナビゲーション処理で
は、画面の車両位置マークは道路RD e から外れて一次
車両位置P7 ′の位置に来る。
【0051】距離センサ4から8番目のパルスが入力さ
れたときに、一次車両位置がP8 ′に来ると、P8 ′が
まだ道路RDe に近いことから、車両位置修正部5dに
よる修正車両位置はP8aとなる(図5のステップ11
0、106〜109)。このときも、積算部5eで求め
た仮の積算ベクトル量が基準量を越えるので、車両位置
修正許可・禁止部5fは禁止指令を積算部5e、車両位
置修正部5d、初期化部5gに与える(図6のステップ
201、202)。すると、積算部5eは(x,y)を
変化させず、前回のままとし、また、車両位置修正部5
dは一次車両位置P8 ′(X8 ′,Y8 ′)をそのまま
確定車両位置P8 (X8 ,Y8 )とし、走行データメモ
リ5hのS=P8 として登録するとともに(ステップ2
11、212)、一次車両位置計算部5c、地図読み出
し制御部5b、地図描画制御部5iへ出力する。
【0052】修正禁止指令を入力した初期化部5gは、
走行データメモリ5hに対し、データシフト後、t1
0として今回の修正ベクトル量の大きさも零であること
を登録し、また、許可・禁止フラグF1 =0として今回
修正が禁止されたことを登録する(ステップ213〜2
15)。
【0053】続いて、初期化部5gは、F1 ,F2 ,F
3 が全て1か判断し(ステップ209)、ここではF1
=F2 =0なので、NOと判断し、初期化動作をしな
い。
【0054】ステップ210のナビゲーション処理で
は、画面の車両位置マークは道路RD e から更に外れて
一次車両位置P8 ′の位置に来る。
【0055】距離センサ4から9番目のパルスが入力さ
れたときに、一次車両位置がP9 ′に来ると、P9 ′が
今度は道路RDd に近いことから、車両位置修正部5d
による修正車両位置は道路RDd 上のP9aとなる(図5
のステップ110、106〜109)。このときも、積
算部5eで求めた仮の積算ベクトル量は基準量を下回る
ので(図2のステップ201、202)、車両位置修正
許可・禁止部5fは積算部5e、車両位置修正部5d、
初期化部5gに修正許可指令を与える。すると、積算部
5eは(x,y)に今回の修正ベクトル量をベクトル合
成し、車両位置修正部5dは修正車両位置P9a
(X9a′,Y9a′)を確定車両位置P9 (X9 ,Y9
とし、走行データメモリ5hのS=P9 として登録する
とともに、一次車両位置計算部5c、地図読み出し制御
部5b、地図描画制御部5iへ出力する(ステップ20
3〜205)。
【0056】修正許可指令を入力した初期化部5gは、
走行データメモリ5hのデータシフトを行ったあと、P
9 とP9 ′間の修正ベクトル量の大きさをt1 とし、ま
た、F1 を1とする(ステップ207、208)。この
ときF2 =F3 =0なので、初期化部5gは初期化動作
をしない(ステップ209)。
【0057】ステップ210のナビゲーション処理で
は、画面の車両位置マークは車両が走行中の正規の道路
RDd 上に復帰する。
【0058】図9に示す如く、距離センサ4から10番
目のパルスが入力されたときに、一次車両位置がP10
に来ると、P10′が今度も道路RDd に近いことから、
車両位置修正部5dによる修正車両位置は道路RDd
のP10a となる(図5のステップ110、106〜10
9)。このときも、積算部5eで求めた仮の積算ベクト
ル量は基準量を下回るので、車両位置修正許可・禁止部
5fは積算部5e、車両位置修正部5d、初期化部5g
に修正許可指令を与える(図6のステップ201、20
2)。すると、積算部5eは(x,y)に今回の修正ベ
クトル量をベクトル合成し、車両位置修正部5dは修正
車両位置P10a ′(X10a ′,Y10a ′)を確定車両位
置P10(X10,Y10)とし、走行データメモリ5hのS
=P10として登録するとともに、一次車両位置計算部5
c、地図読み出し制御部5b、地図描画制御部5iへ出
力する(ステップ203、205)。
【0059】修正許可指令を入力した初期化部5gは、
走行データメモリ5hのデータシフトを行ったあと、P
10とP10′間の修正ベクトル量の大きさをt1 とし、ま
た、F1 を1とする(ステップ207、208)。この
ときF3 =0なので、初期化部5gは初期化動作をしな
い(ステップ209)。
【0060】ステップ210のナビゲーション処理で
は、画面の車両位置マークは車両が走行中の正規の道路
RDd 上を移動する。
【0061】距離センサ4から11番目のパルスが入力
されたときに、一次車両位置がP11′に来ると、P11
が今度も道路RDd に近いことから、車両位置修正部5
dによる修正車両位置は道路RDd上のP11a となる
(図5のステップ110、106〜109)。このとき
も、積算部5eで求めた仮の積算ベクトル量は基準量を
下回るので、車両位置修正許可・禁止部5fは積算部5
e、車両位置修正部5d、初期化部5gに修正許可指令
を与える(図6のステップ201、202)。すると、
積算部5eは(x,y)に今回の修正ベクトル量をベク
トル合成し、車両位置修正部5dは修正車両位置
11a ′(X11a ′,Y11a′)を確定車両位置P
11(X11,Y11)とし、走行データメモリ5hにS=P
11として登録するとともに、一次車両位置計算部5c、
地図読み出し制御部5b、地図描画制御部5iへ出力す
る(ステップ203〜205)。
【0062】修正許可指令を入力した初期化部5gは、
走行データメモリ5hのデータシフトを行ったあと、P
11とP11′間の修正ベクトル量の大きさをt1 とし、ま
た、F1 を1とする(ステップ207、208)。この
ときF1 =F2 =F3 =1なので、初期化部5gは
1 ,t2 ,t3 の和がT以下か判断するが、t3 が大
きくNOなので、初期化動作をしない(ステップ20
9)。
【0063】ステップ210のナビゲーション処理で
は、画面の車両位置マークは更に道路RDd 上を移動す
る。
【0064】距離センサ4から12番目のパルスが入力
されたときに、一次車両位置がP12′に来ると、P12
が今度も道路RDd に近いことから、車両位置修正部5
dによる修正車両位置は道路RDd上のP12a となる
(図5のステップ110、106〜109)。このとき
も、積算部5eで求めた仮の積算ベクトル量は基準量を
下回るので、車両位置修正許可・禁止部5fは積算部5
e、車両位置修正部5d、初期化部5gに修正許可指令
を与える(図6のステップ201、202)。すると、
積算部5eは(x,y)に今回の修正ベクトル量をベク
トル合成し、車両位置修正部5dは修正車両位置
12a ′(X12a ′,Y12a′)を確定車両位置P
12(X12,Y12)とし、走行データメモリ5hのS=P
12として登録するとともに、一次車両位置計算部5c、
地図読み出し制御部5b、地図描画制御部5iへ出力す
る(ステップ203〜205)。
【0065】修正許可指令を入力した初期化部5gは、
走行データメモリ5hのデータシフトを行ったあと、P
12とP12′間の修正ベクトル量の大きさをt1 とし、ま
た、F1 を1とする(ステップ206〜208)。この
ときF1 =F2 =F3 =1なので、初期化部5gは
1 ,t2 ,t3 の和がT以下か判断し、YESとなれ
ば、積算部5eの(x,y)を(0,0)に初期化する
(ステップ209、図7のステップ301、302)。
【0066】図6のステップ210のナビゲーション処
理では、画面の車両位置マークは更に道路RDd 上を移
動する。
【0067】なお、上記した実施例では、初期化部は、
車両位置修正許可・禁止部5fで連続して最新の3回分
の修正が有効とされたときの当該3回分の各修正ベクト
ル量の大きさの和から正常な修正状態か判別するように
したが、2回分、または、4回分など、他の回数分の修
正が有効とされたときの当該回数分の各修正ベクトル量
の大きさの和から正常な修正状態か判別するようにして
もよい。
【0068】
【発明の効果】以上本発明によれば、車両位置検出手段
により、車両が一定距離走行する毎に、車両位置の変化
分を求め、前回の確定車両位置にベクトル合成して推測
航法による一次車両位置を計算し、一次車両位置が計算
される毎に、車両位置修正手段により、地図データ記憶
手段に記憶された地図データを参照して投影法によるマ
ップマッチングを行い、修正車両位置を求め、修正車両
位置が求められる毎に、積算手段で修正ベクトル量を積
算し、車両位置修正許可・禁止手段により修正ベクトル
量の積算量を所定の基準量と比較し、基準量を越えない
ときは、車両位置の今回の修正を有効とさせて修正車両
位置を確定車両位置として出力させ、基準量を越えると
きは車両位置の今回の修正を無効とさせて修正前の一次
車両位置を確定車両位置として出力させ、更に、初期化
手段により、連続して最新の所定回数分の車両位置の修
正が有効とされたときの当該所定回数分の修正量の大き
さから正常な修正状態か判別し、正常な修正状態と判別
したとき積算手段の積算量を初期化するように構成した
から、マップマッチングで車両位置が間違った道路上に
修正され始めたとき、一定の所で該道路への修正が禁止
されるため、その後、車両の走行で一次車両位置が変化
し、間違った道路より正規の道路の方が近くなったとこ
ろで、該正規の道路上へ車両位置を修正可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車載ナビゲータの要部
ブロック図である。
【図2】図1の車両位置修正許可・禁止部の動作の説明
図である。
【図3】図1の車両位置修正許可・禁止部の変形例の動
作の説明図である。
【図4】図1の走行データメモリに格納されるデータの
説明図である。
【図5】図1のシステムコントローラの動作を示す流れ
図である。
【図6】図1のシステムコントローラの動作を示す流れ
図である。
【図7】図1のシステムコントローラの動作を示す流れ
図である。
【図8】本発明に係る車両位置修正方法の説明図であ
る。
【図9】本発明に係る車両位置修正方法の説明図であ
る。
【図10】推測航法による一般的な車両位置検出方法の
説明図である。
【図11】従来の投影法によるマップマッチングの説明
図である。
【図12】従来の投影法によるマップマッチングの説明
図である。
【図13】従来の投影法によるマップマッチングの説明
図である。
【図14】従来の投影法によるマップマッチングの不具
合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 CD−ROM 3 相対方位センサ 4 距離センサ 5 システムコントローラ 5c 一次車両位置計算部 5d 車両位置修正部 5e 積算部 5f 車両位置修正許可・禁止部 5g 初期化部 5h 走行データメモリ 5i 地図描画制御部 6 ディスプレイ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図データを記憶した地図データ記憶手
    段と、距離センサと方位センサを有し、車両が一定距離
    走行する毎に、車両位置の変化分を求め、前回の確定車
    両位置にベクトル合成して推測航法による一次車両位置
    を計算する車両位置計算手段と、車両位置計算手段で一
    次車両位置が計算される毎に、地図データを参照して投
    影法によるマップマッチングを行い、修正車両位置を求
    める車両位置修正手段と、車両位置修正手段で修正車両
    位置が求められる毎に、修正ベクトル量を積算する積算
    手段と、積算手段での修正ベクトル量の積算量を所定の
    基準量と比較し、基準量を越えないときは、車両位置修
    正手段による今回の修正を有効とさせて修正車両位置を
    確定車両位置として出力させ、基準量を越えるときは車
    両位置修正手段による今回の修正を無効とさせて修正前
    の一次車両位置を確定車両位置として出力させる車両位
    置修正許可・禁止手段と、車両位置修正許可・禁止手段
    で連続して最新の所定回数分の修正が有効とされたとき
    の当該所定回数分の修正量の大きさから正常な修正状態
    か判別し、正常な修正状態と判別したとき積算手段の積
    算量を初期化する初期化手段と、を設けたことを特徴と
    する車載ナビゲータの車両位置検出装置。
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