JP2754505B2 - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents
内燃機関の失火検出装置Info
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- JP2754505B2 JP2754505B2 JP3326509A JP32650991A JP2754505B2 JP 2754505 B2 JP2754505 B2 JP 2754505B2 JP 3326509 A JP3326509 A JP 3326509A JP 32650991 A JP32650991 A JP 32650991A JP 2754505 B2 JP2754505 B2 JP 2754505B2
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02P—IGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
- F02P17/00—Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
- F02P17/12—Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
- F02P2017/125—Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits
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- Testing Of Engines (AREA)
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の失火検出装
置に関し、特に燃料系に係る失火の検出装置に関する。
置に関し、特に燃料系に係る失火の検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の気筒に吸入された燃料混合気
を点火するため該各気筒毎に点火プラグが設けられてい
る。通常、内燃機関の点火コイルにおいて発生された高
電圧は配電器を介して各気筒の点火プラグへ順次分配さ
れ、前記燃料混合気を点火する。この場合、点火プラグ
での点火が正常に行なわれない、すなわち失火が生ずる
と、種々の弊害が発生する。例えば、運転性能を悪化さ
せ、燃費を悪化させ、さらには未燃焼ガスの排気系路で
の後燃えにより排気ガス浄化装置における触媒温度の上
昇をまねく等の弊害である。従って、このような弊害を
もたらす失火は絶対に防止しなければならない。この失
火の原因を大別すると、燃料系に係るものと点火系に係
るものとがある。前者の燃料系に係るものは燃料混合気
のリーンまたはリッチに起因するものであり、後者の点
火系に係るものはいわゆるミス・スパークに起因するも
のである。ミス・スパークとは点火プラグに正常な火花
放電が生じないことを意味する。例えば未燃燃料の付着
による点火プラグのくすぶりやかぶりにより、あるいは
点火回路の異常により正常な火花放電が行われない場合
である。
を点火するため該各気筒毎に点火プラグが設けられてい
る。通常、内燃機関の点火コイルにおいて発生された高
電圧は配電器を介して各気筒の点火プラグへ順次分配さ
れ、前記燃料混合気を点火する。この場合、点火プラグ
での点火が正常に行なわれない、すなわち失火が生ずる
と、種々の弊害が発生する。例えば、運転性能を悪化さ
せ、燃費を悪化させ、さらには未燃焼ガスの排気系路で
の後燃えにより排気ガス浄化装置における触媒温度の上
昇をまねく等の弊害である。従って、このような弊害を
もたらす失火は絶対に防止しなければならない。この失
火の原因を大別すると、燃料系に係るものと点火系に係
るものとがある。前者の燃料系に係るものは燃料混合気
のリーンまたはリッチに起因するものであり、後者の点
火系に係るものはいわゆるミス・スパークに起因するも
のである。ミス・スパークとは点火プラグに正常な火花
放電が生じないことを意味する。例えば未燃燃料の付着
による点火プラグのくすぶりやかぶりにより、あるいは
点火回路の異常により正常な火花放電が行われない場合
である。
【0003】従来の失火検出装置としては例えば、特公
昭51−22568号公報に記載されたものがある。こ
れは、点火回路の1次回路に配電器接点の開路毎に発生
する減衰振動電圧の周波数が、点火の場合は失火の場合
よりも高いことを利用するものである。
昭51−22568号公報に記載されたものがある。こ
れは、点火回路の1次回路に配電器接点の開路毎に発生
する減衰振動電圧の周波数が、点火の場合は失火の場合
よりも高いことを利用するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
失火検出装置は、点火回路に発生する減衰振動電圧の周
波数のみ、すなわち点火プラグの両電極間の放電の有無
のみを検出しているため、失火の原因が放電が発生した
が混合気がリーン又はリッチにより着火しないといった
燃料系に係るものか否かを判断することができず、迅速
な故障対策の上で必ずしも満足のいくものではなかっ
た。
失火検出装置は、点火回路に発生する減衰振動電圧の周
波数のみ、すなわち点火プラグの両電極間の放電の有無
のみを検出しているため、失火の原因が放電が発生した
が混合気がリーン又はリッチにより着火しないといった
燃料系に係るものか否かを判断することができず、迅速
な故障対策の上で必ずしも満足のいくものではなかっ
た。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、失火の原因が燃料系に
係るものか否かを検出することができる内燃機関の失火
検出装置を提供することにある。
あり、その目的とするところは、失火の原因が燃料系に
係るものか否かを検出することができる内燃機関の失火
検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、機関運転パラメータの値を検
出する機関運転状態検出手段と、前記機関運転パラメー
タの値に基づいて点火時期を決定して点火指令信号を発
生する信号発生手段と、前記点火指令信号に基づいて、
機関に備えられた点火プラグを放電させる為の高電圧を
発生させる点火手段と、前記点火手段に高電圧が発生さ
れる時の電圧値を検出する電圧値検出手段とを有する内
燃機関の失火検出装置において、前記点火指令信号発生
後の点火電圧値と所定電圧値とを比較することにより失
火が発生したか否かを判定する失火判定手段を備え、こ
の失火判定手段は、前記点火電圧値と所定電圧値との比
較を行うべき比較期間を限定する期間限定手段及び前記
点火電圧値に応じて前記所定電圧値を設定する基準レベ
ル設定手段を有し、該比較期間において前記点火電圧値
が所定電圧値を越える期間の長さ及び該比較期間におい
て前記点火電圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少
なくとも一方に基づいて失火状態を判定するようにした
ものである。
請求項1に記載の発明は、機関運転パラメータの値を検
出する機関運転状態検出手段と、前記機関運転パラメー
タの値に基づいて点火時期を決定して点火指令信号を発
生する信号発生手段と、前記点火指令信号に基づいて、
機関に備えられた点火プラグを放電させる為の高電圧を
発生させる点火手段と、前記点火手段に高電圧が発生さ
れる時の電圧値を検出する電圧値検出手段とを有する内
燃機関の失火検出装置において、前記点火指令信号発生
後の点火電圧値と所定電圧値とを比較することにより失
火が発生したか否かを判定する失火判定手段を備え、こ
の失火判定手段は、前記点火電圧値と所定電圧値との比
較を行うべき比較期間を限定する期間限定手段及び前記
点火電圧値に応じて前記所定電圧値を設定する基準レベ
ル設定手段を有し、該比較期間において前記点火電圧値
が所定電圧値を越える期間の長さ及び該比較期間におい
て前記点火電圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少
なくとも一方に基づいて失火状態を判定するようにした
ものである。
【0007】請求項2に記載の発明は、機関運転パラメ
ータの値を検出する機関運転状態検出手段と、前記機関
運転パラメータの値に基づいて点火時期を決定して点火
指令信号を発生する信号発生手段と、前記点火指令信号
に基づいて、機関に備えられた点火プラグを放電させる
為の高電圧を発生させる点火手段と、前記点火手段に高
電圧が発生される時の電圧値を検出する電圧値検出手段
とを有する内燃機関の失火検出装置において、前記点火
指令信号発生後の点火電圧値と所定電圧値とを比較する
ことにより失火が発生したか否かを判定する失火判定手
段を備え、この失火判定手段は、前記点火電圧値と所定
電圧値との比較を行うべき比較期間を限定する期間限定
手段を有し、該比較期間において前記点火電圧値が所定
電圧値を越える期間の長さ及び該比較期間において前記
点火電圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少なくと
も一方に基づいて失火状態を判定し、前記比較期間は、
前記点火プラグの放電期間の終了近傍の容量放電状態の
期間であることを特徴とする。
ータの値を検出する機関運転状態検出手段と、前記機関
運転パラメータの値に基づいて点火時期を決定して点火
指令信号を発生する信号発生手段と、前記点火指令信号
に基づいて、機関に備えられた点火プラグを放電させる
為の高電圧を発生させる点火手段と、前記点火手段に高
電圧が発生される時の電圧値を検出する電圧値検出手段
とを有する内燃機関の失火検出装置において、前記点火
指令信号発生後の点火電圧値と所定電圧値とを比較する
ことにより失火が発生したか否かを判定する失火判定手
段を備え、この失火判定手段は、前記点火電圧値と所定
電圧値との比較を行うべき比較期間を限定する期間限定
手段を有し、該比較期間において前記点火電圧値が所定
電圧値を越える期間の長さ及び該比較期間において前記
点火電圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少なくと
も一方に基づいて失火状態を判定し、前記比較期間は、
前記点火プラグの放電期間の終了近傍の容量放電状態の
期間であることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の失火検出装置において、前記所定電圧値は、機関の運
転状態に応じて設定されることを特徴とする。
の失火検出装置において、前記所定電圧値は、機関の運
転状態に応じて設定されることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項2記載の
失火検出装置において、前記失火判定手段は、前記点火
電圧値に応じて前記所定電圧値を設定する基準レベル設
定手段を有することを特徴とする。請求項5に記載の発
明は、請求項1または4記載の失火検出装置において、
前記基準レベル設定手段は、前記点火電圧を平滑する平
滑手段と、該平滑手段の出力を所定の増幅率にて増幅す
る増幅手段とから成ることを特徴とする。請求項6に記
載の発明は、請求項1記載の失火検出装置において、前
記点火手段は、一次側系路及び二次側系路を有し、該二
次側系路に点火プラグ放電時の電流と逆方向の電流を抑
止する電流抑止手段を備えることを特徴とする。請求項
7に記載の発明は、請求項1記載の失火検出装置におい
て、前記点火電圧は点火コイルの一次側電圧であること
を特徴とする。請求項8に記載の発明は、請求項1記載
の失火検出装置において、前記点火電圧は点火コイルの
二次側電圧であることを特徴とする。
失火検出装置において、前記失火判定手段は、前記点火
電圧値に応じて前記所定電圧値を設定する基準レベル設
定手段を有することを特徴とする。請求項5に記載の発
明は、請求項1または4記載の失火検出装置において、
前記基準レベル設定手段は、前記点火電圧を平滑する平
滑手段と、該平滑手段の出力を所定の増幅率にて増幅す
る増幅手段とから成ることを特徴とする。請求項6に記
載の発明は、請求項1記載の失火検出装置において、前
記点火手段は、一次側系路及び二次側系路を有し、該二
次側系路に点火プラグ放電時の電流と逆方向の電流を抑
止する電流抑止手段を備えることを特徴とする。請求項
7に記載の発明は、請求項1記載の失火検出装置におい
て、前記点火電圧は点火コイルの一次側電圧であること
を特徴とする。請求項8に記載の発明は、請求項1記載
の失火検出装置において、前記点火電圧は点火コイルの
二次側電圧であることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、点火電圧値と
所定電圧値との比較を行うべき比較期間が限定されると
ともに、点火電圧値に応じて前記所定電圧値が設定さ
れ、その比較期間において点火電圧値が所定電圧値を越
える期間の長さ及び/又はその比較期間において点火電
圧値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて失火状
態が判定される。
所定電圧値との比較を行うべき比較期間が限定されると
ともに、点火電圧値に応じて前記所定電圧値が設定さ
れ、その比較期間において点火電圧値が所定電圧値を越
える期間の長さ及び/又はその比較期間において点火電
圧値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて失火状
態が判定される。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、点火電圧
値と所定電圧値との比較を行うべき比較期間が、点火プ
ラグの放電期間の終了近傍の容量放電状態の期間に限定
され、その比較期間において点火電圧値が所定電圧値を
越える期間の長さ及び/又はその比較期間において点火
電圧値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて失火
状態が判定される。
値と所定電圧値との比較を行うべき比較期間が、点火プ
ラグの放電期間の終了近傍の容量放電状態の期間に限定
され、その比較期間において点火電圧値が所定電圧値を
越える期間の長さ及び/又はその比較期間において点火
電圧値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて失火
状態が判定される。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、前記所定
電圧値は、機関の運転状態に応じて設定される。請求項
4に記載の発明によれば、前記所定電圧値は、点火電圧
値に応じて設定される。請求項5に記載の発明によれ
ば、前記所定電圧値は、平滑された点火電圧を所定の増
幅率にて増幅することにより設定される。請求項6に記
載の発明によれば、点火手段の二次側系路における点火
プラグ放電時の電流と逆方向の電流は抑止される。
電圧値は、機関の運転状態に応じて設定される。請求項
4に記載の発明によれば、前記所定電圧値は、点火電圧
値に応じて設定される。請求項5に記載の発明によれ
ば、前記所定電圧値は、平滑された点火電圧を所定の増
幅率にて増幅することにより設定される。請求項6に記
載の発明によれば、点火手段の二次側系路における点火
プラグ放電時の電流と逆方向の電流は抑止される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
る。
【0014】図1は、本発明による内燃機関の失火検出
装置の一実施例を示す回路図である。本実施例は、燃料
系に係る失火(以下、「FI失火」と略記する)が生じ
た場合には、放電後期における容量放電電圧の値が正常
燃焼の場合よりも大きく、従って容量放電を示す特性曲
線における所定電圧値以上の部分の面積の値も大きいこ
とを利用するものである。
装置の一実施例を示す回路図である。本実施例は、燃料
系に係る失火(以下、「FI失火」と略記する)が生じ
た場合には、放電後期における容量放電電圧の値が正常
燃焼の場合よりも大きく、従って容量放電を示す特性曲
線における所定電圧値以上の部分の面積の値も大きいこ
とを利用するものである。
【0015】図1において、電源電圧VBが供給される
電源端子T1は一次側コイル2と二次側コイル3とから
成る点火コイル(点火手段)1と接続され、一次側コイ
ル2と二次側コイル3とは互いにその一端で接続され、
一次側コイル2の他端は点火電圧(一次側電圧)が発生
するノードN1を介してトランジスタ4のコレクタに接
続され、トランジスタ4のベースは点火指令信号Aが入
力される入力端子T2に接続され、そのエミッタは接地
されている。また、二次側コイル3の他端は点火電圧
(二次側電圧)が発生するノードN2を介して点火プラ
グ5の中心電極5aに接続され、点火プラグ5の接地電
極5bは接地されている。さらに、ノードN1は減衰器
(電圧値検出手段)6の入力側に接続され、ノードN2
は減衰器(電圧値検出手段)7の入力側に接続され、減
衰器6および減衰器7の出力側は電子コントロールユニ
ット(以下、「ECU」と略記する)のフィルタ手段8
1、A/D変換器82およびフィルタ手段83、A/D
変換器84を介してCPU85に接続されている。減衰
器6および7は電圧分圧手段であり、所定の分圧比(例
えば1/1000及び1/100)により電圧を分圧す
る。これにより、点火コイルの一次側において数百V、
二次側において数十KVの電圧が、数十V程度に下げら
れる。さらに、CPU85は点火指令信号Aが供給され
る駆動回路86を介してトランジスタ4のベースに接続
され、入力回路87を介して、機関回転数、機関負荷等
の機関運転パラメータ値を検出する各種機関運転パラメ
ータセンサ(機関運転状態検出手段)9に接続されてい
る。上記CPU85は、該機関運転状態に基づき点火時
期を決定し点火指令信号Aを発生する信号発生手段と、
失火か否かを判定する失火判定手段とを構成する。
電源端子T1は一次側コイル2と二次側コイル3とから
成る点火コイル(点火手段)1と接続され、一次側コイ
ル2と二次側コイル3とは互いにその一端で接続され、
一次側コイル2の他端は点火電圧(一次側電圧)が発生
するノードN1を介してトランジスタ4のコレクタに接
続され、トランジスタ4のベースは点火指令信号Aが入
力される入力端子T2に接続され、そのエミッタは接地
されている。また、二次側コイル3の他端は点火電圧
(二次側電圧)が発生するノードN2を介して点火プラ
グ5の中心電極5aに接続され、点火プラグ5の接地電
極5bは接地されている。さらに、ノードN1は減衰器
(電圧値検出手段)6の入力側に接続され、ノードN2
は減衰器(電圧値検出手段)7の入力側に接続され、減
衰器6および減衰器7の出力側は電子コントロールユニ
ット(以下、「ECU」と略記する)のフィルタ手段8
1、A/D変換器82およびフィルタ手段83、A/D
変換器84を介してCPU85に接続されている。減衰
器6および7は電圧分圧手段であり、所定の分圧比(例
えば1/1000及び1/100)により電圧を分圧す
る。これにより、点火コイルの一次側において数百V、
二次側において数十KVの電圧が、数十V程度に下げら
れる。さらに、CPU85は点火指令信号Aが供給され
る駆動回路86を介してトランジスタ4のベースに接続
され、入力回路87を介して、機関回転数、機関負荷等
の機関運転パラメータ値を検出する各種機関運転パラメ
ータセンサ(機関運転状態検出手段)9に接続されてい
る。上記CPU85は、該機関運転状態に基づき点火時
期を決定し点火指令信号Aを発生する信号発生手段と、
失火か否かを判定する失火判定手段とを構成する。
【0016】なお、ノードN2と中心電極5aとの間に
は、ディストリビュータが設けられているが、図1では
図示を省略している。
は、ディストリビュータが設けられているが、図1では
図示を省略している。
【0017】図2は図1の回路の失火検出動作を実行す
るためのプログラムを示すフローチャートであり、本プ
ログラムは所定周期で繰り返し実行される。図3および
図5は点火指令信号A発生により点火コイル1の一次側
コイル2に生じる点火電圧(一次側電圧)Vおよび二次
側コイル3に生じる点火電圧(二次側電圧)Vの点火電
圧特性曲線を示すタイムチャートであり、図3および図
5において、実線は燃料混合気の正常燃焼時の点火電圧
特性曲線を示し、点線はFI失火時の点火電圧特性曲線
を示す。
るためのプログラムを示すフローチャートであり、本プ
ログラムは所定周期で繰り返し実行される。図3および
図5は点火指令信号A発生により点火コイル1の一次側
コイル2に生じる点火電圧(一次側電圧)Vおよび二次
側コイル3に生じる点火電圧(二次側電圧)Vの点火電
圧特性曲線を示すタイムチャートであり、図3および図
5において、実線は燃料混合気の正常燃焼時の点火電圧
特性曲線を示し、点線はFI失火時の点火電圧特性曲線
を示す。
【0018】次に、図3を用いて各点火電圧特性につい
て説明する。
て説明する。
【0019】まず、正常燃焼時の点火電圧特性(実線で
示す特性)について説明する。点火指令信号A発生時刻
t0の直後においては点火電圧は燃料混合気(点火プラ
グの放電ギャップ間)の絶縁を破壊する値まで上昇する
(曲線a)。例えば図3に示すように点火電圧Vの値が
正常点火判別用基準電圧Vfire0の値を越えたとき(V
>Vfire0となったとき)燃料混合気の絶縁は破壊さ
れ、絶縁破壊前の容量放電状態(数百アンペア程度の電
流による非常に短い時間の放電状態)から放電電圧が略
一定の誘導放電状態へと移行する(曲線b)(数十ミリ
アンペア程度の電流により、数ミリ秒程度の放電期
間)。誘導放電電圧は、時刻t0以降の圧縮行程に伴う
気筒内の圧力が上昇することにより上昇する。これは、
圧力が高くなると誘導放電に必要な電圧も高くなるため
である。誘導放電の最後の段階においては点火コイルの
誘導エネルギーの減少により誘導放電を維持するための
電圧よりも点火プラグ電極間の電圧が低くなり、誘導放
電は消失して容量放電状態(後期の容量放電状態)へ移
行する。容量放電状態においては点火プラグ電極間の電
圧は燃料混合気の絶縁を再度破壊するため上昇するが、
点火コイル1の残余のエネルギーが少なく電圧上昇はわ
ずかである(曲線c)。これは、燃焼が発生した場合
は、プラグギャップ間の電気抵抗が低いためであり、燃
焼時の燃料混合気がイオン化していることに起因する。
示す特性)について説明する。点火指令信号A発生時刻
t0の直後においては点火電圧は燃料混合気(点火プラ
グの放電ギャップ間)の絶縁を破壊する値まで上昇する
(曲線a)。例えば図3に示すように点火電圧Vの値が
正常点火判別用基準電圧Vfire0の値を越えたとき(V
>Vfire0となったとき)燃料混合気の絶縁は破壊さ
れ、絶縁破壊前の容量放電状態(数百アンペア程度の電
流による非常に短い時間の放電状態)から放電電圧が略
一定の誘導放電状態へと移行する(曲線b)(数十ミリ
アンペア程度の電流により、数ミリ秒程度の放電期
間)。誘導放電電圧は、時刻t0以降の圧縮行程に伴う
気筒内の圧力が上昇することにより上昇する。これは、
圧力が高くなると誘導放電に必要な電圧も高くなるため
である。誘導放電の最後の段階においては点火コイルの
誘導エネルギーの減少により誘導放電を維持するための
電圧よりも点火プラグ電極間の電圧が低くなり、誘導放
電は消失して容量放電状態(後期の容量放電状態)へ移
行する。容量放電状態においては点火プラグ電極間の電
圧は燃料混合気の絶縁を再度破壊するため上昇するが、
点火コイル1の残余のエネルギーが少なく電圧上昇はわ
ずかである(曲線c)。これは、燃焼が発生した場合
は、プラグギャップ間の電気抵抗が低いためであり、燃
焼時の燃料混合気がイオン化していることに起因する。
【0020】次に、燃料混合気が燃料供給系の異常等に
よりリーン状態やカット状態となりFI失火が発生した
とき(燃焼が発生しなかったとき)の点火電圧特性(点
線で示す特性)について説明する。点火指令信号A発生
時刻t0の直後においては点火電圧Vは点火プラグ電極
間の燃料混合気の絶縁を破壊する値まで上昇するが、こ
のときの絶縁破壊電圧の値は、燃料混合気に占める空気
の割合が正常時よりも多く含まれており、燃料混合気の
絶縁耐力が大きくなり、また、燃焼が発生していないた
め、燃料混合気がイオン化しておらず、プラグギャップ
間の電気抵抗が高くなることから、正常燃焼時の電圧値
よりも高くなる(曲線a’)。この後、正常燃焼時と同
様に誘導放電状態へ移行するが、放電抵抗も正常燃焼時
よりも大きいことにより正常燃焼時よりも早く上容量放
電状態へ移行する(曲線b’)。誘導放電の最後の段階
で発生する容量放電(後期の容量放電)の値は、燃料混
合気の絶縁破壊電圧が正常燃焼時よりも大きいことによ
り、図3に示すように正常燃焼時に比べて非常に大きく
なる(曲線c’)。従って、この容量放電の直後では点
火コイルの残余のエネルギーが急激に減少するため点火
電圧が略零に急降下する(曲線c’)。
よりリーン状態やカット状態となりFI失火が発生した
とき(燃焼が発生しなかったとき)の点火電圧特性(点
線で示す特性)について説明する。点火指令信号A発生
時刻t0の直後においては点火電圧Vは点火プラグ電極
間の燃料混合気の絶縁を破壊する値まで上昇するが、こ
のときの絶縁破壊電圧の値は、燃料混合気に占める空気
の割合が正常時よりも多く含まれており、燃料混合気の
絶縁耐力が大きくなり、また、燃焼が発生していないた
め、燃料混合気がイオン化しておらず、プラグギャップ
間の電気抵抗が高くなることから、正常燃焼時の電圧値
よりも高くなる(曲線a’)。この後、正常燃焼時と同
様に誘導放電状態へ移行するが、放電抵抗も正常燃焼時
よりも大きいことにより正常燃焼時よりも早く上容量放
電状態へ移行する(曲線b’)。誘導放電の最後の段階
で発生する容量放電(後期の容量放電)の値は、燃料混
合気の絶縁破壊電圧が正常燃焼時よりも大きいことによ
り、図3に示すように正常燃焼時に比べて非常に大きく
なる(曲線c’)。従って、この容量放電の直後では点
火コイルの残余のエネルギーが急激に減少するため点火
電圧が略零に急降下する(曲線c’)。
【0021】図5に点火コイルの二次側の点火電圧特性
を示すが、その特性は図3に示す一次側の点火電圧特性
と同様であるので、その説明は省略する。
を示すが、その特性は図3に示す一次側の点火電圧特性
と同様であるので、その説明は省略する。
【0022】次に図2、図3を用いて、図1の回路の動
作について説明する。
作について説明する。
【0023】まず、点火指令信号Aが発生したか否かを
示すIGフラグ(FlagIG)に「1」が立っているか
否かを判断する(ステップS1)。「1」は点火指令信
号Aが発生したことを示す。IGフラグに「1」を立て
る処理は図2のルーチンとは別のルーチン例えば点火磁
気演算処理ルーチンで行う。点火指令信号Aの発生前に
おいては「1」は立っていないので、ステップS1にお
ける判断は否定となり、ステップS2,S3,S4,S
5へ移行し、ECU8のタイマ(点火指令信号A発生後
の経過時間を計測するタイマ)に所定時間Tmis0,Tmis
1を設定し、面積Sを零に初期化してメモリに記憶し、
ファイア・フラグ(Flag fire)およびIGフラグに
「0」を立て、本プログラムを終了する。上記所定時間
Tmis0(第1の所定期間)は、点火指令信号A発生時か
らその直後の容量放電終了時までの時間以上に設定さ
れ、図3において時刻t0からt1までの時間である。
また、所定時間Tmis1は、点火指令信号Aの発生時点か
ら正常燃焼時の誘導放電の最後の段階での容量放電の発
生時点までの時間より若干大きい時間(図3の時刻t0
からt2までの時間)に設定され、機関運転状態(機関
運転パラメータ値)に応じてマップ又はテーブルから読
み出される値である。
示すIGフラグ(FlagIG)に「1」が立っているか
否かを判断する(ステップS1)。「1」は点火指令信
号Aが発生したことを示す。IGフラグに「1」を立て
る処理は図2のルーチンとは別のルーチン例えば点火磁
気演算処理ルーチンで行う。点火指令信号Aの発生前に
おいては「1」は立っていないので、ステップS1にお
ける判断は否定となり、ステップS2,S3,S4,S
5へ移行し、ECU8のタイマ(点火指令信号A発生後
の経過時間を計測するタイマ)に所定時間Tmis0,Tmis
1を設定し、面積Sを零に初期化してメモリに記憶し、
ファイア・フラグ(Flag fire)およびIGフラグに
「0」を立て、本プログラムを終了する。上記所定時間
Tmis0(第1の所定期間)は、点火指令信号A発生時か
らその直後の容量放電終了時までの時間以上に設定さ
れ、図3において時刻t0からt1までの時間である。
また、所定時間Tmis1は、点火指令信号Aの発生時点か
ら正常燃焼時の誘導放電の最後の段階での容量放電の発
生時点までの時間より若干大きい時間(図3の時刻t0
からt2までの時間)に設定され、機関運転状態(機関
運転パラメータ値)に応じてマップ又はテーブルから読
み出される値である。
【0024】なお、上記所定時間Tmis0,Tmis1の値
は、機関運転状態(機関運転パラメータ値)、例えば機
関回転数、機関負荷、バッテリー電圧、機関温度等に応
じてマップ又はテーブルから読み出される値である。後
に述べるVmis1,Smisについても同様である。
は、機関運転状態(機関運転パラメータ値)、例えば機
関回転数、機関負荷、バッテリー電圧、機関温度等に応
じてマップ又はテーブルから読み出される値である。後
に述べるVmis1,Smisについても同様である。
【0025】次に、点火指令信号Aが発生してIGフラ
グに「1」が立つと、ステップS1からS6へ移行し
て、点火電圧Vの値が基準電圧Vfire0の値を越えたか
否かを判断する(図3参照)。V>Vfire0の場合に
は、正常点火又はFI失火であると判断してファイヤ・
フラグに「1」を立て(ステップS7)、ステップS9
へ移行する。V≦Vfire0の場合には、ステップS8へ
移行し、ファイヤ・フラグに「1」が立っているか否か
を判断する。ファイヤ・フラグに「1」が立っている場
合、一度はV>Vfire0が成立しているので、ステップ
S9へ移行し、以降の処理において正常点火かFI失火
かを判断する。ファイヤ・フラグに「1」が立っていな
い場合、一度もV>Vfire0が成立していないので、正
常点火でもなければFI失火でもない、あるいは、正常
点火かFI失火かを判断できる状態でないと判定して本
プログラムを終了する。
グに「1」が立つと、ステップS1からS6へ移行し
て、点火電圧Vの値が基準電圧Vfire0の値を越えたか
否かを判断する(図3参照)。V>Vfire0の場合に
は、正常点火又はFI失火であると判断してファイヤ・
フラグに「1」を立て(ステップS7)、ステップS9
へ移行する。V≦Vfire0の場合には、ステップS8へ
移行し、ファイヤ・フラグに「1」が立っているか否か
を判断する。ファイヤ・フラグに「1」が立っている場
合、一度はV>Vfire0が成立しているので、ステップ
S9へ移行し、以降の処理において正常点火かFI失火
かを判断する。ファイヤ・フラグに「1」が立っていな
い場合、一度もV>Vfire0が成立していないので、正
常点火でもなければFI失火でもない、あるいは、正常
点火かFI失火かを判断できる状態でないと判定して本
プログラムを終了する。
【0026】次に、ステップS6においてV>Vfire0
の場合、またはステップS6,S8においてV≦Vfire
0で且つファイヤ・フラグに「1」が立っている場合に
は、ステップS9,S10で、現在時刻がt1とt2と
の間(第2の所定期間)の時刻であるか否かを判断し、
時刻t1とt2との間であれば、正常点火かFI失火か
の判断をすべき時刻であるので、点火電圧Vと所定電圧
Vmis1の値を比較し(ステップS11)、V>Vmis1で
あれば、FI失火における後期の容量放電が発生してい
ると判断し、上記記憶された面積Sの値(零)に(V−
Vmis1)の値を加算し(ステップS12)、V≦Vmis1
であれば、FI失火時の後期の容量放電は発生していな
いと判断し、本プログラムを終了する。このような動作
を時刻t1からt2までの所定期間において一定周期毎
に行う。ステップS9で現在時刻が時刻t1以前(Tmi
s0経過前)である場合は、その時刻には上記FI失火時
の後期容量放電は生じていないので、本プログラムを終
了する。また、ステップS10で現在時刻が時刻t2以
後である場合は、もはや上記FI失火時の後期容量放電
が生じることはないので、ファイヤ・フラグおよびIG
フラグに「0」を立て(ステップS4,S5)、本プロ
グラムを終了する。
の場合、またはステップS6,S8においてV≦Vfire
0で且つファイヤ・フラグに「1」が立っている場合に
は、ステップS9,S10で、現在時刻がt1とt2と
の間(第2の所定期間)の時刻であるか否かを判断し、
時刻t1とt2との間であれば、正常点火かFI失火か
の判断をすべき時刻であるので、点火電圧Vと所定電圧
Vmis1の値を比較し(ステップS11)、V>Vmis1で
あれば、FI失火における後期の容量放電が発生してい
ると判断し、上記記憶された面積Sの値(零)に(V−
Vmis1)の値を加算し(ステップS12)、V≦Vmis1
であれば、FI失火時の後期の容量放電は発生していな
いと判断し、本プログラムを終了する。このような動作
を時刻t1からt2までの所定期間において一定周期毎
に行う。ステップS9で現在時刻が時刻t1以前(Tmi
s0経過前)である場合は、その時刻には上記FI失火時
の後期容量放電は生じていないので、本プログラムを終
了する。また、ステップS10で現在時刻が時刻t2以
後である場合は、もはや上記FI失火時の後期容量放電
が生じることはないので、ファイヤ・フラグおよびIG
フラグに「0」を立て(ステップS4,S5)、本プロ
グラムを終了する。
【0027】次に、本発明の第2の実施例について図4
と図5を用いて説明する。図4、図5において、図2、
図3と異なるところは、所定時間Tmis0’,Tmis1’、
基準電圧Vfire0’,Vmis1’及び時刻t0’,t1’,t
2’であり、図2、図3のTmis0,Tmis1,Vfire0,V
mis1およびt0,t1,t2にそれぞれ対応する。図4に
示す動作は図2に示す動作と同様であるので、その説明
は省略する。また、図3、図5においてTmis0,Tmi
s1,Tmis0’,Tmis1’という記号を使用しているが、
Tmis0,Tmis1とTmis0’,Tmis1’とはそれぞれ異な
る値としてもよい。基準電圧Vfire0,Vmis1は通常は
Vfire0’,Vmis1’よりも小さい値にそれぞれ設定さ
れる。
と図5を用いて説明する。図4、図5において、図2、
図3と異なるところは、所定時間Tmis0’,Tmis1’、
基準電圧Vfire0’,Vmis1’及び時刻t0’,t1’,t
2’であり、図2、図3のTmis0,Tmis1,Vfire0,V
mis1およびt0,t1,t2にそれぞれ対応する。図4に
示す動作は図2に示す動作と同様であるので、その説明
は省略する。また、図3、図5においてTmis0,Tmi
s1,Tmis0’,Tmis1’という記号を使用しているが、
Tmis0,Tmis1とTmis0’,Tmis1’とはそれぞれ異な
る値としてもよい。基準電圧Vfire0,Vmis1は通常は
Vfire0’,Vmis1’よりも小さい値にそれぞれ設定さ
れる。
【0028】上述したことからわかるように、図2、図
4においては、時刻t1からt2までの第2の所定期間
内の点火電圧Vの値がV>Vmis1(V>Vmis1')となっ
たときに点火電圧特性曲線における所定電圧Vmis1(Vm
is1')となったときに点火電圧特性曲線における所定電
圧Vmis1(Vmis1')以上の部分の面積の値を算出し、こ
の算出された面積の値を累積加算し、累積加算した面積
Sの値が所定面積Smis(Smis’)の値以上となったと
きにFI失火と判定する。このように失火の種類、すな
わちFI失火か否かを正確に判定できるので、故障箇所
の早期発見や適切な故障対策が可能となる。
4においては、時刻t1からt2までの第2の所定期間
内の点火電圧Vの値がV>Vmis1(V>Vmis1')となっ
たときに点火電圧特性曲線における所定電圧Vmis1(Vm
is1')となったときに点火電圧特性曲線における所定電
圧Vmis1(Vmis1')以上の部分の面積の値を算出し、こ
の算出された面積の値を累積加算し、累積加算した面積
Sの値が所定面積Smis(Smis’)の値以上となったと
きにFI失火と判定する。このように失火の種類、すな
わちFI失火か否かを正確に判定できるので、故障箇所
の早期発見や適切な故障対策が可能となる。
【0029】図6は、本発明の第3実施例に係る失火検
出装置の構成を示す図であり、点火コイル1の一次側コ
イル2及びトランジスタ4は図1の第1の実施例と同様
に接続されている。二次側コイル3はダイオード11の
アノードに接続され、ダイオード11のカソードはディ
ストリビュータ12を介して点火プラグ5の中心電極5
aに接続されている。ディストリビュータ12と中心電
極5aとを接続する接続線14の途中には、その接続線
14と静電的に結合された(接続線14と数PFのコン
デンサを形成する)電圧センサ13が設けられ、電圧セ
ンサ13の出力は入力回路21を介してピークホールド
回路22及び第1の比較器25の非反転入力に接続され
ている。ピークホールド回路22の出力は、比較レベル
設定回路24を介して第1の比較器25の反転入力に接
続されている。また、ピークホールド回路22には、適
切なタイミングでピークホールド値をリセットするリセ
ット回路23が接続されている。
出装置の構成を示す図であり、点火コイル1の一次側コ
イル2及びトランジスタ4は図1の第1の実施例と同様
に接続されている。二次側コイル3はダイオード11の
アノードに接続され、ダイオード11のカソードはディ
ストリビュータ12を介して点火プラグ5の中心電極5
aに接続されている。ディストリビュータ12と中心電
極5aとを接続する接続線14の途中には、その接続線
14と静電的に結合された(接続線14と数PFのコン
デンサを形成する)電圧センサ13が設けられ、電圧セ
ンサ13の出力は入力回路21を介してピークホールド
回路22及び第1の比較器25の非反転入力に接続され
ている。ピークホールド回路22の出力は、比較レベル
設定回路24を介して第1の比較器25の反転入力に接
続されている。また、ピークホールド回路22には、適
切なタイミングでピークホールド値をリセットするリセ
ット回路23が接続されている。
【0030】第1の比較器25の出力はゲート回路26
を介してパルス発生期間計測回路27に入力され、計測
回路27は、ゲート回路26が入力信号をそのまま出力
しているゲート期間中において第1の比較器25の出力
が高レベルとなっている期間を計測し、該計測した期間
の長さに応じた電圧VTを第2の比較器29の非反転入
力に供給する。第2の比較器29の反転入力には基準値
設定回路28が接続されており、失火判定用の基準電圧
VTREFが供給される。VT>VTREFが成立する
とき、第2の比較器29の出力が高レベルとなり、FI
失火発生と判定される。なお、基準電圧VTREFは、
機関運転状態に応じて設定される。
を介してパルス発生期間計測回路27に入力され、計測
回路27は、ゲート回路26が入力信号をそのまま出力
しているゲート期間中において第1の比較器25の出力
が高レベルとなっている期間を計測し、該計測した期間
の長さに応じた電圧VTを第2の比較器29の非反転入
力に供給する。第2の比較器29の反転入力には基準値
設定回路28が接続されており、失火判定用の基準電圧
VTREFが供給される。VT>VTREFが成立する
とき、第2の比較器29の出力が高レベルとなり、FI
失火発生と判定される。なお、基準電圧VTREFは、
機関運転状態に応じて設定される。
【0031】なお、本実施例においても機関の点火時期
等の制御を行うECU8(図1)は、同様に設けられて
いる。図6中の回路ブロック8aはECU8の一部とし
て構成してもよいが、回路ブロック8bは機関本体の近
傍に設けることが望ましい。
等の制御を行うECU8(図1)は、同様に設けられて
いる。図6中の回路ブロック8aはECU8の一部とし
て構成してもよいが、回路ブロック8bは機関本体の近
傍に設けることが望ましい。
【0032】図7は、図6の入力回路21、ピークホー
ルド回路22及び比較レベル設定回路24の具体的な構
成を示す回路図である。
ルド回路22及び比較レベル設定回路24の具体的な構
成を示す回路図である。
【0033】同図において入力端子T3は、抵抗215
を介して演算増幅器(以下「オペアンプ」という)21
6の非反転入力に接続されている。また入力端子T1
は、コンデンサ211と抵抗212とダイオード214
とを並列に接続した回路を介してアースに接続されると
ともに、ダイオード213を介して電源ラインVBSに
接続されている。コンデンサ211は、例えば104p
F程度のものを使用し、前記電圧センサ13によって検
出される電圧を数千分の1に分圧する働きをする。また
抵抗212は例えば500KΩ程度のものを使用する。
ダイオード213及び214は、オペアンプ216の入
力電圧がほぼ0〜VBSの範囲内に入るようにするため
に設けられている。オペアンプ216の反転入力はその
出力と接続されており、オペアンプ216はバッファア
ンプ(インピーダンス変換回路)として動作する。オペ
アンプ216の出力は、第1の比較器25の非反転入力
及びオペアンプ221の非反転入力に接続されている。
を介して演算増幅器(以下「オペアンプ」という)21
6の非反転入力に接続されている。また入力端子T1
は、コンデンサ211と抵抗212とダイオード214
とを並列に接続した回路を介してアースに接続されると
ともに、ダイオード213を介して電源ラインVBSに
接続されている。コンデンサ211は、例えば104p
F程度のものを使用し、前記電圧センサ13によって検
出される電圧を数千分の1に分圧する働きをする。また
抵抗212は例えば500KΩ程度のものを使用する。
ダイオード213及び214は、オペアンプ216の入
力電圧がほぼ0〜VBSの範囲内に入るようにするため
に設けられている。オペアンプ216の反転入力はその
出力と接続されており、オペアンプ216はバッファア
ンプ(インピーダンス変換回路)として動作する。オペ
アンプ216の出力は、第1の比較器25の非反転入力
及びオペアンプ221の非反転入力に接続されている。
【0034】オペアンプ221の出力はダイオード22
2を介してオペアンプ227の非反転入力に接続され、
オペアンプ221及び227の反転入力はいずれもオペ
アンプ227の出力に接続されている。従って、これら
のオペアンプもバッファアンプとして動作する。
2を介してオペアンプ227の非反転入力に接続され、
オペアンプ221及び227の反転入力はいずれもオペ
アンプ227の出力に接続されている。従って、これら
のオペアンプもバッファアンプとして動作する。
【0035】オペアンプ227の非反転入力は抵抗22
3及びコンデンサ226を介して接地され、抵抗223
とコンデンサ226の接続点は、抵抗224を介してト
ランジスタ225のコレクタに接続されている。トラン
ジスタ225のエミッタは接地され、ベースにはリセッ
ト時高レベルとなるリセット信号がリセット回路23よ
り入力される。
3及びコンデンサ226を介して接地され、抵抗223
とコンデンサ226の接続点は、抵抗224を介してト
ランジスタ225のコレクタに接続されている。トラン
ジスタ225のエミッタは接地され、ベースにはリセッ
ト時高レベルとなるリセット信号がリセット回路23よ
り入力される。
【0036】オペアンプ227の出力は、比較レベル設
定回路24を構成する抵抗241及び242を介して接
地され、抵抗241と242の接続点が第1の比較器2
5の反転入力に接続されている。
定回路24を構成する抵抗241及び242を介して接
地され、抵抗241と242の接続点が第1の比較器2
5の反転入力に接続されている。
【0037】図7の回路によれば、検出された点火電圧
V(オペアンプ216の出力)のピーク値がピークホー
ルド回路22によって保持され、そのピークホールド値
が比較レベル設定回路24により、値1より小さい所定
数倍され、比較レベルVCOMPとして第1の比較器2
5に供給される。従って、端子T4にはV>VCOMP
が成立するとき高レベルとなるパルス信号が出力され
る。
V(オペアンプ216の出力)のピーク値がピークホー
ルド回路22によって保持され、そのピークホールド値
が比較レベル設定回路24により、値1より小さい所定
数倍され、比較レベルVCOMPとして第1の比較器2
5に供給される。従って、端子T4にはV>VCOMP
が成立するとき高レベルとなるパルス信号が出力され
る。
【0038】図8は、ゲート回路26及びパルス計測期
間計測回路27の具体的構成を示す回路図であり、トラ
ンジスタ31〜33及び抵抗34〜41により3段の反
転回路が構成されている。また、トランジスタ32のコ
レクタとアースとの間には、トランジスタ51が介装さ
れており、トランジスタ51のベースには、CPU85
からゲート信号が供給される。従って、ゲート信号が低
レベルとなるゲート期間中においては、トランジスタ3
3のコレクタは、端子T4の電圧の高/低に対応して低
レベル/高レベルとなり、ゲート信号が高レベルのとき
にはトランジスタ33のコレクタは端子T4の電圧に拘
らず高レベルとなる。トランジスタ33のコレクタは抵
抗42を介してトランジスタ44のベースに接続されて
おり、トランジスタ44のベースは抵抗43を介して電
源ラインVBSに接続されている。トランジスタ44の
エミッタは電源ラインVBSに接続され、コレクタは抵
抗45及びコンデンサ47を介してアースに接続されて
いる。抵抗45とコンデンサ47の接続点は、オペアン
プ49及び抵抗50を介して端子T5に接続されてい
る。オペアンプ49はバッファアンプである。抵抗45
とコンデンサ47の接続点は、抵抗46を介してトラン
ジスタ48のコレクタに接続され、トランジスタ48の
エミッタは接地されている。トランジスタ48のベース
には、CPU85よりリセット信号が入力される。
間計測回路27の具体的構成を示す回路図であり、トラ
ンジスタ31〜33及び抵抗34〜41により3段の反
転回路が構成されている。また、トランジスタ32のコ
レクタとアースとの間には、トランジスタ51が介装さ
れており、トランジスタ51のベースには、CPU85
からゲート信号が供給される。従って、ゲート信号が低
レベルとなるゲート期間中においては、トランジスタ3
3のコレクタは、端子T4の電圧の高/低に対応して低
レベル/高レベルとなり、ゲート信号が高レベルのとき
にはトランジスタ33のコレクタは端子T4の電圧に拘
らず高レベルとなる。トランジスタ33のコレクタは抵
抗42を介してトランジスタ44のベースに接続されて
おり、トランジスタ44のベースは抵抗43を介して電
源ラインVBSに接続されている。トランジスタ44の
エミッタは電源ラインVBSに接続され、コレクタは抵
抗45及びコンデンサ47を介してアースに接続されて
いる。抵抗45とコンデンサ47の接続点は、オペアン
プ49及び抵抗50を介して端子T5に接続されてい
る。オペアンプ49はバッファアンプである。抵抗45
とコンデンサ47の接続点は、抵抗46を介してトラン
ジスタ48のコレクタに接続され、トランジスタ48の
エミッタは接地されている。トランジスタ48のベース
には、CPU85よりリセット信号が入力される。
【0039】図8の回路によれば、ゲート信号が低レベ
ルであって端子T4が高レベルのときトランジスタ33
のコレクタが低レベルとなり、トランジスタ44がオン
し、コンデンサ47が充電される一方、ゲート信号が高
レベル又は端子T4が低レベルのときはトランジスタ4
4がオフし、コンデンサ47の充電が停止される。従っ
て、端子T5には、端子T4に入力されるパルス信号が
ゲート期間中において高レベルである期間に比例する電
圧VTが得られる。
ルであって端子T4が高レベルのときトランジスタ33
のコレクタが低レベルとなり、トランジスタ44がオン
し、コンデンサ47が充電される一方、ゲート信号が高
レベル又は端子T4が低レベルのときはトランジスタ4
4がオフし、コンデンサ47の充電が停止される。従っ
て、端子T5には、端子T4に入力されるパルス信号が
ゲート期間中において高レベルである期間に比例する電
圧VTが得られる。
【0040】以上のように構成される失火検出装置の動
作を、図9に示すタイムチャートを用いて説明する。な
お、図9(a),(b),(d),(e)において実線
は燃焼時の動作を示し、破線はFI失火発生時の動作を
示す。
作を、図9に示すタイムチャートを用いて説明する。な
お、図9(a),(b),(d),(e)において実線
は燃焼時の動作を示し、破線はFI失火発生時の動作を
示す。
【0041】同図(a)は、検出した点火電圧V(B,
B′)及び比較レベルVCOMP(C,C′)の推移を
示しており、燃焼時の曲線Bは前述した図3と同様に変
化する。一方、失火発生時の曲線B′は放電終了直前に
容量放電電圧がピークとなった後の特性が、図3の場合
と異なる。これは、図6に示したように、2次側コイル
3とディストリビュータ12との間にダイオード11を
設けたことによる。以下、この点について詳述する。
B′)及び比較レベルVCOMP(C,C′)の推移を
示しており、燃焼時の曲線Bは前述した図3と同様に変
化する。一方、失火発生時の曲線B′は放電終了直前に
容量放電電圧がピークとなった後の特性が、図3の場合
と異なる。これは、図6に示したように、2次側コイル
3とディストリビュータ12との間にダイオード11を
設けたことによる。以下、この点について詳述する。
【0042】点火コイル1で発生した電気エネルギは、
ダイオード11及びディストリビュータ12を介して点
火プラグ5に供給され、点火プラグ5の電極間で放電さ
れる。このとき放電しきれなかった電荷は、ダイオード
11と点火プラグ5との間の浮遊容量に蓄えられるが、
燃焼時はこの電荷が点火プラグ5の電極近傍に存在する
イオンによって中和されるため、容量放電終了時の点火
電圧V(図9(a)のB)は、ダイオード11がない場
合と同様に速やかに減少する。これに対し失火時は、点
火プラグ5の電極近傍にほとんどイオンが存在しないた
め、ダイオード11と点火プラグ5との間に蓄えられた
電荷は、イオンによって中和されず、またダイオード1
1によって点火コイル1へ逆流することもできないため
そのまま保持され、気筒内圧力が低下して放電要求電圧
がこの電荷により印加されている電圧と等しくなった時
に、点火プラグ5の電極において放電される(図9
(a)、時刻t9)。従って、容量放電終了後も、比較
的長時間(正常燃焼時に比べて)にわたり、点火電圧V
は高電圧状態が継続するのである。
ダイオード11及びディストリビュータ12を介して点
火プラグ5に供給され、点火プラグ5の電極間で放電さ
れる。このとき放電しきれなかった電荷は、ダイオード
11と点火プラグ5との間の浮遊容量に蓄えられるが、
燃焼時はこの電荷が点火プラグ5の電極近傍に存在する
イオンによって中和されるため、容量放電終了時の点火
電圧V(図9(a)のB)は、ダイオード11がない場
合と同様に速やかに減少する。これに対し失火時は、点
火プラグ5の電極近傍にほとんどイオンが存在しないた
め、ダイオード11と点火プラグ5との間に蓄えられた
電荷は、イオンによって中和されず、またダイオード1
1によって点火コイル1へ逆流することもできないため
そのまま保持され、気筒内圧力が低下して放電要求電圧
がこの電荷により印加されている電圧と等しくなった時
に、点火プラグ5の電極において放電される(図9
(a)、時刻t9)。従って、容量放電終了後も、比較
的長時間(正常燃焼時に比べて)にわたり、点火電圧V
は高電圧状態が継続するのである。
【0043】図9(a)の曲線C,C′は、点火電圧V
のピークホールド値から得られる比較レベルVCOMP
の推移を示しており、時刻t5〜t6間でリセットされ
ている。また、図9(b)は第1の比較器25の出力を
示しており、図9(a)及び(b)から明らかなよう
に、燃焼時においては時刻t0〜t8間でV>VCOM
Pとなり、その間第1の比較器25の出力は高レベルと
なる。
のピークホールド値から得られる比較レベルVCOMP
の推移を示しており、時刻t5〜t6間でリセットされ
ている。また、図9(b)は第1の比較器25の出力を
示しており、図9(a)及び(b)から明らかなよう
に、燃焼時においては時刻t0〜t8間でV>VCOM
Pとなり、その間第1の比較器25の出力は高レベルと
なる。
【0044】一方失火時においては、時刻t4〜t9間
でV>VCOMPとなるが、時刻t3〜t4間では、点
火電圧V(B′)が比較レベルVCOMP(C′)の近
傍を上下し(多重放電が発生した場合、このような変動
が起きる)、第1の比較器25の出力は高/低に変動す
る。
でV>VCOMPとなるが、時刻t3〜t4間では、点
火電圧V(B′)が比較レベルVCOMP(C′)の近
傍を上下し(多重放電が発生した場合、このような変動
が起きる)、第1の比較器25の出力は高/低に変動す
る。
【0045】従って、図8に示すゲート回路26のゲー
ト信号入力を常に低レベルとする(即ち、ゲートを常に
開いた状態とする)場合には、パルス発生期間計測回路
27の出力電圧VTは、図9(e)に示すように変化
し、燃焼時はVBで示すレベルに達し、失火時はVMI
Sで示すレベルに達する。これに対し、本実施例では、
ゲート回路26のゲート信号入力に図9(C)に示すよ
うなゲート信号を供給し、時刻t7〜t10間のみ第1
の比較器25の出力がパルス発生期間計測回路27に入
力されるようにしているので、計測回路27の出力電圧
VTは図9(d)に示すように変化し、燃焼時はVGB
で示すレベルに達し、失火時はVGMISで示すレベル
に達する。
ト信号入力を常に低レベルとする(即ち、ゲートを常に
開いた状態とする)場合には、パルス発生期間計測回路
27の出力電圧VTは、図9(e)に示すように変化
し、燃焼時はVBで示すレベルに達し、失火時はVMI
Sで示すレベルに達する。これに対し、本実施例では、
ゲート回路26のゲート信号入力に図9(C)に示すよ
うなゲート信号を供給し、時刻t7〜t10間のみ第1
の比較器25の出力がパルス発生期間計測回路27に入
力されるようにしているので、計測回路27の出力電圧
VTは図9(d)に示すように変化し、燃焼時はVGB
で示すレベルに達し、失火時はVGMISで示すレベル
に達する。
【0046】従って、VGB値とVGMIS値との間に
基準電圧VTREFを設定することにより、FI失火を
検出することができるが、図9(d)と(e)とを比較
すれば明らかなように、比較器25の出力をゲートした
場合における燃焼時と失火時のレベル比VGMIS/V
GBは、ゲートしない場合のレベル比VMIS/VBに
比べてかなり大きくなる。即ち、比較器25の出力を図
9(C)にTGで示す期間のみゲートする(パルス発生
期間計測回路27に供給する)ことにより、より正確か
つ安定したFI失火の検出が可能となる。
基準電圧VTREFを設定することにより、FI失火を
検出することができるが、図9(d)と(e)とを比較
すれば明らかなように、比較器25の出力をゲートした
場合における燃焼時と失火時のレベル比VGMIS/V
GBは、ゲートしない場合のレベル比VMIS/VBに
比べてかなり大きくなる。即ち、比較器25の出力を図
9(C)にTGで示す期間のみゲートする(パルス発生
期間計測回路27に供給する)ことにより、より正確か
つ安定したFI失火の検出が可能となる。
【0047】なお、ゲート期間TGは、本実施例では放
電期間の終了近傍の所定期間としたが、ゲート期間TG
の終了時刻t10は、ディストリビュータ12のロータ
ヘッド(図示せず)が次のセグメントにかかる手前(点
火からクランク角度で120度程度の範囲内)であれば
いつでもよい。
電期間の終了近傍の所定期間としたが、ゲート期間TG
の終了時刻t10は、ディストリビュータ12のロータ
ヘッド(図示せず)が次のセグメントにかかる手前(点
火からクランク角度で120度程度の範囲内)であれば
いつでもよい。
【0048】また、パルス発生期間計測回路27はディ
ジタルカウンタによって構成してもよい。
ジタルカウンタによって構成してもよい。
【0049】また、図6のゲート回路26に相当し、入
力信号をゲート期間TG中のみ通過させるゲート手段2
6′を、図10に示すように入力回路21の直後(同図
(a))又は第1の比較器25の非反転入力の直前(同
図(b))に設けるようにしてもよい。
力信号をゲート期間TG中のみ通過させるゲート手段2
6′を、図10に示すように入力回路21の直後(同図
(a))又は第1の比較器25の非反転入力の直前(同
図(b))に設けるようにしてもよい。
【0050】次に上述した図6の実施例で使用するダイ
オード11の特性について考察すると、このダイオード
11の逆方向耐圧が高い場合には、ダイオードとプラグ
間の浮遊容量が大きい場合、ピストンが上死点を過ぎて
気筒内圧が低下すると早期に点火プラグ5の電極間でブ
レイクダウン(絶縁破壊)が発生し、検出点火電圧Vが
高電圧に保持されずに低下してしまうことがある(図1
1(a)参照)。このようなプラグ電極間のブレイクダ
ウンが発生した場合、正常燃焼時のイオン電流による検
出点火電圧Vの低下と区別できないので、上述した手法
では失火判定ができないことがある。
オード11の特性について考察すると、このダイオード
11の逆方向耐圧が高い場合には、ダイオードとプラグ
間の浮遊容量が大きい場合、ピストンが上死点を過ぎて
気筒内圧が低下すると早期に点火プラグ5の電極間でブ
レイクダウン(絶縁破壊)が発生し、検出点火電圧Vが
高電圧に保持されずに低下してしまうことがある(図1
1(a)参照)。このようなプラグ電極間のブレイクダ
ウンが発生した場合、正常燃焼時のイオン電流による検
出点火電圧Vの低下と区別できないので、上述した手法
では失火判定ができないことがある。
【0051】そこで、ダイオード11としてプラグ電極
間でブレイクダウンが発生しない程度(5〜10KV)
のツェナー電圧VZを有するツェナーダイオードを用い
ることにより、図11(b)に示すように、失火時には
検出点火電圧Vをツェナー電圧VZ付近に長期間保持す
ることができ、失火判定が可能となる。
間でブレイクダウンが発生しない程度(5〜10KV)
のツェナー電圧VZを有するツェナーダイオードを用い
ることにより、図11(b)に示すように、失火時には
検出点火電圧Vをツェナー電圧VZ付近に長期間保持す
ることができ、失火判定が可能となる。
【0052】なお、ダイオード11は逆方向耐圧の低い
ものを用いることにより、ツェナーダイオードを用いた
場合と同様の作用・効果を得ることができるが、印加電
圧が通常動作範囲(逆方向耐圧を越えない範囲)に戻っ
たときの性能が保証されていることが条件となる。
ものを用いることにより、ツェナーダイオードを用いた
場合と同様の作用・効果を得ることができるが、印加電
圧が通常動作範囲(逆方向耐圧を越えない範囲)に戻っ
たときの性能が保証されていることが条件となる。
【0053】更に、図12に示すように逆方向耐圧の高
いダイオード11と並列に絶縁破壊電圧が5〜10KV
程度に安定したギャップ素子11′を設けるようにして
もよい。このような構成によっても、図11(b)に示
したような失火時の検出点火電圧を得ることができる。
いダイオード11と並列に絶縁破壊電圧が5〜10KV
程度に安定したギャップ素子11′を設けるようにして
もよい。このような構成によっても、図11(b)に示
したような失火時の検出点火電圧を得ることができる。
【0054】また、第1又は第2の実施例と第3の実施
例とを組み合わせて、両者の検出結果がとも失火の場合
のみ失火発生と判定するようにしてもよい。
例とを組み合わせて、両者の検出結果がとも失火の場合
のみ失火発生と判定するようにしてもよい。
【0055】また、図6のピークホールド回路22は、
平均化回路(積分回路)で代用してもよい。
平均化回路(積分回路)で代用してもよい。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、点火電圧値と所定電圧値との比較を行うべ
き比較期間が限定されるとともに、点火電圧値に応じて
所定電圧値が設定され、その比較期間において点火電圧
値が所定電圧値を越える期間の長さ及び/又は点火電圧
値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて、失火状
態が判定されるので、機関運転状態の変化等により点火
電圧値の絶対値が変化しても、正確かつ安定的に失火状
態を把握でき、故障箇所の早期発見や適切な故障対策が
可能となる。
明によれば、点火電圧値と所定電圧値との比較を行うべ
き比較期間が限定されるとともに、点火電圧値に応じて
所定電圧値が設定され、その比較期間において点火電圧
値が所定電圧値を越える期間の長さ及び/又は点火電圧
値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて、失火状
態が判定されるので、機関運転状態の変化等により点火
電圧値の絶対値が変化しても、正確かつ安定的に失火状
態を把握でき、故障箇所の早期発見や適切な故障対策が
可能となる。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、点火電圧
値と所定電圧値との比較を行うべき比較期間が、点火プ
ラグの放電期間の終了近傍の容量放電状態の期間に限定
され、その比較期間において点火電圧値が所定電圧値を
越える期間の長さ及び/又はその比較期間において点火
電圧値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて失火
状態が判定されるので、正常時と失火時の点火電圧値の
差が大きい期間で判定が行われ、燃料系に係る失火をよ
り正確に判定することができる。
値と所定電圧値との比較を行うべき比較期間が、点火プ
ラグの放電期間の終了近傍の容量放電状態の期間に限定
され、その比較期間において点火電圧値が所定電圧値を
越える期間の長さ及び/又はその比較期間において点火
電圧値が所定電圧値を越える部分の面積に基づいて失火
状態が判定されるので、正常時と失火時の点火電圧値の
差が大きい期間で判定が行われ、燃料系に係る失火をよ
り正確に判定することができる。
【0058】
【0059】請求項6に記載の発明によれば、点火手段
の二次側系路においては、点火プラグ放電時と逆方向の
電流は抑止されるので、失火発生時には、二次側系路の
電圧を高電圧状態に長期間保持でき、失火状態をより正
確に判定することができる。
の二次側系路においては、点火プラグ放電時と逆方向の
電流は抑止されるので、失火発生時には、二次側系路の
電圧を高電圧状態に長期間保持でき、失火状態をより正
確に判定することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】一次側電圧に基づく失火検出動作を実行するた
めのプログラムを示すフローチャートである。
めのプログラムを示すフローチャートである。
【図3】点火電圧(一次側電圧)を示すタイムチャート
である。
である。
【図4】二次側電圧に基づく失火検出動作を実行するた
めのプログラムを示すフローチャートである。
めのプログラムを示すフローチャートである。
【図5】点火電圧(二次側電圧)を示すタイムチャート
である。
である。
【図6】本発明の他の実施例に係る失火検出装置の構成
を示す図である。
を示す図である。
【図7】図6の装置の一部の具体的な構成を示す回路図
である。
である。
【図8】図6の装置の一部の具体的な構成を示す回路図
である。
である。
【図9】図6の装置の動作を説明するためのタイムチャ
ートである。
ートである。
【図10】図6の装置の変形例の構成を示す図である。
【図11】点火電圧を示すタイムチャートである。
【図12】図6の装置の変形例の構成を示す図である。
1 点火コイル 2 一次側コイル 3 二次側コイル 5 点火プラグ 6,7 減衰器(電圧値検出手段) 8 ECU 9 各種機関運転パラメータセンサ(機関運転状態検出
手段) 11 ダイオード 12 ディストリビュータ 13 電圧センサ 22 ピークホールド回路 26 パルス発生期間計測回路 85 CPU(信号発生手段、失火判定手段) 86 駆動回路
手段) 11 ダイオード 12 ディストリビュータ 13 電圧センサ 22 ピークホールド回路 26 パルス発生期間計測回路 85 CPU(信号発生手段、失火判定手段) 86 駆動回路
フロントページの続き (72)発明者 黒田 恵隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 新井 秀明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 金広 正毅 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 久木 隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 丸山 茂 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 馬場 茂樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−118135(JP,A) 特開 昭50−5735(JP,A) 実開 昭62−138866(JP,U) 実公 昭60−39512(JP,Y2) 特表 平2−503814(JP,A)
Claims (8)
- 【請求項1】 機関運転パラメータの値を検出する機関
運転状態検出手段と、前記機関運転パラメータの値に基
づいて点火時期を決定して点火指令信号を発生する信号
発生手段と、前記点火指令信号に基づいて、機関に備え
られた点火プラグを放電させる為の高電圧を発生させる
点火手段と、前記点火手段に高電圧が発生される時の電
圧値を検出する電圧値検出手段とを有する内燃機関の失
火検出装置において、前記点火指令信号発生後の点火電
圧値と所定電圧値とを比較することにより失火が発生し
たか否かを判定する失火判定手段を備え、この失火判定
手段は、前記点火電圧値と所定電圧値との比較を行うべ
き比較期間を限定する期間限定手段及び前記点火電圧値
に応じて前記所定電圧値を設定する基準レベル設定手段
を有し、該比較期間において前記点火電圧値が所定電圧
値を越える期間の長さ及び該比較期間において前記点火
電圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少なくとも一
方に基づいて失火状態を判定することを特徴とする内燃
機関の失火検出装置。 - 【請求項2】 機関運転パラメータの値を検出する機関
運転状態検出手段と、前記機関運転パラメータの値に基
づいて点火時期を決定して点火指令信号を発生する信号
発生手段と、前記点火指令信号に基づいて、機関に備え
られた点火プラグを放電させる為の高電圧を発生させる
点火手段と、前記点火手段に高電圧が発生される時の電
圧値を検出する電圧値検出手段とを有する内燃機関の失
火検出装置において、前記点火指令信号発生後の点火電
圧値と所定電圧値とを比較することにより失火が発生し
たか否かを判定する失火判定手段を備え、この失火判定
手段は、前記点火電圧値と所定電圧値との比較を行うべ
き比較期間を限定する期間限定手段を有し、該比較期間
において前記点火電圧値が所定電圧値を越える期間の長
さ及び該比較期間において前記点火電圧値が所定電圧値
を越える部分の面積の少なくとも一方に基づいて失火状
態を判定し、前記比較期間は、前記点火プラグの放電期
間の終了近傍の容量放電状態の期間であることを特徴と
する内燃機関の失火検出装置。 - 【請求項3】 前記所定電圧値は、機関の運転状態に応
じて設定されることを特徴とする請求項2記載の内燃機
関の失火検出装置。 - 【請求項4】 前記失火判定手段は、前記点火電圧値に
応じて前記所定電圧値を設定する基準レベル設定手段を
有することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の失火
検出装置。 - 【請求項5】 前記基準レベル設定手段は、前記点火電
圧を平滑する平滑手段と、該平滑手段の出力を所定の増
幅率にて増幅する増幅手段とから成ることを特徴とする
請求項1または4記載の内燃機関の失火検出装置。 - 【請求項6】 前記点火手段は、一次側系路及び二次側
系路を有し、該二次側系路に点火プラグ放電時の電流と
逆方向の電流を抑止する電流抑止手段を備えることを特
徴とする請求項1記載の内燃機関の失火検出装置。 - 【請求項7】 前記点火電圧は点火コイルの一次側電圧
であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の失火
検出装置。 - 【請求項8】 前記点火電圧は点火コイルの二次側電圧
であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の失火
検出装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE19924207141 DE4207141C2 (de) | 1991-03-07 | 1992-03-06 | Fehlzündungsdetektorsystem zur Detektierung einer Fehlzündung in einem Verbrennungsmotor |
US07/967,927 US5226394A (en) | 1991-03-07 | 1992-10-28 | Misfire-detecting system for internal combustion engines |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6793991 | 1991-03-07 | ||
JP3-67939 | 1991-03-07 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565868A JPH0565868A (ja) | 1993-03-19 |
JP2754505B2 true JP2754505B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=13359406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3326509A Expired - Fee Related JP2754505B2 (ja) | 1991-03-07 | 1991-11-14 | 内燃機関の失火検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2754505B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5419300A (en) * | 1992-11-10 | 1995-05-30 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Ignition coil unit with ignition voltage detective capacitor for internal combustion engine |
US5391100A (en) * | 1992-11-10 | 1995-02-21 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing of spark plug cap with ignition voltage detective capacitor |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS505735A (ja) * | 1973-05-22 | 1975-01-21 | ||
JPS52118135A (en) * | 1976-03-29 | 1977-10-04 | Nippon Denso Co Ltd | Misspark detecting apparatus |
JPS6039512U (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-19 | 古河電気工業株式会社 | 架空絶縁電線 |
JPS62138866U (ja) * | 1986-02-27 | 1987-09-01 | ||
DE3868066D1 (de) * | 1988-04-02 | 1992-03-05 | Bosch Gmbh Robert | Beobachtung der verbrennung in einer gezuendeten brennkraftmaschine. |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP3326509A patent/JP2754505B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0565868A (ja) | 1993-03-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |