JP2745054B2 - 有毒性ガス燃焼炉の圧力変動吸収装置 - Google Patents

有毒性ガス燃焼炉の圧力変動吸収装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、有毒性ガス燃焼炉の圧力変動吸収装置に関
するものである。さらに詳しくは、本発明は、アルシン
(AsH3)、ホスフィン(PH3)、ジボラン(B2H6)、モ
ノシラン(SiH4)等で代表される有毒性ガスを燃焼処理
する燃焼炉における圧力の変動を吸収し、炉内圧力を一
定化するための圧力変動吸収装置に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 半導体製造工程からは、前記した如きガス状の有毒性
物質を含む有毒性排ガスが生成する。このような有毒性
排ガスは人体に対する毒性が極めて高いので、その大気
への放出に際しては、それに含まれる有毒性物質の完全
除去が要求される。
排ガス中に含まれる有毒性物質を除去するための有効
な方法の1つとして、燃焼法が知られている(特開昭62
−134414号、特開昭62−152517号。)この方法は、排ガ
ス中の有毒性物質を燃焼条件で酸化分解し、単体元素や
酸化物の固体状物質に変換させて除去する方法である。
このような燃焼法においては、半導体製造工程からの
排ガスは、前記のように有毒性のものであるため、排ガ
ス燃焼炉は、半導体製造装置の近くに配設して、長い排
ガスラインを介することなく連結されている。従って、
このような装置では、燃焼炉の圧力変動が生じると、こ
の圧力変動は直接半導体製造装置に伝達され、その結
果、半導体製造に悪影響を及ぼすという問題がある。ま
た、燃焼炉における圧力変動は、燃焼炉自体の運転にも
悪影響を及ぼし、バーナの消炎や不完全燃焼等の不都合
が生じる。
従来、燃焼炉における圧力変動を減少させるために
は、(1)燃焼炉内への流体の流入及び流出量を弁によ
り制御する調節弁方式、(2)真空ポンプやブロアー等
の回転数を調節する回転数制御方式、(3)燃焼炉を大
容積のものとし、圧力変動を緩和する方式及びそれらの
組合せが行われている。
しかしながら、排ガスの燃焼により生じる燃焼炉の圧
力変動は、1秒以下の早い周期で数十mmH2O程度の変動
と、5秒以下の周期で±50mmH2O程度の変動とからな
り、しかもその圧力変動は不規則に生じる。従って、こ
のような圧力変動を、調節弁方式や回転数制御方式で数
mmH2O以下の圧力変動に制御することは、その応答性の
問題から困難である。一方、燃焼炉の容積を大容量のも
のとする方式では、設置面積が大きくなることからコス
ト高になるので実用的ではない。
また、燃焼炉から半導体製造装置への圧力変動の直接
伝達を遮断するために両者の間を排ガスラインにより連
結し、この排ガスラインに圧力調節弁やブロアーを付設
して燃焼炉かつ半導体制御装置へ伝達される圧力変動を
緩和するとともに、半導体製造装置内の圧力変動を制御
することも可能である。しかし、この方法では、燃焼炉
から半導体製造装置への圧力変動の直接伝達が回避され
たにしても、排ガス中には半導体製造装置で生成する粉
体が含まれるため、その粉体によって調節弁やブロアー
が閉塞や作動不良を生じるおそれがあるので、好ましい
ものとは言えない。
(発明の課題) 本発明は、燃焼炉において、有毒性ガスを燃焼処理す
る際に生じる微細かつ周期の短い圧力変動を吸収し、炉
内圧力を均一化するための装置を提供することをその課
題とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
本発明の第1の装置によれば、燃焼炉の炉壁を開口
し、該開口部に設置される圧力変動吸収装置であって、
該装置は、伸縮性部材で形成された一端開口した筒状又
は袋状体部と、該開口端部に接続された中央開口した支
持部材と、該筒状又は袋状体部を包囲する該炉壁開口部
に立設された筒体部と、該筒体を密封する蓋体部とから
なり、該筒状又は袋状体部は該支持部材を介して該炉壁
開口部に固定化支持され、さらに該蓋体部には開口を設
け、一定圧力空間に開口する連結管を接続したことを特
徴とする有毒性ガス燃焼炉の圧力変動吸収装置が提供さ
れる。
本発明の第2の装置によれば、燃焼炉の炉壁を開口
し、該開口部に設置される圧力変動吸収装置であって、
該装置は、該炉壁開口部に立設された筒体部と、該筒体
内部に挿入された圧力変動吸収部材と、該筒体を密封す
る蓋体部とからなり、該圧力変動吸収部材は、伸縮性部
材で形成された一端開口した筒状又は袋状体部と、該開
口端に接続された中央開口した支持部材とからなり、か
つ該支持部材を介して該筒体の端部と蓋体部との間で固
定化され、さらに該蓋体部には開口を設け、一定圧力空
間に開口する連結管を接続したことを特徴とする有毒性
ガス燃焼炉の圧力変動吸収装置が提供される。
次に本発明を図面により説明する。
第1図は、本発明の第1の圧力変動吸収装置の原理説
明図を示す。第1図において、1′は炉壁を示し、40は
その炉壁開口部に付設された圧力変動吸収装置を示す。
この装置は、伸縮性部材42とその支持部材41とから構成
される。伸縮性部材42は一端開口した筒状又は袋状に形
成される。Vは伸縮性部材42で包囲された空間部を示
し、この空間部Vは炉壁開口部を介して炉内空間と連絡
するが、炉外圧力空間とは伸縮性部材42により遮断され
ている。炉外圧力空間は一定圧力空間を設けてもよい
し、大気としてもよい。この場合、燃焼運転中の炉内圧
力P1は、燃焼反応により炉の設計圧力P0から±ΔP変動
するが、設計圧力P0と実質的に同等に設定された炉外圧
力空間の圧力P2は燃焼中も一定値を保持するように構成
する。
本発明の第1の装置によれば、炉内圧力P1が上昇した
時、この上昇変動圧は空間部Vの拡大によって、吸収さ
れる。即ち、第1図において、空間部Vは炉内空間と連
絡していることから、炉内圧力が上昇すると、この上昇
圧力は、空間部Vに伝達され、伸縮性部材42を外方向に
膨張させて空間部Vは拡大する。そして、この空間部V
の拡大によって炉内の圧力上昇分は相殺され、炉内圧力
は、炉外圧力P2とバランスする圧力P1に保持される。同
様にして、炉内圧力が降下すると、この降下変動圧は空
間部Vの微小によって吸収され、炉内圧力は炉外圧力P2
とバランスする圧力P1に保持される。尚、前記の通り炉
の設計圧力P0と炉外圧力空間の圧力P2は、ほぼ同等であ
り、空間部Vは抵抗を受けることなく容易に容積を変化
させることができ、伸縮性部材42により、炉内の縮小の
圧力変動ΔPを吸収するものである。これにより、炉内
圧力P1と炉外圧力空間圧力P2との差は、定常状態で約数
mmH2Oの範囲内に保持されるようになる。
本発明の第1の装置は、炉外に一定圧力空間を設置
し、第2図に示すように筒状又は袋状の伸縮性部材42の
全体を炉壁に立設した密閉性筒体45で包囲するととも
に、その筒体内空間を連絡管44を介して圧力P2の一定圧
力空間と連絡させる。この場合、一定圧力空間の圧力P2
は大気圧でもよいし、大気圧より高くても、また低くて
もよいが、空間部Vの容積変化を吸収し得るだけの大容
量を有する空間である必要がある。例えば、炉の設計圧
力が0mmH2Oであるとき炉外一定圧力空間として大気(0m
mH2O)を用いればよい。密閉性筒体45は伸縮性部材42を
包囲し、保護する作用を示すと同時に、伸縮性部材が破
損したときに、有毒性ガスが炉外へ直ちに分散するのを
防止する。
第3図は、本発明の第2の装置の説明図を示す。第3
図において、45は炉壁1′の開口部に立設された筒体
で、伸縮性部材42を包囲保護し、その先端開口部は環状
の支持面46に形成されている。この支持面46と蓋体43と
の間に伸縮性部材42に接続する支持部材41をはさみ、伸
縮性部材42を締付け固定する。蓋体43の中央部には開口
部が設けられ、この開口部には、連結管44が付設され、
伸縮性部材42で包囲される空間部Vはこの連結管44を介
して圧力P2の一定圧力空間に連絡している。このように
して構成された圧力変動吸収装置40においては、伸縮性
部材42で包囲された空間部Vは、炉外の圧力P2の一定圧
力空間に連絡するが、炉内空間とは伸縮性部材42により
遮断されている。炉壁開口部及び蓋体開口部の前面に、
それぞれ金網50、51を配設するのが好ましい。金網50は
伸縮性部材42が炉内へ膨張するのを防ぎ、金網51は、伸
縮性部材42が連結管内へ吸引されるのを防ぐ。
第3図において、炉外の一定圧力空間として大気圧を
用いる時には、連結管44を大気に開放するか、または伸
縮性部材42で包囲される空間部Vを蓋体43の開口部を介
して大気に連絡してもよい。
本発明の第2の装置によれば、炉内圧力P1が上昇した
時、この上昇変動圧は、空間部Vの縮小によって吸収さ
れる。即ち、第3図において、空間部Vは、伸縮性部材
42によって炉内空間と遮断されていることから、炉内圧
力が上昇すると、この上昇圧力は伸縮性部材42の外面に
伝達され、これを収縮させて空間部Vを縮小させる。そ
して、この空間部Vの縮小によって炉内の上昇分の圧力
は相殺され、炉内圧力は、一定圧力空間の圧力P2とバラ
ンスする圧力P1に保持される。同様にして、炉内圧力が
降下すると、この降下変動圧は、空間部Vの拡大によっ
て吸収され、炉内圧力は一定圧力空間の圧力P2とバラン
スする圧力P1に保持される。
前記伸縮性部材42で包囲される空間部Vの容積は、炉
内変動圧に見あった容積変化を生じる大きさであればよ
い。
本発明において、炉内圧力を大気圧より高い又は低い
圧力に保持して燃焼炉を運転する場合、円筒体の内部空
間V′(第2図)や、伸縮性部材で包囲された空間部V
(第3図)に連絡させる炉内圧力と同等の大気圧より高
い又は低い一定圧力空間としては、内部空間または空間
部の変動を十分吸収できる大容量の加圧装置系又は排気
装置系の空間を用いるのがよい。また伸縮性部材42が破
壊されて炉内有毒性ガスが放出する恐れがある場合は、
大気圧または大気圧以下あるいは以上にかかわらず有毒
性ガスを吸収除去することの可能な空間、例えば、大容
量のスクラバーの空間を用いることが好ましい。
本発明で用いる伸縮性部材42の形状としては、筒体状
又は袋状体等の内部に空間部Vが形成されるような形状
であればよい。さらに、空間部Vが炉内圧力P1の微小の
圧力変動によって形状を容易に変え、容積変化を起し、
炉外圧力P2とバランスするものであればよい。この場
合、伸縮性部材の材料としては、例えば、軟質天然ゴ
ム、ネオプレンゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム、
フッ素系ゴム等のゴム質材料、あるいは、テフロン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン等の合成樹脂材料が挙げら
れる。この場合、ゴム質材料はそれ自体伸縮性を有する
ので、伸縮性部材として好適である。その厚さは、通
常、0.1〜2mm程度である。薄すぎると破れが生じたり、
ガス透過が生じるようになるので好ましくない。一方、
厚すぎると圧力変動に追従して伸縮するのがむつかしく
なる。また伸縮性部材の材料自体を波形又は蛇腹構造と
して伸縮性を向上させることができる。
伸縮性部材42に接続する支持部材41は、厚手の板状体
により形成され、その材質としては、プラスチックやゴ
ム、金属板等が使用可能である。支持部材41は、シリコ
ーンゴム等のパッキング部材で形成するのが好ましい。
支持部材41をこのようなパッキング部材で形成するとき
には、特別のパッキング部材を用いることなく、炉壁面
等に気密的に固定化させることが容易である。
次に、第4図に本発明の炉内圧力変動装置(第3図の
もの)を組込んだ燃焼炉の1つの実施例についての説明
断面図を示す。
この燃焼炉において、燃焼炉本体1は筒状体からな
り、その天井部には燃焼バーナ5が配設され、その底部
には燃焼ガス排出管13が配設されている。燃焼バーナ5
は、導管9を介して有毒性ガスを発生する装置、例え
ば、半導体製造装置に連絡されている。
炉内上端部には、水噴射ノズル(図示されず)が配設
され、その噴射方向は筒状体1の周方向(接線方向)に
向けてある。この水噴射ノズルから、導管7からの圧縮
ガス(空気)と導管12からの水との混合物が噴射され
る。この噴射水は旋回流となって炉内壁面に供給され、
これにより、炉内壁面には上端部から下部へ向けて流下
する水膜11が形成される。この水膜11は有毒性ガスの燃
焼処理に際して副生した有毒性の固体微粉末を捕捉吸収
するためのものである。燃焼炉の下部壁にスプレーノズ
ル30が配設されている。このスプレーノズル30は、炉内
に水滴を噴射し、燃焼ガスに衝突させて、燃焼ガスを急
冷するとともに、炉内壁水膜と併せて燃焼ガス中の固体
微粉末を除去するために設けられたものである。即ち、
燃焼ガスを急冷することにより、ガス中水蒸気が、固体
微粉末を核として凝縮して水滴化し、固体微粉末を水滴
中に取込み除去するものであり、また、固体微粉末と噴
射水滴とが衝突することにより、固体微粉末が水滴中に
取込まれ除去される。この水滴噴射は炉内壁水膜と共
に、炉内における固体微粉末の除去を高効率で行うこと
ができる。
本発明の炉内圧力変動吸収装置40は、燃焼炉の非加熱
部の炉壁に設置されるが、加熱の恐れがある場合は、冷
却水をその装置の設置された炉壁部にスプレーする。第
4図に示した燃焼炉を用いて有毒性ガスを燃焼処理する
には、スプレーノズル30から水滴を炉内に噴射し、さら
に導管12から圧縮空気及び導管7から水を圧入し、空気
/水混合物を炉内の周方向に噴射し、炉壁面に水膜11を
形成する。
次に、バーナ5の先端からライン9からの有毒性ガス
を噴射し、これを支燃ガス(空気又は酸素)とともに燃
焼させる。このようにして有毒性ガスを燃焼処理する
と、副生物として固体微粉体が生成されるが、この固体
微粉末は、炉壁に形成された水膜に捕捉吸収されるとと
もに、スプレーノズル30から噴射される水滴によっても
捕捉吸収される。そして、固体微粉体を捕捉吸収した水
は、炉底部の排出管13を通って燃焼ガスとともに排出さ
れる。
本発明では、有毒性ガスの燃焼処理に際して起る炉内
圧力の微細かつ周期の短い圧力変動は、前記した原理に
より、圧力変動吸収装置40に吸収され、炉内圧力にほぼ
均一の圧力に保持される。
前記の如き燃焼処理の対象となる有毒性ガスの代表例
としては、アルシン、ホスフィン、ジボラン、セレン化
水素、モノシラン、クロロシラン、トリメチルガリウ
ム、トリメチルインジウム、トリメチルアルミニウム等
の周期律表III族〜V族の元素の化合物であり、常温で
気体状態を示すものが挙げられる。このような有毒性ガ
スは、半導体製造工程や、新素材製造工程、光ファイバ
ー製造工程等の反応工程から生成される排ガス中に含ま
れる。このような排ガスにおいて、有毒性ガス含有量
は、容量%で、0.01〜50%であり、残部は、その排ガス
の種類に対応して、水素ガスや、窒素、アルゴン等のガ
スからなる。
また、排ガス中に可燃成分が少なく火炎形成の不十分
なときは、排ガスに、水素、メタン等の可燃性ガスを混
合してもよい。
前記のような有毒性ガスを燃焼処理すると、固体微粉
末を生成する。例えば、アルシンを燃焼処理すると、砒
素(As)や砒素酸化物(As2O3)、ホスフィンを燃焼処
理すると、燐(P)、リン酸化物(P2O5)、シランを燃
焼させると、硅素(Si)、硅素酸化物(SiO、SiO2)等
の固体微粉末がそれぞれ形成する。第4図に示した燃焼
炉においては、この燃焼処理により生成した固定微粉体
は、炉壁内面を流下する水膜やスプレーノズルから噴霧
される水滴によって捕捉される。
(実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 第4図に示す燃焼炉を用いて半導体製造装置からの有
毒性排ガス(ホスフィン5vol%と水素95vol%との混合
物)を炉内圧力が大気圧となるように処理条件を設定
し、燃焼処理した。この場合、圧力変動吸収装置40にお
ける伸縮性部材42及び支持部材41としては、軟質天然ゴ
ムシートを用いた。また、連結管44の先端は大気に開口
させ、炉内圧力は大気圧とバランスさせた。
この燃焼処理においては、燃焼排ガス中はホスフィン
は全く検出されなかった。また、圧力の変動は、炉内部
で±8mmH2O、バーナ入口部において±4mmH2O程度であ
り、著しく減少されたものであった。
実施例2 圧力変動吸収装置における伸縮性部材42及び支持部材
41として、ネオプレンゴムを用いた以外は実施例1と同
様にして実験を行った。この場合にも、圧力の変動は、
炉内部で±10mmH2O、バーナ入口部で±5mmH2Oであっ
た。燃焼排ガス中にはホスフィンは全く検出されなかっ
た。
実施例3 実施例1において、炉内圧力を−70mmH2Oとした燃焼
条件で圧力変動装置における連結管44の先端を、−70mm
H2Oで操作される排気用スクラバーに接続した以外は同
様にして実験を行った。
この燃焼処理においては、燃焼排ガス中にはホスフィ
ンは全く検出されなかった。また、圧力変動は、炉内部
で±10mmH2O(即ち−60〜−80mmH2O)、バーナ入口部で
±5mmH2Oであった。なお、排気用スクラバー自身の圧力
変動は、±1〜2mmH2Oであった。
比較例 圧力変動吸収装置を設置しない以外は実施例1と同様
にして実験を行った。
この燃焼処理においては、燃焼排ガス中にはホスフィ
ンは全く検出されなかったが、圧力変動は、炉内部及び
バーナ入口部ともに±50mmH2O程度と高いものであっ
た。
(発明の効果) 本発明によれば、燃焼炉内の圧力変動を簡単にかつ効
率よく減少させることができ、従来の燃焼炉に見られた
炉内圧力の変動に起因する問題を解決することができ
る。例えば、半導体製造装置等に燃焼炉を連結してその
装置からの有毒性排ガスを燃焼処理する場合に、燃焼炉
から半導体製造装置への圧力変動の伝達による半導体製
造における圧力条件の大巾の変動を防止することができ
る。また、燃焼炉自体におけるバーナの消炎や不完全燃
焼の問題も解決される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の装置の原理説明図を示す。 第2図は、本発明の第1の装置の使用説明図を示す。 第3図は、本発明の第2の装置の使用説明図を示す。 第4図は、圧力変動吸収装置を付設した燃焼炉の説明断
面図を示す。 1′……炉壁、40……圧力変動吸収装置、41……支持部
材、42……伸縮性部材、43……蓋体、44……連結管、45
……円筒体、50,51……金網、53……押圧部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 宗和 神奈川県横浜市保土ケ谷区今井町220― 17 (72)発明者 小島 千秋 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 金子 邦雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 森 芳文 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 石川 秀人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 実開 昭49−142656(JP,U) 実公 昭50−6025(JP,Y2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼炉の炉壁を開口し、該開口部に設置さ
    れる圧力変動吸収装置であって、該装置は、伸縮性部材
    で形成された一端開口した筒状又は袋状体部と、該開口
    端部に接続された中央部開口した支持部材と、該筒状又
    は袋状体部を包囲する該炉壁開口部に立設された筒体部
    と、該筒体を密封する蓋体部とからなり、該筒状又は袋
    状体部は該支持部材を介して該炉壁開口部に固定化支持
    され、さらに該蓋体部には開口を設け、一定圧力空間に
    開口する連結管を接続したことを特徴とする有毒性ガス
    燃焼炉の圧力変動吸収装置。
  2. 【請求項2】燃焼炉の炉壁を開口し、該開口部に設置さ
    れる圧力変動吸収装置であって、該装置は、該炉壁開口
    部に立設された筒体部と、該筒体内部に挿入された圧力
    変動吸収部材と、該筒体を密封する蓋体部とからなり、
    該圧力変動吸収部材は伸縮性部材で形成された一端開口
    した筒状又は袋状体部と、該開口端に接続された中央開
    口した支持部材とからなり、かつ該支持部材を介して該
    筒体の端部と蓋体部との間で固定化され、さらに該蓋体
    部には開口を設け、一定圧力空間に開口する連結管を接
    続したことを特徴とする有毒性ガス燃焼炉の圧力変動吸
    収装置。
  3. 【請求項3】該伸縮性部材がゴム質材料からなる請求項
    (1)又は(2)の装置。
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