JP2749406B2 - インク・ジェット印字装置 - Google Patents

インク・ジェット印字装置

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JP2749406B2 JP1325795A JP32579589A JP2749406B2 JP 2749406 B2 JP2749406 B2 JP 2749406B2 JP 1325795 A JP1325795 A JP 1325795A JP 32579589 A JP32579589 A JP 32579589A JP 2749406 B2 JP2749406 B2 JP 2749406B2
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ink reservoir
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はインク・ジェット印字システムに関し、特に
インク・ジェット印字システムが高速モードで制御可能
に動作できるようにする方法と装置とに関する。
〔発明の技術的背景及びその問題点〕
インク・ジェット・プリンタは動作が静かで、迅速で
あり、用紙への印刷品質が高いので極めて普及してき
た。多様なインク・ジェット印字方法が開発されてい
る。
連続ジェット印刷と呼ばれる一つのインク・ジェット
印字方法では、インクは圧力をかけられてプリント・ヘ
ッド内のノズルに給送され、インクの連続的噴射が行わ
れる。各噴射は振動によって分離されて小滴の流れにな
り、これが帯電され、印字媒体に、又は引き続き再循環
されるように収集溝に静電的に偏向される。米国特許第
3,596,275号はこの方法を開示している。
静電引っ張り(pull)印刷と呼ばれる別のインク・ジ
ェット印字方法では、印字ノズル内のインクにはゼロ圧
力又は低い正圧がかけられ、静電的に引っ張られて小滴
にされる。小滴は小滴の飛翔方向及び印字媒体上の所望
の位置への沈積を制御するように配置された一対の偏向
電極の間を飛翔する。米国特許第3,060,429号はこの方
法を開示している。
これらのものよりも更に普及している第3の方法はド
ロップ・オン・デマンド(需要に応じた滴下)印刷方法
として知られている。この技術では、インクは大気圧以
下の圧力でペン内に保持され、需要に応じて小滴発生器
によって、一度に一滴だけ噴出される。これには二つの
基本的な噴射機構が利用される。即ち熱バブル及び圧電
波である。熱バブル・システムでは、小滴発生器内の薄
膜抵抗体が加熱され、インクの小部分の突然の気化が誘
発される。急激に膨張するインク蒸気がインクをノズル
から移動させ、インク滴の噴射を引き起こす。米国特許
第4,490,728号はこのような熱バブル・ドロップ・オン
・デマンド・システムの例である。
ドロップ・オン・デマンド方式では、静止状態ではイ
ンクが噴射されるまでペン内にインクが保持されるよう
に、インク溜め内の圧力が大気圧以下であることが必要
である。この“低圧”(即ち“部分真空”(partial v
acuum)の程度が重要である。低圧が少なすぎると、又
はインク溜めの圧力が正であると、インクはインク滴発
生器から漏れ出てしまう。低圧が多すぎると、静止状態
にあるインク滴発生器に空気が吸引されてしまう。(イ
ンク滴発生器の高度の毛管現象が空気−インク・メニス
カスをインク溜めの部分真空に抗して保持するので、通
常は空気はインク滴発生器には吸引されない。) ドロップ・オン・デマンド方式に必要な低圧は様々な
方法で得ることができる。一つのシステムでは、低圧イ
ンクの表面のレベルがノイズのレベルよりも僅かに低く
なるようにインク溜めを低下させることによって重力を
利用して得られる。しかし、インク溜めの位置をこのよ
うに定めることは必ずしも容易には達成されず、印字ヘ
ッドの設計に大きな制約が生ずる。この重力による低圧
技術の例は米国特許第3,452,361号である。
必要な低圧を達成する別の技術は米国特許第4,509,06
2号及び1987年10月28日に出願された係属中の出願番号
第07/115,013号に開示されており、双方とも本発明の出
願人に譲渡されている。前者の特許の場合は、低圧はイ
ンクがインク溜めから引き出されると漸次へこむ袋状の
インク溜めを使用することによって達成される。弾力的
な袋の復元力によってインク溜め内のインクの圧力が大
気圧よりわずかに低く保たれる。後者の特許出願に開示
されたシステムでは、低圧は、一端でインク溜め内のイ
ンクに浸漬され他端では大気圧に通じている溢れ排水ま
す(overflow catchbasin)に連結された毛管インク溜
め通気管を使用することによって達成される。印字ヘッ
ドがインク溜めからインクを引き出すと、インク溜めの
圧力は外気圧以下に低下する。この低圧はインクがイン
ク溜めから噴出すると増す。低圧がしきい値に達する
と、それが少量の空気を毛管を通してインク溜め内に引
込み、それによって低圧がしきい値を超えることが防止
される。
ドロップ・オン・デマンド・プリンタの最大印字速度
はインクをインク滴発生器へと供給する毛管の再充填速
度によって限定される。インク滴発生器が、毛管がイン
クを供給できるよりも速くインク滴を噴射すると、イン
ク・ジェットを構成する小滴は不完全に形成され、その
うちのある部分は完全に無駄になる。
例えば特に図形画像の印刷のような集約的印刷の用途
でより高速のインク・ジェット・プリンタに対する必要
性は長い間切実であり、かつ増大している。既存のイン
ク・ジェット・ペンは、例えばインク滴が噴射される速
度を高めるため、インク滴発生器内のインクの振動を利
用することによって、速度を高めるために可能なあらゆ
る利点が得られるように最適化されてきた。しかし、さ
らに迅速なインク・ジェット・プリンタに対する要求は
存続している。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、二つの動作モード即ち標準速度モー
ドと高速モードを有するインク・ジェット・ペンを提供
することである。
本発明の別の目的は、負圧又は正圧の何れかでインク
をインク滴発生器に選択的に供給できるインク・ジェッ
ト・ペンを提供することである。
本発明の更に別の目的は、正圧がインク溜め内に保持
されるようにインク溜め内の通気を自動的に閉鎖できる
インク・ジェット・ペンを供給することである。
〔発明の概要〕
本発明の一実施例によれば、インク溜め内の空気を加
熱するために選択的に付勢され、それによって内部のイ
ンクへの圧力を増大することが可能な電気加熱素子がイ
ンク・ジェット・ペンに備えられる。この正圧が、より
急速に、インク滴発生器にインクを給送する管を通して
インクを駆動し、ペンがより高速に印字できるようにす
る。
加熱素子が付勢されないと、インク噴射によってイン
ク溜めに残った部分真空はバブル発生器のオリフィスを
通した空気の導入によって緩和される。このオリフィス
のサイズは、空気のバブルがオリフィスを通ってインク
内に引き込まれうる前に、インク溜めが約5インチの水
相当の負圧を要求されるようなサイズになっている。こ
の構成によって、加熱素子が付勢されないとき、インク
溜めの圧力は“バブル圧”で調整される。
インク溜め内の圧力は、加熱素子が付勢されたときも
調整される。インク溜め内の正圧は一般にインクをバブ
ル発生器のオリフィスから外に押し出そうとする。しか
しながら、本発明ではインクは、インク溜めの圧力が正
のしきい値を超えるまでバルブ発生器のオリフィスから
排出されるのが阻止される。この圧力を超えると、イン
クは強制的に排除される。インクのこの排除によってイ
ンク溜め内に正圧の一部が軽減され、インク溜めの圧力
を正のしきい値以下に保つ。
一実施例では、オリフィスが連通する排水ます室内の
構成要素の新規の構成によって、加熱素子が付勢される
と、インクはバブル発生器のオリフィスから排出される
ことが阻止される。前記室は該室内に延び、かつバブル
発生器のオリフィスと対向する開口部で終端する通気管
を通して大気と通気される。インクが正圧によってイン
ク溜めからバブル発生器オリフィスを通って室内へと押
し出され始めると、インクは通気管内の開口部を密封
し、それによって室を周囲圧力から遮断する。その後、
空気の加熱により発生したインク溜め内の正圧は、印字
中、より高速でインクを印字ノズルへと押しやることに
よって低減される。
加熱素子が付勢されず、かつインク溜め内の圧力が環
境条件によって周囲圧以上に上昇した場合は、前述の通
気阻止機構は作動せず、インク溜め内の正圧はインクを
排水ます内に排出することによって低減される。
本発明の前述の、及びその他の目的、特徴及び利点は
添付図面を参照した以下の詳細な説明によって明らかに
されよう。
〔発明の実施例〕
第1図及び第2図を参照すると、本発明の一実施例に
よるインク・ジェット・ペン10はインクをインク滴発生
器14に供給するインク溜め12を備えている。インク溜め
12の上部にはワイヤ20によってペン10の外側の接点18に
接続された抵抗性加熱素子16が配設されている。接点18
に適宜の電圧を印加することによって抵抗加熱素子16が
付勢されると、インク溜めの上部の空気が加熱され、理
想気体の法則に従って膨張しようとする。インク溜めは
後述するように実質的に密封されているので、加熱され
た空気は膨張することができず、その代わりに加圧され
る。この正圧がインク溜め内のインクにかかり、インク
を管に押しやり、それによってインクはインク滴発生器
に供給される。このように加圧されたインクが毛管を通
って供給されることによって、インク滴発生器は小滴形
成における不純さなしに、従来技術よりも高速で動作す
ることができ、ひいては印字速度も高まる。
このような高速印字モードが必要でなくなると、抵抗
性加熱素子16への電圧の供給は中断される。その後、空
気の対流、放射、伝導及び空気膨張がペン内の空気を冷
却し、ペンをインク溜めが低圧で動作する標準印字速度
モードに戻す。
標準印字速度モードでは、インク溜め12からのインク
の噴射はインク溜め内の部分真空状態を保ち、これは単
数又は複数のバブル発生器オリフィス22(第1A図)を通
してインク溜め内に空気バブルを時折導入することによ
って緩和される。オリフィス22のサイズは空気のバブル
がオリフィスを通してインク内に引き込まれうる前にイ
ンク溜めの圧力が約5インチの水相当の負圧を有するよ
うなサイズになっている。図示した実施例では、バブル
発生器オリフィスの直径は0.0078インチである。インク
溜め内の部分真空が5インチの水圧(“バブル圧”)を
超えるたびに、別の空気バブルがインク溜め内に導入さ
れ、内部の圧力はそれに対応して低減する。このような
小さなオリフィスを使用することによって、標準印字モ
ード中はインク溜め内の圧力は大気圧にまで到達するこ
とが妨げられ、代わりに“バブル圧”に調整される。
高速印字モードの場合において要求されるように、イ
ンク溜め12を正圧で動作させるには、バブル発生器オリ
フィス22を何とかして動作させないようにしなければな
らないことが理解されよう。そうしないと、オリフィス
は、インクがインク溜め12から漏出し、内部の正圧が低
減してしまうのを妨げない。好適な実施例では、この動
作停止機能はオリフィスが連通する室24(“排水ます”
とも呼ばれる)内の部品の新規の構成によって行われ
る。室24は第1A図に示すように、室内に延びバブル発生
器オリフィスから僅かな間隔を隔てた位置にある面取り
開口部28で終端する通気管26を経て周囲大気と通風され
る。
高速印字モードでは、急激に増大するインク溜めの圧
力がインク小滴をバブル発生器オリフィス22を通して、
通気管26の外表面と通気管の周囲で下方に延びるカラー
(collar)36の内表面との間に形成された環状調整領域
(annular metering area)27へと押しやる。バブル発
生器オリフィス22を通した小滴の急激な分泌によって間
もなくこの狭い環状経路27は閉塞し、かつ排水ます24へ
の低圧密封状態を形成し、この室をインク溜めから遮断
する。バブル発生器オリフィス22を通して継続して分泌
されたインク小滴は、前記密封上に集積し、やがて通気
管の頂部の面取り開口部28を浸水する地点にまで上昇す
る。
通気管26の設計はそこに捕捉されたインク滴の表面張
力が所望の正圧を支持し、それによって通気管を、ひい
てはオリフィス22を有効に密封するようにされている。
図示した実施例では、この構成には面取りされた開口
部から直径が大きい孔32へと繋がる直径が小さい孔30が
設けられている。
円周方向に延びるポケット、即ち切り込み34は、直径
の小さな孔30が直径の大きい孔32と交わる地点のすぐ近
くの直径の大きい孔32の頂部の周りに延びている。この
ポケット34はインクが面取り開口部28内に誘導されたと
き、インクで満たされる。インクの表面張力はインクを
この位置に保持し、通気管から閉塞物を除去するのに必
要な圧力を増大する。
面取りされた開口部が閉塞された後、インク溜め内の
正圧は最早通気管26を通して低減されることはできな
い。代わりに、インク溜めの圧力はインクをより迅速に
インク・ノズルを通して印字媒体へと押し出すことによ
ってのみ低減され、その結果印字密度が高まる。
(図示した通気構造によって更に、これを圧力安全弁
として利用し、インク溜めの圧力が所望の最大値を超え
たとき、開口部を閉塞するインクを通気管を通して吹き
出すようにすることができる。) 加熱抵抗体16が初めに付勢されるとき、これは高電流
で付勢されて、ペンを急速にその高速印字モードにす
る。通気管26が一端閉塞され、ペンが所望の正圧状態で
動作すると、抵抗体加熱電流は高速動作の継続期間中、
より低い値に低減されることができる。抵抗体はプリン
ト・バッファが高速モードで印字されるデータで満たさ
れている間、このより低い電流で付勢され続ける プリント・バッファが一旦、高速で印字されるデータ
でいっぱいでなくなると、加熱抵抗への電流は中断され
る。ペンはプリント・バッファのデータを空にするには
必要な期間だけ増大した印字密度で動作し続ける。次に
ペンは、少量のインクがプリント・ノズルから流出して
トラフ又は吸取紙に吸収されることによってインク溜め
内の残りの正圧が低減される“つば吐き”ステーション
に移動される。
次にペンは“サービス・ステーション”に移動しそこ
で、ほぼ周囲温度まで冷却されるまで休止する。この冷
却間隔中、インク溜め内の圧力は大気圧以下、即ち約3
乃至4インチの水の圧力まで低下する。面取り開口部28
又は通気管26内にトラップされたインクは環状調整領域
27のインクと同様に、インク溜め内の部分真空によって
バブル発生器のオリフィス22を通ってインク溜め内に引
き込まれる。通気管26が塞ぐ液体メニスカスが解放され
ると、インク溜めはバブル発生器の設定点、即ち5イン
チの水の負圧に対する圧力と再び拮抗する。そこでペン
は標準印字モードで印字を再開できる状態になる。
インク溜めの圧力は高速印字モードでわざわざ周囲圧
より高くされるが、同様の圧力変化は周囲温度の上昇又
は高度の上昇のような環境の作用によっても起こり得
る。しかし、これらの後者の条件では、発明の好適な実
施例に従うペンは高速モードと同じ態様では動作しな
い。代わりに、そのような大気の変化を補償し、かつ正
圧をインク溜めから放出できるように動作する。
ペンがこれからの二つの同様の条件に別個に応答でき
る理由は、インク溜めの圧力が上昇する速度の差であ
る。大気によって誘発される変化は抵抗の加熱によって
誘発される変化よりもゆっくりと起きるので、インク
は、高速度では浸水して密封を形成するのが必要となる
環状調整領域には押し込まれない。代わりに、バブル発
生器オリフィス22を通って押し込まれるインクは環状調
整領域を形成するプラスチック材料を湿らせ、その表面
エネルギによって作用を受け、かつ調整領域を降下して
排水ます24の低部へと移動する。排水ますの底に溜まっ
たインクは、やがて、排水ますの大部分を満たす。イン
クを通気管から押し出す泡29と接触する。インク溜めの
圧力を更に上昇させる大気状態の継続する変化はインク
がインク溜めから出て、環状調整領域27を降下し、排水
ますの泡29に入ることによって継続して緩和される。環
状調整領域はこの緩慢な過程中は決して閉塞されず、従
って通気管26は決して閉塞されない。このようにインク
溜めはいずれの正圧をも周囲圧まで下げるように流出で
き、又、ペンの動作によってインク溜めの圧力は更にバ
ブル圧力まで低下する。
図面では2つのバブル発生器オリフィスを図示してい
るが、その数はそれ以上でもそれ以下でもよい。一実施
例では、6つのオリフィスが通気管の頂部を中心に対称
に配設されている。高速印字モードでは、オリフィスの
全てがインクを流出させ、これが環状調整領域を密封
し、通気管を閉塞する。しかし、標準印字モードでは、
通常は一つのオリフィス、即ち直径が最大のオリフィス
だけが動作する。(製造公差によって、各オリフィスの
直径は僅かに異なる。バブルはそれが抵抗が最小の経路
なので、最大の直径のオリフィスを通って優先的に引き
込まれる。) 第2図は本発明の別の実施形態を示しており、高速印
字モード中、バブル発生器(単数又は複数)を通るイン
クの流れを制御自在に停止するための弁44が設けられて
いる。この弁44は加熱素子16を作動するのと同じ制御線
から電気的に作動される。その結果、弁44は加熱素子が
付勢される毎に遮断される。弁44が遮断されると、イン
ク溜め内の圧力が形成される。このような実施例では、
インク溜め内の圧力が所望の最大値を超えたことを防止
するため圧力安全システムを備えることが望ましい。こ
のような圧力安全装置は各種のものが公知であり、この
用途に利用可能である。
更に別の実施例では、ヒータがサーモスタット制御さ
れるならば圧力安全機構は省くことができる。例えば、
図示した実施例では、インク溜め内の空気を周囲温度よ
りも30゜Fだけ高く加熱することによって、高速印字モー
ドで必要である5インチの水の正圧が達成可能である。
(勿論この値はインク溜め内の空気の容積に左右され
る。)インク溜め内にサーミスタ又は他の熱電エネルギ
ー変換器を配設することによって、インク溜め内部の温
度をモニターでき、加熱素子への電力の供給を制御する
ために利用できる。
第3図は匹敵する従来型のインク・ジェット・ペンに
よって達成される印字品質を、高速印字モードの本発明
によって達成可能な印字品質と、印字速度の関数として
比較したグラフである。図示されている通り、双方のシ
ステムとも、印字品質は印字速度が一定値を超えると許
容範囲以下に低下する。しかし、本発明では、この値は
従来のものよりも高い。従来型の場合、印字速度が毎秒
約5500滴を超えると許容範囲を超える。本発明に基づく
高速印字モードでは、毎秒8500滴の印字速度が、許容さ
れる品質で達成可能である。
本発明を利用することによって可能な、より高速の印
字速度を得るため、インク・ジェット・ペンを印字媒体
に対して移動するキャリッジはそれに見合った高速で移
動しなければならない。即ち、ペン・キャリッジはペン
が動作する印字モードに応じて、ペンを異なる速度で移
動しなければならない。あるいは、キャリッジはペンの
動作ードにかかわりなく、固定速度で移動することもで
きる。この場合は、第二のモードで増大するのは印字密
度である。何故ならば、ペンより速い密度でインクを噴
出し、それゆえ印字媒体の面積単位当たりに供給される
インク滴の数が増すからである。最後の実施例では、2
モード・システム(加熱素子がオンまたはオフの何れ
か)ではなく、加熱素子には可変制御電流が供給される
ので、インク溜め内の圧力は所望の任意の正圧に設定す
ることができる。この実施例では、印字密度は、対応し
て変調された電気信号を加熱素子に供給することによっ
て変更することができる。このようにして印字された出
力のアナログのグレー・スケーリングを達成可能であ
る。
これまで本発明の原理を好適な実施例及びその幾つか
の変形例で説明し、図示してきたが、本発明はかかる原
理から逸脱することなく構成と細部を変更できることが
明らかであろう。例えば、本発明はインク溜めの上部床
に配置されていたバブル発生器/通気管を参照して説明
してきたが、別の実施例ではこれらの部材は及びこれに
類する部材は、第2図の符号50で示すように、インク滴
発生器の近傍のインク溜めの上部から下方に延びる深溝
の床部に設けることもできる。同様に、本発明はインク
溜め内部の空気を加熱することによってインク溜めの圧
力を上昇するための抵抗性素子を参照して説明したが、
別の実施例ではインク溜めの容積を物理的に縮減する装
置のような、別の従来型の圧力上昇機構を利用すること
もできる。最後に、本発明は環境要因に起因する正のイ
ンク溜め圧力がインク溜めからインクを流出させること
によって低減される実施例を参照して説明してきたが、
別の実施例では同じ安全圧力が通気することによって達
成可能である。
本発明の原理が応用できる広範な実施例を考慮する
と、説明し、図示した装置は例示のためだけであり、発
明の範囲を限定することは意図するものではないことが
理解されよう。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明を用いることにより、高
速印字を行うことができる。また、印字出力のアナログ
・グレー・スケーリング化が容易に達成でき、さらに、
大気の変化等の周囲環境変化をも容易に補償することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるインク・ジェット・ペ
ンの断面図である。 第1A図は第1図の装置に用いられるインク溜め通気装置
の拡大詳細図である。 第2図は本発明の別の実施例によるインク・ジェット・
ペンの断面図である。 第3図は本発明のインク・ジェット・ペンと従来のイン
ク・ジェット・ペンとを比較した図である。 12:インク溜め、14:インク滴発生器 16:抵抗性加熱素子、18:接点 20:ワイヤ 22:バブル発生器オリフィス 24:排水ます、26:通気管 27:環状調整領域、29:泡 34:ポケット、36:カラー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク溜と、 前記インク溜に結合されたドロップ・オン・デマンド方
    式のインク滴発生器と、 空気の流れを制御しながら前記インク溜内の負気圧を制
    限するために、前記インク溜内に置かれたオリフィス
    と、 前記インク溜に結合され、前記インク溜内の気圧が雰囲
    気圧より高くなるように、前記オリフィスを塞ぐ位置に
    インクを押しやるように動作可能な圧力維持機構と を含むインクジェットペン。
  2. 【請求項2】前記圧力維持機構は、前記インク溜から前
    記オリフィスを塞ぐブロック位置にインクを導く通気管
    手段を含む ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットペ
    ン。
  3. 【請求項3】前記通気管手段は、前記インク溜内の気圧
    が雰囲気圧から下がるにつれてインクが前記ブロック位
    置の外に動くような構造を含む ことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットペ
    ン。
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