JP2741844B2 - 内部仕切り壁をもつ管及びその製造方法 - Google Patents

内部仕切り壁をもつ管及びその製造方法

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JP2741844B2 JP6292532A JP29253294A JP2741844B2 JP 2741844 B2 JP2741844 B2 JP 2741844B2 JP 6292532 A JP6292532 A JP 6292532A JP 29253294 A JP29253294 A JP 29253294A JP 2741844 B2 JP2741844 B2 JP 2741844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管内空間を区画する内
部仕切り壁をもつ管及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】各種機械等で使用される管の中には、そ
の内部に互いに隔離された複数の流体通路が必要とされ
るものがある。例えば、自動車用エンジンのバルブロッ
カーシャフトにおいては、その内部に潤滑油とバルブ開
閉用の作動油とを混合させず別々に流さなければならな
い場合があり、この場合には、上記バルブロッカーシャ
フト内に互いに独立する2つの流体通路を軸方向に沿っ
て形成する必要がある。
【0003】従来、このような複数の流体通路をもつ管
を製造する場合には、例えば中実丸棒にその軸方向に沿
って複数の穴をガンドリル等で開け、これらの穴を流体
通路として用いることが行われているが、上記ガンドリ
ルでは可能な穿孔深さに限界があり、長い流体通路を形
成することは極めて困難である。また、中実丸棒にその
軸方向と平行な方向に正確に穴を穿孔することは容易で
ない。
【0004】そこで、特開平4−134104号公報に
は、図8に示すようなロッカーシャフトが提案されてい
る。このロッカーシャフトは、半球状の閉塞端5をもつ
円筒状内部管4の管壁の周方向の一部でかつ軸方向の一
部を内側に凹ませて凹み部6とし、この内部管4を同じ
く半球状の閉塞端2をもつ円筒状外部管1の内側に圧入
して閉塞端2,5同士をロー付けしたものであり、内部
管4の内側に第1の油路9が形成され、上記凹み部6の
外面と外部管1の内周面との間に、上記第1の油路9か
ら隔離された第2の油路8が形成されている。そして、
両管の開口端(図8では左端)が第1の油路9の入口と
され、両管1,4の側壁下部に第1の油路9の出口が形
成されており、外部管1の側壁上部に第2の油路8の入
口7a及び出口7bが形成されている。
【0005】ここで、上記内部管4の断面形状の例とし
ては、図9(a)に示すように上記凹み部6が平面状で
ある略D型のものや、同図(b)に示すように上下に凹
み部6が形成されたものが挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に示されたロ
ッカーシャフトには、次のような解決すべき課題があ
る。
【0007】図9(a)に示す形状では、凹み部6が
平面状であるため、外部管1内に内部管4を圧入する
際、凹み部6が左右両外側に突っ張ってその両脇の角部
6aが径方向内側から外部管1の管壁に食い込み、この
外部管1を変形させて真円度を悪化させるおそれがあ
る。また、外部管1の内周面と内部管4の外周面とが圧
接する面積を大きく確保しようとすると、第2の油路8
の流路面積に著しい制限を受けてしまう。一方、同図
(b)に示す形状では、内部管4が外部管1に連続して
接触する領域が全周の半分以下であるため、特にねじり
剛性が低く、圧入の際やその後の機械加工の際にねじり
変形し易い。
【0008】凹み部6が形成されているのは軸方向の
一部のみであるため、設計に著しい制限を受ける。すな
わち、管の断面形状が全長にわたって一様でないため、
設計の際、凹み部6が形成されている領域であるか否か
を常に意識しなければならず、面倒である。
【0009】外部管1内に内部管4を圧入する作業は
容易でなく、しかも、両管1,4の閉塞端2,5同士の
ロー付けにより両管1,4に熱変形が生じるおそれがあ
る。また、このロー付けを外部から見えない個所で行わ
なければならず、作業が面倒であると共に信頼性に欠
け、もし両閉塞端2,5同士の間に隙間が残った場合に
はこの隙間内にオイルが侵入して澱んでしまうおそれも
ある。
【0010】本発明は、以上のような課題を解決できる
内部仕切り壁をもつ管及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、管全長にわた
り略均一な断面形状をもつ外部管と、管全長にわたり略
均一な断面形状をもつ内部管とからなり、この内部管の
管壁において全周の半分を超える領域をその外周面が上
記外部管の内周面に連続して圧接する圧接部とし、残り
の部分を管内側に向かって突出するように凹んだ形状の
凹部とすることにより、この凹部外周面と上記外部管内
周面との間に内部管内側の第1の空間に対して隔離され
た第2の空間を形成したものである(請求項1)。
【0012】上記内部管の圧接部は、この内部管の全周
の2/3以上の領域に連続してわたるのが、より好まし
い(請求項2)。
【0013】上記凹部の最深部は、上記外部管の中心よ
りも浅い位置に設定するのが、より好ましい(請求項
3)。
【0014】また、上記内部管での凹部と圧接部との左
右一対の境界部分の曲率半径は、互いに略同等に設定す
るのが、より好ましい(請求項4)。
【0015】また本発明は、上記管の製造方法であっ
て、予め上記凹部をもつ形状の内部管とこの内部管の最
大外径よりも大きな内径をもつ外部管とを成形してお
き、この外部管内に上記内部管を挿入し、この挿入状態
のまま管全体を冷間引き抜き加工することにより上記内
部管の圧接部を上記外部管の内周面に圧接させるもので
ある(請求項5)。
【0016】
【作用】請求項1記載の管によれば、内部管及び外部管
が管全長にわたり略均一な断面形状を有し、管全長にわ
たり第1の空間及び第2の空間が形成されているので、
両空間への流体入口や出口等の位置を制限を受けずに設
定でき、設計の自由度が増す。また、内部管の管壁にお
いて全周の半分を超える領域が上記外部管の内周面に連
続して圧接する圧接部とされているため、十分なねじり
剛性が得られるとともに、両管同士の間に十分な滑り摩
擦力が確保され、機械加工等の際に両管同士が相対回転
したりねじり変形したりすることが大幅に抑制される。
特に、請求項2記載の管では、上記内部管の圧接部がこ
の内部管の全周の2/3以上の領域に形成されているの
で、上記滑り摩擦力はさらに十分に確保される。
【0017】また、上記管では、第2の空間を形成する
内部管側の凹部は、中心に向かって突出する形状を有し
ているので、上記圧接部を十分に確保しながら第2の空
間の断面積も十分に確保できる。また、両管を圧接させ
るために外部管を縮径させる際、これに追従して凹部が
内側に撓みやすいので、この凹部が左右両外側に突っ張
って凹部と圧接部との左右一対の境界部分が外部管の内
壁に食い込むことも避けられる。
【0018】ここで、上記凹部の最深部が上記外部管の
中心を超えて反対側にまで至ると、管全体の重心が片側
に偏り、機械加工等の際に大きなモーメントが発生して
管全体が撓むおそれがあるが、請求項3記載のように上
記凹部の最深部を外部管の中心よりも浅い位置に設定す
れば、上記モーメントは大幅に抑えられる。また、内部
管外表面を旋削加工等する際の中心部の加工残りもなく
なる。
【0019】また、請求項4記載のように、上記内部管
での凹部と圧接部との左右一対の境界部分の曲率半径同
士を略同等に設定し、管全体の断面形状を略左右対称の
形にすれば、応力集中はさらに緩和される。
【0020】上記各管を製造するにあたり、請求項5記
載のように、予め上記凹部をもつ形状の内部管とこの内
部管の最大外径よりも大きな内径をもつ外部管とを成形
しておき、この外部管内に上記内部管を挿入し、この挿
入状態のまま管全体を冷間引き抜き加工することにより
上記内部管の圧接部を上記外部管の内周面に圧接させる
ようにすれば、外部管内に内部管を圧入するといった困
難な作業をせずに、簡単にしかも不具合の大きい変形を
生じさせずに、内部管の圧接部を外部管の内周面に圧接
させることができる。
【0021】
【実施例】本発明の第1実施例を図1及び図2に基づい
て説明する。
【0022】この実施例における管は、図1に示すよう
な断面形状を管全長にわたり有している。すなわち、こ
の管は内部管10と円筒状の外部管16とからなり、内
部管10は外部管16の内側に配されている。内部管1
0は、中心角が180°を超える円弧(図1の円弧AC
B)状の圧接部12と、外部管16の中心Oに向かって
突出するように凹んだ曲率半径R1をもつ凹部14とか
らなり、この凹部14と上記圧接部12との左右一対の
境界部分13はそれぞれ曲率半径R2,R3を有してい
る。そして、上記圧接部12の外周面全体が外部管16
の内周面に圧接することにより、内部管10内側の第1
の空間18に加え、内部管10の凹部14と外部管16
の内周面との間に第2の空間19が形成されている。
【0023】この管の製造方法は次の通りである。
【0024】まず、図2(a)に示すように上記圧接部
12及び凹部14をもつ最大直径D1の内部管10を鋼
材等によって成形する。この成形方法としては、特定形
状(略ハート形)のダイスを用いた冷間引き抜き加工が
好ましいが、その他の成形法、例えば押出し成形によっ
ても加工が可能である。また、冷間引き抜き加工を行う
場合、一回の引き抜き加工で上記形状の内部管10を製
造しても良いし、まず1回目の引き抜き加工で適当な寸
法をもつ円管を成形し、この円管をさらに特定形状のダ
イスで引き抜き加工することにより上記内部管10を形
成するようにしてもよい。
【0025】一方、外部管16としては、図2(c)に
示すように、内径D2(>D1)及び外径D3(D3>
D2)をもつパイプ材を用意しておく。そして、この外
部管16内に上記内部管10を挿入して同図(c)の状
態にする。ここで、外部管16と内部管10との間の隙
間寸法(D2−D1)/2は、内部管10を外部管16
内に容易に挿入できる範囲でなるべく小さく設定するこ
とが望ましい。
【0026】次に、上記状態のまま外部管16を把持し
ながら、管10,16全体を円形のダイスに通して引き
抜き加工し、外部管16の内周面を内部管10の円弧状
の圧接部12の外周面に圧接させることにより、前記図
1に示した管を製造できる。
【0027】このような管及び製造方法によれば、前記
図8及び図9に示した従来例に比べ、次の効果が得られ
る。
【0028】a)内部管10及び外部管16が管全長に
わたり略均一な断面形状を有し、管全長にわたり第1の
空間18及び第2の空間19が形成されているので、両
空間18,19への流体入口や出口等の位置を制限を受
けずに設定でき、設計の自由度が増す。また、内部管1
0の管壁において全周の半分を超える領域を上記外部管
16の内周面に連続して圧接する圧接部12としている
ため、十分なねじり剛性及び両管同士の間の十分な滑り
摩擦力を確保でき、機械加工等の際に両管同士が相対回
転したりねじり変形したりすることを大幅に抑制でき
る。
【0029】図5は、両管10,16を圧接させた状態
での、接合比(円弧ACBの長さを全内周長さで除した
値)と、両管10,16を相対回転させるのに必要な最
小トルク(kgf・cm)との関係を示したものである。こ
のグラフを参照すれば明らかなように、接合比が0.5
以下の場合には上記必要トルクはほぼ0であり、両管1
0,16を相対回転不能にとどめておくことができない
のに対し、接合比を2/3以上にすれば、上記必要トル
クを接合比が1の場合(すなわち両管10,16が全周
に亘り圧接している場合)の60%以上まで高めること
が可能となる。
【0030】b)第2の空間19を形成する内部管10
側の凹部14を、中心に向かって突出する形状にしてい
るので、図3に示すように上記凹部14を直線部17と
した場合(すなわち内部管10を断面D字状とした場
合)に比べ、上記圧接部12を十分に確保しながら第2
の空間19の断面積も十分に確保できる。また、直線部
17とした場合には、冷間引き抜き加工して外部管16
を縮径する際、上記直線部17が左右両外側に突っ張っ
て境界部分13が外部管16の内壁に食い込み、真円度
を悪化させるおそれがあるが、上記のように凹部14が
管内側に向かって突出する形状であれば、上記縮径に追
従して凹部14が撓みやすいので、上記食い込みが避け
られ、真円度が向上する。実際に、図1及び図3の管に
ついて試験的に製造を行ったところ、図3のものは真円
度が0.03〜0.05であるのに対し、図1のものでは真円度
を0.01まで向上させることができるのを確認できた。
【0031】c)予め上記凹部14をもつ形状の内部管
10と、この内部管の最大外径よりも大きな内径をもつ
外部管16とを成形しておき、この外部管16内に上記
内部管10を挿入した状態のまま管全体を冷間引き抜き
加工することにより製造しているので、外部管16内に
内部管10を圧入するといった困難な作業を伴わず、簡
単にしかも不具合の大きい変形を生じさせずに、上記管
を得ることができる。
【0032】なお、上記凹部14の深さ寸法は適宜設定
すればよい。ただし、この凹部14の最深部(図1では
凹部14の中央下面)を上記外部管16の中心Oを超え
て反対側にまで至らせると、管全体の重心が片側に片寄
り、機械加工等の際に大きなモーメントが発生して管全
体が撓むおそれがあるが、図1に示すように上記凹部1
4の最深部を上記中心Oよりも浅い位置(図1では上側
の位置)に設定すれば、上記モーメントを大幅に減らせ
る。また、内部管10外表面を旋削加工する際の中心部
の加工残りをなくすことができる利点もある。
【0033】上記両境界部分13の曲率半径R2,R3
についても、適宜設定すればよく、これらの曲率半径R
2,R3を極力小さくして図4に示すような鋭利な角部
にする(すなわち内部管10を略三日月状にする)こと
も可能である。ただし、上記曲率半径R2,R3を上記
凹部14の曲率半径R1の1/4以上に設定すれば、上
記両境界部分13での応力集中を大幅に緩和でき、強度
的により有利にできる。また、両曲率半径R2,R3同
士を略同等に設定し、管全体の断面形状を略左右対称の
形にすれば、応力集中をさらに緩和できる。
【0034】本発明の管は、その用途を問わず、用途の
異なる2種の流体を管内に同時に流すもの(例えば自動
車用エンジンのバルブロッカーシャフトやピストンピ
ン、熱交換器等)に好適に使用できる。図6は、上記管
をロッカーシャフト20として使用した例を示してい
る。
【0035】図において、内部管10の凹部14は下を
向いており、管両端(開口端)は、プラグ22の装着に
より塞がれている。両プラグ22には、内部管10内側
の第1の空間18への油流入口である貫通孔23が形成
され、両管10,16の側壁には、上記第1の空間18
からの油排出口である貫通孔24,25が形成されてい
る。また、外部管16の側壁底部には、第2の空間19
への油流入口である貫通孔26及び油排出口である貫通
孔27が形成されている。
【0036】なお、図6及び図7(d)において28は
外部管16及び内部管10に形成された切欠であり、ロ
ッカーシャフト20を図略のロッカーシャフトホルダで
図略のシリンダヘッド等の固定部材に取付けるためのボ
ルトと当該ロッカーシャフト20との干渉を避けるため
のものである。そして、この切欠28と上記ボルトとの
クリアランスからリークする油が当該ロッカーシャフト
ホルダの潤滑油として利用されるようになっている。
【0037】このように、本発明の管は、その両端に両
管10,16の端部を同時に塞ぐプラグ22を取付ける
だけで、両空間18,19を互いに独立した流体路とし
て利用でき、ロッカーシャフトの場合には、各空間1
8,19に互いに目的の異なる油を不都合なく同時に流
すことができる。従って、従来のように内部管及び外部
管に閉塞端を設けて両閉塞端同士をロー付け等する場合
と異なり、上記プラグ22を取付ける作業を外部から確
認でき、作業が簡単で信頼性にも優れており、管両端に
オイルが澱むこともなくなる。
【0038】また、管全長にわたり略均一の断面形状を
有しているので、上記切欠28等を形成する場合にもそ
の個所に制限を受けず、自由に設計できる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次の効果
を得ることができる。
【0040】請求項1記載の管は、内部管及び外部管が
管全長にわたり略均一な断面形状を有し、管全長にわた
り第1の空間及び第2の空間が形成されているので、両
空間への流体入口や出口等の位置を制限を受けずに設定
でき、設計の自由度を増やすことができる。また、内部
管の管壁において全周の半分を超える領域を上記外部管
の内周面に連続して圧接する圧接部としているので、十
分なねじり剛性及び両管同士の間での十分な滑り摩擦力
を確保でき、機械加工等の際に両管同士が相対回転した
りねじり変形したりするのを大幅に抑制できる効果があ
る。また、上記管では、第2の空間を形成する内部管側
の凹部は、中心に向かって突出する形状としているの
で、上記圧接部を十分に確保しながら第2の空間の断面
積も十分に確保できる。さらに、内部管と外部管とを圧
接させる際、これに追従して上記凹部が撓みやすいの
で、この凹部が突っ張って同凹部と圧接部との左右一対
の境界部分が外部管の内壁に食い込むことが避けられ
る。
【0041】特に、請求項2記載の管では、上記内部管
の圧接部をこの内部管の全周の2/3以上の領域に亘り
形成しているので、上記滑り摩擦力をさらに高めること
ができる。
【0042】請求項3記載の管では、上記凹部の最深部
を外部管の中心よりも浅い位置に設定しているので、上
記最深部が外部管の中心を超えて反対側にまで至る場合
に比べ、管全体の重心が中心から偏心する量を大幅に減
らし、機械加工等の際に大きな回転モーメントが発生し
て管が大きく撓むのを防ぐことができる。また、内部管
外表面を旋削加工する際の中心部の加工残りもなくな
る。
【0043】請求項4記載の管では、上記内部管での凹
部と圧接部との左右一対の境界部分の曲率半径同士を略
同等に設定しているので、これら境界部分での応力集中
を大幅に緩和できる効果がある。
【0044】そして、請求項5記載の製造方法では、予
め上記凹部をもつ形状の内部管とこの内部管の最大外径
よりも大きな内径をもつ外部管とを成形しておき、この
外部管内に上記内部管を挿入し、この挿入状態のまま管
全体を冷間引き抜き加工することにより上記内部管の圧
接部を上記外部管の内周面に圧接させるので、外部管内
に内部管を圧入するといった困難な作業をせずに、簡単
にしかも不具合の大きい変形を生じさせずに、内部管の
圧接部を外部管の内周面に圧接させることができ、量産
性を高めてコストを削減しながら良質の管を製造できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における管の断面図である。
【図2】(a)〜(c)は上記管の製造工程を示す断面
図である。
【図3】上記管の比較例を示す断面図である。
【図4】上記管の変形例を示す断面図である。
【図5】上記管での内部管と外部管との接合比と両管を
相対回転させるための必要最小トルクとの関係を示すグ
ラフである。
【図6】上記管からなるロッカーシャフトの一部断面正
面図である。
【図7】(a)は図6のA矢視図、(b)は図6のB−
B線断面図、(c)は図6のC−C線断面図、(d)は
図6のD−D線断面図である。
【図8】従来の管の一例を示す断面正面図である。
【図9】(a)(b)は上記管の横断面形状の例を示す
図である。
【符号の説明】
10 内部管 12 圧接部 13 圧接部と凹部との境界部分 14 凹部 16 外部管 18 第1の空間 19 第2の空間

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管全長にわたり略均一な断面形状をもつ
    外部管と、管全長にわたり略均一な断面形状をもつ内部
    管とからなり、この内部管の管壁において全周の半分を
    超える領域をその外周面が上記外部管の内周面に連続し
    て圧接する圧接部とし、残りの部分を管内側に向かって
    突出するように凹んだ形状の凹部とすることにより、こ
    の凹部外周面と上記外部管内周面との間に内部管内側の
    第1の空間に対して隔離された第2の空間を形成したこ
    とを特徴とする内部仕切り壁をもつ管。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内部仕切り壁をもつ管に
    おいて、上記内部管の圧接部がこの内部管の全周の2/
    3以上の領域に連続してわたることを特徴とする内部仕
    切り壁をもつ管。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の内部仕切り壁を
    もつ管において、上記凹部の最深部を上記外部管の中心
    よりも浅い位置に設定したことを特徴とする内部仕切り
    壁をもつ管。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の内部仕
    切り壁をもつ管において、上記内部管での凹部と圧接部
    との左右一対の境界部分の曲率半径同士を略同等に設定
    したことを特徴とする内部仕切り壁をもつ管。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の内部仕
    切り壁をもつ管の製造方法であって、予め上記凹部をも
    つ形状の内部管とこの内部管の最大外径よりも大きな内
    径をもつ外部管とを成形しておき、この外部管内に上記
    内部管を挿入し、この挿入状態のまま管全体を冷間引き
    抜き加工することにより上記内部管の圧接部を上記外部
    管の内周面に圧接させることを特徴とする内部仕切り壁
    をもつ管の製造方法。
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