JP2743193B2 - ダンパー装置及びこの装置を用いた便座の開閉装置 - Google Patents

ダンパー装置及びこの装置を用いた便座の開閉装置

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JP2743193B2 JP9540189A JP9540189A JP2743193B2 JP 2743193 B2 JP2743193 B2 JP 2743193B2 JP 9540189 A JP9540189 A JP 9540189A JP 9540189 A JP9540189 A JP 9540189A JP 2743193 B2 JP2743193 B2 JP 2743193B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ダンパー装置及びこの装置を用いた便座
の開閉装置に関する。
[従来の技術] 従来、この種のダンパーとしては、シリンダ型のエア
ダンパーやブレーキドラムを用いたもの(例えば特公昭
62−37975号公報)や、シリンダ型のオイルダンパー
(例えば特開昭63−38423号公報、特開昭63−38424号公
報)や、回転式のオイルダンパー(例えば特開昭63−13
927号公報)や、これ等のダンパーを用いた便座の開閉
装置が知られていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来のシリンダ型のダンパーでは、いずれも
便座等の回転運動をピストンの往復直線運動に変換する
ために、別に変換手段を取付けなければならないので、
設計や組立てが面倒であるばかりでなく、ピストンがシ
リンダ内から外に突出するので、その取付スペースを確
保することが困難であったという問題点があった。
これに対し、ブレーキドラムや回転式のオイルダンパ
ーを用いた場合には、便座の回転軸等に直結できる利点
がある。
しかし、ブレーキドラムや回転式のオイルダンパーを
用いると、正逆両方向にダンパートルクが発生してしま
うという問題点があった。
即ち、ブレーキドラムや回転式のオイルダンパーを便
座の回転軸等に連結してしまうと、便座を手で開く際に
も制動力が働いてしまい、便座をスピーディに且つ軽快
に開けないという問題点があった。
勿論、中間にクラッチ機構を設け、便座の開方向には
トルクを伝達しないようにできるが、そうすると機構が
複雑になり、組立てが面倒になるという問題点がある。
又、ブレーキドラムや回転式のオイルダンパーは、い
ずれもトルクがほゞ一定しているため、便座等に使用す
ると、便座を閉じる初期より制動力が働いてしまい、便
座がスピーディに且つ自然に閉じないという問題点があ
った。
即ち、便座はある程度までは、スピーディに閉じ、便
器の上面に当る直前にゆっくりと閉じる方が、スピーデ
ィで且つ自然である。
この点では、制動力が徐々に増加するシリンダ型のエ
アダンパーが最も適している。
そこで、本発明は、エアダンパーを用い、回転運動を
ピストンの往復直線運動に変換するための変換手段をシ
リンダ内に組込むと共に、エアダンパーの制動力を拡大
する目的で歯車機構を組込むことで、上記した従来の問
題点を解決すると共に、便座の開閉装置に適したダンパ
ー装置を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明は上記目的を達成するためのものであ
り、以下にその内容を図面に示した実施例を用いて説明
する。
請求項1に記載のダンパー装置は、シリンダ(9)
と、その開口端に被着するキャップ(10)と、前記シリ
ンダ内で往復動するピストン(11)と、前記キャップに
軸支され、シリンダ内で回転するロータ(12)と、前記
シリンダ内に収納され、ピストンとロータの間に介在
し、ロータの回転運動をピストンの往復運動に変換する
変換手段(例えば伝達カム32とピストンカム34等)と、
前記シリンダ内に収納され、ロータと変換手段の間に介
在し、ロータの回転速度を増速して変換手段に伝達する
歯車機構(例えば遊星ギア40等)を備えたことを特徴と
する。
請求項2に記載のダンパー装置は、シリンダ(9)内
に、ピストン(11)をシリンダの開放端に向って付勢す
るコイルバネ(21)を収納したことを特徴とする。
請求項3に記載の便座の開閉装置は、便器本体(2)
と便座(4)のいずれか一方(例えば便器本体(2)に
シリンダ(9)を固定すると共に、他方(例えば便座4
の回転軸8)にロータ(12)を連結し、便座の開閉に伴
ってロータがシリンダ内で相対的に回転するようにした
ことを特徴とする。
[作用] 請求項1に記載のダンパー装置によれば、歯車機構
(40)によりダンパートルクを拡大できる。
請求項2に記載のダンパー装置によれば、コイルバネ
(21)によりピストン(11)の圧縮工程における制動力
を拡大できる。
請求項3に記載の便座の開閉装置によれば、ピストン
(11)の圧縮工程においては、制動力が徐々に増加する
ことから、便座(4)を徐々にゆっくりと閉じるように
できる。
[実施例] 以下に本発明を図面に示した一実施例に基づき説明す
る。
第2,3図中、1は腰掛式便器を示し、この便器1は、
便器本体2と、この便器本体2の上面に一対のヒンジ装
置3,3により上方に開閉可能に枢着された便座5から成
り、前記ヒンジ装置3の一方には、便座4が勢いよく閉
じるのを防止するためのダンパー装置5を取付ける。
上記ヒンジ装置3は、第3図に示すように、便器本体
2の上面から上に突出する一対の軸受部6,6と、各軸受
部6に対応し、便座4の基端部から延びた一対の腕部7,
7から成り、対応する軸受部6と腕部7を横に重ね合
せ、横からピン状の回転軸8,8を一連に通すことで、便
座4は回転軸8と一体に回転する。
上記ダンパー装置5は、第1図に示すように、シリン
ダ9と、その開口端に被着するキャップ10と、前記シリ
ンダ9内に往復動するピストン11と、前記キャップ10に
軸支され、シリンダ9内で回転するロータ12と、前記シ
リンダ内に収納され、ピストン11とロータ12の間に介在
し、ロータ12の回転運動をピストン11の往復運動に変換
する変換手段と、前記シリンダ9内に収納され、ロータ
12と変換手段の間に介在し、ロータ12の回転速度を増速
して変換手段に伝達する歯車機構を備える。
上記シリンダ9とキャップ10は、夫々がプラスチック
の成形品で、両者の間にはワンタッチ式の連結手段を有
し、こゝではシリンダ9の開口端部外周に互いに背向し
た一対の爪13,13を設けると共に、キャップ10の開口端
部には、前記爪13に対応した位置に夫々弾性片14,14を
設け、各弾性片14には爪13が嵌り込む係止孔14′,14′
を開設する。上記弾性片14は、その弾性を用いてその係
止孔14′に各爪13を嵌め込み、キャップ10の抜け並びに
共回りを防止する(第6,8図)。
前記ピストン11は、第4図に示すように、シリンダ9
内にシリンダヘッド側の前室aと、開放端側の後室bに
区劃する環状のピストン本体15と、このピストン本体15
から軸方向後向きに延びた中空のピストンロッド16から
成り、ピストンロッド16の閉止した側壁16′にはオリフ
ィス17を開設し、例えばプラスチックで一体成形する
(第4図)。
上記ピストン本体15には、第4,7図に示すように、O
リング18を嵌入するリング溝19を有し、このリング溝19
の溝幅はOリング18の断面の直径より幅広にし、リング
溝19の底の前縁には、内外に貫通した通孔20を開設す
る。この通孔20は、ピストン11をシリンダ9内に押込む
際には、第4図に示すように、Oリング18により塞が
れ、逆に移動する際には、第8図に示すように、Oリン
グ18がシリンダ9の内周との摩擦により、リング溝19中
で前進して通孔20の外周に位置することから、後室bの
空気がOリング18と通孔20の隙間及びオリフィス17を通
って前室aに一気に流入する。このため、ピストン11の
圧縮方向にのみ制動力が働き、いわゆるワンウェイ効果
を得ることができる。
そして、シリンダ9内には、第4図に示すように、ピ
ストン11との間に、ピストン11をシリンダ9の開放端に
向って付勢するコイルバネ21を収納する。このコイルバ
ネ21は、シリンダ9の底とピストン11の間で圧縮され、
ピストン11の圧縮工程における制動力を拡大すると共
に、ピストン11の伸長工程をスムーズにする目的で使用
する。
尚、コイルバネ21を圧縮する代りに、その張力を利用
してピストン11をシリンダ9の開放端に向って付勢する
ようにしてもよい。
又、コイルバネ21のバネ力を、ネジ22により可変でき
るようにする。
図面に示した実施例では、シリンダ9の底壁内面中央
からボス23を突設し、このボス23に内外に貫通したねじ
穴24を設ける(第4図)。又、図中、25はコイルバネ21
に外嵌するスペーサで、その底部には比較的大径な鍔部
25aを設けると共に、その底面には、ボス23がスッポリ
と嵌り込む大径の嵌入部25bと、その奥に嵌入部25bと同
心円上で比較的小径な、シリンダ9のねじ穴24を通して
ねじ込んだネジ22の先端部が嵌り込む盲孔25cを設け
る。
コイルバネ21は、一端部をスペーサ25の外周に嵌め込
み、他端部はピストン11の中空内部に挿入し、スペーサ
25の鍔部25aとピストン11の側壁16′の内面との間で圧
縮する。そして、コイルバネ21のバネ荷重は、シリンダ
9内でピストン11を往復動させる程度に設定する。
こうして、ネジ22をねじ込むと、スペーサ25がシリン
ダ9の底壁内面から離隔し、スペーサ25の鍔部25aと、
ピストン11の側壁16′の内面の間隔が狭まることで、コ
イルバネ21の付勢力が大きくなり、ピストン11の伸縮工
程における制動力が増加し、逆にネジ22を緩めると、ス
ペーサ25がシリンダ9の底壁の内面に接近し、結局は制
動力が低減する。
前記キャップ10の中央には、第1図に示すように、便
座4の回転軸8を挿入するための開口部26を設け、この
開口部26の周囲には、外向きに突出した突縁27を突設す
る。
前記ロータ12は、金属製で、その中央に便座4の回転
軸8の非円形断面、例えば小判形断面の先端部8′を嵌
め込む同じく非円形、例えば小判形の嵌入孔28を開設す
ると共に、キャップ10に向った面には、前記嵌入孔28を
中心に円形に隆起し、キャップ10の突縁27内にほゞスッ
ポリと嵌り込む円形の隆起部29を設ける。そして、ロー
タ12の隆起部29をキャップ10の突縁27内に内側から嵌め
込み、キャップ10の外側から回転軸8の先端部8′を嵌
入孔28に合せて嵌め込むことで、ロータ12はシリンダ9
内で回転軸8と一体に回転する。
尚、キャップ10の内側面には、第4図に示すように、
半球形に突出した突起30…を環状に適宜間隔で設け、ロ
ータ12との間の摩擦抵抗の低減を図る。
前記変換手段は、第1図に示すように、外周に三条の
ねじ溝31を刻設した円筒形の伝達カム32と、この伝達カ
ム32の各ねじ溝31に夫々嵌り込み、ねじ溝31をトレース
する3つの歯33…を内周に有し、伝達カム32の外周に外
嵌する円筒形のピストンカム34から構成し、伝達カム32
とピストン34はプラスチックにより夫々成形する(第6
図)。
尚、ねじ溝31をピストンカム34の内周に、それに嵌り
合う歯33を伝達カム32の外周に設けてもよい。又、三条
のねじ溝31としたのは、ピストンカム34がシリンダ9内
にスムーズに移動するようにするためであり、ねじ溝31
は二条以下でもよいし、四条以上でもよい。
上記伝達カム32は、後述するように歯車機構を介して
ロータ12に連結される。そして、伝達カム32のねじ溝31
は、ピストンカム34を30mm往復動させるのに30°程度の
傾斜角度とする。
又、ピストンカム34は、シリンダ9内をピストン11と
一体に往復動する。そして、ピストンカム34には、その
前縁に複数の弾性爪35…を設け、ピストン11には該弾性
爪35が嵌り込む環状溝36を設け、弾性爪35をその弾性を
利用して環状溝36に嵌め込む(第4図)。
そして、ピストンカム34の外周とシリンダ9の内周の
間には、第1図に示すように、ピストンカム34の回転を
阻止するため、互いに嵌合する凹凸部37,38のいずれか
一方を夫々に設ける。図面に示した実施例では、シリン
ダ9の内周に、互いに向い合って開放し、ピストンカム
34の移動方向に沿って溝状に延びた一対の凹部37,37を
設けると共に、ピストンカム34の開口後端部の外周に
は、凹部37の嵌り込み、凹部37に沿って移動する半径方
向外向きに延びた凸部38…を設ける(第4,6図)。
前記歯車機構は、遊星式構造で、増速に用いる。
上記歯車機構は、第1図に示すように、キャップ10の
内周に設けられた内ギア39と、これに噛合う複数の遊星
ギア40…と、この遊星ギア40に噛合い、伝達カム32と一
体に回転するカムギア41から構成し、各ギア39〜41は金
属製とする。
上記遊星ギア40は、ロータ12の隆起部29を有する面と
反対側の面から突出した突軸42…により夫々軸支され
る。突軸42は所定間隔で環状に、例えば72°間隔で5本
設け、5つの遊星ギア40を取付ける(第5図)。
前記カムギア41には、伝達カム32に向いた面に略々十
字形のキー突起43を設け、対して伝達カム32には、カム
ギア41のキー突起43が嵌り込む十字形のキー溝44を設
け、伝達カム32と一体に回転するようにする。尚、逆に
カムギア41にキー溝44を、伝達カム32にキー突起43を設
けてもよい。
上記構成を有する組立てた状態のダンパー装置5は、
第3図に示すように、取付金具45を使用して便器本体2
の上面に固定すると共に、回転軸8を便座4の腕部7か
ら便器本体2の軸受部6を通して、その先端部8′をキ
ャップ10の開口部26からシリンダ9内部のロータ12の嵌
入孔28に挿入して係止する。
尚、第2図において、46は便座4と同軸に支持された
蓋であり、蓋46は回転軸8に回転可能に支承され、便座
4とは別に開閉可能とし、ダンパートルクは作用させて
いない。又、47は貯水タンクであり、便座4は貯水タン
ク47に倒れ掛かった位置で最大開放位置を規制してい
る。
次に、便座4の使用状態を説明すると、第2図に示す
ように、閉じている便座4を開くには、便座4を持って
上方に持上げればよい。
便座4を持上げると、回転軸8が回転し、これと一体
にロータ12がシリンダ9内で回転する。ロータ12が回転
すると、第5図に示すように、その突軸42に軸支された
遊星ギア40がキャップ10の内ギア39に噛合っていること
から、遊星ギア40が回転し、これと噛合うカムギア41を
回転軸8と同じ方向に、且つ2倍の速比で回転する。
こうして、カムギア41が回転すると、伝達カム32も一
体に回転する。尚、便座4を開く際の回転軸8の回転方
向と、伝達カム32のねじ溝31を切った方向を一致させて
いる。伝達カム32が回転すると、そのねじ溝31にピスト
ンカム34の歯33が噛合い、しかもピストンカム34はシリ
ンダ9との間の凹凸部37,38により回り止めされている
ため、ピストンカム34はシリンダ9の凹部37に沿って後
退する。
ピストンカム34が後退すると、これに追従してピスト
ン11がシリンダ9の開放端に向って伸長方向に移動す
る。ピストン11が伸長方向に移動すると、Oリング18は
シリンダ9の内周との摩擦により、リング溝19中で前進
して通孔20の外周に位置することから、後室bの空気は
Oリング18と通孔20の隙間及びオリフィス17を通って前
室aに一気に流入する(第8図)。
このため、ピストン11の伸長工程では、制動力が働か
ず、便座4を比較的軽快に且つスピーディに開くことが
できる。
逆に、開いている便座4を閉じるには、便座4を手前
に回動させればよい。
便座4を手前に回動させると、回転軸8は逆方向に回
転し、ピストン11は圧縮方向に移動する。このため、o
リング18はシリンダ9の内周との摩擦により、リング溝
19中で後退することから、通孔20を通しての空気の流通
が遮断される(第3図)。従って、ピストン11の圧縮工
程においては、シリンダ9の前室aの空気がピストン11
のオリフィス17に絞られて後室bに流入し、その際に制
動力が働く。
又、ピストン11が圧縮方向に移動すると、コイルバネ
21が圧縮され、その際の反力により制動力が拡大され
る。
そして、制動力は歯車機構を介して増幅されて回転軸
8に伝達される。
これに加え、キャップ10の内ギア39が固定であるこ
と、制動力による負荷トルクによりカムギア41が回り難
くなることから、ロータ12の突軸42の外周と遊星ギア40
の軸孔内周との間に摩擦トルクが発生する。
このため、回転軸8の軸負担最大モーメントをMとし
た場合、ピストン11による制動力、コイルバネ21の反
力、歯車機構の摩擦トルクの合計が1/4Mで済む。
従って、便座4は、ダンパートルクにより比較的ゆっ
くりと且つ静粛に閉じる。
さらに、ピストン11は圧縮工程の初期では、シリンダ
9内の前室aの空気が単に圧縮されるだけであるので、
制動力が弱く、徐々に制動力が増加する。このため、便
座4を閉じる際には、制動力が弱いので、比較的軽い力
で便座4を閉じることができる。これに加え、便座4が
その自重で閉じる初期には、ダンパー装置5による制動
力が弱いので、便座4が比較的スピーディに閉じ、ある
程度、閉じてから制動力が働くので便器本体2の上面に
当る際にはゆっくりと且つ静粛に閉じる。
又、ピストン11にオリフィス17を開設しているので、
外気を取入れるタイプのものと比較し、音が静かで、し
かも信頼性に富むダンパー装置5を提供することができ
る。
尚、便座4が貯留タンク47に倒れ掛かった位置で最大
開放位置を規制したが、例えばコイルバネ21のバネ力を
ネジ22等により調節することで、ダンパー側のダンパー
トルクと便座4の回転軸8に作用する負担トルクとをバ
ランスさせることにより、便座4をダンパー装置5によ
り自立させることも可能である。
又、ダンパー装置5単体としては、便座4の開閉装置
に限らず、ラップトップ型のマイクロコンピュータやワ
ードプロセッサ等のディスプレ等の回転体のダンパー装
置5に広く活用することができる。
一方、便器1についていえば、ダンパー装置5のトル
クが大きいので、ダンパー装置5を1台しか使用しなか
ったが、ダンパー装置5のトルクを小さくし、2台使用
してもよい。又、蓋46には、ダンパートルクが作用しな
いようにしたが、蓋用のダンパー装置をもう1台付加し
て、蓋46が便座4とは独立してゆっくりと且つ静粛に閉
じるようにしてもよい。
さらに、ダンパートルクは、変換手段の変換率や歯車
機構のギア比や摩擦トルクを可変することで、増減する
ことができる。
即ち、伝達カム32のねじ溝31の傾斜角度を急にする
と、歯車機構のギア比を一定にした場合には、ピストン
11の移動量が大きくなるので、減衰力が増加する。そし
て、ねじ溝31を急角度とすると、伝達カム32のねじ溝31
とピストンカム34の歯33との摩擦トルクも大きくなる。
従って、トータルとしてのダンパートルクが増加する。
尚、ねじ溝31と歯33との摩擦トルクは、ねじ溝31の傾
斜角度を変化させなくとも、摩擦係数を変化させること
により容易に可変することができるので、摩擦トルクを
積極的に活用してダンパートルクを増加することができ
る。
勿論、図面に示した実施例のように、伝達カム32とピ
ストンカム34をプラスチックで成形する場合には、摩擦
トルクを大きくし過ぎると、ねじ溝31と歯33を破損する
おそれがあるので、摩擦トルクはねじ溝31と歯33の強度
との関係を考慮して設定する。
逆に、伝達カム32のねじ溝31の傾斜角度を緩やかにす
ると、ピストン11の移動量が小さくなるので、減衰力が
低下し、しかもねじ溝31と歯33との摩擦トルクも小さく
なり、ダンパートルクが減少する。
又、歯車機構のギア比を可変すると、発生するダンパ
ートルクが増減する。
即ち、図面で示した実施例のものより、ロータ12とカ
ムギア41との速比を大きくすると、ダンパートルクは大
きくなり、又、速比を小さくするとダンパートルクは小
さくなる。
さらに、ロータ12の突軸42の外周と遊星ギア40の軸孔
内周との摩擦係数を可変しても、ダンパートルクが増減
する。
[発明の効果] 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
請求項1に記載のダンパー装置によれば、エアダンパ
ーの特性を生かした高トルクのダンパー装置を提供する
ことができる。
請求項2に記載のダンパー装置によれば、ダンパート
ルクをさらに拡大することができる。
請求項3に記載の便座の開閉装置によれば、便座の開
閉の動きに適したダンパー装置を用いた便座の開閉装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は分解斜
視図、第2図は便器の斜視図、第3図は便器の一部平面
図、第4図はダンパー装置を組立てた状態であり、しか
もピストンの伸長状態を示す断面図、第5図は同上のV
−V線に沿う断面図、第6図は第4図のVI−VI線に沿う
断面図、第7図は第4図のVII−VII線に沿う断面図、第
8図はピストンの圧縮状態を示す断面図である。 1…便器、2…便器本体、3…ヒンジ装置、4…便座、
5…ダンパー装置、8…回転軸、9…シリンダ、10…キ
ャップ、11…ピストン、12ロータ、17…オリフィス、21
…コイルバネ、31…ねじ溝、32…伝達カム、33…歯、34
…ピストンカム、39…キャップの内ギア、40…遊星ギ
ア、41…カムギア、42…ロータの突軸、46…便器の蓋、
47…貯留タンク。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと、その開口端に被着するキャッ
    プと、前記シリンダ内で往復動するピストンと、前記キ
    ャップに軸支され、シリンダ内で回転するロータと、前
    記シリンダ内に収納され、ピストンとロータの間に介在
    し、ロータの回転運動をピストンの往復運動に変換する
    変換手段と、前記シリンダ内に収納され、ロータと変換
    手段の間に介在し、ロータの回転速度を増速して変換手
    段に伝達する歯車機構を備えたダンパー装置。
  2. 【請求項2】シリンダ内には、ピストンをシリンダの開
    放端に向って付勢するコイルバネを収納したことを特徴
    とする請求項(1)に記載のダンパー装置。
  3. 【請求項3】便器本体と、この便器本体の上面に開閉可
    能に枢着された便座を有する便器において、 上記便器本体と便座のいずれか一方にシリンダを固定す
    ると共に、他方にロータを連結し、便座の開閉に伴って
    ロータがシリンダ内で相対的に回転するようにしたこと
    を特徴とする請求項(1)又は(2)に記載のダンパー
    装置を用いた便座の開閉装置。
JP9540189A 1989-04-17 1989-04-17 ダンパー装置及びこの装置を用いた便座の開閉装置 Expired - Fee Related JP2743193B2 (ja)

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