JP2747726B2 - 酵母の内容物の漏出方法 - Google Patents
酵母の内容物の漏出方法Info
- Publication number
- JP2747726B2 JP2747726B2 JP1154516A JP15451689A JP2747726B2 JP 2747726 B2 JP2747726 B2 JP 2747726B2 JP 1154516 A JP1154516 A JP 1154516A JP 15451689 A JP15451689 A JP 15451689A JP 2747726 B2 JP2747726 B2 JP 2747726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yeast
- contents
- pressure
- atm
- leakage method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酵母の内容物を漏出させる方法に関するもの
である。
である。
更に詳細には、本発明は生のままの酵母の内容物を漏
出させる方法に関するものである。
出させる方法に関するものである。
本発明の方法によって漏出させた酵母の内容物は加熱
による変性が起らないので、ビタミン類などの損失は全
くなく、栄養的にもすぐれており、食品原料や培地成分
としてきわめて有用である。
による変性が起らないので、ビタミン類などの損失は全
くなく、栄養的にもすぐれており、食品原料や培地成分
としてきわめて有用である。
(従来技術及び問題点) 一般に酵母の内容物は酵母エキス(Yeast extract)
として知られている。酵母エキスにはビタミン類、有機
塩基類、アミノ酸類が多量に含まれて栄養価が高く、食
品原料や微生物培養原料として使用されている。
として知られている。酵母エキスにはビタミン類、有機
塩基類、アミノ酸類が多量に含まれて栄養価が高く、食
品原料や微生物培養原料として使用されている。
従来、酵母エキスは酵母の自己消化液や酵母の熱水抽
出液を濃縮して濃厚液にしたり、噴霧乾燥、凍結乾燥な
どによって粉末化して製品としている。
出液を濃縮して濃厚液にしたり、噴霧乾燥、凍結乾燥な
どによって粉末化して製品としている。
しかしながら、酵母を自己消化したり、熱水抽出した
りすれば、内容物はある程度破壊されたり、熱変性を起
したりすることになる。
りすれば、内容物はある程度破壊されたり、熱変性を起
したりすることになる。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、酵母の内容物を分離するのにできるだ
け変性を起させないで取得する方法を求めて鋭意研究し
た結果、酵母を静水圧で加圧することによって酵母の内
容物を漏出させることができることを見出したのであ
る。
け変性を起させないで取得する方法を求めて鋭意研究し
た結果、酵母を静水圧で加圧することによって酵母の内
容物を漏出させることができることを見出したのであ
る。
本発明は、酵母を静水圧で加圧し、酵母の内容物を漏
出せしめることを特徴とする酵母の内容物の漏出方法で
ある。
出せしめることを特徴とする酵母の内容物の漏出方法で
ある。
本発明における静水圧としては1,000〜6,000気圧、好
ましくは3,000〜6,000気圧程度である。
ましくは3,000〜6,000気圧程度である。
加圧装置としては、静水圧で1,000〜6,000気圧かけら
れるものであればいかなる装置でもよい。
れるものであればいかなる装置でもよい。
大量に加圧処理する場合は、鋼鉄製のシリンダーに鋼
鉄製のプランジャーが気密に挿入できるようになった加
圧装置などが使用される。
鉄製のプランジャーが気密に挿入できるようになった加
圧装置などが使用される。
少量に加圧処理する場合は、圧力計の付いた加圧装置
が示される。(Marquis,R.E.:Adv.Microbiol.Physiol.,
14,159(1976)) 酵母の内容物の漏出処理に際しては、酵母を1〜60%
の細胞懸濁液として、直接加圧装置に挿入したり、一旦
酵母の懸濁液を可撓性プラスチック容器などに入れ、こ
の容器を水中に入れて、1,000〜6,000気圧に加圧すれば
よい。
が示される。(Marquis,R.E.:Adv.Microbiol.Physiol.,
14,159(1976)) 酵母の内容物の漏出処理に際しては、酵母を1〜60%
の細胞懸濁液として、直接加圧装置に挿入したり、一旦
酵母の懸濁液を可撓性プラスチック容器などに入れ、こ
の容器を水中に入れて、1,000〜6,000気圧に加圧すれば
よい。
加圧時間としては、1分〜20時間程度が示されるが、
圧力と加圧時間のかね合いで内容物の成分の変化がある
ので、静水圧1,000〜6,000気圧の間で加圧時間による内
容物の成分組成をあらかじめ求めておいて、各圧力によ
る時間を決めるのが好ましい。
圧力と加圧時間のかね合いで内容物の成分の変化がある
ので、静水圧1,000〜6,000気圧の間で加圧時間による内
容物の成分組成をあらかじめ求めておいて、各圧力によ
る時間を決めるのが好ましい。
第1図にはパン酵母の10%水懸濁液を3,000〜6,000気
圧で25℃、10分間加圧した後、酵母細胞を遠心分離で除
いた各上清液について200〜300nmにおける吸光度をグラ
フにした図が示される。
圧で25℃、10分間加圧した後、酵母細胞を遠心分離で除
いた各上清液について200〜300nmにおける吸光度をグラ
フにした図が示される。
第1図から、同じ波長でも圧力が高まるに従って吸光
度が高くなり、内容物が多量漏出しているのが分かる。
度が高くなり、内容物が多量漏出しているのが分かる。
また、1,000〜6,000気圧の加圧によって圧力が高まる
ほど酵母の損傷がはげしく、それだけ内容物の漏出も多
いことが分った。
ほど酵母の損傷がはげしく、それだけ内容物の漏出も多
いことが分った。
次の表1は、パン酵母の10%懸濁液を1,000〜6,000気
圧で25℃、10分間加圧した後、各処理酵母を栄養培地中
でウォルフ発酵器(wolf fermentor)を用いて2時間発
酵させ、炭酸ガスの生成mlを測定し、同時に各加圧酵母
をメチレンブルー染色し、酵母の生存率を測定した値を
示している。
圧で25℃、10分間加圧した後、各処理酵母を栄養培地中
でウォルフ発酵器(wolf fermentor)を用いて2時間発
酵させ、炭酸ガスの生成mlを測定し、同時に各加圧酵母
をメチレンブルー染色し、酵母の生存率を測定した値を
示している。
次の表2及び表3はパン酵母の10%水懸濁液を3,000
〜6,000気圧で25℃で15分それぞれ加圧した後、遠心分
離し、上清液について各金属イオンの量を測定した値を
示している。ここでaは無加圧処理で、100℃で5分間
加熱し、遠心分離し、上清液の各金属イオン(表2)及
びアミノ酸(表3)の量を測定した値を示している。
〜6,000気圧で25℃で15分それぞれ加圧した後、遠心分
離し、上清液について各金属イオンの量を測定した値を
示している。ここでaは無加圧処理で、100℃で5分間
加熱し、遠心分離し、上清液の各金属イオン(表2)及
びアミノ酸(表3)の量を測定した値を示している。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1. パン酵母を10%水懸濁液として、その3mlを3ml容プラ
スチック容器に充填、密封した後、圧力反応容器(J.Bi
ol.Chem.,19,511−512(1914))内に装填し更に容器内
を水で充填して密封した。
スチック容器に充填、密封した後、圧力反応容器(J.Bi
ol.Chem.,19,511−512(1914))内に装填し更に容器内
を水で充填して密封した。
この圧力反応容器を25℃で10分間4,000気圧をかけ、
圧力解除後プラスチック容器内の3mlの懸濁液を遠心分
離し、上清液2.5mlを酵母エキスとして取得することが
できた。
圧力解除後プラスチック容器内の3mlの懸濁液を遠心分
離し、上清液2.5mlを酵母エキスとして取得することが
できた。
第1図はパン酵母を3,000〜6,000気圧で加圧し、内容物
の200〜300nmにおける吸光度をグラフにした図である。
の200〜300nmにおける吸光度をグラフにした図である。
Claims (2)
- 【請求項1】酵母を静水圧で加圧し、酵母の内容物を漏
出せしめることを特徴とする酵母の内容物の漏出方法。 - 【請求項2】静水圧による加圧が1,000〜6,000気圧であ
ることを特徴とする請求項第1項の酵母の内容物の漏出
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1154516A JP2747726B2 (ja) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | 酵母の内容物の漏出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1154516A JP2747726B2 (ja) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | 酵母の内容物の漏出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0322960A JPH0322960A (ja) | 1991-01-31 |
JP2747726B2 true JP2747726B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=15585959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1154516A Expired - Fee Related JP2747726B2 (ja) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | 酵母の内容物の漏出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2747726B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5132766A (ja) * | 1974-09-07 | 1976-03-19 | Idemitsu Kosan Co |
-
1989
- 1989-06-19 JP JP1154516A patent/JP2747726B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5132766A (ja) * | 1974-09-07 | 1976-03-19 | Idemitsu Kosan Co |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0322960A (ja) | 1991-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US2908614A (en) | Use of dextran in freeze-drying process | |
Schnaitman | Examination of the protein composition of the cell envelope of Escherichia coli by polyacrylamide gel electrophoresis | |
JP3672931B2 (ja) | 低酸食品の高温/超高圧滅菌 | |
Skerman | Determination of some in vitro growth requirements of Bacteroides nodosus | |
JPH07102119B2 (ja) | 果汁の高圧処理方法 | |
AU8050187A (en) | Apparatus and process for sterilization of spices and leafy herbs | |
CN109852598A (zh) | 一种豆渣和纳豆芽孢杆菌混合发酵产酶的方法 | |
JP2747726B2 (ja) | 酵母の内容物の漏出方法 | |
US1391219A (en) | Enzymic substance and process of making the same | |
JP2965338B2 (ja) | 酵母の内容物の漏出法 | |
JPH07138178A (ja) | 高血糖改善用組成物 | |
WO2004050896A3 (en) | A method and therapeutic platelets | |
Trescott et al. | Properties of the endopolygalacturonase secreted by Rhizopus stolonifer | |
CN111690705A (zh) | 一种柞蚕蛹虫草生物活性肽的制备方法 | |
CN106011205A (zh) | 一种发酵型多肽生物基料 | |
CN105535034A (zh) | 一种保藏冬虫夏草活性成分的方法 | |
Weng et al. | Effect of drying methods on Γ‐Pga, isoflavone contents and ace inhibitory activity of natto (a Fermented Soybean Food) | |
JP2687575B2 (ja) | 微生物セルロースの泡状培養法 | |
JPH0822971B2 (ja) | 螢光を有する天然赤色色素の製造法 | |
RU2146481C1 (ru) | Способ получения питательного состава для адаптации организма в стрессовой ситуации | |
RU2130735C1 (ru) | Способ получения питательного состава для адаптации организма в стрессовой ситуации | |
RU2146100C1 (ru) | Способ приготовления питательной смеси для адаптации организма в стрессовой ситуации | |
JPH03254675A (ja) | 微生物内容物の漏出方法 | |
JPH0491770A (ja) | 殺菌処理方法 | |
RU2135032C1 (ru) | Способ производства питательного состава для адаптации организма в стрессовой ситуации |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |