JP2745594B2 - 航空機の空気調和装置 - Google Patents

航空機の空気調和装置

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JP2745594B2 JP63304946A JP30494688A JP2745594B2 JP 2745594 B2 JP2745594 B2 JP 2745594B2 JP 63304946 A JP63304946 A JP 63304946A JP 30494688 A JP30494688 A JP 30494688A JP 2745594 B2 JP2745594 B2 JP 2745594B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、機内冷却とO2供給とを同時に行うことが
できるようにした航空機の空気調和装置に関するもので
ある。
[従来の技術] 航空機の空気調和装置として、例えば第4図に示すも
のが知られている。このものは、エンジン1から取出し
た抽気をクーリングタービン2によって冷却し、これを
機内に搭載されているコクピットや電子機器室等の冷却
部3の冷却に充てるようにしたものである。図中太線で
示すメイン流路L中にはコンプレッサ翼22とタービン翼
23とをシャフト21により単軸結合してなるクーリングタ
ービン2が配設してあり、エンジンの抽気取出口1aを、
1次圧力調整弁41、1次熱交換器42および2次圧力調整
弁43を介してコンプレッサ入口22aに接続している。ま
た、このコンプレッサ出口22bは2次熱交換器44を介し
てタービン入口23aに接続してある。そして、タービン
出口23bを、ウォータセパレータ46を介して冷却部3に
連通させている。
このような構成により、この装置を稼動させると、エ
ンジン抽気Aは1次圧力調整弁41で減圧された後、1次
熱交換器42でラム空気Cとの熱交換によって降温され、
2次圧力調整弁43で調圧されてクーリングタービン2の
コンプレッサ翼22で圧縮される。昇圧されたエンジン抽
気Aは2次熱交換器44でラム空気Cとの熱交換によって
冷却され、クーリングタービン2のタービン翼23で断熱
膨脹することにより更に自冷する。これにより氷点下数
十度の冷気となったエンジン抽気Aは、ウォータセパレ
ータ46で水分を除去された後、冷却部3に送られてコク
ピットや電子機器等の冷却に供されることになる。
なお、メイン流路Lにはコンプレッサ入口22aとター
ビン出口23bとを直接連通させるバイパス流路lが設け
てあり、このバイパス流路lには、冷却部3に設けた温
度センサ31の検出信号に基づいて開閉される温度コント
ロール弁45が介設してある。そして、冷却前後のエンジ
ン抽気Aを適宜に混合することにより、冷却部3を滴温
下に冷却し得るようになっている。
また、このような航空機の空気調和装置は、搭乗者の
呼吸用として必要なO2をつくりだすために、酸素濃縮
手段を一体に設けているのが通常である。図示例の場
合、2次圧力調整弁43の下流に酸素濃縮ライン5aを分岐
させ、この酸素濃縮ライン5aにエンジン抽気Aの一部を
分流させて酸素濃縮手段5に移送するようにしている。
この酸素濃縮手段5は、第5図に示すように、N2に対
して吸着性のある一対のデオライト51、52が相補的に組
んであり、各々のデオライト51、52に交互にエンジン抽
気Aを導入してN2の吸着を行い、これによって濃縮さ
れたO2を呼吸用として移送するとともに、吸着したN2
を相手方のデオライト51(52)が作動している間に装置
外に廃棄するようにしている。53は酸素ボンベである。
[発明が解決しようとする課題] ところが、このような酸素濃縮手段5を用いると、高
いO2濃度を必要とする高高度では、メイン流路Lから
多量のエンジン抽気Aを抜き取らなければならない。こ
のため、冷却用のエンジン抽気Aが不足する不都合を生
じる。そして、冷媒が不足すると冷却能力が低下して電
子機器等の思わぬトラブルを引起こすことにもなりかね
ないので、何らかの対策を施しておくことが不可欠であ
る。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもの
であって、電子機器等に対する冷却能力の大巾な低下を
来たすことなく、十分なO2を摂取することの可能な空
気調和装置を実現することを目的としている。
また、かかる従来の装置では、エンジン抽気Aに含有
される水蒸気が膨脹する際に凝縮するため、これがター
ビン出口23bから非常に細かいミスト状になって出てく
る。したがって、これを捕獲し除去するため、フィルタ
状のエレメントと旋回流を発生させる構造とを有したウ
ォータセパレータ46を該タービン出口23bよりも下流に
設けるようにしていた。しかし、この方法では、膨脹後
の温度が低い場合に発生したミストが氷の粒子となって
しまうため、ウォータセパレータ46のエレメントを目詰
まりさせる問題があった。また、さらにミストの捕獲率
を上げようとすると、フィルタの目を細かくしなければ
ならないので、上述した不具合が増大するとともに、流
路抵抗が大きくなって圧損が激しくなる問題を生じてい
た。
本発明は、このような不具合も有効に解決しようとす
るものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、かかる目的を達成するために、エンジン抽
気をエンジンから電子機器等の配設部に移送するまでの
メイン流路のうち、タービン翼よりも上流側におけるメ
イン流路に臨んで、少なくともO2及びH2Oを選択的に
抽出し得る分離膜を配設し、前記分離膜にて抽出したO
2及びH2Oをコクピット等O2が必要な部位に供給する
とともにO2及びH2Oを抽出した後の空気をタービン翼
にて冷却した後コクピットや電子機器室等の冷却部の冷
却に供するようにしていることを特徴としている。
[作用] 分離膜を用いれば、エンジン抽気から主としてO2
けを抽出できるので、冷媒となり得る他のN2等の成分
まで抜き取らずに済む。このため、O2を抽出しても冷
却能力に大きな低下を来たすことはなくなる。しかも、
デオライト等がバイパスラインを必要とするのに対し、
分離膜はメイン流路に臨む部位に直接配設することがで
きるので、該流路内のエンジン抽気の円滑な流れに大き
な影響を及ぼさずに済む。これにより、構成も簡略化さ
れたものとなり得る。その上、エンジン抽気に含有され
る水蒸気がタービン翼に入る前に分離膜で除去されるの
で、断熱膨脹してもミスト発生の問題が生じることはな
い。したがって、ウォータセパレータ等の氷結防止機構
を完全に除去し、或いは簡素化することができ、流路抵
抗が不当に大きくなることも防止することができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、本実施例に係る空気調和装置のシステム図
である。冷却に係る主要部は第4図に示したものと概略
同一であり、共通する部分には同一符号を付し、その説
明を省略している。
しかして、このものは、2次熱交換器44とタービン入
口23aとの間に、第1図〜第3図に示すような分離膜モ
ジュール6を介設している。この分離膜モジュール6
は、ケーシング61内に筒状に成形した分離膜62を収容
し、この分離膜62の内部62aをメイン流路Lと連通させ
ている。また、分離膜外部のケーシング室内空間61a
を、酸素移送系路63を通じてコクピット等、O2の必要
な部位に連通させてある。
一般に、分離膜にはこれまでに多種多様のものが開発
されており、例えば、ポリジメチルシロキサン系、ポリ
メチルペンテン系、ポリフェニレンオキシド系、酢酸セ
ルロース系、ポリイミド複合膜系、シリコンゴム系等の
膜やこれらの複合膜が知られている。ここでは、このよ
うな種類の中から、O2とH2Oだけを主として選択的に
抽出し得る分離機能を備えたものを適宜選択して使用し
ている。なお、分離膜の構造・機能によっては、ケーシ
ング61をメイン流路Lのパイプと同等のものにすること
ができ、図示のような大形な構造を避けることも可能で
ある。
しかして、本装置を稼動させると、分離膜内部62aに
はコンプレッサ翼22で昇圧されたエンジン抽気Aが流通
するため、分離膜外部61aとの間に所要の差圧を生じ
る。そして、N2等はそのまま膜内部62a内を通過する
が、O2とH2Oの大半は分離膜62内に溶融・拡散し、分
離膜外部61aに離脱する。このため、次段に配されたタ
ービン翼23にはこれらO2及びH2Oの除去された気体A
2が導入されるのに対し、酸素移送系路63にはH2Oを含
んだO2濃度の高い気体A1が取り出されることになる。
このように、本実施例の空気調和装置を用いると、エ
ンジン抽気Aから分離膜62によって主としてO2とH2
だけを抽出することができるので、冷媒となり得る他の
2等の成分まで抜き取らずに済む。そして、このO2
2Oを抽出され冷却能力を備えたN2を含んでいる空気
をタービン翼23にて冷却するので冷却効率が高いものと
なる。したがって、高高度での使用時に酸素濃縮ライン
に大量にエンジン抽気が消費されて冷却能力が低下して
いた従来の不都合を有効に解消することができる。しか
も、デオライト等がバイパスラインを必要としていたの
に対し、分離膜62はメイン流路Lに臨む部位に直接配設
することができるので、分離膜62を内設した膜モジュー
ル6を流路Lに介設するだけで簡単に構成でき、該流路
L内のエンジン抽気Aの流れにも大きな影響を及ぼさず
に済む。
また、本実施例では、エンジン抽気Aに含有される水
蒸気がタービン翼23に入る前に分離膜62で既に除去され
るので、断熱膨脹してもミスト発生の問題が生じること
はない。したがって、ウォータセパレータ等の氷結防止
機構を完全に除去し、或いは簡素化することができる。
また、このような構成であれば、流路抵抗が不当に大き
くなるようなこともない。
以上、本発明の一実施例について説明したが、分離膜
はメイン流路中であれば、例えば1次熱交換器と2次圧
力調整弁との間に設けることもできる。また、分離膜モ
ジュールの形状は円筒状に限らず、スパイラルなど他の
形状にしてもよい。さらに、水蒸気の除去を行う場合
に、専用のモレキュラーシーブを設けるようにしても構
わない。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形が可能である。
[発明の効果] 本発明は、以上のような構成により、電子機器等に対
する冷却能力の大巾な低下を来たすことなく、またター
ビン翼やその下流側の流路における氷結も有効に防止し
ながら、十分なO2を取出すことのできる機能を備えた
航空機の空気調和装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示し、第1図は概
略的なシステム図、第2図は分離膜の配設部を拡大して
示す模式図、第3図は第2図中III-III線に沿う断面図
である。また、第4図および第5図は従来例を示し、第
4図は第1図に対応するシステム図、第5図は第2図に
対応する模式図である。 62……分離膜 A……エンジン抽気 L……メイン流路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン抽気をタービン翼で冷却して空気
    調和に利用するようにした装置であって、この装置のタ
    ービン翼よりも上流側のメイン流路に臨んで、少なくと
    もO2及びH2Oを選択的に抽出し得る分離膜を配設し、
    前記分離膜にて抽出したO2及びH2Oをコクピット等O
    2が必要な部位に供給するとともにO2及びH2Oを抽出
    した後の空気をタービン翼にて冷却した後コクピットや
    電子機器室等の冷却部の冷却に供するようにしているこ
    とを特徴とする航空機の空気調和装置。
JP63304946A 1988-11-30 1988-11-30 航空機の空気調和装置 Expired - Fee Related JP2745594B2 (ja)

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