JP2752017B2 - 放電管 - Google Patents

放電管

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JP2752017B2
JP2752017B2 JP33525791A JP33525791A JP2752017B2 JP 2752017 B2 JP2752017 B2 JP 2752017B2 JP 33525791 A JP33525791 A JP 33525791A JP 33525791 A JP33525791 A JP 33525791A JP 2752017 B2 JP2752017 B2 JP 2752017B2
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    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T4/00Overvoltage arresters using spark gaps
    • H01T4/10Overvoltage arresters using spark gaps having a single gap or a plurality of gaps in parallel
    • H01T4/12Overvoltage arresters using spark gaps having a single gap or a plurality of gaps in parallel hermetically sealed
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T1/00Details of spark gaps
    • H01T1/20Means for starting arc or facilitating ignition of spark gap
    • H01T1/22Means for starting arc or facilitating ignition of spark gap by the shape or the composition of the electrodes

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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放電管に係り、特に放電
を安定させるのに好適な放電管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、絶縁管内に放電気体を封入
し、絶縁管の両端部に封着した電極間に電圧を印加して
放電させるようにした放電管は、様々な分野で広く用い
られている。
【0003】図13は従来の代表的な放電管1を示した
もので、セラミック等の絶縁物の円筒状外囲器2の両端
部分は、メタライズ3等の手段で金属化されており、こ
の部分には、中心部を棒状に突き出してなる電極5,5
を有する電極板4,4が対向して封着されている。上記
外囲器2の内部空間には、上記一方の電極板4に固着さ
れた封入パイプ6及び一方の電極5に形成された封入孔
7を介してアルゴン等の放電気体が封入されており、上
記電極板4,4間に所定の電圧が印加されることで、上
記電極5,5の先端部分間(放電間隙G)で放電が行わ
れるようになっている。
【0004】上記棒状電極5が外囲器2内に位置する放
電管1においては、上記電極5の先端部分の断面形状
が、例えば、全体を半円状に形成したもの等となってい
るが、斯かる棒状電極5においては、その表面及び放電
間隙G中の電界が位置によって異なる不平等電界となり
やすくなっており、放電開始電圧のばらつきがその平均
値に対して例えば20〜30%と極めて大きく、また経
年変化も大きく、放電が安定しないという不都合があっ
た。また、放電管1の外囲器2近傍に、ある電位にある
近接導体が位置すると、それによる電界の影響を強く受
け、放電開始電圧が大きく変動するという不都合もあっ
た。さらに、鋸歯状波電圧が印加される場合には、放電
開始時刻が変動して放電が安定しないという不都合があ
った。
【0005】そこで、従来より、電極5の先端部分の断
面形状を、中心部分を平面とし、周縁部分を曲面とした
平等電界形成電極としてのロゴウスキー(Rogosk
i)電極、ブルース(Bruce)電極、ハリソン(H
arrison)電極等の形状とし、電極5の表面及び
放電間隙Gの電界を平等電界に近似させて放電を安定さ
せるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電極5を
上記したロゴウスキー電極等の平等電界形成電極に形成
するには、放電間隙の3〜7倍の大きな直径を有する電
極が必要となり、放電管1全体の直径寸法が極めて大き
くなるという不都合があった。また、上記した平等電界
形成電極は、その表面加工等に精密な加工技術を要求さ
れ、その製造が極めて困難であり、製造コスト等が極め
て嵩んでしまうという不都合がある。
【0007】さらに、上記電極5を上記した平等電界形
成電極に形成しても、電極5全体が外囲器2の内部に位
置しているため、上記した表面加工において僅かな加工
の違いが生じると、その部分の電界が強くなってその部
分から放電を生じてしまい、放電が不安定になるという
おそれがある。
【0008】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、放電を安定させることができると共に放電管全体を
小型化することができ、またその製造が極めて容易な放
電管を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る放電管は、絶縁物からなる筒状の外囲
器の両端部に相対向する放電電極を設け、上記外囲器内
に放電気体を封入してなる放電管において、上記外囲器
の両端部のうち少なくとも一方の端部の、上記外囲器の
内壁面よりも該外囲器の外壁面寄りの端部部分であっ
て、かつ、上記一方の端部よりも上記外囲器の他方の端
部寄りの端部部分に、導電部が設けられており、上記導
電部には、上記一方の端部に設けた上記放電電極に与え
る電位と同じ電位が与えられることをその特徴とするも
のである。また、本発明に係る放電管は、上記外囲器の
端部に、上記外囲器の内壁面より該外囲器の内方に延出
してなる張出部が形成されてなることをその特徴とする
ものである。 さらに、本発明に係る放電管は、上記外囲
器の両端方向における上記張出部の両端面のうち、上記
外囲器の内方寄りに位置する内端面が、上記外囲器の両
端方向における上記放電電極の両端面のうち、上記外囲
器の内方寄りに位置する内端面よりも、上記外囲器の両
端方向における上記外囲器の内方寄り箇所に配置されて
いることをその特徴とするものである。 また、本発明に
係る放電管は、上記導電部を上記外囲器の端部に対する
上記放電電極の封着部とすることをその特徴とするもの
である。 さらに、本発明に係る放電管は、上記放電電極
のうち上記外囲器内に露出する放電電極部分が、スパッ
タ防止部材で覆われていることをその特徴とするもので
ある。 また、本発明に係る放電管は、絶縁物よりなる外
部沿面放電防止部材を、上記導電部のうち上記外囲器の
外方に露出する導電部部分を覆うように配設したことを
その特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明に係る放電管によれば、外囲器の少なく
とも一方の端部に設けた導電部が、外囲器の内壁面より
も外壁面寄りに位置していることから、一方の端部の放
電電極に与える電位と同じ電位を導電部に与えると、他
方の端部の放電電極、或は、他方の端部の導電部との間
の電位差により、外囲器の中実部分に電界が形成され
る。 しかも、外囲器の中実部分を電界物質とする、一方
の端部の導電部と、他方の端部の放電電極、或は、他方
の端部の導電部との間の電界は、外囲器の内部空間を電
界物質とする両放電電極間の電界よりも、電界物質の相
違により弱くなるが、外囲器の少なくとも一方の端部に
設けた導電部が、外囲器の一方の端部よりも外囲器の他
方の端部寄りの端部部分に位置していることから、他方
の端部寄りに位置する分だけ外囲器の中実部分に形成さ
れる電界が強くなり、これにより、外 囲器の内部の等電
位面が歪むことがない。 従って、両放電電極間に形成さ
れる電界と外囲器の中実部分内に形成される電界とが協
働して平等電界を形成することで、平等電界領域が極め
て広い放電管を得ることができ、放電を極めて安定させ
ることができるものである。
【0011】また、平等電界領域が極めて広いので、放
電間隙と放電管内径とがほぼ等しい状態でも放電管の全
体にわたって平等電界を形成することができ、これによ
り放電管全体の直径寸法を小さくすることができるもの
である。
【0012】さらに、外囲器内に平等電界に近い確定さ
れた強い電界が形成されているので、近接導体による影
響が少なく、放電をより安定させることができ、また、
高度な加工精度を要求されず、放電管の製造が極めて容
易になるものである。また、本発明に係る放電管によれ
ば、張出部が形成されている外囲器の端部において、外
囲器の両端方向における外囲器の内壁面の寸法が、外囲
器の内方への張出部の張出寸法に応じた分だけ長くな
り、これにより、外囲器の内部沿面距離が長くなり、よ
って、内部沿面放電の発生を抑えて、より放電を安定さ
せることができる。 さらに、本発明に係る放電管によれ
ば、外囲器の端部に対する放電電極の封着部である導電
部が、外囲器の内壁面よりも外壁面寄りに位置し、しか
も、外囲器の一方の端部よりも外囲器の他方の端部寄り
の端部部分に位置していることから、導電部、つまり、
外囲器の端部に対する放電電極の封着部が、外囲器の内
部空間に露出することがない。 従って、外囲器の両端部
における各放電電極の封着部の間に放電が発生し、この
放電により、外囲器の内部空間の電界のうち、外囲器の
端部に対する放電電極の封着部が露出する内部空間箇所
の電界が、他の内部空間部分の電界に比べて強くなるこ
とがなく、よって、外囲器の内部空間における両放電電
極間の放電をより安定させることができる。 また、本発
明に係る放電管によれば、外囲器内に露出する放電電極
部分がスパッタ防止部材で覆われていることから、陰極
となる放電電極におけるスパッタリ ングの発生とそれに
伴う放電電極の汚れ、さらには、この汚れによる外囲器
の内部沿面放電の発生をいずれも防ぎ、放電をより安定
させることができる。 さらに、本発明に係る放電管によ
れば、導電部のうち外囲器の外方に露出する導電部部分
が絶縁物よりなる外部沿面放電防止部材で覆われている
ことから、外囲器の外方に露出する外囲器の両端部の導
電部部分間に、外囲器の外壁面に沿って放電が発生しよ
うとしても、これが外部沿面放電防止部材により阻止さ
れ、その結果、外囲器の内部空間における両放電電極間
の放電をより安定させることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図12を参
照して説明する。図1は本発明に係る放電管の基礎とな
る参考例としての放電管を示したもので、図1中引用符
号1で示すこの参考例の放電管は、セラミック等の絶縁
物からなる円筒状外囲器2を有している。 そして、この
外囲器2は、その一端部2aの内径rが他端部2bの
内径rより大きくなるようにその内部に段部8が形成
されており、この段部8により上記外囲器2の一端部2
aに取付凹部9が形成されるようになっている。この取
付凹部9内には、略円盤状に形成され周縁部分5a′が
取付凹部9の入口側に丸め込まれ曲面形状とされた電極
5aが嵌入されており、上記取付凹部9の内端面9aが
メタライズ3a等の手段により金属化された導電面とさ
れることで、上記嵌入される電極5aの周縁部分5a′
がろう付け等の手段により上記内端面9aに封着されて
いる。
【0014】また、上記外囲器2の他端部2bの外端面
2b′もメタライズ3b等の手段により金属化された導
電面となっており、上記外囲器2の外径とほぼ同径で、
その周縁部分5b′が外囲器2の外方に丸め込まれた略
円盤状の電極5bの周縁部分5b′が上記外端面2b′
に封着されている。また、上記電極5bの中心部分に
は、封入パイプ6が固着されると共に、封入孔7が形成
されており、これにより、上記放電管1内に所定の放電
気体が封入されるようになっている。
【0015】本参考例においては、放電管1の電極5
a,5bの曲面形状をした周縁部分5a′,5b′が外
囲器2の端面部分9a,2b′にそれぞれ封着されて、
外囲器2の内部に面しておらず、外囲器2の内部には、
実質的に平面でかつ平行な電極面5a″,5b″のみが
面するようになっているので、上記電極5a,5b間に
所定の電圧を印加すると、上記電極面5a″,5b″間
の放電空間Sにおける電界が平等電界に近似するように
なっている。
【0016】また、上記外囲器2の両端部に封着された
電極5a,5bの封着部のうち、一方の電極5aの封着
部3aが他方の電極5bの封着部3bと外囲器2の厚さ
部分を介して相重なり合っているので、上記外囲器
2内にも平等電界に近似した電界が形成されるようにな
り、しかも、この外囲器2内に形成される電界が、外囲
器の誘電率をεとすると、通常の放電管内のガス体換算
でほぼεtだけ電極を外部に拡大したものの電界とほ
ぼ等価な電界として形成されるようになっている。
【0017】そして、本参考例の放電管1は、上記電極
面5a″,5b″間に形成される電界と外囲器2内に形
成される電界とが協働し合ってこれらの電界が連続形成
されることにより、上記電極面5a″,5b″による放
電空間S内には平等電界に極めて近似した電界が形成さ
れるようになり、斯かる放電空間S内において発生する
放電の放電開始電圧のばらつきが小さくなる等、放電が
極めて安定するようになっている。
【0018】これに対して、従来の放電管は、棒状の電
極全体が外囲器2内に位置しており、斯かる電極の放電
間隙近傍に形成される電界によって放電状態が決定され
てしまうものであり、上記外囲器2内に形成される電界
が非常に弱いので、上記放電間隙近傍に形成される電界
に影響を及ぼすことがほとんどなく、いわゆる平等電界
形成電極を使用したとしても、放電管全体にわたって平
等電界が形成されているわけではなかった。一方、上記
した通り、外囲器2内の電界が弱いので、外部に近接導
体による強い電界があると、重ね合わせの原理により、
この近接導体による強い電界の方が上記放電間隙近傍に
形成される電界に影響を与え、放電開始電圧が大きく変
動する欠点があった。
【0019】従って、本参考例の放電管1においては、
外囲器2の両端部に封着された電極5a,5bのうち、
外囲器2の内部に面する電極面5a″,5b″が平行板
電極として形成されると共に、上記電極5a,5bと同
じ電位が与えられる外囲器2の導電面としての一方の電
極5aの封着部3aが他方の電極5bの封着部3bと外
囲器2を介して相重なり合って形成されているので、電
極面5a″,5b″間に形成される電界と外囲器2内に
形成される電界とが協働し合うことで、平等電界領域が
極めて広い放電管を得ることができ、放電開始電圧のば
らつきが小さくなる等放電を安定させることができる。
【0020】また、従来のいわゆる平等電界形成電極に
おいては、放電間隙の所定部分のみに平等電界が形成さ
れており、放電管全体にわたって平等電界が形成されて
いるわけではなく、また、上記所定部分の平等電界を形
成するために放電間隙の数倍の大きさの直径を有する電
極が必要であり、放電管全体の直径寸法が極めて大きく
なっていたが、本参考例の放電管1によれば、平等電界
領域が極めて広いので、放電間隙と放電管内径とがほぼ
等しい状態でも放電管の全体にわたって平等電界を形成
することができ、結果として、放電管全体の直径寸法を
小さくすることができ、放電管を小型化することができ
る。このことは、換言すれば、限られた放電管外径で大
きな放電間隙を得られることを意味するものである。
【0021】さらに、外囲器2内に形成される平等電界
に近く、かつ、強い電界も利用して平等電界領域が極め
て広い放電管としているので、放電管外部に位置する近
接導体による影響が少なくなり、斯かる近接導体に起因
する放電開始電圧のばらつき等を防ぐことができる。
【0022】またさらに、上記電極5a,5bの曲面形
状の周縁部分5a′,5b′が外囲器2内に面していな
いので、斯かる曲面形状部分の加工精度が全く問題とな
らず、上記電極の製造が極めて容易となる。そして、斯
かる電極5a,5bを内周面に段部8を有する外囲器2
に封着して組み立てるだけでよいので、放電管の製造コ
ストを極めて安価に抑えることができる。
【0023】さらに、上記一方の電極5aが外囲器2に
形成された取付凹部9内に嵌入されているので、上記一
方の電極5aから他方電極5bまでの外囲器2の外壁面
に沿った距離が長くなり、外囲器2の外面に沿った沿面
放電の発生を防ぐことができ、上記電極面5a″,5
b″間において十分な放電開始電圧をもって放電させる
ことができる。
【0024】ここで、本参考例の場合、上記外囲器2を
アルミナセラミックとし、その肉厚tを2mm、内径
を20mm、また、段部8の厚さtを1mm、電
極面5a″,5b″の電極間隙Gを6mmとし、放電管
1内に封入される放電気体をアルゴンガスとし、その圧
力を6kg/cmとして測定したところ、放電開始電
圧の平均値が20kvとなり、放電開始電圧の最大値と
最小値との差が上記平均値に対して4.3%となり、放
電が極めて安定することが判明している。また、上記放
電気体として窒素ガスを封入しても、放電開始電圧のば
らつきが小さいことが判明している。
【0025】なお、上記放電管1において、上記した外
部沿面放電を生ずる電圧より放電開始電圧が低ければ、
上記したように一方の電極5aを外囲器2の取付凹部9
内に嵌入する必要がなく、上記他方の電極5bのように
単に外囲器2の端面に電極5aを封着するだけでよい。
【0026】また、上記メタライズされた導電面3a,
3bの全体が電極5a,5bの封着部と説明したが、上
記導電面3a,3bは外囲器2内に電界を形成させる作
用を有していればよいので、上記電極5a,5bの封着
を導電面の一部で行うか、または、導電面以外の部分で
他の手段により行うようにしてもよい。
【0027】ところで、図1の参考例には改良の余地の
あることが判明した。即ち、図1に示した放電管1の外
囲器2を透明なパイレクッスガラスで形成して放電管1
を組み立てて実験を行った結果、外囲器2の内壁と電極
5a,5bとが接触する部分(図1のA,B部分)で放
電が生じる場合があり、この付近の電界が強くなってい
ることが判明した。
【0028】そこで、図1に示した参考例の放電管1を
改良したのが、図2に示す本発明の実施例に係る放電管
1である。 即ち、図2に示したように、円筒状外囲器2
の両端周縁部分に切欠き部10,10を形成し、この各
切欠き部10の端面10aをメタライズ3により金属化
された導電面とし、この金属化した各端面10aに、上
記外囲器2の両端部に対向して配設される外囲器2とほ
ぼ同径の略皿状に形成された電極5a、5bの周縁フラ
ンジ部11を封着するようにした。また、上記両端部に
電極5a,5bが封着された外囲器2を、沿面放電防止
筒12内に所定の接着材13を介して収納、固定したも
のである。なお、符号6は、放電気体の封入パイプであ
る。
【0029】本実施例においては、外囲器2と電極5
a,5bとのメタライズ3による導電面であり、かつ、
封着部分が外囲器2の外周縁部に位置し、外囲器2の内
部に面するものではないので、外囲器2の内壁と電極5
a,5bとが接触する部分の電界を弱めることができ、
この部分での放電の発生を防ぐことができ、より安定し
た放電を得ることができる。
【0030】また、上記したように電極面5a″,5
b″間に形成される電界と外囲器2内に形成される電界
とを利用して平等電界領域が極めて広い放電管を得るよ
うにしているが、一般的に、電界物質の違いにより外囲
器2内に形成される電界が電極面5a″,5b″間に形
成される電界よりやや弱められて、外囲器2内に形成さ
れる等電位面が放電管の中央から両端側にやや傾く傾向
にあるが、本実施例によれば、外囲器2の切欠き端面1
0a部分で電極5a,5bが封着されているので、電極
5a,5bから外囲器2に対して電位が与えられるいわ
ゆる導電面が上記電極面5a″,5b″より相手電極側
に接近して配置されるようになり、上記した外囲器2内
の電界の歪みを補正して、電極面5a″,5b″間及び
外囲器2内に形成される電界の等電位面を歪みのないも
のとすることができ、放電管内に形成される電界をより
平等電界に近づけることができ、放電をより安定させる
ことができる。
【0031】ここで、上記導電面の配設位置、即ち図2
中a部とb部との関係は、各種実験から、外囲器2の誘
電率をε、比例定数をKとすると、 b=K・a/ε となり、Kとしては1〜3が最適であることが判明して
いる。
【0032】そして、上記外囲器2をアルミナセラミッ
クとし、その肉厚tを2mm、内径rを6mm、a
部を1mm、b部を0.2mmとし、また、電極間隙G
を6mm、封入するアルゴンガスの圧力を6kg/cm
として測定したところ、放電開始電圧の平均値が20
kvとなり、放電開始電圧の最大値と最小値との差が上
記平均値に対して4.0%程となり、放電が安定するこ
とが判明している。また、上記放電気体として窒素ガス
を封入しても、放電開始電圧のばらつきが小さいことが
判明している。
【0033】なお、上記したように外囲器2の切欠き端
面10a部分で電極5a,5bが封着されており、いわ
ゆる導電面と電極の封着部との位置が一致しているが、
上記切欠き端面10a部分が導電面として機能するもの
であれば、電極5a,5bの外囲器2への封着部は、メ
タライズによる封着部が外囲器2の内部に面しない範囲
であれば上記切欠き端面10a部分以外の場所でもよ
く、この場合、上記導電面としてのメタライズ面が互い
に平行である必要はなく、例えば外囲器2の外壁に塗布
する形でもよい。
【0034】また、上記沿面放電防止筒12は、セラミ
ック等の絶縁物である必要はなく、安価なプラスチック
であってもよく、また、上記外囲器2の外部沿面放電を
生ずる電圧が本来の放電管の放電開始電圧より高けれ
ば、上記沿面放電防止筒12を使用する必要がない。
【0035】図3は図2の変形例を示したもので、上記
したように図2中外囲器2のb部の寸法が0.2mmと
極めて小さく、上記切欠き部10が極めて小さく形成さ
れており、斯かる切欠き端面10a部分に封着される電
極5a、5bの周縁フランジ部11の曲げ形状もその曲
げの度合いが極めて小さいので、上記電極5a,5bを
上記周縁フランジ部11を形成することなく単なる円盤
平板状として形成し、斯かる電極5a,5bの電極面1
4と上記メタライズされた切欠き端面10aとの間に銀
ろう等のろう材15を介在させるようにしたものであ
る。
【0036】このようにすれば、上記ろう材の15のろ
う付け代で上記外囲器2のb部の寸法を吸収することが
でき、上記電極5a,5bに単なる円盤状の平板を使用
することで、斯かる電極の製造コストをより抑えること
ができる。
【0037】図4は本発明の他の実施例を示したもの
で、図2に示した放電管1において(本実施例の場合、
沿面放電防止筒12は省略されている)、外囲器2の両
端部に封着される電極5a,5bと外囲器2の両端面と
の間にタングステン、モリブデン、タルタル等の高融点
金属よりなるスパッタ防止板16を介在させ、このスパ
ッタ防止板16で外囲器2内に面する電極5a,5bの
表面(電極面5a″,5b″)を覆うようにしたもので
ある。
【0038】ここで、上記スパッタ防止板16は、セラ
ミック等からなる外囲器2の熱膨張係数と等しくする必
要性から42アロイ等の材料で形成されている上記電極
5a,5bの中心部分において溶接等により固着されて
おり、また、上記スパッタ防止板16の周縁部には、膨
張収縮を可能にするべく、僅かな間隙17が設けられて
いる。
【0039】従って、本実施例においては、上記スパッ
タ防止板16により、陰極となる一方の電極5a又は5
bのスパッタリングを防ぐことができ、これにより、陰
極スパッタに起因する外囲器2内面の汚れ、及びこの汚
れに起因する放電管の内部沿面放電の発生を防ぐことが
でき、放電管の耐久性を高めることができると共に、よ
り放電を安定させることができる。
【0040】なお、上記スパッタ防止板16を必ずしも
両電極5a,5bに設ける必要はなく、陰極となる一方
の電極側に設けるだけでも十分な効果が得られる。
【0041】また、図5及び図6は本発明のさらに他の
実施例を示したもので、図2に示した放電管1において
(本実施例の場合も、沿面放電防止筒12は省略されて
いる)、外囲器2の両端内周部には、外囲器2と同様な
セラミック等の絶縁物で形成され中央に開口部18aを
有するワッシャー状の張出部18がガラスフリット等に
より固着されている。また、上記外囲器2の両端外周部
の切欠き端面10a部分には、メタライズ等の手段によ
り金属化された導電面3が形成されており、この部分に
電極5a,5bが封着されるようになっている。また、
上記張出部18の開口部18aを介して電極5a,5b
の表面(電極面5a″,5b″)が外囲器2内に面する
ようになっており、斯かる部分には、上記電極面5
a″,5b″を覆うようにスパッタ防止板19が配設、
固着されている。
【0042】ここで、上記スパッタ防止板19の内端面
19aは、上記張出部18の内端面18bより外方に位
置しており、スパッタ防止板19が張出部18で囲まれ
るようになっている。また、上記張出部18の内端面1
8bより内方に導電面としての上記切欠き端面10aが
位置するようになっている。そして、図6中の各部の寸
法関係は、上記張出部18の誘電率をε、外囲器2の
誘電率をεとすると、 e=f/ε b=K・a/ε 但し K=1〜3 の関係にある時に、張出部18の内端面18bを延長し
た面hの電界が均一で平等電界に近くなり、放電開始電
圧のばらつきが小さいことが各種実験から判明してい
る。
【0043】そして、本実施例においては、上記したよ
うに電極として機能するスパッタ防止板19部分が張出
部18で囲まれて、張出部18で形成される電界で囲ま
れているので、斯かる張出部18に形成される電界が平
等電界となることで放電開始電圧のばらつきを小さくす
ることができ、スパッタ防止板19の表面形状が平面状
でなくても問題がないことが判明している。また、上記
スパッタ防止板19の加工精度がそれほど高くなくても
十分であり、さらに、スパッタ防止板19の周縁部を面
とりすれば、より放電開始電圧のばらつきをなくせると
共に、放電維持電圧を小さくできることが判明してい
る。
【0044】さらに、放電経路が放電管内径全体でな
く、張出部18の開口部18aに位置するスパッタ防止
板19部分に限定されているので、より放電を安定化さ
せるこができ、また、スパッタ防止板19を小径とする
ことで、スパッタ防止板19のコストを抑えることがで
きる。
【0045】またさらに、上記張出部18により放電管
1の内部沿面距離を長くすることができ、内部沿面放電
の発生を抑えて、より放電を安定させることができる。
【0046】ここで、本実施例の場合、上記外囲器2を
誘電率約9のアルミナセラミックとし、その外径r
10mm、内径rを6mm、また、図6中a部を1m
m、b部を0.2mm、e部を0.1mm、f部を0.
5mmとし、さらに、電極として機能するスパッタ防止
板19間の放電間隙Gを6mm、上記張出部18の開口
部18aの穴径rを2mmとし、封入するアルゴンガ
スの圧力を6kg/cmとして測定したところ、放電
開始電圧の平均値が20kvとなり、放電開始電圧の最
大値と最小値との差が上記平均値に対して3.4%とな
り、放電が極めて安定することが判明している。
【0047】なお、上記実施例では、上記導電面3が上
記張出部18の内端面18bよりさらに相手電極側に接
近して設けられているが、これは最適な条件を示したも
ので、上記電極5が上記張出部18または外囲器2に接
する部分より相手電極側に接近して上記導電面3を設け
るだけでも、上記放電空間S内を平等電界に近づける効
果を十分に奏することが判明している。
【0048】また、上記張出部18及びこれに囲まれた
スパッタ防止板19部分を陰極となる一方の電極側に設
けるだけで十分な効果が得られることが判明している。
【0049】さらに、上記実施例では、上記切欠き端面
10aに設けられた導電面3で電極5a,5bを封着す
るように説明したが、上記導電面3は、これに電極5の
電位が与えられて、外囲器2内に平等電界に近い電界を
形成する作用を有していればよいので、上記電極5の封
着を、上記切欠き端面10a部分以外の、例えば図5に
示したC,D部分等の端部をメタライズして、この部分
で行うようにしてもよい。
【0050】また、図7乃至図9も本発明の他の実施例
を示したもので、本実施例においては、封入パイプを介
さずに放電管1内に放電気体を封入するようにしたもの
である。
【0051】即ち、略円筒状の外囲器2の両端内周部に
は、外囲器2と同様なセラミック等の絶縁物で形成され
中央に開口部20aを有する張出部20がガラスフリッ
ト等により予め固着されており、これにより、上記張出
部20を有する外囲器2の両端部分に切欠き部21が形
成されるようになっている。また、上記張出部20を有
する外囲器2とは別に、外囲器2とほぼ同径で、後述す
るように放電管1を組み立てた時に上記切欠き部21に
位置する周縁フランジ部22が形成された略皿状の電極
5a,5bが設けられており、この電極5a,5bに
は、予めそれぞれ、放電管を組み立てた時に放電管の内
面側となる面の中央部に、上記張出部20の開口部20
a内に位置するようにスパッタ防止板23が固着される
と共に、放電管の外面側となる面の中央部に、外部と導
通するための接続部24が固着されるようになってい
る。
【0052】また、上記切欠き部21の端面21a部分
は、メタライズ3により金属化された導電面とされてお
り、この切欠き部21には、図8に示したような一面側
に突起部25aが形成されたリング状のろう材25が、
突起部25aが形成されていない面が上記メタライズさ
れた端面21aと対面するように配設されるようになっ
ている。
【0053】本実施例においては、上記予め形成した張
出部20を有する外囲器2の両端部に、上記ろう材25
を介して上記スパッタ防止板23及び接続部24を有す
る電極5a,5bを配設し、図示しない治具で図面を9
0゜回転した状態で上端部に重錘を載せ、これらを放電
管1の形状に組み立てた状態で、この組み立て体26全
体を図示しない排気充填装置の容器中に収容し、上記ろ
う材25が溶融しない程度に組み立て体26を加熱しな
がら脱ガス及び排気を行うものである。
【0054】ここで、上記組み立て体26には、上記ろ
う材25の突起部25aにより微小間隙が形成されてお
り、この間隙を介して上記排気がなされるようになって
いる。そして、上記排気が終了したら、上記排気充填装
置の容器中にアルゴンガス等の放電気体を所定圧力で充
満させ、さらに、上記容器を加熱することで上記組み立
て体26全体を加熱して上記ろう材25を溶融させ、そ
の後、組み立て体26全体を徐冷させることで、内部に
アルゴンガス等の放電気体が封入された図9に示すよう
な放電管1が形成されるようになっている。
【0055】従って、本実施例においては、上記した各
実施例と同様に電極5a,5b間の電界が平等電界に近
似することで放電を安定させることができると共に、放
電管の製造、組み立てを容易にすることができ、また、
スパッタ防止板23によりスパッタリングを防いで、陰
極スパッタに起因する外囲器2内面の汚れ及びこの汚れ
に起因する放電管1の内部沿面放電の発生を防ぐことが
でき、さらに、上記外囲器2内周部の張出部20により
放電管1の内部沿面距離を長くすることができ、より内
部沿面放電の発生を抑えることができる。また、スパッ
タ防止板23を上記張出部20の開口部20aに配設可
能に形成することで、スパッタ防止板23を小径とする
ことができ、スパッタ防止板23のコストを抑えること
ができる。さらに、封入パイプを必要としないので、そ
の分コストを抑えることもできる。
【0056】また、図10乃至図12は、上記図4に示
した形状で、内部に放電気体が封入された放電管1を封
入パイプを介さずに、上記図7乃至図9に示した実施例
と同様の手順で形成するようにしたものである。ここ
で、上記手順はすでに説明したものと同じであるので、
同一該当箇所に同一符号を付してその説明を省略する。
【0057】従って、本実施例においても、上記各実施
例と同様の作用、効果を得ることができ、放電の安定し
た放電管1を極めて容易に製造することができる。
【0058】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、種々変更することができるものであり、
図2乃至図6に示した各実施例においては、放電管1と
外部とを導通する接続部が開示されていないが、図7乃
至図12に示したような接続部を適宜設ければよく、ま
た、封入パイプ6を外部と導通する接続部として兼用し
てもよい。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る放電管
によれば、絶縁物からなる筒状の外囲器の両端部に相対
向する放電電極を設け、上記外囲器内に放電気体を封入
してなる放電管において、上記外囲器の両端部のうち少
なくとも一方の端部の、上記外囲器の内壁面よりも該外
囲器の外壁面寄りの端部部分であって、かつ、上記一方
の端部よりも上記外囲器の他方の端部寄りの端部部分
に、導電部が設けられており、上記導電部には、上記一
方の端部に設けた上記放電電極に与える電位と同じ電位
が与えられる構成とした。 このため、外囲器の少なくと
も一方の端部に設けた導電部が、外囲器の内壁面よりも
外壁面寄りに位置していることから、一方の端部の放電
電極に与える電位と同じ電位を導電部に与えると、他方
の端部の放電電極、或は、他方の端部の導電部との間の
電位差により、外囲器の中実部分に電界が形成される。
しかも、外囲器の中実部分を電界物質とする、一方の端
部の導電部と、他方の端部の放電電極、或は、他方の端
部の導電部との間の電界は、外囲器の内部空間を電界物
質とする両放電電極間の電界よりも、電界物質の相違に
より弱くなるが、外囲器の少なくとも一方の端部に設け
た導電部が、外囲器の一方の端部よりも外囲器の他方の
端部寄りの端部部分に位置していることから、他方の端
部寄りに位置する分だけ外囲器の中実部分に形成される
電界が強くなり、これにより、外囲器の内部の等電位面
が歪むことがない。 従って、両放電電極間に形成される
電界と外囲器の中実部分内に形成される電界とが協働し
て平等電界を形成することで、平等電界領域が極めて広
い放電管を得ることができ、放電を極めて安定させるこ
とができる。 また、平等電界領域が極めて広いので、放
電間隙と放電管内径とがほぼ等しい状態でも放電管の全
体にわたって平等電界を形成することができ、これによ
り放電管全体の直径寸法を小さくすることができる。
らに、外囲器内に平等電界に近い確定された強い電界が
形成されているので、近接導体による影響が少なく、放
電をより安定させることができ、また、高度な加工精度
を要求されず、放電管の製造を極めて容易にすることが
できる。 また、本発明に係る放電管によれば、上記外囲
器の端部に、上記外囲器の内壁面より該外囲器の内方に
延出してなる張出部が形成されてなる構成とした。 この
ため、張出部が形成されている外囲器の端部において、
外囲器の両端方向における外囲器の内壁面の寸法が、外
囲器の内方への張出部の張出寸法に応じた分だけ長くな
り、これにより、外囲器の内部沿面距離が長くなり、よ
って、内部沿面放電の発生を抑えて、より放電を安定さ
せることができる。 さらに、本発明に係る放電管によれ
ば、上記導電部を上記外囲器の端部に対する上記放電電
極の封着部とする構成とした。 このため、外囲器の端部
に対する放電電極の封着部である導電部が、外囲器の
壁面よりも外壁面寄りに位置し、しかも、外囲器の一方
の端部よりも外囲器の他方の端部寄りの端部部分に位置
していることから、導電部、つまり、外囲器の端部に対
する放電電極の封着部が、外囲器の内部空間に露出する
ことがない。 従って、外囲器の両端部における各放電電
極の封着部の間に放電が発生し、この放電により、外囲
器の内部空間の電界のうち、外囲器の端部に対する放電
電極の封着部が露出する内部空間箇所の電界が、他の内
部空間部分の電界に比べて強くなることがなく、よっ
て、外囲器の内部空間における両放電電極間の放電をよ
り安定させることができる。 また、本発明に係る放電管
によれば、上記放電電極のうち上記外囲器内に露出する
放電電極部分が、スパッタ防止部材で覆われている構成
とした。 このため、外囲器内に露出する放電電極部分が
スパッタ防止部材で覆われていることから、陰極となる
放電電極におけるスパッタリングの発生とそれに伴う放
電電極の汚れ、さらには、この汚れによる外囲器の内部
沿面放電の発生をいずれも防ぎ、放電をより安定させる
ことができる。 さらに、本発明に係る放電管によれば、
絶縁物よりなる外部沿面放電防止部材を、上記導電部の
うち上記外囲器の外方に露出する導電部部分を覆うよう
に配設する構成とした。 このため、導電部のうち外囲器
の外方に露出する導電部部分が絶縁物よりなる外部沿面
放電防止部材で覆われていることから、外囲器の外方に
露出する外囲器の両端部の導電部部分間に、外囲器の外
壁面に沿って放電が発生しようとしても、これが外部沿
面放電防止部材により阻止され、その結果、外囲器の内
部空間における両放電電極間の放電をより安定させるこ
とができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電管の基礎となる参考例として
の放電管を示す断面図である。
【図2】本発明に係る放電管の一実施例を示す断面図で
ある。
【図3】図2に示す放電管の変形例を示す要部断面図で
ある。
【図4】本発明に係る放電管の他の実施例を示す断面図
である。
【図5】本発明に係る放電管のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図6】図5に示す放電管の要部拡大断面図である。
【図7】本発明に係る放電管のさらに他の実施例を示す
組み立て断面図である。
【図8】図7に示す放電管に使用するろう材の斜視図で
ある。
【図9】図7に示す放電管の組み立て後の状態を示す断
面図である。
【図10】本発明に係る放電管のさらに他の実施例を示
す組み立て断面図である。
【図11】図10に示す放電管に使用するろう材の斜視
図である。
【図12】図10に示す放電管の組み立て後の状態を示
す断面図である。
【図13】従来の放電管を示す断面図である。
【符号の説明】
S 放電空間 G 放電間隙 1 放電管 2 外囲器 3 メタライズ面(導電面) 5,5a,5b 電極 5a″,5b″ 電極面 6 封入パイプ 8 段部 9 取付凹部 10,21 切欠き部 11,22 周縁フランジ部 15,25 ろう材 16,19,23 スパッタ防止板 18,20 張出部 24 接続部 26 組み立て体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−84585(JP,A) 特開 平3−62485(JP,A) 実開 昭61−70392(JP,U) 実開 昭63−79087(JP,U) 実開 昭58−113290(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁物からなる筒状の外囲器の両端部に
    相対向する放電電極を設け、上記外囲器内に放電気体を
    封入してなる放電管において、 上記外囲器の両端部のうち少なくとも一方の端部の、上
    記外囲器の内壁面よりも該外囲器の外壁面寄りの端部部
    分であって、かつ、上記一方の端部よりも上記外囲器の
    他方の端部寄りの端部部分に、導電部が設けられてお
    り、 上記導電部には、上記一方の端部に設けた上記放電電極
    に与える電位と同じ電位が与えられる、 ことを特徴とする放電管。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放電管において、上記外
    囲器の端部に、上記外囲器の内壁面より該外囲器の内方
    に延出してなる張出部が形成されてなることを特徴とす
    る放電管。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の放電管において、上記外
    囲器の両端方向における上記張出部の両端面のうち、上
    記外囲器の内方寄りに位置する内端面が、上記外囲器の
    両端方向における上記放電電極の両端面のうち、上記外
    囲器の内方寄りに位置する内端面よりも、上記外囲器の
    両端方向における上記外囲器の内方寄り箇所に配置され
    ていることを特徴とする放電管。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の放電管
    において、上記導電部を上記外囲器の端部に対する上記
    放電電極の封着部とすることを特徴とする放電管。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の放電管
    において、上記放電電極のうち上記外囲器内に露出する
    放電電極部分が、スパッタ防止部材で覆われていること
    を特徴とする放電管。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載の放電管
    において、絶縁物よりなる外部沿面放電防止部材を、上
    記導電部のうち上記外囲器の外方に露出する導電部部分
    を覆うように配設したことを特徴とする放電管。
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