JP2754689B2 - トリプトファナーゼ生産能を有する形質転換体およびl―トリプトファンの製造法 - Google Patents
トリプトファナーゼ生産能を有する形質転換体およびl―トリプトファンの製造法Info
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- dna
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はトリプトファナーゼの生産を司る遺伝子を含
む組換え体DNAを有する形質転換体および、その形質転
換体を用いてトリプトファナーゼ反応によりL−トリプ
トファンを製造する方法に関する。
む組換え体DNAを有する形質転換体および、その形質転
換体を用いてトリプトファナーゼ反応によりL−トリプ
トファンを製造する方法に関する。
<従来の技術> L−トリプトファンの生産方法としては、ブレビバク
テリウム属、コリネバクテリウム属、バシルス属、エシ
エリキア属の菌株を用いた直接発酵法、およびエシエリ
キア属、プロビデンシア属(旧プロテウス属)などの菌
株を用いた酵素法による生産が知られている。酵素法に
よるL−トリプトファンの製造法としては、プロビデン
シア・レットゲリ(旧プロテウス・レッドゲリ、以下P.
rettgeriと略す)のトリプトファナーゼ(EC4、1.99.
1)(文献1)を用いた方法がすぐれた方法として知ら
れる。
テリウム属、コリネバクテリウム属、バシルス属、エシ
エリキア属の菌株を用いた直接発酵法、およびエシエリ
キア属、プロビデンシア属(旧プロテウス属)などの菌
株を用いた酵素法による生産が知られている。酵素法に
よるL−トリプトファンの製造法としては、プロビデン
シア・レットゲリ(旧プロテウス・レッドゲリ、以下P.
rettgeriと略す)のトリプトファナーゼ(EC4、1.99.
1)(文献1)を用いた方法がすぐれた方法として知ら
れる。
<発明が解決しようとする課題> このトリプトファナーゼを生産するために遺伝子操作
を適用すればトリプトファナーゼの生産性の向上が期待
され、さらにL−トリプトファン生産性の向上が期待さ
れる。
を適用すればトリプトファナーゼの生産性の向上が期待
され、さらにL−トリプトファン生産性の向上が期待さ
れる。
本発明者らは、かかる状況に鑑み創意工夫を成し、P.
rettgeriのプラスミドを用いて、トリプトファナーゼ生
産を司る遺伝子をセルフクローニングし、トリプトファ
ナーゼ生産を司る遺伝子を有する複合プラスミドを作製
し、この複合プラスミドでプロビデンシア属の菌を形質
転換し、この性質転換体を用いて、トリプトファナーゼ
を生産させ、さらにトリプトファナーゼ反応によりL−
トリプトファン生産性を向上させることに成功し、かく
して本発明を完成させるに至った。
rettgeriのプラスミドを用いて、トリプトファナーゼ生
産を司る遺伝子をセルフクローニングし、トリプトファ
ナーゼ生産を司る遺伝子を有する複合プラスミドを作製
し、この複合プラスミドでプロビデンシア属の菌を形質
転換し、この性質転換体を用いて、トリプトファナーゼ
を生産させ、さらにトリプトファナーゼ反応によりL−
トリプトファン生産性を向上させることに成功し、かく
して本発明を完成させるに至った。
<課題を解決するための手段> すなわち本発明は、P.rettgeriのトリプトファナーゼ
生産を司る遺伝子を含有する組換え体DNAを有する形質
転換体、およびその形質転換体の培養物、菌体またはそ
の処理物をピルビン酸またはL−セリンに作用させて、
L−トリプトファンを生成蓄積せしめ、反応液からL−
トリプトファンを採取することを特徴とするL−トリプ
トファンの製造方法を提供するものである。
生産を司る遺伝子を含有する組換え体DNAを有する形質
転換体、およびその形質転換体の培養物、菌体またはそ
の処理物をピルビン酸またはL−セリンに作用させて、
L−トリプトファンを生成蓄積せしめ、反応液からL−
トリプトファンを採取することを特徴とするL−トリプ
トファンの製造方法を提供するものである。
以下本発明に関し、遂次詳細に説明する。
ベクターとして使用するプラスミドはP.rettgeri由来
のものを用いる。たとえばP.rettgeri ATCC25932、ATCC
9919、ATCC29944から抽出できるが、P.rettgeri ATCC25
932から抽出したプラスミドpYU300によりP.rettgeri AT
CC21118を形質転換して得られたP.rettgeri ATCC21118
(pYU300)(微工研菌寄第8475号)からプラスミドpYU3
00を抽出し使用する方が便利である。
のものを用いる。たとえばP.rettgeri ATCC25932、ATCC
9919、ATCC29944から抽出できるが、P.rettgeri ATCC25
932から抽出したプラスミドpYU300によりP.rettgeri AT
CC21118を形質転換して得られたP.rettgeri ATCC21118
(pYU300)(微工研菌寄第8475号)からプラスミドpYU3
00を抽出し使用する方が便利である。
トリプトファナーゼ生産を司る遺伝子の供与菌とし
て、プロビテンシア属の菌を用いることができ、たとえ
ばP.rettgeri ATCCY29944を用いることができるがこの
株に限定されるものではない。染色体DNAの抽出は、た
とえば文献2などの通常の方法に従って行なうことがで
きる。この場合溶菌過程は30〜65℃、20〜60分で行なう
と、DNAの収量を高めることができるが、これに限定は
されない。
て、プロビテンシア属の菌を用いることができ、たとえ
ばP.rettgeri ATCCY29944を用いることができるがこの
株に限定されるものではない。染色体DNAの抽出は、た
とえば文献2などの通常の方法に従って行なうことがで
きる。この場合溶菌過程は30〜65℃、20〜60分で行なう
と、DNAの収量を高めることができるが、これに限定は
されない。
L−スレオニン発酵生産を司る遺伝子のセルフクロー
ニングは、たとえば文献3の欠損相補を用いたショット
ガン(Shot gun)法で行なう。宿主としてはP.rettgeri
のトリプトファナーゼ欠損性変異株を用いることができ
るが、大腸菌(E.coli)のトリプトファナーゼ欠損性変
異株を宿主として用い、さらにP.rettgeriにより形質転
換をしたものであってもよい。
ニングは、たとえば文献3の欠損相補を用いたショット
ガン(Shot gun)法で行なう。宿主としてはP.rettgeri
のトリプトファナーゼ欠損性変異株を用いることができ
るが、大腸菌(E.coli)のトリプトファナーゼ欠損性変
異株を宿主として用い、さらにP.rettgeriにより形質転
換をしたものであってもよい。
染色体DNAの断片化やプラスミドのベクター化のため
の切断は、たとえばHind IIIのような制限酵素を用いた
通常の酵素反応で行なうことができる。DNAの断片とベ
クターとの連結は、たとえばT4DNAリガーゼのような酵
素を用いた通常のライゲーション反応で行なうことがで
き、また、宿主のコンピテント化と形質転換は、たとえ
ば文献4のような通常の方法が適用できる。形質転換体
のスクリーニングは宿主のトリプトファナーゼ欠損性の
マーカー・レスキュー(marker rescue)を指標として
行なえるが、ベクターの薬剤耐性の選択圧をもかけると
能率がよい。またベクターの制限末端は、たとえば文献
5のようなアルカリフォスファターゼ処理をしておく
と、ベクターの自己環化を防げる。
の切断は、たとえばHind IIIのような制限酵素を用いた
通常の酵素反応で行なうことができる。DNAの断片とベ
クターとの連結は、たとえばT4DNAリガーゼのような酵
素を用いた通常のライゲーション反応で行なうことがで
き、また、宿主のコンピテント化と形質転換は、たとえ
ば文献4のような通常の方法が適用できる。形質転換体
のスクリーニングは宿主のトリプトファナーゼ欠損性の
マーカー・レスキュー(marker rescue)を指標として
行なえるが、ベクターの薬剤耐性の選択圧をもかけると
能率がよい。またベクターの制限末端は、たとえば文献
5のようなアルカリフォスファターゼ処理をしておく
と、ベクターの自己環化を防げる。
得られた形質転換体から組換え体プラスミドをたとえ
ば文献6の方法で抽出し、この組換え体プラスミドを用
いてトリプトファナーゼ生産性を有するP.rettgeri株を
形質転換する。形質転換体はプラスミドの有する薬剤耐
性もしくは高L−トリプトファン生産性を指標として選
抜する。宿トリプトファン生産に関しては公知の方法
(文献1)に従って行なうことができる。また、反応液
中に生成蓄積したL−トリプトファンの分離・精製は通
常の方法が適用できる。
ば文献6の方法で抽出し、この組換え体プラスミドを用
いてトリプトファナーゼ生産性を有するP.rettgeri株を
形質転換する。形質転換体はプラスミドの有する薬剤耐
性もしくは高L−トリプトファン生産性を指標として選
抜する。宿トリプトファン生産に関しては公知の方法
(文献1)に従って行なうことができる。また、反応液
中に生成蓄積したL−トリプトファンの分離・精製は通
常の方法が適用できる。
本発明の形成転換体微生物を用いることにより、従来
知られているP.rettgeriトリプトファナーゼ生産菌を用
いる場合に比べ、L−トリプトファンの蓄積濃度が高い
ばかりでなく、培養時間が短縮できる。
知られているP.rettgeriトリプトファナーゼ生産菌を用
いる場合に比べ、L−トリプトファンの蓄積濃度が高い
ばかりでなく、培養時間が短縮できる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
る。
実施例1 (1)プラスミドの抽出分離 P.rettgeri ATCC21118(pYU300)(微工研菌寄第8475
号)をLB培地(トリプトン1%、酵母エキス0.5%、塩
化ナトリウム1%、pH7.5)1中37℃、17時間好気培
養した菌体を15mgリゾチーム塩酸塩を含んだ3mlの0.5M
NaCl−0.1MEDTA−50mMTris・HCl(pH8)に懸濁し、37
℃、15分間インキュベートした後、凍結融解し次に25ml
の0.1MTris・HCl(pH9)−1%SDS−0.1M NaClを加え60
℃、20分インキュベートし溶解した。溶菌液を30,000rp
m、30分間遠心して得た上済に10mg/ml RNaseAの10μ
を添加し、37℃、1時間インキュベートした後、フェノ
ール抽出、エタノール沈澱により粗DNAを得た。これを
バイオゲル・カラムクロマトグラフィーとセシウムクロ
ライド−エチジウムブロマイド密度勾配平衡遠心にか
け、55μgのプラスミドDNA(pYU300)を得た。
号)をLB培地(トリプトン1%、酵母エキス0.5%、塩
化ナトリウム1%、pH7.5)1中37℃、17時間好気培
養した菌体を15mgリゾチーム塩酸塩を含んだ3mlの0.5M
NaCl−0.1MEDTA−50mMTris・HCl(pH8)に懸濁し、37
℃、15分間インキュベートした後、凍結融解し次に25ml
の0.1MTris・HCl(pH9)−1%SDS−0.1M NaClを加え60
℃、20分インキュベートし溶解した。溶菌液を30,000rp
m、30分間遠心して得た上済に10mg/ml RNaseAの10μ
を添加し、37℃、1時間インキュベートした後、フェノ
ール抽出、エタノール沈澱により粗DNAを得た。これを
バイオゲル・カラムクロマトグラフィーとセシウムクロ
ライド−エチジウムブロマイド密度勾配平衡遠心にか
け、55μgのプラスミドDNA(pYU300)を得た。
プラスミドpYU300の長さは4.2Kbで薬剤耐性はTcR、Cm
Rであった。またpYU300の制限地図は第1図に示すとお
りである。
Rであった。またpYU300の制限地図は第1図に示すとお
りである。
(2)染色体DNAの抽出 1のLB培地で培養したP.rettgeri ATCC29944の菌体
を第1項の方法で溶解した後、Saito−Miuraの方法(文
献2)を用いて4mgの染色体DNAを得た。
を第1項の方法で溶解した後、Saito−Miuraの方法(文
献2)を用いて4mgの染色体DNAを得た。
(3)制限酵素によるDNAの消化と分画 文献6の反応条件下0.25μg/μの(2)で取得した
DNAを0.12unit/μの制限酵素Hind IIIで2時間分解し
た分解物(DNA量で125μg)を12mlの10−40%ショ糖密
度勾配中遠心し0.5mlずつ分画採取した。遠心は日立RPS
40Tローターを用い、20℃、25,000rpm24時間行なった。
電気泳動で各画分のDNAの長さを測定し、2〜10Kbの画
分をプラスミドに連結した。制限酵素は宝酒造(株)製
を用い、活性単位は付属説明書の定義によった。
DNAを0.12unit/μの制限酵素Hind IIIで2時間分解し
た分解物(DNA量で125μg)を12mlの10−40%ショ糖密
度勾配中遠心し0.5mlずつ分画採取した。遠心は日立RPS
40Tローターを用い、20℃、25,000rpm24時間行なった。
電気泳動で各画分のDNAの長さを測定し、2〜10Kbの画
分をプラスミドに連結した。制限酵素は宝酒造(株)製
を用い、活性単位は付属説明書の定義によった。
(4)ベクターDNAの調整 宝酒造(株)製のpBR322を、制限酵素Hind IIIで完全
分解した後、文献5に従いアルカリフォスターゼ処理を
施した。
分解した後、文献5に従いアルカリフォスターゼ処理を
施した。
(5)宿主の作製 5mlのLB培地中で37℃、3時間培養した対数期のE.col
iMM294を文献8に従い、TM緩衝液中で100μg/mlのNTGを
用いて変異誘発した後、インドール生産性テストを指標
として本株のトリプトファナーゼ欠損性変異株を単離し
た。
iMM294を文献8に従い、TM緩衝液中で100μg/mlのNTGを
用いて変異誘発した後、インドール生産性テストを指標
として本株のトリプトファナーゼ欠損性変異株を単離し
た。
(6)DNAの連結と形質転換 (3)で得たDNA断片10μgと、(4)で得たPBR322
プラスミドベクターDNA10μgとを、文献5の方法を基
に0.5単位のT4DNAトリガーゼと共に100μの6mMMgCl2
−6mMβ−メルカプトエタノール−0.5mMATP−6mMTris・
HCl(pH7.6)中で14℃一晩インキュベートした後、この
反応液の10μを(5)で作製したE.coliの宿主を文献
4の方法でコンピテント化した菌液200μと混ぜ4
℃、45分間、次いで42℃、90秒間、そして4℃、1分間
インキュベートした後、LB培地を加えて1mlとし、37
℃、1時間振とう培養して形質転換を行なった。
プラスミドベクターDNA10μgとを、文献5の方法を基
に0.5単位のT4DNAトリガーゼと共に100μの6mMMgCl2
−6mMβ−メルカプトエタノール−0.5mMATP−6mMTris・
HCl(pH7.6)中で14℃一晩インキュベートした後、この
反応液の10μを(5)で作製したE.coliの宿主を文献
4の方法でコンピテント化した菌液200μと混ぜ4
℃、45分間、次いで42℃、90秒間、そして4℃、1分間
インキュベートした後、LB培地を加えて1mlとし、37
℃、1時間振とう培養して形質転換を行なった。
(7)スクリーニング 前項(6)で調整した形質転換体ミクスチャーの菌を
30μg/mlのアンピシリンを含むL−トリプトファンを単
一窒素源とした最小培地(0.2%グルコース、0.2%KH2P
O4、0.7K2HPO4、0.01%MgSO4・7H2O、0.05%クエン酸ソ
ーダ、L−トリプトファン1g/上に撒き、37℃での静
置培養で形質転換体の選択培養を行なった。培養3日目
で生じたコロニーを再度クロラムフェニコールを含む最
小培地に移植して増殖能を再確認した後、文献6の方法
に従い、プラスミドを抽出し、Hind IIIの消化物を電気
泳動にかけた。プラスミド中のインサートDNAの長さが
3.6KbであるPBR322の複合体プラスミドをみとめ、pUS04
と名づけた。pUS04を図2に示した。
30μg/mlのアンピシリンを含むL−トリプトファンを単
一窒素源とした最小培地(0.2%グルコース、0.2%KH2P
O4、0.7K2HPO4、0.01%MgSO4・7H2O、0.05%クエン酸ソ
ーダ、L−トリプトファン1g/上に撒き、37℃での静
置培養で形質転換体の選択培養を行なった。培養3日目
で生じたコロニーを再度クロラムフェニコールを含む最
小培地に移植して増殖能を再確認した後、文献6の方法
に従い、プラスミドを抽出し、Hind IIIの消化物を電気
泳動にかけた。プラスミド中のインサートDNAの長さが
3.6KbであるPBR322の複合体プラスミドをみとめ、pUS04
と名づけた。pUS04を図2に示した。
(8)トリプトファナーゼ遺伝子のpYU300へのクローニ
ング pUS04を含んだE.coliから(1)の方法でpUS04を抽出
し、pYU300とともに(4)の方法で制限酵素Hind III用
い完全分解し、次いで(6)の方法でDNAを連結し、コ
ンピテント化したE.coliの宿主を形質転換した。
ング pUS04を含んだE.coliから(1)の方法でpUS04を抽出
し、pYU300とともに(4)の方法で制限酵素Hind III用
い完全分解し、次いで(6)の方法でDNAを連結し、コ
ンピテント化したE.coliの宿主を形質転換した。
(9)スクリーニング (8)で調整した形質転換体ミクスチャーの菌を7.5
μg/mlのクロラムフェニコールを含む(7)に示したL
−Trpを単一窒素源とした最小培地を用い(7)と同様
にスクリーニングを行なった。
μg/mlのクロラムフェニコールを含む(7)に示したL
−Trpを単一窒素源とした最小培地を用い(7)と同様
にスクリーニングを行なった。
スクリーニングから得られた菌株より、(7)と同様
にプラスミドを抽出し、Hind III消化物の電気泳動によ
る確認の結果、プラスミド中のインサートDNAの長さが
3.6KbであるpYU300の複合体プラスミドを認め、pUS301
と名づけた。なお、pUS301を図3に示した。
にプラスミドを抽出し、Hind III消化物の電気泳動によ
る確認の結果、プラスミド中のインサートDNAの長さが
3.6KbであるpYU300の複合体プラスミドを認め、pUS301
と名づけた。なお、pUS301を図3に示した。
(10)pUS301のP.rettgeri ATCC29944への形質転換 (9)で得たpUS301を含むE.coliより(1)の方法で
pUS301を抽出し、文献4の方法でコンピテント化したP.
rettgeri ATCC29944へ(6)と同様に形質転換した。
pUS301を抽出し、文献4の方法でコンピテント化したP.
rettgeri ATCC29944へ(6)と同様に形質転換した。
(11)スクリーニング 前項(10)で調整した形室転換体ミクスチャーの菌を
クロラムフェニコール5μg/mlを含んだLB寒天培地上に
撒き、37℃での静置培養での形室転換体の選択培養を行
なった。培養1日後で生じたコロニーを再度クロラムフ
ェニコールを含んだLB培地で増殖能を再確認した後、プ
ラスミドを抽出し、Hind III消化物を電気泳動でpUS301
の確認を行なった。
クロラムフェニコール5μg/mlを含んだLB寒天培地上に
撒き、37℃での静置培養での形室転換体の選択培養を行
なった。培養1日後で生じたコロニーを再度クロラムフ
ェニコールを含んだLB培地で増殖能を再確認した後、プ
ラスミドを抽出し、Hind III消化物を電気泳動でpUS301
の確認を行なった。
(12)トリプトファナーゼ反応によるL−トリプトファ
ンの生産 (培養) P.rettgeri ATCC29944、P.rettgeri ATCC299
44(pUS301)をLB10mlを含んだ試験管で37℃、24時振盪
培養した。上記培養液を表1に示した100ml培地を入れ
た1エーレンマイヤーフラスコに入れ、30℃、16時間
回路振盪培養した。
ンの生産 (培養) P.rettgeri ATCC29944、P.rettgeri ATCC299
44(pUS301)をLB10mlを含んだ試験管で37℃、24時振盪
培養した。上記培養液を表1に示した100ml培地を入れ
た1エーレンマイヤーフラスコに入れ、30℃、16時間
回路振盪培養した。
培養後、低速遠心(100rpm5分)で菌体以外の固型物
を除去した後、高速遠心(6000rpm10分)で集菌した。
を除去した後、高速遠心(6000rpm10分)で集菌した。
上記菌体に表2の反応用液を添加し、さらにイノシン
14gを添加し、30℃24時間振盪した。
14gを添加し、30℃24時間振盪した。
反応後、NaOHでpHを10〜11に調整し、1〜2時間撹拌
後一定量にメスアップし、ロイコノストック・メセンデ
ロイテスATCC8042を用いたバイオアッセイ法により生成
L−トリプトファン量を定量した。その結果を表3に示
す。
後一定量にメスアップし、ロイコノストック・メセンデ
ロイテスATCC8042を用いたバイオアッセイ法により生成
L−トリプトファン量を定量した。その結果を表3に示
す。
表3に示したようにピルビン酸ナトリウム、L−セリ
ンのどちらを基質とした場合も非形質転換株に比べ、約
3倍のL−トリプトファン生成量を示した。
ンのどちらを基質とした場合も非形質転換株に比べ、約
3倍のL−トリプトファン生成量を示した。
〈発明の効果〉 本発明によれば、トリプトファナーゼの生産性の向上
した形質転換体を得取することが可能となり、L−トリ
プトファンの生産を著しく向上させることができる。
した形質転換体を得取することが可能となり、L−トリ
プトファンの生産を著しく向上させることができる。
参考文献 1.H.Nakazawa et al:FEBS Lett 25 43(1972) 2.斉藤日向:蛋白質・核酸・酸素 11、446〜450(196
6) 3.V.Hershfield et al:Proc.Natl.Acad.S ci.U.S.A.71.
p3455〜3459(1974) 4.重定勝哉:細胞工学2、616〜626(1983) 5.R.W.Davisら編:Advanced Bacterial Genetics,A Manu
al for Genetic Engineering p738〜739(1980) 6.H.C.Birnboim and J.Doly:Nucleic Acid Res 7,1513
〜1523(1979) 7.T.Maniatisら編:Molecular Cloning,A Laboratory Ma
nual p86〜96(1982) Cold Spring Harbor Laborator
y,New York 8.石川辰夫編“微生物遺伝子学実験法"p86〜88(1982)
共立出版
6) 3.V.Hershfield et al:Proc.Natl.Acad.S ci.U.S.A.71.
p3455〜3459(1974) 4.重定勝哉:細胞工学2、616〜626(1983) 5.R.W.Davisら編:Advanced Bacterial Genetics,A Manu
al for Genetic Engineering p738〜739(1980) 6.H.C.Birnboim and J.Doly:Nucleic Acid Res 7,1513
〜1523(1979) 7.T.Maniatisら編:Molecular Cloning,A Laboratory Ma
nual p86〜96(1982) Cold Spring Harbor Laborator
y,New York 8.石川辰夫編“微生物遺伝子学実験法"p86〜88(1982)
共立出版
第1図はプラスミドpYU300の制限地図を、第2図はプラ
スミドpUS04の制限地図を、第3図はプラスミドpUS301
の制限地図を示す。
スミドpUS04の制限地図を、第3図はプラスミドpUS301
の制限地図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:37) (C12N 15/09 C12R 1:37) (56)参考文献 特開 昭63−28393(JP,A) 特開 昭62−91176(JP,A) 特開 昭62−91192(JP,A) 特開 昭63−209589(JP,A) 特開 昭63−222682(JP,A) 特表 昭62−502934(JP,A) FEBS Letter,Vol.25 (1972) P.43 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 1/21 C12N 15/60 C12N 9/88 C12P 13/22
Claims (3)
- 【請求項1】トリプトファナーゼ生産を司る遺伝子を含
む組換え体DNAを有するプロビデンシア属の菌の形質転
換体。 - 【請求項2】トリプトファナーゼ生産を司る遺伝子がプ
ロビデンシア属の菌株由来である請求項(1)記載の形
質転換体。 - 【請求項3】請求項(1)記載の形質転換体の培養物、
菌体またはその処理物をピルビン酸またはL−セリンに
作用させてL−トリプトファンを生成蓄積せしめ、反応
液からL−トリプトファンを採取することを特徴とする
L−トリプトファンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1077874A JP2754689B2 (ja) | 1989-03-28 | 1989-03-28 | トリプトファナーゼ生産能を有する形質転換体およびl―トリプトファンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1077874A JP2754689B2 (ja) | 1989-03-28 | 1989-03-28 | トリプトファナーゼ生産能を有する形質転換体およびl―トリプトファンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02255082A JPH02255082A (ja) | 1990-10-15 |
JP2754689B2 true JP2754689B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=13646207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1077874A Expired - Lifetime JP2754689B2 (ja) | 1989-03-28 | 1989-03-28 | トリプトファナーゼ生産能を有する形質転換体およびl―トリプトファンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2754689B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
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Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6328393A (ja) * | 1986-07-21 | 1988-02-06 | Res Assoc Util Of Light Oil | 新規なプラスミド |
JPH0665301B2 (ja) * | 1987-02-27 | 1994-08-24 | 東洋紡績株式会社 | Nal(n―アシルノイラミン酸アルドラーゼ)の製造方法 |
JP2521945B2 (ja) * | 1987-03-10 | 1996-08-07 | 味の素株式会社 | β−チロシナ−ゼの製造法及びβ−チロシナ−ゼ生産菌 |
JPH02124092A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-11 | Fujisawa Pharmaceut Co Ltd | バトロキソビンの遺伝子組換えによる製造法 |
-
1989
- 1989-03-28 JP JP1077874A patent/JP2754689B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
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FEBS Letter,Vol.25 (1972) P.43 |
Also Published As
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JPH02255082A (ja) | 1990-10-15 |
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