JP2750633B2 - 自動給紙装置 - Google Patents

自動給紙装置

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JP2750633B2 JP2212520A JP21252090A JP2750633B2 JP 2750633 B2 JP2750633 B2 JP 2750633B2 JP 2212520 A JP2212520 A JP 2212520A JP 21252090 A JP21252090 A JP 21252090A JP 2750633 B2 JP2750633 B2 JP 2750633B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、装填された記録シート(カットシート)
を、一枚づつ分離して、記録部等の処理部へ送り出すた
めの自動給紙装置に関する。
〔従来の技術〕
プリンタ、複写機、ファクシミリなどの記録装置は、
記録情報に応じて、記録ヘッドのエネルギー発生体を駆
動することにより、紙やプラスチック薄板等の記録シー
ト(被記録材)に画像を記録していくように構成されて
いる。
上記記録装置は、記録方式により、インクジェット
式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式な
どに分けることができる。
また、記録装置で使用される記録シートは、普通紙の
他、ハガキや封筒等の厚紙やプラスチック薄板等の特殊
シートなどがある。
記録シートの供給は、手差しで挿入する他、自動給紙
装置によって自動的に送り込むことが行われている。
前記自動給紙装置は、一般に、給送ローラを回転させ
て記録シートを送り出す給紙駆動部と記録シートが装填
される給紙カセット部とを備えており、記録装置の搬送
系の駆動力を利用して前記給送ローラを駆動することに
より、記録シートを一枚づつ分離給紙するように構成さ
れている。
また、自動給紙装置には、記録装置内に組み込まれる
内蔵型の他、着脱自在に装着される外装型のものがあ
る。
以上のような自動給紙装置として、給送ローラと、圧
板と、記録シートの前端両側部に係合可能な分離爪と、
を有し、前記圧板上の記録シートを、前記給送ローラと
前記分離爪との協働によって、一枚づつ分離して記録部
等の処理部へ供給する構成のものが知られている。
また、前記分離爪としては、前記圧板とともに移動す
る可動型の分離爪と、装置本体側に固定される固定型の
分離爪とが知られている。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕
ところで、前記自動給紙装置では、前記分離爪として
固定型のものを使用する方が、構造が簡単で安価に製造
することができ、かつ、小型軽量化を図り得るという利
点がある。
しかし、従来の自動給紙装置においては、固定型の分
離爪を使用すると、給送ローラによって前記圧板が所定
量押し下げられた時に、最上層の記録シートと分離爪と
の間に押し下げ量に相当する隙間が生じるため、記録シ
ートの前端部に適正なループが形成されず、記録シート
の分離動作が不安定になり、紙詰まりや重ね送りが生じ
るという問題があった。
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなさ
れたものであり、固定型の分離爪を使用する自動給紙装
置においても、安定した適正ループを容易に形成するこ
とにより、記録シートを一枚づつ正確に分離給紙するこ
とができ、もって、装置の小型軽量化およびコスト節減
を図り得る自動給紙装置を提供することを目的とする。
〔課題解決のための手段〕
本発明は、圧板上の記録シートを、給送ローラと分離
爪との協働によって、一枚づつ分離して記録部へ送り出
す自動給紙装置において、前記圧板は付勢手段により前
記給送ローラに向けて付勢されており、前記分離爪は給
送ローラの軸心に対する圧板の接近離反方向に一定の位
置をとる固定型の分離爪であり、前記給送ローラはその
外周の一部を切欠いた形状を有し回転してその外周が圧
板上の記録シートに圧接することで該記録シートを押し
下げながら送り出すローラであり、前記圧板の前記分離
爪より後方の位置に記録シートを部分的に所定量持ち上
げるための突起が設けられ、前記記録シートにおける前
記突起により持ち上げられている部分であって該突起と
対向しない部分に前記給送ローラが圧接する構成とする
ことにより、容易に記録シートの先端部に安定した適正
ループを形成でき、記録シートを一枚づつ安定した状態
で正確に分離給送することができ、固定型の分離爪を使
用して装置の小型軽量化およびコスト節減を十分に発揮
し得る自動給紙装置を提供するものである。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
なお、各図面中の同一符号は、それぞれ、同一(また
は対応する)部分を示している。
第4図は本発明を実施するのに好適であり、また、本
発明による自動給紙装置を装着するのに好適な横置き型
の記録装置(記録装置本体)10の使用時の状態を示す斜
視図であり、第5図は第4図の記録装置の内部の概略構
成を示す斜視図である。
第4図および第5図において、記録装置(例えば、熱
エネルギーによりインクを吐出させて記録を行なうイン
クジェット記録装置)10の上面には記録シート挿入口11
および記録シート排出口12が形成され、挿入口11から挿
入される記録シート13は、搬送ローラ(送りローラ)を
兼ねるプラテンローラ14の周面に密着され、略U字形に
形成される記録シート搬送路に沿って搬送され、記録ヘ
ッド15に対面する記録部を通過する間に記録され、記録
後、排出口12から上方へ排出される。
ここで、給紙トレイ16は、記録装置10の上面に開閉可
能に枢着されており、使用時(記録時)には開いて給紙
トレイとして機能するが、非使用時(収納保管時など)
には第3図に示すように閉じた位置にセットされ、記録
シート挿入口11、記録シート排出口12、スイッチ類17、
表示器18などが配設された記録装置10の上面を被って保
護するカバー16として機能するものである。
第5図において、記録ヘッド15は、搬送ローラ(プラ
テンローラ)14と平行なガード軸21、21に沿って往復動
するキャリッジ22上に搭載されている。
なお、図示の記録ヘッド15は、インクジェット記録ヘ
ッドの場合を例示し、インクタンクと一体に構成されて
いる。
前記インクジェット記録ヘッド15は、熱エネルギーを
利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、熱エネ
ルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものであ
る。
また、前記記録ヘッド15は、前記電気熱変換体によっ
て印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気
泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐
出口よりインクを吐出させ、記録を行なうものである。
記録ヘッド15の搬送方向上流側には、記録シート13を
搬送ローラ14に圧接するための押さえ板23が配置されて
いる。
この押さえ23は、板ばね24によって搬送ローラ(プラ
テンローラ)14の周面に圧接されている。
また、前記押さえ板23の圧接力は、プラテンローラ14
の軸を利用して軸支されたレバー25を操作することによ
り解除することができる。
さらに、前記排出口12の位置には、記録シート13の排
出を補助するための拍車26およびローラ27が配設されて
いる。
第6図は、記録装置(本体)10の底面(後述する立て
た姿勢では、自動給紙装置が装着される背面となる)を
示す図である。
記録装置10の底面には第2の記録シート挿入口28が形
成され、この挿入口28から記録ヘッド15とプラテンロー
ラ14との間の記録部を通って前記記録シート排出口12へ
至るほぼ直線状の第2の記録シート搬送路が略上下方向
(第1図の立てた状態では略水平方向)に延びるように
構成されている。
この第2の記録シート搬送路は、後述するように、記
録装置10を立てた時(第1図および第2図)に使用可能
なものであり、湾曲していないことから、ハガキや封筒
などの厚いシート、あるいはプラスチックシートなどの
特殊シートのように、腰の強い(湾曲変形抵抗が高い)
記録シートでも容易にシート送りできるという利点があ
る。
前述の記録装置10は立てた姿勢でも使用できるもので
あり、立てた姿勢では、自動給紙装置を着脱自在に装着
でき、背面(立てた時)の記録シート挿入口28からは自
動給紙および手差し給紙を行なうことができる。
第1図〜第3図は、立てた状態の記録装置10の背面に
自動給紙装置30を装着した状態の縦断面図であり、第1
図は自動給紙装置を使用する状態を、第2図は手差し給
紙を行なう状態を、第3図は収納状態を、それぞれ示
す。
第1図〜第3図において、記録装置10を立てた状態に
すると、記録部(記録ヘッド15とプラテンローラ14との
間)を通って略直線状の記録シート搬送路、すなわち第
2の記録シート挿入口28から記録シート排出口12へ至る
搬送路が形成される。
そこで、自動給紙装置30は、入口(シート挿入口)28
からこの直線状の搬送路に記録シート13を送り込むよう
に位置決めされて、記録装置10の背面(入口28の開口
面)に着脱自在に取付けられている。
また、自動給紙装置30には、前記略直線状の記録シー
ト搬送路に連続可能な、記録シート案内用の紙パス面31
が設けられている。
また、前記紙パス面31の手前(第1図〜第3図中の左
側)には、手差し給紙時に使用される手差し給紙台43が
軸44を中心に開閉可能に装着されている。
前記手差し給紙台43は、自動給紙時(第1図)および
収納時(第3図)には下方へ折りたたんで収納され、手
差し給紙時(第2図)には、水平位置へ突出させられ、
前記紙パス面31と接続可能な記録シート案内面を形成す
るものである。
自動給紙装置30は、記録装置10に固定状態で結合され
る給紙駆動部40と、該給紙駆動部40に対し略垂直位置
(閉じ位置)と傾斜位置(開き位置)との間で回動可能
に取付けられた給紙カセット部50とで構成されている。
第7図は、第1図の自動給紙時の自動給紙装置30を記
録装置10への結合面側から見た斜視図である。
前記給紙カセット部50は記録シート13が装填される部
分であり、前記給紙駆動部40はこの記録シート13を1枚
づつ送り出して記録装置10へ給紙する部分である。
第1図〜第3図および第7図において、給紙カセット
部50は、給紙駆動部40の上半部に対面する位置に、支点
51を中心に回動(開閉)可能に枢着されている。
給紙駆動部40の給紙カセット部50に対面する位置(上
半部)には、給送ローラ41および摺接ローラ42が装着さ
れている。
前記給送ローラ41は、同軸上に複数個設けられ、装填
された記録シート13に給送力を与え、後述する分離爪7
5、76と協働して記録シート13を一枚づつ分離して記録
装置10内へ送り込む機能を有している。
この給送ローラ41は、記録装置10の搬送ローラ14の駆
動力を利用して駆動される。
前記摺接ローラ42は、前記給送ローラ41の軸と平行な
軸上に複数個設けられており、該給送ローラ41によって
送り出される記録シート13を記録装置10へ案内する機能
を有している。
この摺接ローラ42は、記録装置10の搬送ローラ14の駆
動力を利用して、連動駆動される。
給紙カセット部50には折り畳み可能な給紙トレイ52が
装着されており、使用時には第1図に示すように引き出
されてトレイを形成し、収納時には第3図に示すように
カセット部50内に折り畳むことができる。
給紙駆動部40のケース本体の下部45は、記録装置10を
立てて自動給紙装置30を装着した場合の底面を形成し、
記録装置10の後面(第1図中の下面)とともに装置全体
を安定に立てるための支持面となっている。
立てた状態で自動給紙装置30が装着された記録装置10
は、第3図に示すように、前記カバー(排紙トレイ)16
を折り畳み、さらに、給紙カセット部50を垂直状態にす
るとともに給紙トレイ52を閉じることにより、収納状態
にされる。
この収納状態では、底面がフラットな略直方体の外形
にされ、張出し部のないコンパクトな直立姿勢に纏めら
れる。
給紙カセット部50内に記録シート13を装填して記録可
能な状態にした後、自動給紙で記録する場合は、第1図
に示すように、給紙カセット部50を開いて(傾斜させ
て)記録動作をスタートさせる。
一方、手差し給紙で記録する場合には、第2図に示す
ように、給紙カセット部50は垂直(閉じた)状態のまま
で、前記手差し給紙台43を起こして補助案内面を形成
し、記録シート13を該手差し給紙台から前記紙パス面31
を通して記録装置内へ供給する。
なお、図示の例では、前記摺接ローラ42と前記紙パス
面31との間に、自動給紙および手差し給紙時に記録シー
ト13が通過する隙間が形成されている。
上記自動給紙装置30の接合面(装着面)には、記録シ
ート13の出口49が形成されている。
一方、記録装置10の記録シート搬送路の出口(排出口
12)の側には、前記カバー16を開いて構成される排紙ト
レイが設けられている。
この排紙トレイ16は、図示のように、記録シート排出
口12より所定高さhだけ低い位置で、略水平方向に延び
るように取付けられている。
次に、記録装置10と自動給紙装置30の結合構造につい
て説明する。
第8図は記録装置10と自動給紙装置30との結合状態を
示す水平断面図であり、第9図は第8図の状態からロッ
クを解除した状態を示す。
まず、記録装置10内の枠部材35には、搬送ローラ(プ
ラテンローラ)14を同期回転する駆動ギヤ33が軸支され
ており、一方、自動給紙装置30の装着面側には、第7図
〜第9図に示すごとく、前記駆動ギヤ33と噛み合う被動
ギヤ(トランスファーギヤ)48が軸支されており、これ
らのギヤ33、48を介して、記録装置10の搬送ローラ14の
駆動力が自動給紙装置側へ伝達される。
前記搬送ローラ14および搬送モータ34等は前記枠部材
35に形成された軸受部によって軸支されており、また、
該枠部材35は記録装置10のケース部分に結合されてい
る。
自動給紙装置30の左右2箇所には、レバー36および先
端フック37を有するフック部材38が、略対称関係に、揺
動可能にかつ前後方向に所定量移動可能に取付けられて
おり、各フック部材38は引張りばね39によって内方へ付
勢されている。
各フック部材38のフック37は、自動給紙装置30の装着
面から所定量突出している。
一方、記録装置10の前記枠部材35の前記各フック37に
対応する位置には、各フック37が進入するための開口53
が形成され、各フック37は、対応する開口53の周縁部に
掛止することができる。
第8図および第9図に示すごとく、各開口53の周縁部
には、前記フック37が容易にかつ確実に掛止可能な玉縁
状部分が形成されている。
第8図のフック37を掛止させた状態では引張ばね39が
伸長(例えば、1〜2mm)され、そのばね力によって、
自動給紙装置30は記録装置10に引き寄せられ、圧接状態
になる。
各フック部材38はそのレバー36を摘んで回動させるこ
とにより、第8図のロック状態から、第9図の解放状態
へロック解除され、自動給紙装置30を記録装置10から離
脱させることができる。
前記左右のフック部材38より所定間隔だけ上方の左右
位置には、記録装置10に対して自動給紙装置30を位置決
め状態で突き当てるための係合部が設けられている。
第10図はこの係合部の水平方向断面図であり、第11図
は第10図中の線XI−XIに沿った部分断面図である。
第7図、第10図および第11図において、前記被動ギヤ
48に近い側(第10図中の右側)の係合部は、自動給紙装
置30側に形成された突き当て用の突起54と、記録装置10
の枠部材35に形成された凹部55とで構成され、前記突起
54と前記凹部55とを突き当て嵌合することにより、記録
装置10に対する自動給紙装置30の間隔並びに上下方向の
位置決めを行なうようになっている。
すなわち、前記突起54と前記凹部55との係合部では、
左右方向にのみ若干の遊びが設けられている。
一方、前記被動ギヤ48と反対側(第10図中の左側)の
係合部は、自動給紙装置30側に形成された突起56と、記
録装置10の枠部材35に形成された凹穴57とで構成され、
これらの突起56および凹穴57を突き当て嵌合することに
より、記録装置10に対する自動給紙装置30の間隔並びに
上下左右方向の位置決めを行なうようになっている。
なお、図示の例では、前記左右の突き当ておよび位置
決めのための係合部を、前記左右のフック部材38(第8
図および第9図)の上方に配設したが、これらは場合に
よっては下方に配設することも可能である。
以上の構成によって、立てた状態で、記録部を通って
略直線状に形成される記録シート搬送路を有し、かつ、
搬送手段14の駆動力によって駆動可能な自動給紙装置30
が装着される記録装置10において、前記自動給紙装置30
の装着面の左右2箇所に取り付けられたばね付勢式の可
動フック37を、前記記録装置本体の枠部材35の左右2箇
所に設けられた引っ掛け部に係合可能とし、前記可動フ
ック37の上方(または下方)の左右2箇所に位置決めお
よび突き当て用の嵌合部54、55、56、57を設ける構成と
した記録装置が提供されている。
このような構成の記録装置によれば、記録装置10に自
動給紙装置30を装着するに際し、駆動力伝達用のギヤ3
3、48の軸間距離を正確に出すことができ、使用時の振
動や外力によっても軸間距離に変動を生じることがな
く、給送ローラ41を正確に駆動でき、安定した給紙動作
が得られる記録装置を実現させることができた。
さらに、図示の例では、第7図に示すように、自動給
紙装置30の装着面に、補助突き当て用の突起58、59が形
成されている。
これらの突起58、59は、組み付け状態で、記録装置10
の装着面とわずかな隙間(例えば、約0.3mm程度)で対
面するように形成され、装着された自動給紙装置30にガ
タが生じることを防止する機能を有している。
第12図は自動給紙装置30の自動給紙状態の縦断面図で
あり、第13図は自動給紙装置30の手差し給紙状態(また
は記録シート装填可能な状態)の縦断面図である。
第12図および第13図において、給紙カセット部50に
は、圧板バネ67で給送ローラ41へ向けてバネ付勢される
圧板68が装着されている。
また、給紙カセット部50には、記録シート13の幅に合
わせて間隔を調節し得る一対のスライダ71、72が案内支
持されている。
第14図は、前記圧板68を外して、スライダ71、72を示
す給紙カセット部50の一部破断正面図であり、第15図は
スライダ71、72とともに圧板68を示す給紙カセット部50
の一部破断正面図である。
第12図〜第15図において、左右のスライダ71、72に
は、装填された記録シート13の両側縁に当接されるサイ
ドガイド73、74、並びに、装填された記録シート13の前
端両角隅部に係合可能な分離爪75、76が設けられてい
る。
なお、前記分離爪75、76は、スライダ71、72の本体に
固定された分離爪部材77、78の前端部に形成されてい
る。
この分離爪部材77、78は、一般に、鋼板等の金属板で
形成されている。
前記スライダ71、72は、図示の例では、一方が紙幅に
合わせて大きく左右移動可能であり、他方が小さい範囲
で左右移動可能に、給紙カセット部50のケースに装着さ
れているが、場合によっては、いずれか一方を紙幅に合
わせて移動可能に装着することもできる。
第12図に示すように、装填された記録シート13は前記
圧板68と前記分離爪75、76との間で保持され、自動給紙
時には、D形(または半月形)の給送ローラ41が回転し
て記録シート13に接触し、給紙力が与えられる。
前記給送ローラ41が1回転する間に、最上層の1枚が
分離され、摺接ローラ42を通って記録装置10内の頭出し
位置まで給紙される。
前記摺接ローラ42は、前記紙パス面31の近くに前記給
送ローラ41と平行に配置されており、前記記録装置10の
搬送ローラ14に連動して該搬送ローラより若干(例え
ば、8%)速い周速で回転駆動される。
一方、前記給送ローラ41も搬送ローラ14の駆動力を利
用して駆動されるが、該給送ローラの方は、正転時にオ
ンオフ制御され、かつ逆転時に遮断(オフ)されるワン
ウエイクラッチ型のバネクラッチ98(第17図)を介して
駆動されるので、記録シート13の頭出し時など、所定の
タイミングのみで正転方向に駆動される。
第16図は、給紙カセット部50を、給紙駆動部40に対し
て、垂直な閉じ位置および傾斜した開き位置(自動給紙
位置)間で、回動させる時に作動する各種の係合部材を
示す機構図である。
まず、第12図および第16図において、給紙駆動部40の
ケースの両側には、給紙カセット部50の下部に衝当して
該カセット部を傾斜位置(自動給紙位置)に保持するス
トッパ79、79が設けられている。
また、両側の前記スライダ71、72には、自動給紙位置
で記録シート13の挿入(装填)を阻止するためのシート
進入防止手段(シート進入防止レバー)81、81が設けら
れている。
このレバー81、81はスライダ71、72にピン82、82によ
って回動自在に枢支されており、第12図に自動給紙位置
では自重によって回動し、その上端が挿入口83の近傍で
記録シート13の上面に接触している。
このため、新たに記録シート13を挿入しようとして
も、その先端がシート進入防止レバー81、81に邪魔され
てカセット内へ挿入することができない。
一方、給紙カセット部50を垂直位置へ回動させると、
第13図に示すごとく、シート進入防止レバー81、81の下
端が給紙駆動部40側のケース端面に衝当し、該レバー8
1、81がピン82、82を中心に所定量だけ反時計方向に回
動させられ、その上端が持ち上げられて挿入口83が開放
され、したがって、記録シート13をカセット内部へ挿入
することができる。
また、第13図および第16図において、給紙駆動部40の
ケースの両側には、カセット部50の方へ突出した圧板押
し部材84、84が設けられており、給紙カセット部50が垂
直(閉じ)位置にある時、圧板68の両側に形成された耳
部85、85(第15図)に衝当し、圧板68が押し下げられ
る。
このため、第13図に示すように、給送ローラ41と圧板
68との間隔が拡げられ、記録シート13の挿入空間86が形
成され、記録シート13を新たに装填し得る状態になる。
この状態では、前記左右のスライダ71、72に設けられ
た固定型の分離爪75、76は、第13図に示すごとく、給送
ローラ41と同等かまたは若干オーバーラップする固定位
置に止まったままであり、また、給送ローラ41の入口側
には該給送ローラ41より若干突出する高さのガイド突起
87が形成されているので、挿入される記録シート13は分
離爪75、76と圧板68との間に確実に装填することができ
る。
給紙カセット部50は、押しボタン88(第13図、第16
図)を押した時に解除される掛止機構によって垂直位置
(閉じ位置)に保持され、該押しボタン88を押して該掛
止機構を解除すると、前記圧板68の付勢バネ67の反力に
よって傾斜位置(開き位置)へ自動的に回動させられる
ようになっている。
前記掛止機構は、第16図に示すごとく、給紙駆動部40
のケース本体に設けられたフックレバー89と、給紙カセ
ット部50のケース本体に設けられた係合部91とで構成さ
れ、これらを掛止させることにより、給紙カセット部50
が垂直位置に保持されている。
この状態で前記押しボタン88を押し、その先端部92
(第16図)でフックレバー89を弾性変形させて係合部91
から離脱させることにより、掛止が解除される。
第17図は、前記給送ローラ41および前記摺接ローラ42
の駆動系および配置を示す斜視図である。
第17図において、記録装置10の搬送ローラ14の回転に
同期して駆動される被動ギヤ(トランスファーギヤ)48
の回転は、一連のギヤ列93、94、95、46、96を介して給
送ローラ41の軸97へ伝達される。
なお、途中の前記ギヤ95は、前記摺接ローラ42の軸47
に固定されている。
また、前記ギヤ93、94、46は、アイドルギヤである。
ここで、前記ギヤ96は、給送ローラ41の軸97と同軸に
装着されているが、該ギヤ96と該給送ローラ軸97はワン
ウエイクラッチ(例えば、バネクラッチ)98を介して結
合されている。
このワンウエイクラッチ98は、逆転方向には常に遮断
(オフ)であるが、正転方向でもオンオフを制御される
バネクラッチで構成されている。
前記ワンウエイクラッチ98としては、例えば、次のよ
うに動作するものが使用される。
まず、給紙信号に基づいて搬送ローラ(プラテンロー
ラ)14が少量逆転(搬送方向と逆の方向の回転)する
と、前記ワンウエイクラッチ98は前記ギヤ96の逆転(ク
ラッチトリガー)によってオンに切り換えられる。
このオンの状態では、搬送ローラ14の正転によって、
給送ローラ41が正転可能な状態になる。
この時、D形(または半月形)の不等辺ローラから成
る給送ローラ41は、記録シート13から離れた基準位置ま
たは初期位置にある。
次いで、搬送ローラ14を所定量正転させると、、これ
に連動して給送ローラ41が回転し、一枚の記録シート13
が搬送ローラ14の引き込み部を越えた位置まで給紙され
る。
記録シート13が前記引き込み部に達したことはセンサ
によって検知され、該センサの検知信号によって、この
時の搬送ローラ14の停止位置が制御される。
次いで、搬送ローラ14を所定量逆転させ、記録シート
13の先端をシート引き込み部から抜け出た位置まで退避
させる。
この時の搬送ローラ14の逆転により、記録シート13の
先端部にループを形成し、レジ取り(記録シート13の先
端を平行にする動作)が行なわれる。
前記ワンウエイクラッチ(例えば、バネクラッチ)98
は、前記クラッチトリガーによって、まだオンの状態に
あり、正転方向には回転伝達可能な状態にある。
そこで、搬送ローラ14を所定量正転させ、該搬送ロー
ラ14および前記搬送ローラ41の正転により、記録シート
13を記録開始位置(頭出し位置)まで搬送する。
この正転の途中で、D形の給送ローラ41が記録シート
13から離れた時、すなわち、給送ローラ41が略一回転し
て前記基準位置(初期位置)へ戻った時に、前記ワンウ
エイクラッチ98がオフに切り換えられ、給送ローラ41は
該基準位置に停止する。
こうして、給送ローラ41の1回転の間に、記録シート
13が1枚だけ記録装置10内へ給紙され、頭出し状態にセ
ットされる。
その後、画像情報に基づいて、記録シート13に対する
記録が行なわれる。
この記録の間は、前記ワンウエイクラッチ98はオフの
ままであり、搬送ローラ14の正転(紙送り)にも係わら
ず、給送ローラ41は前記基準位置に停止したままであ
る。
第14図および第15図などについて説明したごとく、ス
ライダ71、72には、記録シート13の幅規制を行なうため
のサイドガイド73、74および記録シート13の前端両側に
係合する分離爪75、76が設けられている。
この分離爪75、76は、給送ローラ41によって押し下げ
られる圧板68上ではなく、前記スライダ71、72に設けら
れているので、所謂固定型の分離爪となっている。
第14図および第15図において、各スライダ71、72は、
手操作で移動操作され、クランプレバー101、102を図示
のような位置にセットすることにより、端面カム手段
(不図示)でガイド溝(不図示)を両側から挟圧して所
定の幅位置に摩擦力でセットされる。
第17図において、前記給送ローラ41は、前記給送ロー
ラ軸97上の複数位置(図示の例では2箇所)に一体的に
設けられている。
前記給送ローラ軸97には、さらに、各給送ローラ41の
外側の位置に、擬似ローラ103、103が一体的に設けられ
ている。
これらの擬似ローラ103、103は、給送ローラ41、41と
略同じ輪郭(D型など)を有するが、材質および幅が相
違しており、記録シート13との摩擦抵抗が小さく、給紙
時に摺動接触はするが、給送力は実質上発生しないロー
ラで構成されている。
例えば、給送ローラ41、41の外周面は大きな摩擦力を
発生するゴムなどで形成されているが、擬似ローラ10
3、103の方は、例えば、テフロンやナイロン等のプラス
チック(例えば、軸97と同材質で一体成形)で形成さ
れ、外周は平滑面にされている。
このような簡単な構造の擬似ローラ103、103を追加し
て設けることにより、給送ローラ41、41を固定する場合
でも、異なる幅の記録シート13に対する分離爪75、76の
分離機能を常に適正に維持することができる。
したがって、給紙ローラ41、41として高価なスライド
構造のものを使用する必要がなく、コストダウンを図る
ことができた。
一方、前記摺接ローラ42は、摺接ローラ軸47上の複数
位置(例えば、3〜5箇所)に所定間隔で一体的に設け
られている。
第18図は第14図中の線X VIII−X VIIIに沿った部分断
面図であり、次に、第14図および第18図を参照して、前
記スライダ71、72のガイド構造について説明する。
第14図および第18図において、給紙カセット部50のケ
ースの内面には、所定間隔Bでガイドレール105、106、
107、108が設けられ、ガイドレール105、106によって左
側のスライダ71が案内され、ガイドレール107、108によ
って右側のスライダ72が案内されるようになっている。
各ガイドレール105〜108としては、第1図に示すよう
に、内側にアリ溝(テーパ面を有する溝)109が形成さ
れたアリ溝式のガイドレールが使用されている。
各ガイドレール105〜108は、給紙カセット部50のプラ
スチック製ケース本体と一体に形成されている。
一方、各スライダ71、72には、前記各ガイドレール10
5〜108のアリ溝109に当接して転動するガイドローラ110
が回転自在に軸支されている。
図示の例では、各スライダ71、72は、第14図に示すよ
うに、上側の1個と下側の2個の合計3個づつのガイド
ローラ110によって、案内支持されている。
第17図において、前記給送ローラ軸97には、円弧状の
外周に複数のラチェット歯を有するラチェット部111が
一体的に形成されており、一方、自動給紙装置30のケー
ス本体側(図示の例では、給紙駆動部40のケース本体)
には、前記ラチェット部111のラチェット歯に所定の弾
性力で圧接され、該ラチェット歯に係合して摺接ローラ
軸47をロックする板状の爪部112が突設されている。
これらのラチェット部111および爪部112は、前記給送
ローラ41の逆転を防止するためのラチェット機構を構成
している。
第19図は、前記スライダ71に固定的に設けられた分離
爪75と、装填された記録シート13の先端部を分離爪75に
当接させるための圧板68と、を示す部分平面図である。
第20図は第19図中の線XX−XXに沿った縦断面図であ
り、(A)はD形(または半月形)の給送ローラ41が記
録シート13から離れた時を、(B)は給送ローラ41が記
録シート13を押し下げた時を、それぞれ示す。
第19図および第20図において、前記分離爪75は、前記
スライダ71に固定されており、該スライダ71とともに紙
幅方向には移動可能であるが、前記圧板68の給送ローラ
41に対する接近離反方向の移動には左右されずに、固定
されたままである。
もう一つの分離爪76も、他方のスライダ72に固定され
ており、前述の分離爪75と実質上同じ構成の固定型の分
離爪となっている。
そこで、前記圧板68には、前記分離爪75と協働する突
起156が設けられている。
前記突起156は、前記圧板68の反対側寄りの部分の、
前記分離爪76と協働し得る領域にも同様に設けられてい
る。
すなわち、圧板68上の左右の突起156は、前記分離爪7
5および76より所定距離後方の位置であって、記録シー
ト13の腰すなわちシート内部(端部ではない中側)を所
定量持ち上げることにより、自動給紙時に、分離爪75お
よび76の後側に適正なループを形成し得る位置に形成さ
れている。
第20図において、前記各突起156の高さmは、自動給
紙時の前記給送ローラ41による記録シート13の押し下げ
量nと同じまたはそれ以上に選定されている。
例えば、一例として、前記給送ローラ41による最大押
し下げ量nが0.8〜1.5mmの場合、前記各突起の高さm
は、例えば、約0、8〜2.5mm程度の範囲で、前記押し
下げ量nより大きく設定される。
また、分離爪75、76の爪部の傾斜角度γは、一般に、
約45度程度であり、例えば、約30度〜60度の範囲内に選
定され、該分離爪の幅wは例えば約10mm程度に選定され
る。
前記各突起156、156と前記各分離爪75、76との前後方
向の間隔Pは、例えば、約20mm程度に選定することがで
き、また、各突起156、156の紙幅方向位置は、各分離爪
75、76より、所定距離だけ内側に設定される。
さらに、分離爪75、76の板厚としては、これらが固定
型の分離爪であることから、比較的薄い金属(鋼または
ステンレス等)板を使用でき、例えば、約0.5mm厚さの
鋼板が使用される。
さらにまた、分離爪75、76の爪部と棚部との段差y
(第20図)も、前記板厚が小さいことから、容易に小さ
い段差(例えば、約0.5mm)に加工することができる。
前記段差yを小さくすることにより、記録シート13の
分離時期を早めることが可能となる。
第21図の(A)〜(F)は、上記分離爪75、76と前記
圧板68によって記録シート13を分離給紙する動作を示す
説明図である。
第21図において、(A)は給紙開始前の状態を示し、
圧板68は上昇位置にあり、装填された記録シート13の前
端を分離爪75(76)に圧接されている。
また、記録シート13の腰部すなわちシート内部(端部
ではない中側)は前記突起156により上反り状態になっ
ている。
(B)は、給紙開始時を示し、圧板68の押し下げ量は
僅かであり、記録シート13の前記突起156と前記分離爪7
5との間のループ形成が始まる状態を示す。
(C)は、D形(または半月形)の給送ローラ41の回
転に伴い、記録シート13のループ形成がさらに進んだ状
態を示す。
この時、給送ローラ41の形状にもよるが、圧板68の押
し下げ量は少しづつ増加している。
(D)は、ループを形成した一枚の記録シート13が分
離され、その先端が分離爪75の上面に乗り上げた瞬間の
状態を示す。
(E)は、分離された記録シート13の先端が分離爪75
の上面を滑っており、ループがほぼ最大になった状態を
示す。
この時、給送ローラ41によって圧板68は可なり押し下
げられているが、まだ最大押し下げ量には達していな
い。
(F)は、記録シート13の分離が完了し、給送ローラ
41による記録シート13の送りが開始された状態を示す。
この時、給送ローラ41による圧板68の押し下げ量は最
大になり、したがって、装填された記録シート13と分離
爪75(76)との隙間も最大になっている。
以上の構成によって、バネ67で付勢された圧板68上の
記録シート13を、該記録シートに給送力を付与する給送
ローラ41と分離爪75、76との協働によって、一枚づつ分
離して記録装置10へ供給する自動給紙装置において、前
記分離爪75、76として、固定型の分離爪を使用するとと
もに、前記圧板68の前記分離爪75、76より所定距離後方
の位置に、記録シート13の腰を所定量m持ち上げるため
の突起156、156を設けることを特徴とする自動給紙装置
30が提供される。
このような構成によれば、自動給紙時に記録シート13
を給送ローラ41で押し下げる際の、該記録シート13と前
記分離爪75、76との間の隙間を減少させることができ、
したがって、給紙時に記録シート13の先端部に安定した
適正ループを容易に形成することができ、記録シート13
を正確に分離給紙し得る自動給紙装置が得られた。
また、分離爪75、76として、分離機能を低下させるこ
となく、可動型に代えて、部品点数が少なく構造が簡単
な固定型を使用するので、自動給紙装置の小型軽量化お
よびコスト節減が可能となる効果も得られた。
なお、前記記録装置10としては、記録シート13に沿っ
て移動するキャリッジ上に記録ヘッドを搭載するシリア
ルスキャン型の記録装置、あるいは、記録シート13の紙
幅方向記録領域をカバーする記録ヘッドを用いるライン
型の記録装置など、どのような型式の記録装置でも使用
することができる。
また、前記記録装置10としては、1個の記録ヘッドを
用いるものの他、複数の色の記録ヘッドを用いるカラー
記録装置や、色彩が同じで濃度が異なる複数の記録ヘッ
ドを用いる諧調記録用の記録装置など、任意の数の記録
ヘッドを備えた記録装置を使用することができる。
本発明は、特に、種々の記録方式の中でも、インクジ
ェット記録方式であって、しかも、キヤノン(株)が提
唱するバブルジェット方式の記録ヘッドを用いる記録装
置において、優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうのが好ましい。
この方式は、所謂オンデマンド型、コンティニュアス
型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド
型の場合には、液体(インク)が保持されているシート
や液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録
情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与
える少なくとも一つの駆動信号を印加することによっ
て、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘ
ッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号
に一対一対応し液体(インク)内の気泡を形成出来るの
で有効である。
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体
(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成す
る。
この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡
の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体
(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパル
ス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書、同第4345262号明細書に記載されているようなもの
が適している。
尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特
許第4313124号明細書に記載されている条件を採用する
と、更に優れた記録を行なうことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わ
せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用
いた構成も本発明に含まれるものである。
加えて、複数の電気熱交換体に対して、共通するスリ
ットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開
昭59年第123670号公報や熱エネルギーの圧力汲を吸収す
る開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59年
第138461号公報に基づいたと構成としても本発明は有効
である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録
ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加
することは本発明の効果を一層安定できるので好ましい
ものである。
これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、
キャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手
段、電気熱交換体或はこれとは別の加熱素子或はこれら
の組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を
行なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録を行
なうために有効である。
更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色
のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
以上説明した本発明実施例においては、インクを液体
として説明しているが、本発明では、室温で固体状であ
るインクであっても、室温で軟化状態となるインクであ
っても用いることができる。
上述のインクジェット装置では、インク自体を30℃以
上70℃以下の範囲内で温度調整を行なってインクの粘性
を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的
であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなす
ものであればよい。
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの
固形状態から液体状態への態変化のエネルギーとして使
用せしめることで防止するか、または、インクの蒸発防
止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかし
て、いずれにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた
付与によってインクが液化してインク液状として吐出す
るものや、被記録材に到達する時点で既に固化し始める
もの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する
性質のインク使用も本発明には適当可能である。
このような場合、インクは、特開昭54−56847号公報
あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、
多孔質シートの凹部または貫通孔に液状または固形物と
して保持された状態で、電気熱変換体に対して対向する
ような形態としてもよい。
本発明においては、上述した各インクに対して最も有
効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものであ
る。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、圧
板上の記録シートを、給送ローラと分離爪との協働によ
って、一枚づつ分離して記録部へ送り出す自動給紙装置
において、前記圧板は付勢手段により前記給送ローラに
向けて付勢されており、前記分離爪は給送ローラの軸心
に対する圧板の接近離反方向に一定の位置をとる固定型
の分離爪であり、前記給送ローラはその外周の一部を切
欠いた形状を有し回転してその外周が圧板上の記録シー
トに圧接することで該記録シートを押し下げながら送り
出すローラであり、前記圧板の前記分離爪より後方の位
置に記録シートを部分的に所定量持ち上げるための突起
が設けられ、前記記録シートにおける前記突起により持
ち上げられている部分であって該突起と対向しない部分
に前記給送ローラが圧接する構成としたので、突起によ
る記録シートの持ち上げ量に見合った量だけ圧板の押し
下げ量が減少することから、給紙時に分離爪と記録シー
トとの間に大きな隙間が生じることを無くすことがで
き、それによって、記録シートの先端部に安定した適正
ループを容易に形成でき、記録シートを安定した状態で
正確に分離給送することができる自動給紙装置が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による自動給紙装置を記録装
置に装着した自動給紙時の状態を示す模式的縦断面図、
第2図は第1図の手差し給紙時の状態を示す模式的縦断
面図、第3図は第1図の収納時の状態を示す模式的縦断
面図、第4図は第1図中の記録装置の横置きでの使用状
態を示す模式的斜視図、第5図は第4図の記録装置の内
部の概略構造を模式的に示す一部破断斜視図、第6図は
第4図の記録装置の底面を示す模式的底面図、第7図は
第1図中の自動給紙装置を装着面側から見た模式的斜視
図、第8図は第1図の記録装置と自動給紙装置とのフッ
ク結合部のロック状態を示す要部断面図、第9図は第8
図においてロック解除状態を示す要部断面図、第10図は
第1図の記録装置と自動給紙装置との位置決め係合部を
示す要部断面図、第11図は第10図中の線XI−XIに沿った
部分断面図、第12図は第1図中の自動給紙装置の自動給
紙状態の模式的縦断面図、第13図は第12図の自動給紙装
置の手差し給紙状態の模式的縦断面図、第14図は第12図
の自動給紙装置の給紙カセット部の一部削除正面図、第
15図は第12図の自動給紙装置の給紙カセット部の正面
図、第16図は第12図の自動給紙装置の給紙駆動部と給紙
カセット部との間の動作機構を模式的に示す一部削除斜
視図、第17図は第12図の自動給紙装置の給紙ローラの駆
動機構を模式的に示す一部削除斜視図、第18図は第14図
中の線X VIII−X VIIIに沿ってスライダのガイドローラ
を模式的に示す縦断面図、第19図は第12図中の圧板およ
び分離爪を示す部分平面図、第20図の(A)および
(B)は第19図中の線XX−XXに沿って給紙待機時および
圧板押し下げ時の状態を示す部分縦断面図、第21図の
(A)〜(F)は第19図の構造によって記録シートを分
離する状態を説明するための部分縦断面図である。 以下に、図面中の主要な構成部分を表す符号を列挙す
る。 10……記録装置、13……記録シート、14……搬送ロー
ラ、15……記録ヘッド、16……排紙トレイ、22……キャ
リッジ、28……記録シート挿入口(記録装置)、30……
自動給紙装置、31……紙パス面、33……駆動ギヤ、34…
…搬送モータ、35……枠部材(記録装置)、38……フッ
ク部材、40……給紙駆動部、41……給送ローラ、42……
摺接ローラ、47……摺接ローラ軸、48……被動ギヤ(ト
ランスファーギヤ)、49……出口(自動給紙装置)、50
……給紙カセット部、54、55、56、57……位置決め係合
部、68……圧板、71、72……スライダ、73、74……サイ
ドガイド、75、76……固定型の分離爪、95……ギヤ(摺
接ローラ軸)、96……ギヤ(クラッチギヤ、97……給送
ローラ軸、98……ワンウエイクラッチ(バネクラッ
チ)、156……突起(圧板)。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧板上の記録シートを、給送ローラと分離
    爪との協働によって、一枚づつ分離して記録部へ送り出
    す自動給紙装置において、前記圧板は付勢手段により前
    記給送ローラに向けて付勢されており、前記分離爪は給
    送ローラの軸心に対する圧板の接近離反方向に一定の位
    置をとる固定型の分離爪であり、前記給送ローラはその
    外周の一部を切欠いた形状を有し回転してその外周が圧
    板上の記録シートに圧接することで該記録シートを押し
    下げながら送り出すローラであり、前記圧板の前記分離
    爪より後方の位置に記録シートを部分的に所定量持ち上
    げるための突起が設けられ、前記記録シートにおける前
    記突起により持ち上げられている部分であって該突起と
    対向しない部分に前記給送ローラが圧接することを特徴
    とする自動給紙装置。
  2. 【請求項2】前記記録シートの前記突起の下流側近傍で
    該突起により持ち上げられている部分に前記給送ローラ
    が圧接して該記録シートを送り出すことを特徴とする請
    求項1に記載の自動給紙装置。
  3. 【請求項3】前記突起の上流側を下流側に比べて滑らか
    に傾斜させることにより、記録シートの束を円滑に装填
    できるようにしたことを特徴とする請求項1または2に
    記載の自動給紙装置。
  4. 【請求項4】前記突起の高さは、給送ローラの外周が記
    録シートに圧接して該記録シートを押し下げる量と同じ
    か、またはそれ以上であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の自動給紙装置。
  5. 【請求項5】前記記録シートを押し下げる量が0.8〜1.5
    mmのとき、前記突起の高さが0.8〜2.5mm程度であること
    を特徴とする請求項4に記載の自動給紙装置。
  6. 【請求項6】前記自動給紙装置が装着される記録装置
    が、熱エネルギーによりインクを吐出させて記録を行な
    うインクジェット記録装置であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の自動給紙装置。
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