JP2742501B2 - 木材用の墨付け機及び木材用の墨付け機による墨付け方法 - Google Patents

木材用の墨付け機及び木材用の墨付け機による墨付け方法

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JP2742501B2
JP2742501B2 JP5269270A JP26927093A JP2742501B2 JP 2742501 B2 JP2742501 B2 JP 2742501B2 JP 5269270 A JP5269270 A JP 5269270A JP 26927093 A JP26927093 A JP 26927093A JP 2742501 B2 JP2742501 B2 JP 2742501B2
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gripping
transport
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敏行 松江
文康 新美
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株式会社丸仲鉄工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建築物の構造部
材として用いる木材の加工の基準となる墨付けを行うた
めの木材用の墨付け機及び木材用の墨付け機による墨付
け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の木材用の墨付け機を示す。
機台100の上面には長手方向に沿って複数個のローラ
101を設けて搬送路Aを形成している。搬送路Aの両
側方にはレール102を設けてあり、レール102上に
は把持手段103を移動自在に設けてある。
【0003】把持手段103は移動手段、例えばモータ
104を有するとともに、一対のバイス105を有す
る。
【0004】また、機台100の側方にはレール106
を立設してあり、レール106には墨付け手段107を
昇降自在に取り付けてある。墨付け手段107は搬送路
Aの上方に張り出した給墨部108を有する。
【0005】そして、作業者はまず木材109をローラ
101に載せるとともに、矢印B方向に手で押ししてそ
の先端部を一対のバイス110で把持する。
【0006】次に、モータ104の駆動により把持手段
103を下流側へ向かって矢印D方向に所定量移動して
停止し、給墨部108により木材109の表面に墨付け
Eを施す。
【0007】以後は把持手段103を矢印D方向に移動
及び停止する動作を繰り返し、木材109の表面に長手
方向に沿って所定間隔で墨付けEを施していく。木材1
03の搬送及び停止中は常時把持手段103により木材
109を把持し、木材110が不用意に移動しないよう
にし、墨付けEの誤差を未然に防止する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、木材
109を常時把持手段103で把持しているため、木材
109の後端部まで墨付けEを行うためには、墨付け手
段107のある墨付け位置Fから把持手段103の下流
側における停止位置Gとの距離Zを木材109の長さに
合わせて設定しなければならない。
【0009】その結果、機台100が搬送方向に沿って
大型化し、装置自体が高価となるばかりでなく、加工工
場における装置の設置スペースが広くなってしまうとい
う問題があった。
【0010】また、木材109の長さが距離Zを越える
ものであった場合には、墨付けを行うことができないと
いう問題があった。
【0011】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、機台を搬送方向に沿って小型化でき、しかもあらゆ
る長さの木材に対して墨付けを行うことのできる木材用
の墨付け機及び木材用の墨付け機による墨付け方法を提
供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、機台に設けた木材の搬送路と、この搬送路の
略中央に設けて該搬送路を搬送方向に沿って第一搬送部
と第二搬送部に区分し、かつ、前記木材の表面に墨付け
を行う墨付け手段と、前記第一搬送部に設けて前記木材
を把持し、かつ、前記搬送路に沿って往復移動自在な第
一把持手段と、前記第二搬送部に設けて前記木材を把持
し、かつ、前記搬送路に沿って往復移動自在な第二把持
手段と、前記第一把持手段と第二把持手段とに別個に設
けられ、この第一把持手段と第二把持手段とを単独で把
持作動させる第一作動手段と第二作動手段と、前記機台
に設けられ、前記第一把持手段と第二把持手段とを単独
で移動させる第一移動手段と第二移動手段と、を有し、
前記第一把持手段は、前記搬送路に直交して作動する第
一定規部材と第一押圧部材とを有し、 前記第二把持手段
は、前記搬送路に直交して作動する第二定規部材と第二
押圧部材とを有し、前記第一作動手段は、前記第一定規
部材を作動させる第一定規操作部材と、第一押圧部材を
作動させる第一押圧操作部材とを有し、前記第二作動手
段は、前記第二定規部材を作動させる第二定規操作部材
と、第二押圧部材を作動させる第二押圧操作部材と、
有する。
【0013】また本発明は、機台に設けた木材の搬送路
と、 この搬送路の略中央に設けて該搬送路を搬送方向に
沿って第一搬送部と第二搬送部に区分し、かつ、前記木
材の表面に墨付けを行う墨付け手段と、前記第一搬送部
に設けて前記木材を把持し、かつ、前記搬送路に沿って
往復移動自在な第一把持手段と、前記第二搬送部に設け
て前記木材を把持し、かつ、前記搬送路に沿って往復移
動自在な第二把持手段と、前記第一把持手段と第二把持
手段とに別個に設けられ、この第一把持手段と第二把持
手段3を単独で把持作動させる第一作動手段と第二作動
手段と、前記機台に設けられ、前記第一把持手段と第二
把持手段とを単独で移動させる第一移動手段と第二移動
手段と、を有し、前記墨付け手段により前記木材の表面
に墨付けは、前記第一把持手段により前記木材を把持し
て、前記墨付け手段により前記木材の表面に墨付けを行
い、その後、前記第二把持手段により前記木材を把持し
て、前記墨付け手段により前記木材の表面に墨付けを行
うように、前記第一把持手段と前記第二把持手段とを交
互に作動させるようにしたものである。
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】上記構成による本発明は、第一把持手段と第二
把持手段とを交互に作動して木材の把持及び搬送・停止
・墨付けの各動作を繰り返すから、墨付け手段の下流側
の第二把持手段の移動量を少なくできる。
【0017】また本発明は、第一定規部材と第一押圧部
材とが別個に作動して木材を把持するとともに、第二定
規部材と第二押圧部材とが別個に作動して木材を把持す
るから、第一把持手段と第二把持手段との把持間隔の自
由度が広がる。
【0018】更に本発明は、押付部材が墨付け部材を押
して給墨部が所定筆圧で木材の表面に当接するから、給
墨部は木材の表面形状に追従して移動する。
【0019】更にまた本発明は、保持部材の倣い面が木
材の表面に接触するため、木材の表面形状に対する給墨
部の追従性が一層向上する。
【0020】
【実施例】図1は本発明の墨付け機Qの一実施例を示す
正面図、図2は図1の平面図である。機台1の手前には
墨付け機Qを操作する制御盤1Aを設けてある。制御盤
1Aは各種操作ボタン1Bを有するとともに、図示しな
い制御回路を内蔵している。
【0021】機台1は平行かつ水平に配置した一対のフ
レーム2を有し、一対のフレーム2上にはその長手方向
に沿ってレール3をそれぞれ設け、木材4の搬送路Hを
構成している。
【0022】搬送路Hの搬送方向(矢印J方向)の略中
央には、搬送路Hを上流側の第一搬送部Kと下流側の第
二搬送部Lに区分し、木材4の表面に墨付けを行う墨付
け手段Mを設けてある。
【0023】第一搬送部Kには木材4を把持し、かつ、
レール3に沿って往復移動自在な第一把持手段Nを設け
てある。第一把持手段Nはスライダ5を有し、スライダ
5上には矢印Jと直交して水平に配置した案内棒6があ
る。
【0024】案内棒6には第一定規部材7と、第一押圧
部材8とを移動自在に取り付けてある。第一定規部材7
と第一押圧部材8との組み合わせはいわゆるバイスであ
る。
【0025】また、スライダ5の両端部には第一定規部
材7を作動させる第一定規操作部材、例えば空圧シリン
ダ9と、第一押圧部材8を作動させる第一押圧操作部
材、例えば空圧シリンダ10とを設けてある。
【0026】空圧シリンダ9、空圧シリンダ10は制御
盤1Aの制御回路により制御され、空圧シリンダ9の内
径は空圧シリンダ10の内径よりも大きい。空圧シリン
ダ9の作動ストロークは空圧シリンダ10の作動ストロ
ークよりも短く設定してある。
【0027】空圧シリンダ9及び空圧シリンダ10へは
図示しない単一のソレノイドバルブを介して同一圧の空
気が供給され、空圧シリンダ9の作動圧力は空圧シリン
ダ10の作動圧力よりも高い。なお、空圧シリンダ9及
び空圧シリンダ10に対応してソレノイドバルブを二個
設け、別々に作動を制御してもよい。
【0028】更にスライダ5上には案内棒6の両脇にロ
ーラ11をそれぞれ設けてあるとともに、スライダ5に
おける空圧シリンダ9側の下部には接触子12を設けて
ある。
【0029】一方、第一搬送部Kにおける一対のフレー
ム2の間には、第一把持手段Nを単独で往復移動及び停
止させる第一移動手段Pを設けてある。第一移動手段P
は制御盤1Aに接続したモータ13と、モータ13によ
って正逆回転するおねじ付きの回転軸14を有する。回
転軸14は機台1の軸受51により保持されるととも
に、スライダ5の下部に設けためねじ部50へとねじ込
まれている。
【0030】第二搬送部Lには木材4を把持し、かつ、
搬送路レール3に沿って往復移動自在な第二把持手段R
を設けてある。第二把持手段Rはスライダ15を有し、
スライダ15上には矢印Jと直交して水平に配置した案
内棒16がある。
【0031】案内棒16には第二定規部材17と、第一
押圧部材18とを移動自在に取り付けてある。また、ス
ライダ15の両端部には第二定規部材17を作動させる
第二定規操作部材、例えば空圧シリンダ19と、第一押
圧部材18を作動させる第二押圧操作部材、例えば空圧
シリンダ20とを設けてある。
【0032】空圧シリンダ19、空圧シリンダ20は制
御盤1Aの制御回路により制御され、空圧シリンダ19
の内径は空圧シリンダ20の内径よりも大きい。空圧シ
リンダ19の作動ストロークは空圧シリンダ20の作動
ストロークよりも短く設定してある。
【0033】空圧シリンダ19及び空圧シリンダ20へ
は図示しないソレノイドバルブを介して同一圧の空気が
供給され、空圧シリンダ19の作動圧力は空圧シリンダ
20の作動圧力よりも高い。なお、空圧シリンダ19及
び空圧シリンダ20に対応して二個のソレノイドバルブ
を設け、別個に作動制御してもよい。
【0034】上記空圧シリンダ19の作動圧力及び作動
ストロークは空圧シリンダ9と同じであり、空圧シリン
ダ20の作動圧力及び作動ストロークは空圧シリンダ1
0と同じである。
【0035】更にスライダ15上には案内棒16の両脇
にローラ21を設けてあるとともに、スライダ15にお
ける空圧シリンダ19側の下部には接触子22を設けて
ある。
【0036】第二搬送部Lにおける一対のフレーム2の
間には、第二把持手段Rを単独で往復移動及び停止させ
る第二移動手段Sを設けてある。第二移動手段Pは制御
盤1Aに接続したモータ23と、モータ23によって正
逆回転するおねじ付きの回転軸24を有する。回転軸2
4は機台1に設けた軸受52により保持され、スライダ
15の下部に設けためねじ部53へとねじ込まれてい
る。
【0037】空圧シリンダ9、空圧シリンダ19側のフ
レーム2の側面には、第一搬送部Kに対応する第一移動
限界スイッチ25、第一原点スイッチ54、第二移動限
界スイッチ26を設けてある一方、第二搬送部Lに対応
する第三移動限界スイッチ55、第二原点スイッチ2
7、第四移動限界スイッチ28を設けてある。
【0038】第一移動限界スイッチ25、び第二移動限
界スイッチ26、第一原点スイッチ54、第二原点スイ
ッチ27、第四移動限界スイッチ28、第三移動限界ス
イッチ55、は制御盤1Aに接続してある。
【0039】第一移動限界スイッチ25、第二移動限界
スイッチ26、第四移動限界スイッチ28、第三移動限
界スイッチ55は、第一把持手段N及び第二把持手段R
の移動限界を設定するためのもので、第一原点スイッチ
54、第二原点スイッチ27は第一把持手段N及び第二
把持手段Rの初期位置への停止を制御するためのもので
ある。
【0040】一対のフレーム2における搬送路Hの略中
央には、上流側から下流側に沿ってローラ29、ローラ
30を設けてある。上流側のローラ29にはローラ29
よりも径大の基準ローラ31を設けてある。
【0041】基準ローラ31は基準端面32を有し、把
持時の第一定規部材7、第二定規部材17の把持面は基
準端面32よりも若干内側、即ち、第一押圧部材8、第
一押圧部材18側へ近くなるように空圧シリンダ9、空
圧シリンダ19のストロークを設定してある。
【0042】図3は機台1の横断面図である。墨付け手
段Mは一対のフレーム2上にそれぞれ立設した支柱33
と、支柱33の上部に昇降自在に取り付けた昇降台34
と、支柱33の下部に固定した固定台35とを有する。
【0043】昇降台34はフレーム2に取り付けた空圧
シリンダ36の作動により昇降する。空圧シリンダ36
は制御盤1Aに接続してある。
【0044】昇降台34にはレール37を水平に設けて
あり、レール37には移動体38を移動自在に取り付け
てある。移動体38には上下方向に移動自在な保持部材
39を取り付けてあり、保持部材39は墨付け部材、例
えばボールペン40を傾斜状態で保持している。
【0045】ボールペン40の先端、即ち給墨部40A
を下向きにしてあり、押付部材、例えば空圧シリンダ4
1が作動して保持部材39を下方へ押圧する。保持部材
39の下部には所定形状に湾曲した倣い面42を設けて
あり、墨付けを行わない時には、給墨部40Aが倣い面
42の内方へ引っ込んでいる。
【0046】昇降台34の側方には保持部材38を移動
する空圧シリンダ43を設けてあり、空圧シリンダ43
は制御盤1Aに接続してある。また、昇降台34にはロ
ーラ44、ローラ46を水平に設けてあり、上流側のロ
ーラ44には当接ローラ45を取り付けてある。
【0047】固定台35にはレール47を水平に設けて
あり、レール47には移動体48を移動自在に取り付け
てある。移動体48には上下方向に移動自在な保持部材
49を取り付けてあり、保持部材49は墨付け部材、例
えばボールペン50を傾斜状態で保持している。
【0048】ボールペン50の先端、即ち給墨部50A
を上向きにしてあり、押付部材、例えば空圧シリンダ5
1が作動して保持部材49を上方へ押圧する。保持部材
49の上部には所定形状に湾曲した倣い面52を設けて
あり、墨付けを行わない時には、給墨部50Aが倣い面
52の内方へ没入している。
【0049】固定台35の側方には保持部材48を移動
する空圧シリンダ53を設けてあり、空圧シリンダ53
は制御盤1Aに接続してある。空圧シリンダ43と空圧
シリンダ53との作動及び停止は同期して行われる。
【0050】支柱33同士の上端は接続板54で接続し
てあり、接続板54には制御盤1Aに接続したマーカ6
0を設けてある。マーカ60は給墨部40Aと給墨部5
0Aの移動軌跡の真上に位置ある。
【0051】また、保持部材38、保持部材48が図3
の原点にあるとき、給墨部40Aと給墨部50Aとは基
準ローラ31の基準端面32の延長線の真上にある。
【0052】上記墨付け機Qの動作を説明する。まず、
予め木材4の表面に行おうとする墨付け間隔を設定し、
制御盤1Aを操作して入力する。
【0053】第一把持手段N及び第二把持手段Rは図1
の実線で示す初期位置に停止しており、接触子12は第
一移動限界スイッチ25と第一原点スイッチ25との間
にあり、接触子22は第三移動限界スイッチ55と第二
原点スイッチ27との間にある。
【0054】そして、木材4をローラ11上に載せ、木
材4の側面を基準ローラ31の基準端面32に当接す
る。
【0055】次に、制御盤1Aの操作ボタン1Bを操作
して空圧シリンダ9,空圧シリンダ10を作動させる
と、作動ストロークの短い空圧シリンダ9側の長い第一
定規部材7が先に停止し、第一押圧部材8が押す木材4
の一側面が第一定規部材7へと押し当てられる。
【0056】空圧シリンダ9の方が空圧シリンダ10よ
りも作動圧が高いため、木材4が第一定規部材7へと当
接した時点で第一押圧部材8が停止し、木材4が把持、
即ち、幅方向に置決めされる。
【0057】その後、制御盤1Aを操作して第一把持手
段Nを矢印J方向へ移動させると、木材4は一側面が図
4(A)のように基準端面32に対してと若干の隙間を
形成しつつ下流に搬送される。
【0058】マーカ60は木材4の先端部4Aがそのま
ま後工程で加工できる形状か否かをかを幅方向に検知す
るとともに、検知した時点を基準としてをから一定搬送
量後に第一把持手段Nが停止する。
【0059】すると、昇降台34が図3の二点鎖線で示
す待機位置から下降し、当接ローラ45が木材4の表面
に当接した実線の位置で停止する更に、空圧シリンダ4
1,空圧シリンダ51が作動して給墨部40Aと給墨部
50Aとが倣い面42,倣い面52から所定量突出し、
給墨部40Aと給墨部50Aが木材4の表面に所定の筆
圧で弾性的に押し付けられる。
【0060】その後、保持部材38、保持部材48が図
中左側へ移動することにより、給墨部40Aと給墨部5
0Aとによる一回目の墨付け動作が行われる。
【0061】一回目の墨付け動作が完了すると、空圧シ
リンダ41,空圧シリンダ51が作動して給墨部40A
と給墨部50Aとが倣い面42,倣い面52から引っ込
むとともに、保持部材38、保持部材48が原点へ復帰
する。
【0062】そして、第一把持手段Nは第一定規部材
7,第一押圧部材8で木材4を把持したまま図4(A)
の二点鎖線のように矢印J方向へ移動し、上記と同様の
墨付け動作を繰り返す。
【0063】そして、搬送量に対応して墨付け動作を所
定回繰り返すと、接触子12が第二移動限界スイッチ2
6に接触する前に、図4(B)のように第二定規部材1
7,第一押圧部材18が作動して木材4を把持するとと
もに、第一定規部材7,第一押圧部材8の把持動作が解
除される。第二定規部材17の停止が第一押圧部材18
よりも早いことは前述と同様である。
【0064】そして、第二把持手段Rが矢印J方向に所
定量移動して停止し、墨付け手段Mにより前記と同様の
墨付け動作が行われる一方、第一把持手段Nは初期位置
へ向かって移動する。この場合、接触子12が第一原点
スイッチ54に接触した時点で移動速度が減速され、正
確に初期位置に停止する。
【0065】以後は第二把持手段Rが所定量の移動及び
停止を繰り返して木材4の表面に墨付け動作を行う。そ
して、接触子22が第四移動限界スイッチ28に接触す
る前に第二把持手段Rが停止し、再び第一把持手段Nに
よる木材4の把持動作が開始される一方、第二把持手段
Rによる把持動作が解除され、第二把持手段Rは待機位
置へ復帰する。
【0066】この場合、接触子22が接触した時点で第
二把持手段Rが減速され、正確に初期位置に停止する。
【0067】このように、本実施例では第一把持手段N
と第二把持手段Rとを交互に作動して木材4の搬送・停
止・墨付け一各動作を繰り返すから、第二把持手段Rの
往復移動量を短くできる。
【0068】その結果、機台1の搬送方向長さを比較的
短く設定でき、装置全体の小型化が実現して安価となる
し、加工工場への設置スペースを減縮できる。また、あ
らゆる長さの木材4に対して墨付けを行え、墨付け作業
性が向上する。
【0069】また、第一定規部材7と第一押圧部材8、
及び第二定規部材17と第一押圧部材18とが独立して
別個に作動するから、第一把持手段Nと第二把持手段R
との把持間隔の自由度が広がり、反りのある木材4をも
確実に把持できる効果がある。
【0070】また、空圧シリンダ41,空圧シリンダ5
1がボールペン40,ボールペン50を所定圧で弾性的
に押し付けているから、給墨部40Aと給墨部50Aと
が木材4の表面形状に凹凸等があってもこれに追従して
密着移動し、飛びやかすれのない鮮明な墨付けを行え
る。
【0071】更に、保持部材39,保持部材49に設け
た倣い面42,倣い面52が木材4の表面に沿って移動
するから、給墨部40Aと給墨部50Aとが木材4に対
して筆圧が一定になり一層確実な墨付けを実現できる。
【0072】さらにまた、木材4は基準端面32の内側
に位置し、給墨部40Aと給墨部50Aが基準端面32
の延長線上の真上に位置しているから、給墨部40Aと
給墨部50Aが木材4の角部から墨付けを開始できる。
【0073】なお、上記実施例において、第一定規部材
7,8及び第二定規部材17,18をサーボモータで作
動する構成としてもよい。また、固定台35を昇降台3
4と同様に昇降する構成にしてもよい。更に、墨付け部
材をノズルとし、このノズルから墨を噴射して墨付けを
行う構成としてもよい。
【0074】また、ボールペン40,ボールペン50を
垂直に保持するとともに、移動体38,移動体48の往
動時及び復動時の二回とも墨付け動作を行う構成として
もよい。このようにすれば、万一、一回目の墨付けが薄
かったり、飛びがあったりしても二回目の墨付けで補う
ことができる。
【0075】なお、図示実施例では木材4を第一搬送部
Kから第二搬送部L側へ搬送する構成となっているが、
第二搬送部Lから第一搬送部K側へと搬送できる構成、
即ち、両方向へ搬送できるようにしてもよい。これは、
第一把持手段及び第二把持手段の移動動作と、第一定規
部材と第一押圧部材の把持動作,解除動作と、第二定規
部材と第二押圧部材の把持動作,解除動作等を逆に変更
できるような制御プログラムを制御盤1Aに格納してお
けば容易にできる。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明は、第一把持手段と
第二把持手段とを交互に作動して常時木材を把持しつつ
搬送・停止・墨付けの各動作を繰り返すから、墨付け手
段の下流側に位置する第二把持手段の移動料を少なくす
ることができる。
【0077】従って、機台の搬送方向長さを比較的短く
設定でき、装置全体の小型化が実現して安価となるし、
加工工場への設置スペースを減縮できる。また、あらゆ
る長さの木材に対して墨付けを行え、墨付け作業性が向
上する。
【0078】また、第一定規部材と第一押圧部材、及び
第二定規部材と第二押圧部材とが独立して別個に作動す
るから、第一把持手段と第二把持手段との把持間隔の自
由度が広がり、反りのある木材をも確実に把持できる効
果がある。
【0079】また、請求項2記載の木材用の墨付け機に
よる墨付け方法によれば、第一把持手段と第二把持手段
とを交互に作動して木材を把持しつつ搬送・停止・墨付
けの各動作を繰り返し、墨付け手段の下流側に位置する
第二把持手段の移動量を少なくすることができ、機台の
搬送方向長さを比較的短く設定でき、装置全体の小型化
が実現して安価となるし、加工工場への設置スペースを
減縮でき、 しかも、墨付け手段が第一把持手段と第二把
持手段との間に位置しているため、第一把持手段及び第
二把持手段の移動量を少なくし、比較的長い木材に対し
て、木材の先端に近い側の墨付けは、第一把持手段によ
り木材を把持して、墨付け手段により木材の表面に墨付
けを行い、木材の後端に近い側の墨付けは、木材を取り
替えることなく、第二把持手段により木材を把持して、
墨付け手段により木材の表面に墨付けを行え、墨付け作
業性を向上させることができる。
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の正面図である。
【図2】本発明の一実施例の平面図である。
【図3】図1の機台の横断面図である。
【図4】(A)、(B)は本発明の動作を示す略示的平
面図である。
【図5】従来例の平面図である。
【符号の説明】
1 機台 4 木材 7 第一定規部材 17 第二定規部材 8 第一押圧部材 18 第二押圧部材 9 空圧シリンダ(第一定規操作部材) 19 空圧シリンダ(第二定規操作部材) 10 空圧シリンダ(第一押圧操作部材) 20 空圧シリンダ(第二押圧操作部材) 40A,50A 給墨部 40,50 ボールペン(墨付け部材) 39,49 保持部材 41,51 空圧シリンダ(押付部材) 42,52 倣い面 H 搬送路 K 第一搬送部 L 第二搬送部 M 墨付け手段 N 第一把持手段 R 第二把持手段 P 第一作動手段 S 第二作動手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機台に設けた木材の搬送路と、 この搬送路の略中央に設けて該搬送路を搬送方向に沿っ
    て第一搬送部と第二搬送部に区分し、かつ、前記木材の
    表面に墨付けを行う墨付け手段と、 前記第一搬送部に設けて前記木材を把持し、かつ、前記
    搬送路に沿って往復移動自在な第一把持手段と、 前記第二搬送部に設けて前記木材を把持し、かつ、前記
    搬送路に沿って往復移動自在な第二把持手段と、 前記第一把持手段と第二把持手段とに別個に設けられ、
    この第一把持手段と第二把持手段とを単独で把持作動さ
    せる第一作動手段と第二作動手段と、 前記機台に設けられ、前記第一把持手段と第二把持手段
    とを単独で移動させる第一移動手段と第二移動手段と、 を有し、前記第一把持手段は、前記搬送路に直交して作
    動する第一定規部材と第一押圧部材とを有し、 前記第二把持手段は、前記搬送路に直交して作動する第
    二定規部材と第二押圧部材とを有し、 前記第一作動手段は、前記第一定規部材を作動させる第
    一定規操作部材と、第一押圧部材を作動させる第一押圧
    操作部材とを有し、 前記第二作動手段は、前記第二定規部材を作動させる第
    二定規操作部材と、第二押圧部材を作動させる第二押圧
    操作部材と、 を有することを特徴とする木材用の墨付け機。
  2. 【請求項2】 機台に設けた木材の搬送路と、 この搬送路の略中央に設けて該搬送路を搬送方向に沿っ
    て第一搬送部と第二搬送部に区分し、かつ、前記木材の
    表面に墨付けを行う墨付け手段と、 前記第一搬送部に設けて前記木材を把持し、かつ、前記
    搬送路に沿って往復移動自在な第一把持手段と、 前記第二搬送部に設けて前記木材を把持し、かつ、前記
    搬送路に沿って往復移動自在な第二把持手段と、 前記第一把持手段と第二把持手段とに別個に設けられ、
    この第一把持手段と第 二把持手段とを単独で把持作動さ
    せる第一作動手段と第二作動手段と、 前記機台に設けられ、前記第一把持手段と第二把持手段
    とを単独で移動させる第一移動手段と第二移動手段と、 を有し、 前記墨付け手段により前記木材の表面に墨付けは、前記
    第一把持手段により前記木材を把持して、前記墨付け手
    段により前記木材の表面に墨付けを行い、その後、前記
    第二把持手段により前記木材を把持して、前記墨付け手
    段により前記木材の表面に墨付けを行うように、前記第
    一把持手段と前記第二把持手段とを交互に作動させるよ
    うにしたことを特徴とする 木材用の墨付け機による墨付
    け方法
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JPS62201686U (ja) * 1986-06-11 1987-12-22
JPH0780138B2 (ja) * 1989-07-05 1995-08-30 宮川工機株式会社 スミ付け装置を備えた切断装置

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