JP2751301B2 - 真空インタラプタ用電極の製造方法 - Google Patents

真空インタラプタ用電極の製造方法

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
    • H01H33/664Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings
    • H01H33/6643Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having disc-shaped contacts subdivided in petal-like segments, e.g. by helical grooves

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  • High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
  • Manufacture Of Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A. 産業上の利用分野 本発明は、アークを磁気回転駆動してしゃ断する真空
インタラプタ用磁気駆動型電極の製造方法に関する。
B. 発明の概要 アーク部の背面に補強板を備える真空インタラプタ用
電極を製造するに際し、補強板とする容器内に、アーク
部とする粉体を入れ、この粉体上に、接触部とする粉体
を重ね、さらにこれらの上に溶浸材料を載せ、この状態
で加熱し、アーク部と接触部に溶浸材料を溶浸させ、ア
ーク部と接触部とを一体化し、併せてアーク部と容器と
を拡散結合して一体化したものである。
C. 従来の技術 一般に、真空インタラプタは、第10図に示すように、
真空容器1内に、固定電極2を有する固定リード棒3と
可動電極4を有し上下動可能な可動リード棒5との内装
して構成される。図中、6は可動リード棒5を可動とし
ているベローズ、7は真空容器1内周をおおっているシ
ールドである。
このような真空インタラプタの電極2,4には、大電流
しゃ断能力特性、低さい断電流値特性、高耐電圧値特性
など種々の電気的特性が要求される。
しかしながら、これらの諸特性は相反する性質のもの
であるので、すべてを同時に達成することは難しい。し
たがって、従来より、真空インタラプタの用途に応じて
いずれかの特性を重視して電極材料を選択したり、特殊
な電極構造を採用したりしている。
このような状況のもと、同じ電極径でより電流しゃ断
性能を向上させるための代表例として、磁気駆動型の電
極が知られている。
磁気駆動型の電極の一例を第7図,第8図に示す。図
に示すように、この電極8は、複数のスパイラル溝9を
備えたアーク部10の一方の面側中央部に接触部11を設
け、アーク部10の他方の面側にリード棒12を接続する構
造となっており、磁気駆動力によりアークを外周方向に
駆動し、電極の極部的な加熱を防止することによって、
しゃ断限界の増大を図るものである。
しかして、この電極8は、アークを回転させることを
目ざしたものであるから、発生したアークが停滞するこ
となく、電流ゼロ点をむかえるまで動いているように種
々の試みがなされている。
つまり、アーク13は、第7図中ので発生した後、ア
ークペダル10a上を,,のように移動する。この
際に、アーク13は、次々に発生するアークを集めてアー
ク柱13′となって回転することになる。
アーク13の駆動力となるのは、第7図における、電極
8の半径方向に生じる電流Ihの成分に基因する電極部に
生じるコ字状の電流路による磁気力Fである。
したがって、従来は、 磁気力Fが大きく生じるように、 a:リード棒12の直径に比較して接触部11の内径を大き
くする、 b:リード棒12の上部に高抵抗材料(SUS鋼)からなる
いわゆるブローアウトリング14を設ける、 c:スパイラル溝9の内端部を第5図中9aで示す如く接
触部11の下まで伸ばしてアークペダル10aを長くする、 といった手段をとっており、また、 アークの回転移動のために、 a:アークペダル10aの先端を第7図中10bで示すように
長くして、アークが隣接ペダルに移動しやすくする、 b:周辺のアークシールドとの間隙寸法を考慮する、 といった手段をとっている。
D. 発明が解決しようとする課題 上記のような手段をとる従来の電極における思想は、
発生したアーク13にすばやくいわゆるコ字力による磁気
駆動力を作用させるようにしたものである。したがっ
て、アーク13の動きは、前述したように一点で発生した
アーク13が成長し、次々に発生したアークを集めて大き
なアーク柱13′となって回転する如くなる。
しかし、アークが回転するといっても、アークには電
極外周方向に向かう磁気駆動力が作用していることか
ら、アークの回転移動は電極表面の一部のみで終了して
しまい、電極全表面が有効に利用されない。
したがって、電極径に見合ったしゃ断性能が得られ
ず、また、前述のように、スパイラル溝9を長くす
る、アークペダル10を長くする、ブローアウトリン
グ14を設ける等の手段をとっても性能の向上には限界が
あり、特に,の手段では、耐久性が低下するという
別の問題が発生してしまう。
第9図には従来の電極における電極径と電流しゃ断性
能との関係を示してある。図には、併せて縦磁界印加型
の電極についても示してある。図からわかるように、磁
気駆動型の電極では、電極径がある寸法以上になると、
しゃ断性能の向上は望めない。
また、特に、しゃ断電流が50kA以上になると、アーク
エネルギが大きくなるため、磁気駆動力のみではアーク
の局所的集中が防止できず、電極径が110〜120mm以上で
はほとんどしゃ断性能は上がらない。
さらに、定格電圧が12kV程度の真空インタラプタにお
いては、外部配線との距離(第10図中に「l」で示す)
は250〜350mm程度であり、電磁力の値は約20Gauss/kA・
mm(磁束密度/電流・アーク長)、磁気駆動力Fは10gf
/kA・mm程度であるため、特にアークがアークペダル10a
の外周付近(第7図に示したの位置)に位置する場合
には、円周方向へアークが移動しにくくなり、しゃ断性
能が低下する。
上記のように、外方向の磁気駆動力によるしゃ断性能
の向上には限界があったので、本件発明者らは原点に帰
り、しゃ断時に発生する金属蒸気の自己拡散力にて発生
したアークを接触部からアーク部に移動させることがで
きないか試みた。
すなわち、外方向の磁気駆動力が極力小さくなるよう
に電極を構成してみたのである。具体的には、接触面の
外径をリード棒の直径以下のものとして、リード棒と接
触面との間の電流路が、接触面に直交するもの(第11図
中イで示す)が大半となるようにして、接触面と平行と
なる方向の成分(第11図中ロで示す)が極力少なくなる
ように配慮したのである。
この電極を用いて真空インタラプタを組み立てて、そ
のしゃ断性能を試験したところ、電流しゃ断性能が10〜
30%向上する結果が得られた。しかも、試験後のものを
分解して電極表面を観察したところ、局部的なエロージ
ョンはなく、電極表面ほぼ全体にアークの痕跡が見られ
た(従来のものでは、局部的なエロージョンであっ
た)。これから、電極表面全体が有効利用されているこ
とが判った。
また、真空インタラプタのシールド内壁面のよごれ、
バリの発生も少なかった。これは、しゃ断後の耐圧低下
防止が図れ、その結果、大電流しゃ断回数の増加が期待
できることを示している。
したがって、発生したアークを従来の如く強制的に外
方向向きの磁気力によって駆動させるのではなく、自然
発生の自己拡散力によってアークを接触部からアーク部
に移動させることにより、良好な結果が得られることが
判った。
ところで、上記のような電極においても、接触部から
アーク部上に移動したアーク柱の回転駆動力を得る上
で、アーク部に設けられるスパイラル溝(換言すればア
ークペダル)をできるだけ長くした方がよい。このた
め、スパイラル溝の内端は、接触部の背部まで伸ばして
設けておくのが、電流しゃ断性能の点から望ましい。
ところが、第12図に示す従前の電極のように、リード
棒12の外径dより接触部11の外径Dが大きい場合には、
リード棒12と接触部11とをつなぐアーク部中央部分10a
を十分確保できることから、スパイラル溝9を接触部11
の背部まで延ばして加工する際にも、電極としての耐久
性には別段問題は生じないが、第13図に示すように、接
触部124の外径Dをリード棒29の外径d以下(D≦d)
とすると、アーク部122の中央部分122aが小さくなるこ
とから、耐久性に問題が生じる。
耐久性を向上させるには、接触部124及びリード棒29
の外径を大きくすればよいが、そうすると電極自体、さ
らには真空インタラプタが大きいものとなってしまう。
よって、接触部124、リード棒29を定格電流値等に見
合った最適(最小)の大きさのものとしたままで、電極
の耐久性を向上させる必要があり、その手段として、電
極に補強板121を設けることが考えられる。
しかし、補強板121を設けるために、電極の製造に、
今まで以上に工数がかかってしまうのでは、生産性の見
地から望ましくない。
E. 課題を解決するための手段 上記問題点にかんがみ、本発明では、 スパイラル溝を具備するアーク部の一方の面の中央部
に接触部を備えかつ他方の面に補強板を備えた真空イン
タラプタ用電極の製造方法において、 有底円筒の容器内に、アーク部となる少なくとも一種
類の金属粉末からなるアーク部用粉体を入れ、 このアーク部用粉体の中央部に、接触部となる少なく
とも一種類の金属粉末からなる接触部用粉体を重ね、 さらにこれの両粉体上に溶浸材料塊を載せ、 これらを非酸化性雰囲気中で加熱して、溶浸材料を接
触部用粉体、アーク部用粉体に溶浸させると共に、接触
部用粉体、アーク部用粉体を接触部、アーク部として一
体化し、かつアーク部と容器とを一体化し、 この後前記容器の底部以外の部分を切削加工して接触
部、アーク部を形成すると共にアーク部にスパイラル溝
を施し、容器の底部が補強板となるようにしたのであ
る。
なお、アーク部用粉体、接触部用粉体としては、金属
粉末を圧縮成形した圧粉体、それを焼結した多孔質焼結
体のいずれかが使われる。
F. 作用 加熱により、溶浸材が接触部用粉体とアーク部用粉体
とに溶浸すると共に、両者が一体化し、さらに、アーク
部用材料及び溶浸材料と容器とが拡散結合し、これらも
一体化する。
G. 実施例 第1図,第2図には本発明に係る真空インタラプタ用
電極の製造方法の一実施例の概略工程を示す。
補強板となる容器21はステンレス鋼、インコネルなど
により製作される。
この容器21内にアーク部用粉体22が入れられる。アー
ク部用粉体22としては、Fe−Cr粉末や磁性ステンレス鋼
粉末を圧縮成形したもの、あるいはそれを焼結して多孔
質焼結体としたものが用いられる。粉体22の成形の際、
表面中央部に凹部23を形成しておく。
アーク部用粉体22の中央部の凹部23には、接触部用粉
体24が載せられる。接触部用粉体24としては、Cr−Mo粉
末を圧縮成形したもの、あるいはそれを焼結して多孔質
焼結体としたものが用いられる。
アーク部用粉体22と接触部用粉体24の上には溶浸材料
25として、CuあるいはCu合金塊が載せられる。
以上のように組み合わせた状態で、これらは、非酸化
性雰囲気を作る真空炉中に装入され、加熱される。
アーク部用粉体22,接触部用粉体24が圧縮成形しただ
けのものである場合には、例えば、5×1.333nPa(5×
10-5mmHg)程度の真空にて、Cuの融点である1083℃以下
の温度(例えば1000℃)で10〜60分間加熱し、金属粉末
を拡散結合させて、アーク部用粉体22,接触部用粉体24
をそれぞれ多孔質の焼結体とする。
しかるのち、また、アーク部用粉体22,接触部用粉体2
4が多孔質焼結体である場合には上記工程を経ず、溶浸
材料25の融点以上でかつ金属粉末の融点以下の温度(例
えば1100℃)で加熱する。溶浸材料25が溶融して、アー
ク部用焼結体、接触部用焼結体の空隙に浸入し、両焼結
体を融合一体化する。また、同時にアーク部材料及び溶
浸材料25が容器21と拡散結合してこれらの部材が一体化
する。
上記工程により、容器21,アーク部,接触部が一体と
なった電極部材が得られ、これに切削加工が施され、所
望の電極とされる。
この切削加工は、先ず、第2図(a)に示すように、
アーク部122の外径部、アーク部122及び接触部124の表
面が加工される。
次いで、第2図(b)に示すように、電極中央部の表
裏に孔26,27が形成される。
次いで、第2図(c)に示すように、アーク部122に
スパイラル溝28が切削される。この際、アーク部122
は、容器21の底面であった補強板121によって補強され
ているので、スパイラル溝28を接触部124背面まで延ば
して形成したとしても、耐久性に支障が生じることはな
い。本実施例では、第3図に示すように12本のスパイラ
ル溝28が切削加工され、アーク部122は12本のペダル122
bに分割されている。
なお、この後、第4図に示すように、電極の背面側の
孔27に、接触部122の接触面122cの外径D以上の外径の
リード棒29がろう付けにより接続結合される。
上記構成の電極を第5図に示すように、固定電極30、
可動電極31として真空インタラプタを構成し、電極径を
変えて電流しゃ断性能について試験した結果を第6図に
示す。第5図において、真空インタラプタの構成部材は
第10図に示したものと同じであり、同一部材は同一符号
で示してある。なお、試験の条件は、電圧12kV、電極間
ギャップ12mmである。
通電時及び開極直後(アークが接触面上に存在する間
においては、リード棒29と接触面122cとの間の電流路
が、接触面122cに直交するもの(第4図,第11図中イで
示す)が大半(Iv>Ih)となるので、しゃ断時に生ずる
金属蒸気の自己拡散力によって、アークは放射方向に広
がって、接触部からアーク部へ移動し、アーク部におけ
るスパイラル溝の作用によって回転移動し、消弧する。
第3図において、アークの移動を説明的に矢印Aで示し
てある。
試験の結果、本発明方法により得られた電極を用いた
真空インタラプタにおけるしゃ断性能(第6図中○−○
で示す)は従来品のもの(第6図中×−×で示す)より
各径において10〜30%良好であり、しかも120mmの大径
のものにおいても、極めて良好な結果が得られた。
上記構成の真空インタラプタ用磁気駆動型電極は、接
触部の接触面の外径をリード棒の直径以下とし、少なく
とも通電時において接触面とリード棒との間に形成され
る電流路における電流成分を、接触面に直交する方向の
成分をIv、接触面に平行する方向の成分をIhとしたと
き、Iv>Ihとなるように接触部、アーク部、リード棒の
接続構成して、電流しゃ断時に発生する金属蒸気の自己
拡散力によってアークが接触部からアーク部へ移動し、
アーク部において全体回転して消弧するようにしたの
で、しゃ断性能が向上し、電極面を有効に利用できるこ
とから電極径の小型化、ひいては真空インタラプタの小
型化が達成できる。また、シールドのよごれ及びバリの
発生が抑えられることから、耐電圧の向上、大電流しゃ
断回数の増大が図れる。
H. 発明の効果 本発明に係る真空インタラプタ用電極の製造方法によ
れば、アーク部、接触部への溶浸材の溶浸工程において
アーク部と補強板となる容器とが一体化されるので、従
来と同様の工数で、補強板を備える電極を製造すること
ができ、生産性の面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係る真空インタラプタ用電
極の製造方法の一実施例の概略工程の説明図、第3図は
本発明方法により得られる真空インタラプタ用電極の平
面図、第4図はそのIV−IV矢視断面図、第5図は第3
図,第4図に示した電極を備えた真空インタラプタの縦
断面図、第6図は電極径としゃ断性能との関係を示すグ
ラフ、第7図は従来の磁気駆動型電極の平面図、第8図
はそのVIII−VIII矢視断面図、第9図は従来の電極の電
極径としゃ断性能との関係を示すグラフ、第10図は真空
インタラプタの概略図、第11図は電流路の説明図、第12
図,第13図はリード棒及び接触部の径の違いによる影響
の説明図である。 図面中、 21は容器、 22はアーク部用粉体、 24は接触部用粉体、 25は溶浸材料、 28はスパイラル溝、 29はリード棒、 122はアーク部、 124は接触部である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパイラル溝を具備するアーク部の一方の
    面の中央部に接触部を備えかつ他方の面に補強板を備え
    た真空インタラプタ用電極の製造方法において、有底円
    筒の容器内に、アーク部となる少なくとも一種類の金属
    粉末からなるアーク部用粉体を入れ、このアーク部用粉
    体の中央部に、接触部となる少なくとも一種類の金属粉
    末からなる接触部用粉体を重ね、さらにこれらの両粉体
    上に溶浸材料塊を載せ、非酸化性雰囲気中で加熱して、
    溶浸材料を接触部用粉体、アーク部用粉体に溶浸させる
    と共に、接触部用粉体、アーク部用粉体を接触部、アー
    ク部として一体化し、かつアーク部と容器とを一体化
    し、この後前記容器の底部以外の部分を切削加工して接
    触部、アーク部を形成すると共にアーク部にスパイラル
    溝を施し、容器の底部が補強板となるようにしたことを
    特徴とする真空インタラプタ用電極の製造方法。
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