JP2751514B2 - 音響信号再生装置 - Google Patents

音響信号再生装置

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JP2751514B2
JP2751514B2 JP2008517A JP851790A JP2751514B2 JP 2751514 B2 JP2751514 B2 JP 2751514B2 JP 2008517 A JP2008517 A JP 2008517A JP 851790 A JP851790 A JP 851790A JP 2751514 B2 JP2751514 B2 JP 2751514B2
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潔文 稲永
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康博 飯田
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • H04S1/002Non-adaptive circuits, e.g. manually adjustable or static, for enhancing the sound image or the spatial distribution
    • H04S1/005For headphones

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Description

【発明の詳細な説明】 A 産業上の利用分野 本発明は、音響信号をヘッドホン装置により再生する
音響信号再生装置に関する。
B 発明の概要 本発明は、基準信号源から送出される位置検出用の基
準信号を聴取者の頭部上の2箇所に配設される一対の信
号検出器により感受し、これら信号検出器の出力信号に
基づいて演算手段により仮想音源から聴取者の両耳に至
る音響伝達特性を求め、この伝達特性に基づいて音響信
号を音響信号処理手段より処理することによって、仮想
音源に対するバイノーラル再生を行う音響信号再生装置
であって、上記一対の信号検出器の少なくとも一方の検
出レベルが基準レベルよりも低下したことをレベル検出
手段により検出し、その検出出力に基づいて、上記ヘッ
ドホン装置に供給する音響信号を制御手段により制御す
ることによって、安定したバイノーラル再生動作を行う
ことができるようにしたものである。
C 従来の技術 従来、音響信号をヘッドホンユニットにより再生する
ヘッドホン装置のように、聴取者の頭部に装着されるこ
とにより両耳介近傍の対応して支持される一対のヘッド
ホンユニットによりを用いて音響信号の再生を行う場合
に、音像の方向感や頭外定位感等を良好なものとする方
法として、バイノーラル方式が知られている。
このバイノーラル方式を採用した音響再生システム
は、例えば、特公昭53−283号公報に記載されているよ
うに、ヘッドホン装置により再生される音響信号に対し
て、予め所定の信号処理を施すものである。
ここで、音像の方向感や頭外定位感等は、左耳及び右
耳の聴取する音の音量差や時間差、位相差等により決定
される。
上記信号処理とは、例えば聴取者から離間させて配置
されたスピーカ装置により音響再生を行う場合に、音源
すなわちスピーカ装置から聴取者の左右の耳までの距離
を差異及び聴取者の頭部近傍での反射や回折等により生
ずる音響効果と等化な音響効果が、ヘッドホン装置によ
り再生される音響出力において生ずるようにする信号処
理である。このような信号処理は、例えば、左耳用及び
右耳用の音響信号に上記音響効果に対応するインパルス
レスポンスを畳込み積分する処理により行われる。
ところで、聴取者から離間させて配置されたスピーカ
装置により音響再生を行う場合には、聴取者が移動した
り頭部の方向を回転させても音像の絶対的な位置は変化
しないので、聴取者の感じる音像の相対的な方向及び位
置が変化する。これに対し、ヘッドホン装置を用いてバ
イノーラル方式により音響再生を行う場合には、聴取者
が頭部の方向を回転させるとヘッドホン装置も該頭部と
ともに回転させられるので、聴取者の感じる音像の相対
的な方向及び位置は変化しない。
このようにヘッドホン装置を用いてバイノーラル再生
を行う場合には、聴取者の頭部の方向変化に対する音像
の変位状態の差異によって、音場が聴取者の頭部内に形
成されてしまい、音像を聴取者の前方に定位させること
が困難であり、しかも、その前方の音像は上昇してしま
う傾向がある。
そこで、従来、特開昭42−227号公報や特公昭54−192
42号公報に記載されているように、聴取者の頭部の方向
変化を検出し、この検出結果に基づいて上記信号処理の
状態を変化させることにより、ヘッドホン装置において
良好な前方定位感が得られるようにした音響信号再生シ
ステムが提案されている。このような音響信号再生シス
テムにおいては、聴取者の頭部に所謂ジャイロコンパス
や磁針等の方向検出装置が配設されている。そして、上
記方向検出装置による検出結果に基づき、音響信号を処
理する上記レベル調整回路や遅延回路等を制御するよう
にして、聴取者から離間されて配置されたスピーカ装置
による音響再生と同様の音場感を得ようとするものであ
る。
D 発明が解決しようとする課題 ところで、上述の如きジャイロコンパス等による方向
検出装置をヘッドホン装置に設けた従来のバイノーラル
音響再生システムでは、聴取者の頭部の方向変化に応じ
て音響信号に施す信号処理の内容を制御することによ
り、原理的に良好な音像定位感を得ることができである
が、上記聴取者の頭部の方向変化を検出ための方向検出
装置が大型で重量も大きな機構となるために、聴取位置
を固定した据え置き型の構成を採用せざるを得ないでい
た。
すなわち、上記ジャイロコンパス等による方向検出装
置は、自由に動き回る聴取者の頭部にヘッドホン装置と
ともに装着して使用するには大型で重量も大き過ぎると
いう問題点があり、携帯型のヘッドホン装置には実用に
適しない。
そこで、本発明は、上述の如き従来の実情に鑑み、自
由に動き回る聴取者の頭部に装着されるヘッドホン装置
により安定したバイノーラル再生を行うことが音響再生
装置を提供することを目的とする。
E 課題を解決するための手段 本発明は、上述の目的を達成するために、位置検出用
の基準信号を送出する基準信号源と、聴取者の頭部上の
2箇所に配設され、上記基準信号源から送出される基準
信号を感受する一対の信号検出器と、上記一対の信号検
出器の出力信号に基づいて仮想音源に対する伝達特性を
求める演算手段と、上記演算手段により求められた伝達
特性を示す情報に基づいて左チャンネル及び右チャンネ
ルの音響信号をそれぞれ処理する音響信号処理手段とを
備え、上記音響信号処理手段を介した音響信号をヘッド
ホン装置により再生する音響信号再生装置であって、上
記一対の信号検出器の少なくとも一方の検出レベルが基
準レベルよりも低下したことを検出するレベル検出手段
と、このレベル検出手段の検出出力に基づいて、上記ヘ
ッドホン装置に供給する音響信号を制御する制御手段を
設けたことを特徴とする。
F 作用 本発明に係る音響信号再生装置において、演算手段
は、基準信号源から送出される位置検出用の基準信号を
感受する一対の信号検出器の出力信号に基づいて、仮想
音源に対する伝達特性を求めて、上記伝達特性を示す情
報を音響信号処理手段に与える。そして、音響信号処理
手段は、上記演算手段により求められた伝達特性に基づ
いて左チャンネル及び右チャンネルの音響信号をそれぞ
れ処理し、信号処理済の音響信号を一対のヘッドホン装
置に供給する。また、レベル検出手段は、上記一対の信
号検出器の少なくとも一方の検出レベルが基準レベルよ
りも低下したことを検出する。これにより、上記演算手
段により求められた伝達特性が適正でないことを検出す
る。そして、制御手段は、上記レベル検出手段の検出出
力に基づいて、上記ヘッドホン装置に供給する音響信号
を制御する。
G 実施例 以下、本発明に係る音響信号再生装置の一実施例につ
いて、図面に従い詳細に説明する。
この音響信号再生装置は、第1図に示すように、ヘッ
ドバンド(1)により聴取者の頭部(M)に装着され該
聴取者の左右両耳介の近傍に対応して一対のヘッドホン
ユニット(2L),(2R)を支持するようにしたヘッドホ
ン装置(10)を備える。
このヘッドホン装置(10)の上記ヘッドバンド(1)
には、支持アーム(3L),(3R)を突出形成した2個の
スライダ(4L),(4R)が摺動自在に装着されており、
基準信号源(11)から送出される位置検出用の基準信号
を感受する一対の信号検出器(5L),(5R)が上記支持
アーム(3L),(3R)の先端部分に設けられている。す
なわち、上記一対の信号検出器(5L),(5R)は、上記
ヘッドバンド(1)に摺動自在に装着されたスライダ
(4L),(4R)に突出形成された支持アーム(3L),
(3R)の先端部分に設けられることにより、上記ヘッド
バンド(1)及び一対のヘッドホンユニット(2L),
(2R)すなわちヘッドホン本体から離隔した位置に上記
支持アーム(3L),(3R)により支持されている。
この実施例において、上記基準信号源(11)は、超音
波信号源(12)と、この超音波信号源(12)からの超音
波信号を基準信号として送出する超音波スピーカ(13)
とから構成されている。そして、上記基準信号を感受す
る一対の信号検出器(5L),(5R)には、それぞれ超音
波マイクロホンが用いられる。
上記超音波スピーカ(13)から送出された超音波すな
わち上記位置検出用の基準信号は、第2図のAに示すよ
うに、所定の時間毎に所定レベルの超音波が間歇的に送
出されるバースト波や、あるいは、所定周期でレベルが
所定の変動をするようになされた所謂レベル変調波等の
ように、位相検出が可能になされた超音波である。
上記ヘッドホン装置(10)に設けられた上記一対の信
号検出器(5L),(5R)は、上記超音波スピーカ(13)
から送出される超音波を用いた位置検出用の基準信号を
感受して、聴取者と上記超音波スピーカ(13)との相対
位置関係に応じた時間遅れを有する第2図のB及びCに
示すような各検出信号を出力する。
上記一対の信号検出器(5L),(5R)は、上記ヘッド
バンド(1)に摺動自在に装着されたスライダ(4L),
(4R)に突出形成された支持アーム(3L),(3R)の先
端部分に設けられ、上記ヘッドバンド(1)及び一対の
ヘッドホンユニット(2L),(2R)すなわちヘッドホン
本体を聴取者の頭部に装着した状態で、ヘッドホン本体
から離隔した位置に上記支持アーム(3L),(3R)によ
り支持されるので、聴取者が移動したり、頭部を回転さ
せた場合にも、聴取者の頭部の陰になることなく、上記
超音波スピーカ(13)から送出される超音波を極めて良
好に感受して、上記位置検出用の基準信号を安定に且つ
正確に検出することができる。また、上記一対の信号検
出器(5L),(5R)は、上記ヘッドバンド(1)に沿っ
て上記スライバ(4L),(4R)を摺動させて、上記位置
検出用の基準信号の検出に最適な位置に調整することが
できる。例えば、上記ヘッドバンド(1)により聴取者
の頭部(M)に装着された該聴取者の左右両耳介の近傍
に対応して支持される上記ヘッドホンユニット(2L),
(2R)の位置は、聴取者の頭部(M)の形状や大きさに
依存し、個人差があるので、上記ヘッドホンユニット
(2L),(2R)の位置に対応するように上記一対の信号
検出器(5L),(5R)の位置を調整する。
これらの信号検出器(5L),(5R)により得られる各
検出信号は、演算装置(14)に供給される。
上記演算装置(14)は、上記位置検出用の基準信号の
上記各信号検出器(5L),(5R)による各検出信号が供
給されるレベル検出回路(15)並びに第1及び第2のエ
ッジ検出回路(16),(17)と上記超音波信号源(12)
からの超音波信号すなわち上記位置検出用の基準信号が
供給される第3のエッジ検出回路(18)を備える。
上記レベル検出回路(15)は、上記各信号検出器(5
L),(5R)による各検出信号の各信号レベルを基準レ
ベルと比較して、上記各検出信号の少なくとも一方の信
号レベルが上記基準レベルよりも低下すると例えば論理
「H」となる検出出力を制御回路(19)に供給する。こ
の制御回路(19)は、上記各検出信号の少なくとも一方
の信号レベルが上記基準レベルよりも低下したこと論理
「H」で示す上記レベル検出回路(15)の検出出力を受
けて、後述する音響信号処理回路(23)にホールド制御
信号を供給する。
また、上記第1及び第2のエッジ検出回路(16),
(17)は、上記各信号検出器(5L),(5R)による各検
出信号の各立ち上がりエッジを検出して、上記立ち上が
りエッジに対応する第2図のD及びEに示すような各パ
ルス信号を出力する。上記第1及び第2のエッジ検出回
路(16),(17)により得られる各パルス信号は、距離
算出回路(20)及び両耳時間差検出回路(21)に供給さ
れる。また、上記第3のエッジ検出回路(18)は、上記
超音波信号源(12)からの超音波信号の立ち上がりエッ
ジを検出して、上記立ち上がりエッジに対応する第2図
のFに示すようなパルス信号を出力する。上記第3のエ
ッジ検出回路(18)により得られるパルス信号は、上記
距離算出回路(20)に供給される。
上記距離算出回路(20)は、第2図中のΔT1で示す上
記第3のエッジ検出回路(18)により得られるパルス信
号と上記第1のエッジ検出回路(16)により得られパル
ス信号における対応するパルス間の時間差t1と、第2図
中にΔT2で示す上記第3のエッジ検出回路(18)により
得られたパルス信号と上記第2のエッジ検出回路(17)
により得られパルス信号における対応するパルス間の時
間差t2とを検出する。そして、これら各時間差t1,t2
音速Vとに基づき、第3図中に矢印l0で示す、上記超音
波スピーカ(13)と上記聴取者の頭部(M)の中心との
距離l0を算出する。
なお、上記音速Vは、予めこの距離算出回路(20)に
定数として設定しておいてもよく、また、気温、湿度、
気圧等の変動に伴って変更されるようにしておいてもよ
い。また、上記距離lの算出に際しては、上記各信号検
出器(5L),(5R)と上記頭部(M)の中心との位置関
係や、上記頭部(M)の形状や大きさに基づく補正を行
うようにしてもよい。
上記距離l0及び上記各時間差t1,t2を示す信号は、伝
達特性算出回路(22)に送られる。
上記両耳時間差検出回路(20)は、第2図中にΔT3
示す上記第1のエッジ検出回路(16)のパルス信号と上
記第2のエッジ検出回路(17)のパルス信号における対
応するパルス間の時間差t3を検出する。この時間差t3
示す信号は、上記伝達特性算出回路(22)に送られる。
上記伝達特性算出回路(22)では、上記各時間差t1,t
2,t3、上記距離l0、上記音速V及び上記頭部(M)の半
径rとを用いて、第3図中に矢印θで示す、上記頭部
(M)の方向を示す角度θを算出する。上記角度θ
は、例えば、 θ≒sin-1{V2(t1+t2)t3/4rl} ……(第1式) により求めることができる。そして、上記超音波スピー
カ(13)の位置を仮想音源の基準位置として、この基準
位置と聴取者の頭部(M)との相対位置関係を示す上記
角度θ及び距離l0の情報から、所望の仮想音源位置に
対する頭部(M)の上記頭部の回転角度θ位置及び仮想
音源からの相対距離lを算出して、上記所望の仮想音源
の指向性等を考慮した伝達特性を求める。
この伝達特性算出回路(22)により得られる仮想音源
の指向性等を考慮した伝達特性情報は、音響信号処理回
路(23)に供給される。
そして、上記ヘッドホンユニット(2L),(2R)に
は、音響信号供給源(24)から出力される左チャンネル
及び右チャンネル音響信号SL,SRが、上記音響信号処理
回路(23)から一対の増幅器(25L),(25R)を介して
供給される。
上記音響信号供給源(24)は、所定の左チャンネル及
び右チャンネル音響信号SL,SRを出力する装置であっ
て、例えば、各種の記録ディスク再生装置、記録テープ
再生装置、又は、電波受信装置等である。
上記音響信号処理回路(23)は、上記音響信号供給源
(24)から送られる上記左チャンネル及び右チャンネル
音響信号SL,SRに所定の信号処理を行う回路であり、こ
の伝達特性算出回路(22)により得られる仮想音源の指
向性等を考慮した伝達特性情報が供給される第1乃至第
4の信号処理部(26a),(26b),(26c),(26d)を
備えてなる。これら各信号処理部(26a),(26b),
(26c),(26d)では、上記伝達特性情報に基づいて、
聴取者に対向して離間されて配置された左チャンネル用
及び右チャンネル用の一対のスピーカ装置を仮想音源と
して左チャンネル及び右チャンネル音響信号SL,SRを再
生する場合の該聴取者の各耳に対する伝達特性を表現す
るインパルスレスポンスが設定される。
すなわち、上記第1の信号処理部(26a)は、右チャ
ンネル音響信号SRが再生された音響の右耳に対する伝達
特性を表現するインパルスレスポンス{hRR(t,θ)}
を設定する。上記第2の信号処理部(26b)は、右チャ
ンネル音響信号SRが再生された音響の左耳に対する伝達
特性を表現するインパルスレスポンス{hRL(t,θ)}
を設定する。上記第3の信号処理部(26c)は、左チャ
ンネル音響信号SLが再生された音響の右耳に対する伝達
特性を表現するインパルスレスポンス{hLR(t,θ)}
を設定する。上記第4の信号処理部(26d)は、左チャ
ンネル音響信号SLが再生された音響の左耳に対する伝達
特性を表現するインパルスレスポンス{hLL(t,θ)}
を設定する。
なお、これら各インパルスレスポンスは、予め仮想音
源の指向性等を考慮した伝達特性に対応させて設定し、
メモリ装置(ROM)等に記憶させておき、上記距離lと
角度θと角度θにより読出しアドレスを決定して読出す
ようにしてもよい。
この信号処理回路(23)において、上記右チャンネル
音響信号SRは、上記第1及び第2の信号処理部(26
a),(26b)に送られる。上記第1の信号処理部(26
a)では、上記インパルスレスポンス{hRR(t,θ)}の
畳み込み積分による信号処理を上記右チャンネル音響信
号SRに施す。また、上記第2の信号処理部(26b)で
は、上記インパルスレスポンス{hRL(t,θ)}の畳み
込み積分による信号処理を上記右チャンネル音響信号SR
に施す。
さらに、上記左チャンネル音響信号SLは、上記第3及
び第4の信号処理部(26c),(26d)に送られる。上記
第3の信号処理部(26c)では、上記インパルスレスポ
ンス{hLR(t,θ)}の畳み込み積分による信号処理を
上記左チャンネル音響信号SLに施す。また、上記第2の
信号処理部(26d)では、上記インパルスレスポンス{h
LL(t,θ)}の畳み込み積分による信号処理を上記左チ
ャンネル音響信号SLに施す。
そして、上記第1及び第3の信号処理部(26a),(2
4c)の出力信号は、右側用加算器(27R)により互いに
加算される。この右側用加算器(27R)の出力信号は、
上記右側増幅器(25R)を介して右耳用音響信号ERとし
て上記右側ヘッドホンユニット(2R)に送られて再生さ
れる。
また、上記第2及び第4の信号処理部(26b),(26
d)の出力信号は、左側用加算器(27L)により互いに加
算される。この左側用加算器(27L)の出力信号は、上
記左側増幅器(25L)を介して右耳用音響信号ELとして
上記左側ヘッドホンユニット(2L)に送られて再生され
る。
上述のように構成されてなる本発明に係る音響信号再
生装置においては、上記超音波スピーカ(13)の位置を
仮想音源の基準位置として、この基準位置と聴取者の頭
部(M)との相対位置関係を示す上記角度θ及び距離
l0の情報から、所望の仮想音源位置に対する頭部(M)
の上記頭部の回転角度θ位置及び仮想音源からの相対距
離lを算出して、上記所望の仮想音源の指向性等を考慮
した伝達特性を求め、この伝達特性を示す情報に基づい
て左チャンネル及び右チャンネルの各音響信号SL,SR
実時間で処理される。したがって、この音響信号再生装
置によれば、聴取者の移動及び頭部(M)の回転に伴う
伝達特性の変化に実時間で対応させた信号処理を行うこ
とにより、例えば、第4図のA,B,Cに仮想音源と聴取者
との相対位置関係を示すように、聴取者(P)に対向す
るように離間して前方に設置された一対のスピーカ装置
(SL),(SR)により音響信号を再生する場合と同様に
仮想音源が移動することのない良好な頭外定位感及び前
方定位感が得られる。
ここで、第4図には、聴取者(P)が一対のスピーカ
装置(SL),(SR)すなわち仮想音源に対してAに示す
ように位置している状態から仮想音源に近づいた状態を
Bに示し、さらに、聴取者(P)が頭部(M)を右スピ
ーカ装置(SR)側に回転した状態をCに示してある。こ
の実施例の音響信号再生装置では、上述のように聴取者
の移動及び頭部(M)の回転に伴う伝達特性の変化に実
時間で対応させた信号処理を行うことにより、仮想音源
が移動することのない良好な頭外定位感及び前方定位感
が得られ、上記第4図のA,B,Cのいずれの状態にも対応
するバイノーラル再生を行うことができる。
また、上記音響信号処理回路(23)は、上記レベル検
出回路(15)の検出出力が論理「H」の期間中、上記制
御回路(19)からのホールド制御信号を受けて、上記各
信号処理部(26a),(26b),(26c),(26d)の各演
算係数を上記レベル検出回路(15)の検出出力が論理
「H」となった直前の値にホールドする。
ここで、上記各信号検出器(5L),(5R)による各検
出信号の少なくとも一方の信号レベルが上記基準レベル
よりも低下している状態では、上記演算装置(14)にお
いて、上記各信号検出器(5L),(5R)による各検出信
号のエッジを検出する上記第1及び第2のエッジ検出回
路(16),(17)によるエッジ検出動作が正常に行われ
ず、上記伝達特性算出回路(22)により正常な伝達特性
情報を得ることができない。従って、上記各信号検出器
(5L),(5R)による各検出信号の少なくとも一方の信
号レベルが上記基準レベルよりも低下している状態で、
上記伝達特性算出回路(22)により得られる伝達特性情
報に基づいて、上記音響信号処理回路(23)で各チャン
ネルの音響信号SL,SRに処理を施してしまうと、上記各
ヘッドホンユニット(2L),(2R)による音響出力とし
て雑音が出力されてしまう。
この実施例の音響再生装置では、上述のように上記レ
ベル検出回路(15)の検出出力が論理「H」の期間中、
上記音響信号処理回路(23)において上記各信号処理部
(26a),(26b),(26c),(26d)の各演算係数を上
記レベル検出回路(15)の検出出力が論理「H」となっ
た直前の値にホールドすることにより、上記各ヘッドホ
ンユニット(2L),(2R)による音響出力として雑音が
出力されてしまうことがない。
なお、上記各信号処理部(26a),(26b),(26
c),(26d)の各演算係数をホールドする代わりに、上
記各ヘッドホンユニット(2L),(2R)に供給する各チ
ャンネルの音響信号SL,SRをミューティングさせる制御
信号を上記制御回路(19)から上記信号処理回路(23)
に供給するようにしても良い。
さらに、上記レベル検出回路(15)の検出出力が論理
「H」の期間に、上記各ヘッドホンユニット(2L),
(2R)に供給する各チャンネルの音響信号EL,ERをアラ
ーム音をミキシングするような制御信号を上記制御回路
(19)から上記信号処理回路(23)に供給するようにし
て、アラーム音の鳴らない範囲での使用を促すようにし
ても良い。
H 発明の効果 上述のように、本発明に係る音響信号再生装置では、
演算手段により、基準信号源から送出される位置検出用
の基準信号を感受する一対の信号検出器の出力信号に基
づいて、仮想音源に対する伝達特性を求めて、上記伝達
特性を示す情報を音響信号処理手段に与える。そして、
音響信号処理手段は、上記演算手段により求められた伝
達特性に基づいて左チャンネル及び右チャンネルの音響
信号をそれぞれ処理し、信号処理済の音響信号を一対の
ヘッドホン装置に供給するので、聴取者が移動した場合
にも仮想音源位置が移動することのない極めて自然な音
像定位感の得られる適正なバイノーラル再生を行うこと
ができる。
また、上記一対の信号検出器の少なくとも一方の検出
レベルが基準レベルよりも低下したことをレベル検出手
段により検出し、このレベル検出手段の検出出力に基づ
いて、上記ヘッドホン装置に供給する音響信号を制御手
段により制御することによって、上記一対の信号検出器
の少なくとも一方の検出レベルが基準レベルよりも低下
し上記演算手段により求められた伝達特性が適正でない
ときに、不要なノイズが上記ヘッドホン装置から出力さ
れてしまうのを防止することができる。
従って、本発明によれば、自由に動き回る聴取者の頭
部に装着されるヘッドホン装置により安定したバイノー
ラル再生を行う音響信号再生装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る音響信号再生装置の構成を模式的
に示すブロック図、第2図は上記音響信号再生装置の演
算装置に供給される信号の状態を概略的に示すタイムチ
ャート、第3図は上記音響信号再生装置の演算装置によ
り算出される距離及び角度を示す模式図、第4図は上記
音響信号再生装置によるバイノーラル再生の動作を説明
するための仮想音源と聴取者との相対位置関係を示す平
面図である。 (2L),(2R)……ヘッドホンユニット (5L),(5R)……信号検出器 (10)……ヘッドホン装置 (11)……基準信号源 (14)……演算装置 (15)……レベル検出回路 (19)……制御回路 (23)……音響信号処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢部 進 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−116900(JP,A) 特開 昭60−204200(JP,A) 実開 昭54−117208(JP,U) 特許2671327(JP,C2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置検出用の基準信号を送出する基準信号
    源と、聴取者の頭部上の2箇所に配設され、上記基準信
    号源から送出される基準信号を感受する一対の信号検出
    器と、上記一対の信号検出器の出力信号に基づいて仮想
    音源に対する伝達特性を求める演算手段と、上記演算手
    段により求められた伝達特性を示す情報に基づいて左チ
    ャンネル及び右チャンネルの音響信号をそれぞれ処理す
    る音響信号処理手段とを備え、上記音響信号処理手段を
    介した音響信号をヘッドホン装置により再生する音響信
    号再生装置であって、 上記一対の信号検出器の少なくとも一方の検出レベルが
    基準レベルよりも低下したことを検出するレベル検出手
    段と、 このレベル検出手段の検出出力に基づいて、上記ヘッド
    ホン装置に供給する音響信号を制御する制御手段を設け
    たことを特徴とする音響信号再生装置。
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