JP2752241B2 - 塗装システム - Google Patents

塗装システム

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JP2752241B2
JP2752241B2 JP24359490A JP24359490A JP2752241B2 JP 2752241 B2 JP2752241 B2 JP 2752241B2 JP 24359490 A JP24359490 A JP 24359490A JP 24359490 A JP24359490 A JP 24359490A JP 2752241 B2 JP2752241 B2 JP 2752241B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、例えば、自動車のボディ塗装を行う生産
ラインに用いて好適な塗装システムに関する。
「従来の技術」 自動車のボディの塗装を行うラインにおいては、通
常、多数の機種のボディが混在し、また、塗装色の指定
も多様となる。したがって、作業者は機種や指定色に応
じた作業を各ボディに対して行う必要がある。そこで、
ラインを流れるボディや搬送ハンガーなどに当該ボディ
の機種や指定色などを示すコードが書かれた識別カード
等を付し、作業者がこの識別カードを目視することによ
って所定の作業を行っていた。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、識別カードを用いる従来の塗装ライン
においては、各工程にあるボディにどの色の塗料を塗布
すべきかについて集中的に把握することができず、作業
管理が困難となる問題があった。例えば、所定の色につ
いては、その色の準備ができるいるか否かを確認する必
要が生じることがあるが、従来のシステムにあっては、
その色がいつ塗装工程に入るのかを予め知ることができ
ず、適切な確認処理が困難であった。また、ある色の塗
装装置に支障が生じた場合には、その色の塗装を一時中
断し、他の色の塗装を先に行うことが望ましいが、従来
のシステムにおいては、他の色を選別して塗装工程に移
送することが困難であった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされ、各工程に
あるボディの色を集中的に把握することができ、これに
より、生産性を向上させることができる塗装システムを
提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 請求項1に記載の発明にあっては、第1図(イ)に示
すように、投入部において載置された被塗装物aを送出
部へ搬送する複数の搬送手段bと、前記各搬送手段に付
される識別コードcと、前記投入部から送出部に至る搬
送経路中に設けられ、前記搬送手段の通過を検出する1
または複数の検出手段dと、搬送手段の識別コードを前
記投入部において読み取る読取手段gと、継続的に接続
された複数の記憶領域を、前記検出手段dに対応した境
界によって複数の区間に区切り、各区間の初段記憶領域
に識別コードcが入力されると空き領域がある限り逐次
後段の記憶領域にシフトし、かつ、前記検出手段によっ
て搬送手段の通過が検出されると対応する境界の前区間
の最終段の記憶領域内の識別コードを次区間の初段の記
憶領域にシフトするとともに、前記読取手段が読み取っ
た識別コードを初段の区間に入力し、前記送出部に存す
る搬送手段から被塗装物が送出されると当該搬送手段の
識別コードを最終段の区間から排出するレジスタ手段e
と、前記投入部において載置される被塗装物に関する色
情報が入力される入力手段fと、前記投入部の搬送手段
に被塗装物が載置される毎に、前記読取手段が読み取っ
た識別コードと前記入力手段に入力された情報とを組に
して記憶する記憶手段hと、前記記憶手段hおよび前記
各レジスタ手段の記憶内容に基づき各色毎の被塗装物の
数を工程別に表示する表示手段iとを具備することを特
徴とする。
また、請求項2に記載の発明にあっては、前記表示手
段は塗装前の工程と塗装後の工程とに分けて各色毎の非
塗装物の数を表示することを特徴とする。
請求項3に記載の発明にあっては、投入部において載
置された被塗装物aを送出部へ搬送する複数の搬送手段
bと、前記各搬送手段bに付される識別コードcと、前
記投入部において載置される被塗装物に関する色情報が
入力される入力手段fと、搬送手段の識別コードを前記
投入部において読み取る読取手段gと、前記投入部の搬
送手段に被塗装物が載置される毎に、前記読取手段gが
読み取った識別コードと前記入力手段fに入力された情
報とを組にして記憶する記憶手段hと、前記投入部から
前記送出部へ向かう主搬送路に並設され前記搬送手段を
一時的に滞留させる滞留部jと、前記滞留部jの入側に
設けられ前記搬送手段bを前記主搬送路へ移送するか前
記搬送部jへ移送するかを切り換える切換手段kと、所
定の色の被塗装物を搬送する前記搬送手段を滞留部jに
移送させるための滞留命令を前記記憶部に書き込む操作
手段1と、前記切換手段kの直前に設けられ前記搬送手
段の識別コードを読み取る滞留部読取手段mと、前記滞
留部読取手段mが読み取った識別コードに基づいて前記
記憶手段h内をサーチし、滞留命令が書かれている場合
には前記切換手段に滞留部への位相を指示する判定手段
nとを具備することを特徴とする。
「作用」 請求項1、2に記載の発明にあっては、レジスタ手段
eの記憶内容から搬送手段の位置を知ることができ、記
憶手段の記憶内容から搬送手段に載置されている被塗装
物の指定色を知ることができる。表示手段iは、これら
の記憶内容から工程別に色毎の被塗装物台数を表示す
る。
請求項3に記載の発明にあっては、操作手段によって
指定色に対応する搬送手段に対して命令が記憶され、こ
れが判定手段によって検出されると、当該搬送手段は切
換手段により滞留部jに移送される。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
A:実施例の構成 実施例における生産ラインの概略 第2図は、この発明の一実施例における塗装ラインを
示す概略構成図である。この塗装ラインの工程を説明す
ると以下の通りである。
ボディBは溶接ストック場において一時蓄えられた
後、ハンガーコンベア(第4図参照)に載置され前処理
部1に搬送される。ここで、前処理が行われると電着部
2および電着炉3の工程を経て電着塗装が行われる。次
に、シーラ4で鉄板の継目部分に対しシール処理がなさ
れ、アンダーコート部5でフロアー下部についての処理
がなされる。そしてシーラ炉6を経て検査部7に至り、
ここで、電着塗装の検査を行う。検査部7を通過すると
中塗部8および中塗炉9を経て中塗処理が行われる。中
塗処理後は色整列ストレージ10を経て検査部11に至り、
中塗塗装の検査を行う。次に、上塗部12において指示色
の塗装が行われる。そして、上塗炉14において焼き付け
が行われ、これにより、上塗処理が完了する。上塗が完
了したボディBは、検査部15において種々の検査がなさ
れ、塗装ストック場18を経てワックス処理部19に至り、
ここでワックスが塗布される。ワックス処理されたボデ
ィは、塗装ストック場20に至る。塗装ストック場18およ
び20においては、次の工程(車組ライン)にボディBを
効率良く払い出すための並び換えが行われる。車組工程
においては、車種、仕向け地あるいはオプションの種類
によって各工程の作業が異なるので、ラインを流れるボ
ディの順列に効率の良さが要求される。そこで、塗装ス
トック場18および20において、この要求に従った並び換
えを行う。なお、並び換え作業を塗装ストック場18、20
の2カ所で行っているのは、1カ所では十分な並び換え
ができないからである。塗装ストック場20から払い出さ
れたボディBは、車組ストック場21において一時保留さ
れた後に車組工程に移行する。車組ストック場21は、10
0台程度のボディを蓄えられるようになっており、払い
出しボディのバッファとなっている。このようにバッフ
ァ機能を持たせることにより、車組工程における部品調
達時間を稼いだり、あるいは、車組工程の処理量の変動
に対応することができる。
また、電着ナイト22、シーラーナイト23、中塗ナイト
24、および上塗ナイト25は、各々ボディを循環させるよ
う構成されている軌道であり、夜間時等に使用される。
塗装工程においては、ボディが一箇所に長く滞留すると
不良品が発生してしまういため常にボディを動かしてい
る必要がある。そこで、夜間等において正規のラインが
停止するときは、ボディの搬送を通常のラインから切り
放して上述の各ナイト22〜25に進入させ、同ナイト内で
循環させるようにしている。
制御システムの構成 次に、第3図はこの実施例の制御システムを示すブロ
ック図示である。図において、30,31,32,33はボディB
を搬送するハンガーコンベアであり、それぞれ投入工
程、ハンド工程、自動化工程および払出し工程に設けら
れている。投入工程とは第2図に示す「T1−ON」から前
処理部1の前までの工程をいい、ハンド工程とは検査部
7,11,15をいい、自動化工程とはシーラ4、アンダーコ
ート部5、中塗部8、上塗部12およびワックス処理部19
などをいい、払出し工程とは塗装ストック場20をいう。
なお、第3図においては、説明の簡略化のため投入工
程、ハンド工程、自動化工程および払出し工程が単純に
シリアルに配されているが、実際にはハンド工程と自動
化工程とは適宜交互に配されている。
各ハンガーコンベア30〜33には、第4図に示すハンガ
ー35が多数取り付けられている。ハンガー35は各ハンガ
ーコンベア30〜33内において循環するようになってい
る。また、ハンガー35には、ハンガープレート36が取り
付けられており、ハンガープレート36には第5図に示す
ような8個の窓部が設定されている。これら8個の窓部
には、「1」,「2」,「4」,「8」……の重み付け
がされており、窓部が空けられているか塞がれていいる
かによって所定の識別コード(以下ハンガーナンバーと
いう)を表すようになっている。ハンガーナンバーは、
ハンガー固有のもので同じ値が設定されることはない。
そして、ハンガーナンバーは、第4図に示すハンガーリ
ーダ40によって読み取られるようになっている。ハンガ
ーリーダ40は、各ハンガーコンベア30〜33の投入部およ
び所定の位置(後述)に設けられており、ハンガープレ
ート36の先端を第5図に示すように光電管41によって検
出し、このタイミングにおいて各窓部の開塞を調べる。
第3図に示すハンガーコンベア30、31、32、33は、各
々コンベア制御盤50、51、52、53によってその走行が制
御されるようになっている。投入工程には、カードリー
ダ55が設けられており、磁気カード56のデータを読み取
るようになっている。磁気カード56には、ボディBの塗
装や組み立てに関する種々の情報(以下ボディ情報とい
う)が記憶されており、この磁気カード56がボディBと
ともに塗装工程に搬送されてくる。プリンタ57はカード
リーダ55が読み取ったボディ情報を、操作車が目視によ
り確認できるようにプリントアウトする。58aはハンガ
ーコンベア30のハンガー35にボディを載置する移載装置
であり、この移載装置58aによってボディが載置される
際に、磁気カード56が操作者によってカードリーダ55に
挿入されるようになっている。58b〜58dはハンガーコン
ベア間におけるボディ移載を行う移載装置であり、58e
は次工程へのボディ移載を行う移載装置である。
上述のカードリーダ55から読み込まれたボディ情報
は、ホストコンピュータ60に転送されるようになってい
る。61はホストコンピュータ60の使用データ、処理デー
タ等を記憶するファイルである。また、ホストコンピュ
ータ60はモデム62および63を介してコンピュータ(パー
ソナルコンピュータ)64と通信を行うようになってい
る。コンピュータ64はシーケンサ70とデータ通信を行う
ようになっており、さらに、シーケンサ70はシーケンサ
71と、シーケンサ71はシーケンサ72と、シーケンサ72は
シーケンサ73と各々データ通信を行うようになってい
る。
第3図に示す65〜67は、各々コンピュータであり、シ
ーケンサ70〜73とLAN(ローカルエリアネットワーク)
を構成している。コンピュータ65〜67のいずれかは、シ
ーケンサ70〜73をバックアップするため、同じ情報を持
つようになっている。
シーケンサ70〜73は、各々コンベア制御盤50〜53とデ
ータの授受を行うようになっており、また、第6図に示
すシフトレジスタ80を有している。このシフトレジスタ
80の初段には、各ハンガーコンベア30〜33の投入部にあ
るハンガーリーダ40が読み込んだハンガーナンバーが入
力されるようになっている。
また、ハンガーコンベア30〜33には、ハンガー35の通
過を検出するリミットスイッチLSが所定間隔をとって設
けられており、シフトレジスタ80の記憶領域は各リミッ
トスイッチLSに対応して区切られている(第6図参
照)。この場合、シーケンサ70〜73は、リミットスイッ
チLSによって区切られた区間をゾーンとして認識し、シ
フトレジスタ80の全体区間をブロックとして認識し、さ
らに、シフトレジスタ80の各記憶領域の位置をポジショ
ンとして認識するようになっている。シフトレジスタ80
は、いわゆる先詰めタイプであり、初段にハンガーナン
バーが供給されると、空き領域がある限り順次後段側へ
シフトする。ただし、ゾーンを越えるシフトは、リミッ
トスイッチLSによってハンガー35の通過が検出された場
合にのみ行われる。すなわち、ハンガーの通過がリミッ
トスイッチLSによって検出されると、そのリミットスイ
ッチLSに対応する境界の前のゾーンの最終段の記憶領域
内のハンガーナンバーを次のゾーンの初段の記憶領域に
シフトするようになっている(動作の詳細は後述す
る)。
第3図に示す79は、コンベア制御盤51の制御の下に、
ハンド工程で作業をする操作者に各種表示を行う表示で
ある。81,82は各々カードリーダおよびプリンタであ
り、前述したカードリーダ55およびプリンタ57と同様の
機能を有する。カードリーダ81において読み込まれたボ
ディ情報は、次工程である車組ラインに転送されるよう
になっている。これは、車組ラインにおいては、ボディ
の種類によって準備する部品が異なるため、どのような
ボディがどのような順序で流れてくるのかを早期に知る
必要があるからである。次に、90,91,92は各々自動化工
程において各種自動作業を行うロボットであり、ロボッ
ト制御盤93,94,95によって制御される。ステージマスタ
盤96は各ロボット制御盤93,94,95に対して適宜ジョブナ
ンバーおよび塗装色ナンバー(塗装ロボットの場合)を
転送するものである。ここで、ジョブナンバーとは、ロ
ボット90,91,92の動作を指定するコードであり、塗装色
ナンバーとは塗装ロボットが塗布する塗料を指示するコ
ードである。また、ステージマスタ盤96,98は、他のス
テージのロボット制御盤(図示略)に対してジョブナン
バー等を転送するものである。ジョブナンバーおよび塗
料ナンバーは、機種配信盤100からラインマスタ盤99に
転送され、ラインマスタ盤99はこれを各ステージマスタ
盤96〜98に振り分けて転送する。機種配信盤100は、コ
ンベア制御盤52からボディ情報を受け取ると、これを内
部のテーブルを参照してジョブナンバーおよび塗料ナン
バーに変換し、ラインマスタ盤99に転送するようになっ
ている。なお、コンベア制御盤52からボディ情報が出力
されるまでの動作については後述する。
上記構成において、シーケンサ70〜73、パソコン64〜
67および端末68は中央制御室に一括して設置されてい
る。また、端末68は管理コンピュータ67から転送される
出来高、工程流動数等の管理データを表示するものであ
る。
ここで、ハンガーコンベア30をメインラインからナイ
トストレージ22〜25へ切り換える軌道切換装置の構成を
説明する。
第10図は軌道切換装置の構成を示す平面図である。こ
の図に示す120はラインの上流から下流へ向かうメイン
ラインであり、121はトロリーである。トロリー121は、
1つのハンガー35に対してラインの前後方向に所定距離
隔てて2個設けられており、これらのトロリーにハンガ
ー35が吊り下げられるようになっている。122は分岐プ
レートであり、支点Aを中心に回動自在に構成されてお
り、通常時は図に実線で示す位置にある。分岐プレート
122が実線の位置にある場合は、トロリー121はメインラ
インのコンベアに搬送されて図の右端から左端へ向かっ
て直進する。次に、123は分岐シリンダであり、分岐時
においてシリンダを引き込むようになっている。このシ
リンダが引き込まれると、その駆動力が部材122aを介し
て分岐プレート122に伝達され、分岐プレート122が反時
計方向に回動し一点鎖線で示す位置に達する。この結
果、トロリー121は分岐プレート122に案内されてナイト
ライン125に進入する。この時、トロリー121に設けられ
たドッグ126はナイトライン125の入側に設けられたリミ
ットスイッチ127のアクチェータを動かす。このリミッ
トスイッチ127のオン/オフによって、トロリー121がナ
イトライン125へ進入したか否かが検出される。130はシ
リンダであり、シリンダロッドの先端に爪132を有して
いる。このシリンダ130は、トロリー121がナイトライン
125に進入するとシリンダロッドを伸長させて爪132でド
ッグ126を引っかけ、その後にシリンダロッドを引き込
んでトロリー121をナイトラインコンベア131に移送す
る。ナイトラインコンベア131に移送されたトロリー121
は、以後はナイトラインコンベア131によって搬送され
る。第10図において、破線で示した位置にはハンガーリ
ーダ40(第2の読取手段)が設けられ、進入してくるハ
ンガー35のハンガーナンバーが読み取られるようになっ
ている。
また、ハンガー35の移送をナイストレージからメイン
ラインへ切り換える場合も上記と同様の装置が用いられ
る。この場合は、上述した動作とは逆の順序の動作とな
る。
次に、コンピュータ64の内部構成について第11図を参
照して説明する。
図において、105は装置内部を制御するCPUであり、プ
ログラムメモリ101内のプログラムに従って動作する。
Mはハンガーナンバーおよびボディ情報が記憶されるメ
モリであり、その記憶手順については後述する。102はC
PU100に対して各種指示を行うキーボードであり、103は
CPU100の制御の下に各種表示を行うCRT表示装置であ
る。104は通信インターフェイスであり、シーケンサ70
〜73、コンピュータ65〜67とCPU100との間の通信を制御
する。CPU100は通信インターフェイス104を介してシー
ケンサ70〜73内の各シフトレジスタ80に対する読出し、
書き込みを行うようになっている。また、図に示すUは
第10図に示す軌道切換装置であり、CPU105と制御データ
および検出データの授受を行うようになっている。さら
に、C/V制御盤51〜54とCPU105との間においてもデータ
の授受が行われる。
また、他のコンピュータ65,66,67についても上記と同
様の構成となっている。
B:実施例の動作 次に、上述した構成によるこの実施例の動作を第3図
を参照して説明する。
ハンガーナンバーのトラッキング まず、第2図に示す溶接ストック場からボディが移載
装置58aによってハンガーコンベア30の投入部のハンガ
ー35に載置される。この際に操作者は当該ボディの磁気
カード56をカードリーダ55に投入する。この結果、ボデ
ィ情報がホストコンピュータ60に転送され、さらに、モ
デム62、63を介してコンピュータ64に転送される。一
方、ハンガーコンベア30の投入部に設けられているハン
ガーリーダ40(第4図参照)は、ハンガープレート36か
らハンガーナンバーを読み取ってシーケンサ70に転送す
る。シーケンサ70は転送されたハンガーナンバーをレジ
スタ80の最初のゾーンの初段記憶領域に書き込むととも
に、コンピュータ64に転送する。コンピュータ64はハン
ガーナンバーが供給されると、これとボディ情報とを組
にして内部メモリに記憶する。この結果、ボディとそれ
が載置されたハンガーとの関係がデータとして保存され
る。以後、移載装置58aによってボディBがハンガー35
に移載される毎に上述の処理が行われ、これにより、コ
ンピュータ64の内部メモリには投入されるボディとハン
ガーナンバーとの対応関係が記憶されていく。ここで、
ハンガーリーダ40が読み取ったハンガーナンバーが,
,……であった場合を例にとると、コンピュータ64
の内部メモリには第7図に示すような対応関係が記憶さ
れていく。図において、Mは内部メモリを示しており、
A1,A2……はその記憶エリアを示している。例えば、記
憶エリアA1には、国内向けボディ、車種がA、色が赤で
あることを指示するボディ情報が記憶されるとともに、
このボディが載置されたハンガーのハンガーナンバー
が記憶される。
一方、シーケンサ70内のシフトレジスタ80は次のよう
な処理を行う。始めに、第8図(イ)に示すようにハン
ガーナンバーが初段の記憶領域に入力される。このハ
ンガーナンバーは、順次後段にシフトされ、ゾーンの
最終段に至る(同図(ロ)参照)。次に、ハンガーナン
バーが入力されると、上記と同様にして後段にシフト
し、ゾーンの最終段の1つ手前の記憶領域に記憶される
(同図(ハ)参照)。このように、シフトレジスタ80に
入力されたハンガーナンバーは、空領域がある限り順次
後段にシフトされていく。ただし、上述の場合にはゾー
ンを越えるシフトは行われない。そして、ナンバーの
ハンガー35が移動していき、最初のリミットスイッチLS
によってその通過が検出されると、このリミットスイッ
チLSの検出信号がシーケンサ70に転送される。これによ
りシーケンサ70は、第8図(ニ)に示すようにハンガー
ナンバーを次のゾーンの初段の記憶領域にシフトす
る。そして、このようにシフトされたハンガーナンバー
は、次のゾーン内において順次後段にシフトされてい
く。また、前のゾーンにおいては、最終段の記憶領域が
空になるので、ハンガーナンバー、……が1段ずつ
後段にシフトされる。
次に、ボディBの搬送が進んで、がハンガーコンベア
30からハンガーコンベア31に転送される場合について説
明する。例えば、ハンガーナンバーのハンガーがハン
ガーコンベア30の送出部に至ると、ボディは移載装置58
b上に移送される。このとき、シフトレジスタ80の最後
段の記憶領域にはハンガーナンバーが格納されている
が、シフトレジスタ80はボディBの移載に伴ってハンガ
ーナンバーを破棄する。したがって、シフトレジスタ
80内の各ハンガーナンバーは、後段へ向かって1段ずつ
シフトされる。
また、移載装置58bには予め識別番号が設定されてお
り、この識別番号がシーケンサ70またはコンピュータ64
内に記憶されている。そして、ボディBが移送される
と、移送を示す信号がシーケンサ70を介してコンピュー
タ64に供給され、これにより、コンピュータ64は第7図
に示す記憶エリアA1のハンガーナンバーを移送装置58b
の識別番号に書き換える。例えば、識別番号が「100」
であったとすると、から「100」に書き換えられる。
次に、ボディBは移載装置58bからハンガーコンベア31
の投入部にあるハンガー35に移載される。そして、この
ハンガー35のハンガーナンバーがハンガーコンベア31の
投入部にあるハンガーリーダ40によって検出され、シー
ケンサ71に転送される。仮に、ハンガーナンバーが検
出されたとすると、このハンガーナンバーがシーケン
サ71に転送される。シーケンサ71は、ハンガーナンバー
をシーケンサ70を介してコンピュータ64に転送すると
ともに、内部のシフトレジスタ80に入力する。この結
果、コンピュータ64は第7図に示す記憶エリアA1のハン
ガーナンバーを「100」からに書き換える。また、シ
フトレジスタ71内のシフトレジスタ80は、前述したシー
ケンサ70のシフトレジスタ80と同様のシフト動作を行
う。
上述の動作は、ボディBが他のハンガーコンベアに移
載される場合も同様に行われる。すなわち、コンピュー
タ64はボディが載置されるハンガーが変更になると、メ
モリM内の該等する記憶エリア内のハンガーナンバーを
新たなものに書き換える。したがって、メモリMを参照
することにより、各ハンガーにどのようなボディが載置
されているかを知ることができる。
トラッキングデータの監視 上述のようにシーケンサ70〜73内の各シフトレジスタ
80は、ハンガーの移動に対応してハンガーナンバーをシ
フトする。すなわち、ハンガーナンバーのトラッキング
が行われる。そして、各シーケンサ70〜73は、ボディB
が下流側のハンガーコンベアに移載されるタイミングに
おいてシフトレジスタ80の内容をコンピュータ65〜67に
転送する。この転送は、コンピュータ65〜67の少なくと
もいずれか1つに対して行われ、これによって、各シフ
トレジスタ80内のハンガーナンバー(トラッキングデー
タ)の2重化保持が行われる。そして、シーケンサ70〜
73のいずれかがダウンした場合は、そのシーケンサのシ
フトレジスタ80に対してコンピュータ65〜67のいずれか
からハンガーナンバーデータが転送される。これによ
り、復旧が迅速に行われる。
色別表示 操作者がキーボード102を操作して色別表示のモード
を選択すると、CRT表示装置103には第12図に示す表示が
なされる。この表示モードでは、各色のボディがライン
中に何台あるかが表示される。すなわち、図示のように
色名称がコードで表示され、その横に台数が表示され
る。これはCPU105がメモリM(第7図参照)内を検索す
ることによって同一色のボディ台数を累算し、各累算結
果にしたがってCRT表示装置行103に表示させることによ
って行われる。
上記表示は、ライン全体における色別表示であった
が、前処理からUDC炉までと、中塗りから塗装ストック
場までとに分けて色別表示を行うモードに切り換えるこ
ともできる。このモードでは第13図に示すように、左側
の2つの表示欄が前者の台数を示し、右側の2つの表示
欄が後者の台数を示す。CPU105は、ハンガーナンバーが
シーケンサ70〜73のいずれのシフトレジスタ80にあるか
を知ることができるため、これとメモリM内の情報とか
ら、工程毎の色別台数を把握して上記表示を行う。
第13図に示す表示は次のような意味を有する。UDC
(アンダーコート)前の工程においてはボディに色は付
けられておらず、一方、中塗以後においてはボディに塗
装がなされているから、第13図から塗装前後におけるボ
ディ台数の割合を知ることができる。さらに、これから
塗装を行うべき色を知ることができるから、例えば、特
殊な色の塗装が行われることを事前に知ることができ
る。特殊色の場合は、普段使用されない塗料が用いられ
るので、その準備ができているか否かを確認する必要が
あるが、上記表示によれば事前確認をすべきタイミング
を適確に知ることができる。
色対応処理 次に、色別の対応処理について説明する。例えば、赤
の塗装装置に故障が生じた場合においては、操作者はキ
ーボード102を操作することにより、UDC前のボディであ
って赤色のものにフラグを立てるように指示する。この
結果、CPU105はメモリM内の該等するボディに対してフ
ラグを立てる。フラグは第7図に示すように各ボディ情
報の記憶領域に付属している。
次に、上記処理によってフラグが立てられたハンガー
35が電着ナイトストレージ22(あるいはシーラナイトス
トレージ23)の入側に達すると、第10図に示すハンガー
リーダ40がハンガーナンバーを読み取る。読み取られた
ハンガーナンバーはCPU105に供給され、CPU105はハンガ
ーナンバーをキーにしてメモリM内を検索する。この検
索によって当該ハンガーについてのフラグが立てられて
いることを検出すると、CPU105は分岐シリンダ123を引
き込ませる制御信号を出力する。この結果、分岐シリン
ダ123が引き込まれ分岐プレート122が回動し、当該ハン
ガー35がナイトライン125に案内される。そして、ナイ
トライン125に案内されたハンガー35のドッグ126がリミ
ットスイッチ127に検出され、リミットスイッチ127から
CPU105へ検出信号が供給される。これにより、CPU105は
シリンダ130に伸長を指示する制御を供給し、シリンダ1
30がシリンダロッドを伸長させ、先端の爪132でドッグ1
26を引っかけてナイトライン125に引き込む。これによ
り、ハンガー35は以後ナイトライン125のコンベアによ
って搬送され、切り換えが終了する。フラグが立てられ
ているハンガーについては、上記と同様にして電着ナイ
トストレージ22(あるいはシーラナイトストレージ23)
に引き込まれる。このように、赤のボディがナイトスト
レージに引き込まれると、塗装工程に赤のボディが流れ
なくなるため、他の色についての塗装処理のみが順次行
われる。したがって、赤の塗装装置が故障していても他
の色についてはラインを止めることなく処理がなされ
る。また、赤のボディがナイトストレージで滞留するの
で、赤の塗装装置の復旧時間を稼ぐことができる。復旧
の後は、キーボード102を操作してメモリM内のフラグ
をクリアする。そして、フラグがクリアされたボディが
ナイトストレージから順次搬出されていき、赤のボディ
の塗装が行われる。
C:変形例 上述した実施例においては以下のような変形が可能で
ある。
塗装装置に自己診断機能を持たせ、この自己診断機能
による故障検出信号に基づいてメモリM内のフラグを自
動的に立てるようにしてもよい。このように構成するこ
とにより、故障した塗装装置と同一色のボディが自動的
にナイトストレージに搬入される。また、復旧した場合
においても、自己診断機能による復旧検知信号に基づい
てフラグをクリアするように構成してもよい。
実施例においては、ボディBのブロック間の移載に際
するメモリMの書き換えは、いったん移載装置58a,58b
の識別番号に書き換えた後に新たなハンガーナンバーを
書くようにしている。これに対し、移載装置の識別番号
を省し、新たなボディBが新たなハンガーに載置された
ときにそのハンガーナンバーに書き換えるようにしても
よい。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、各工程にあ
るボディの色を集中的に把握することができ、これによ
り、生産性を向上させることができる。さらに、所定の
色のボディについては自動的に待機させることができ、
効率的な塗装処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示す機能ブロック図、第2図
はこの発明の一実施例である塗装ラインの構成を示す概
略構成図、第3図は同実施例の制御システムを示す制御
ブロック図、第4図はハンガーコンベアの投入部付近を
示す概略構成図、第5図はハンガープレートの構成を示
す正面図、第6図はシーケンサ内に設けられるシフトレ
ジスタを示す概念図、第7図はコンピュータ64のメモリ
Mの記憶内容を示すメモリマップ、第8図はシフトレジ
スタ80のシフト動作を説明する説明図、第9図はロボッ
ト90付近の構成を示す概略構成図、第10図は同実施例に
おいて用いる切換機構の構成を示す平面図、第11図は同
実施例の電気的構成を示すブロック図、第12図および第
13図は各々この実施例における表示例を示す正面図であ
る。 22……電着ナイトストレージ(滞留部)、23……シーラ
ナイトストレージ(滞留部)、35……ハンガー(搬送手
段)、36……ハンガープレート(識別コード)、40……
ハンガーリーダ(読取手段,滞留部読取手段)、55……
カードリーダ(入力手段)、80……シフトレジスタ(レ
ジスタ手段)、M……メモリ(記憶手段)、LS……リミ
ットスイッチ(検出手段)、102……キーボード(操作
手段)、103……CRT表示装置(表示手段)、105……CPU
(表示手段,判定手段)、122……分岐プレート(切換
手段)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投入部において載置された被塗装物を送出
    部へ搬送する複数の搬送手段と、 前記各搬送手段に付される識別コードと、 前記投入部から送出部に至る搬送経路中に設けられ、前
    記搬送手段の通過を検出する1または複数の検出手段
    と、 搬送手段の識別コードを前記投入部において読み取る読
    取手段と、 継続的に接続された複数の記憶領域を、前記検出手段に
    対応した境界によって複数の区間に区切り、各区間の初
    段記憶領域に識別コードが入力されると空き領域がある
    限り逐次後段の記憶領域にシフトし、かつ、前記検出手
    段によって搬送手段の通過が検出されると対応する境界
    の前区間の最終段の記憶領域内の識別コードを次区間の
    初段の記憶領域にシフトするとともに、前記読取手段が
    読み取った識別コードを初段の区間に入力し、前記送出
    部に存する搬送手段から被塗装物が送出されると当該搬
    送手段の識別コードを最終段の区間から排出するレジス
    タ手段と、 前記投入部において載置される被塗装物に関する色情報
    が入力される入力手段と、 前記投入部の搬送手段に被塗装物が載置される毎に、前
    記読取手段が読み取った識別コードと前記入力手段に入
    力された情報とを組にして記憶する記憶手段と、 前記記憶手段および前記各レジスタ手段の記憶内容に基
    づき各色毎の被塗装物の数を工程別に表示する表示手段
    と を具備することを特徴とする塗装システム。
  2. 【請求項2】前記表示手段は、塗装前の工程と塗装後の
    工程とに分けて各色毎の被塗装物の数を表示することを
    特徴とする請求項1記載の塗装システム。
  3. 【請求項3】投入部において載置された被塗装物を送出
    部へ搬送する複数の搬送手段と、 前記各搬送手段に付される識別コードと、 前記投入部において載置される被塗装物に関する色情報
    が入力される入力手段と、 搬送手段の識別コードを前記投入部において読み取る読
    取手段と、 前記投入部の搬送手段に被塗装物が載置される毎に、前
    記読取手段が読み取った識別コードと前記入力手段に入
    力された情報とを組にして記憶する記憶手段と、 前記投入部から前記送出部へ向かう主搬送路に並設され
    前記搬送手段を一時的に滞留させる滞留部と、 前記滞留部の入側に設けられ前記搬送手段を前記主搬送
    路へ移送するか前記滞留部へ移送するかを切り換える切
    換手段と、 所定の色の被塗装物を搬送する前記搬送手段を滞留部に
    移送させるための滞留命令を前記記憶部に書き込む操作
    手段と、 前記切換手段の直前に設けられ前記搬送手段の識別コー
    ドを読み取る滞留部読取手段と、 前記滞留部読取手段が読み取った識別コードに基づいて
    前記記憶手段内をサーチし、滞留命令が書かれている場
    合には前記切換手段に滞留部への移送を指示する判定手
    段と を具備することを特徴とする塗装システム。
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