JP2740847B2 - 高分子液晶材料 - Google Patents

高分子液晶材料

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JP2740847B2 JP63210128A JP21012888A JP2740847B2 JP 2740847 B2 JP2740847 B2 JP 2740847B2 JP 63210128 A JP63210128 A JP 63210128A JP 21012888 A JP21012888 A JP 21012888A JP 2740847 B2 JP2740847 B2 JP 2740847B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、新規な高分子液晶材料に関する。
<従来の技術> 液晶は、ある種の結晶性物質を徐々に加熱昇温してゆ
く際に、結晶の融解温度から透明な液体に転移する温度
の間の領域で光学的異方性を示す液体である。
このような液晶材料の一つに高分子液晶材料があり、
高分子液晶材料はサーモトロピックとライオトロピック
とに大別でき、化学構造上からは主鎖型、側鎖型等に分
類できる。
高分子液晶材料は、各種エンジニアリングプラスチッ
ク、自己強化型ポリマー等の射出成形品や表示・記録素
材等の高機能性樹脂としての用途が期待され、実用化さ
れているものもある。
このような観点から本発明者等は、「金属フタロシア
ニン環が結合したポリー(γ−ベンジル−L−クルター
メート)からなる高分子液晶材料。」を提案している
(特開昭60−5507号)。このものはライオトロピック液
晶を形成し、カラー表示が可能で、安定性に優れる。
また、本発明者等は、「テトラフェニルポルフィリン
を側鎖に有するアクリル系ポリマーからなる高分子液晶
材料。」を提案している(特願昭62−214046号)。この
ものは、サーモトロピックな液晶を形成し、カラー表示
が可能で安定性に優れる。
さらには、「主鎖にビピリジル基を有するポリエステ
ルを配位子とし、かつ上記ビピリジル基で金属に配位す
る高分子金属錯体からなる高分子液晶材料。」を提案し
ている(特願昭62−217063号)。このものは、サーモト
ロピックな液晶を形成し、カラー表示が可能で、耐熱性
や強度が改善されており、ポリマー鎖の配向が自在に変
化させられる。
<発明が解決しようとする課題> 上記のように、高分子液晶材料は多様な用途が期待さ
れることから、金属を高分子に導入するなどして新規な
材料を得ることが望まれる。
本発明は、安定性に優れ、耐熱性や強度の改善が可能
な高分子液晶材料を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するために、本発明の高分子液晶材料
は、側鎖のメソゲン基に金属が配位しているアクリル酸
エステル誘導体のポリマーからなるものである。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。
本発明の高分子液晶材料は、金属に配位可能な側鎖型
の高分子液晶材料であるアクリル酸エステル誘導体のポ
リマーの側鎖に金属を配位させて担持させた金属担持ポ
リマーである。
上記において、アクリル酸エステル誘導体のポリマー
としては、その側鎖、特に側鎖として直接結合したメソ
ゲン基、あるいは側鎖中に適当なスペーサ基を介して結
合したメソゲン基に金属が配位可能なものであれば特に
制限はなく、この場合のメソゲン基としては、例えばシ
アノビフェニル、シアノフェニルフェニレンカルボキシ
レート等が挙げられる。
また、スペーサ基としては、オキサアルキルオキシカ
ルボニル基等が挙げられる。
さらに、メソゲン基中の配位としては、シアノ基、ア
ミノ基等が挙げられる。
そして、ポリマー中のメソゲン基の含有率は80〜100
%とすれば良く、また重合度は500〜1000程度である。
これらのなかでも、アクリル酸エステル誘導体のポリ
マーとしては、シアノビフェニルをメソゲン基とする下
記式(I)で示されるものが好ましい。
式(I) 上記式(I)において、主鎖中のmは500〜1000の整
数を表わし、nは6〜16の整数を表わし、特にnは6ま
た12であることが好ましい。
また、担持させる金属としては、アクリル酸誘導体の
ポリマー中のメソゲン基に配位可能なものであれば制限
はなく、Pt、Pd、Ag等が挙げられ、特にPtであることが
好ましい。
本発明において、金属担持ポリマー(PAn−x)は下
記式(II)で示されるものであることが好ましい。
式(II) 上記式(II)において、Mは四座配位可能な金属原子
を表わし、A1およびA2はそれぞれ一座配位子を表わす。
nは式(I)におけるものと同義である。また、x+
y=100であり、xはMに配位している側鎖の割合(配
位率)を表わす。xは、通常、5〜30モル%、好ましく
は5〜20モル%、より好ましくは10〜15モル%である。
このような配位率とすることにより、本発明の効果が得
られる。
以下に、本発明における金属担持ポリマー(PAn−
x)の好ましい具体例を示す。
(II−1)式(II)において、n=6のもの(PA6−
x) M=Pt、A1=A2=Cl、x=24モル%未満 (II−2)式(II)において、n=12のもの(PA12−
x) M=Pt、A1=A2=Cl、X=28モル%未満 このような金属担持ポリマーのうち、好適例であるPA
6−xおよびPA12−x(M=Pt、A1=A2=Cl)は以下の
スキームに従って合成される。
文献[k.P.Naikawadi et al.,Makromol.Chem.,187,14
07(1986)]記載の方法を参考にして、4−(ヒドロキ
シヘキシルオキシ)−4′−シアノ−ビフェニル[化合
物(1)]とアクリル酸とからアクリル酸エステル誘導
体のモノマー[化合物(2)]を合成する。
その後、化合物(2)を重合してアクリル酸エステル
誘導体のポリマー(PAn)を得る。
具体的には、重合開始剤として2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル等を用いテトラハイドロフラン(THF)
等の溶媒中て反応させればよい。
一方、ポリマーに担持させる金属の供給源となるジク
ロロビス(ベンゾニトリル)Pt(II)錯体[化合物
(3)]は、文献[M.S.Kharasch et al.,J.Am.Chem.So
c.,60,882(1938)]記載の方法に従い合成する。
そして、上記のアクリル酸エステル誘導体のポリマー
(PAn)とジクロロビス(ベンゾニトリル)Pt(II)錯
体[化合物(3)]とから文献[D.W.Bruce et al.,J.C
hem.Soc.,8,581(1986)]記載の方法を参考にして、目
的物である白金担持ポリマー(PAn−x)を合成する。
上記におけるアクリル酸エステル誘導体のポリマー
(PAn)、白金錯体および白金担持ポリマーは、IRスペ
クトル、1H−NMRスペクトル、元素分析、原子吸光法等
により同定する。
また、上記においては、白金担持ポリマーについての
合成法を示したが、他の金属担持ポリマーについてもこ
れに準じた合成法とすることができる。
本発明の高分子液晶材料は、淡黄色を有する着色ポリ
マーである。
そして、加熱融解によって生ずるサーモトロピックな
液晶であり、液晶を示す温度範囲は15〜100℃である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
<実施例> 実施例1 (1−1)試薬 テトラハイドロフラン(THF)およびトルエンは、市
販特級品あるいは市販一級品を常法によって乾燥後、蒸
留したものを使用した。
2,2′−アゾビソイソブチロニトリルは、メタノール
で再結晶したものを使用した。
カラム用シリカゲルは、和光純薬(株)製ワコーゲル
C−200を前処理することなくそのまま用いた。
その他の試薬は、特別の記載がないかぎり市販特級品
もしくは市販一級品をそのまま使用した。
(1−2)ポリ[6−(p′−シアノビフェニルイルオ
キシ)ヘキシルアクリレート](PA6)の合成 (1−2−1)6−(p′−シアノビフェニルイルオ
キシ)ヘキシルアクリレートの合成 文献[K.P.Naikwadi et al.,Makromol.chem.,187,140
7(1986)]記載の方法を参考にして以下のように合成
した。
4−(ヒドロキソヘキシルオキシ)−4′−シアノ−
ビフェニル6.63g(2.24×10-2モル)、ホウ酸23mg(3.7
0×10-4モル)、ヒアドロキノン0.86g(7.81×10モル)
およびp−トルエンスルホン酸0.86g(6.61×10-3
ル)をベンゼン13.5mlに溶解し、アクリル酸12.86ml
(1.87×10-1モル)を加え、Dean−Stark装置を用いて
一晩還流した。反応後、ベンゼンと未反応のアクリル酸
を減圧下留去した。その後、4%炭酸水素ナトリウム水
溶液、水で洗浄し、生成物をエーテルで抽出した。この
エーテル溶液をNa2SO4で乾燥後、エーテルを減圧下留去
しクロロホルムを展開溶媒として、シリカゲルカラム
(ワコーゲルC−200)で分離精製し、メタノールで再
結晶を行い、2.37gの6−(p′−シアノビフェニルイ
ルオキシ)ヘキシルアクリレート(モノマー)を得た。
収率:30% m.p. 59−60℃ この化合物について、IRスペクトル(KBr錠剤法)お
よび1H−NMRスペクトル(60MHz、CDCl3中、基準物質TM
S)を測定し、元素分析を行った。結果を以下に示す。
IR :2910、2940cm-1(−CH2−) 2220cm-1(C≡N) 1720-1(γC=O) 1635-1(γC=C) 1610、1500-1(C−C、ベンゼン核) 1255、1060-1(C−O−C、ベンゼン核)1 H−MNR(δ値):1.5Pppm(m,8H,−(CH2−) 3.9−4.5ppm(m,4H,−COO−CH2−,−
O−CH2−) 5.6−6.4ppm(m,3H,CH2=CH−) 6.8−7.7ppm(m,8H,ベンゼン核) 元素分析:C22H23NO3(MW 349.43)を理論式として計
算 C H N 計算値(%) 75.62 6.63 4.01 実測値(%) 75.80 6.69 4.31 (1−2−2)PA6の合成 (1−2−1)の項で得たモノマー1g(2.86×10-3
ル)と2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)47m
g(2.86×10-5モル)とをTHF7mlに溶解した。これを真
空脱気したのち、60℃で43時間封管重合した。放冷した
のち開管し、反応液のTHFを減圧下留去し、300mlのメタ
ノール中に再沈した。得られたポリマー(PA6)は0.95g
であった。
収率:95% このポリマーについてIRスペクトル(KBr錠剤法)を
測定し、元素分析を行った。結果を以下に示す。
IR :2220cm-1(C≡N) 1720cm-1(νC=O) 1610、1500cm-1(C−C、ベンゼン核) 1255、1060cm-1(C−O−C、ベンゼン核) 元素分析: C H N 計算値(%) 75.62 6.34 4.00 実測値(%) 75.95 6.70 4.38 (1−3)白金担持ポリマー(PA6−x)の合成 (1−3−1)ジクロロビス(ベンゾニトリル)白金
(II)錯体の合成 文献[M.S.Kharasch et al.,J.Am.Chem.Soc.,60,882
(1938)]記載の方法に従い、以下のように合成した。
Pt(II)Cl20.50g(1.88×10-3モル)をベンゾニトリ
ル7.5ml(3.76×10-2モル)に加え、90℃で30分加熱し
た。暖かい間に過し、液を50mlの石油エーテルに注
ぐと黄色の沈殿が生じた。これを過して石油エーテル
で洗い乾燥させて、0.63gのジクロロビス(ベンゾニト
リル)白金(II)錯体を得た。
収率:70% これについてIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定し
た。
IR :2292cm-1(Pt(II)に配位したCN) 1594、1490cm-1(C−C、ベンゼン核) 1200、1000cm-1(1−置換ベンゼン核、面内変
角) 764cm-1(ベンゼン核隣接H5個、面外変角) 346cm-1(Pt−Cl) (1−3−2)白金担持ポリマー(PA6−x)の合成 (a)PA6−13の合成 (1−3−1)の項で得た白金(II)錯体2.80mg(5.
93×10-6モル)をトルエン3.5mlに溶解したものに、
(1−2−2)の項で得たポリマー(PA6)50mg(1.43
×10-4モル)を加え1時間還流した。トルエンを減圧下
留去し20mlのメタノール中に再沈し、生成物を別、真
空乾燥した。得られたポリマー(PA6−13)は25mgであ
った。
収率:49% このポリマーについてIRスペクトル(KBr錠剤法)を
測定した。結果を以下に示す。IR :2290cm-1(Pt(I
I)に配位したCN,非常に弱い吸収) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) (b)PA6−16の合成 (1−3−1)の項で得た白金(II)錯体1.79mg(3.
79×10-6モル)をトルエン3.5mlに溶解したものに、
(1−2−2)の項で得たポリマー(PA6)20mg(2.96
×10-5モル)を加え、90℃で30分間加熱した。トルエン
を減圧下留去し10mlのメタノール中に再沈し、その後
別、真空乾燥した。得られたポリマー(PA6−16)は21m
gであった。
収率:56% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2290cm-1(Pt(II)に配位したCN、弱い吸収) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) (c)PA6−21の合成 (1−3−1)の項で得た白金(II)錯体2.93mg(6.
20×10-5モル)をトルエン3.5mlに溶解したものに、
(1−2−2)の項で得たポリマー(PA6)29mg(8.30
×10-5モル)を加え、90℃で30分間加熱した。トルエン
を減圧下留去し10mlのメタノール中に再沈し、その後
別、真空乾燥した。得られたポリマー(PA6−21)は20m
gであった。
収率:66% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2290cm-1(Pt(II)に配位したC,N、弱い吸収) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) (d)PA6−24の合成 (1−3−1)の項で得た白金(II)錯体5.77mg(1.
22×10-5モル)をトルエン3.5mlに溶解したものに、
(1−2−2)の項で得たポリマー(PA6)42mg(1.20
×10-4モル)を加え、90℃で30分間加熱した。トルエン
を減圧下留去し、10mlのメタノール中に再沈し、その後
別、真空乾燥した。得られたポリマー(PA6−24)は2
0mgであった。
収率:44% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2290cm-1(Pt(II)に配位したCN、) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) このようにして合成したPA6−13、PA6−16、PA6−2
1、PA6−24について原子吸光法により白金含有量を求め
た。なお、この場合の熱分解は、過塩素酸と発煙硝酸と
を用いて行った。
この白金含有量から配位率xを算出した。この値を以
下にまとめて示す。
サンプル x(モル%) PA6−0 0.0 PA6−13 13.0 PA6−16 16.0 PA6−21 20.6 PA6−24 23.8 次に、上記サンプルについて示差走査熱量計(DSC)
で熱分析を行った。なお昇温速度は10℃/minとした。
結果を第1図に示す。
第1図の結果から、配位率の増加に伴い、液晶相から
等方性溶液相への相転移の転移ピークが高温側へシフト
する傾向があることがわかる。
次に、X線回折写真の撮影を行い、面間隔を求めた。
この場合、サンプルははじめ130℃まで加熱し、その後
室温まで放冷し測定に用いた。また面間隔は、X線回折
写真から得られたデバイ−シェラー環に、ブラッグの式
をあてはめて求めた。
この結果、上記サンプルについては、いずれも4.6Å
の面間隔を示す環が観察された。
さらに上記サンプルについて偏光顕微鏡を用いて観察
を行った。この場合偏光顕微鏡にホットステージを取り
付け温度を変えて相状態の変化を観察した。
このうち、PA6−0(39.0℃)、PA6−13(84.1℃)お
よびPA6−21(80.0℃)について、それぞれ、第2a図、
第2b図および第2c図に示す。
一部にシュリーレン組織が観察されることがわかる。
実施例2 (2−1)ポリ[12−(p′−シアノビフェニルイルオ
キシ)ドデカニルアクリレート](PA12)の合成 (2−1−1)4−(ヒドロキソドデカニルオキシ)−
4′−シアノ−ビフェニルの合成 カリウム1.02g(2.61×10-2モル)をエタノール40ml
に溶解し、4−ヒドロキシ−シアノビフェニル5.02g
(2.57×10-2モル)、1−ブロモ−12−ドデカノール6.
97g(2.63×10-2モル)および小スパチュラ2杯のヨウ
化カリウムを加え、一晩還流した。反応副生成物である
臭化カリウムを吸引過により除去し、エタノール減圧
下留去して濃縮した。これにエタノールを加え再結晶を
行い4−(ヒドロキソドデカニルオキシ)−4′−シア
ノ−ビフェニルを得た。
収率:91% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2220cm-1(C≡N) 3300cm-1(OH) 2910、2840cm-1(−CH2−) 1595、1485cm-1(C−C、ベンゼン核) 1280、1020cm-1(C−O−C、ベンゼン核) 810cm-1(1,4−置換ベンゼン核) (2−1−2)12−(p′−シアノビフェニルイルオキ
シ)ドデカニルアクリレートの合成 実施例1と同様にして以下のように合成した。
4−(ヒドロキソドデカニルオキシ)−4′−シアノ
ビフェニル4.03g(1.05×10-2モル)、ホウ酸12mg(1.6
8×10-4モル)、ハイドロキノン0.42g(3.81×10-3
ル)およびp−トルエンスルホン酸0.42g(2.21×10-3
モル)をベンゼン63mlに溶解し、アクリル酸6.08ml(8.
96×10-2モル)を加えDean−Stark装置を用い一晩還流
した。その後ベンゼンと未反応のアクリル酸を減圧下留
去し、4%炭酸水素ナトリウム水溶液、水により洗浄し
たのち、クロロホルムにて抽出した。このクロロホルム
溶液をNa2SO4で乾燥後、クロロホルムを減圧下留去し、
クロロホルムを展開溶媒としてシリカゲルカラム(ワコ
ーゲルC−200)で分離精製し、エタノールで再結晶を
行い、4.32gの12−(p′−シアノビフェニルイルオキ
シ)ドデカニルアクリレート(モノマー)を得た。
収率:95% このものについて、IRスペクトル(KBr錠剤法)およ
1H−NMRスペクトル(60MHz、CDCl3中、基準物質TM
S)、測定し、元素分析を行った。結果を以下に示す。
IR:2910、2840cm-1(−CH2−) 2220cm-1(C≡N) 1720cm-1(νc−o) 1635cm-1(νc=c) 1600、1485cm-1(C−C、ベンゼン核) 1240、1030cm-1(C−O−C、ベンゼン核) 810cm-1(1,4−置換ベンゼン核)1 H−NMR(δ値):1.5ppm(m、20H、−(CH210−) 3.9−4.5ppm(m、4H、−COO−CH2−、
−O−CH2−) 5.6−6.4ppm(m、3H、CH2=CH−) 6.8−7.7ppm(m、8H、ベンゼン核) 元素分析:C28H35NO3(MW433.59) C H N 計算値(%) 77.56 8.13 3.23 実測値(%) 78.04 8.21 3.41 (2−1−3)PA12の合成 (2−1−2)の項で得たモノマー1.70g(3.92×10
-3モル)とAIBN6.59mg(4.01×10-5モル)とをTHF8mlに
溶かし真空脱気したのち、60℃で36時間封間重合を行っ
た。放冷した後、開管し反応液のTHFを減圧下留去し300
mlのメタノール中に再沈し、1.64gのポリマー[PA12]
を得た。
収率:96% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:1910、2840cm-1(−CH2−) 2230cm-1(C≡N) 1720cm-1(νC−o) 1600、1485cm-1(C−C、ベンゼン核) 1240、1030cm-1(C−O−C、ベンゼン核) 810cm-1(1,4−置換ベンゼン核) (2−2)白金担持ポリマー(PA12−xの合成) (a)PA12−5の合成 実施例1の白金(II)錯体1.40mg(2.96×10-6モル)
をトルエン3.5mlに溶解したものに(2−1−3)の項
で得たポリマー(PA12)50mg(1.16×10-4モル)を加
え、90℃で30分間加熱した。トルエンを減圧下留去し、
10mlのメタノール中に再沈し、その後別、真空乾燥し
た。得られたポリマー[PA12−10]は49mgであった。
収率:95% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2280cm-1(Pt(II)に配位したCN) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) (b)PA12−10の合成 実施例1の白金(II)錯体2.75mg(5.82×10-6モル)
をトルエン3.5mlに溶解したものに(2−1−3)の項
で得たポリマー(PA12)50mg(1.16×10-4モル)を加
え、90℃で30分間加熱した。トルエンを減圧下留去し、
10mlメタノール中に再沈し、その後別、真空乾燥し
た。得られたポリマー(PA12−10)は49mgであった。
収率:95% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2280cm-1(Pt(II)に配位したCN) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) (C)PA12−13の合成 実施例1の白金(II)錯体3.55mg(7.52×10-6モル)
をトルエン4mlに溶解したものに(2−1−3)の項で
得たポリマー(PA12)50mg(1.16×10-4モル)を加え、
90℃で30分間加熱した。トルエンを減圧下留去し、10ml
のメタノール中に再沈し、その後別、真空乾燥した。
得られたポリマー(PA12−13)は48mgであった。
収率:93% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2280cm-1(Pt(II)に配位したCN、非常に弱い吸
収) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) (d)PA12−15の合成 実施例1の白金(II)錯体4.72mg(1.00×10-7モル)
をトルエン4mlに溶解したものに(2−1−3)の項で
得たポリマー(PA−12)57mg(1.32×10-4モル)を加
え、90℃で30分間加熱した。トルエンを減圧下留去し、
メタノール20mlに再沈し、その後別、真空乾燥した。
得られたポリマー(PA12−15)は56mgであった。
収率98% このもののIRスペクトルを測定したところ、PA12−13
と同様の結果が得られた。
(e)PA12−20の合成 実施例1の白金(II)錯体6.73mg(1.43×10-5モル)
をトルエン3.5mlに溶解したものに(2−1−3)の項
で得たポリマー(PA12)62mg(1.42×10-4モル)を加
え、90℃で30分間加熱した。トルエンを減圧下留去し10
mlのメタノール中に再沈し、その後別、真空乾燥し
た。得られたポリマー(PA12−20)は60mgであった。
収率:88% このもののIRスペクトル(KBr錠剤法)を測定した。
結果を以下に示す。
IR:2280cm-1(Pt(II)に配位したCN) 2220cm-1(C≡N) 340cm-1(trans Pt−Cl) このようにして合成したPA12−5、PA12−10、PA12−
13、PA12−15およびPA12−20について実施例1と同様に
原子吸光法により白金含有量を求めた。これより配位率
xを算出した。この値を以下にまとめて示す。
サンプル x(モル%) PA12−0 0.0 PA12−5 4.9 PA12−10 9.8 PA12−13 12.6 PA12−15 15.3 PA12−20 20.0 実施例1と同様にして熱分析を行った。結果を第3図
に示す。
第3図の結果から、配位率の増加に従い、液晶相から
等方性溶液相への相転移の転移ピークが高温側へシフト
する傾向があることがわかる。
次に、実施例1と同様に、X線回折写真の結果から面
間隔を求めた。
実施例1のPA6−xと同様の4.6Åの面間隔を示す環の
他に23.8Åの面間隔を示す環が観察された。
実施例1と同様に偏光顕微鏡観察を行った。
このうちPA12−0(90.0℃)、PA12−10(86.4℃)お
よびPA12−13(80.0℃)について、それぞれ第4a図、第
4b図および第4c図に示す。
一部に扇状組織が観察されることがわかる。
本発明の高分子液晶材料は淡黄色を呈するカラー液晶
である。また、安定性に優れ、良好なカラー表示が可能
である。
また、一部のメソゲン基を金属を配位させたものとし
ているため、耐熱性や強度が向上すること等の効果が得
られる。
実際、実施例1、2のサンプルPA6−13、−16、−2
1、−24およびPA12、−5、−10、−13、−15、−20に
ついて液晶相の耐熱性を評価したところ、サンプルPA6
−0、PA12−0に対して向上していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明におけるポリマー(PA6およびPA6xに
ついてのDSC測定の結果を示すグラフである。 第2a図、第2b図および第2c図は、それぞれ、粒子構造を
示す図面代用写真であり、本発明におけるポリマーの偏
光顕微鏡写真である。 第3図は、本発明におけるポリマー(PA12およびPA12
x)についてのDSC測定の結果を示すグラフである。 第4a図、第4b図および第4c図は、それぞれ、粒子構造を
示す図面代用写真であり、本発明におけるポリマーの偏
光顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 英 謙二 長野県上田市踏入2―16―25 (72)発明者 白井 汪芳 長野県小県郡丸子町長瀬2496 (72)発明者 北條 舒正 長野県松本市清水2―5―3 (56)参考文献 特開 昭61−76519(JP,A) 特開 昭64−86338(JP,A) 特開 昭63−106626(JP,A) 特表 平4−500378(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側鎖のメソゲン基に金属が配位しているア
    クリル酸エステル誘導体のポリマーからなる高分子液晶
    材料。
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