JP2747180B2 - ジェットポンプの性能監視方法 - Google Patents

ジェットポンプの性能監視方法

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JP2747180B2 JP4315044A JP31504492A JP2747180B2 JP 2747180 B2 JP2747180 B2 JP 2747180B2 JP 4315044 A JP4315044 A JP 4315044A JP 31504492 A JP31504492 A JP 31504492A JP 2747180 B2 JP2747180 B2 JP 2747180B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェットポンプを使い
冷却材を循環する原子力発電プラントにおけるジェット
ポンプの性能監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉等の蒸気を発生させ発電を行う装
置において、冷却材循環のためにジェットポンプが使用
される原子炉が知られている。図2により従来のジェッ
トポンプを利用した原子炉の例を説明する。
【0003】炉心1は原子炉圧力容器2内に設置されて
おり、冷却材3の循環により冷却される。冷却材3は再
循環ポンプ4により昇圧され、ジェットポンプのドライ
ブノズル部5からジェットポンプのスロート・ディフュ
ーザ部7へ注入され、この時ジェットポンプのサクショ
ン部6から冷却材を吸い込み原子炉圧力容器2の下部へ
送り込まれる。
【0004】このようなジェットポンプが多数台(通常
20台程度)が原子炉圧力容器2内に設けられており、炉
心1の冷却を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなジェットポ
ンプにより冷却材を駆動する原子炉では、ジェットポン
プのドライブノズル部5、ジェットポンプのサクション
部6およびジェットポンプのスロート・ディフューザ部
7等の流動抵抗が各ジェットポンプで微妙に異なり、か
つ、経年的にも微妙な変形等で流動抵抗が変化してい
く。
【0006】このため、ジェットポンプの流量は経年的
に変化していき、炉心冷却能力も変化していくことにな
る。したがって、ジェットポンプの性能監視が必要であ
り、従来はこれを各ジェットポンプ流量計測信号8をジ
ェットポンプ流量表示装置9で表示することにより監視
していた。
【0007】しかしながら、各々のジェットポンプは原
子炉圧力容器2内の下部で連結されており、しかも、各
ジェットポンプの流量は独立しておらず相互に関連して
いる。そのため、従来の監視方法では何れか1台のジェ
ットポンプのある箇所の異常でも、異常がまだ小さい段
階では異常の発生しているジェットポンプの特定が困難
であり、かつジェットポンプにおけるどの部分の異常か
を特定することが困難な課題がある。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ジェットポンプの微小な異常を早期発見し、
かつその位置をより明確に特定することができるジェッ
トポンプの性能監視方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は複数台のジェッ
トポンプによって冷却材を駆動しているプラントのジェ
ットポンプ性能監視方法において、前記ジェットポンプ
の測定される流量から前記ジェットポンプ各部の流動抵
抗係数を推定させ、この推定された抵抗係数を監視する
ことにより前記各々のジェットポンプの性能低下を検出
することを特徴とする。
【0010】上記流動抵抗係数の推定方法として抵抗係
数とジェットポンプ流量の間の感度マトリックスを利用
する。また、感度マトリックスを内蔵するジェットポン
プ各部の流動抵抗係数からジェットポンプ流量を求める
プログラムを繰り返し計算させることにより、各運転点
で求めることを特徴とする。
【0011】
【作用】各ジェットポンプの流量はドライブ部やサクシ
ョン部などの抵抗によってモデル化でき、後述する式
(1) で表すことができる。基準値からの偏差については
後述する式(2) が成立する。
【0012】ここで、観測される流量を使用し、各抵抗
要素の推定値は後述する式(3) で求めることができる。
したがって、ジェットポンプの異常がまだ小さい段階
で、徐々に変化していく流動抵抗値の変化を監視するこ
とにより直接的にジェットポンプの性能劣化、つまり異
常を発見でき、かつその異常位置を明確に特定できる。
【0013】
【実施例】図1を参照しながら本発明に係るジェットポ
ンプの性能監視方法の一実施例を説明する。図1におい
て、符号1は炉心で、原子炉圧力容器2内には炉心1を
冷却する冷却材3がジェットポンプ(ドライブノズル部
5,サクション部6,ディフューザ部7からなる)によ
って循環される。
【0014】再循環ループ入口配管に接続するジェット
ポンプのドライブノズル部5は再循環ポンプ4の吐出側
に接続している。ジェットポンプのサクション部6から
ジェットポンプのスロート・ディフューザ部7内を通し
て冷却材3は炉心1内に流入する。再循環ポンプ4の吸
込側は原子炉圧力容器2に突設した再循環ループ出口配
管に接続している。
【0015】ここで、原子炉圧力容器2内を流れるジェ
ットポンプ流量計測信号8は、ジェットポンプ各部抵抗
計算装置10に入力され、ジェットポンプ各部抵抗計算値
13が出力され、ジェットポンプ各部抵抗表示装置12によ
って表示され監視される。ジェットポンプ各部抵抗計算
装置10にはジェットポンプ流量計算モデル11が付属して
いる。
【0016】各ジェットポンプの流量Wi(iはジェッ
トポンプの台数を示す)は、ジェットポンプのドライブ
ノズル部5や、サクション部6、あるいはスロート・デ
ィフューザ部7またはループ部などの流動抵抗kj(j
は抵抗要素の位置を示す)を使って計算することができ
て、 Wi=f(kj) …(1) と表すことができる。
【0017】ジェットポンプ流量計算モデル11にはこの
ような抵抗kjとジェットポンプ流量Wiを関係付ける
プログラムが入っている。この関係が判ると、基準値か
らの偏差について、 ΔWi=HijΔkj …(2) が成立つ。ここにΔWiはジェットポンプ流量の偏差の
ベクトル、ΔKjは抵抗値の偏差のベクトル、Hijは
δWi/δkjを要素とする感度マトリックスである。
Hijは、上記モデルを使い、各運転点であらかじめ計
算させておくことができる。
【0018】ジェットポンプ各部抵抗計算装置10ではH
ijとジェットポンプ流量計測信号8を使い、 Δkj=Hij-1ΔWi …(3) によって、ジェットポンプ各部抵抗計算値13を求める。
【0019】このようにして、推定された抵抗値の変化
をジェットポンプ各部抵抗表示装置12に表示させ監視す
る。この監視によって、直接的にジェットポンプの性能
劣化をもたらしているポンプとその位置を推定すること
ができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ジェットポンプ流量変
化の原因となる各部の流動抵抗の変化を推定させ、これ
を直接監視するため、異常が小さい段階でも異常の発生
しているジェットポンプの特定が容易であり、かつその
ジェットポンプ内のどの部分の異常かも推定することが
でき、プラントの安全運転に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェットポンプの性能監視方法の
一実施例を説明するための模式図。
【図2】従来のジェットポンプの性能監視方法を説明す
るための模式図。
【符号の説明】
1…炉心、2…原子炉圧力容器、3…冷却材、4…再循
環ポンプ、5…ジェットポンプのドライブノズル部、6
…ジェットポンプのサクション部、7…ジェットポンプ
のスロート・ディフューザ部、8…ジェットポンプ流量
計測信号、9…ジェットポンプ流量表示装置、10…ジェ
ットポンプ各部抵抗計算装置、11…ジェットポンプ流量
計算モデル、12…ジェットポンプ各部抵抗表示装置、13
…ジェットポンプ各部抵抗計算値。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台のジェットポンプによって冷却材
    を駆動しているプラントのジェットポンプ性能監視方法
    において、前記ジェットポンプの測定される流量から前
    記ジェットポンプ各部の流動抵抗係数を推定させ、この
    推定された抵抗係数を監視することにより前記各々のジ
    ェットポンプの性能低下を検出することを特徴とするジ
    ェットポンプの性能監視方法。
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