JP2758671B2 - 火災判断装置 - Google Patents

火災判断装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、火災シミュレーションの数学モデルを導入
して発熱量、発煙量、発生ガス量等の火災源情報を計算
して火災を判断するようにした火災判断装置に関する。
[従来技術] 従来の火災判断にあっては、センサにより検出された
火災に伴う二次的な温度、煙濃度、COガス濃度の時間的
な変化から火災を判断することを基本としている。最も
単純な方式としてセンサ検出値が設定閾値を越えた時に
火災と判断する。またセンサ検出値を微分して得た時間
変化率が所定値を越えた時に火災と判断する。更に現在
時点までのセンサ検出値の変化から一次関数近似又は二
次関数近似により将来の変化を予測して火災を判断する
方式も提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の火災判断は、火災に
より一次的に生成される熱、煙、ガス等をセンサで二次
的に捕らえて火災を判断することを基本としている。し
かし火災の発生過程は多様であり、火災の拡大過程にお
いても燃焼物質と周囲環境条件などが複雑にかかわり合
うので、二次的に検出される温度、煙濃度、COガス濃度
等の性状もまた多様に変化し、このような多様性をもつ
センサ情報から火災を正確且つ迅速に判定するには多く
の困難が伴い、本願発明者にあっても鋭意研究開発を押
し進め、より理想に近ずく努力を続けている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、
火災により二次的に検出される温度、煙濃度、COガス濃
度等のセンサ情報から発熱量、発煙量、ガス発生量等の
火災発生源そのものの情報(一次的火災源情報)を火災
シミュレーションの数字モデルを導入して算出すること
で火災を判断する全く新規な火災判断装置を提供するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するため本発明にあっては、火災の発
生により一次的に発生される熱、煙、COガス等を、温
度、煙濃度、COガス濃度等として二次的に検出するアナ
ログセンサと;アナログセンサの検出情報に基づいて、
火災源での単位時間当たりの発熱量、発煙量、発生ガス
量等の一次的な火災源情報を算出する火災源情報計算部
と;火災源情報計算部で算出された火災源情報の変化量
から火災を判断する火災判断部とを備えたものである。
また火災源情報計算部は、火災源の発熱量、発煙量等
から温度、煙濃度等の流動を微分方程式の解から求める
室内で生じた火災の性状を解析する火災シミュレーショ
ンの数学モデルの逆演算により、アナログセンサの検出
情報に基づいて、火災源での単位時間当たりの発熱量、
発煙量、発生ガス量等の一次的な火災源情報を算出する
ようにしたものである。
また火災判断部は、火災源情報計算部で算出された発
熱量、発煙量、発生ガス量の内、少なくとも2以上の火
災源情報の変化量に所定の相関関係があった場合に火災
と判断するようにしたものである。
[作用] このような構成を備えた本発明の火災判断装置にあっ
ては、室内で生じた火災の性状を解析する火災シミュレ
ーションの数学モデルの逆演算によりアナログセンサで
二次的に検出した温度、煙濃度、COガス濃度等から火災
発生源そのものの単位時間当たりの発熱量、発煙量、ガ
ス発生量等を算出し、これら火災発生源の一次的情報の
変化量から火災を判断することができる。
このような火災源の一次的情報、即ち、発熱量、発煙
量、ガス発生量は燃焼物質、周囲環境条件に影響される
ことなく本来は一義的に決まるものであり、火災源情報
の算出精度を向上することで火災判断の信頼性を大幅に
向上することができる。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例を示した実施例構成図であ
る。
第1図において、10は温度センサ、12は煙濃度セン
サ、14はCOガス濃度センサであり、各センサは火災監視
区画の天井面に設置され、温度θ、煙濃度Cs及びCOガス
濃度Gをアナログ的に検出して検出信号を出力する。温
度センサ10、煙濃度センサ12及びCOガス濃度センサ14の
検出出力はサンプリング回路部16に信号線接続され、サ
ンプリング回路部16で所定周期毎にサンプリングされた
後、ADコンバータによりデジタル信号に変換されて出力
される。
この実施例において1つの火災監視区画には、温度セ
ンサ10、煙濃度センサ12及びCOガス濃度センサ14を1つ
ずつ設置しているが、必要に応じて同一種類のセンサを
複数設置するようにしても良い。また、各センサとサン
プリング回路部16との間の信号伝送方式はアナログ信号
をそのまま送る直結方式以外に、サンプリング回路部16
側からセンサ側をポーリングして検出信号を送出させる
ポーリング方式等、適宜の信号伝送方式を適用すること
ができる。
サンプリング回路部16に続いては火災源情報計算部18
が設けられる。火災源情報計算部18には火災シミュレー
ションの計算モデルが予め設定されており、この計算モ
デルの逆演算の実行により温度θ、煙濃度Cs及びCOガス
濃度Gから火災源の発熱量、発煙量及びガス発生量を計
算する。
火災源情報計算部18に対しては、火災シミュレーショ
ンの計算モデルを実行するための各種の初期値が初期値
設定部20から与えられており、センサ設置場所となる火
災警戒区画の条件に従った初期値設定を受けてセンサ検
出情報から一次的な火災源情報を計算するようになる。
火災源情報計算部18で計算された火災源情報、即ち発
熱量、発煙量及びガス発生量は火災判断部22に与えら
れ、火災判断部22にあっては、各火災源情報の変化量が
予め設定した起動レベルを越えたときに火災と判断する
か或いは起動レベル以上となったときにそれまでに得ら
れた火災源情報を使用して一次関数又は二次関数に従っ
た火災予測演算等を行なって火災を判断する。火災判断
部22で火災源情報に基づく火災判断結果が得られると警
報表示部24に対し火災判断出力が与えられ、火災警報表
示が行なわれる。
次に、第1図の火災源情報計算部18で行なわれる火災
源情報の演算原理を詳細に説明する。
現在、室内で生じた火災の性状を解析する数学的モデ
ルは大別してフィールドモデルとゾーンモデルに分類で
きる。これらの数学的モデルは火源の発熱量或いは発煙
量から室内の温度或いは煙濃度の流動を微分方程式の解
から求めるものである。
ここで、フィールドモデルはあらゆる出入口、扉、窓
が閉じられている1つの室内閉空間を基準とし、室内を
数10cm単位以下で数百以上に分割し、各分割空間毎に質
量保存の方程式、運動量保存の方程式、エネルギー保存
の方程式、状態方程式、及び境界条件を適用して室内の
温度或いは煙濃度の流動を求めるものである。このフィ
ールドモデルの特徴としては細分化した室内の濃度につ
いて詳細な計算を行なうため、温度分布や煙濃度分布等
の火災時の現象を正確に把握することができる。しか
し、フィールドモデルにあっては、数百の分割空間の各
々に対して計算を行なうため演算時間が膨大となり、実
時間処理という面から問題があり、また演算パラメータ
の値を容易に変更できない不便さもある。
これに対しゾーンモデルの基本は1つの室内閉空間を
基準とし、室内閉空間を上下方向に数層、即ち2層以上
に分割して考えるものである。ゾーンモデルの特徴は上
層部の平均温度、或いは平均の煙濃度を求めるもので、
単純なモデルであるため計算時間が少なくてすみ、パー
ソナルコンピュータ等で実時間処理が可能である。ま
た、部屋の大きさ(天井面積と天井高さ)、周囲温度、
熱損失率或いは単位時間当りの発熱量等の要素が自由に
設定変更可能であり、また変換も容易であること及び境
界層までの高さが求まること、室内の危険な層の大まか
な状況が把握できるなどの利点がある。しかし、ゾーン
モデルは、演算に差分法を用いていること、及び演算時
間の向上のために演算を使用する項数を打ち切っている
ことなどにより精度は余り良いとは言えない。
従って、本発明の火災源情報計算部18にあっては、詳
細且つ正確な演算を必要とする場合にはフィールドモデ
ルを使用し、実時間処理を必要とする場合にはゾーンモ
デルを使用すれば良い。
以下の実施例の説明にあっては、火災検出時に得られ
る情報が室内に設置したセンサ出力からのみであること
などの理由により初期火災を判断するためには多少精度
は悪くても実時間対応が可能なゾーンモデルを採用する
ものとする。
ゾーンモデルは、種々の方法で実用化を図っている
が、まだ確立した理論とはなっていない。そこで本発明
にあっては、L.Y.Cooper氏によって解析され、その理論
を基にW.D.Walton氏が開発した数学モデルのプログラム
の1つである2層モデルのASET(Available Safe Egres
s Time)−Bを適用し、センサ検出データを基に逆演算
を行なうことにより発熱量の変化、発煙量の変化、更に
はガス発生量の変化を算出し、これらの算出結果を基に
火災を判断する。
第2図は本発明の火災源情報計算部18で算出される火
災シミュレーション計算モデルとしてのゾーンモデルの
概要を示す。
第2図のゾーンモデルは2層ゾーンモデルであり、上
層部28平均温度θh、或いは平均煙濃度Cshを求める単
純なモデルであるため次のような条件を設定している。
室内において、床面からの僅かな漏れを除いてはあら
ゆる出入口、扉、窓が閉じられており、室内の圧力は一
定であるものとし、圧力の増加は床面からの洩れによっ
てないものと仮定している。
火災は床面上に設定した火点において起こるものと
し、火点から生成された熱や暖かい煙は、浮力によって
上昇し、天井面に達する。このとき形成されるプルーム
26は、周囲の冷たい空気を巻き込みながら上昇する。天
井に到達した熱気流は拡散し、壁面に到達し、暖かい層
即ち上層部28を形成する。そして、下層部30の空気の層
との間に境界32を作る。火災の進展に伴う上層部28との
境界32は時間と共に徐々に床面へと下降する。
このような2層ゾーンモデルにあっては暖かい上層部
28、周囲温度となる下層部30内の温度、更には煙濃度は
それぞれの層内で均一であり、層の間の熱交換等はプル
ーム26を通して行なうものであると仮定している。
シミュレーションは予め分かっている燃焼材料の単位
時間当りの発熱量から、上層部28の温度θhや境界32ま
での高さZを求める。
即ち、火点から上層部28の境界32までの高さZと、上
層部28の平均温度θh及び煙濃度Cshは次に示す微分方
程式を解くことにより与えられる。尚、微分方程式と同
時に初期値設定部20により設定される初期条件を合わせ
て示す。更に、COガスのガス濃度Ghについては、煙濃度
Cshと同様の関係式を適用する。
初期条件(t=0) Z=Zo=H−F θh=θo(1+Zo-5/3・ΔQo2/3・C1/C2) Csh=ΔCs/ΔCso・Zo-5/3・ΔQo-1/3/C2 (但しΔCs
/ΔCso=1) dθh/dt=θo(C1・ΔQo2/3/C2)[2ΔQf/ΔQo+5
(C1・ΔQo+C2・ΔQo1/3・Zo5/3)] /(6・Zo8/3) dCsh/dt=(C1・ΔQo2/3/C2)[5+{Zo/(C1・ΔQ
o)}(3・ΔCsf/ΔCso−ΔQf /ΔQo+5・C2・ΔQo1/3・Zo2/3)]/(6Zo8/3) 但し、C1=(1−LC)/(ρ・CP・θo・S) C2=(0.21/S)[(1−LR)g/(ρ・CP・θo)]
1/3 ΔQf=dΔQo/dt,ΔCsf=dΔCso/dt(t=0) ΔQ:単位時間当りの発熱量、ΔCs:単位時間当りの発
煙量 ΔQo:初期の発熱量、ΔCso:初期の発煙量、S:天井面
積、 H:天井高さ、F:火点の高さ、CP:比熱、LR:熱輻射率、 LC:熱損失率、θo:周囲温度、g:重力加速度、ρ:空
気の密度 このような2層ゾーンモデルにあっては、温度変化或
いは煙濃度の変化は単位時間当りの発熱量の変化或いは
単位時間当りの煙の発生量の変化として捕えており、境
界32の高さについては、単位時間当りの発熱量の変化を
単位面積当りの変化として捕えるものである。更に前記
微分方程式の解法には改良型オイラーの方法によって演
算を行なうことができる。
そして、本発明にあっては、温度センサ10の検出温度
θ、及び煙濃度センサ12の煙濃度Csをそれぞれ2層モデ
ルにおける上層部28の平均温度θh及び平均煙濃度Csh
として取扱い、発熱量の変化及び発煙量の変化を算出す
るようになる。
次に、第3図のフローチャートを参照して第1図の実
施例の処理動作を説明する。
第3図において、装置を起動するとまずステップS1で
初期値設定部20により火災源情報計算部18に対し、初期
値設定が行なわれる。この初期値の設定は、前記2層ゾ
ーンモデルの微分方程式の初期条件の但し書きに示した
C1,C2,ΔQf,ΔCsf,単位時間当りの発熱量ΔQ、単位時
間当りの発煙量ΔCsを除く他の値のすべてとなる。
ステップS1で初期値の設定が済むとステップS2に進
み、サンプリング回路部16において温度センサ10からの
温度θ、煙濃度センサ12からの煙濃度Cs及びCOガス濃度
センサ14からのガス濃度Gのデータサンプリングが行な
われる。
次にステップS3〜S6の処理により、まず発熱量の変化
ΔQを求める。即ち、ステップS3でΔQの初期設定を行
なってASET−Bの演算によりステップS4で平均温度θh
及び煙の層の高さZhを算出する。続いて、ステップS5で
ASET−Bで算出された平均温度θhと温度センサ10で検
出された検出温度θとの差の絶対値が所定値以下、例え
ば0.001以下になるまでステップS3に戻って発熱量ΔQ
を徐々に増加し、ステップS5の条件が満足された時点で
のΔQを発熱量の変化として、ステップS6で決定する。
次に、ステップS7に進んで発煙量ΔCs及びガス濃度Δ
Gの設定を行ない、この時点ですでに求まった温度θh
を使用し、ステップS8でASET−Bの演算により煙濃度Cs
h及びガス濃度Ghを算出する。続いて、ステップS9でCs
とCshとの差の絶対値及びGとGhの差の絶対値が各々の
所定値、例えば0.001以下になるまで、ΔG及びΔCsを
ステップS7に戻って徐々に増加し、ステップS9の条件が
満足された時点でのΔCsを発煙量の変化として求め、ま
たΔGを発生ガス量の変化として求める(ステップ1
0)。
続いてステップS11に進み、ステップS6で求めた発熱
量の変化ΔQ及びステップS10で求めた発煙量の変化ΔC
s及び発生ガス量の変化ΔGに対し、予め設定した火災
判断の演算起動レベル以上か否かを判定する。ステップ
S11で演算起動レベル以上であればステップS12に進みそ
れまでに得られた発熱量ΔQ、発煙量ΔCs、及び発生ガ
ス量ΔGを使用して予測演算を行なう。予測演算として
は例えばニュートンの後退補間公式を使用して火災を判
定するようになる。ステップS12における火災判定のた
めの演算としては、予測演算以外に起動レベル以上とな
ったときの現在時点から所定サンプリングポイント前ま
での一次差分及び又は二次差分の変化を求めるようにし
ても良い。
第4図は天井面積28.81m2、天井面高さ2.5mの部屋の
中央で椅子(材料:布、ウレタンホーム、木材等)を燃
焼させたときの火災実験に対する本発明の火災源情報計
算部18による発熱量ΔQ、発煙量ΔCs、及びガス発生量
ΔGの時間変化を温度θ、上層部境界高さL、煙濃度C
s、及びガス濃度Gと共に示したグラフである。
また第5図は厨房の調理の例として、第4図の場合と
同じ部屋で魚9匹を順次焼いた非火災実験に本発明を適
用したときのグラフである。
火災である第4図と非火災である第5図の結果を対比
して明らかなように、火災時にあっては第4図(a)に
示す発熱量ΔQの変化は火災の進展に伴って温度θが急
激に立ち上がった時点で大きなピークを示している。こ
れに対して第5図(a)の非火災時の発熱量ΔQにあっ
ては、火災時のようなピークは全く見られない。従っ
て、第4図(a)の温度θと発熱量ΔQが共に直線的に
立ち上がる相関関係を持って火災と判断することができ
る。更に第4図の火災時にあっては、同図(a)に示す
発熱量ΔQに対し、同図(b)に示す発煙量ΔCs及び同
図(c)に示すガス発生量ΔGとの間において変化量が
ピーク的に上昇する相関関係を持ち、このような発熱量
ΔQ、発煙量ΔCs及びガス発生量ΔGの3種の相関を見
ることで、より正確な火災判断ができる。
これに対し第5図に示した非火災時にあっては、発熱
量ΔQに対し発煙量ΔCsとガス発生量ΔGが相関関係が
無く、これによって非火災であることを確実に判定でき
る。また、非火災時の発煙量ΔCs及びガス発生量ΔGに
あっては、第4図の火災時と変化パターンは相似する
が、変化量そのものが小さいことで非火災と火災を区別
することが可能である。
第6図は本発明において、部屋の大きさを変えた場合
の温度θに対する発熱量ΔQの時間変化を示した実験結
果であり、部屋の大きさが異なるにもかかわらず、算出
された発熱量ΔQの変化はよく一致しており、本発明に
よれば、部屋の大きさによらず、同一火災であれば同じ
発熱量ΔQの変化が得られることが確認された。この点
は発煙量ΔCs及びガス発生量ΔGについても同様であ
る。
次に、第1図に示した火災判断部22の具体的実施例を
説明する。
この火災判断部22の実施例にあっては、火災源情報計
算部18から得られた発熱量ΔQ、発煙量ΔCs、及びガス
発生量ΔGの内の2つの量を用いた相関演算により火災
を判断することを特徴とする。
まず相関関係Rが次式で定義される。
ここでSxy,Sx,Syのそれぞれは次式で表わされる。
但し、X,Y:ΔQ,ΔCs,ΔGの何れかの値 ,:平均値 n=m2−m1 次に(1)式で算出される相関係数Rに、相関計算に
使用した2つの量で決まる合成ベクトルの絶対値|D|を
乗じて重み付けを行ない、重み付けされた相関係数RD
求める。
即ち、重み付けに使用する合成ベクトルの絶対値D
は、次式で求められる。
|D|=|Ui+Vj| (3) 但し、U,V;ΔQ、ΔCs、ΔGの何れか2つを選び、各
々に対してそれぞれ独立にスケール変換した値 i,j:各次元の単位ベクトル 従って、重み付けされた相関係数RDは、相関係数R及
び合成ベクトルDが時間によって変化するので、時間の
関数として次式で表わされる。
RD(t)=R(t)×|D(t)| (4) このため、ある時点で算出された相関値Rは、その時
の2つの検出量U,Vの合成ベクトルの絶対値|D|に依存し
て重み付けされ、U,Vが大きい程、より大きくなるよう
に相関値が重み付けされた相関値RDが求められる。
第7図(a)は第4図(a)(b)に示した火災時の
発熱量ΔQと発煙量ΔCsを使用して前記(1)〜(4)
式により求めた重み付け相関値RDの時間変化を示し、相
関値RDは大きなピーク変化を示しており、閾値RLを越え
た時に火災と判断することができる。
また第7図(b)は同図(a)に示した相関値RDを微
分したデータであり、この微分データからも火災と判断
できる顕著な変化がでている。
第8図(a)は第5図(a)(b)に示した非火災時
の発熱量ΔQと発煙量ΔCsについて前記(1)〜(4)
式に従って求めた相関値RDを示したもので、この場合の
相関値RDは閾値RLより低い値となっており、非火災であ
ることが判断できる。尚、第8図(b)は同図(a)の
微分した値を示している。
尚、上記の実施例にあっては、一次的な火災源情報と
して発熱量ΔQ、発煙量ΔCs及びCOガス発生量ΔGを算
出しているが、これ以外の一次的な火災源情報として火
災の炎によりイオンが発生することから、火災監視区画
にイオンセンサを設置し、イオンセンサの検出情報から
同様にして火災源からのイオン発生量を一次源火災情報
として算出して火災判断を行なうようにしても良い。
[発明の効果] 以上説明してきたように本発明によれば、室内で生じ
た火災の性状を解析する火災シミュレーションの数学モ
デルの逆演算によりセンサで検出した温度、煙濃度、CO
ガス濃度等の火災に伴う二次的な現象から火災発生源そ
のものの単位時間当たりの発熱量、発煙量、ガス発生量
を算出し、これら火災発生源の一次的情報の変化量から
火災を判断することができるため、燃焼物質、周囲環境
条件に影響されることなく、非火災を火災と判断してし
まう誤判断を最小限に抑え、火災判断の信頼性を大幅に
向上することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例構成図; 第2図は本発明で用いる2層ゾーンモデルの説明図; 第3図は本発明の動作処理を示したフローチャート; 第4図は火災実験時の本発明による火災源情報の時間変
化の結果を示した説明図; 第5図は非火災実験時の本発明による火災源情報の時間
変化を示した説明図; 第6図は部屋の大きさを変えた時の本発明による発熱量
の時間変化を示した説明図である。 第7図は第4図の火災実験で得られた発熱量と発煙量か
ら求められた相関値及びその微分値の時間変化を示した
説明図; 第8図は第5図の非火災実験で得られた発熱量と発煙量
から求められた相関値及びその微分値の時間変化を示し
た説明図である。 10:温度センサ 12:煙濃度センサ 14:COガス濃度センサ 16:サンプリング回路部 18:火災源情報計算部 20:初期値設定部 22:火災判定部 24:警報表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08B 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火災の発生により一次的に発生される熱、
    煙、COガス等を、温度、煙濃度、COガス濃度等として二
    次的に検出するアナログセンサと; 該アナログセンサの検出情報に基づいて、火災源での単
    位時間当たりの発熱量、発煙量、発生ガス量等の一次的
    な火災源情報を算出する火災源情報計算部と; 該火災源情報計算部で算出された火災源情報の変化量か
    ら火災を判断する火災判断部と; を備えたことを特徴とする火災判断装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の火災判断装置において、 前記火災源情報計算部は、火災源の発熱量、発煙量等か
    ら温度、煙濃度等の流動を微分方程式の解から求める室
    内で生じた火災の性状を解析する火災シミュレーション
    の数学モデルの逆演算により、アナログセンサの検出情
    報に基づいて、火災源での単位時間当たりの発熱量、発
    煙量、発生ガス量等の一次的な火災源情報を算出するこ
    とを特徴とする火災判断装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の火災判断装置において、 前記火災判断部は、前記火災源情報計算部で算出された
    発熱量、発煙量、発生ガス量の内、少なくとも2以上の
    火災源情報の変化量に所定の相関関係があった場合に火
    災と判断することを特徴とする火災判断装置。
JP1253940A 1989-01-20 1989-09-29 火災判断装置 Expired - Lifetime JP2758671B2 (ja)

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