JP2740996B2 - フェライト顆粒の製造方法 - Google Patents

フェライト顆粒の製造方法

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靖彦 真野
武史 望月
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェライト顆粒の製造
方法に関するものである。更に詳しく述べると、乾式の
一軸加圧成形法によるフェライト成形に際して、金型へ
のフェライト材料の貼り付きが起きないようなフェライ
ト顆粒を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、フェライトの成形は、乾式の一軸
加圧成形法により行っている。フェライト材料を金型に
充填して、圧縮加圧し所望の形状に成形加工するのであ
る。このような成形時にフェライト材料に要求される物
性は、主として、粉体の流動性がよく金型へ均一に充填
されること、金型に貼り付かないこと等である。そのた
めフェライト材料を適度の大きさに凝集させた、所謂
「顆粒」状とすることが行われている。
【0003】代表的な顆粒の製造方法としてスプレード
ライヤ法がある。この方法は、フェライト粉体をポリビ
ニルアルコール等の結合剤の水溶液中で混合してスラリ
ー化し、スプレードライヤにより粒径約20〜300μ
mに造粒する方法である。この技術により、流動性が比
較的良好なフェライト顆粒が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法で得られる
フェライト顆粒は、上記のように流動性が比較的良好な
ため金型への盛り込み性は改善できるが、加圧成形時に
金型へのフェライト材料の貼り付き(スティッキング)
が発生する場合があった。フェライト材料の貼り付きが
発生すると、成形性が悪化するため、一旦成形作業を中
止して金型の清掃を行わねばならず、所期の生産性を達
成できなくなってしまう。
【0005】本発明の目的は、上記のような従来技術の
欠点を解消し、乾式の一軸加圧成形法によるフェライト
成形に際して、金型へのフェライト材料の貼り付きを起
こさないようなフェライト顆粒の製造方法を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、まず水3
0〜60重量%、分散剤0.3〜0.6重量%、フェラ
イト粉体40〜70重量%、ポリビニルアルコール0.
5〜2.0重量%を混合して、スラリー粘度が0.2〜
2.0Pa・S(パスカル・秒)となるように調整する。
次いで該スラリーを噴霧乾燥することによりフェライト
顆粒を製造する方法である。
【0007】本発明におけるスラリー濃度は、噴霧乾燥
条件により異なるが、通常約40〜70重量%、好まし
くは約50〜65重量%の範囲とする。分散・混合方法
は、フェライト粉体を水溶液中に均一に混合できる方法
であればよく、攪拌翼による機械攪拌またはボールミル
やアトライタによる湿式混合等であってよい。
【0008】分散剤は、水溶液中でのフェライト粉体の
分散状態を調整するためのものであり、セラミックス粉
体の噴霧乾燥に際して適用するものであれば特に制限は
ないが、例えばポリカルボン酸塩や縮合ナフタレンスル
ホン酸塩などがある。その添加量の範囲は、添加量の増
加に伴ってスラリー粘度が低下しなくなった量を下限と
し、その下限値の倍を上限値とする。これはフェライト
の材質によっては、添加量が下限値の倍量を超えるとス
ラリー粘度が再び上がることと、添加量が下限値未満で
はスラリー粘度をある値に設定したい場合に、ロット毎
の再現性が低下するためである。
【0009】フェライト粉体を分散したスラリーの粘度
を0.2〜2.0Pa・Sの範囲に設定するのは、スラリ
ー粘度が0.2Pa・Sより低い状態では噴霧乾燥後の顆
粒が中空又は陥没球状になる傾向が強くなるし、逆にス
ラリー粘度が2.0Pa・Sを超えると顆粒の粒度分布が
広くなり噴霧乾燥収率が低下するためである。
【0010】本発明で使用する噴霧法としては、回転デ
ィスク法、圧力ノズル法、二流体ノズル法などがあり、
特に制限されるものではない。目的とする顆粒の粒径
は、使用する噴霧乾燥機種によって異なるが、回転ディ
スク法の場合、投入するスラリーの濃度、ディスクに供
給するスラリー量、ディスク回転数、気体の流速、更に
乾燥温度を調節することによって得られ、通常20〜2
00μmである。
【0011】
【作用】上記の方法により得られるフェライト顆粒は、
粒度分布がシャープになり、その形状も真球に近くな
る。そのため流動性が増し、金型への盛り込み性は良好
となる。更に、本発明方法により得られるフェライト顆
粒は、乾式の一軸加圧成形においてフェライト材料の金
型(特に杵)の表面への貼り付きが皆無となる。その理
由は未だ完全に解明された訳ではないが、本発明によっ
て得られるスラリーが従来のものよりも一段と微視的な
領域で均一化され、顆粒中でのポリビニルアルコールの
凝集による軟らかい構造の発生を防止し、顆粒の密度が
向上するためと考えられる。フェライト材料の場合は、
組成によってスラリーpHが9以上になることがあり、
その状況下ではポリビニルアルコールは凝集する。分散
剤を適量添加することによって、上記の弊害の発生を阻
止できる。
【0012】
【実施例】水35重量%、縮合ナフタレンスルホン酸塩
(分散剤)0.5重量%、ニッケル−亜鉛系フェライト
粉体65重量%、ポリビニルアルコール1.7重量%
を、この順序でアトライタに投入し2時間混合してスラ
リーを作製した。また比較のため、分散剤を添加しない
場合についても、同様にアトライタで混合してスラリー
を作製した。
【0013】これらのスラリーを噴霧乾燥してフェライ
ト顆粒を得た。そのフェライト顆粒を、通常使用してい
る金型を用いて成形し、金型への貼り付きの有無を調べ
た。その結果の概略を表1に示す。縮合ナフタレンスル
ホン酸塩を0.5重量%添加した本発明方法の場合は、
約百万個の連続成形においても金型へのフェライト材料
の貼り付きの発生は皆無であった。それに対して、縮合
ナフタレンスルホン酸塩を添加していない比較例のフェ
ライト顆粒の場合は、約6万個の連続成形で金型へのフ
ェライト材料の貼り付きが発生し始め、それ以上の連続
成形は不可能となった。
【0014】
【表1】
【0015】上記実施例における縮合ナフタレンスルホ
ン酸塩の添加量0.5重量%は、その添加量とスラリー
見掛け粘度との関係を予め調査した結果(図2に示す)
から決定した。
【0016】
【発明の効果】本発明は上記のように、適量の分散剤を
加えることにより、顆粒中でのポリビニルアルコールの
凝集を防止し、顆粒の密度が向上し、それによって加圧
成形時に金型へのフェライト材料の貼り付き(スティッ
キング)を皆無といえる程、大幅に減少させることがで
きる。そのため従来、成形工程で必要とされた貼り付き
の監視と金型の清掃を無くすことができ、生産性を著し
く向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分散剤添加量とスラリー見掛け粘度との関係を
示す線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 1/34 H01F 1/34 Z

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水30〜60重量%、分散剤0.3〜
    0.6重量%、フェライト粉体40〜70重量%、ポリ
    ビニルアルコール0.5〜2.0重量%を混合して、
    記分散剤によってポリビニルアルコールの凝集を防止す
    ると共に、スラリー粘度が0.2〜2.0Pa・Sとなる
    ように調整し、次いで該スラリーを噴霧乾燥することを
    特徴とするフェライト顆粒の製造方法。
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