JP2754955B2 - カラオケシステム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、リクエスト信号を出力
する複数の端末装置と、リクエスト信号を出力した端末
装置にカラオケ情報を提供するセンタ装置とからなるカ
ラオケシステムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】カラオケ情報の記録されたディスクを複
数収納し、これらのディスクから希望するカラオケ情報
を選択出力するオートチェンジャプレーヤと呼ばれる装
置を、使用する場所ごとに設置する従来のカラオケシス
テムに代えて、最近では、使用する場所ごとに端末装置
を設置し、この複数の使用場所にそれぞれ設置された端
末装置を所定の場所に設置されたセンタ装置に接続し
て、各端末装置からのリクエストに対応したカラオケ情
報をセンタ装置からリクエストした端末装置のみに出力
する集合型のカラオケシステムが提案されている。

【０００３】そして、この様な集合型のカラオケシステ
ムでは、１つの端末装置から複数のカラオケ情報（曲）
がリクエストされたとき、センタ装置からこの端末装置
に提供し終わった提供曲とこれから提供する未提供曲と
を区別して、提供曲の終了後順次未提供曲を端末装置に
提供する必要がある。このため、センタ装置にて端末装
置別に未提供曲を管理し、提供曲の送信終了後、未提供
曲のうち最初のものを端末装置に出力していた。そし
て、端末装置でこの未提供曲を確認するためには、端末
装置からセンタ装置に問合わせをする必要があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のカラオケシステ
ムでは、端末装置からセンタ装置に問合わせて、未提供
曲を確認していたが、端末装置とセンタ装置間に、この
問合わせを行うための回線を増やす必要があり、端末装
置からセンタ装置にリクエスト信号を出力するための回
線とセンタ装置から端末装置にカラオケ情報を出力する
ための回線と合わせて１つの端末に対して最低３回線が
必要となり、コストのかかるものなっていた。また、セ
ンタ装置にて未提供曲の管理を行うと、端末装置の増加
に伴いセンタ装置の負荷が増加し、特に、端末装置ごと
に使用料金を徴収する場合は、その計算が遅くなるとい
う課題があった。

【０００５】そこで、回線数を減らすと共にセンタ装置
の負荷を減少させるために、端末装置で、未提供曲を管
理する方法が考えられているが、この端末装置で未提供
曲を管理するには、センタ装置から提供されるカラオケ
情報（曲）の再生・停止状態を端末装置にて正確に検出
して、提供した提供曲の終了時点を検出する必要があ
る。ところが、端末装置にて、カラオケ情報に含まれる
音楽情報の有無を利用して曲の再生・停止状態を判断し
ようとすると、曲中の無音部分や音声レベルの低い部分
において、曲が終了したものと判断したり、ノイズによ
って、曲の終了部分が判らなくなる場合があった。ま
た、センタ装置にて音楽情報の先端に識別子を付けて、
この識別子を端末装置にて検出することにより、曲の再
生・停止状態を判断することも考えられるが、音楽情報
は、規則性のないバイナリデータであるため、この音楽
情報中に識別子と同じ形式のデータが含まれる可能性が
あり、誤動作の生じる恐れがあった。

【０００６】そこで本発明は、センタ装置にて音楽情報
の始まりから終わりまで存在する情報を音楽情報に多重
して出力し、端末装置にてこの音楽情報に多重された情
報の有無を検出して曲の再生・停止状態を判断すること
により、端末装置にて未提供曲の管理を正確に行うこと
を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、カラオケ情報に対応したリクエスト信号
を出力する複数の端末装置（１）と、リクエスト信号に
対応したカラオケ情報をリクエスト信号を出力した端末
装置（１）に出力するセンタ装置（３）とからなるカラ
オケシステムにおいて、センタ装置（３）は、音楽情
報、及び、音楽情報に付随し音楽情報と同じ再生時間を
有する状態情報とを蓄積する情報蓄積部（３３）と、リ
クエスト信号に対応した音楽情報と状態情報を多重して
カラオケ情報として再生出力する情報多重部（３２）と
を備え、端末装置（１）は、カラオケ情報を音楽情報と
状態情報を分離する情報分離部（１２）と、情報分離部
（１２）にて分離された状態情報が無くなったことによ
りカラオケ情報の再生が終了したことを検出する状態検
出部（１４）と、カラオケ情報に対応する識別子を入力
するための操作部（１１）と、操作部（１１）から入力
された識別子を入力された順番に記憶し、状態検出部
（１４）の検出により再生終了したカラオケ情報に対応
する識別子を消去すると共に、次に記憶した識別子を示
すリクエスト信号をセンタ装置（３）に出力する未提供
曲管理部（１３）とを備えたカラオケシステムを提供し
ようとするものである。

【０００８】

【実施例】本発明のカラオケシステムの一実施例とし
て、カラオケ情報（音楽情報と静止画の映像情報）をデ
ィジタル記録したＣＤ−Ｇ（コンパクトディスク−グラ
フィックス）をセンタ装置に蓄積した例を図面と共に説
明する。図１において、端末装置１−１，…，１−ｎ
は、それぞれユーザがリクエスト信号を入力する操作部
１１と、供給されるカラオケ情報から映像情報と音楽情
報とを分離する映像情報分離部１２と、未提供曲の曲名
（識別子）を記憶する未提供曲管理部１３と、映像情報
の有無によりカラオケ情報の再生・停止を検出する再生
・停止状態検出部１４と、映像情報を表示可能な映像信
号に変換する画像出力部１５と、センタ装置３と信号の
送受信を行うインタフェース部（Ｉ／Ｆ部）１６とによ
り構成されており、画像出力部１５には映像表示装置４
が接続されている。また、センタ装置３は、端末装置１
−１，…，１−ｎと信号の送受信を行うＩ／Ｆ部３１
と、ＣＤ−Ｇが多数蓄積されてこのＣＤ−Ｇから音楽情
報と静止画の映像情報を取出すオートチェンジャ（情報
蓄積部）３３と、この情報蓄積部３３から供給される音
楽情報と映像情報を多重してカラオケ情報を出力する情
報多重部３２とで構成されており、このセンタ装置３の
Ｉ／Ｆ部３１と端末装置１−１，…，１−ｎのＩ／Ｆ部
１６とは、それぞれ伝送路２−１，…．２−ｎによって
接続されている。

【０００９】この様なカラオケシステムにおいて、ユー
ザが端末装置１−１の操作部１１を操作してリクエスト
を行うと、この操作部１１から出力されるリクエスト信
号は、未提供曲管理部１３に供給されてリクエストされ
た曲名を記憶すると共に、この未提供曲管理部１３から
Ｉ／Ｆ部１６、伝送路２−１を介してセンタ装置３のＩ
／Ｆ部３１へ送信される。センタ装置３のＩ／Ｆ部３１
へ送信されたリクエスト信号は、情報蓄積部３３に供給
され、リクエストされた曲の音楽情報と映像情報とを情
報多重部３２に出力する。情報多重部３２では、供給さ
れる音楽情報と映像情報とを図２に示すように、音楽情
報７ビットの信号と映像情報１ビットの信号とが交互に
なるように多重したディジタル信号のカラオケ情報とし
てＩ／Ｆ部３１へ出力する。そして、Ｉ／Ｆ部３１に供
給されたカラオケ情報は、伝送路２−１を介して端末装
置１−１のＩ／Ｆ部１６に供給される。なお、このと
き、曲の途中に無音部分が存在して音楽情報の無い部分
が発生しても、映像情報は曲の途中において常に存在し
ている。Ｉ／Ｆ部１６に供給されたカラオケ情報は、映
像情報分離部１２に供給されて、音楽情報と映像情報と
に分離される。そして、音楽情報は図示せぬＤ／Ａコン
バータ、アンプを介してスピーカより出力され、映像情
報は画像出力部１５に出力される。画像出力部１５で
は、この映像情報を映像信号に変換して端末装置１−１
に接続された映像表示装置４に出力し、この映像表示装
置４にて曲の映像を表示する。

【００１０】また、映像情報分離部１２は、カラオケ情
報に多重されている映像情報を分離する際に、その映像
情報の有無を検出し、図３に示すように、映像情報があ
ればＬレベル、映像情報がなければＨレベルの信号を再
生・停止状態検出部１４に出力する。再生・停止状態検
出部１４では、映像情報分離部１２より供給される信号
が、Ｈレベルであれば、音楽情報が供給されていない
（停止中）と判断し、Ｌレベルであれば、音楽情報が供
給されている（再生中）と判断する。そして、供給され
る信号が、ＬレベルからＨレベルに変化したとき、１曲
終了したと判断し、未提供曲管理部１３に信号を出力す
る。未提供曲管理部１３では、再生・停止状態検出部１
４から供給される信号により、記憶している曲名を提供
終了として消去する。また、曲の再生中に操作部１を操
作して、何曲もリクエストした場合には、リクエストし
た順番にその曲名が未提供曲管理部１３に記憶される。
そして、再生・停止状態検出部１４より、曲の終了した
ことを知らせる信号がこの未提供曲管理部１３に供給さ
れると、その終了した曲名が消去されると共に次にリク
エストされた曲名を示すリクエスト信号をＩ／Ｆ部１６
を介してセンタ装置３へ出力する。そして、未提供曲管
理部１３に記憶された曲名がなくなるまで、この作業を
繰返すことにより、リクエストされた曲を順番に提供す
ることができる。そして、未提供曲を確認したい場合
や、端末装置１−１，…，１−ｎごとに使用料金を徴収
する場合は、センタ装置に送信して負荷をかけなくて
も、未提供曲管理部１３によって、未提供曲が判るの
で、未提供曲の確認や使用料金の計算を端末装置１−
１，…，１−ｎ内で行うことができる。

【００１１】以上、音楽情報と映像情報が記録されたＣ
Ｄ−Ｇを用いる場合を例にして説明したが、センタ装置
の情報蓄積部には、音楽情報と共にこの音楽情報の始め
から終わりまで存在する他の情報が記録された媒体とそ
の再生装置を使用して、端末装置にてその情報の有無を
検出するようにすれば良く、ＣＤ−Ｇ以外でも例えば、
サブコードに信号が記録されたコンパクトディスクなど
でも使用可能である。

【００１２】

【発明の効果】本発明のカラオケシステムは、音楽情報
の始めから終わりまで存在する情報を端末装置にて検出
することにより、音楽情報の再生・停止状態を判別する
ように構成したので、音楽情報に無音部分や低い音圧レ
ベルが含まれていても端末装置にて正確に再生・停止状
態を判別することができる。その結果、専用の回線を増
設しなくても、端末装置にて未提供曲の管理が可能とな
り、コストの削減をすることができる。また、未提供曲
を端末装置内で管理しているので、端末装置ごとに別々
に使用料金を計算する際にも、端末装置内で処理するこ
とができ、端末装置が増加してもセンタ装置に負荷をか
けずに済むという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカラオケシステムの一実施例を示すブ
ロック図である。

【図２】本発明の一実施例におけるカラオケ情報を示す
図である。

【図３】本発明の一実施例における再生・停止状態検出
部の出力信号を示すグラフである。

【符号の説明】

１−１，…１−ｎ 端末装置 ２−１，…２−ｎ 伝送路 ３ センタ装置 ４ 映像表示装置 １１ 操作部 １２ 映像情報分離部（情報分離部） １３ 未提供曲管理部 １４ 再生・停止状態検出部（状態検出部） １５ 画像出力部 １６，３１ インターフェース部（Ｉ／Ｆ部） ３２ 情報多重部 ３３ 情報蓄積部

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カラオケ情報に対応したリクエスト信号を
   出力する複数の端末装置（１）と、 リクエスト信号に対応したカラオケ情報をリクエスト信
   号を出力した端末装置（１）に出力するセンタ装置
   （３）とからなるカラオケシステムにおいて、 センタ装置（３）は、音楽情報、及び、音楽情報に付随
   し音楽情報と同じ再生時間を有する状態情報とを蓄積す
   る情報蓄積部（３３）と、 リクエスト信号に対応した音楽情報と状態情報を多重し
   てカラオケ情報として再生出力する情報多重部（３２）
   とを備え、 端末装置（１）は、カラオケ情報を音楽情報と状態情報
   を分離する情報分離部（１２）と、 情報分離部（１２）にて分離された状態情報が無くなっ
   たことによりカラオケ情報の再生が終了したことを検出
   する状態検出部（１４）と、 カラオケ情報に対応する識別子を入力するための操作部
   （１１）と、 操作部（１１）から入力された識別子を入力された順番
   に記憶し、状態検出部（１４）の検出により再生終了し
   たカラオケ情報に対応する識別子を消去すると共に、次
   に記憶した識別子を示すリクエスト信号をセンタ装置
   （３）に出力する未提供曲管理部（１３）とを備えたカ
   ラオケシステム。
2. 【請求項２】前記状態情報は、映像情報を示すディジタ
   ル信号であることを特徴とする請求項１記載のカラオケ
   システム。