JP2754682B2 - 苗植機の伝動フレーム構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、植付装置が設けられる苗植機の伝動フレ
ーム構造に関する。

〔従来の技術〕

従来、特開昭59−140806号公報に示されるように、後
部に植付装置を設けた植付伝動ケースを複数備え、該植
付伝動ケース内に前記植付装置に動力を伝達するための
植付伝動装置を設けた苗植機の伝動フレーム構造であっ
て、前記複数の植付伝動ケースの各前部は、前記複数の
植付伝動ケースの各植付伝動装置に動力を伝達するため
の植付駆動軸等の伝動機構を内装するケースで連結する
構成とした苗植機の伝動フレーム構造があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来のものは、複数の植付伝動ケースの各前部を
連結するケースは、伝動機構を内装するので、そのぶん
大型化し、重量が重い構成となりやすい。よって、苗植
機の軽量化が図りにくいものであった。

そこで、本件発明は、複数の植付伝動ケースが連結す
る苗植機の伝動フレームの構造を、軽量化が容易に図れ
るものとすることを課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、上記課題を解決するために、後部に植付
装置10を設けた植付伝動ケース12を複数備え、該植付伝
動ケース12内に前記植付装置10に動力を伝達するための
植付伝動装置11を設けた苗植機の伝動フレーム構造であ
って、前記複数の植付伝動ケース12の各前部は伝動機構
を内装しない苗植フレーム９で連結する構成とするとと
もに、前記複数の植付伝動ケース12の各植付伝動装置11
に動力を伝達するための植付駆動軸６は、前記複数の植
付伝動ケース12の各前部間において該植付伝動ケース12
外に露出させて設けたことを特徴とする苗植機の伝動フ
レーム構造とした。

〔発明の作用および効果〕

この発明の苗植機の伝動フレーム構造は、複数の植付
伝動ケース12の各前部は伝動機構を内装しない苗植フレ
ーム９で連結する構成とするとともに、複数の植付伝動
ケース12の各植付伝動装置11に動力を伝達するための植
付駆動軸６は、複数の植付伝動ケース12の各前部間にお
いて該植付伝動ケース12外に露出させて設けたので、複
数の植付伝動ケースが連結する苗植機の伝動フレームの
構造を、軽量化が容易に図れるものとなった。

〔実施例〕

以下、この発明の苗植機の伝動フレーム構造の一実施
例を、図面に基づいて、詳細に説明する。

苗植フレーム９は、上下一対のフレーム部1,2を左右
方向へ平行状にして設け、左右両側部に軸受部3,4を一
体的に形成し、該軸受部3,4がそれぞれ左右の植付伝動
ケース12に一体的に設けられている。

リードカム軸８の一側端は、左右一方側の軸受部３に
軸受13を介して支持し、他側端は、左右他方側の軸受部
４に一体的に設ける植付伝動ケース12に軸受14を介して
支持している。

植付駆動軸６は、左右両側端を軸受部3,4と一体の左
右の植付伝動ケース12に軸受15を介して支持する。

なお、前記フレーム部1,2の左右中央部には、中央フ
レーム部16を設けて、ローリング軸17を設ける。

苗タンク７は、苗植フレーム９の上側において左右横
方向へ移動自在にして苗案内枠18及び支持レール19等に
よって支持され、この底部に設ける突子20をリードカム
軸８によって案内移動される案内子21に係合させ、リー
ドカム軸８の回転によって苗タンク７を左右に往復移動
するよう構成する。

植付装置10は、各植付伝動ケース12の後部に設けら
れ、この植付伝動ケース12内の植付伝動装置11によって
駆動されて一定の植付軌跡を描くよう作動し、苗案内枠
18の苗分離口を下降通過して所定本数の苗を分離し、そ
の分離した苗を圃場に植え付ける。

入力軸22は、一側の植付伝動ケース12に設け、動力取
出軸23を介して車体側からこの入力軸22に伝動され、こ
の入力軸22から植付駆動軸６に伝動している。

各植付伝動装置11には、クラッチ24が設けられ、各植
付装置10への伝動を入り切りできる構成としている。ま
た、一側の植付伝動ケース12には、植付駆動軸６からリ
ードカム軸８へ伝動する伝動ギヤ25を設け、変速できる
構成としている。

リードカム軸８には、案内子21が嵌合し案内される螺
旋状の案内溝26を往復行程に形成し、この軸の外周は、
案内子21の左右両側と軸受部3,4との間を蛇腹27で被覆
している。なお、このリードカム軸８の一端を延長して
苗送出アーム28を設け、苗タンク７が左右両側端部へ移
動した位置で、この苗タンク７の底部に設けられた苗送
出装置29を所定量間歇的に駆動するよう構成している。

植付軸30は、植付伝動ケース12の後端に設けられ、植
付伝動装置11を介して伝動されて、植付装置10を駆動す
る。

このように構成する苗植機体の下側には土壌面を接地
滑走するフロート31を設けている。そして、前記ローリ
ング軸17が、車体５に対して昇降自在の昇降リンク32の
後端部のローリングボス33にローリング自在に取付けら
れる。なお、昇降リンク32はリフトシリンダ34により昇
降される。

車体５は、前車輪36、後車輪37、前車輪36を操向する
操向ハンドル35、エンジン38を備え、四輪駆動の走行形
態としている。なお、図中の符号39は操縦席である。

以上に説明したように、また、図面に示したように、
この苗植機の伝動フレーム構造は、後部に植付装置10を
設けた植付伝動ケース12を複数備え、該植付伝動ケース
12内に前記植付装置10に動力を伝達するための植付伝動
装置11を設けた苗植機の伝動フレーム構造であって、前
記複数の植付伝動ケース12の各前部は伝動機構を内装し
ない苗植フレーム９で連結する構成とするとともに、前
記複数の植付伝動ケース12の各植付伝動装置11に動力を
伝達するための植付駆動軸６は、前記複数の植付伝動ケ
ース12の各前部間において該植付伝動ケース12外に露出
させて設けた構成のものである。

よって、この苗植機の伝動フレーム構造は、複数の植
付伝動ケース12の各前部は伝動機構を内装しない苗植フ
レーム９で連結する構成とするとともに、複数の植付伝
動ケース12の各植付伝動装置11に動力を伝達するための
植付駆動軸６は、複数の植付伝動ケース12の各前部間に
おいて該植付伝動ケース12外に露出させて設けたので、
複数の植付伝動ケースが連結する苗植機の伝動フレーム
の構造を、軽量化が容易に図れるものとなった。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示すもので、第１図は要部の
展開断面図、第２図はその側断面図、第３図は苗植機の
全体側面図である。 図中の符号の一部について以下に簡単に説明する。 6:植付駆動軸 9:苗植フレーム 10:植付装置 11:植付伝動装置 12:植付伝動ケース

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】後部に植付装置10を設けた植付伝動ケース
   12を複数備え、該植付伝動ケース12内に前記植付装置10
   に動力を伝達するための植付伝動装置11を設けた苗植機
   の伝動フレーム構造であって、前記複数の植付伝動ケー
   ス12の各前部は伝動機構を内装しない苗植フレーム９で
   連結する構成とするとともに、前記複数の植付伝動ケー
   ス12の各植付伝動装置11に動力を伝達するための植付駆
   動軸６は、前記複数の植付伝動ケース12の各前部間にお
   いて該植付伝動ケース12外に露出させて設けたことを特
   徴とする苗植機の伝動フレーム構造。