JP2752615B2 - 半導体モジユール - Google Patents

半導体モジユール

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JP2752615B2
JP2752615B2 JP62012242A JP1224287A JP2752615B2 JP 2752615 B2 JP2752615 B2 JP 2752615B2 JP 62012242 A JP62012242 A JP 62012242A JP 1224287 A JP1224287 A JP 1224287A JP 2752615 B2 JP2752615 B2 JP 2752615B2
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雄二 阿部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ファイバ通信用光源である半導体モジュ
ールに関し、特に光アイソレータを内蔵した半導体モジ
ュールに関する。 〔従来の技術〕 従来、アイソレータを内蔵したこの種の半導体モジュ
ールを第4図に示す。第4図において、前後に孔が穿設
された筐体1の中央部には、先球ロッドレンズ2が固着
されている。筐体1の後部側の孔内には、気密容器3内
に収納されている半導体レーザ4、モニタ用フォトダイ
オード5および窓ガラス6等からなる半導体モジュール
が収納されている。 筐体1の前部側の孔内には、永久磁石7内のファラデ
ー回転子8および偏光分離素子9等からなる光アイソレ
ータが収納されている。筐体1の前端には、光ファイバ
11を中心に有する光ファイバ端末12が固着されている。
このようにして構成された光アイソレータを有する半導
体モジュールの半導体レーザ4からの光は、半導体レー
ザ4と光ファイバ端末12間に設けられた光アイソレータ
により半導体レーザ4側への反射を防止された状態でレ
ーザ光を出射している。しかしこの種の光アイソレータ
を有する半導体モジュールは、筐体1内に温度制御素子
を内蔵していなかった。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ファラデー回転子は、材料の特性により周囲の温度変
化および使用する光の波長によりファラデー回転角が変
化するので、光通信用光源に要求される広範な温度、波
長範囲において、高いアイソレーションを実現すること
ができないという問題があった。 超音波帯域で光アイソレータに使用される典型的な材
料であるイットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を例に
とれば、ファラデー回転角は、波長に対して−0.123の
〔%・nm-1〕の割合で、そして温度に対して−0.088
〔%・℃-1〕の割合で変化する。 光通信用光源に求められる範囲は、例えば温度Tで−
10〜60℃(25±35℃)、波長λで1290〜1230(1310±20
nm)と温度で変化量ΔT=35℃、波長で変化量Δλ=±
20nmという数字が一般的である。光アイソレータで使用
するファラデー回転角の中心値が45゜であるため、温度
変化ΔT=±35℃でファラデー回転角θFは、先の係数
を用いると、 ΔθF=−0.088÷100×45×(±35) ≒±1.4deg だけ変化する。同様にしてΔλ=±20nmの波長変化でフ
ァラデー回転角は、 ΔθF=−0.123×45×(±20)÷100 ≒±1.1deg 変化する。光アイソレータのアイソレーションの理論値
は次式で与えられる。 Isolation=−10×log(sin2|ΔθF|) 〔dB〕 よって、ΔT=±35℃の温度変化およびΔλ=20nmの
波長変化をにより、アイソレーションは無限大から各々
32dB、34dBにまで変化する。 以上述べた内容は、温度変化と波長変化を別個に取り
扱ったが、両方を同時に考慮するとより複雑になる。 第5図に、波長λ=1310nm、温度T=25℃でファラデ
ー回転角θF=45degとなるYIGで用いた場合に使用温度
・波長範囲(−10〜60℃、1290〜1330nm)で実現できる
アイソレーションの関係を示す。これにより明らかなよ
うに、アイソレータの使用範囲で実現できるアイソレー
ションは、25dB程度であり、30dB以上のアイソレーショ
ンを実現することはできない。 この例ではYIGを用いた場合について述べたが、最近
研究が活発に行われている種々の組成のガーネット膜に
おいてもYIGより温度・波長依存の小さいものは実現さ
れておらず、実用上問題を残したままとなっている。 本発明は、光アイソレータを有する半導体モジュール
において、ファラデー回転角の波長・温度依存の2つの
問題のうちデータ、温度依存性の問題を解決した半導体
モジュールを提供することを目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の半導体モジュールは、半導体レーザと、少な
くとも1個のレンズと、ファラデー回転子・永久磁石
と、偏光分離素子とからなるアイソレータ、および温度
制御素子とで構成されている半導体モジュールにおい
て、少なくとも半導体レーザとファラデー回転子を気密
容器内で同一の温度制御素子上に配置して、半導体レー
ザおよびファラデー回転子を共に所望の一定の温度に温
度制御している。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を、図面に基づいて説明す
る。 第1図は本発明の一実施例を示す半導体モジュールの
縦断側面図である。前部に筒状部21aを有する気密容器2
1は、上部を蓋22により、そして前部を透明なガラス23
によりそれぞれ閉塞されることにより気密状態にされて
いる。気密容器21内には、ペルチェ素子からなる温度制
御素子24が配置されている。 この温度制御素子24上には、半導体レーザ25、モニタ
用フォトダイオード26、先球ロッドレンズ27と、永久磁
石28およびファラデー回転子29がそれぞれ配置されてい
る。筒状部21a内には、偏光分離素子31が、また筒状部2
1aの前端には、光ファイバ32を有する光ファイバ端末33
がそれぞれ配置されている。ここで、ファラデー回転子
29としては、ビスマス置換型ガーネット膜を用いてい
る。 ロッドレンズ27、永久磁石28、ファラデー回転子29
は、すべてメタライズ後半田で固定されており、従って
アウトガスの問題のある接着剤を、気密容器21の内部で
使用する必要はない。第1図の実施例の場合、光アイソ
レータは、偏光素子の役割を有する半導体レーザ25と、
永久磁石28、ファラデー回転子29と、気密容器21の外部
にある偏光分離素子31(検光子)とから構成されてい
る。偏光分離素子31としては、本実施例ではルチル偏光
板が使用されている。 このように半導体レーザ25とファラデー回転子29を、
温度制御素子24により一定温度に保持することで、ファ
ラデー回転子29の温度特性問題を解決するとともに、半
導体レーザ25の発振波長が温度により変化する問題をも
解決することが可能となるので、間接的にファラデー回
転子29の波長依存性の問題をも緩和する効果を有してい
る。 このような効果は、第4図で説明した温度制御素子を
内蔵しない従来の半導体モジュール全体を、温度制御す
ることでも実現できるが、その場合、熱容量が大きいた
めに消費電力が大きくなること、および放熱構造も大き
くする必要があるため現実的なものとはならない。 第2図は本発明の別の実施例の半導体モジュールを示
している。この半導体モジュールと第1図の半導体モジ
ュールとの差異は、本実施例では接着剤により固定され
て製作された永久磁石28と2個の偏光分離素子(偏光子
と検光子)34、35と、ファラデー回転子29よりなる光ア
イソレータ全体を、1対のガラス窓36を前後に有する気
密容器内に封入し、この気密容器を温度制御素子24上に
配置した点にある。 半導体モジュールをこのように構成することにより、
光アイソレータに使用されている接着剤が、アウトガス
により半導体レーザ25を損傷することを回避している。 第3図は本発明のさらに別の実施例の半導体モジュー
ルを示している。ガラス23を有する気密容器21内で、半
導体レーザ25、モニタ用フォトダイオード26、永久磁石
28とファラデー回転子29が、温度制御素子24上により温
度制御されている。ロッドレンズ27は温度制御されてお
らず、また偏光分離素子31は光ファイバ端末33の端部に
実装されている。 以上の実施例では、ロッドレンズ27の1個を用いてい
るが、必ずしもこれに限る物ではない。また、ファラデ
ー回転子29、偏光分離素子31、温度制御素子24は、実施
例に使用したもの以外のものであってもよい。また、実
施例で示したように、光アイソレータは一体化している
とは限らない。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、気密容器内で半
導体レーザとファラデー回転子を同一の温度制御素子上
に配置して共に所望の一定温度に保つように温度制御す
ることで、広範な環境条件のもとで、高いアイソレーシ
ョンを実現することが可能になり、また、消費電力も容
積の大きさも充分抑制することができるので、半導体モ
ジュールの実用的効果は大きいものである。特に最近注
目を集めている分布型帰還半導体レーザは高いアイソレ
ーションを必要とするため、半導体レーザとファラデー
回転子とを気密容器内で同一の温度制御素子上に配置す
るという簡単な構成で高いアイソレーションを容易に実
現できる本発明の産業上の効果は非常に大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の第1の実施例を示す半導体モジュール
の縦断側面図、第2図は本発明の第2の実施例を示す半
導体モジュールの縦断側面図、第3図は本発明の第3の
実施例を示す半導体モジュールの縦断側面図、第4図は
従来の半導体モジュールの一例を示す縦断側面図、第5
図はイットリウム・鉄・ガーネットにおけるアイソレー
ションと使用温度・波長範囲の関係を示す図である。 21……気密容器、 24……温度制御素子、 25……半導体レーザ、 27……レンズ、 28……永久磁石、 29……ファラデー回転子。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.半導体レーザと、少なくとも1個のレンズと、ファ
    ラデー回転子・永久磁石と、偏光分離素子とからなるア
    イソレータ、および温度制御素子とで構成される半導体
    モジュールにおいて、 少なくとも半導体レーザとファラデー回転子とを気密容
    器内で同一の温度制御素子上に配置して、半導体レーザ
    およびファラデー回転子を共に所望の一定温度に保つよ
    うに温度制御したことを特徴とする半導体モジュール。
JP62012242A 1987-01-23 1987-01-23 半導体モジユール Expired - Lifetime JP2752615B2 (ja)

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