JP2742053B2 - 可撓カップリング - Google Patents
可撓カップリングInfo
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16F1/02—Springs made of steel or other material having low internal friction; Wound, torsion, leaf, cup, ring or the like springs, the material of the spring not being relevant
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/50—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
- F16D3/72—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members with axially-spaced attachments to the coupling parts
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はその一態様において、一方の回転部材から他
方の回転部材へトルクを伝達するのに適した可撓カップ
リングに関し、限定するものではないが詳細にいうと静
的状態及び/又は動的状態において僅かなずれのある駆
動軸と従動軸との間のトルク伝達に用いる可撓カップリ
ングに関する。 可撓カップリングは、駆動軸と従動軸との間の偏心を
自動的に自己調整によって補正する能力を有すること
(また必要であれば横方向に移動することも含み)が不
可欠な要素となっている使用例は多数存在しており、こ
れらの使用例の1つに産業ロボットにおける駆動力伝達
がある。他の使用例に半導体ウェーハの導線路形成にお
けるものがある。この場合、導線路形成のため装置を駆
動するモータが用いられており、動力伝達に対して極め
て正確な制御が必要とされ、このような駆動装置では通
常或る種の可撓カップリングを用いられている。 周知の可撓カップリングの一つには一体構造の円筒形
の部材からなるものがあり、これは円筒形部材に形成さ
れた単一開始点螺旋ばね部を有している。この円筒部は
中空で半径方向に十分な肉厚があり、またばね部は円筒
形部材の外周面より中空内面にまで半径方向に内側に広
がっている。ばね部は機械加工(“切削加工ばね”)、
又は必要とするばね部を備えた円筒形部材全体を鋳造し
て製造することができる。上記のことからこの公知のカ
ップリング部材は、その巻回部が半径方向に十分な厚み
を有していても螺旋ばねのように作動し、従ってトルク
が円筒形部材の一端から他端に螺旋ばねの巻回部を介し
て伝達される際、部材が巻き上げられる固有の傾向を有
する。このことは明らかにトルク伝達時において不正確
さを招来し、特に一方の回転部材から他方の回転部材へ
正確な回転角増分を伝える必要のある場合などでは不正
確となる。 従って、この公知の可撓カップリングは軸のずれ(及
び軸の移動)及び変動トルク伝達に適応するために必要
な可撓性及び弾力性を有してはいるが、一部の使用者の
要求、特に非常に正確な駆動角度増分伝達を必要とする
場合に適合させるための剛性が不十分である。 また、カップリングの使用時には巻回部の開始点及び
終了点に大きな応力が発生し、この部分には疲労に起因
する破壊が生じ易い。公知のカップリングにおいては、
巻回部の開始点及び終了点における応力に対する強度を
増加させるような配慮がなされていない。従って、カッ
プリングの使用寿命に問題点を残している。 以上のことから、可撓カップリングに必要とされる条
件を満たすのに十分な可撓性と弾力性とを有し、しかも
正確に、即ち過度のねじり変形を回避して、カップリン
グの入力端と出力端の間で回転を伝達することができる
可撓カップリングの改良設計を求められている。 本発明により、環状壁を備えた中空の本体と、前記環
状壁に形成され、かつ円周方向に延びるとともに、本体
の軸線の周りに互いに近接する少なくとも2つのバネか
ら構成され、各バネは開始点から終了点まで複数の巻回
部が連続する螺旋形状をなして延び、各バネの開始点及
び終了点は剛性環状壁からなる端部片に連結された螺旋
バネ部とを備え、前記螺旋バネ部の複数の巻回部は前記
本体の中空の内部から本体の外周へ放射方向外方へ向か
って延びる可撓カップリングが示されている。 ここで前記螺旋バネ部における各巻回部は、前記端部
片に隣接する巻回部の方が他の巻回部よりも螺旋バネ部
の軸線方向において厚く形成されている。 少なくとも2個の螺旋ばね部を円筒形本体の環状壁に
設けることによって、円筒形本体の入力端に接続する入
力駆動軸と円筒形本体の出力端に接続する出力駆動軸と
の軸心のずれ、また入力側と出力側の駆動軸の相対的な
軸方向及び旋回的移動を起こすいかなる傾向も吸収する
ために十分撓み性のある可撓カップリングが提供され
る。しかし、前記螺旋ばね部は周知の単一開始点(螺
旋)可撓カップリングよりも剛性があるため、入力端と
出力端の間でより正確にして、より変動の少ないトルク
伝達を行うことができる。また、螺旋バネの開始点及び
終了点側の各巻回部は、他の部分の巻回部よりも軸方向
における厚みが大きい。即ち、カップリングの使用時に
おいて、カップリングに生じる応力が最も大きな部分の
厚みを大きくしたことにより、当該部分に破壊が生じる
ことが有効に防止される。 螺旋ばね部が2個のみ備えられている場合には、2つ
の“開始点”は互いに円周角が180゜だけ離れた位置に
置き、また2つの“終了点”も同じ角度間隔を置くこと
が望ましい。螺旋ばね部を4個備えるとすれば、円周上
を順次配置される開始点及び終了点のそれぞれの相対的
角度間隔は90゜となる。 本発明による可撓カップリングの特に好ましい実施例
では、3個の螺旋ばね部が環状壁に形成されている。こ
の場合、順次配列された開始点及び終了点のそれぞれの
角度間隔は120゜となる。これは動力学の観点から、特
に安定した配置となっている。便宜上ばねの各開始点
は、それぞれの終了点と約30゜の角度間隔をおいて配置
されている。 円筒形本体のいくつかの用途について、需要者はステ
ンレス鋼が特に適していることを見出してはいるが、ア
ルミニウム合金、ステンレス鋼、アセタル又はトリオン
など適宜なプラスチック、天然又は合成ゴムで製造する
ことができる。 円筒形本体は便宜上環状体に成形した後、必要とする
ばね部をプログラム制御工作機械で切削加工して成形す
ることができるであろう。しかし、ばね部は、例えば鋳
造、鍛造又は電鋳、或いはレーザ切削など他の方法で成
形できるであろう。 別の方法として、適当な手段で最初にばねを成形して
から、分離したプラグ状の端部品をばねのそれぞれの軸
方向端部に取り付けることができる。駆動軸と従動軸と
の間の動力伝達に可撓カップリングが必要とされる場合
には、プラグ状部品をそれぞれの軸にねじ込んで結合で
きるように形成することが可能である。 本発明による可撓カップリングは、単に駆動軸と従動
軸、又は他の駆動部材と従動部材との間の動力伝達の使
用にのみ限定されるものでないことは理解できるであろ
う。実際或る場合では、可撓カップリングは可撓取付台
又は緩衝部材として使用したり、或いは単に一端を駆動
軸に結合するだけの用法に適していることがある。従っ
て、可撓カップリングは特殊な用法、即ち円筒形本体の
一端部は駆動部材に結合されているが、他端部はレーザ
光線がそれに投射できるようにされた反射面を支えてい
るレーザ装置の一部品としても適している。 また、本発明は別の態様において、一方の回転部材か
ら他方の回転部材へトルクを伝達するのに適した形式の
可撓カップリングに関し、限定するものではないが詳述
すれば静的及び/又は動的状態において僅かなずれのあ
る駆動軸の従動軸との間のトルク伝達に用いられる可撓
カップリングに関する。 可撓カップリングが駆動軸と従動軸との間の偏心を自
動的に自己調整によって補正する能力を有することが不
可欠な要素となっている使用例は多数存在しており、こ
れらの使用例の1つに産業ロボットにおける駆動力伝達
がある。他の使用例に半導体ウェーハの導線路形成にお
けるものがある。この場合、導線路形成のための装置を
駆動するモータが用いられており、動力伝達に対して極
めて正確な制御が必要とされ、このような駆動装置では
通常、或る種の可撓カップリングが用いられている。他
の可能な用法としては、自動車のステアリングジョイン
トがある。 周知の可撓カップリングの1つに一体構造の円筒形の
部材からなるものがあり、これは円筒形部材に形成され
た単一開始点螺旋ばね部を有している。この円筒部は中
空半径方向に十分な肉厚があり、またばね部は円筒形部
材の外周面より中空内面にまで半径方向に内側に広がっ
ている。ばね部は機械加工(“切削加工ばね”)、又は
必要とするばね部を備えた円筒形部材全体を鋳造した製
造することができる。上記のことからこの公知のカップ
リング部材は、その巻回部が半径方向に十分な厚みを有
していても螺旋ばねのように作動して、従ってトルクが
円筒形部材の一端から他端に螺旋ばねの巻回部を介して
伝達される際、部材が巻き上げられる固有の傾向を有す
る。このことは明らかにトルク伝達時において不正確さ
を招来し、特に一方の回転部材から他方の回転へ正確な
回転角増分を伝える必要のある場合などでは不正確とな
る。 別の公知の可撓カップリングが英国特許明細書第1,20
6,537号に開示されている。この可撓カップリングには
円筒形金属管の壁を貫通するように形成された多数の開
始点を備えた螺旋状スロットがあり、これらスロットは
円筒形金属管の軸線を中心とする螺旋形をなして金属管
外周に沿って延びる3つの分離した螺旋“ビーム”を形
作っている。それぞれのビームは螺旋形のばねを形成し
ており、ばねの開始点は互いに120゜の間隔を置いて円
周上に位置し、また3つの螺旋ばね部の巻回部はほぼ平
行に延びるビームによって形成され、これらが円筒形金
属管の軸を中心とする螺旋形で延びる際、他の2つの間
に位置している。 英国特許明細書第1,206,537号より公知の可撓カップ
リングでは、各ビーム(円筒形金属管の軸を中心として
円周上に延びる螺旋ばね部をそれぞれ形成している。)
の半径方向に延びる範囲は、ほぼ均一となっている。上
記した公知の可撓カップリングは一般に大概の使用目的
を満足させる機能を有するものであるが、他方厳しい運
転条件に関して、もしこの可撓カップリングが破損する
とすれば、各螺旋ビームが円筒形金属管外周に沿って旋
回を開始する領域、即ち各螺旋状スロットが最初に円筒
形金属管の壁を貫通して形成される領域においてなんら
かの破壊が生じると思われる。この場合この領域に使用
中最大応力が加わるのである。従って、英国特許第1,20
6,537号に開示された可撓カップリングは最初に言及し
た単一螺旋ばね部形式の可撓カップリングの場合よりも
駆動部材及び従動部材間で一層正確なトルク伝達を行う
ことができるが、このカップリングでは、ばねが3つあ
るためねじり剛性が高く、カップリング内に形成された
3つの螺旋ばね部のいずれか1つの開始点で破壊を起こ
しやすい可能性がある。各螺旋ビームの開始点領域は最
大応力が発生する領域となる。この場合、ねじり荷重は
この領域を経て、各ビームと駆動部材又は従動部材に結
合される円筒形鋼管のそれぞれの端部品との間に伝達さ
れる。さらには、使用中にこの領域付近でビームのたわ
みが発生する傾向があり、或る時間経過すると発生した
疲労応力により、この開始点領域で早期破壊が発生する
こともあり得る。 従って、各螺旋ビームの半径方向に、そしてまた軸方
向の大きさが一定に保持されているならば、通常では不
要な耐ねじり荷重強度が各螺旋ビームの開始点と終了点
との中間の巻回部に与えられていることになる。さら
に、各螺旋ビームの半径方向及び/又は軸方向とにおけ
る大きさを増大して、公知の可撓カップリングの強度を
増し、開始点と終了点との強度を増加させる試みが行わ
れたとすれば、このことは材料の非効率的な使用とな
る。即ち、各螺旋ビームの中間巻回部はなおも不要な耐
ねじり荷重強度をさらに付与されることになる。 従って、本発明は限定するものではないが、主として
各螺旋ビーム部又は螺旋ばね部の開始点と終了点との中
間にある巻回部のパラメータを変更することによって、
上記に引用した2種類の公知の可撓カップリングのいず
れかに改良を加える見地から開発されたものである。 本発明の更に別な態様に従い、環状壁を有する中空円
筒形本体及び環状壁内に形成され、かつ巻回部のそれぞ
れ円筒形本体の中空内面部から円筒形本体の外周面まで
半径方向に外方に向けて広がっている螺旋ばね部から可
撓カップリングが示されている。 ここで、螺旋ばね部は、本体の一方の端部に設けた開
始点から本体の軸を中心として円周上を終了点に達する
まで延びている。 また、螺旋ばね部の巻回部の半径方向の大きさは開始
点と終了点とにおいてこれらの中間にある巻回部よりも
大きくなっている。 螺旋ねじ部の中間巻回部が開始点と終了点の巻回部よ
りも半径方向の大きさを小さくすることによって、開始
点と終了点との巻回部の強度の増大と、また中間巻回部
の弾力性の増大が確実に得られ、更にこれら2つの要素
(単独又は組合わせで)は高応力領域を開始点と終了点
とから軸方向に移動させ、この結果螺旋ばね部の開始点
と終了点とにおいてカップリングが破損する危険を減少
させる原因となっていると考えられる。 便宜上、開始点と終了点の半径の大きさの増加は、中
間巻回部の外径を開始点と終了点との巻回部のものより
小さくすることで達成できる。 このように、螺旋ばね部の巻回部外周面を開始点と終
了点とにおいて半径方向に大きくすることによって、残
りの複数の巻回部は螺旋状くびれを形作り、高応力区域
を端部又は“ハブ”の付いたばね部結合領域(開始点又
は終了点)から離して螺旋ばね部の中央又は中間領域方
向に移動(上記に示すように)させること以外に、螺旋
状くびれの寸法は任意の特定駆動必要条件に合わせてカ
ップリングの剛性を調和させるよう調整することができ
る。 望ましくは螺旋ばね部は、円筒形本体の軸線を中心と
して円周方向に延びる互いに隣接する2つ以上の分離し
たばねからなり、またそれぞれのばねはそれ自体の開始
点と終了点とを有し、1つのばねの開始点と終了点は隣
接するばねの開始点と終了点からそれぞれ円周方向に間
隔が置いて形成されている。 好ましい一構造方法では、3つのばねが備えられてお
り、これら互いに120゜だけ円周方向に偏位されてい
る。本発明の好ましい一実施例では、ばねは円筒形本体
の円周に沿って本体の両端部にある剛性端部の間、即ち
開始点と終了点がいずれも円筒状本体のそれぞれの端部
に隣接している螺旋形をなし、連続的に延びている。し
かしながら、他の実施例では、中間剛性部品と2つの分
離した螺旋ばねが備えられており、ばねはそれぞれの端
部と中間部との間で延びている。 本発明による可撓カップリングの製造に用いる好まし
い材料は、アルミニウム合金及びステンレス鋼であり、
後者は可撓カップリングの新しい材料として好んで使用
されている。これらに代わる材料として、合成樹脂及び
天然又は合成ゴムである。 本発明は更に別の態様において、可撓カップリングに
関しており、限定するものではないが、より詳しくは駆
動要素と従動要素との間のトルク伝達に用いる可撓カッ
プリングに関する。 英国特許明細書第1,206,537号には、円筒形金属管の
壁を貫通するように形成され、円筒形金属管の軸線を中
心とする螺旋形で金属管円周に沿って延びる3つの分離
した螺旋“ビーム”を形作っている多数開始点型螺旋状
スロットを備えた可撓カップリングが開示されている。
各ビームは螺旋形のばねを形成しており、ばねの開始点
は互いに120゜の間隔を置いて円周上に位置し、また3
つの螺旋ばね部の巻回部はほぼ平行に延びるビームによ
って形成され、これらが円筒形金属管の軸線を中心とし
て螺旋形に延びる際、互いに他の2つの間に位置してい
る。 しかし、この可撓カップリングでは、各螺旋状スロッ
トは金属管壁の周りを完全に1回転しない範囲で円筒形
金属管の軸線を中心として円周に沿って延びている。即
ち、各螺旋状スロットの開始点と終了点、それに対応す
る螺旋ばね部の“ビーム”は円筒形鋼管の軸線を中心に
360゜以下の角度で周回している。 公知の可撓カップリングの実施例では、2つのばね部
はそれぞれ円筒形金属管の対応する端部に対して結合さ
れている。これらばね部は互いの方向に指向して延びて
いるが、円筒形金属管の剛性中間環状部によって互いに
結合されている。この実施例は上記したように、2つの
剛性端部を有する円筒形本体、中間剛性部分及びこれら
に対向する各端部と中間部の端面の間に延びる3開始点
螺旋ばね部を備えている。 公知の実施例のカップリングでは、その製造材料は主
として、アルミニウムであるが、最近ではこの汎用形可
撓カップリングの製造にステンレス鋼を利用するように
要求が増大している。これはカップリングの新しい用途
についてステンレス鋼が優れた運転性能を示すことか
ら、ステンレス鋼の使用を要望するものである。しかし
ながら、公知の螺旋ばね部のビームが延びる角度範囲が
360゜未満であるならば、上気実施例の可撓カップリン
グをステンレス鋼で製造しても満足できる製品を得るこ
とができないと分かった。特に、カップリングの製造に
通常用いられている他の材料、例えばアルミニウムなど
に比較して弾力性の低い材料であるステンレス鋼で製造
した場合、この種のカップリングでは“剛性”(また特
にカップリングの全体的なたわみ性の欠如)が問題とな
るからである。このように需要者は、実質的にカップリ
ングの巻回部に巻き上げ(wind−rup)を生ずることな
くカップリング一端から他端に回転の角度の増分を正確
に伝達することにおいて十分なねじり剛性を有し、しか
もなお可撓カップリングとして機能するカップリングを
求めている。この2つの要求は、或る程度互いに矛盾し
たものである。 従って、本発明は上記に引用した汎用形の可撓カップ
リングの構造に改良を加え、更にはこれがステンレス鋼
で製造可能であり、しかもなお潜在需要者が要求する弾
力性を必要程度まで備えているものである。 本発明のこの別の態様に従い、相対する一対の端部を
有する円筒形本体、剛性中間部及び各端部とこれらに対
向する中間部分の端面とを互いに結合しているそれぞれ
の螺旋ばね部からなる可撓カップリングが示されてい
る。この可撓カップリングでは、各螺旋ばね部は他のも
のの内側に入って巻かれている多数開始点型式の分離し
た複数のばねからなり、それぞれのばねは一端部の開始
点から対応する他端部の終了点まで、円筒形本体の軸線
中心として少なくとも360゜の角度範囲の螺旋形で延び
ている。可撓カップリングが所望に応じてステンレス鋼
で製造された場合、耐久性がありしかも需要者の要求に
合う程度の弾力性を持たせることができる可撓カップリ
ングが製造される。 本発明の可撓カップリングを駆動要素と従動要素間、
例えばほぼ同一軸線上の2軸間のトルク伝達に適用する
場合では、円筒形本体の一端部はカップリングの動力入
力側となり、他端部は動力出力側となる。しかしなが
ら、本発明は可撓カップリングの用途をトルク伝達にの
み限定するものではない。例えば、可撓カップリングは
可撓取付台又は緩衝部材として用いることができる。こ
の場合、円筒形本体の各端部分は、柔軟性を持たせて互
いに結合すべき2つの機械部分又は機械部品の1つを保
持することに用いられる。 便宜上、多数開始点型ばね部はいずれも、互いに120
゜の間隔を置いて円周上に設けられたそれぞれの開始点
を有する3つの螺旋ばねからなっている。各ばねは円筒
形本体の軸線を中心として少なくとも360゜、好ましく
は最大400゜までの範囲で円周に沿って延びている。各
ばねを円筒形本体の軸線を中心として少なくとも360゜
の範囲に円周に沿って延伸させれば、可撓カップリング
に用いられた場合にステンレス鋼が示すやや剛直な性質
を弱めることに役立ち、またこの軸線の周りに螺旋を延
長させることはステンレス鋼製ばねの巻回部の弾力性を
漸進的に増大させることになる。 本発明による可撓カップリングは、実質的に同軸上の
2軸の相対する端部間の動力伝達に特に適しているが、
可撓カップリングに適用された場合のような本発明の特
徴はまた、軸又は駆動系に組み込まれた部品として使用
することにより、軸又は駆動系にも適用できる。このよ
うに可撓カップリングは、軸に対して、適当な機械加工
又は他の製造処理を施して軸の構成部品として一体化で
きる。可撓カップリングは上記で言及した多数開始点型
螺旋ばね、剛性端部分及び中間部等を中空状の駆動軸の
環状壁を貫通するように適当な機械加工することによ
り、中空状の駆動軸には特に容易に一体化できる。 可撓カップリングのばねの巻回部が剛性成分と結合さ
れる領域では、カップリングのこれら結合巻回部を他の
巻回部よりも軸方向において厚くして強度の増加を図っ
ている。 以下、本発明に係る可撓カップリングについて実施例
を(範例として)添付の図面を参照にして詳述する。図
面において: 第1図は本発明の可撓カップリングの第1の実施例を
示す平面図であり、 第2図は第1図に類似するものの、可撓カップリング
の環状壁に形成された螺旋バネの延びる状態をより詳細
に示す図であり、 第3図は第1図に類似するものの、本発明の第2の実
施例を示す図であり、 第4図は本発明の可撓カップリングの第3の実施例を
示す略体側面図であり、 第5図は本発明の可撓カップリングの第4の実施例に
類似した図であり、 第6図は第4図に類似するものの、螺旋状バネの一部
を輪郭を強調して示す図であり、 第7図は第5図に類似するものの、詳細にわたって輪
郭を強調して示す図であり、 以下の記載から明らかなように、本実施例に開示され
る改良型の可撓カップリングは、この種のカップリング
に要求される充分な可撓性及び弾性を備え、さらには例
えば過度のねじり変形を回避して、入力側及び出力側の
間で回転を正確に伝達するものである。 第1図において、可撓カップリングは符号10にて示さ
れ、環状壁12を備えた中空円筒状本体11にて構成されて
いる。前記環状壁12は本体11に形成された中空の内部13
から本体11の外周に向かって放射方向外方に延びてい
る。本体11の一端は回転駆動入力部として機能し、また
他端は回転駆動出力部として作用する。両環状壁12間に
配置した螺旋バネ部14の各端は対応する環状壁12と連続
している。螺旋バネ部14は本体11の中空の内部13から外
周側へと放射方向外方に向かって延びている。 前記螺旋バネ部14は本体11の軸15を中心として円周方
向に延び、かつ軸15の周りで互いに接近する少なくとも
2個のバネ(spring fromaiton)から構成されている。
各バネは本体11の一端部の開始点(start)から他端部
の終了点(finish)まで連続的に延びている。第2図を
参照した以下の記載からも明らかなように、各バネは独
自の開始点及び終了点を有し、この開始点及び終了点は
他のバネの開始点及び終了点から円周方向に離間した位
置にある。第1,2図に示す実施例においては、螺旋バネ
部14は3個のバネからなり、同螺旋バネ部14は3出発点
ビーム形状(“3−start"beam cofiguration)に構成
されている。 バネの開始点は互いに120度の角距離をもって離間配
置され、円筒状の本体11の環状壁12に少なくとも2つ
(本実施例では3つ)の螺旋状のバネを設けたことによ
り、本体11の入力側端部にかかる入力駆動力と、出力側
端部から発せられる出力駆動力との軸心上のずれ及び入
力駆動力と出力駆動力との間におけるほぼ同一軸線上で
の回転運動を吸収するために充分な可撓性を備えてい
る。しかしながら、螺旋状バネ部14は周知の1本のバネ
による可撓カップリングより剛性に富んでおり、入力端
と出力端との間のトルクの伝達により正確、かつ変動が
少ない状態で行われる。 第2図において、螺旋状のバネ部14に設けた3本のバ
ネのうちの1本を符号14aにて示し、理解し易くするた
めその複数の巻回部を斜線で示す。従って、バネ14aの
巻回部の間には、他の2つのバネの巻回部が隣接して配
置されていることが分かる。バネ部14の巻回部は全て環
状壁12に一体的に形成され、これら巻回部が全体で可撓
カップリングの作用(operating performance)に役立
っている。なお、バネ14aの開始点及び終了点は約30度
の角度だけ離間するように設定されている。また、他の
2つのバネの開始点及び終了点は図面に詳しく示されて
いないが、上記したように一方のバネの開始点は他方の
バネの開始点より周方向に120度偏位した位置にある。 バネ部14の巻回部14a中において、バネ部14の両端に
位置する巻回部14a、即ち両環状壁12に隣接する巻回部1
4aが他の巻回部14aよりも軸線方向において厚く形成さ
れている。これは以下の理由による。即ち、カップリン
グの使用時において、カップリングが受ける捻り、引っ
張り等の外力に対して同カップリングに応力が生じる。
この応力は大きさは巻回部14aの位置によって異なり、
最も大きな外力が働く環状壁12近傍の巻回部14aにおい
て最も大い。従って、環状壁12に隣接する巻回部14aは
疲労により早期に破壊する虞がある。これに対応すべ
く、環状壁12に隣接する巻回部14aの強度を高めるた
め、これら巻回部14aの軸線方向における厚さを他の巻
回部14aの厚さより大きく形成したものである。 円筒状の本体11はアルミニウム合金、ステンレス鋼、
アセタルやトリオン等の適切な合成樹脂材にて形成可能
であるが、使用結果から述べるとステンレス鋼が特に適
している。また、本体11は鋳造にて形成され、そしてバ
ネ部14は予め動作が設定された切削機械上において機械
加工されることにより所定の形状に形成される。しかし
ながら、バネ部14は鋳造又は電子的な方法等、他の方法
により所定の形状に形成することも可能である。 上記の方法に代えて、最初にバネ部14を任意の適宜な
方法で形成し、2個のプラグ状をなす環状片、即ちプラ
グ片16をバネ部14の軸線上の両端部に対し適宜な方法で
取り付けることも可能である。これらプラグ片16に各
軸、又はその他の駆動部材及び従動部材が取付けられ
る。 図示しないが、各バネの各巻回部は楔状をなすことが
望ましく、側断面図から明らかなように外方の径が内方
の径よりも大きく形成されている。しかしながら、上記
した構成は不可欠のものではなく、これら巻回部はその
半径方向全体にわたって同一の厚さに形成されたり、テ
ーパを反対にしてもよい。 第4図及び第6図を参照して説明すると、可撓カップ
リングは符号110にて示され、環状壁112を備えた中空円
筒状の本体111、同本体111の一端部における回転駆動入
力部及び他端部における回転駆動出力部、さらには環状
壁112に設けた螺旋バネ部113から構成される。螺旋バネ
部113は本体11の中空状内奥部114から外周部へと放射状
をなして外方に延びている。 さらに、第4図及び第6図に示すように、螺旋バネ部
113は本体111の剛性端部片116に設けた開始点115から本
体111の横軸117を巻いて終了点118まで360度以上の角度
で環状に延びている。しかしながら、理想的なカップリ
ングでは前記角度は360度以下であり、最小角度は250度
である。第4図及び第6図から明らかなように、螺旋バ
ネ部113の巻回部の円周は開始点115及び終了点118にお
いて、中間部よりも大きく形成されている。即ち、螺旋
バネ部113はくびれた形状となっている。この形状では
開始点115及び終了点118の巻回部は強度に優れ、中間部
においては弾性に富むことが保証される。そして、この
2つの要素は、螺旋バネ部113の開始点115から終了点11
8へと軸方向に移行する大きな力に対処することが可能
である。 前記可撓カップリング110は任意の適宜な材料から形
成することが可能であり、アルミニウム合金、特にステ
ンレス鋼にて形成することが好ましい。前記ステンレス
鋼は可撓カップリングの新しい使用分野に極めて適して
いる。このカップリングは鋳造、鋳造にて形成されたの
ち、螺旋バネ部113が機械加工にて形成される。なお、
螺旋バネ部113は他の方法、例えば鋳造、鍛造によって
本体111と一体に形成することも可能であり、さらには
電子的加工、レーザー機械加工、シンタリング(shinte
−ring)によって行うことも可能である。 第4図及び第6図に示す実施例において、バネ部113
は円筒状の本体11の外周部を、一端側及び他端側の剛性
端部片116及び119間において連続的に螺旋状に延びるも
のである。さらに、バネ部113は3つのバネからなり、
各バネの複数の巻回部は本体11の軸部117を中心とした
円周方向に延びて互いに隣接している。そして、各バネ
は開始点及び終了点を有し、隣接するバネ同士の開始点
及び終了点はそれぞれ円周方向に120度離間している。
3つのバネの巻回部の状態を理解し易くするため、第6
図において3つのバネのうち1つのバネの巻回部を斜線
で表示した。これにより、当該バネのの巻回部の間でこ
れに隣接して他の2つのバネが巻施されている状態が分
かる。 このように、第4図及び第6図に示す実施例は3条カ
ップリングであり、中央部がくびれている。このくびれ
部分の寸法は、特定の駆動条件に対応させるべくカップ
リングの強度な合わせるべく選択、又は調整することが
できる。 第5図及び第7図を参照すると、別の実施例が図示さ
れ、各部材は第4図及び第6図に示す実施例の対応する
部材に10を加えた符号にて示されている。第5図及び第
7図において、可撓カップリングは符号120で示され、
2つの螺旋バネ部14c,14dを備え、両螺旋バネ部14c,14d
がこれらの間に存在する区画端部片130により区画され
ている。一方の螺旋バネ部14cはバネ123a,124aよりな
り、他方の螺旋バネ部14dはバネ123b,124bよりなる。第
5図及び第7図において螺旋バネ部14c,14dはそれぞれ
3つの巻回部を有している。そして、一方の螺旋バネ部
14cの開始点125a側及び終了点128a側の巻回部は中央の
巻回部よりも軸線方向における厚みが大きくなるように
形成されている。また、他方の螺旋バネ部14dにおいて
も同様に、開始点125b側及び終了点128b側の巻回部は中
央の巻回部よりも軸線方向における厚みが大きくなるよ
うに形成されている。ここで螺旋バネ部14cの一対のバ
ネ123a,124a、更には他の螺旋バネ部14dの一対の123b,1
24bについて説明する。各螺旋バネ部14c,14dにおいて一
対のバネ123a,124a及び123b,124bは位相が異なるが、同
一の構成であるため、各螺旋バネ部14c,14dより選択し
た1個のバネ123a及びバネ123bについてのみ述べる。バ
ネ123aは剛性端部片126の開始点125aから、軸127を中心
に360度以上の角度周回し、終了点128aに螺旋状に延
び、他方の螺旋バネ部14dのバネ123bも同様に開始点125
bから終了点128bに延びている。しかしながら、第1の
実施例とは異なり、剛性に富む区画端部片130が設けら
れ、バネ123aの終了点128aとバネ123bの開始点125bがこ
の区画端部片130に形成されている。 前述したように、本実施例においても各螺旋バネ部14
c,14dの巻回部のうち、端部片に隣接するもの及び区画
端部片130に隣接するものは他の巻回片よりも軸線方向
への厚みが大きく形成されて、応力疲労に基づく早期破
壊が少なくなるように配慮されている。 第4図及び第6図に示すように、バネ123a及び123b
は、上記した螺旋バネ部113のように3条型カップリン
グ(three beam type coupling)をなしている。第7図
はこれら3つのバネのうちの1つの延伸路、即ちバネ12
3aの輪郭を強調するものである。このように、第5図及
び第7図の実施例では6条型カップリングであり、螺旋
バネ部は同様のくびれを有し、さらに同様の効果を享受
する。そして、カップリング120はカップリング110と同
様の材料にて形成され、前記した第1実施例に関する記
載と同様に開始点及び/又は終了点は軸方向に延びてい
る。 なお、側断面図に示すように、各バネのそれぞれの巻
回部はくさび状をなし、その外周は外方側のほうが内方
側よりも大きくなっている。しかしながら、これは不可
欠な要素ではなく、各巻回部の放射方向における厚みを
均一にしたり、テーパを逆に形成したりすることも可能
である。 また、図示しないが、ここに開示する可撓カップリン
グは、所望に応じて軸や駆動輪列等の一体的部材として
形成することも可能である。
方の回転部材へトルクを伝達するのに適した可撓カップ
リングに関し、限定するものではないが詳細にいうと静
的状態及び/又は動的状態において僅かなずれのある駆
動軸と従動軸との間のトルク伝達に用いる可撓カップリ
ングに関する。 可撓カップリングは、駆動軸と従動軸との間の偏心を
自動的に自己調整によって補正する能力を有すること
(また必要であれば横方向に移動することも含み)が不
可欠な要素となっている使用例は多数存在しており、こ
れらの使用例の1つに産業ロボットにおける駆動力伝達
がある。他の使用例に半導体ウェーハの導線路形成にお
けるものがある。この場合、導線路形成のため装置を駆
動するモータが用いられており、動力伝達に対して極め
て正確な制御が必要とされ、このような駆動装置では通
常或る種の可撓カップリングを用いられている。 周知の可撓カップリングの一つには一体構造の円筒形
の部材からなるものがあり、これは円筒形部材に形成さ
れた単一開始点螺旋ばね部を有している。この円筒部は
中空で半径方向に十分な肉厚があり、またばね部は円筒
形部材の外周面より中空内面にまで半径方向に内側に広
がっている。ばね部は機械加工(“切削加工ばね”)、
又は必要とするばね部を備えた円筒形部材全体を鋳造し
て製造することができる。上記のことからこの公知のカ
ップリング部材は、その巻回部が半径方向に十分な厚み
を有していても螺旋ばねのように作動し、従ってトルク
が円筒形部材の一端から他端に螺旋ばねの巻回部を介し
て伝達される際、部材が巻き上げられる固有の傾向を有
する。このことは明らかにトルク伝達時において不正確
さを招来し、特に一方の回転部材から他方の回転部材へ
正確な回転角増分を伝える必要のある場合などでは不正
確となる。 従って、この公知の可撓カップリングは軸のずれ(及
び軸の移動)及び変動トルク伝達に適応するために必要
な可撓性及び弾力性を有してはいるが、一部の使用者の
要求、特に非常に正確な駆動角度増分伝達を必要とする
場合に適合させるための剛性が不十分である。 また、カップリングの使用時には巻回部の開始点及び
終了点に大きな応力が発生し、この部分には疲労に起因
する破壊が生じ易い。公知のカップリングにおいては、
巻回部の開始点及び終了点における応力に対する強度を
増加させるような配慮がなされていない。従って、カッ
プリングの使用寿命に問題点を残している。 以上のことから、可撓カップリングに必要とされる条
件を満たすのに十分な可撓性と弾力性とを有し、しかも
正確に、即ち過度のねじり変形を回避して、カップリン
グの入力端と出力端の間で回転を伝達することができる
可撓カップリングの改良設計を求められている。 本発明により、環状壁を備えた中空の本体と、前記環
状壁に形成され、かつ円周方向に延びるとともに、本体
の軸線の周りに互いに近接する少なくとも2つのバネか
ら構成され、各バネは開始点から終了点まで複数の巻回
部が連続する螺旋形状をなして延び、各バネの開始点及
び終了点は剛性環状壁からなる端部片に連結された螺旋
バネ部とを備え、前記螺旋バネ部の複数の巻回部は前記
本体の中空の内部から本体の外周へ放射方向外方へ向か
って延びる可撓カップリングが示されている。 ここで前記螺旋バネ部における各巻回部は、前記端部
片に隣接する巻回部の方が他の巻回部よりも螺旋バネ部
の軸線方向において厚く形成されている。 少なくとも2個の螺旋ばね部を円筒形本体の環状壁に
設けることによって、円筒形本体の入力端に接続する入
力駆動軸と円筒形本体の出力端に接続する出力駆動軸と
の軸心のずれ、また入力側と出力側の駆動軸の相対的な
軸方向及び旋回的移動を起こすいかなる傾向も吸収する
ために十分撓み性のある可撓カップリングが提供され
る。しかし、前記螺旋ばね部は周知の単一開始点(螺
旋)可撓カップリングよりも剛性があるため、入力端と
出力端の間でより正確にして、より変動の少ないトルク
伝達を行うことができる。また、螺旋バネの開始点及び
終了点側の各巻回部は、他の部分の巻回部よりも軸方向
における厚みが大きい。即ち、カップリングの使用時に
おいて、カップリングに生じる応力が最も大きな部分の
厚みを大きくしたことにより、当該部分に破壊が生じる
ことが有効に防止される。 螺旋ばね部が2個のみ備えられている場合には、2つ
の“開始点”は互いに円周角が180゜だけ離れた位置に
置き、また2つの“終了点”も同じ角度間隔を置くこと
が望ましい。螺旋ばね部を4個備えるとすれば、円周上
を順次配置される開始点及び終了点のそれぞれの相対的
角度間隔は90゜となる。 本発明による可撓カップリングの特に好ましい実施例
では、3個の螺旋ばね部が環状壁に形成されている。こ
の場合、順次配列された開始点及び終了点のそれぞれの
角度間隔は120゜となる。これは動力学の観点から、特
に安定した配置となっている。便宜上ばねの各開始点
は、それぞれの終了点と約30゜の角度間隔をおいて配置
されている。 円筒形本体のいくつかの用途について、需要者はステ
ンレス鋼が特に適していることを見出してはいるが、ア
ルミニウム合金、ステンレス鋼、アセタル又はトリオン
など適宜なプラスチック、天然又は合成ゴムで製造する
ことができる。 円筒形本体は便宜上環状体に成形した後、必要とする
ばね部をプログラム制御工作機械で切削加工して成形す
ることができるであろう。しかし、ばね部は、例えば鋳
造、鍛造又は電鋳、或いはレーザ切削など他の方法で成
形できるであろう。 別の方法として、適当な手段で最初にばねを成形して
から、分離したプラグ状の端部品をばねのそれぞれの軸
方向端部に取り付けることができる。駆動軸と従動軸と
の間の動力伝達に可撓カップリングが必要とされる場合
には、プラグ状部品をそれぞれの軸にねじ込んで結合で
きるように形成することが可能である。 本発明による可撓カップリングは、単に駆動軸と従動
軸、又は他の駆動部材と従動部材との間の動力伝達の使
用にのみ限定されるものでないことは理解できるであろ
う。実際或る場合では、可撓カップリングは可撓取付台
又は緩衝部材として使用したり、或いは単に一端を駆動
軸に結合するだけの用法に適していることがある。従っ
て、可撓カップリングは特殊な用法、即ち円筒形本体の
一端部は駆動部材に結合されているが、他端部はレーザ
光線がそれに投射できるようにされた反射面を支えてい
るレーザ装置の一部品としても適している。 また、本発明は別の態様において、一方の回転部材か
ら他方の回転部材へトルクを伝達するのに適した形式の
可撓カップリングに関し、限定するものではないが詳述
すれば静的及び/又は動的状態において僅かなずれのあ
る駆動軸の従動軸との間のトルク伝達に用いられる可撓
カップリングに関する。 可撓カップリングが駆動軸と従動軸との間の偏心を自
動的に自己調整によって補正する能力を有することが不
可欠な要素となっている使用例は多数存在しており、こ
れらの使用例の1つに産業ロボットにおける駆動力伝達
がある。他の使用例に半導体ウェーハの導線路形成にお
けるものがある。この場合、導線路形成のための装置を
駆動するモータが用いられており、動力伝達に対して極
めて正確な制御が必要とされ、このような駆動装置では
通常、或る種の可撓カップリングが用いられている。他
の可能な用法としては、自動車のステアリングジョイン
トがある。 周知の可撓カップリングの1つに一体構造の円筒形の
部材からなるものがあり、これは円筒形部材に形成され
た単一開始点螺旋ばね部を有している。この円筒部は中
空半径方向に十分な肉厚があり、またばね部は円筒形部
材の外周面より中空内面にまで半径方向に内側に広がっ
ている。ばね部は機械加工(“切削加工ばね”)、又は
必要とするばね部を備えた円筒形部材全体を鋳造した製
造することができる。上記のことからこの公知のカップ
リング部材は、その巻回部が半径方向に十分な厚みを有
していても螺旋ばねのように作動して、従ってトルクが
円筒形部材の一端から他端に螺旋ばねの巻回部を介して
伝達される際、部材が巻き上げられる固有の傾向を有す
る。このことは明らかにトルク伝達時において不正確さ
を招来し、特に一方の回転部材から他方の回転へ正確な
回転角増分を伝える必要のある場合などでは不正確とな
る。 別の公知の可撓カップリングが英国特許明細書第1,20
6,537号に開示されている。この可撓カップリングには
円筒形金属管の壁を貫通するように形成された多数の開
始点を備えた螺旋状スロットがあり、これらスロットは
円筒形金属管の軸線を中心とする螺旋形をなして金属管
外周に沿って延びる3つの分離した螺旋“ビーム”を形
作っている。それぞれのビームは螺旋形のばねを形成し
ており、ばねの開始点は互いに120゜の間隔を置いて円
周上に位置し、また3つの螺旋ばね部の巻回部はほぼ平
行に延びるビームによって形成され、これらが円筒形金
属管の軸を中心とする螺旋形で延びる際、他の2つの間
に位置している。 英国特許明細書第1,206,537号より公知の可撓カップ
リングでは、各ビーム(円筒形金属管の軸を中心として
円周上に延びる螺旋ばね部をそれぞれ形成している。)
の半径方向に延びる範囲は、ほぼ均一となっている。上
記した公知の可撓カップリングは一般に大概の使用目的
を満足させる機能を有するものであるが、他方厳しい運
転条件に関して、もしこの可撓カップリングが破損する
とすれば、各螺旋ビームが円筒形金属管外周に沿って旋
回を開始する領域、即ち各螺旋状スロットが最初に円筒
形金属管の壁を貫通して形成される領域においてなんら
かの破壊が生じると思われる。この場合この領域に使用
中最大応力が加わるのである。従って、英国特許第1,20
6,537号に開示された可撓カップリングは最初に言及し
た単一螺旋ばね部形式の可撓カップリングの場合よりも
駆動部材及び従動部材間で一層正確なトルク伝達を行う
ことができるが、このカップリングでは、ばねが3つあ
るためねじり剛性が高く、カップリング内に形成された
3つの螺旋ばね部のいずれか1つの開始点で破壊を起こ
しやすい可能性がある。各螺旋ビームの開始点領域は最
大応力が発生する領域となる。この場合、ねじり荷重は
この領域を経て、各ビームと駆動部材又は従動部材に結
合される円筒形鋼管のそれぞれの端部品との間に伝達さ
れる。さらには、使用中にこの領域付近でビームのたわ
みが発生する傾向があり、或る時間経過すると発生した
疲労応力により、この開始点領域で早期破壊が発生する
こともあり得る。 従って、各螺旋ビームの半径方向に、そしてまた軸方
向の大きさが一定に保持されているならば、通常では不
要な耐ねじり荷重強度が各螺旋ビームの開始点と終了点
との中間の巻回部に与えられていることになる。さら
に、各螺旋ビームの半径方向及び/又は軸方向とにおけ
る大きさを増大して、公知の可撓カップリングの強度を
増し、開始点と終了点との強度を増加させる試みが行わ
れたとすれば、このことは材料の非効率的な使用とな
る。即ち、各螺旋ビームの中間巻回部はなおも不要な耐
ねじり荷重強度をさらに付与されることになる。 従って、本発明は限定するものではないが、主として
各螺旋ビーム部又は螺旋ばね部の開始点と終了点との中
間にある巻回部のパラメータを変更することによって、
上記に引用した2種類の公知の可撓カップリングのいず
れかに改良を加える見地から開発されたものである。 本発明の更に別な態様に従い、環状壁を有する中空円
筒形本体及び環状壁内に形成され、かつ巻回部のそれぞ
れ円筒形本体の中空内面部から円筒形本体の外周面まで
半径方向に外方に向けて広がっている螺旋ばね部から可
撓カップリングが示されている。 ここで、螺旋ばね部は、本体の一方の端部に設けた開
始点から本体の軸を中心として円周上を終了点に達する
まで延びている。 また、螺旋ばね部の巻回部の半径方向の大きさは開始
点と終了点とにおいてこれらの中間にある巻回部よりも
大きくなっている。 螺旋ねじ部の中間巻回部が開始点と終了点の巻回部よ
りも半径方向の大きさを小さくすることによって、開始
点と終了点との巻回部の強度の増大と、また中間巻回部
の弾力性の増大が確実に得られ、更にこれら2つの要素
(単独又は組合わせで)は高応力領域を開始点と終了点
とから軸方向に移動させ、この結果螺旋ばね部の開始点
と終了点とにおいてカップリングが破損する危険を減少
させる原因となっていると考えられる。 便宜上、開始点と終了点の半径の大きさの増加は、中
間巻回部の外径を開始点と終了点との巻回部のものより
小さくすることで達成できる。 このように、螺旋ばね部の巻回部外周面を開始点と終
了点とにおいて半径方向に大きくすることによって、残
りの複数の巻回部は螺旋状くびれを形作り、高応力区域
を端部又は“ハブ”の付いたばね部結合領域(開始点又
は終了点)から離して螺旋ばね部の中央又は中間領域方
向に移動(上記に示すように)させること以外に、螺旋
状くびれの寸法は任意の特定駆動必要条件に合わせてカ
ップリングの剛性を調和させるよう調整することができ
る。 望ましくは螺旋ばね部は、円筒形本体の軸線を中心と
して円周方向に延びる互いに隣接する2つ以上の分離し
たばねからなり、またそれぞれのばねはそれ自体の開始
点と終了点とを有し、1つのばねの開始点と終了点は隣
接するばねの開始点と終了点からそれぞれ円周方向に間
隔が置いて形成されている。 好ましい一構造方法では、3つのばねが備えられてお
り、これら互いに120゜だけ円周方向に偏位されてい
る。本発明の好ましい一実施例では、ばねは円筒形本体
の円周に沿って本体の両端部にある剛性端部の間、即ち
開始点と終了点がいずれも円筒状本体のそれぞれの端部
に隣接している螺旋形をなし、連続的に延びている。し
かしながら、他の実施例では、中間剛性部品と2つの分
離した螺旋ばねが備えられており、ばねはそれぞれの端
部と中間部との間で延びている。 本発明による可撓カップリングの製造に用いる好まし
い材料は、アルミニウム合金及びステンレス鋼であり、
後者は可撓カップリングの新しい材料として好んで使用
されている。これらに代わる材料として、合成樹脂及び
天然又は合成ゴムである。 本発明は更に別の態様において、可撓カップリングに
関しており、限定するものではないが、より詳しくは駆
動要素と従動要素との間のトルク伝達に用いる可撓カッ
プリングに関する。 英国特許明細書第1,206,537号には、円筒形金属管の
壁を貫通するように形成され、円筒形金属管の軸線を中
心とする螺旋形で金属管円周に沿って延びる3つの分離
した螺旋“ビーム”を形作っている多数開始点型螺旋状
スロットを備えた可撓カップリングが開示されている。
各ビームは螺旋形のばねを形成しており、ばねの開始点
は互いに120゜の間隔を置いて円周上に位置し、また3
つの螺旋ばね部の巻回部はほぼ平行に延びるビームによ
って形成され、これらが円筒形金属管の軸線を中心とし
て螺旋形に延びる際、互いに他の2つの間に位置してい
る。 しかし、この可撓カップリングでは、各螺旋状スロッ
トは金属管壁の周りを完全に1回転しない範囲で円筒形
金属管の軸線を中心として円周に沿って延びている。即
ち、各螺旋状スロットの開始点と終了点、それに対応す
る螺旋ばね部の“ビーム”は円筒形鋼管の軸線を中心に
360゜以下の角度で周回している。 公知の可撓カップリングの実施例では、2つのばね部
はそれぞれ円筒形金属管の対応する端部に対して結合さ
れている。これらばね部は互いの方向に指向して延びて
いるが、円筒形金属管の剛性中間環状部によって互いに
結合されている。この実施例は上記したように、2つの
剛性端部を有する円筒形本体、中間剛性部分及びこれら
に対向する各端部と中間部の端面の間に延びる3開始点
螺旋ばね部を備えている。 公知の実施例のカップリングでは、その製造材料は主
として、アルミニウムであるが、最近ではこの汎用形可
撓カップリングの製造にステンレス鋼を利用するように
要求が増大している。これはカップリングの新しい用途
についてステンレス鋼が優れた運転性能を示すことか
ら、ステンレス鋼の使用を要望するものである。しかし
ながら、公知の螺旋ばね部のビームが延びる角度範囲が
360゜未満であるならば、上気実施例の可撓カップリン
グをステンレス鋼で製造しても満足できる製品を得るこ
とができないと分かった。特に、カップリングの製造に
通常用いられている他の材料、例えばアルミニウムなど
に比較して弾力性の低い材料であるステンレス鋼で製造
した場合、この種のカップリングでは“剛性”(また特
にカップリングの全体的なたわみ性の欠如)が問題とな
るからである。このように需要者は、実質的にカップリ
ングの巻回部に巻き上げ(wind−rup)を生ずることな
くカップリング一端から他端に回転の角度の増分を正確
に伝達することにおいて十分なねじり剛性を有し、しか
もなお可撓カップリングとして機能するカップリングを
求めている。この2つの要求は、或る程度互いに矛盾し
たものである。 従って、本発明は上記に引用した汎用形の可撓カップ
リングの構造に改良を加え、更にはこれがステンレス鋼
で製造可能であり、しかもなお潜在需要者が要求する弾
力性を必要程度まで備えているものである。 本発明のこの別の態様に従い、相対する一対の端部を
有する円筒形本体、剛性中間部及び各端部とこれらに対
向する中間部分の端面とを互いに結合しているそれぞれ
の螺旋ばね部からなる可撓カップリングが示されてい
る。この可撓カップリングでは、各螺旋ばね部は他のも
のの内側に入って巻かれている多数開始点型式の分離し
た複数のばねからなり、それぞれのばねは一端部の開始
点から対応する他端部の終了点まで、円筒形本体の軸線
中心として少なくとも360゜の角度範囲の螺旋形で延び
ている。可撓カップリングが所望に応じてステンレス鋼
で製造された場合、耐久性がありしかも需要者の要求に
合う程度の弾力性を持たせることができる可撓カップリ
ングが製造される。 本発明の可撓カップリングを駆動要素と従動要素間、
例えばほぼ同一軸線上の2軸間のトルク伝達に適用する
場合では、円筒形本体の一端部はカップリングの動力入
力側となり、他端部は動力出力側となる。しかしなが
ら、本発明は可撓カップリングの用途をトルク伝達にの
み限定するものではない。例えば、可撓カップリングは
可撓取付台又は緩衝部材として用いることができる。こ
の場合、円筒形本体の各端部分は、柔軟性を持たせて互
いに結合すべき2つの機械部分又は機械部品の1つを保
持することに用いられる。 便宜上、多数開始点型ばね部はいずれも、互いに120
゜の間隔を置いて円周上に設けられたそれぞれの開始点
を有する3つの螺旋ばねからなっている。各ばねは円筒
形本体の軸線を中心として少なくとも360゜、好ましく
は最大400゜までの範囲で円周に沿って延びている。各
ばねを円筒形本体の軸線を中心として少なくとも360゜
の範囲に円周に沿って延伸させれば、可撓カップリング
に用いられた場合にステンレス鋼が示すやや剛直な性質
を弱めることに役立ち、またこの軸線の周りに螺旋を延
長させることはステンレス鋼製ばねの巻回部の弾力性を
漸進的に増大させることになる。 本発明による可撓カップリングは、実質的に同軸上の
2軸の相対する端部間の動力伝達に特に適しているが、
可撓カップリングに適用された場合のような本発明の特
徴はまた、軸又は駆動系に組み込まれた部品として使用
することにより、軸又は駆動系にも適用できる。このよ
うに可撓カップリングは、軸に対して、適当な機械加工
又は他の製造処理を施して軸の構成部品として一体化で
きる。可撓カップリングは上記で言及した多数開始点型
螺旋ばね、剛性端部分及び中間部等を中空状の駆動軸の
環状壁を貫通するように適当な機械加工することによ
り、中空状の駆動軸には特に容易に一体化できる。 可撓カップリングのばねの巻回部が剛性成分と結合さ
れる領域では、カップリングのこれら結合巻回部を他の
巻回部よりも軸方向において厚くして強度の増加を図っ
ている。 以下、本発明に係る可撓カップリングについて実施例
を(範例として)添付の図面を参照にして詳述する。図
面において: 第1図は本発明の可撓カップリングの第1の実施例を
示す平面図であり、 第2図は第1図に類似するものの、可撓カップリング
の環状壁に形成された螺旋バネの延びる状態をより詳細
に示す図であり、 第3図は第1図に類似するものの、本発明の第2の実
施例を示す図であり、 第4図は本発明の可撓カップリングの第3の実施例を
示す略体側面図であり、 第5図は本発明の可撓カップリングの第4の実施例に
類似した図であり、 第6図は第4図に類似するものの、螺旋状バネの一部
を輪郭を強調して示す図であり、 第7図は第5図に類似するものの、詳細にわたって輪
郭を強調して示す図であり、 以下の記載から明らかなように、本実施例に開示され
る改良型の可撓カップリングは、この種のカップリング
に要求される充分な可撓性及び弾性を備え、さらには例
えば過度のねじり変形を回避して、入力側及び出力側の
間で回転を正確に伝達するものである。 第1図において、可撓カップリングは符号10にて示さ
れ、環状壁12を備えた中空円筒状本体11にて構成されて
いる。前記環状壁12は本体11に形成された中空の内部13
から本体11の外周に向かって放射方向外方に延びてい
る。本体11の一端は回転駆動入力部として機能し、また
他端は回転駆動出力部として作用する。両環状壁12間に
配置した螺旋バネ部14の各端は対応する環状壁12と連続
している。螺旋バネ部14は本体11の中空の内部13から外
周側へと放射方向外方に向かって延びている。 前記螺旋バネ部14は本体11の軸15を中心として円周方
向に延び、かつ軸15の周りで互いに接近する少なくとも
2個のバネ(spring fromaiton)から構成されている。
各バネは本体11の一端部の開始点(start)から他端部
の終了点(finish)まで連続的に延びている。第2図を
参照した以下の記載からも明らかなように、各バネは独
自の開始点及び終了点を有し、この開始点及び終了点は
他のバネの開始点及び終了点から円周方向に離間した位
置にある。第1,2図に示す実施例においては、螺旋バネ
部14は3個のバネからなり、同螺旋バネ部14は3出発点
ビーム形状(“3−start"beam cofiguration)に構成
されている。 バネの開始点は互いに120度の角距離をもって離間配
置され、円筒状の本体11の環状壁12に少なくとも2つ
(本実施例では3つ)の螺旋状のバネを設けたことによ
り、本体11の入力側端部にかかる入力駆動力と、出力側
端部から発せられる出力駆動力との軸心上のずれ及び入
力駆動力と出力駆動力との間におけるほぼ同一軸線上で
の回転運動を吸収するために充分な可撓性を備えてい
る。しかしながら、螺旋状バネ部14は周知の1本のバネ
による可撓カップリングより剛性に富んでおり、入力端
と出力端との間のトルクの伝達により正確、かつ変動が
少ない状態で行われる。 第2図において、螺旋状のバネ部14に設けた3本のバ
ネのうちの1本を符号14aにて示し、理解し易くするた
めその複数の巻回部を斜線で示す。従って、バネ14aの
巻回部の間には、他の2つのバネの巻回部が隣接して配
置されていることが分かる。バネ部14の巻回部は全て環
状壁12に一体的に形成され、これら巻回部が全体で可撓
カップリングの作用(operating performance)に役立
っている。なお、バネ14aの開始点及び終了点は約30度
の角度だけ離間するように設定されている。また、他の
2つのバネの開始点及び終了点は図面に詳しく示されて
いないが、上記したように一方のバネの開始点は他方の
バネの開始点より周方向に120度偏位した位置にある。 バネ部14の巻回部14a中において、バネ部14の両端に
位置する巻回部14a、即ち両環状壁12に隣接する巻回部1
4aが他の巻回部14aよりも軸線方向において厚く形成さ
れている。これは以下の理由による。即ち、カップリン
グの使用時において、カップリングが受ける捻り、引っ
張り等の外力に対して同カップリングに応力が生じる。
この応力は大きさは巻回部14aの位置によって異なり、
最も大きな外力が働く環状壁12近傍の巻回部14aにおい
て最も大い。従って、環状壁12に隣接する巻回部14aは
疲労により早期に破壊する虞がある。これに対応すべ
く、環状壁12に隣接する巻回部14aの強度を高めるた
め、これら巻回部14aの軸線方向における厚さを他の巻
回部14aの厚さより大きく形成したものである。 円筒状の本体11はアルミニウム合金、ステンレス鋼、
アセタルやトリオン等の適切な合成樹脂材にて形成可能
であるが、使用結果から述べるとステンレス鋼が特に適
している。また、本体11は鋳造にて形成され、そしてバ
ネ部14は予め動作が設定された切削機械上において機械
加工されることにより所定の形状に形成される。しかし
ながら、バネ部14は鋳造又は電子的な方法等、他の方法
により所定の形状に形成することも可能である。 上記の方法に代えて、最初にバネ部14を任意の適宜な
方法で形成し、2個のプラグ状をなす環状片、即ちプラ
グ片16をバネ部14の軸線上の両端部に対し適宜な方法で
取り付けることも可能である。これらプラグ片16に各
軸、又はその他の駆動部材及び従動部材が取付けられ
る。 図示しないが、各バネの各巻回部は楔状をなすことが
望ましく、側断面図から明らかなように外方の径が内方
の径よりも大きく形成されている。しかしながら、上記
した構成は不可欠のものではなく、これら巻回部はその
半径方向全体にわたって同一の厚さに形成されたり、テ
ーパを反対にしてもよい。 第4図及び第6図を参照して説明すると、可撓カップ
リングは符号110にて示され、環状壁112を備えた中空円
筒状の本体111、同本体111の一端部における回転駆動入
力部及び他端部における回転駆動出力部、さらには環状
壁112に設けた螺旋バネ部113から構成される。螺旋バネ
部113は本体11の中空状内奥部114から外周部へと放射状
をなして外方に延びている。 さらに、第4図及び第6図に示すように、螺旋バネ部
113は本体111の剛性端部片116に設けた開始点115から本
体111の横軸117を巻いて終了点118まで360度以上の角度
で環状に延びている。しかしながら、理想的なカップリ
ングでは前記角度は360度以下であり、最小角度は250度
である。第4図及び第6図から明らかなように、螺旋バ
ネ部113の巻回部の円周は開始点115及び終了点118にお
いて、中間部よりも大きく形成されている。即ち、螺旋
バネ部113はくびれた形状となっている。この形状では
開始点115及び終了点118の巻回部は強度に優れ、中間部
においては弾性に富むことが保証される。そして、この
2つの要素は、螺旋バネ部113の開始点115から終了点11
8へと軸方向に移行する大きな力に対処することが可能
である。 前記可撓カップリング110は任意の適宜な材料から形
成することが可能であり、アルミニウム合金、特にステ
ンレス鋼にて形成することが好ましい。前記ステンレス
鋼は可撓カップリングの新しい使用分野に極めて適して
いる。このカップリングは鋳造、鋳造にて形成されたの
ち、螺旋バネ部113が機械加工にて形成される。なお、
螺旋バネ部113は他の方法、例えば鋳造、鍛造によって
本体111と一体に形成することも可能であり、さらには
電子的加工、レーザー機械加工、シンタリング(shinte
−ring)によって行うことも可能である。 第4図及び第6図に示す実施例において、バネ部113
は円筒状の本体11の外周部を、一端側及び他端側の剛性
端部片116及び119間において連続的に螺旋状に延びるも
のである。さらに、バネ部113は3つのバネからなり、
各バネの複数の巻回部は本体11の軸部117を中心とした
円周方向に延びて互いに隣接している。そして、各バネ
は開始点及び終了点を有し、隣接するバネ同士の開始点
及び終了点はそれぞれ円周方向に120度離間している。
3つのバネの巻回部の状態を理解し易くするため、第6
図において3つのバネのうち1つのバネの巻回部を斜線
で表示した。これにより、当該バネのの巻回部の間でこ
れに隣接して他の2つのバネが巻施されている状態が分
かる。 このように、第4図及び第6図に示す実施例は3条カ
ップリングであり、中央部がくびれている。このくびれ
部分の寸法は、特定の駆動条件に対応させるべくカップ
リングの強度な合わせるべく選択、又は調整することが
できる。 第5図及び第7図を参照すると、別の実施例が図示さ
れ、各部材は第4図及び第6図に示す実施例の対応する
部材に10を加えた符号にて示されている。第5図及び第
7図において、可撓カップリングは符号120で示され、
2つの螺旋バネ部14c,14dを備え、両螺旋バネ部14c,14d
がこれらの間に存在する区画端部片130により区画され
ている。一方の螺旋バネ部14cはバネ123a,124aよりな
り、他方の螺旋バネ部14dはバネ123b,124bよりなる。第
5図及び第7図において螺旋バネ部14c,14dはそれぞれ
3つの巻回部を有している。そして、一方の螺旋バネ部
14cの開始点125a側及び終了点128a側の巻回部は中央の
巻回部よりも軸線方向における厚みが大きくなるように
形成されている。また、他方の螺旋バネ部14dにおいて
も同様に、開始点125b側及び終了点128b側の巻回部は中
央の巻回部よりも軸線方向における厚みが大きくなるよ
うに形成されている。ここで螺旋バネ部14cの一対のバ
ネ123a,124a、更には他の螺旋バネ部14dの一対の123b,1
24bについて説明する。各螺旋バネ部14c,14dにおいて一
対のバネ123a,124a及び123b,124bは位相が異なるが、同
一の構成であるため、各螺旋バネ部14c,14dより選択し
た1個のバネ123a及びバネ123bについてのみ述べる。バ
ネ123aは剛性端部片126の開始点125aから、軸127を中心
に360度以上の角度周回し、終了点128aに螺旋状に延
び、他方の螺旋バネ部14dのバネ123bも同様に開始点125
bから終了点128bに延びている。しかしながら、第1の
実施例とは異なり、剛性に富む区画端部片130が設けら
れ、バネ123aの終了点128aとバネ123bの開始点125bがこ
の区画端部片130に形成されている。 前述したように、本実施例においても各螺旋バネ部14
c,14dの巻回部のうち、端部片に隣接するもの及び区画
端部片130に隣接するものは他の巻回片よりも軸線方向
への厚みが大きく形成されて、応力疲労に基づく早期破
壊が少なくなるように配慮されている。 第4図及び第6図に示すように、バネ123a及び123b
は、上記した螺旋バネ部113のように3条型カップリン
グ(three beam type coupling)をなしている。第7図
はこれら3つのバネのうちの1つの延伸路、即ちバネ12
3aの輪郭を強調するものである。このように、第5図及
び第7図の実施例では6条型カップリングであり、螺旋
バネ部は同様のくびれを有し、さらに同様の効果を享受
する。そして、カップリング120はカップリング110と同
様の材料にて形成され、前記した第1実施例に関する記
載と同様に開始点及び/又は終了点は軸方向に延びてい
る。 なお、側断面図に示すように、各バネのそれぞれの巻
回部はくさび状をなし、その外周は外方側のほうが内方
側よりも大きくなっている。しかしながら、これは不可
欠な要素ではなく、各巻回部の放射方向における厚みを
均一にしたり、テーパを逆に形成したりすることも可能
である。 また、図示しないが、ここに開示する可撓カップリン
グは、所望に応じて軸や駆動輪列等の一体的部材として
形成することも可能である。
フロントページの続き
(31)優先権主張番号 8618713
(32)優先日 1986年7月31日
(33)優先権主張国 イギリス(GB)
(56)参考文献 特開 昭51−106862(JP,A)
実開 昭61−107601(JP,U)
米国特許4203305(US,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.環状壁(12)を備えた中空の本体(11)と、前記環
状壁に形成され、かつ円周方向に延びるとともに、本体
(11)の軸線(15)の周りに互いに近接する少なくとも
2つのバネ(14a)から構成され、各バネは開始点から
終了点まで複数の巻回部が連続する螺旋形状をなして延
び、各バネの開始点及び終了点は剛性環状壁からなる端
部片に連結された螺旋バネ部(14)とを備え、前記螺旋
バネ部(14)の複数の巻回部は前記本体(11)の中空の
内部(13)から本体(11)の外周へ放射方向外方へ向か
って延びる可撓カップリングにおいて、前記螺旋バネ部
(14)における各巻回部は、前記端部片に隣接する巻回
部の方が他の巻回部よりも螺旋バネ部(14)の軸線方向
において厚く形成されていることを特徴とする可撓カッ
プリング。 2.前記環状壁には3つのバネが形成され、これらの開
始点及び終了点は120度の間隔を置いて順に形成されて
いることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の可撓カ
ップリング。 3.前記円筒状本体(11)はアルミニウム合金、ステン
レス鋼、アセタルやトルロン等の合成樹脂又は天然若し
くは合成ゴムによりなるものであることを特徴とする請
求の範囲第1項又は第2項のいずれか1項に記載の可撓
カップリング。 4.前記各端部片(16)はプラグ状をなし、複数のバネ
の軸線方向各端部に取り付けられていることを特徴とす
る請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の
可撓カップリング。 5.前記螺旋バネ部(14)における各巻回部は開始点及
び終了点に位置するものの方が、これらの中間に位置す
るものよりも大径状に広がっていることを特徴とする請
求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の可撓
カップリング。 6.前記開始点及び終了点の巻回部を大径状にするた
め、これら開始点及び終了点の巻回部の外周よりも中間
に位置する巻回部の外周を小さく形成したことを特徴と
する請求の範囲第5項に記載の可撓カップリング。 7.前記螺旋バネ部における各バネの開始的及び終了点
は中空の本体の端部に連結されている請求の範囲第1項
乃至第6項のいずれか1項に記載の可撓カップリング。
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