JP2757903B2 - ソフトフォーカスフィルタを備えたカメラ - Google Patents
ソフトフォーカスフィルタを備えたカメラInfo
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- JP2757903B2 JP2757903B2 JP5015378A JP1537893A JP2757903B2 JP 2757903 B2 JP2757903 B2 JP 2757903B2 JP 5015378 A JP5015378 A JP 5015378A JP 1537893 A JP1537893 A JP 1537893A JP 2757903 B2 JP2757903 B2 JP 2757903B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soft focus
- filter
- optical path
- lever
- focus filter
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- Blocking Light For Cameras (AREA)
- Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ソフトフォーカスフィルタを備
えたカメラの改良に関する。 【0002】 【従来技術】ソフトフォーカスフィルタは、特にストロ
ボを使って年配の婦人を撮影するような場合に、化粧が
浮いたり、しわが目立つことを防止するため撮影レンズ
の光路中に挿入されるものである。従来においては、ソ
フトフォーカスフィルタは撮影レンズを内蔵するレンズ
鏡筒の先端(前端)部即ち撮影レンズの前方に、螺合等
により取り付けるのが普通であった。 しかし、これで
は、ソフトフォーカスフィルタが撮影レンズの全面を覆
うのに十分な大きさが必要となり、その寸法が増大す
る。また、ソフトフォーカスフィルタがカメラの外面、
特にレンズ鏡筒の先端に装着されているため、外界の異
物がソフトフォーカスフィルタに接触したり、ソフトフ
ォーカスフィルタが周辺の部材に接触してその表面が傷
つき易いという欠点があった。 【0003】 【発明の要約】本発明は、上記従来例における欠点を解
消すること、即ち撮影光路中への挿脱が容易で、その大
きさを小さくでき、しかもその表面が傷つき難いソフト
フォーカスフィルタを備えたカメラを提供することを目
的としてなされたものである。上記目的を達成するため
に、本発明においては、撮影レンズの光路中にこのレン
ズからフィルム面に導かれる光の量を調整可能な光量調
整手段を設け、光路中においてその背後に撮影レンズの
光路中に挿脱可能なソフトフォーカスフィルタを設け、
このソフトフォーカスフィルタの光軸方向に対する位置
を規制する規制部材を設けたのである。 【0004】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面をもとに
詳述する。この実施例は、ソフトフォーカスフィルタの
挿脱が、撮影距離の大小及びストロボの使用と関連付け
られたカメラに本発明が適用されたものである。 【0005】図1において1はフィルム室、2はパトロ
ーネ室、3は開口3aを有するシャッタ台板、4はシャ
ッタ、5は撮影光学系である。シャッタ台板3の後方
(図1中上方)にはソフトフォーカスフィルタ6及び透
明な板ガラス7が、その何れか一方が択一的に開口3a
に対向されるように配置されている。シャッタ4は、撮
影光学系5からフィルム室1のフィルム面に導かれる光
の量を調整する光量調整手段を構成し、その背後の空間
に上記ソフトフォーカスフィルタ6が配置されている。 【0006】図2に示すように、ソフトフォーカスフィ
ルタ6及び透明な板ガラス7は横方向に並置された上で
枠部材10に固定されており、当該枠部材10にはフィ
ルタ6等とは異なる高さ(接眼レンズ11及びレンズ1
2に対向する位置)にフィルタ6と同様のソフトフォー
カスフィルタ13が固定されている。フィルタ6、13
及び板ガラス7は枠部材10と一体的に横方向に移動可
能とされており、フィルタ6が撮影光路中に挿入される
時には同時にフィルタ13がファインダ光路中に挿入さ
れ、またフィルタ6の代わりに板ガラス7が撮影光路中
に挿入される時にはフィルタ13はファインダ光路から
外れることとなる。なお、板ガラス7は、撮影光路長を
調整するために設けられたものである。またフィルタ
6、13としては、公知の如く平面ガラスの表面にエッ
チング等で凹凸を形成したものが使用される。特に人物
撮影用のソフトフォーカスフィルタであれば、肌色光の
みを一部拡散するものを使用すれば良い。 【0007】本実施例においては、近距離撮影時には撮
影光路中にフィルタ6を入れ、遠距離撮影時にはこれを
取り出すのであるが(ここでは同時にフィルタ13がフ
ァインダ光路中に入れられたりこれからとり出されたり
する)、そのための具体的な構成について以下説明す
る。 【0008】図3において、左右方向に移動可能とされ
た枠部材(ガイド板)10にはソフトフォーカスフィル
タ6及び透明な板ガラス7が並置され、バネ21によっ
て右方向に付勢されている。また枠部材10は撮影者に
よって操作されるつまみ部10a及び切欠10bを備え
ている。フィルタ6等の前方には距離リング22が回転
可能に配置され、バネ23によって右旋方向に付勢され
ている。距離リング22は遠距離になるにつれて右旋
し、オートフォーカス装置の出力爪24に係合する段カ
ム22a及び後述するレバー26に係合する突部22b
を備えている。 【0009】距離リング22の下方に配置されたレバー
26は軸27のまわりに回動可能とされ、バネ28によ
って右旋方向に付勢されている。当該レバー26はその
一端に上記リング突部22bに接触する突部26aを備
えるとともに、他端には折り曲げられた折曲部26bを
有している。上記軸27には別のレバー(ストッパ)3
1の一端が枢支され、その自由端に形成された係合部3
1aが、前記ガイド10の切欠10bに係合するように
なっている。レバー31はバネ32によって左旋方向に
付勢されている。 【0010】次に本実施例の作動について説明する。ま
ず被写体が近距離にある時には、つまみ部10aをカメ
ラ外部から操作して、バネ21の作用に抗してガイド1
0を左方に移動させて、ソフトフォーカスフィルタ6を
撮影光路中に挿入する。ガイド10は、バネ32の作用
で左旋するストッパ31の係合部31aが切欠10b内
に落ち込むことにより、この位置に係止される。 【0011】続いてシャッタのレリーズによりフォーカ
シングがなされ、距離リング22は右旋しようとする
が、被写体が近くにありそのためにオートフォーカス装
置の出力爪24がリング22から近いところにあるの
で、それ程回転せず、出力爪24は低い方の段カム22
aに係合する。このように距離リング22の回動量が小
さい範囲内では、レバー突部26aがリング突部22b
に当接しており、レバー26は左旋された状態にあるた
めストッパ31は右旋されず、ガイド10の移動は停止
されたままである。この状態でソフトフォーカス撮影が
なされるので、近くにいる人物を写してもシワが目立つ
ようなことはない。 【0012】なお、本実施例においては、ソフトフォー
カスフィルタ6が撮影光路中に挿入されている時には同
時にファインダ系14にもソフトフォーカスフィルタ1
3が挿入されており、撮影者はファインダをのぞいてフ
ィルタ効果を観察することができる。つまり、ファイン
ダで観察されるのと同様の写真が撮影できる。 【0013】これに対して、被写体の距離が遠い時に
は、つまみ部10aを操作してソフトフォーカスフィル
タ6を撮影光路中に挿入したとしても出力爪24がリン
グ22から比較的離れるので、段カム22aの高い部分
がこの出力爪24に接触するまで、距離リング22はバ
ネ23の作用で大きな角度右旋する。その結果、リング
突部22bとレバー突部26aとの接触が解かれ、レバ
ー26はバネ28の作用で右旋し、その折曲部26bに
よってストッパ31がバネ32の作用に抗して右旋され
る。これにより、ガイド10はストッパ31による係止
を解かれ、バネ21の作用で右方向に移動するため、フ
ィルタ6に代わって板ガラス7が撮影光学系5内に挿入
されるのである。遠距離撮影時にはフィルタ6は挿入さ
れないが、この場合にはシワが目立つようなことはない
ので、フィルタ6を挿入しなくとも良好な写真が得られ
ることとなる。 【0014】なお、撮影者の好みによりつまみ10aを
操作すれば、任意の時にフィルタ6を撮影光路中に挿入
することができる。 【0015】次に、本発明の第2の実施例を図4にて説
明する。これは、ストロボを使用して近距離撮影を行な
う時には自動的にソフトフォーカスフィルタ6が撮影光
路中に挿入されるようにした実施例である。 【0016】図4に於いて、スライド板10は長孔10
cをピン41に案内されて横方向(図4中左右方向)に
移動可能であり、バネ21によって右方向に付勢されて
いる。スライド板10の延長部10dにはソフトフォー
カスフィルタ6及び透明なガラス板7が並置されてい
る。フィルタ6の前方に配置された距離リング22の構
成は上記実施例と同様なので説明を省略する。 【0017】距離リング22の下方には折曲部42bを
備えたカギ外しレバー42が設けられ、該レバー42は
長孔42aを備え、ピン43に案内されて上下動可能に
配置され、バネ44によって上方に付勢されている。ま
たその下方にはレバー46が軸47のまわりに回動可能
に配置され、バネ48により右旋方向に付勢されてい
る。レバー46は端部に突部46a及び屈曲部46bが
形成されている。レバー46の側方には軸51のまわり
に回動可能とされた別のレバー52が配置され、バネ5
3によって左旋方向に付勢されている。レバー52は、
上記屈曲部46bに接触可能な一端部52aを備え、そ
の左旋はストッパ56により規制されるようになってい
る。 【0018】レバー52の側方にはストロボ60を備え
たスライド板61が長孔61aをピン62に案内されて
上下動可能に配置され、バネ63によって上方に付勢さ
れている。スライド板61は、上記レバー52の他端部
52bに接触可能な突部61bを備えている。なお図中
65は巻上連動部材であり、巻上時に左方に移動してス
ライド板10の突部10eに当接する。 【0019】次に本実施例の作動について説明する。被
写体が近距離にありストロボ撮影をする時には、バネ6
3の作用でストロボ60を上昇させる。巻上げを行ない
レバー65を左方に移動させてバネ21をチャージした
後シャッタをレリーズすると、露出準備動作として距離
リング22が右旋して、段カム22aの低い部分が出力
爪24に係合してリング22の右旋が停止する。この時
カギ外しレバー42はリング突部22bに接触して下降
位置にあり、レバー46は右旋状態にあってスライド板
10を係止したままである。従ってソフトフォーカスフ
ィルタ6が撮影光学系5に対向しており、ストロボ60
の発光を利用してソフトフォーカス撮影がなされる。な
お、ストロボ60即ちスライド板61を上昇させた時に
は、その突部61bは、最も左旋状態にあるレバー52
の端部52bと離れており、レバー46が回動されるこ
とはないのでスライド板10がスライドすることはな
い。 【0020】次に被写体が遠距離にある時の撮影につい
て説明する。この時ストロボ60は使用しないので、ス
ライド板61を下降させる。すると、その突部61bが
ストロボ連動レバー52の端部52bに係合してこのレ
バー52を右旋させ、このレバー52の別の端部52a
がレバー46の屈曲部46bに係合してこのレバー46
を左旋させるため、突部46aが切欠10fから外れて
スライド板10の係止は解放される。その結果スライド
板10はバネ21の作用で右方向に移動し、板ガラス7
が光路中に挿入されることとなる。 【0021】なお、以上述べてきたのはあくまでも本発
明の一実施例に過ぎず、本発明は決してこれに限定して
解釈されるべきではない。例えば、カメラがストロボを
内蔵していることは不可欠なことではない(図3に示し
たのはこの態様による実施例である)し、また所謂オー
トフォーカス方式であることも不可欠なことではない。
撮影距離の遠近を検知する手段についても、距離リング
が一般的ではあるが、これに限定されるものではない。 【0022】以上述べてきたように、本発明によれば、
ソフトフォーカスフィルタを光量調整手段の背後の光路
中に挿脱するので、撮影レンズの前方に装着する場合に
比べてその大きさがはるかに小さくて済む。また、光量
調整部材の背後の空間は外界から遮断されているので、
ここにソフトフォーカスフィルタを配置すれば表面が傷
つきにくい。さらに、ソフトフォーカスフィルタの光軸
方向に対する位置を規制する規制手段を設けたので、ソ
フトフォーカスフィルタを光量調整手段の背後に挿脱可
能に配置しても、この光量調整手段がソフトフォーカス
フィルタによって破損する心配はない。
えたカメラの改良に関する。 【0002】 【従来技術】ソフトフォーカスフィルタは、特にストロ
ボを使って年配の婦人を撮影するような場合に、化粧が
浮いたり、しわが目立つことを防止するため撮影レンズ
の光路中に挿入されるものである。従来においては、ソ
フトフォーカスフィルタは撮影レンズを内蔵するレンズ
鏡筒の先端(前端)部即ち撮影レンズの前方に、螺合等
により取り付けるのが普通であった。 しかし、これで
は、ソフトフォーカスフィルタが撮影レンズの全面を覆
うのに十分な大きさが必要となり、その寸法が増大す
る。また、ソフトフォーカスフィルタがカメラの外面、
特にレンズ鏡筒の先端に装着されているため、外界の異
物がソフトフォーカスフィルタに接触したり、ソフトフ
ォーカスフィルタが周辺の部材に接触してその表面が傷
つき易いという欠点があった。 【0003】 【発明の要約】本発明は、上記従来例における欠点を解
消すること、即ち撮影光路中への挿脱が容易で、その大
きさを小さくでき、しかもその表面が傷つき難いソフト
フォーカスフィルタを備えたカメラを提供することを目
的としてなされたものである。上記目的を達成するため
に、本発明においては、撮影レンズの光路中にこのレン
ズからフィルム面に導かれる光の量を調整可能な光量調
整手段を設け、光路中においてその背後に撮影レンズの
光路中に挿脱可能なソフトフォーカスフィルタを設け、
このソフトフォーカスフィルタの光軸方向に対する位置
を規制する規制部材を設けたのである。 【0004】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面をもとに
詳述する。この実施例は、ソフトフォーカスフィルタの
挿脱が、撮影距離の大小及びストロボの使用と関連付け
られたカメラに本発明が適用されたものである。 【0005】図1において1はフィルム室、2はパトロ
ーネ室、3は開口3aを有するシャッタ台板、4はシャ
ッタ、5は撮影光学系である。シャッタ台板3の後方
(図1中上方)にはソフトフォーカスフィルタ6及び透
明な板ガラス7が、その何れか一方が択一的に開口3a
に対向されるように配置されている。シャッタ4は、撮
影光学系5からフィルム室1のフィルム面に導かれる光
の量を調整する光量調整手段を構成し、その背後の空間
に上記ソフトフォーカスフィルタ6が配置されている。 【0006】図2に示すように、ソフトフォーカスフィ
ルタ6及び透明な板ガラス7は横方向に並置された上で
枠部材10に固定されており、当該枠部材10にはフィ
ルタ6等とは異なる高さ(接眼レンズ11及びレンズ1
2に対向する位置)にフィルタ6と同様のソフトフォー
カスフィルタ13が固定されている。フィルタ6、13
及び板ガラス7は枠部材10と一体的に横方向に移動可
能とされており、フィルタ6が撮影光路中に挿入される
時には同時にフィルタ13がファインダ光路中に挿入さ
れ、またフィルタ6の代わりに板ガラス7が撮影光路中
に挿入される時にはフィルタ13はファインダ光路から
外れることとなる。なお、板ガラス7は、撮影光路長を
調整するために設けられたものである。またフィルタ
6、13としては、公知の如く平面ガラスの表面にエッ
チング等で凹凸を形成したものが使用される。特に人物
撮影用のソフトフォーカスフィルタであれば、肌色光の
みを一部拡散するものを使用すれば良い。 【0007】本実施例においては、近距離撮影時には撮
影光路中にフィルタ6を入れ、遠距離撮影時にはこれを
取り出すのであるが(ここでは同時にフィルタ13がフ
ァインダ光路中に入れられたりこれからとり出されたり
する)、そのための具体的な構成について以下説明す
る。 【0008】図3において、左右方向に移動可能とされ
た枠部材(ガイド板)10にはソフトフォーカスフィル
タ6及び透明な板ガラス7が並置され、バネ21によっ
て右方向に付勢されている。また枠部材10は撮影者に
よって操作されるつまみ部10a及び切欠10bを備え
ている。フィルタ6等の前方には距離リング22が回転
可能に配置され、バネ23によって右旋方向に付勢され
ている。距離リング22は遠距離になるにつれて右旋
し、オートフォーカス装置の出力爪24に係合する段カ
ム22a及び後述するレバー26に係合する突部22b
を備えている。 【0009】距離リング22の下方に配置されたレバー
26は軸27のまわりに回動可能とされ、バネ28によ
って右旋方向に付勢されている。当該レバー26はその
一端に上記リング突部22bに接触する突部26aを備
えるとともに、他端には折り曲げられた折曲部26bを
有している。上記軸27には別のレバー(ストッパ)3
1の一端が枢支され、その自由端に形成された係合部3
1aが、前記ガイド10の切欠10bに係合するように
なっている。レバー31はバネ32によって左旋方向に
付勢されている。 【0010】次に本実施例の作動について説明する。ま
ず被写体が近距離にある時には、つまみ部10aをカメ
ラ外部から操作して、バネ21の作用に抗してガイド1
0を左方に移動させて、ソフトフォーカスフィルタ6を
撮影光路中に挿入する。ガイド10は、バネ32の作用
で左旋するストッパ31の係合部31aが切欠10b内
に落ち込むことにより、この位置に係止される。 【0011】続いてシャッタのレリーズによりフォーカ
シングがなされ、距離リング22は右旋しようとする
が、被写体が近くにありそのためにオートフォーカス装
置の出力爪24がリング22から近いところにあるの
で、それ程回転せず、出力爪24は低い方の段カム22
aに係合する。このように距離リング22の回動量が小
さい範囲内では、レバー突部26aがリング突部22b
に当接しており、レバー26は左旋された状態にあるた
めストッパ31は右旋されず、ガイド10の移動は停止
されたままである。この状態でソフトフォーカス撮影が
なされるので、近くにいる人物を写してもシワが目立つ
ようなことはない。 【0012】なお、本実施例においては、ソフトフォー
カスフィルタ6が撮影光路中に挿入されている時には同
時にファインダ系14にもソフトフォーカスフィルタ1
3が挿入されており、撮影者はファインダをのぞいてフ
ィルタ効果を観察することができる。つまり、ファイン
ダで観察されるのと同様の写真が撮影できる。 【0013】これに対して、被写体の距離が遠い時に
は、つまみ部10aを操作してソフトフォーカスフィル
タ6を撮影光路中に挿入したとしても出力爪24がリン
グ22から比較的離れるので、段カム22aの高い部分
がこの出力爪24に接触するまで、距離リング22はバ
ネ23の作用で大きな角度右旋する。その結果、リング
突部22bとレバー突部26aとの接触が解かれ、レバ
ー26はバネ28の作用で右旋し、その折曲部26bに
よってストッパ31がバネ32の作用に抗して右旋され
る。これにより、ガイド10はストッパ31による係止
を解かれ、バネ21の作用で右方向に移動するため、フ
ィルタ6に代わって板ガラス7が撮影光学系5内に挿入
されるのである。遠距離撮影時にはフィルタ6は挿入さ
れないが、この場合にはシワが目立つようなことはない
ので、フィルタ6を挿入しなくとも良好な写真が得られ
ることとなる。 【0014】なお、撮影者の好みによりつまみ10aを
操作すれば、任意の時にフィルタ6を撮影光路中に挿入
することができる。 【0015】次に、本発明の第2の実施例を図4にて説
明する。これは、ストロボを使用して近距離撮影を行な
う時には自動的にソフトフォーカスフィルタ6が撮影光
路中に挿入されるようにした実施例である。 【0016】図4に於いて、スライド板10は長孔10
cをピン41に案内されて横方向(図4中左右方向)に
移動可能であり、バネ21によって右方向に付勢されて
いる。スライド板10の延長部10dにはソフトフォー
カスフィルタ6及び透明なガラス板7が並置されてい
る。フィルタ6の前方に配置された距離リング22の構
成は上記実施例と同様なので説明を省略する。 【0017】距離リング22の下方には折曲部42bを
備えたカギ外しレバー42が設けられ、該レバー42は
長孔42aを備え、ピン43に案内されて上下動可能に
配置され、バネ44によって上方に付勢されている。ま
たその下方にはレバー46が軸47のまわりに回動可能
に配置され、バネ48により右旋方向に付勢されてい
る。レバー46は端部に突部46a及び屈曲部46bが
形成されている。レバー46の側方には軸51のまわり
に回動可能とされた別のレバー52が配置され、バネ5
3によって左旋方向に付勢されている。レバー52は、
上記屈曲部46bに接触可能な一端部52aを備え、そ
の左旋はストッパ56により規制されるようになってい
る。 【0018】レバー52の側方にはストロボ60を備え
たスライド板61が長孔61aをピン62に案内されて
上下動可能に配置され、バネ63によって上方に付勢さ
れている。スライド板61は、上記レバー52の他端部
52bに接触可能な突部61bを備えている。なお図中
65は巻上連動部材であり、巻上時に左方に移動してス
ライド板10の突部10eに当接する。 【0019】次に本実施例の作動について説明する。被
写体が近距離にありストロボ撮影をする時には、バネ6
3の作用でストロボ60を上昇させる。巻上げを行ない
レバー65を左方に移動させてバネ21をチャージした
後シャッタをレリーズすると、露出準備動作として距離
リング22が右旋して、段カム22aの低い部分が出力
爪24に係合してリング22の右旋が停止する。この時
カギ外しレバー42はリング突部22bに接触して下降
位置にあり、レバー46は右旋状態にあってスライド板
10を係止したままである。従ってソフトフォーカスフ
ィルタ6が撮影光学系5に対向しており、ストロボ60
の発光を利用してソフトフォーカス撮影がなされる。な
お、ストロボ60即ちスライド板61を上昇させた時に
は、その突部61bは、最も左旋状態にあるレバー52
の端部52bと離れており、レバー46が回動されるこ
とはないのでスライド板10がスライドすることはな
い。 【0020】次に被写体が遠距離にある時の撮影につい
て説明する。この時ストロボ60は使用しないので、ス
ライド板61を下降させる。すると、その突部61bが
ストロボ連動レバー52の端部52bに係合してこのレ
バー52を右旋させ、このレバー52の別の端部52a
がレバー46の屈曲部46bに係合してこのレバー46
を左旋させるため、突部46aが切欠10fから外れて
スライド板10の係止は解放される。その結果スライド
板10はバネ21の作用で右方向に移動し、板ガラス7
が光路中に挿入されることとなる。 【0021】なお、以上述べてきたのはあくまでも本発
明の一実施例に過ぎず、本発明は決してこれに限定して
解釈されるべきではない。例えば、カメラがストロボを
内蔵していることは不可欠なことではない(図3に示し
たのはこの態様による実施例である)し、また所謂オー
トフォーカス方式であることも不可欠なことではない。
撮影距離の遠近を検知する手段についても、距離リング
が一般的ではあるが、これに限定されるものではない。 【0022】以上述べてきたように、本発明によれば、
ソフトフォーカスフィルタを光量調整手段の背後の光路
中に挿脱するので、撮影レンズの前方に装着する場合に
比べてその大きさがはるかに小さくて済む。また、光量
調整部材の背後の空間は外界から遮断されているので、
ここにソフトフォーカスフィルタを配置すれば表面が傷
つきにくい。さらに、ソフトフォーカスフィルタの光軸
方向に対する位置を規制する規制手段を設けたので、ソ
フトフォーカスフィルタを光量調整手段の背後に挿脱可
能に配置しても、この光量調整手段がソフトフォーカス
フィルタによって破損する心配はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す概略断面図であ
る。 【図2】図2は上記実施例におけるソフトフォーカスフ
ィルタの周辺部分のみを取り出して示した斜視図であ
る。 【図3】図3はソフトフォーカスフィルタを移動させる
ための具体的な実施例を示す正面図である。 【図4】図4は別の実施例を示す正面図である。 【符号の説明】4 シャッタ(光量調整手段 ) 5 撮影光学系(撮影レンズ) 6 ソフトフォーカスフィルタ 10 スライド板 22 距離リング 26、31 レバー
る。 【図2】図2は上記実施例におけるソフトフォーカスフ
ィルタの周辺部分のみを取り出して示した斜視図であ
る。 【図3】図3はソフトフォーカスフィルタを移動させる
ための具体的な実施例を示す正面図である。 【図4】図4は別の実施例を示す正面図である。 【符号の説明】4 シャッタ(光量調整手段 ) 5 撮影光学系(撮影レンズ) 6 ソフトフォーカスフィルタ 10 スライド板 22 距離リング 26、31 レバー
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.撮影レンズと、 該撮影レンズの光路中において該撮影レンズの背後に配
置され、該撮影レンズからフィルム面へ導かれる光の量
を調整可能な光量調整手段と、前記撮影レンズの光路中において 、前記光量調整手段の
背後に配置され、前記撮影レンズの光路中に挿入される
挿入位置と、ここから退避した退避位置とを選択的にと
り得るソフトフォーカスフィルタと、前記ソフトフォーカスフィルタの光軸方向に対する位置
を規制する規制部材と、 を備えたことを特徴とするソフトフォーカスフィルタを
備えたカメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5015378A JP2757903B2 (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | ソフトフォーカスフィルタを備えたカメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5015378A JP2757903B2 (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | ソフトフォーカスフィルタを備えたカメラ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8027882A Division JPS58198027A (ja) | 1982-05-14 | 1982-05-14 | ソフトフォーカスフィルタを備えたカメラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0618959A JPH0618959A (ja) | 1994-01-28 |
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-
1993
- 1993-02-02 JP JP5015378A patent/JP2757903B2/ja not_active Expired - Lifetime
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