JP2745137B2 - ビデオカメラ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、色差順次方式固体撮像素子を用いたビデオ
カメラ装置に関する。

（従来の技術） 近年、ビデオカメラ装置は軽量，低価格，多機能，高
画質化が図られる中、色差順次方式であるがゆえの問題
点も少なからず解決しなければならなくなってきてい
る。

第２図は従来のビデオカメラ装置のブロック図を示す
ものである。第２図において、１は２次元に配された複
数の受光画素に対応して、水平方向に２画素のくり返し
を有する色フィルタを備えた固体撮像素子（以下、単に
固体撮像素子という）、２は固体撮像素子１の出力信号
をサンプリングするサンプルホールド回路、３はサンプ
ルホールド回路２の出力信号の高周波成分を除去するロ
ーパスフィルタ、４はローパスフィルタ３の出力信号を
利得制御しホワイトバランス補正を行う利得制御回路、
５は色差信号を形成する減算回路、11および12は固体撮
像素子１の水平方向に対してそれぞれ2N−１個目および
2N個目の画素の信号をサンプリングするためのサンプリ
ングパルス入力端子、13は出力端子である。

第３図は白黒被写体を撮像したときの各部の波形を示
す図である。

次に上記第２図のように構成された従来のビデオカメ
ラ装置の動作を第３図を参照して説明する。第３図
（ａ）は固体撮像素子１の出力信号であり、第３図
（ｂ）および（ｃ）はサンプリングパルスである。この
ような条件にある場合、サンプルホールド回路２の出力
信号は第３図（ｄ）および（ｅ）のようになる。このサ
ンプルホールド回路２の出力信号をローパスフィルタ３
を通して利得制御回路４によってレベル補正された信号
が第３図（ｆ）および（ｇ）である。第３図（ｆ）およ
び（ｇ）の信号を減算回路５で減算すると、その出力は
第３図（ｈ）のようになる。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来のビデオカメラ装置の構成で
は、２つのサンプルホールド回路の出力信号に最大サン
プリングパルス周期の1/2の遅延差が生じるため、出力
端子にはエッヂ部分に第３図（ｈ）の斜線部分のような
偽信号が発生するという問題点を有していた。

本発明はこのような従来の問題を解決するものであ
り、サンプルホールド回路またはホワイトバランス補正
用利得制御回路の出力信号のエッヂ成分を抽出し、前記
エッヂ成分により水平方向のエッヂ部分に発生する偽信
号を抑圧し、画質を改善するようにしたビデオカメラ装
置を提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するために、２次元に配され
た複数の受光画素に対応して、水平方向に２画素のくり
返しを有する色フィルタを備えた固体撮像素子と、前記
固体撮像素子の出力信号を各々異なる１画素おきにサン
プリングする第１および第２のサンプルホールド回路
と、前記第１および第２のサンプルホールド回路の出力
信号を利得制御しホワイトバランス補正を行う第１およ
び第２の利得制御回路と、前記第１および第２の利得制
御回路の出力信号より色差信号を形成する減算回路と、
前記第１および第２のサンプルホールド回路または前記
第１および第２の利得制御回路の出力信号のエッヂ成分
を抽出する第１および第２の微分回路と、前記第１およ
び第２の微分回路の出力信号の加算回路と、前記減算回
路の出力信号レベルを前記加算回路の出力信号によって
制御する第３の利得制御回路を備えたものである。

（作 用） 本発明はこのような構成により、ローパスフィルタま
たはホワイトバランス補正用利得制御回路の出力信号の
エッヂ成分を微分回路によって抽出し、前記エッヂ成分
により水平方向のエッヂ部分に発生する偽信号を抑圧
し、画質の改善ができることになる。

（実施例） 第１図は本発明の一実施例におけるビデオカメラ装置
のブロック構成を示すものである。第１図において、１
は固体撮像素子、２はサンプルホールド回路、３はロー
パスフィルタ、４は利得制御回路、５は減算回路であ
り、前記１ないし５は従来例の同一番号のものと同じ回
路構成である。６は利得制御回路４の出力信号のエッヂ
成分を抽出する微分回路、７は２つの微分回路６の出力
信号を加算する加算回路、８は加算回路７の出力信号に
より減算回路５の出力信号のレベルをコントロールする
利得制御回路である。11および12は従来例と同様なサン
プリング入力端子、14は出力端子である。

次に上記第１図のように構成されたビデオカメラ装置
の動作について第３図を参照して説明する。第３図
（ａ）ないし第３図（ｈ）は従来例と同一であり、第３
図（ａ）に示す固体撮像素子１の出力信号が入力される
と、サンプルホールド回路２の出力は第３図（ｄ），
（ｅ）のようになる。サンプルホールド回路２の出力信
号をローパスフィルタ３を通して利得制御回路４によっ
てレベル補正された信号は第３図（ｆ），（ｇ）であ
る。利得制御回路４の出力信号を減算回路５で減算する
と、その出力波形は第３図（ｈ）のようになる。一方、
利得制御回路４の出力信号（第３図（ｆ）および（ｇ）
の波形）を微分回路６に入力すると、第３図（ｉ）およ
び（ｊ）に示す出力信号が得られる。微分回路６の出力
を加算回路７に入力して加算すると第３図（ｋ）のよう
な信号が得られる。利得制御回路８を前記加算回路７の
出力信号レベルに応じた特性にしておくことによって、
減算回路５の出力信号（第３図（ｈ））は加算回路７の
出力信号により利得制御され、出力端子14に出力される
信号は第３図（ｌ）のようにエッヂ部分の偽信号が抑圧
されたものが得られる。

以上のように、本発明によればエッヂ部分に生じる偽
信号を抑圧することができ、偽信号による画質劣化を改
善することができる。

また、上記実施例においては、微分回路は利得制御回
路の出力信号を用いたが、ローパスフィルタの出力信号
を用いてもほぼ同等の効果が得られる。

（発明の効果） 本発明は上記実施例より明らかなように、エッヂ成分
を抽出する２つの微分回路を設け、微分回路の出力を加
算し、加算器の出力信号によって減算回路の出力信号の
利得を制御することにより、水平方向のエッヂ部分に発
生する偽信号を抑圧することができ、偽信号による画質
劣化を改善できるすぐれを効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるビデオカメラ装置の
ブロック図、第２図は従来例のビデオカメラ装置のブロ
ック図、第３図は白黒被写体を撮像したときの各部の波
形を示したものである。 １……固体撮像素子、２……サンプルホールド回路、３
……ローパスフィルタ、４……利得制御回路（ホワイト
バランス補正用）、５……減算回路、６……微分回路、
７……加算回路、８……利得制御回路、11,12……サン
プリング入力端子、13,14……出力端子。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】２次元に配された複数の受光画素に対応し
   て、水平方向に２画素のくり返しを有する色フィルタを
   備えた固体撮像素子と、前記固体撮像素子の出力信号を
   各々異なる１画素おきにサンプリングする第１および第
   ２のサンプルホールド回路と、前記第１および第２のサ
   ンプルホールド回路の出力信号を利得制御しホワイトバ
   ランス補正を行う第１および第２の利得制御回路と、前
   記第１および第２の利得制御回路の出力信号より色差信
   号を形成する減算回路と、前記第１および第２の利得制
   御回路またはサンプルホールド回路の出力信号のエッヂ
   成分を抽出する第１および第２の微分回路と、前記第１
   および第２の微分回路の出力信号を加算する加算回路
   と、前記減算回路の出力信号レベルを前記加算回路の出
   力信号によって制御する第３の利得制御回路を備えたこ
   とを特徴とするビデオカメラ装置。