JP2743387B2 - 摺動式検出器 - Google Patents

摺動式検出器

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JP2743387B2 JP63150523A JP15052388A JP2743387B2 JP 2743387 B2 JP2743387 B2 JP 2743387B2 JP 63150523 A JP63150523 A JP 63150523A JP 15052388 A JP15052388 A JP 15052388A JP 2743387 B2 JP2743387 B2 JP 2743387B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,耐摩耗性,はんだ付性に優れた導体層を有
する摺動式検出器に関する。
〔従来の技術〕
例えば,自動車用の燃料液面レベルを検出する液面検
出器は,後述する本発明に関する第1図及び第2図に示
すごとく,基板1上に摺動部21とはんだ付部22とからな
る導体層2と,上記摺動部21とはんだ付部22との間に設
けた抵抗層3(第1図中ドットを付した部分)とを設け
ると共に,上記摺動部21上を摺動する摺動子5を設けた
ものである。この摺動子5は,燃料タンク内の燃料液面
レベルに応じて上下動する浮子に連結されている。ま
た,上記はんだ付部22には燃料計メータに連結したリー
ド線25を接続する。そして,上記液面レベルの変動に伴
って,上記浮子を介して上記摺動子5が摺動部21上を摺
動する。同図の弧状部分(符号51)が,該摺動子5の摺
動軌道を示す。また,該摺動子5の位置は,上記抵抗層
3により抵抗値に変換され,送信ユニットから電気信号
により燃料計メータに送信され,燃料量として表示され
る。
しかして,従来においては,上記導体層2は,セラミ
ックス等の基板1上に厚膜印刷を施し,これを加熱,焼
付けすることにより形成したものである。なお,抵抗層
3は,上記基板1上に電気抵抗物質を含む印刷ペースト
を印刷,焼付けすることにより形成する。
しかして,前記導体層2に関して,その厚膜印刷に用
いる印刷ペーストは,ガラス等の無機物質が通常10〜20
%(重量比,以下同じ),Ag(銀),Pd(パラジウム),N
i(ニッケル)等の電導物質が60〜70%,残部ビヒクル
よりなる。
そして,上記導体層2において,摺動部21は摺動子5
が絶えずその上面に接触摺動するため,優れた耐摩耗性
が要求される。そのため,従来は,耐摩耗性向上のため
に,上記ガラス等の無機物質を30〜40%に増量して用い
られることがあった。
〔解決しようとする課題〕
ところで,該導体層2において,摺動部21と同時に厚
膜印刷されるはんだ付部22は,前記のごとく燃料計メー
タに連結するリード線25をはんだ付けするため,優れた
はんだ付性が要求される。
そして,上記のごとくガラス等の無機物質を増加する
と,導体層2の耐摩耗性が向上するが,一方その増加に
よってはんだ付部22におけるはんだ付性が低下してしま
う。即ち,はんだ付け強度が充分得られない。また,上
記ガラス等を増加すると耐摩耗性自体についてもそのバ
ラツキが大きく,製品の信頼性に欠ける。
本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,優れた耐摩耗
性とはんだ付性を有する導体層を設けた摺動式検出器を
提供しようとするものである。
〔課題の解決手段〕
本発明は、基板上に導体層を焼付形成し、該導体層上
を摺動子が摺動するように構成した摺動式検出器におい
て、 上記導体層は、0.7〜1.8重量%の酸化マンガンと、A
g,Pdからなる電導物質と、ガラス等の無機物質と、ビヒ
クルよりなるペーストを印刷、焼付けし、耐磨耗性及び
はんだ付け性に優れたものであることを特徴とする摺動
式検出器にある。
本発明において,酸化マンガンとしてはMn3O4,MnO2,
MnO等のマンガン酸化物の粉末を用いる。該粉末の粒径
は2〜5μmとすることが好ましい。
また,電導物質としては,Ag,Pdを用いる。この中,Pd
はガソリン等微量のS(イオウ)を含む液体燃料に対
し,酸化,硫化等に対する耐腐触性に優れているため
に,電導性は良いが耐腐食性に劣るAgとブレンドする。
印刷ペースト中における該電導物質の量は,導体層とし
ての電導性確保のため45〜75%用いる。
また,前記無機物質としては,ガラスの他,酸化ビス
マスなどを用いる。印刷ペースト中における該無機物質
としては,10〜30%用いる。10%未満では導体層の耐摩
耗性が低く,30%を越えるとはんだ付性が低下するおそ
れがある。また,ビヒクルとしては,印刷性を考慮して
15〜25%用いる。また,基板上に厚膜印刷した印刷ペー
ストは,825〜875℃に加熱して,基板上に焼付ける。
〔作用及び効果〕
本発明においては,導体層に酸化マンガンを含有させ
ているので,その摺動部は高い摩耗性を有し,またはん
だ付部は高いはんだ付性,強度の高いはんだ付を確保す
ることができる。そのため,本発明によれば,耐摩耗
性,はんだ付性に優れた導体層を有する摺動式検出器を
提供することができる。
また,本発明において,酸化マンガン添加により上記
効果が得られるのは,次の理由によると思われる。即
ち,酸化マンガンの添加により,ガラス等の無機物質同
志が焼成時に溶融,凝集することが少なく,また該無機
物質とセラミック基板(Al2O3など)との反応がそれ程
進行しない。そして,逆に酸化マンガンとガラス等の無
機物質,或いは基板との反応が生じ,ガラス等の無機物
質同志の凝集,無機物質粒子の基板界面への移行が起こ
り難くなると推定される(第3図,4図の写真参照)。
また,本発明は前記燃料のみならず,水,アルコール
等の各種液体の液面検出器,角度検出器等前記導体層と
摺動子とを一組とする各種摺動式検出器に利用すること
ができる。
〔実施例〕
第1実施例 本例にかかる摺動式検出器につき,第1図及び第2図
を用いて説明する。
本例の摺動式検出器1は,同図に示すごとく,燃料液
面検出器に用いるものである。同図に関しては,前記
(従来技術の項)において説明した。
そこで,ここでは上記導体層2の形成につき述べる。
導体層2の形成は,セラミック基板1の上に,印刷ペー
ストをスクリーンにより厚膜印刷し,加熱,焼付するこ
とにより行った。印刷ペーストは,後述の第2実施例の
第1表に示すごとく,酸化マンガンと,ガラス等の無機
物質と,Ag及びPdからなる電導物質と,ビヒクルを混合
したものを用いた。厚膜印刷の後,セッティング(レベ
リング)を25℃で10分間行い,更に乾燥を150℃で10分
間行った。そして,空気導入型焼成炉により850℃で,10
分間ピーク,60分サイクルの条件下で焼成し,基板1上
に導体層2を焼付,形成した。なお,この焼付の際,前
記ビヒクルは燃焼等により除去され,導体層2は酸化マ
ンガン,無機物質,Ag,Pdにより構成される。
その後,RuO2(酸化ルテニウム)系の厚膜抵抗ペース
トを用いて,上記と同条件により抵抗層3(第1図中,
ドットを付した部分)を前記と同様に焼付,焼成した。
第2実施例 第1実施例に示した処理条件により,ガラス等の無機
物質量を変化させて,導体層を焼付,形成し,その耐摩
耗性,はんだ付性を評価した。これら(No.1〜5)の形
成条件及び評価結果を第1表に示す。
また,同表には,比較のため,酸化マンガンを含有せ
ずガラス等の無機物質も少量の従来の導体層(No.C
1),及び酸化マンガンを含有せずガラス等の無機物質
を増量した他の従来の導体層(No.C2)についても示し
た。
また,上記において,酸化マンガンとしては粒径約3
μmのMn3O4粉末,無機物質としてはガラス,酸化ビス
マスの混合物を,またAg,Pdは粒径約0.1μmのものを,
またビヒクルとしてはエチルセルローズを用いた。
また,評価に関して,耐摩耗性は,第1図の導体層2
における摺動部21上を,摺動子5が下記の規定回数摺動
した後の導体層の残存膜厚(μm)により示す。該導体
層の当初の膜厚は12〜14μmであった。また,この耐摩
耗性試験において,摺動子5はAg70%〜Pd30%合金を用
い,接点圧15g,温度20±5℃,摺動部21における軌道上
の1往復は1秒で,25万サイクルの摺動を行った。摺動
子5と摺動部21間の通電条件は,7ボルトの直流電池,55
Ωの固定抵抗を直接接続することにより行った。
また,はんだ付性に関しては,第5図に示すごとく,
基板1上に設けた導体層であるはんだ付部22上に,リー
ド線25としての直径0.8mmのスズメッキ軟銅線をはんだ
6により接合し,垂直方向への引張速度10mm/分,20±5
℃の条件下で接着力(kg)を測定した。第1表は,この
テスト時において,はんだ6とはんだ付部22との間が剥
離したとき,或いははんだ6自身が破壊したときの接着
力を示す。
なお,上記耐摩耗性テストにおいては,残存膜厚が少
なくとも4μm以上は常に確保され,またはんだ付性テ
ストにおいては5.0kg以上の接着力を有する場合を合格
とした。この接着力条件は装着環境,特に振動,加熱等
長期間の使用に耐え得ることを考慮したものである。
第1表より知られるごとく,本発明の導体層(No.1〜
5)において,耐摩耗性に関してはNo.1は若干低いもの
の4〜5μmという安定した値を示し,またNo.2〜5は
安定した高い耐摩耗性を示している。No.1の耐摩耗性が
若干低いのは,無機物質量が少ないためと考えられる。
また,はんだ付性に関しては,No.1〜5のいずれも高い
値を示している。
一方,比較例No.C1は,はんだ付性は良いものの,耐
摩耗性が極めて低く,またNo.C2は耐摩耗性に関しては
2〜9μmという不安定な状態を示し,また,はんだ付
性に関しては劣っている。
実験例1 上記第2実施例における,本発明にかかるNo.3の組成
を用いた導体層と,比較例としてのNo.C2の組成を用い
た導体層とを,前記と同様にして焼付形成した。そし
て,セラミック基板と導体層との境界近傍の粒子構造に
つき,走査型電子顕微鏡写真(SEM.1800倍)を撮り,上
記No.3について第3図に,No.C2について第4図に示し
た。
同図より知られるごとく,本発明のNo.3(第3図)の
導体層(上方)は,ガラス等の無機物質の粒子が細か
く,かつ均一に分散されている。これに対し,比較例の
No.C2(第4図)の導体層(上方)は,ガラス等の無機
物質の粒子が大きく,かつ不均一に分散し,また該粒子
が基板(下方)との界面近くに移行していることが分
る。
上記のごとく,本発明のNo.3の導体層は,無機物質の
粒子が小さく,かつ均一に分散しているので,安定した
優れた耐摩耗性を示すことが分る。また比較例のNo.C2
は,無機物質の粒子が大きく,かつ不均一分散し,かつ
基板方向に移行しているので,耐摩耗性に劣り,また耐
摩耗性が不安定であることが分る。しかして,これらの
粒子の小粒化,均一分散化は,前記のごとく,酸化マン
ガン添加によりガラス等の無機物質の凝集,移行が生じ
ないためと思われる。
実験例2 種々の無機酸化物を用いて,前記第2実施例と同様に
導体層を焼付形成し,耐摩耗性をテストした。テスト条
件は第2実施例と同様である。また,無機酸化物以外
は,第1表のNo.4の組成と同じである。
その結果を,第2表に示す。同表において,No.6は本
発明例,No.C3〜C7は比較例である。
同表より知られるごとく,本発明の導体層No.6は,9.5
〜10.5μmという優れた耐摩耗性を示している。しか
し,酸化マンガン以外の金属酸化物を用いたC3〜C7の導
体層は,いずれも3.5μm以下という低い耐摩耗性しか
示していない。このことよりも,酸化マンガンは優れた
添加剤であることが分る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は第1実施例を示し,第1図は摺動式
検出器の導体層及び抵抗層の配置状態を示す平面図,第
2図は導体層と摺動子との接触摺動状態を示す側面図,
第3図及び第4図は実験例1における本発明及び比較例
の導体層断面の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真
(倍率1800倍),第5図ははんだ付性のテスト方法の説
明図である。 1……基板,2……導体層,21……摺動部,22……はんだ付
部,3……抵抗層,5……摺動子,51……摺動軌道,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−66305(JP,A) 実開 昭62−30304(JP,U) 特公 昭61−34203(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に導体層を焼付形成し、該導体層上
    を摺動子が摺動するように構成した摺動式検出器におい
    て、 上記導体層は、0.7〜1.8重量%の酸化マンガンと、Ag,P
    dからなる電導物質と、ガラス等の無機物質と、ビヒク
    ルよりなるペーストを印刷、焼付けし、耐磨耗性及びは
    んだ付け性に優れたものであることを特徴とする摺動式
    検出器。
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