JP2745840B2 - レール装置 - Google Patents

レール装置

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JP2745840B2
JP2745840B2 JP3042110A JP4211091A JP2745840B2 JP 2745840 B2 JP2745840 B2 JP 2745840B2 JP 3042110 A JP3042110 A JP 3042110A JP 4211091 A JP4211091 A JP 4211091A JP 2745840 B2 JP2745840 B2 JP 2745840B2
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浩明 喜多
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば工場内に配設
され、走行台車などの移動体を支持案内する無端状のレ
ールと、上記移動体の駆動制御用ケーブルや動力供給用
ケーブルなどを収納する配線用ラックとからなるレール
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のレール装置としては、図
8,図9に示されるものが提供されている。すなわち、
平行した直線レール部70と両端のカーブレール部71
とにより無端状に形成されたレール72が支持脚73を
介して床74上に設けられ、このレール72に支持案内
される走行台車75が走行自在に設けられている。
【0003】平行した直線レール部70間の床74上に
は、上記走行台車75の駆動を制御したり動力を供給す
るためのケーブル76が束ねられて配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来形式によると、直線レール部70間の床74に作業
員が立ち入る場合は、ケーブル76につまずいて転倒し
たりケーブル76を踏み付けて破損したり切断する恐れ
があるため、細心の注意を要した。したがって、レール
装置の保守点検および修理を行う際、作業員が上記直線
レール部70間を歩行することは困難で危険が伴うた
め、保守点検および修理作業はスムーズに行えず作業性
が悪かった。
【0005】本発明は上記問題を解決するもので、作業
員が直線レール部間を安全かつ容易に歩行できるレール
装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明は、移動体を支持案内するレール装置であっ
て、レールを、平行した直線レール部と両端のカーブレ
ール部とにより無端状に形成して、上記直線レール部間
を複数の連結材で連結するとともに、上記直線レール部
間に上記連結材によって支持される配線用ラックを設
け、この配線用ラックの上面に開口部を形成し、この開
口部を覆う蓋板を開閉自在に設けたものである。
【0007】
【作用】上記構成により、上記移動体の駆動を制御して
いるケーブルや動力を供給しているケーブルなどは、上
記直線レール部間に設けられた配線用ラック内に収納さ
れる。この配線用ラックの上面は蓋板で覆われているた
め、作業員は、この蓋板の上を歩行することによって、
ケーブルを踏み付けたりケーブルにつまずくことはな
い。さらに、上記配線用ラック内の点検やケーブルの接
続などは、上記蓋板を開けることによって開口部から容
易に行える。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図7にした
がって説明する。図1,図2において、1はレール装置
を示し、レール2と、このレール2に支持案内されて一
定経路上を走行自在な移動体の一例である走行台車3
と、配線用ラック6とで構成されている。上記レール2
は、平行した二本の直線レール部4と、これら直線レー
ル部4の両端に連結された半円状のカーブレール部5と
によって、無端状に形成されている。
【0009】上記直線レール部4およびカーブレール部
5は断面がC字状で、その上部全面を偏平な車輪受け面
7に形成するとともに、下部に下方開放の蟻溝部8を全
長にわたって、かつ左右に振分けて二条(複数条)形成
している。そして各レール部4,5の上部と下部との両
側外面には、それぞれガイドローラ案内面12,13,
14,15が形成されている。各レール部4,5は、た
とえばアルミニウムの引抜き成形によって得られる。
【0010】各レール部4,5はベース部材(床や床
板)16上に脚部材17と連結部材18を介して配設さ
れる。すなわち脚部材17は門形状であって、その下端
から外方に折曲したフランジ部19をベース部材16側
からのボルト20に外嵌し、そしてナット21をら合し
て締め付けることで固定される。
【0011】上記連結部材18は、各レール部4,5の
下面に当接自在な本体22と、この本体22の両側部に
一体形成した左右一対のナット部23と、これらナット
部23に下方からら合したボルト24などからなる。そ
して本体22に下方から通したボルト25を蟻溝部8内
に設けられた板状のナット体26にら合し締め付けるこ
とで各レール部4,5の下面に本体22を固定し得、ま
た脚部材17の天板部に上記ボルト24を挿通させると
ともに、このボルト24にら合した上下対のナット2
7,28を締め付けて上記天板部を挾持することで、上
下位置を調整自在にして脚部材17に固定される。
【0012】C字状の各レール部4,5は内部が配設空
間30であり、この配設空間30内には給電装置31が
配設される。給電装置31は、絶縁部材32の内面に給
電用や信号用のレール部材33を有し、そしてボルトな
どによって各レール部4,5に固定されている。
【0013】上記直線レール部4およびカーブレール部
5に支持案内される走行台車3は、その本体35の下面
に前後一対の車輪36を配設しており、これら車輪36
を車輪受け面7上に載置することによって一定経路上で
走行自在となる。そして車輪36に、本体35側に設け
た走行駆動装置(モータなど)37が連動連結する。さ
らに両車輪36の近くには、それぞれガイドローラ案内
面12,13,14,15に当接自在なガイドローラ3
8,39,40,41が取付けられる。そして本体35
側には上記給電装置31に対応する集電装置42が設け
られる。
【0014】図3,図4に示すように、上記直線レール
部4間には、チャンネル状の連結材43が複数本架設さ
れている。すなわち、直線レール部4の下面に長方形の
ブロック体44が当接自在に設けられ、これらブロック
体44の下面に上記連結材43の両端部が当接自在に設
けられ、ボルト45が下方から上記連結材43の両端部
およびブロック体44に挿通され、上記蟻溝部8内に設
けられた板状のナット体46にら合し締め付けられてい
る。これによって、各連結材43の両端部は各ブロック
体44の下面に固定される。
【0015】図1に示すように、上記直線レール部4間
には、上記走行台車3の駆動制御用ケーブル47や動力
供給用ケーブル47を収納するための配線用ラック6
が、上記連結材43に支持されて直線レール部4に沿っ
て設けられている。図5,図6で示すように、この配線
用ラック6は、コ字型に折り曲げられた両側板48を平
行に設置し、これら両側板48の下部間を複数の桁材4
9で連結したものである。これにより、両側板48の上
面間には、長さ方向にわたって開口部51が形成され
る。また、各側板48の下面には、下方に突出する滑ら
かな凸部52が長さ方向にわたって形成されている。
【0016】両側板48間には、仕切り板53が長さ方
向に配置され、この仕切り板53の下端は上記桁材49
の上面に固着されている。配線用ラック6の両端の両側
板48間には、コ字型に折り曲げられたエンドキャップ
54が取り付けられている。これらエンドキャップ54
は、一端部が各側板48の端部内面にねじ55,ナット
56を介して取り付けられたL字型の取り付け板57の
他端部に、ねじ55,ナット56を介して取り付けられ
ている。
【0017】上記開口部51を覆う蓋板58が両側板4
8の上面に開閉自在に複数枚設けられている。これら蓋
板58の幅方向の両端部には、両側板48より外方で、
下方に折り曲げられた折曲部59が長さ方向にわたって
形成されている。これにより、蓋板58の位置が幅方向
にずれても、折曲部59の内面がどちらか一方の側板4
8の外側面に当接するため、蓋板58が配線用ラック6
の内部に落ち込むことは防止できる。
【0018】また、図6に示すように、配線用ラック6
の幅方向の両端部には、複数の止め具61が長さ方向に
設けられている。すなわち図7の仮想線に示すようにこ
れら止め具61は、弾力性のある線材を、矢視62で示
す長方形の枠状に形成し、さらに図7の実線で示すよう
に上記枠の上部と下部とを後方に曲げて矢視63で示す
コ字型に形成したものである。そして、上記止め具61
の上部横軸64が蓋板58の上面に係脱自在に当接して
いる。
【0019】上記止め具61の両縦軸65の下端部には
上方に傾斜した係止部66が形成され、上記各側板48
に形成された上記凸部52に係脱自在に当接している。
上記係止部66の先端は滑らかに下方に曲げられ、下部
横軸67に連設されている。これにより係止部66の係
脱は滑らかに行われる。
【0020】以下、上記構成における作用を説明する。
走行台車3は、制御装置によって制御されて、レール2
に支持案内され走行する。上記走行台車3の駆動を制御
しているケーブル47や動力を供給しているケーブル4
7などは、桁材49に支持されて、配線用ラック6の内
部に収納されている。上記ケーブル47は仕切り板53
によって種類別に分類されている。
【0021】配線用ラック6の上面は蓋板58で覆われ
ているため、作業員は、この蓋板58の上を歩行するこ
とによって、ケーブル47を踏み付けたりケーブル47
につまずくことはない。
【0022】さらに、配線用ラック6内の点検やケーブ
ル47の接続などは、蓋板58を開けることによって開
口部51から容易に行える。上記蓋板58を開ける場合
は、図5の仮想線(イ)で示すように、各止め具61を
配線用ラック6の外方に引き抜くことによって、止め具
61の上部横軸64を蓋板58の上面から取り外すとと
もに係止部66を側板48の凸部52から取り外した
後、蓋板58を上方へ持ち上げればよい。
【0023】また、上記蓋板58を閉める場合は、蓋板
58を両側板48の上面に置いたのち、図5の実線で示
すように、各止め具61を配線用ラック6の外方から押
し込んで、止め具61の上部横軸64を蓋板58の上面
に係合させるとともに係止部66を側板48の凸部52
に係合させればよい。これによって、蓋板58と両側板
48とは、止め具61に挟み付けられて固定される。上
記止め具61を設けたことによって、蓋板58が確実に
固定でき、かつ止め具61はワンタッチで操作できるた
め、蓋板58の開閉が容易である。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、直線レー
ル部間に連結材によって支持される配線用ラックを設
け、この配線用ラックの上面に開口部を形成し、この開
口部を覆う蓋板を開閉自在に設けたことによって、移動
体の駆動制御用ケーブルや動力供給用ケーブルなどを配
線用ラック内に収納でき、かつ作業員は蓋板の上を歩行
できる。
【0025】これにより、作業員はケーブルを踏み付け
たりケーブルにつまずくことなく安全かつ容易に保守点
検および修理を行え、作業性が向上する。さらに、蓋板
を開けることにより、開口部から、配線用ラック内の点
検や修理を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すレール装置の平面図で
ある。
【図2】レールの横断面図である。
【図3】レール装置の横断面図である。
【図4】レールと連結材との連結部を示す横断面図であ
る。
【図5】配線用ラックの横断面図である。
【図6】配線用ラックの平面図である。
【図7】止め具の斜視図である。
【図8】従来例におけるレール装置の平面図である。
【図9】従来例におけるレール装置の横断面図である。
【符号の説明】
1 レール装置 2 レール 3 走行台車(移動体) 4 直線レール部 5 カーブレール部 6 配線用ラック 8 蟻溝部 16 ベース部材 17 脚部材 18 連結部材 31 給電装置 36 車輪 37 走行駆動装置 42 集電装置 43 連結材 44 ブロック体 45 ボルト 46 ナット体 47 ケーブル 48 側板 49 桁材 51 開口部 58 蓋板 61 止め具 66 係止部 70 直線レール部 71 カーブレール部 72 レール 73 支持脚 74 床 75 走行台車 76 ケーブル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体を支持案内するレール装置であっ
    て、レールを、平行した直線レール部と両端のカーブレ
    ール部とにより無端状に形成して、上記直線レール部間
    を複数の連結材で連結するとともに、上記直線レール部
    間に上記連結材によって支持される配線用ラックを設
    け、この配線用ラックの上面に開口部を形成し、この開
    口部を覆う蓋板を開閉自在に設けたことを特徴とするレ
    ール装置。
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