JP2742992B2 - 自動車用遮光装置 - Google Patents

自動車用遮光装置

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JP2742992B2
JP2742992B2 JP7348985A JP34898595A JP2742992B2 JP 2742992 B2 JP2742992 B2 JP 2742992B2 JP 7348985 A JP7348985 A JP 7348985A JP 34898595 A JP34898595 A JP 34898595A JP 2742992 B2 JP2742992 B2 JP 2742992B2
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敏雄 西子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の前後又は
左右の窓への太陽光等の入射を防止する自動車用遮光装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車においては、夏季には強い
太陽光が車室内に入射し、ハンドル等に触れることがで
きないほど熱くなる、という事態がしばしば発生した。
これを防止するため、運転席のダッシュボード上に日除
け用のパネルを置く等の対処がなされているが、車室内
への太陽光の侵入を完全に防止することはできなかっ
た。
【0003】また、雨天時、特に豪雨時には、運転者が
運転席に乗り込んで運転席のドアを閉めるまでの間、あ
るいは運転者が運転席から降りようとしてドアを開けて
からカサ等をさすまでの間に、かなりの雨水を浴びて濡
れてしまう、という問題があったが、これに対する抜本
的な解決策はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題点を解消するためになされたものであり、本発
明の解決しようとする課題は、自動車の車室内への太陽
光等の入射を有効に防止し得る装置、及び自動車の座席
への乗降の際に雨を遮ることができる装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る自動車用遮光装置は、自動車(C)
ルーフパネル(R)に取り付けられる第1本体(10)
と、前記第1本体(10)内に収納される遮光板(18
F又は18R)と、前記第1本体(10)内に収納され
た前記遮光板(18F又は18R)を水平方向に張り出
させて前記自動車(C)の窓部(W F 又はW R )を
被覆させ又は張り出された前記遮光板(18F又は18
R)を前記張出方向とは逆方向に引き込ませ前記第1本
体(10)内に収納させる第1駆動部(13M,13P
1 ,13P 2 ,13B,14,15F又は15R,15
F 又は15P R ,17F又は17R)と、前記遮
光板(18F又は18R)と前記第1駆動部(13M,
13P 1 ,13P 2 ,13B,14,15F又は15
R,15P F 又は15P R ,17F又は17R)と
を連結するとともに前記遮光板(18F又は18R)の
張出側の先端を仰伏方向に揺動可能な関節(18P F
,18P R )と、前記遮光板(18F又は18R)に
設けられる被誘導部(18G)と、前記第1本体(1
0)内に設けられるとともに前記遮光板(18F又は1
8R)が前記水平方向へ張り出された場合に前記遮光板
(18F又は18R)の張出側の先端が下方を向くよう
に前記被誘導部(18G)を誘導する誘導部(10G,
10R)を備えた自動車用遮光装置であって、 前記遮光
板(18F又は18R)は、前記自動車(C)の前記窓
部(W F 又はW R )の左又は右の外方を被覆可能な
略三角形状又は略扇形状の補助遮光板(18S R 又は
18S L )と、前記遮光板(18F又は18R)の左
又は右の端部に前記遮光板(18F又は18R)の左又
は右の外方に展開可能に前記補助遮光板(18S R
は18S L )を取り付ける補助遮光板取付具(19P
R 又は19P L )と、前記遮光板(18F又は18
R)及び前記補助遮光板(18S R 又は18S L
が前記第1本体(10)内に収納されている間には前記
補助遮光板(18S R 又は18S L )を前記遮光板
(18F又は18R)と重合させかつ前記遮光板(18
F又は18R)及び前記補助遮光板(18S R 又は1
8S L )が前記第1本体(10)外に張り出されたと
きには前記補助遮光板(18S R 又は18S L )を
前記遮光板(18F又は18R)の左又は右の外方に展
開させるよう付勢する第1付勢具(19S R 又は19
L )を備えたことを特徴とする
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る自動車用遮
光装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】図1は、本発明の一実施形態であるブライ
ンド装置の全体構成を示したものであり、図2は、図1
に示すブラインド装置のさらに詳細な構成を示したもの
である。図1に示すように、このブラインド装置100
は、乗用自動車CのルーフパネルRの上に装着される薄
い箱状の装置である。また、このブラインド装置100
は、図2に示すように、第1ブラインド部1と、第1ブ
ラインド部1の上に設けられた第2ブラインド部2と、
第2ブラインド部2を第1ブラインド部1の上に起立さ
せる起立部3を備えて構成されている。
【0008】上記の第1ブラインド部1は、メインフレ
ーム10と、メインフレーム10を乗用自動車Cのルー
フパネルR上に取り付けるための取付部11と、乗用自
動車Cの前方のフロントウィンドウWF に向けて設け
られた前扉部12Fと、乗用自動車Cの後方のリアウィ
ンドウWR に向けて設けられた後扉部12Rを有して
いる。
【0009】また、第2ブラインド部2は、メインフレ
ーム20と、乗用自動車Cの右側方の右サイドウィンド
ウSR に向けて設けられた右繰り出し部21Rと、乗
用自動車Cの左側方の左サイドウィンドウSL に向け
て設けられた左繰り出し部21Lと、右繰り出し部21
Rや左繰り出し部21Lをメインフレーム20に取り付
ける支持部20Sを有している。
【0010】また、起立部3は、第1ブラインド部1内
に設けられた起立駆動機構30と、起立駆動機構30に
より駆動される駆動軸X1 と、駆動軸X1 に取り付
けられるとともに第2ブラインド部2のメインフレーム
20の側板等にヒンジにより連結され駆動軸X1 の回
転駆動により第2ブラインド部2を上方に起立させる4
本のアーム31と、第1ブラインド部1の上部の左右端
縁付近に設けられアーム31を収納可能な収納スリット
32を有している。起立駆動機構30は、電動モータ
(図示せず)と減速機構(図示せず)等を有して構成さ
れる。電動モータ(図示せず)は、取付部11内などを
通した導線(図示せず)等によりこの乗用自動車Cのボ
ンネットB内のバッテリー(図示せず)及び運転席のコ
ントロールパネル等と接続され、電源を得るとともに、
起立動作のON/OFF制御が行われる。
【0011】次に、図3ないし図5に基づいて、第1ブ
ラインド部1のさらに詳細な構成とその動作を説明す
る。図3に示すように、メインフレーム10内には、フ
ロントブラインドパネル18Fとリアブラインドパネル
18Rが収納されている。また、フロントブラインドパ
ネル18Fの内側端部には、ヒンジ18PF を介して
フロント駆動パネル17Fが取り付けられ、リアブライ
ンドパネル18Rの内側端部には、ヒンジ18PR
介してリア駆動パネル17Rが取り付けられている。
【0012】このフロント駆動パネル17Fには、ヒン
ジ15PF を介してラック15Fが取り付けられ、リ
ア駆動パネル17Rには、ヒンジ15PR を介してラ
ック15Rが取り付けられている。ラック15F,15
Rには歯が直線状に並設されており、これらの歯が互い
に対向するようにラック15F,15Rが配置されてい
る。そして、各ラック15F,15Rの歯と噛み合うよ
うにしてピニオンギア14が配置され、ピニオンギア1
4の回転中心には駆動軸X2 が取り付けられている。
駆動軸X2 にはプーリ13P2 が取り付けられ、ベ
ルト13Bによりプーリ13P1 に接続されている。
プーリ13P1 の回転中心には、電動モータ13Mの
駆動軸が取り付けられて前後駆動機構13で回転駆動さ
れるように構成されている。
【0013】この電動モータ13Mは、取付部11内な
どを通した導線(図示せず)等によりこの乗用自動車C
のボンネットB内のバッテリー(図示せず)及び運転席
のコントロールパネル等と接続され、電源を得るととも
に、起立動作のON/OFF制御が行われる。
【0014】また、各ラック15F,15Rの歯の設け
られた側とは逆側の面には、各ラック15F,15Rを
乗用自動車Cの前後方向に往復移動可能に誘導するガイ
ドレール16Gが設けられ、ガイドレール16Gは支持
フレーム16Fによって支持され、その反力はメインフ
レーム10の側面を構成するサイドフレーム10Sが受
ける。このサイドフレーム10Sは、各駆動パネル17
F,17Rと各ブラインドパネル18F,18Rの側方
を規制し各パネルが乗用自動車Cの前後方向にのみ移動
するように誘導する。
【0015】次に、フロントブラインドパネル18F
と、ヒンジ18PF と、フロント駆動パネル17Fの
付近の構成について説明する。図4に示すように、フロ
ントブラインドパネル18Fの内側端部には、ヒンジ1
8PF を介してフロント駆動パネル17Fが取り付け
られ、フロントブラインドパネル18Fには、棒状又は
平板状の追従部材18Gが設けられている。一方、メイ
ンフレーム10の前部付近の内部には、ガイド斜板10
Gが設けられている。ガイド斜板10Gは、前方ほど内
部空間の高さが高くなるように配置されている。リアブ
ラインドパネル18Rと、ヒンジ18PR と、リア駆
動パネル17Rの付近の構成についても上記とまったく
同様である。
【0016】また、図3及び図5(B)に示すように、
フロントブラインドパネル18Fの左右端部付近には、
略三角形状又は略扇形状に形成された補助ブラインドパ
ネル18SR ,18SL が、ヒンジ19PR ,1
9PL によりフロントブラインドパネル18Fの左又
は右の外方に展開可能に取り付けられている。また、こ
れらの補助ブラインドパネル18SR ,18SL
は、付勢バネ19SR,19SL によりフロントブラ
インドパネル18Fの中央付近に向けて付勢されてい
る。
【0017】上記のような構成により、運転席等に設け
られたスイッチ(図示せず)等を操作することにより、
電動モータ13Mを作動させてピニオンギア14を図3
の反時計回り方向に回転させると、ラック15Fがピニ
オンギア14によって駆動されるとともにガイドレール
16Gによって誘導されて図3の左方へ水平に移動す
る。このラック15Fの動きに伴い、フロント駆動パネ
ル17Fが図3の左方へ水平移動し、これに伴いフロン
トブラインドパネル18Fが図3の左方へ水平移動し、
フロントブラインドパネル18Fの先端が前扉部12F
を押し開け、さらに乗用自動車Cの前方に向って水平移
動する(図4(A)参照)。
【0018】そして、図4(A)に示すように、追従部
材18Gの後尾である追従端部18Eがガイド斜板10
Gに到達すると、ヒンジ18PF における回動によ
り、フロントブラインドパネル18Fの先端は自重によ
り下方に向おうとするため、追従端部18Eはガイド斜
板10Gの下面に沿って追従する。この動作により、フ
ロントブラインドパネル18Fの先端は水平から徐々に
下方に向き、ガイド斜板10Gの前端からメインフレー
ム10の天板10Rに到達すると伏角が一定となり、所
定位置で移動を停止する(図4(B)参照)。
【0019】このような動作により、図5(A)に示す
ように、フロントブラインドパネル18Fは、乗用自動
車CのフロントウィンドウWF を、その傾斜に合わせ
るようにして斜めに被覆する。また、上記と逆に電動モ
ータ13Mを駆動させると、フロントブラインドパネル
18Fは、第1ブラインド部1のメインフレーム10内
に引き込まれて収納され前扉部12Fが自動的に閉じ
る。したがって、夏季等において、乗用自動車Cの前後
窓部からの太陽光等の入射を有効に防止することができ
る。リアブラインドパネル18Rの作用についても、移
動方向が乗用自動車Cの後部方向である点を除き上記と
まったく同様である。
【0020】また、フロントブラインドパネル18Fに
おいては、上記したように、その左右側部に補助ブライ
ンドパネル18SR ,18SL が設けられている。
これらの補助ブラインドパネル18SR ,18SL
は、フロントブラインドパネル18Fがメインフレーム
10内に収納されている間は、サイドフレーム10Sに
より規制されフロントブラインドパネル18Fと重合さ
れているが、フロントブラインドパネル18Fが前扉部
12Fを押し開けて外部へ張り出されてくると、付勢バ
ネ19SR ,19SL の付勢力により補助ブライン
ドパネル18SR ,18SL はフロントブラインド
パネル18Fの左又は右の外方に展開され、図5(B)
に示すように、フロントブラインドパネル18Fの左又
は右の外方をも被覆する。
【0021】上記において、第1ブラインド部1は自
車用遮光装置に相当し、メインフレーム10は第1本体
に相当し、フロントブラインドパネル18F又はリアブ
ラインドパネル18Rは遮光板に相当し、フロントウィ
ンドウWF 又はリアウィンドウWR は窓部又は前後
の窓部に相当している。また、電動モータ13Mと、プ
ーリ13P1 ,13P2 と、ベルト13Bと、ピニ
オンギア14と、ラック15F又は15Rと、ヒンジ1
5PF 又は15PR と、各駆動パネル17F又は1
7Rは、第1駆動部に相当している。また、ヒンジ18
F 又は18PR は関節に相当し、ガイド斜板10
G及び天板10Rは誘導部に相当し、追従部材18Gは
被誘導部に相当している。また、補助ブラインドパネル
18SR 又は18SL は補助遮光板に相当し、ヒン
ジ19 R 又は19 L は補助遮光板取付具に相当
し、付勢バネ19SR 又は19SL は第1付勢具に
相当している。
【0022】次に、図6ないし図8に基づいて、第2ブ
ラインド部2のさらに詳細な構成とその動作を説明す
る。右繰り出し部21Rは、駆動軸X6 ,X7 によ
って支持部20Sに取り付けられている(図6(A),
(B)参照)。左繰り出し部21Lについても同様であ
る。
【0023】メインフレーム20内には、帯状の右ブラ
インドシート28Rと左ブラインドシート28L(図6
(A)参照)が収納されている。これらは、まったく同
一の構成を有しているため、以下、右ブラインドシート
28Rについて説明する。図6において、右ブラインド
シート28Rはその一部のみを破断線で示しているが、
右ブラインドシート28R及び左ブラインドシート28
Lは、左右繰り出し部21R,21Lの全長にわたる幅
を有している。
【0024】図6に示すように、右ブラインドシート2
8Rの端部は、固定端P1 においてメインフレーム2
0に固定されている。また、右ブラインドシート28R
の固定端P1 とは逆の端部は、リンク23L3 に取
り付けられ支持されている。また、ロール24が、右ブ
ラインドシート28Rを振り分けるように配置されてい
る。
【0025】また、図6(B)に示すように、リンク2
3L3 に対し対称となる位置23P1 ,23P2
にリンク23L1 と23L2 の端部がヒンジ接合さ
れている。リンク23L1 ,23L2 の他端は、駆
動軸X3 ,X4 に取り付けられている。駆動軸X3
,X4 は、駆動軸X6 ,X7 に対して垂直とな
っており、繰り出し駆動機構22a,22bにより互い
に逆方向に回転駆動される。リンク23L1 と23L
2 の中間部にはヒンジ23P3 と23P4が設けら
れており、ヒンジ23P3 ,23P4 にはリンク2
3L4 が取り付けられている。ヒンジ23P3 ,2
3P4 は、例えば、リンク23L1と23L2 上で
回転可能な円柱体の側面に貫通孔が開設された構成等を
有しこの貫通孔内にリンク23L4 が挿通されて構成
されており、リンク23L1,23L2 の回動に応じ
てリンク23L4 は、図6(B)の上下方向に平行移
動可能となっている。そして、上記のリンク23L1
〜23L4 の上を右ブラインドシート28Rが覆って
いる。
【0026】一方、ロール24を回動可能に支持するロ
ール軸24Aにはワイヤ25Wが取り付けられ、ガイド
プーリ25P1 ,25P2 により方向を変更され、
付勢バネ25Sを介してメインフレーム20の固定点P
2 に固定されている。したがって、ロール24が図6
(A)の左方へ引張られた場合には、付勢バネ25Sの
付勢力により所定の力で対抗することになる。しかし、
所定の付勢力よりも大きな図6(A)の左方への引張力
が加わった場合には、図6(A)の右方へ付勢を行いつ
つロール24は左方へ移動する。
【0027】上記の繰り出し駆動機構22a,22bに
は、電動モータ(図示せず)と減速機構(図示せず)と
カサ歯車等の直交伝動機構(図示せず)等が設けられて
おり、この電動モータ(図示せず)は、取付部11内な
どを通した導線(図示せず)等によりこの乗用自動車C
のボンネットB内のバッテリー(図示せず)及び運転席
のコントロールパネル等と接続され、電源を得るととも
に、起立動作のON/OFF制御が行われ、駆動軸X3
とX4 を回動する。また、これらの駆動軸X3
4 とは独立に、駆動軸X6 ,X7 に取り付けた
歯車を繰り出し駆動機構22a,22bによって駆動す
るなどして、各繰り出し部21R,21Lは軸X6
7 のまわりに揺動可能であり、各繰り出し部21
R,21Lは任意の角度をとることができる。
【0028】また、図7(A)ないし図7(F)に示す
ように、右ブラインドシート28Rの右端部付近には、
略三角形状又は略扇形状に形成された補助ブラインド部
28RF が設けられている。この補助ブラインド部2
8RF の右端部はリンク23L5 によって支持され
ている。繰り出し駆動機構22aには、駆動軸X3と平
行な他の駆動軸X5 が設けられており、駆動軸X5
がリンク23L5を回動するように構成されている。こ
の場合、駆動軸X5 は、図示しない減速歯車等の減速
機構により、駆動軸X3 よりも遅い速度で回動される
ように構成されている。
【0029】したがって、図6(A)に示すように、ま
ず、運転席等に設けられたスイッチ(図示せず)等を操
作することにより、左右の繰り出し駆動機構22a,2
2bのモータ(図示せず)を作動させ、左右の繰り出し
部21R,21Lを駆動軸 6 7 のまわりに例
えばDの方向に回動させる。これにより、図8(A)に
示すように、左右の繰り出し部21R,21Lのリンク
23L3 の張り出す平面を左右サイドウィンドウSR
,SL と平行にする。
【0030】その後、図7に示すように、駆動軸X3
を反時計回りに回動するとともに駆動軸X4 を時計回
りに回動し、リンク23L3 とリンク23L1 ,2
3L2 が「逆Π」字状となるように図7の下方へ向っ
て張り出すと、それにつれて右ブラインドシート28R
も図7の下方へ向って繰り出される(図7(C)参
照)。この際、駆動軸X3 よりも遅い速度で駆動軸X
5 を反時計回りに回動すれば、図7(C)に示すよう
に、最終的に右ブラインドシート28Rが張り出された
ときには、補助ブラインド部28RF も、右ブライン
ドシート28Rの右の外方に展開される。
【0031】また、逆に、駆動軸X3 を時計回りに回
動するとともに駆動軸X4 を反時計回りに回動し、リ
ンク23L3 とリンク23L1 ,23L2 が重合
するように図7の上方へ向って引き込むと、付勢バネ2
5Sの付勢力が作用するので右ブラインドシート28R
は、リンク23L3 の図7の上方への動きに合わせて
図7の上方へ引き込まれる(図7(A)参照)。この
際、図7(A)に示すように、リンク23L5 は、リ
ンク23L3 、リンク23L1 ,23L2 と重合
する。
【0032】したがって、上記の動作により、図8
(A),(B)に示すように、右ブラインドシート28
Rは、乗用自動車Cの右サイドウィンドウSR を、そ
の傾斜に合わせるようにして斜めに被覆し、右サイドウ
ィンドウSR の右の外方をも被覆する。また、夏季等
において、乗用自動車Cの左右窓部からの太陽光等の入
射を有効に防止することができる。左ブラインドシート
28Lの作用についても、移動方向が乗用自動車Cの左
方向である点を除き上記とまったく同様である。
【0033】次に、図2,図6,図7,図9に基づい
て、第2ブラインド部2と起立部3との協動作用による
他の動作説明する。まず、運転席等に設けられたスイッ
チ(図示せず)等を操作することにより、起立駆動機構
30の電動モータ(図示せず)を作動させ、収納スリッ
ト32に収納されていた4本のアーム31を一斉に図2
における反時計まわりに回動させ、第2ブラインド部2
をルーフパネルR上の所定高さ位置に上昇させる(図9
(A)参照)。
【0034】その後、左右の繰り出し駆動機構22a,
22bのモータ(図示せず)を作動させ、左右の繰り出
し部21R,21Lを駆動軸X6 ,X7 のまわりに
例えばDの方向に、上述した角度よりもさらに回動させ
る。これにより、図9(B)に示すように、左右の繰り
出し部21R,21Lのリンク23L3 の張り出す平
面を水平方向にする。
【0035】その後、図7で説明した手順と同一の手順
により、リンク23L3 を図9(A)の右の水平方向へ
向って張り出すと、それにつれて例えば右ブラインドシ
ート28Rも図9(A)の右の水平方向へ向って繰り出
される(図9(B)参照)。したがって、雨天時にこの
動作を行なえば、運転者又は同乗者が座席に乗り込んで
ドアを閉めるまでの間、あるいは運転者又は同乗者が座
席から降りようとしてドアを開けてからカサ等をさすま
での間も、その上方をブラインドシートが覆っているの
で雨水を浴びて濡れることが防止される。左ブラインド
シート28Lの作用についても、移動方向が乗用自動車
Cの左の水平方向である点を除き上記とまったく同様で
ある。
【0036】なお、本発明は、上記した実施形態に限定
されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0037】例えば、上記した実施形態においては、乗
用自動車Cを例に挙げて説明したが、本発明はこれには
限定されず、他の自動車、例えばトラックやバン等の貨
物用自動車等においても応用可能である。
【0038】また、上記した実施形態においては、第1
ブラインド部1のブラインドパネルがピニオンギアとラ
ックにより乗用自動車Cの前後方向に駆動される例につ
いて説明したが、本発明はこれには限定されず、他の直
線駆動機構、例えば駆動車と駆動車に偏心させて取り付
けられたクランクロッドとの組み合わせ、あるいはカム
とカムフォロワとの組み合わせ、リニアモータによる機
構等であってもよい。
【0039】また、上記した実施形態においては、左右
の繰り出し駆動機構22a,22bにはそれぞれ1つの
電動モータが設けられ、カサ歯車等の直交伝動機構によ
り駆動軸X3 ,X4 ,X5 と駆動軸X6 ,X7
とを駆動する例について説明したが、本発明はこれに
は限定されず、駆動軸X6 ,X7 の駆動をウォーム
ギアとウォーム歯車との組み合わせによって行ってもよ
く、あるいは、左右の繰り出し駆動機構22a,22b
に、駆動軸X3 又はX4 専用のモータと、駆動軸X
5 専用のモータと、駆動軸X6 又はX7 専用のモ
ータを配置するようにしてもよい。
【0040】また、上記した実施形態においては、4本
のアームとこれらを回動する駆動機構により第2ブライ
ンド部2を所定高さまで上昇させる例について説明した
が、本発明はこれには限定されず、他の機械的な上昇機
構、例えば、往復運動をするシリンダ等により第2ブラ
インド部2を所定高さまで上昇させるようにしてもよ
い。
【0041】また、上記した実施形態においては、第2
ブラインド部2を水平方向に張り出させ乗用自動車Cの
各ドア付近を覆って雨水を遮る例について説明したが、
本発明はこれには限定されず、第2ブラインド部2が水
平以外の任意の角度、例えば上向きに角度θあるいは下
向きに角度α等の方向に張り出させ乗用自動車Cの各ド
ア付近を覆って雨水を遮るようにしてもかまわない。
【0042】また、上記した実施形態においては、第1
ブラインド部1により乗用自動車Cの前後の窓を被覆し
て太陽光等を遮り、第2ブラインド部2により乗用自動
車Cの左右の窓を被覆して太陽光等を遮り、第2ブライ
ンド部2を上昇させることにより乗用自動車Cの各ドア
付近を覆って雨水を遮る例について説明したが、本発明
はこれには限定されず、第1ブラインド部1により乗用
自動車Cの左右の窓を被覆して太陽光等を遮るようにし
てもよい。また、第2ブラインド部2により乗用自動車
Cの前後の窓を被覆して太陽光等を遮るようにしてもよ
い。また、第1ブラインド部1を上昇させることにより
乗用自動車Cの各ドア付近を覆って雨水を遮るようにし
てもよい。また、これらのブラインド部の適宜の組み合
わせとしてもよい。また、第1ブラインド部1を上昇さ
せることにより乗用自動車Cの各ドア付近を覆って雨水
を遮る場合には、ガイド斜板10Gと追従部材18Gは
設けず、単に水平方向に張り出させるだけでもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
遮光板又は遮光膜を自動車のルーフパネルから窓部を覆
う方向に張り出させることができるので、自動車の車室
内への太陽光等の入射を有効に防止することができる。
また、遮雨板又は遮雨膜を自動車のルーフパネルからド
ア付近の上方を覆う方向に張り出させることができるの
で、自動車の座席への乗降の際に雨を有効に遮ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるブラインド装置の全
体構成を示す図である。
【図2】図1に示すブラインド装置のさらに詳細な構成
を示す斜視図である。
【図3】図2に示すブラインド装置における第1ブライ
ンド部のさらに詳細な構成を示す平面断面図である。
【図4】図3に示す第1ブラインド部の作用を説明する
図である。
【図5】図3に示す第1ブラインド部の作用を説明する
図である。
【図6】図2に示すブラインド装置における第2ブライ
ンド部のさらに詳細な構成を示す平面断面図である。
【図7】図6に示す第2ブラインド部の作用を説明する
図である。
【図8】図6に示す第2ブラインド部の作用を説明する
図である。
【図9】図2に示す起立部と図6に示す第2ブラインド
部による協動作用を説明する図である。
【符号の説明】
1 第1ブラインド部 2 第2ブラインド部 3 起立部 10 メインフレーム 10G ガイド斜板 10R 天板 10S サイドフレーム 11 取付部 12F 前扉部 12R 後扉部 13 前後駆動機構 13B ベルト 13M 電動モータ 13P1 ,13P2 プーリ 14 ピニオンギア 15F,15R ラック 15PF ,15PR ヒンジ 16F 支持フレーム 16G ガイドレール 17F フロント駆動パネル 17R リア駆動パネル 18E 追従端部 18F フロントブラインドパネル 18G 追従部材 18PF ,18PR ヒンジ 18R リアブラインドパネル 18SL ,18SR 補助ブラインドパネル 19 R ,19 L ヒンジ 19SF ,19SR 付勢バネ 20 メインフレーム 20S 支持部 21L 左繰り出し部 21R 右繰り出し部 22a,22b 繰り出し駆動機構 23L1 〜23L5 リンク 23P1 ,23P2 位置 23P3 ,23P4 ヒンジ 24 ロール 24A ロール軸 25P1 ,25P2 ガイドプーリ 25S 付勢バネ 25W ワイヤ 28L 左ブラインドシート 28R 右ブラインドシート 28RF 補助ブラインド部 30 起立駆動機構 31 アーム 32 収納スリット 100 ブラインド装置 B ボンネット C 乗用自動車 R ルーフパネル SL 左サイドウィンドウ SR 右サイドウィンドウ WF フロントウィンドウ WR リアウィンドウ X1 〜X7 駆動軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車(C)のルーフパネル(R)に取
    り付けられる第1本体(10)と、前記第1本体(1
    0)内に収納される遮光板(18F又は18R)と、前
    記第1本体(10)内に収納された前記遮光板(18F
    又は18R)を水平方向に張り出させて前記自動車
    (C)の窓部(W F 又はW R )を被覆させ又は張り
    出された前記遮光板(18F又は18R)を前記張出方
    向とは逆方向に引き込ませ前記第1本体(10)内に収
    納させる第1駆動部(13M,13P 1 ,13P 2 ,1
    3B,14,15F又は15R,15P F 又は15P
    R ,17F又は17R)と、前記遮光板(18F又は
    18R)と前記第1駆動部(13M,13P 1 ,13P
    2 ,13B,14,15F又は15R,15P F 又は
    15P R ,17F又は17R)とを連結するとともに
    前記遮光板(18F又は18R)の張出側の先端を仰伏
    方向に揺動可能な関節(18P F ,18P R )と、前
    記遮光板(18F又は18R)に設けられる被誘導部
    (18G)と、前記第1本体(10)内に設けられると
    ともに前記遮光板(18F又は18R)が前記水平方向
    へ張り出された場合に前記遮光板(18F又は18R)
    の張出側の先端が下方を向くように前記被誘導部(18
    G)を誘導する誘導部(10G,10R)を備えた自動
    車用遮光装置であって、 前記遮光板(18F又は18R)は、前記自動車(C)
    の前記窓部(W F 又はW R )の左又は右の外方を被
    覆可能な略三角形状又は略扇形状の補助遮光板(18S
    R 又は18S L )と、前記遮光板(18F又は18
    R)の左又は右の端部に前記遮光板(18F又は18
    R)の左又は右の外方に展開可能に前記補助遮光板(1
    8S R 又は18S L )を取り付ける補助遮光板取付
    具(19P R 又は19P L )と、前記遮光板(18
    F又は18R)及び前記補助遮光板(18S R 又は1
    8S L )が前記第1本体(10)内に収納されている
    間には前記補助遮光板(18S R 又は18S L )を
    前記遮光板(18F又は18R)と重合させかつ前記遮
    光板(18F又は18R)及び前記補助遮光板(18S
    R 又は18S L )が前記第1本体(10)外に張り
    出されたときには前記 補助遮光板(18S R 又は18
    L )を前記遮光板(18F又は18R)の左又は右
    の外方に展開させるよう付勢する第1付勢具(19S R
    又は19S L )を備えたことを特徴とする自動車用遮
    光装置。
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