JP2757069B2 - エピタキシャル成長用半導体ウェール,およびその製造方法 - Google Patents

エピタキシャル成長用半導体ウェール,およびその製造方法

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JP2757069B2 JP2207251A JP20725190A JP2757069B2 JP 2757069 B2 JP2757069 B2 JP 2757069B2 JP 2207251 A JP2207251 A JP 2207251A JP 20725190 A JP20725190 A JP 20725190A JP 2757069 B2 JP2757069 B2 JP 2757069B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、パーティクルの発生個数を低減させると共
に、特に、エピタキシャル成長層形成時の異常成長を防
止することができるエピタキシャル成長用半導体ウェー
ハ、およびその製造方法に関する。
[従来の技術] 半導体ウェーハでは、その製造工程中における周辺部
の欠けによって発生するパーティクルの発生個数を低減
させることが重要な課題となっている。これは、パー
ティクル半導体ウェーハの面上に付着すると、そこに凹
凸が形成され、フォトリソグラフィーにおいてフォトマ
スクが半導体ウェーハ上に密着せず、その隙間において
生じる光の干渉により微細なフォトレジストエッチング
ができず、また、パーティクルの付着により生じる凹
凸がある表面に酸化膜を形成した場合に、酸化膜の表面
にも凹凸が生じ、この部分に蒸着により形成されたアル
ミニウム配線が断線してしまう、といった問題を生じる
からである。
また、従来、半導体装置の製造において、トランジス
タの直列抵抗の低減や素子分離を行うために基板上にエ
ピタキシャル成長がよく行われる。このとき、シリコン
単結晶基板周端部において、エピタキシャル成長時に異
常成長が起こり、成長層の主表面より高くなる現象があ
る。この主表面より高くなる突起はクラウンと呼ばれて
いる。クラウンの発生している状態を第5図に示す。第
5図において、25はシリコン基板、26は主表面、27はエ
ピタキシャル層、Cはクラウンである。このクラウン
は、主表面よりも高いために半導体装置製造工程のフォ
トリソグラフィー工程に悪影響を及ぼし、パターン形成
が著しく不完全なものとなるという問題があった。
かかるエピタキシャル成長層をシリコン単結晶基板上
に成長させるに際して、パーティクルの発生があって、
これが該基板の表面に付着している場合には、異常エピ
タキシャル成長、例えば突起状成長があって好ましくな
い。すなわち、エピタキシャル成長の場合にはクラウン
の発生防止と同時にパーティクルの発生防止を行わなけ
ればならない。
以上のパーティクルの発生防止、クラウンの発生防止
のため、従来より半導体ウェーハの周辺部には各種形状
の工夫がなされている。そのような工夫の例として、例
えば、特公昭53−38594号公報,特開昭59−80934号公
報,特開昭63−138720号公報等が挙げられる。
特公昭53−38594号公報は、ウェーハの少なくとも主
表面の周辺部に寸法Aの範囲だけ斜面面取りをしたもの
で、寸法Aの値を200μm以下とし、周端面に相当する
端面部辺長(寸法Bで示す)を150μm以下でかつウェ
ーハの厚みから80μmを差し引いた値以上の値としたも
のである。以上の形状によって、ウェーハ周辺部の欠け
を防止し、パーティクル発生個数を低減すると共に、エ
ピタキシャル成長層形成時における前記クラウンの発生
を防止するようにしたものである。
特開昭59−80934号公報は、その周辺部の表裏面に直
線状のテーパを設け、かつ該テーパの先で円弧状の周端
を形成したものである。以上の形状により、ウェーハの
製造工程中の熱処理時の局部的な応力集中による転位の
発生を防止すると共に、パーティクル発生個数を極力低
減させることを目的としたものである。
特開昭63−138720号公報は、ウェーハの周辺部に外周
面取り(ベベリング)を形成し、そのベベル幅を表裏で
大きく異ならせ、ワンサイドラッピング加工時の不純物
の拡散深さの異なる表裏面の混同を防止すると共に、ベ
ベル幅を数値限定し、ポリシング加工後において再度ベ
ベリング加工を施すことのないようにしたものである。
また、その第1図および第2図においてベベリングの傾
斜角度として22゜の値が明記されている。
[発明が解決しようとする課題] 以上の従来技術に示されるようにウェーハの周辺部に
は各種の工夫がなされている。前記した従来技術はそれ
相当の効果を上げているものである。しかしながら、パ
ーティクル発生個数やエピタキシャル成長時におけるク
ラウンの発生の低減および防止効果としては大幅の効果
を上げるものではない。
一方、出願人は、ウェーハの周辺部に鏡面加工を施し
たものと、施さないものとについて、比較研究した結
果、鏡面加工の度合により、パーティクル発生個数およ
び前記クラウンの発生が大幅に低減することを実証する
ことができた。
本発明は、以上の研究結果を基にし、従来より各種工
夫されてきた周辺部の形状を参考とし、鏡面加工がやり
易く、かつ形状の形成も比較的容易であり、パーティク
ル発生個数を大幅に低減すると共にエピタキシャル成長
層形成時のクラウンの発生を大幅に低減し得るエピタキ
シャル成長用半導体ウェーハ、およびその製造方法を提
供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、まず第1の発明として、あらかじめ
周辺部に円弧状面取り部、または傾斜面取り部を形成し
たウェーハの主表面を研磨により鏡面加工して主鏡面を
形成する時に、研磨圧力を調整することにより前記主表
面と、これに隣接する前記面取り部の少なくとも500μ
mの部分とを同時に鏡面化し、該部分において最大面粗
さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面に形成することを特徴と
するエピタキシャル成長用半導体ウェーハの製造方法が
提供されるものである。
また、本発明によれば、第2の発明として、板厚tの
ウェーハの周辺部に、約1/2tの半径の円弧状の面取り部
を形成すると共に、前記面取り部が主鏡面に隣接して表
面に沿って少なくとも500μmの部分において最大面粗
さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面に形成されたことを特徴
とするエピタキシャル成長用半導体ウェーハが提供され
るものである。
さらに、本発明によれば、第3の発明として、周端面
に向って角度22±3゜の傾斜面をウェーハの主鏡面側お
よび裏面側に形成し、これらの傾斜面と周端面とからな
る3つの平坦面を周辺部に形成し、前記主鏡面側の傾斜
面が主鏡面に隣接して表面に沿って少なくとも500μm
の部分において最大面粗さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面
に形成されたことを特徴とするエピタキシャル成長用半
導体ウェーハが提供されるものである。
[作用] 本発明の半導体ウェーハを製造するに際し、その面取
り加工は、該面取り部の断面を円弧状に形成するか(請
求項1:第1図)、または表裏に傾斜面を形成する(請求
項1:第2図)が、本発明では、さらにウェーハ表面の通
常の鏡面加工を通じて、特にウェーハ表面と鏡面の円弧
状面取りまたは傾斜面取りの傾斜面との移行部におい
て、その面粗さをRmaxで最大0.5μmとする。面取り加
工は通常ダイヤモンド砥石(#800又は1000)で研削す
るので、その表面粗さは、研削後1〜2μmであり、エ
ッチングしてもなおその表面粗さはRmaxで例えば2〜3
μmにおよび、このままではエピタキシャル成長に際し
てクラウン発生の原因となる。
一方、エピタキシャル成長においてクラウン発生防止
のために、面取り傾斜面の角度を25゜以下にすることが
行われる。この角度は20゜以下にするとウェーハ周端部
が鋭角になりすぎて、取扱いに際してチップ欠けの原因
となりやすい。しかし、面取り傾斜角度が25゜以下でも
最終鏡面ウェーハにおいて鏡面主表面(主鏡面)に隣接
する面取り部(以下鏡面隣接部という)の面粗さがある
値以下で充分な長さが必要となる。
通常ウェーハ表面の研磨では、回転定盤の上に貼付さ
れた研磨布の上に、サブミクロンのシリカ微粒子からな
る研磨砥粒を分散したアルカリ性の水溶液を滴下し、ウ
ェーハ表面を研磨布により摩擦する。この鏡面の面粗さ
は0.5nm Rmaxで極めて平滑な表面に仕上げられ、これと
同時に上記面取りの鏡面隣接部が一部鏡面化されるが、
本発明の目的達成のためには不充分である。
本発明では鏡面化のために、研磨加重を最高1kgf/cm2
まで高めて、面取り部の上記鏡面隣接部を積極的に鏡面
化し、最大面粗さ(Rmax)を0.5μmとし、しかもその
面取り部における鏡面部(Rmax 0.5μm以下)の長さを
500μm以上とする。このような鏡面部分が面取り部に
おいて、鏡面に隣接していればエピタキシャル成長時に
おいて、クラウンの発生は全くないことが実験で確認さ
れた。
すなわち従来製造されてきた、厚さ約400〜750μm
(一般にウェーハ径が増大すると、厚さも増大する)の
半導体ウェーハについて、第1図に示すように、板厚t
のウェーハの周辺部に、半径Rが約1/2tの円弧状面取り
部2を形成するとともに、該面取り部2について鏡面主
表面31の端部31aから円弧状傾斜面2aに沿って形成す
る、Rmax 0.5μm以下の鏡面仕上げ部分の範囲(円弧状
部分の長さ)を長・短に振った試料を作製した。そし
て、これらの試料を用いて通常の条件でエピタキシャル
成長を行ったところ、鏡面主表面31の端部31aから円弧
状傾斜面2aに沿って500μm以上の範囲にわたって鏡面
仕上げを行えば、エピタキシャル成長時のクラウンの発
生を確実に防止できることが判った。また、上記鏡面仕
上げをRmax 0.5μmより粗くした場合には、上記範囲50
0μm以上の条件を満足しても、クラウンの発生を完全
には抑えることができない場合が発生することが判っ
た。
因みに、上記500μmの範囲は、厚さが400μmのウェ
ーハでは円弧状面取り部2全体の約8/10であり、厚さが
750μmのウェーハでは円弧状面取り部2全体の約4/10
である。つまり、第1図のウェーハでは、円弧状面取り
部2全体の約4/10以上の範囲で上記のように鏡面仕上げ
すれば良いことが確認された。また、上記範囲を500μ
m未満とした場合には、厚さが大きいウェーハではもち
ろん、厚さが400μm程度のウェーハにおいても、クラ
ウンの発生を完全には抑えることができない場合が発生
することも判った。
一方、従来から、第2図に示す断面形状のウェーハに
おいて、角度22±3゜の傾斜面3,4を形成するのは、片
面を鏡面研磨して主鏡面とする場合の常用手段であり、
本発明の目的を達成するための特別な条件ではない。つ
まり、請求項2に記載の半導体ウェーハは、第2図のよ
うに傾斜面を形成した従来のウェーハにおける、エピタ
キシャル成長時のクラウン発生を防止するにはどうすれ
ば良いかの検討結果から開発されたものである。
すなわち、鏡面研磨前のウェーハでは前期傾斜面は、
もともと平面であるから鏡面研磨後も平面状の傾斜面と
なる。ところが、本発明者らの検討によれば、クラウン
の発生を防止するためには該傾斜面の鏡面仕上げ精度を
Rmax 0.5μm以下にする必要があることが確認され、そ
の結果として、前記鏡面隣接部(鏡面研磨後の傾斜面)
の形成範囲を500μm以上にする必要があることが確認
されたものである。
さらに、本発明に係る半導体ウェーハでは、これが移
送され、あるいは最終洗浄工程において、ウェーハ容器
中においてそのウェーハ容器スリットのV字またはU字
型凹部にウェーハが装填された際、または後にその状態
で振動した場合に、ウェーハからその破片としてのパー
ティクルの発生を大幅に防止できる利点がある。その理
由は、上記鏡面仕上げ面の面粗さが充分に小さい(Rmax
が0.5μm以下)ため、ウェーハの取り扱い中にその表
面の一部が破損することがないからである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
実施例1 第1図は半導体ウェーハ1の周辺部に円弧状の半径の
面取り部2を形成すると共に、周辺部に鏡面加工を施し
た実施例の断面図を示す。
半導体ウェーハ1は、例えばシリコンの単結晶体から
なり、その板厚tは、例えば650μm程度に形成する。
面取り部2の半径Rは約1/2tに形成される。半径Rの
面取り部2の形成は、砥石等により容易に形成すること
ができる。面取り部2を形成した後、研磨布により鏡面
加工圧を最大500g/cm2として鏡面研磨を行う。最大面粗
さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面面取り部を鏡面主表面の
端部からの傾斜面に沿って500μm以上に仕上げる。
最大面粗さ(Rmax)は接触式面粗さ計等により定量的
に求めることができる。接触式面粗さ計としては、例え
ば、“ペルテン社製、F型式:S6P、使用針:先端60゜、
2μmR″を使用することができる。円弧状の面取り部2
の形式により、面取り部2の施されていないものに較
べ、製造工程における欠けの発生が大幅に低下すること
ができ、パーティクル発生個数が低減する。更に、最大
面粗さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面加工により、表面の
凹凸が大幅に低下し、欠けの発生が更に減少し、パーテ
ィクル発生個数が半減することが実証された。更に、前
記したように、面取り部2の特に鏡面主表面に隣接した
鏡面面取り部の微小凹凸の山谷の高度差が小さくなり、
エピタキシャル成長が起きると山に析出した半導体原子
がより容易に谷を埋めることが可能となり、その結果と
してクラウンの発生が防止される。
実施例2 第2図は、周辺部に傾斜面3,4および周端部5の3つ
の平坦面を形成し、かつ交差部に円弧状の面取り部6を
形成し、更に、鏡面加工を施した実施例の断面図を示
す。
本実施例の半導体ウェーハ1aの周辺部には周端面に向
かって角度22±3゜で傾斜する傾斜面3,4が表裏面に形
成される。また、傾斜面3,4の傾斜端は交差することな
く適宜寸法の周端面5を形成する。従って、周辺部には
表裏の傾斜面3,4と周端面5との3つの平坦面が形成さ
れる。また、傾斜面3,4と周端面5との交差する角度に
は0.25±0.10mmの半径の円弧の面取り部6が形成され
る。更に、3つの平坦部3,4,5および面取り部6は研磨
布により鏡面加工され、最大面粗さ(Rmax)0.5μm以
下の面粗度の鏡面に仕上げ、形成される。
鏡面面取り部の面粗さがクラウンの発生にどのように
影響するかについて実験を行ったので、これらを次に紹
介する。
[実験] 直径150mmφ,厚さ500μmの両面ラップウェーハの周
縁を#800のダイヤモンド砥石で面取り加工し、ウェー
ハ主表面(鏡面研磨される面)に対して22゜になるよう
に傾斜面を形成し、さらに表面から約30μm弗硝酸腐蝕
液で化学腐蝕除去し、まずエッチドウェーハを得た。次
いで前記主表面に隣接する面取り傾斜面の鏡面化が行わ
れて(以下鏡面面取り部という)常法のシリコンウェー
ハのポリッシング加工に際し、その加圧度として最高1k
gf/cm2まで変化させた。加圧度を上げると鏡面面取り部
の長さが大きくなるが、この鏡面面取り部の長さを少な
くとも500μmとした上で、その研磨量を調節すること
によって各種面粗さの鏡面面取り部を作り、エピタキシ
ャル成長によってクラウンの発生の有無を調べた。
エピタキシャル成長は1100℃においてトリクロロシラ
ンの水素還元法により上記シリコンウェーハ主表面に10
μmのシリコン単結晶層を析出させた。面取り部におけ
るクラウンは該主表面からそれに直角方向に計った成長
層厚さと該主表面上の成長層厚さとを比較し、2μmを
超える場合にクラウンを「有」とした。
鏡面面取り部の粗さRmax クラウン 0.1 無 0.5 無 0.7 有 また、このような面取り加工が半導体ウェーハ及び半
導体集積回路素子の製造工程間の移送に用いられる容器
のスリットに触れてチップ欠けがしばしば生ずるが製造
工程間の移送におけるウェーハのチップ欠けを防止する
には、傾斜面3,4のベベル幅については特に限定しない
が、本実施例の半導体ウェーハ1aの製造工程時におい
て、製造工程間の移送に用いられる容器のスリット内に
多数枚の半導体ウェーハ1aを並設して持ち運び等を行う
場合に、半導体ウェーハ1aがぐらつきなく該容器内に収
容されると共に、適度の接触面圧で保持されるような形
状にするのが望ましい。例えば、周縁面5の寸法を1/3t
程度にすることが望ましい。本実施例のような形状にす
ることにより、半導体ウェーハ1aの表裏面と傾斜面3,4
との交差部および傾斜面3,4と周端面5との交差部にお
いて適度の交差角度で互いに連結され、また、0.25±0.
10mmの面取り部6の形成によりパーティクル発生個数を
低減させることができる。
更に、前記実施例と同様に周辺部を鏡面仕上げするこ
とにより、パーティクル発生個数が大幅に低減すると共
に、エピタキシャル成長時におけるクラウンの発生を低
減させることができる。
次に、半導体ウェーハ1および1aの効果を確認する手
段としてパーティクル発生個数を定量的に測定する測定
方法の実施例について説明する。
測定方法の基本的内容としては、まず、第3図に示す
ように半導体ウェーハ1,1a等を石英バスケット7内にが
たつきを生じないように収納する。そのためには、石英
バスケット7内に半導体ウェーハ1,1aの嵌り込む断面V
字またはU字型のスリット8を形成し、半導体ウェーハ
1,1a等を、その周辺部の4点で固定する。
次に、石英バスケット7を蓋つきのパイレックス容器
9内に入れる。パイレックス容器9内で石英バスケット
7が動かないように、両者の間にはテフロンのピン等を
つめて固定する。次に、パイレックス容器9の蓋9a側か
ら定量の溶媒10を入れ、蓋9aをしめて遮閉する。溶媒10
としては例えば、純水が使用される。
加振条件としては振幅,振動数,および振動時間が予
め決められる。
以上の加振条件により、パイレックス容器9を第3図
のAおよびB矢視方向に振動させる。それにより半導体
ウェーハ1,1a等からパーティクルが生じ、パーティクル
は溶媒10内に混入・分散される。パーティクル発生個数
を測定するには、分散液にレーザー光を入射させ、前記
分散液中のパーティクルによる散乱光を検出することに
より行う。このような原理に基づきパーティクル発生個
数を定量的に測定する装置としては、例えば、ナノサイ
ズパーティクルアナライザーが使用される。そのナノサ
イズパーティクルアナライザー11の基本的構造としては
第4図に示すようなものが一例として挙げられる。
ここで純水中に分散したパーティクルは、ウェーハ自
身から、あるいはウェーハの端部、特に面取り部と石英
バスケット7のスリット8の斜面との接触または摺動に
よって発生したもので、半導体集積回路の製造工程の特
にパーティクルの発生しやすい石英容器によるウェーハ
の取扱い状況を再現したものである。また、必ずしもこ
のような容器が用いられなかったとしてもパーティクル
の発生は起こり得るものであると考えられるので有効な
パーティクル測定法となる。
第4図のナノサイズパーティクルアナライザー11はア
ルゴンレーザーによる90゜側方散乱光検出方式を測定原
理とし、受光素子として微弱光検出用光電子増倍管を用
いたもので、インライン方式の連続計測を行うものであ
り、可測粒子径0.07μm以上、可測粒子濃度6万個/ml
以下のものである。
検出セル12内にはパーティクル14を分散した溶媒10
(水)の分散液15(液試料)が液取入れ管16より導入さ
れ、液排出管17により排出されて、液試料はこの検出セ
ル12内を旋回循環する。
アルゴンガスレーザー13のレーザー光は楕円光束形成
光学系18とプリズム19を通過した後に、集光レンズ20で
集光され、検出セル12内に入射させる。ここで、レーザ
ー光はパーティクルにあたらないで透過する透過光と、
パーティクルにあたって散乱された散乱光に分かれる。
ここでは、入射光と90゜の角度の方向の散乱光を受光レ
ンズ21、マスク22のスリット23を通過させ、光電子増倍
管24にて光を検知すると共に電気量を変換し、これをCR
Tディスプレイに表示させたり、自動記録装置により記
録したりしてデータを取ることによりパーティクルの個
数を計測するものである。
具体的な測定方法の一例を次に記載する。
半導体ウェーハ1,1aとしては直径6インチ、板厚tが
625μmのものを複数枚石英バスケット7内に入れ、約
3の純水を導入した。
加振条件としては、振幅40mm,振動数2.7Hz,振動時間2
5分を設定した。以上の条件によりテストした、パーテ
ィクルを含有する純水を神鋼ファウドラー製のナノライ
ザーLPC−10により測定した結果、鏡面加工しなかった
従来品のパーティクル発生個数を1×108個とすると本
発明にかかる試料品は約1×107〜5.0×107個となり、
パーティクル発生個数を1/2以下にすることができると
いう効果が確認された。
[発明の効果] 本発明によれば、次のような効果があげられる。
(1)請求項1に対応する効果 あらかじめ周辺部に円弧状面取り部、または傾斜面取
り部を形成したウェーハの主表面を研磨により鏡面加工
して主鏡面を形成する時に、研磨圧力を調整することに
より前記主表面と、これに隣接する前記面取り部の少な
くとも500μmの部分とを同時に鏡面化し、該部分にお
いて最大面粗さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面に形成する
ため、請求項2または3に係るエピタキシャル成長用半
導体ウェーハを容易に製造することができる。
(2)請求項2に対応する効果 板厚tのウェーハの周辺部に、約1/2tの半径の円弧状
の面取り部を形成すると共に、前記面取り部が主鏡面に
隣接して表面に沿って少なくとも500μmの部分におい
て最大面粗さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面に形成された
ことによりパーティクル発生個数を低減することができ
ると共に、エピタキシャル成長時におけるクラウンの発
生を低減させることができる。
(3)請求項3に対応する効果 周端面に向って角度22±3゜の傾斜面をウェーハの主
鏡面側および裏面側に形成し、これらの傾斜面と周端面
とからなる3つの平坦面を周辺部に形成し、前記主鏡面
側の傾斜面が主鏡面に隣接して表面に沿って少なくとも
500μmの部分において最大面粗さ(Rmax)0.5μm以下
の鏡面に形成されたことにより、上記(1)の場合より
もより一層、パーティクル発生個数およびエピタキシャ
ル成長時におけるクラウンの発生を低減させることがで
きると共に、フォトリソグラフィー工程においてマスク
がクラウンにより損傷をうけることがなく、かつマスク
と半導体ウェーハとの密着性が良好となり半導体ウェー
ハの品質および信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ本発明の実施例1およ
び2の断面図、第3図はパーティクル発生個数の測定方
法の実施例に使用される容器構造の概要を示す断面図、
第4図は同じく測定方法の実施例に使用されるナノサイ
ズパーティクルアナライザーの概要構造を示す原理図、
第5図はシリコン基板上にエピタキシャル成長を行いク
ラウンが発生したものの断面図である。 1,1a……半導体ウェーハ、2,6……面取り部、2a……円
弧状傾斜面、3,4……傾斜面、5……周端面、7……石
英バスケット、8……スリット、9……パイレックス容
器、9a……蓋、10……溶媒、11……ナノサイズパーティ
クルアナライザー、12……検出セル、13……アルゴンレ
ーザー、14……パーティクル、15……分散液、16……液
取入れ管、17……液排出管、18……楕円光束形成光学
系、19……プリズム、20……集光レンズ、21……受光レ
ンズ、22……マスク、24……光電子増倍管、25……シリ
コン基板、26……主表面、27……エピタキシャル層、31
……鏡面主表面、31a……端部、C……クラウン。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】あらかじめ周辺部に円弧状面取り部、また
    は傾斜面取り部を形成したウェーハの主表面を研磨によ
    り鏡面加工して主鏡面を形成する時に、研磨圧力を調整
    することにより前記主表面と、これに隣接する前記面取
    り部の少なくとも500μmの部分とを同時に鏡面化し、
    該部分において最大面粗さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面
    に形成することを特徴とするエピタキシャル成長用半導
    体ウェーハの製造方法。
  2. 【請求項2】板厚tのウェーハの周辺部に、約1/2tの半
    径の円弧状の面取り部を形成すると共に、前記面取り部
    が主鏡面に隣接して表面に沿って少なくとも500μmの
    部分において最大面粗さ(Rmax)0.5μm以下の鏡面に
    形成されたことを特徴とするエピタキシャル成長用半導
    体ウェーハ。
  3. 【請求項3】周端面に向って角度22±3゜の傾斜面をウ
    ェーハの主鏡面側および裏面側に形成し、これらの傾斜
    面と周端面とからなる3つの平坦面を周辺部に形成し、
    前記主鏡面側の傾斜面が主鏡面に隣接して表面に沿って
    少なくとも500μmの部分において最大面粗さ(Rmax)
    0.5μm以下の鏡面に形成されたことを特徴とするエピ
    タキシャル成長用半導体ウェーハ。
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