JP2744869B2 - 電源回路およびこれを用いた静電容量式変位センサ装置 - Google Patents

電源回路およびこれを用いた静電容量式変位センサ装置

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JP2744869B2 JP4188656A JP18865692A JP2744869B2 JP 2744869 B2 JP2744869 B2 JP 2744869B2 JP 4188656 A JP4188656 A JP 4188656A JP 18865692 A JP18865692 A JP 18865692A JP 2744869 B2 JP2744869 B2 JP 2744869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型計測器等に適した
ソーラーセル(太陽電池)を用いた電源回路およびこれ
を用いた静電容量式変位センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ソーラーセルを用いて、計測値を液晶表
示装置等に表示するディジタルノギス、ディジタルマイ
クロメータ、ハイトゲージ等の小型計測器が知られてい
る。この種の計測器として静電容量式の変位センサを利
用するものが有望である。静電容量式変位センサは、メ
インスケール等の固定要素と、これに対して相対移動す
るスライダ等の可動要素とにそれぞれ多数の電極が配設
され、固定要素に対する可動要素の移動に伴って電極パ
ターン間に生じる周期的な容量変化の信号を取り出すこ
とにより変位量検出を行うものである。
【0003】この様な変位センサには、その出力信号の
形態によって、インクリメンタル型とアブソリュート型
の2種類がある。前者は、スライダが基準位置から移動
することにより生じる周期信号を連続的に計測すること
によって変位量を測定する。後者は、連続的な計数動作
は行わず、固定要素に対する可動要素の絶対的な位置を
求めることが可能なもので、例えば、電極パターンの形
状によって、粗いピッチ,中間ピッチ,細かいピッチの
周期的信号を出力可能として、これらの各ピッチの周期
信号の位相情報を合成することにより、可動要素の絶対
的な変位量を検出することが可能としたものである。
【0004】インクリメンタル型の変位センサでは、計
測中にソーラーセルに当たる光量が計測に必要な値より
下がると、原点を失うため、測定値が不正確になる。こ
れを防ぐために従来は、大きな容量のコンデンサにソー
ラーセルの余剰電力を蓄える方法が採られている。図8
は、その様なソーラーシステムの電源部構成を示してい
る。ソーラーセル11にダイオードD11を介して余剰電
力を蓄えるためのコンデンサC11とダイオードD12が接
続されている。ダイオードD12に並列接続されたnチャ
ネルMOSトランジスタQは、ソーラーセル11の出力
が例えば2Vになるまではオフであり、この時ダイオー
ドD12によってコンデンサC11への充電は行われない。
電圧検出回路12がソーラーセル11の出力が2Vにな
ったことを検出すると、これによりMOSトランジスタ
Qがオンして、コンデンサC11への充電が開始される。
コンデンサC11への充電開始のスイッチングによって出
力電圧が低下するのを防止するために、抵抗Rとコンデ
ンサC12によるフィルタが設けられている。このフィル
タの出力は更に、レギュレータ13により例えば1.5
5Vの安定化電圧とされて、メインシステム14に供給
されるようになっている。
【0005】これに対して、アブソリュート型の変位セ
ンサの場合、原点を失うことはないから、原則的には図
8に示したように充電回路を必要としない。しかし、一
時的に暗い場所で測定して、そのデータをコードアウト
やホールドしたい場合もあるため、数秒間は暗いところ
でも計測できる電力を蓄えることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示す従
来の充電回路方式は、次のような問題があった。第1
に、充電用コンデンサに大きな容量のもの(例えば0.
47F)を用いるため、フル充電に10〜30分という
時間がかかる。第2に、フィルタを構成する抵抗Rとコ
ンデンサC12には例えば、150Ω、68μFという大
きな定数のものが必要になるため、実装スペースが大き
くなる。第3に、コンデンサの充電時間を極力短くする
ためには電圧検出回路12として検出時間の短い連続動
作する回路が必要となるが、連続動作する電圧検出回路
では大きな電力を消費する。本発明は、この様な事情を
考慮してなされたもので、高速の充電が可能でかつ、短
時間の暗い場所での使用を可能としたソーラーセルを用
いた電源回路を提供することを目的とする。本発明はま
た、高速のシステム立上げが可能でかつ暗い場所での短
時間の計測を可能としたソーラーセル電源を用いた静電
容量式変位センサ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による電源回路
は、ソーラーセルと、このソーラーセルにダイオードを
介して並列接続された第1のコンデンサと、この第1の
コンデンサに第1のスイッチ素子を介して並列接続され
た、第1のコンデンサより小容量の第2のコンデンサ
と、この第2のコンデンサに第2のスイッチ素子を介し
て並列接続された、前記第1のコンデンサより大容量の
第3のコンデンサと、前記第1のコンデンサの充電電圧
を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段の出力に
より制御されて、前記第1のコンデンサの充電電圧が所
定値に達した後、前記第1,第2のスイッチ素子を交互
にオン,オフ制御して前記第1のコンデンサの余剰電荷
を前記第2のコンデンサを介して前記第3のコンデンサ
に転送するスイッチ制御手段とを備え、前記第1のコン
デンサの充電電圧、またはこれが暗部で低下した時には
前記第3のコンデンサの充電電圧を負荷に供給すること
を特徴としている。本発明において好ましくは、前記電
圧検出手段が所定周期で離散的な電圧検出動作を行うも
のとする。本発明はまた、上述のような電源回路を、そ
れぞれ複数の電極が配列形成された固定要素と可動要素
がスライド可能に対向配置されて固定要素と可動要素の
間の容量値がこれらの相対位置関係により変化する変位
センサと、この変位センサに供給する信号を発生する送
信信号発生手段と、前記変位センサの出力信号を処理す
る信号処理手段とを有する静電容量式変位センサ装置に
用いたことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の電源回路では、ソーラーセルの出力に
より直接充電される第1のコンデンサを中程度の容量と
し、その余剰電力を蓄える第3のコンデンサを大容量と
して、小容量の第2のコンデンサと大容量の第3のコン
デンサ、および第1,第2のスイッチ素子によっていわ
ゆるスイッチトキャパシタ積分器が構成されている。し
たがって、システムに必要な電圧を得る第1のコンデン
サのフル充電は短時間で済む。また、ソーラーセルが働
かない暗い場所でも、余剰電力を蓄えた第3のコンデン
サによって短時間のシステム使用が保証される。更に、
アブソリュート型の静電容量式変位センサに適用した場
合には、計測が間欠動作でよいため、図8の従来の充電
用コンデンサに比べると、本発明での充電用コンデンサ
である第3のコンデンサの容量は3〜4桁程度小さいも
のでよい。また第1と第2のコンデンサの容量比を適当
に設定することによりリップルが抑えられるため、従来
のようなフィルタが必要ない。これらが相俟って、実装
スペースが小さくなる。更にまた、電圧検出手段を離散
的に動作させれば、消費電力を効果的に低減することが
できる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1は、本発明の一実施例に係るアブソリュ
ート型静電容量式変位センサの電源部構成を示してい
る。1はソーラーセルであり、これにダイオードD1 を
介して第1のコンデンサC1 が並列接続されている。こ
の第1のコンデンサC1 の端子電圧がレギュレヘータ5
により例えば1.55Vに安定化されてこれがメインシ
ステム6に供給されるようになっている。第1のコンデ
ンサC1 は初期充電用であり、この第1のコンデンサC
1 の余剰電力を充電して蓄えるために、その端子にスイ
ッチトキャパシタ積分器4が接続されている。このスイ
ッチトキャパシタ積分器4は、第1のコンデンサC1 に
対して、第1のスイッチ素子S1 を介して並列接続され
た第2のコンデンサC2 、更にこの第2のコンデンサC
2 に第2のスイッチ素子S2 を介して並列接続された第
3のコンデンサC3 により構成されている。第1のコン
デンサC1 ,第2のコンデンサC2 および第3のコンデ
ンサC3 の容量値は、C2 <C1 <C3 なる関係に設定
されている。
【0010】第1のコンデンサC1 の充電電圧は、電圧
検出回路2により検出される。この電圧検出回路2は、
この実施例ではメインシステム6からのシステムクロッ
クCKにより離散的な検出動作を行うものであり、その
詳細は後述する。電圧検出回路2が例えば、第1のコン
デンサC1 の充電電圧が2Vになったことを検出する
と、スイッチ制御回路3によって、スイッチトキャパシ
タ積分器4の第1,第2のスイッチ素子S1 ,S2 のオ
ン,オフ制御が開始される。すなわちスイッチ制御回路
3の出力が第1のスイッチ素子S1 には直接入り、第2
のスイッチ素子S2 にはインバータINVで反転されて
入ることより、第1,第2のスイッチ素子S1 ,S2 が
交互にオン,オフ動作を行う。これにより、第1のコン
デンサC1 の余剰電力が、小容量の第2のコンデンサC
2 を介して大容量の第3のコンデンサC3 に順次転送さ
れ、ここに蓄えられることになる。つまり、大容量の第
3のコンデンサC3 は、暗い場所でも一定時間電源電力
を確保するため、明るい場所での余剰電力を蓄えるため
のものであり、中容量の第1のコンデンサC1 は、第3
のコンデンサC3 の充電開始時に小容量の第2のコンデ
ンサC2 が吸い込む電荷によって極端な電圧低下を来た
してシステムが正常動作しなくなるのを防止するため
の、一時的な電力蓄積部として用いられている。
【0011】第3のコンデンサC3 の端子電圧は、ダイ
オードD2 を介して電圧レギュレータ5に供給されてい
る。明るい場所で第1のコンデンサC1 に十分に充電電
圧がある場合には、これが電圧レギュレータ5で安定化
されて、メインシステム6に供給される。暗い場所に移
ると第1のコンデンサC1 の充電電圧が急激に低下する
が、この時ダイオードD2 が導通して、大容量の第3の
コンデンサC3 の充電電圧が代わって電圧レギュレータ
5に入る。これにより、暗い場所での一定時間の計測を
可能としている。
【0012】この実施例の回路での充電動作を、図2を
用いて説明する。図2のV1 は第1のコンデンサC1 の
端子N1 の電圧であり、V2 は第3のコンデンサC3 の
端子N2 の電圧である。第1のコンデンサC1 の充電電
圧が2Vに達するまでは、スイッチトキャパシタ積分器
4は動作しない。第1のコンデンサC1 の充電電圧が2
Vになると、電圧検出回路2がこれを検出して、スイッ
チ制御回路3が動作開始し、図2に示すように、第1,
第2のスイッチ素子S1 ,S2 が交互にオン,オフ制御
される。第1のスイッチ素子S1 がオンの時に、第1の
コンデンサC1の電荷が第2のコンデンサC2 に分配さ
れ、第1のスイッチ素子S1 がオフ,第2のスイッチ素
子S2 がオンになると、第2のコンデンサC2 の電荷が
第3のコンデンサC3 に分配される。以上の動作が繰り
返されて、第1のコンデンサC1の余剰電力が大容量の
第3のコンデンサC3 に蓄積されることになる。
【0013】図2のスイッチ素子S1 がオンになるとき
の電圧スパイクΔV1 は、充電初期の第3のコンデンサ
C3 が空の状態で大きく現れる。このスパイク電圧の値
は、第1のコンデンサC1 の充電電圧V1 ′に対して、 ΔV1 =V1 ′・C2 /(C1 +C2 ) で表される。もし第1のコンデンサC1 がない場合に
は、上式から明らかなように、ΔV1 =V1 ′となり、
端子N1 は瞬時に0Vになってしまう。これはシステム
の誤動作の原因となる。この実施例では、C2 /(C1
+C2 )の値を適当に設定することにより、スパイク電
圧ΔV1 を小さく抑えることができる。例えば、V1 ′
=2V、C1 =3.3μF、C2 =0.1μFとする。
この時上述のスパイク電圧ΔV1 は約60mVとなる。
【0014】図3は、この実施例のアブソリュート型変
位センサ装置と従来のインクリメント型変位センサ装置
での、充電電圧の時間変化を示している。メインシステ
ムが動作するのが、1.5Vとすると、大容量コンデン
サを用いる従来方式では変位センサを明るい場所に持っ
てきてから、およそ10sec 経たないとシステムは立ち
上がらない。これに対してこの実施例では、従来より一
桁小さい容量の第1のコンデンサC1 によって、図3に
示すように1.5sec 程度でシステムが立ち上がる。そ
して充電電圧2Vを電圧検出点として、これ以上の余剰
電力は第3のコンデンサC3に蓄積することにより、そ
の後変位センサを暗い場所に持ってきた時にも一定時間
の計測が可能になる。
【0015】図4は、図1の電圧検出回路2およびスイ
ッチ制御回路3の部分の具体的な構成例である。バッフ
ァ7は、第1のコンデンサC1 の両端電圧(すなわち充
電電圧)Vdd−V1 を電源電圧としており、これにシス
テムクロックCKと同期したクロック信号CTL1 に入
る。これによりバッファ7には、クロック信号CTL1
に同期した、充電電圧に応じた出力が離散的に得られる
ようになっている。このバッファ7の出力には、コンデ
ンサC4 ,C5 からなる分圧回路が設けられ、その分圧
出力と基準電圧Vref とを比較する比較器8が設けられ
ている。分圧回路のコンデンサC5 には並列に、クロッ
ク信号CTL1 とほぼ反転したクロック信号CTL2 に
より駆動される放電用pチャネルMOSトランジスタT
1 が接続されている。比較器8にはまた、クロック信号
CTL1 と同期したクロック信号CTL3 により電源供
給をオン,オフするpチャネルMOSトランジスタT2
が設けられている。比較器8の出力は、Dタイプフリッ
プフロップからなるラッチ回路9に入り、このラッチ回
路9の出力がゲート10を介してスイッチ制御信号とし
て出力されるようになっている。
【0016】すなわち、クロック周期内の電圧検出休止
期間には、コンデンサC5 の電荷が放電され、また比較
器8への給電は停止される。電圧検出期間にバッファ7
から離散的に得られる出力が分圧されて、その分圧出力
V1 ・C4 /(C4 +C5 )と基準電圧Vref とが比較
器8により比較される。分圧出力V1 ・C4 /(C4+
C5 )と基準電圧Vref とは、例えば充電電圧が2Vに
なったときに比較器8から出力が得られるように、各定
数が予め設定されている。そして比較器8の出力はデー
タラッチ9にラッチされ、その出力がゲート10を介し
て取り出されて、スイッチトキャパシタを動作させる制
御信号が得られる。
【0017】次に、上述のような電源回路を持つアブソ
リュート型静電容量式変位センサ装置の全体構成を具体
的に説明する。図6は、その変位センサ装置のブロック
構成である。ABSセンサ1は、静電容量式アブソリュ
ートタイプの変位センサである。このABSセンサ1
は、例えば図7に示すように構成されている。可動要素
であるスライダ41は、固定要素であるメインスケール
42に対し僅かの間隙を介して対向配置され、測定軸x
方向に移動可能なものとなっている。スライダ41に
は、送信電極43が所定ピッチPt0で配設されている。
送信電極43は、メインスケール42にピッチPr で配
設された第1受信電極44a及び第2受信電極44bと
容量結合されている。受信電極44a,44bは、その
配列方向に沿って隣接するピッチPt1,Pt2の第1伝達
電極45a,第2伝達電極45bに1対1で夫々接続さ
れている。伝達電極45a,45bは、夫々メインスケ
ール41側に設けられた第1検出電極46a,46b及
び第2検出電極47a,47bと容量結合されている。
【0018】送信電極43は、7つおきに共通接続され
て一群が8電極の複数の電極群を構成している。これら
の電極群には、計測モードではそれぞれ位相が45°ず
つずれた8相の周期信号a,b,…,hが駆動信号Sd
として供給されるようになっている。これらの駆動信号
Sdは、より具体的には、高周波パルスでチョップされ
た信号となっており、図6の送信波形発生回路22から
生成出力される。
【0019】送信電極43に駆動信号Sdが供給される
ことにより生ずる電場パターンのピッチWt は、送信電
極43のピッチPt0の8倍であり、このピッチWt は、
受信電極44a,44bのピッチPr のN倍に設定され
ている。ここでNは、1,3,5等の奇数であることが
好ましく、この実施例では3に設定されている。受信電
極44a,44bは、三角形状又は正弦波状の電極片を
相互に挟み合う形で配設してなるものである。各受信電
極44a,44bで受信される信号の位相は、送信電極
43と受信電極44a,44bとの容量結合面積によっ
て決定されるが、これはスライダ41とメインスケール
42との相対位置によって変化する。即ち8つの連続す
る送信電極43と受信電極44a,44bとの容量結合
は各送信電極毎に異なり、受信電極ではこの容量結合を
通して送信電極の信号を選択することになる。
【0020】受信電極44a,44bと伝達電極45
a,45bとが同一ピッチで形成されていれば、検出電
極46a,46b,47a,47bは、単にメインスケ
ール41のx方向位置がピッチPr だけ変化する毎に繰
り返される周期信号を検出することになるが、この実施
例のABSセンサ1では、粗い変位量(粗スケール)、
中間の変位量(中スケール)及び細かい変位量(密スケ
ール)の3つのレベルの変位量を検出するため、伝達電
極45a,45bが、実際には受信電極44a,44b
に対してピッチを変えて夫々D1 ,D2 だけ偏位させて
いる。偏位量D1,D2 は、夫々基準位置x0 からの測
定方向の距離xの関数で、下記数1のように表すことが
できる。
【0021】
【数1】D1(x) =(Pr −Pt1)x/Pr D2(x) =(Pr −Pt2)x/Pr
【0022】伝達電極45a,45bをこのように受信
電極44a,44bに対して偏位させ、検出電極46
a,46b,47a,47bをピッチWr1(=3Pt
1),Wr2(=3Pt2)の波形パターンとすることによ
り、検出電極46,47からは、偏位量D1(x) ,D2
(x) に応じた大きな周期に検出電極45a,45b単
位の小さな周期が重畳された検出信号B1 ,B2 ,C1
,C2 を得ることができる。信号B1 ,B2 は大きな
周期が逆相、小さな周期が同相である。従って両信号の
差から大きな周期の信号が、また両信号の和から小さな
周期の信号が得られる。検出信号C1 ,C2 についても
同様である。ここで、検出信号B1 ,B2 の大きな周期
が小さな周期の数十倍、検出信号C1 ,C2 の大きな周
期が検出信号B1 ,B2 の大きな周期の数十倍になるよ
うに電極パターンを設定することにより、下記数2の演
算で各レベルの変位を得ることができる。
【0023】
【数2】 C1 −C2 (粗スケール) B1 −B2 (中スケール) (B1 +B2 )−(C1 +C2 ) (密スケール)
【0024】これらの演算出力信号C1 −C2 ,B1 −
B2 ,(B1 +B2 )−(C1 +C2 )は、それぞれ粗
スケール復調回路23,中スケール復調回路24,密ス
ケール復調回路25および位相検出回路26,27,2
8で処理される。復調は具体的には送信波形のチョップ
周波数でのサンプリング、ミキシング、低域ろ波、二値
化等の処理を経て、エッジに位相情報を担った矩形波の
位相信号CMPを生成することにより行われる。位相検
出回路26,27,28からは、送信波形発生回路22
から出力される0°の駆動信号Sdを参照信号として、
各入力信号の位相がディジタル値で出力される。
【0025】これらの位相検出回路26〜28から出力
されたディジタル値は、合成回路29で重み付けられて
合成される。合成回路29には、EEPROMインター
フェース34を介して接続されるEEPROMに記憶さ
れたオフセット値も供給されており、合成値のオフセッ
ト量が調整できるようになっている。合成回路29の出
力は、演算回路30において、例えば電極配列ピッチが
実寸法値に変換される。演算回路30で得られた実寸法
値は、LCD表示器35に表示されるようになってい
る。
【0026】これらの各回路のうち、ディジタル回路部
には、図1に示したソーラーセル1を用いた電源回路が
用いられている。すなわち電圧レギュレータ5から得ら
れる電源電圧がディジタル回路部に供給され、またこれ
が昇圧回路32を介してLCD表示器35に供給されて
いる。ソーラーセル1からスイッチトキャパシタ積分器
4まではいわば第1次の充電回路を構成しており、電圧
レギュレータ5の出力は更に第2次の充電回路33に供
給されて、EEPROMの書込みや消去に用いられる高
電圧がこの第2次の充電回路33で発生されるようにな
っている。そして、計測動作がシステムクロックによっ
て所定周期の間欠動作として行われることに対応して、
電源回路での電圧検出動作も先の実施例で説明したよう
に、システムクロックにより間欠的に行われる。
【0027】この実施例の変位センサ装置は、ソーラー
セルを用いた電源回路部の改良によって、明るい場所で
のシステムの高速立上げが可能で、しかも暗い場所に移
した時にも短時間の計測が可能となっている。また電源
回路は間欠的な電圧測定を行うため、消費電力が低減さ
れている。更に従来のような定数の大きな受動素子を用
いないため、電源回路部の実装面積を小さく抑えること
ができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明よれば、明る
い場所での高速立上げが可能で、かつ暗い場所でも短時
間の使用が保証されるソーラーセルを用いた電源回路が
得られる。また本発明によれば、ソーラーセルを用いた
電源回路を内蔵してシステムの高速立ち上げと暗い場所
での短時間の計測動作を可能とした静電容量式変位セン
サ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る電源回路の構成を示
す図である。
【図2】 同実施例の回路の動作を説明する電圧波形図
である。
【図3】 同実施例の動作を従来例と比較して示す図で
ある。
【図4】 同実施例の電圧検出回路およびスイッチ制御
回路の構成を示す図である。
【図5】 同実施例の電圧検出回路の動作を説明するた
めの図である。
【図6】 本発明を静電容量式変位センサ装置に適用し
た実施例の構成を示す図である。
【図7】 同実施例の変位センサの構成を示す図であ
る。
【図8】 従来の電源回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1…ソーラーセル、2…電圧検出回路、3…スイッチ制
御回路、4…スイッチトキャパシタ積分器、5…電圧レ
ギュレータ、6…メインシステム、C1 …第1のコンデ
ンサ、C2 …第2のコンデンサ、C3 …第3のコンデン
サ、S1 ,S2 …スイッチ素子。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02J 1/00 306 H02J 7/35 G01B 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソーラーセルと、 このソーラーセルにダイオードを介して並列接続された
    第1のコンデンサと、 この第1のコンデンサに第1のスイッチ素子を介して並
    列接続された、第1のコンデンサより小容量の第2のコ
    ンデンサと、 この第2のコンデンサに第2のスイッチ素子を介して並
    列接続された、前記第1のコンデンサより大容量の第3
    のコンデンサと、 前記第1のコンデンサの充電電圧を検出する電圧検出手
    段と、 この電圧検出手段の出力により制御されて、前記第1の
    コンデンサの充電電圧が所定値に達した後、前記第1,
    第2のスイッチ素子を交互にオン,オフ制御して前記第
    1のコンデンサの余剰電荷を前記第2のコンデンサを介
    して前記第3のコンデンサに転送するスイッチ制御手段
    を備え、 前記第1のコンデンサの充電電圧、またはこれが暗部で
    低下した時には前記第3のコンデンサの充電電圧を負荷
    に供給する ことを特徴とする電源回路。
  2. 【請求項2】 ソーラーセルと、 このソーラーセルにダイオードを介して並列接続された
    第1のコンデンサと、 この第1のコンデンサに第1のスイッチ素子を介して並
    列接続された、第1のコンデンサより小容量の第2のコ
    ンデンサと、 この第2のコンデンサに第2のスイッチ素子を介して並
    列接続された、前記第1のコンデンサより大容量の第3
    のコンデンサと、 前記第1のコンデンサの充電電圧を検出する電圧検出手
    段と、 この電圧検出手段の出力により制御されて、前記第1の
    コンデンサの充電電圧が所定値に達した後、前記第1,
    第2のスイッチ素子を交互にオン,オフ制御して前記第
    1のコンデンサの余剰電荷を前記第2のコンデンサを介
    して前記第3のコンデンサに転送するスイッチ制御手段
    と、 前記第1のコンデンサの充電電圧、またはこれが暗部で
    低下した時には前記第3のコンデンサの充電電圧を安定
    化して負荷に供給する電圧レギュレータと、 を備えたことを特徴とする電源回路。
  3. 【請求項3】 前記電圧検出手段は、所定周期で離散的
    な電圧検出動作を行うものであることを特徴とする請求
    項1または2に記載の電源回路。
  4. 【請求項4】 それぞれ複数の電極が配列形成された固
    定要素と可動要素がスライド可能に対向配置され、固定
    要素と可動要素の間の容量値がこれらの相対位置関係に
    より変化する変位センサ、この変位センサに供給する信
    号を発生する送信信号発生手段、前記変位センサの出力
    信号を処理する信号処理手段、及びソーラーセルを用い
    た電源回路を有する静電容量式変位センサ装置におい
    て、 前記電源回路は、ソーラーセルにダイオードを介して並
    列接続された第1のコンデンサと、この第1のコンデン
    サに第1のスイッチ素子を介して並列接続された、第1
    のコンデンサより小容量の第2のコンデンサと、この第
    2のコンデンサに第2のスイッチ素子を介して並列接続
    された、前記第1のコンデンサより大容量の第3のコン
    デンサと、前記第1のコンデンサの充電電圧を検出する
    電圧検出手段と、この電圧検出手段の出力により制御さ
    れて、前記第1のコンデンサの充電電圧が所定値に達し
    た後、前記第1,第2のスイッチ素子を交互にオン,オ
    フ制御して前記第1のコンデンサの余剰電荷を前記第2
    のコンデンサを介して前記第3のコンデンサに転送する
    スイッチ制御手段とを備え、前記第1のコンデンサの充
    電電圧、またはこれが暗部で低下した時には前記第3の
    コンデンサの充電電圧を負荷に供給することを特徴とす
    る静電容量式変位センサ装置。
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