JPH0362485A - 高電圧スイッチ素子用ガス入り放電管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は高電圧で放電させる高電圧スイッチ素子用ガス
入り放電管に関する。

（従来の技術） ガス入り放電管は電子機器をサージから保護する避雷管
等に用いられる。第３図は避雷管に用いられるガス入り
放電管の従来例を示す０図でｌおよび２はライン電極、
３ａ、３ｂは放電電極、４は外囲器である。ライン電極
３ａ、３ｂは放電管内に不活性ガスを封入して外囲器４
の端面に気密にろう付けされる。

ガス入り放電管は放電電極の電極間間隔あるいは封入ガ
ス圧等を変えることによって放電電圧を変えることがで
きるが、たとえば避雷管として用いる場合、放電開始電
圧４００■程度を得るためには、放電電極の電極間間隔
を１ｍｍ　、外囲器内壁面と放電電極外壁面との間隔を
１ｍｍ、封入ガス圧をアルゴンガス２５０ｍｍ１１ｇ程
度としている。

ガス入り放電管は放電電極の電極間間隔を大きくし封入
ガス圧を高くしていくと放電電圧を１０ｋＶ程度以上に
することができるが、このように、高電圧で放電する現
象を利用して、１０ｋＶ〜２０ｋＶ程度の高電圧が印加
されたときに放電するスイッチ素子として利用すること
ができる。

（発明が解決しようとする課題） 上記のようにガス入り放電管を高電圧で作動するスイッ
チ素子として用いる場合は、高電圧下で安定的に放電さ
せる必要がある。このように、１０ｋＶ〜２０ｋＶもの
高電圧で放電するガス入り放電管を設計する場合は、従
来の低電圧用のガス入り放電管を設計する場合とは異な
る新たな問題点が生じる。

すなわち、低電圧で使用するガス入り放電管ではサージ
を回避するため、低電圧で放電しやすく設計されており
、外囲器の内面に沿って放電する現象（沿面放電）がお
きやすくしているのに対し、高電圧用のガス入り放電管
では、放電電極間で放電させる際に沿面放電がおきると
放電電圧が低下してしまい所定の放電電圧を維持するこ
とができなくなるため、この沿面放電が発生しないよう
にしなければならない。また、外囲器に用いられるセラ
ミック等は誘電体であるから、電極間に印加される電圧
が高くなればなるほど沿面放電が誘発されやすくなると
いう問題点がある。

そこで、本発明は上記問題点を解消すべくなされたもの
であり、その目的とするところはライン電極に高電圧を
印加した際に沿面放電を発生させることなく放電する高
電圧スイッチ素子用ガス入り放電管を提供しようとする
ものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を遠戚するため次の構成をそなえる。

すなわち、内部に高圧力でガスを封入して、筒状の外聞
器の両端にライン電極を気密にろう付けすると共に、ラ
イン電極のフランジの中央部から外囲器内で向かい合わ
せに放電電極を突設し、ｌ。

ｋ■以上の放電開始電圧で放電させる高電圧スイッチ素
子用ガス入り放電管であって、　前記外聞器の内壁に、
外囲器内壁の沿面距離を長くするコルゲーションを設け
たことを特徴とする。

（作用） 外囲器内面にコルゲーションを設けたことによって、外
囲器内面の沿面距離が長くなり、電極に高電圧を印加し
た際に沿面放電が発生することを防止する。

（実施例） 以下本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図は、本発明に係る高電圧スイッチ素子用放電管の
一実施例を示す断面図である。

図で１０および１２はライン電極で、それぞれのフラン
ジ１０ａ、１２ａの中央部から放電電極１０ｂ、１２ｂ
を向かい合わせに突出させて戒る。

放電電極１０ｂ、１２ｂは円柱状にフランジ１０ａ、１
２ａから突設されるもので、放電電極１０ｂ、１２ｂの
先端コーナ部は角丸に形成される。

１４は前記フランジ１０ａ、１２ａの外径と同一の外径
の筒状に形成したセラミック製の外囲器である。外囲器
の両端面にはメタライズを施しさらにニッケルめっきを
施して、フランジ１０ａ、１２ａを気密にろう付けして
いる。

１６は外囲器１４の内面中央部に一周させて設けた突縁
である。突縁１６の縁部も角丸に形成する。

１８は放電開始を誘発するために設けるトリガ線である
。このトリガ線１８は外囲器１２の内面にカーボン等の
細線をひいて形成するもので、フランジ１０ａ、１２ａ
と外囲器１４との接続部から前記突縁１６の基部付近ま
でひ＜、トリガ線１８の設置位置はとくに限定されない
が、実施例では放電電極をはさんだ対称位置に設け、ラ
イン電極１０とライン電極↓２とでは９０度ずれた位置
に設けている。

この実施例のガス入り放電管は、放電開始電圧を２０ｋ
Ｖに設定したもので、放電電極の電極間間隔３ｍｍ　、
突縁の幅４．０ｍｍ、突縁の段差２．０ｍｍ、突縁部の
内径１１．５ｍｍに設定している。また、封入ガスとし
てクリプトンガスを用い、これを１５　ｋ　ｇ　／　ｃ
ｍ　’で封入した。

この実施例のガス入り放電管を用い、くり返し放電を行
って放電特性を観察したところ、放電開始電圧２０ｋＶ
で安定に放電することかたしかめられた。また、多数回
のくり返し放電について放電電圧が低下しないことがら
沿面放電が発生していないことかたしかめられた。なお
、沿面放電が発生した場合は放電電圧が２０ｋＶよりも
明らかに低い電圧で放電するので、放電電圧を測定する
ことによって沿面放電が発生したかどうかは容易に判定
することができる。

上記のように沿面放電を発生させることなく放電させる
ことができたのは、外囲器１４内壁に突縁１６を設けた
ことにより、外囲器１４の沿面距離が長くなり、外囲器
の内面に沿って放電することを防止したことによるもの
と考えられる。

第２図は沿面放電を防止するガス入り放電管の他の実施
例を示す。この実施例では上記例とは異なり、外囲器１
４ａの中途に段差２０を設け、外囲器１４ａの内径をラ
イン電極１０側よりもライン電極１２側で拡径させてい
る。この実施例では放電電極の電極間間隔３ｍｍ　、段
差２ｍｍである。

この例の場合も段差２０を設けたことにより外囲器１４
ａの沿面距離を長くすることができ、沿面放電を防止す
ることができる。

なお、沿面放電は外囲器１４の内壁を伝うようにして生
じるから、上記のように突縁１６あるいは段差２０を設
けた作用は、沿面距離を長くすることに加えて、突縁１
６および段差２０が放電を伝える際のバリアとなって放
電を伝えにくく作用しているとも考えられる。

また、上記例ではそれぞれ１つの突縁１６を設ける例と
１つの段差を設ける例について示したが、外囲器１４の
沿面距離を長くシ、外囲器１４の内壁に凹凸縁や段差等
を形成するものであればそのサイズ、設置数、設置位置
等はとくに限定されるものではなく、外囲器１４の内壁
にコルゲーション（凹凸縁や段差を総称する概念として
用いる）を設けることによって沿面放電を防止し、高電
圧で安定した放電を発生させることができる。

以上、本発明について好適な実施例を挙げて種々説明し
たが１本発明はこの実施例に限定されるものではなく、
発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得る
のはもちろんのことである。

（発明の効果） 本発明に係る高電圧スイッチ素子用ガス入り放電管は、
外囲器の内壁にコルゲーションを設けることによって、
放電開始電圧が１ＯｋＶ〜２０ｋＶ程度の高電圧の場合
であっても沿面放電を効果的に防止することができるか
ら、ガス入り放電管を高電圧で安定に作用させることが
できて、高電圧用のスイッチ素子として好適に利用する
ことができるという著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る高電圧スイッチ素子用ガス入り放
電管の一実施例を示す断面図、第２図は他の実施例を示
す断面図、第３図は避雷管として用いたガス入り放電管
の従来例を示す断面図である。 ４・・・外囲器　１０．１２・・・ライン電極、１０ａ
、１２ｂ−−−フランジ、　　１０ｂ、１２ｂ・・・放
電電極、　１４・・・外囲器、　１６突縁、１８・・・
トリガ線、　　２０・・・段差。 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、内部に高圧力でガスを封入して、筒状の外囲器の両
   端にライン電極を気密にろう付けすると共に、ライン電
   極のフランジの中央部から外囲器内で向かい合わせに放
   電電極を突設し、１０ｋＶ以上の放電開始電圧で放電さ
   せる高電圧スイッチ素子用ガス入り放電管であって、前
   記外囲器の内壁に、外囲器内壁の沿面距離を長くするコ
   ルゲーションを設けたことを特徴とする高電圧スイッチ
   素子用ガス入り放電管。