JP2758067B2 - N―ヒドロキシフェニルマレイミド系重合体変性フェノール樹脂組成物 - Google Patents
N―ヒドロキシフェニルマレイミド系重合体変性フェノール樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、機械的強度および耐熱性の両者が優れてお
り、機械部品、自動車分野、電子材料分野等の広い分野
への利用が可能である熱硬化性のフェノール樹脂組成物
に関する。
り、機械部品、自動車分野、電子材料分野等の広い分野
への利用が可能である熱硬化性のフェノール樹脂組成物
に関する。
(従来の技術) フェノール樹脂は、その機械的強度、耐熱性、電気絶
縁性、寸法安定性、耐薬品性、加工性、成形性等多くの
優れた物性を有するため、工業材料として従来より多用
されている。例えば、フェノール樹脂を用いた成形品
は、電気通信関係の分野では絶縁材料として利用され、
また自動車部品や機械部品としての需要も多い。
縁性、寸法安定性、耐薬品性、加工性、成形性等多くの
優れた物性を有するため、工業材料として従来より多用
されている。例えば、フェノール樹脂を用いた成形品
は、電気通信関係の分野では絶縁材料として利用され、
また自動車部品や機械部品としての需要も多い。
しかし近年では、用途のさらなる拡大を目的として耐
熱性および機械的強度の向上が要望されている。フェノ
ール樹脂の耐熱性を向上させる方法として、従来では熱
処理や硬化剤の増量による架橋密度の向上、あるいは耐
熱性を有する改質剤の添加等の手段が用いられてきた。
しかし、多くの場合、これらの手段では耐熱性は向上す
るものの得られる成形品の曲げ強度および耐衝撃性をは
じめとする機械的強度が低下するなど実用化において問
題点が多かった。また、フェノール樹脂の機械的強度を
向上させる方法として、従来ではゴム成分等の補強材や
ガラス繊維等の強化材の添加等の手段が用いられてき
た。しかし、多くの場合、これらの手段では機械的強度
は向上するものの耐熱性が低下する欠点がある。即ち、
耐熱性の向上と機械的強度の向上とは両立し難く、多く
の場合一方を向上させると他方が低下するという欠点が
あった。それゆえ、優れた機械的強度と耐熱性とを同時
に備えたフェノール樹脂組成物の開発が望まれていた。
熱性および機械的強度の向上が要望されている。フェノ
ール樹脂の耐熱性を向上させる方法として、従来では熱
処理や硬化剤の増量による架橋密度の向上、あるいは耐
熱性を有する改質剤の添加等の手段が用いられてきた。
しかし、多くの場合、これらの手段では耐熱性は向上す
るものの得られる成形品の曲げ強度および耐衝撃性をは
じめとする機械的強度が低下するなど実用化において問
題点が多かった。また、フェノール樹脂の機械的強度を
向上させる方法として、従来ではゴム成分等の補強材や
ガラス繊維等の強化材の添加等の手段が用いられてき
た。しかし、多くの場合、これらの手段では機械的強度
は向上するものの耐熱性が低下する欠点がある。即ち、
耐熱性の向上と機械的強度の向上とは両立し難く、多く
の場合一方を向上させると他方が低下するという欠点が
あった。それゆえ、優れた機械的強度と耐熱性とを同時
に備えたフェノール樹脂組成物の開発が望まれていた。
本発明は、かかる実状に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは機械的強度と耐熱性の両物性が
ともに優れたフェノール樹脂組成物を提供することにあ
る。
その目的とするところは機械的強度と耐熱性の両物性が
ともに優れたフェノール樹脂組成物を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、従来のフェノール樹脂を改良して優れ
た機械的強度および優れた耐熱性を有する新規なフェノ
ール樹脂組成物を得るべく研究を行った。改良方法とし
ては、本発明ではフェノール樹脂中間体であるノボラッ
クに機械的強度および耐熱性に優れた種々の高分子化合
物を配合し、それをヘキサメチレンテトラミン等の硬化
剤により硬化させることにより、硬化物の機械的強度を
向上させ、なおかつ耐熱性を向上させる方法を採用し
た。配合する高分子化合物の必要条件としては、機械的
強度が優れていること、耐熱性が優れていること、ノボ
ラックに相溶すること、および成形性を低下させないこ
と等である。
た機械的強度および優れた耐熱性を有する新規なフェノ
ール樹脂組成物を得るべく研究を行った。改良方法とし
ては、本発明ではフェノール樹脂中間体であるノボラッ
クに機械的強度および耐熱性に優れた種々の高分子化合
物を配合し、それをヘキサメチレンテトラミン等の硬化
剤により硬化させることにより、硬化物の機械的強度を
向上させ、なおかつ耐熱性を向上させる方法を採用し
た。配合する高分子化合物の必要条件としては、機械的
強度が優れていること、耐熱性が優れていること、ノボ
ラックに相溶すること、および成形性を低下させないこ
と等である。
本発明では、これらの条件を満足させる高分子化合物
としてN−ヒドロキシフェニルマレイミド(以下、HPMI
と記す)とビニル化合物との共重合体(以下、共重合体
と記す。)を見い出した。即ち、フェノール樹脂の中間
体であるノボラックに対して耐熱性と適度な可撓性を合
わせ持ち、しかも硬化剤と反応して架橋構造を形成し得
る上記の共重合体を改質剤として用いることにより、得
られるフェノール樹脂組成物の機械的強度を向上させ、
なおかつ耐熱性をも向上させることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
としてN−ヒドロキシフェニルマレイミド(以下、HPMI
と記す)とビニル化合物との共重合体(以下、共重合体
と記す。)を見い出した。即ち、フェノール樹脂の中間
体であるノボラックに対して耐熱性と適度な可撓性を合
わせ持ち、しかも硬化剤と反応して架橋構造を形成し得
る上記の共重合体を改質剤として用いることにより、得
られるフェノール樹脂組成物の機械的強度を向上させ、
なおかつ耐熱性をも向上させることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明のフェノール樹脂組成物は、 で表されるN−ヒドロキシフェニルマレイミドと、該N
−ヒドロキシフェニルマレイミドと共重合可能なビニル
化合物との共重合体を、フェノール樹脂中間体であるノ
ボラックに配合してなり、そのことにより上記目的が達
成される。
−ヒドロキシフェニルマレイミドと共重合可能なビニル
化合物との共重合体を、フェノール樹脂中間体であるノ
ボラックに配合してなり、そのことにより上記目的が達
成される。
本発明において使用できる共重合体を製造し得ること
が可能なHPMIとしては、N−2−ヒドロキシフェニルマ
レイミド、N−3−ヒドロキシフェニルマレイミド、N
−4−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−2,3−ジヒ
ドロキシフェニルマレイミド、N−2,4−ジヒドロキシ
フェニルマレイミド、N−2,5−ジヒドロキシフェニル
マレイミド、N−2,6−ジヒドロキシフェニルマレイミ
ド、N−3,4−ジヒドロキシフェニルマレイミド、N−
3,5−ジヒドロキシフェニルマレイミド、N−2,4,6−ト
リヒドロキシフェニルマレイミドが例示でき、これらの
うち一種または2種以上が使用される。
が可能なHPMIとしては、N−2−ヒドロキシフェニルマ
レイミド、N−3−ヒドロキシフェニルマレイミド、N
−4−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−2,3−ジヒ
ドロキシフェニルマレイミド、N−2,4−ジヒドロキシ
フェニルマレイミド、N−2,5−ジヒドロキシフェニル
マレイミド、N−2,6−ジヒドロキシフェニルマレイミ
ド、N−3,4−ジヒドロキシフェニルマレイミド、N−
3,5−ジヒドロキシフェニルマレイミド、N−2,4,6−ト
リヒドロキシフェニルマレイミドが例示でき、これらの
うち一種または2種以上が使用される。
またビニル化合物としてはスチレン、α−メチルスチ
レン、ジビニルベンゼン、アクリル酸およびそのエステ
ル、メタクリル酸およびそのエステル、アクリロニトリ
ル、マレイン酸およびそのエステル、フマル酸およびそ
のエステル、イタコン酸およびそのエステル、脂肪酸の
ビニルエステル、マレイミド誘導体が例示できる。マレ
イミド誘導体としてはN−フェニルマレイミド、N−2
−メチルフェニルマレイミド、N−3−メチルフェニル
マレイミド、N−4−メチルフェニルマレイミド、N−
2−クロロフェニルマレイミド、N−3−クロロフェニ
ルマレイミド、N−4−クロロフェニルマレイミドが例
示できるが、これらに限定されるものではない。ビニル
化合物はこれらからなる群から選ばれた少なくとも一種
が使用される。
レン、ジビニルベンゼン、アクリル酸およびそのエステ
ル、メタクリル酸およびそのエステル、アクリロニトリ
ル、マレイン酸およびそのエステル、フマル酸およびそ
のエステル、イタコン酸およびそのエステル、脂肪酸の
ビニルエステル、マレイミド誘導体が例示できる。マレ
イミド誘導体としてはN−フェニルマレイミド、N−2
−メチルフェニルマレイミド、N−3−メチルフェニル
マレイミド、N−4−メチルフェニルマレイミド、N−
2−クロロフェニルマレイミド、N−3−クロロフェニ
ルマレイミド、N−4−クロロフェニルマレイミドが例
示できるが、これらに限定されるものではない。ビニル
化合物はこれらからなる群から選ばれた少なくとも一種
が使用される。
本発明においては、特に、上記HPMIとしてはN−4−
ヒドロキシフェニルマレイミドが好適に用いられる。ま
た、ビニル化合物はスチレン、α−メチルスチレン、ア
クリル酸およびそのエステル、メタクリル酸およびその
エステル、マレイミド誘導体が好適に用いられる。
ヒドロキシフェニルマレイミドが好適に用いられる。ま
た、ビニル化合物はスチレン、α−メチルスチレン、ア
クリル酸およびそのエステル、メタクリル酸およびその
エステル、マレイミド誘導体が好適に用いられる。
本発明に使用される共重合体は、HPMIおよびビニル化
合物とを公知の重合方法、例えば、乳化重合、懸濁重
合、溶液重合などの方法により得ることができる。
合物とを公知の重合方法、例えば、乳化重合、懸濁重
合、溶液重合などの方法により得ることができる。
本発明における共重合体の数平均分子量は特に制限さ
れないが、好適には1,000〜100,000である。共重合体の
数平均分子量が1,000未満であると、得られたフェノー
ル樹脂組成物の機械的強度が低下する傾向にあり、ま
た、100,000を越えるとフェノール樹脂組成物のガラス
転移温度が上昇し、成形性が悪くなる。
れないが、好適には1,000〜100,000である。共重合体の
数平均分子量が1,000未満であると、得られたフェノー
ル樹脂組成物の機械的強度が低下する傾向にあり、ま
た、100,000を越えるとフェノール樹脂組成物のガラス
転移温度が上昇し、成形性が悪くなる。
本発明のフェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂中
間体であるノボラック、共重合体、および必要に応じて
硬化剤、滑剤および強化材等の添加剤を公知の方法によ
り混和させて得られる。ノボラック、共重合体および必
要に応じて硬化剤等を混和するには、必要に応じて加熱
しながら混和すればよい。共重合体とノボラックとの相
溶性は、両者それぞれ単独のガラス転移温度、および両
者の溶融混合物のガラス転移温度をDSCにより測定する
ことによって確認することができる。フェノール樹脂組
成物を製造するにあたって、硬化剤としては、例えばヘ
キサメチレンテトラミンの如き硬化剤が一般的に用いら
れる。
間体であるノボラック、共重合体、および必要に応じて
硬化剤、滑剤および強化材等の添加剤を公知の方法によ
り混和させて得られる。ノボラック、共重合体および必
要に応じて硬化剤等を混和するには、必要に応じて加熱
しながら混和すればよい。共重合体とノボラックとの相
溶性は、両者それぞれ単独のガラス転移温度、および両
者の溶融混合物のガラス転移温度をDSCにより測定する
ことによって確認することができる。フェノール樹脂組
成物を製造するにあたって、硬化剤としては、例えばヘ
キサメチレンテトラミンの如き硬化剤が一般的に用いら
れる。
共重合体は、フェノール樹脂中間体であるノボラック
100重量部に対して通常1〜50重量部、好ましくは5〜3
0重量部の割合で配合させるとによってフェノール樹脂
組成物に所望の機械的強度および耐熱性を付与すること
ができる。
100重量部に対して通常1〜50重量部、好ましくは5〜3
0重量部の割合で配合させるとによってフェノール樹脂
組成物に所望の機械的強度および耐熱性を付与すること
ができる。
共重合体が1重量部未満では充分な機械的強度および
耐熱性が得られず、50重量部を越えるとフェノール樹脂
組成物のガラス転移温度が上昇し、この樹脂組成物の成
形性が悪くなる。
耐熱性が得られず、50重量部を越えるとフェノール樹脂
組成物のガラス転移温度が上昇し、この樹脂組成物の成
形性が悪くなる。
本発明において該共重合体を用いることにより、フェ
ノール樹脂組成物の優れた機械的強度を向上させ、なお
かつ耐熱性を向上させることができる。この理由は、該
共重合体が耐熱性骨格と適度の可撓性とを合わせ持ち、
しかもノボラックと相溶してヘキサメチレンテトラミン
の如き硬化剤と反応して架橋構造を形成し得るものと推
測される。
ノール樹脂組成物の優れた機械的強度を向上させ、なお
かつ耐熱性を向上させることができる。この理由は、該
共重合体が耐熱性骨格と適度の可撓性とを合わせ持ち、
しかもノボラックと相溶してヘキサメチレンテトラミン
の如き硬化剤と反応して架橋構造を形成し得るものと推
測される。
このようにして得られたフェノール樹脂組成物は、通
常の成形法に従って成形することが出来、機械的強度お
よび耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチックとし
て種々の分野に使用することができる。
常の成形法に従って成形することが出来、機械的強度お
よび耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチックとし
て種々の分野に使用することができる。
(実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。実施例中にお
いて、「部」とあるのは、全て「重量部」を意味する。
いて、「部」とあるのは、全て「重量部」を意味する。
実施例1 (1)N−4−ヒドロキシフェニルマレイミドとスチレ
ンとの共重合体の製造 攪拌機および還流冷却管を備えた反応器に、N−4−
ヒドロキシフェニルマレイミド(以下、4−HPMIと記
す。)100.0部、スチレン55.0部、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル(以下,AIBNと記す。)28.9部、N,N−ジ
メチルホルムアミド(以下、DMFと記す。)1230部を加
え、窒素雰囲気下において70℃にて6時間保持した。反
応終了後、反応物を水中に滴下して共重合体を析出させ
た。共重合体を濾別した後、真空乾燥して水を除去した
ところ、淡黄色の4−HPMI/スチレン共重合体151.0部が
得られた。この共重合体の数平均分子量をGPCにて測定
したところ、16,000であった。また、この共重合体のガ
ラス転移温度をDSCにより測定したところ、199℃であっ
た。
ンとの共重合体の製造 攪拌機および還流冷却管を備えた反応器に、N−4−
ヒドロキシフェニルマレイミド(以下、4−HPMIと記
す。)100.0部、スチレン55.0部、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル(以下,AIBNと記す。)28.9部、N,N−ジ
メチルホルムアミド(以下、DMFと記す。)1230部を加
え、窒素雰囲気下において70℃にて6時間保持した。反
応終了後、反応物を水中に滴下して共重合体を析出させ
た。共重合体を濾別した後、真空乾燥して水を除去した
ところ、淡黄色の4−HPMI/スチレン共重合体151.0部が
得られた。この共重合体の数平均分子量をGPCにて測定
したところ、16,000であった。また、この共重合体のガ
ラス転移温度をDSCにより測定したところ、199℃であっ
た。
(2)フェノール樹脂組成物の調製および評価 フェノール樹脂中間体であるノボラックと、(1)項
で得た4−HPMI/スチレン共重合体との比率が10:1(重
量比)になるように配合した混合物を100部、硬化剤と
してヘキサメチレンテトラミン(以下、ヘキサミンと記
す。)12.0部、強化材としてガラス繊維112.0部、およ
び滑剤としてステアリン酸亜鉛2.0部を配合し、100〜11
0℃に加熱した熱ロールを用いて混練した。混練物を取
り出して粉砕した後、適度な流動性をもつ程度に予熱
し、トランスファ成形機により170℃にて成形し、試験
片を得た。この試験片を用いて、JIS K−6911の方法に
より曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、およ
び荷重たわみ温度を測定した。
で得た4−HPMI/スチレン共重合体との比率が10:1(重
量比)になるように配合した混合物を100部、硬化剤と
してヘキサメチレンテトラミン(以下、ヘキサミンと記
す。)12.0部、強化材としてガラス繊維112.0部、およ
び滑剤としてステアリン酸亜鉛2.0部を配合し、100〜11
0℃に加熱した熱ロールを用いて混練した。混練物を取
り出して粉砕した後、適度な流動性をもつ程度に予熱
し、トランスファ成形機により170℃にて成形し、試験
片を得た。この試験片を用いて、JIS K−6911の方法に
より曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、およ
び荷重たわみ温度を測定した。
その結果、曲げ強度は17.0kgf/mm2、曲げ弾性率は142
0kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.25kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は165℃であった。これらの結果を
表1に示す。
0kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.25kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は165℃であった。これらの結果を
表1に示す。
実施例2 (1)4−HPMIとスチレンとの共重合体の製造 実施例1の(1)項で得た共重合体を用いた。
(2)フェノール樹脂組成物の調製および評価 フェノール樹脂中間体であるノボラックと、(1)項
で得た4−HPMI/スチレン共重合体との比率が10:2(重
量比)になるように配合したこと以外は、実施例1と同
様にしてフェノール樹脂組成物を製造し、成形して試験
片を得た。この試験片を用いて、実施例1と同様の方法
により、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、
および荷重たわみ温度を測定した。
で得た4−HPMI/スチレン共重合体との比率が10:2(重
量比)になるように配合したこと以外は、実施例1と同
様にしてフェノール樹脂組成物を製造し、成形して試験
片を得た。この試験片を用いて、実施例1と同様の方法
により、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、
および荷重たわみ温度を測定した。
その結果、曲げ強度は19.1kgf/mm2、曲げ弾性率は143
3kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.55kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は167℃であった。これらの結果を
表1に示す。
3kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.55kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は167℃であった。これらの結果を
表1に示す。
実施例3 (1)4−HPMIとスチレンとの共重合体の製造 4−HPMIを100.0部、スチレンを55.0部、AIBNを2.89
部、DMFを1230部としたこと以外は実施例1と同様にし
て、4−HPMI/スチレン共重合体147.0部を得た。この重
合体の数平均分子量をGPCで測定したところ、25,000で
あった。また、この重合体のガラス転移温度を測定した
ところ、235℃であった。
部、DMFを1230部としたこと以外は実施例1と同様にし
て、4−HPMI/スチレン共重合体147.0部を得た。この重
合体の数平均分子量をGPCで測定したところ、25,000で
あった。また、この重合体のガラス転移温度を測定した
ところ、235℃であった。
(2)フェノール樹脂組成物の調製および評価 (1)項で得た4−HPMI/スチレン共重合体を用い、
実施例1と同様の方法によりフェノール樹脂組成物を製
造し、成形して試験片を得た。この試験片を用いて、実
施例1と同様の方法により、曲げ強度、曲げ弾性率、シ
ャルピー衝撃強度、および荷重たわみ温度を測定した。
実施例1と同様の方法によりフェノール樹脂組成物を製
造し、成形して試験片を得た。この試験片を用いて、実
施例1と同様の方法により、曲げ強度、曲げ弾性率、シ
ャルピー衝撃強度、および荷重たわみ温度を測定した。
その結果、曲げ強度は16.7kgf/mm2、曲げ弾性率は141
0kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.57kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は162℃であった。これらの結果を
表1に示す。
0kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.57kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は162℃であった。これらの結果を
表1に示す。
実施例4 (1)4−HPMIとスチレンとの共重合体の製造 実施例3の(1)項で得た共重合体を用いた。
(2)フェノール樹脂組成物の調製および評価 フェノール樹脂中間体であるノボラックと、(1)項
で得た4−HPMI/スチレン共重合体との比率が10:2(重
量比)になるように配合したこと以外は、実施例1と同
様にしてフェノール樹脂組成物を製造し、成形して試験
片を得た。この試験片を用いて、実施例1と同様の方法
により、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、
および荷重たわみ温度を測定した。
で得た4−HPMI/スチレン共重合体との比率が10:2(重
量比)になるように配合したこと以外は、実施例1と同
様にしてフェノール樹脂組成物を製造し、成形して試験
片を得た。この試験片を用いて、実施例1と同様の方法
により、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、
および荷重たわみ温度を測定した。
その結果、曲げ強度は16.8kgf/mm2、曲げ弾性率は145
1kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.60kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は168℃であった。これらの結果を
表1に示す。
1kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.60kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は168℃であった。これらの結果を
表1に示す。
比較例 4−HPMI/スチレン共重合体を加えず、フェノール樹
脂中間体であるノボラックのみを100部としたこと以外
は実施例1と同様にしてフェノール樹脂組成物を製造
し、成形して試験片を得た。この試験片を用いて、実施
例1と同様の方法により、曲げ強度、曲げ弾性率、シャ
ルピー衝撃強度、および荷重たわみ温度を測定した。
脂中間体であるノボラックのみを100部としたこと以外
は実施例1と同様にしてフェノール樹脂組成物を製造
し、成形して試験片を得た。この試験片を用いて、実施
例1と同様の方法により、曲げ強度、曲げ弾性率、シャ
ルピー衝撃強度、および荷重たわみ温度を測定した。
その結果、曲げ強度は16.1kgf/mm2、曲げ弾性率は140
7kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.15kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は151℃であった。これらの結果を
表1に示す。
7kgf/mm2、シャルピー衝撃強度は7.15kgf−cm/cm2、そ
して荷重たわみ温度は151℃であった。これらの結果を
表1に示す。
実施例および比較例から明らかなように、本発明のフ
ェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂中間体であるノ
ボラックにN−4−ヒドロキシフェニルマレイミドとス
チレンとの共重合体を配合することにより、曲げ強度、
曲げ弾性率およびシャルピー衝撃強度のような機械的強
度が向上し、なおかつ、荷重たわみ温度等の耐熱性が向
上している。従って、本発明のフェノール樹脂組成物
は、機械的強度、耐熱性の両者を必要とする分野に使用
可能である。
ェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂中間体であるノ
ボラックにN−4−ヒドロキシフェニルマレイミドとス
チレンとの共重合体を配合することにより、曲げ強度、
曲げ弾性率およびシャルピー衝撃強度のような機械的強
度が向上し、なおかつ、荷重たわみ温度等の耐熱性が向
上している。従って、本発明のフェノール樹脂組成物
は、機械的強度、耐熱性の両者を必要とする分野に使用
可能である。
(発明の効果) 本発明によれば、機械的強度および成形性が向上し、
なおかつ耐熱性が優れたフェノール樹脂組成物を得るこ
とができ、例えば、機械部品、自動車分野、電子剤分野
等の広い分野へ好適に用いることができる。
なおかつ耐熱性が優れたフェノール樹脂組成物を得るこ
とができ、例えば、機械部品、自動車分野、電子剤分野
等の広い分野へ好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 明徳 奈良県生駒市新生駒台6番21号 (72)発明者 大槻 勝一 大阪府東大阪市長堂3丁目54番地 株式 会社大八化学工業所内 (56)参考文献 特開 平4−7313(JP,A) 特開 昭63−199212(JP,A) 特開 昭62−207354(JP,A) 特開 昭62−187752(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 35/00 - 35/08 C08L 61/04 - 61/14 C08G 8/28 - 8/30
Claims (2)
- 【請求項1】 で表されるN−ヒドロキシフェニルマレイミドと、該N
−ヒドロキシフェニルマレイミドと共重合可能なビニル
化合物との共重合体を、フェノール樹脂中間体であるノ
ボラックに配合してなるフェノール樹脂組成物。 - 【請求項2】前記ビニル化合物がスチレン、α−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸、アクリル酸
エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アク
リロニトリル、マレイン酸、マレイン酸エステル、フマ
ル酸、フマル酸エステル、イタコン酸、イタコン酸エス
テル、脂肪酸のビニルエステル、およびマレイミド誘導
体からなる群から選ばれた少なくとも一種である請求項
1記載の組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17228690A JP2758067B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | N―ヒドロキシフェニルマレイミド系重合体変性フェノール樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17228690A JP2758067B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | N―ヒドロキシフェニルマレイミド系重合体変性フェノール樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0459855A JPH0459855A (ja) | 1992-02-26 |
JP2758067B2 true JP2758067B2 (ja) | 1998-05-25 |
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Family Applications (1)
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JP17228690A Expired - Fee Related JP2758067B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | N―ヒドロキシフェニルマレイミド系重合体変性フェノール樹脂組成物 |
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JP (1) | JP2758067B2 (ja) |
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CN103992621B (zh) * | 2014-06-04 | 2016-06-01 | 苏州生益科技有限公司 | 一种热固性树脂组合物及使用其制作的半固化片和层压板 |
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CN112457628A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-03-09 | 界首市扬泰体育用品科技有限公司 | 一种用于匹克拍内板的蜂窝材料及其制备工艺 |
-
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- 1990-06-28 JP JP17228690A patent/JP2758067B2/ja not_active Expired - Fee Related
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