JP2740165B2 - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザInfo
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- JP2740165B2 JP2740165B2 JP62063401A JP6340187A JP2740165B2 JP 2740165 B2 JP2740165 B2 JP 2740165B2 JP 62063401 A JP62063401 A JP 62063401A JP 6340187 A JP6340187 A JP 6340187A JP 2740165 B2 JP2740165 B2 JP 2740165B2
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- semiconductor
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- semiconductor laser
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は半導体レーザに関する。
(従来の技術)
高抵抗半導体層を電流ブロック層構造に利用した埋め
込み構造の半導体レーザ(BH−LD)は高速直接変調が可
能であり、活発に研究開発が進められている。Tanaka氏
らはアプライド・フィジックス・レターズ誌(Appl.Phy
s.Lett.,vol.47,p1127〜1129,1985)に報告したようなB
H−LDを開発した。 この半導体レーザは第3図に示すように活性層4を含
むメサストライプ10を2つの溝9ではさむように形成
し、この溝9にFeドープInPの高抵抗層7を形成したも
のである。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら現在のところ高抵抗層を用いたBH−LDに
おいても通常のBH−LDと比べて大幅な特性の改善がはか
られてはいない。特に光出力の飽和現象が観測され、CW
動作時の最大光出力は必ずしも通常のBH−LDと比べて優
れた値が得られてはおらず、むしろ劣っていると言え
る。詳細に検討を行なったところ高抵抗InP層7を溝9
内に成長させる際にSiを多く含んだ変成層8が薄く成長
してしまっていることが明らかになった。この変成層8
がメサストライプ10のわきに成長しているために上部か
ら注入した電流が活性層4のわきを通って発光に寄与し
ないもれ電流となってしまう。そのため特に光出力30mW
程度の光出力レベルから光出力の飽和が生じ、所望の出
力を得ることができなかった。 本発明の目的は上述の欠点を取り除き、高い光出力,
高速応答特性を有する高性能なBH−LDを提供することに
ある。 (問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決するために本発明が提供する手段
は、半導体基板上に活性層を有し、この活性層は該活性
層よりエネルギーギャップが大きく、屈折率が小さい半
導体層でおおわれている埋め込み構造の半導体レーザに
おいて、前記活性層の両側に高抵抗半導体層を有する電
流ブロック層構造が形成され、前記高抵抗半導体層と前
記活性層及び基板との間に低濃度にp型不純物がドープ
された抵抗の高いIII−V族半導体層が形成してあるこ
とを特徴とする。 (実施例) 以下実施例を示す図面を参照して本発明をより詳細に
説明する。 第1図は本発明の第1の実施例であるBH−LDの構造を
示す断面図である。このようなBH−LDを作製するには、
まずn−InP基板1上にメサストライプ2を形成し、そ
のうえにn−InPバッファ層3,発光波長1.55μmに相等
するノンドープIn0.59Ga0.41As0.90P0.10活性層4,p−I
nPクラッド層5,p-−InP層6を順次積層した後に、活性
層4周辺の4μm以外の領域をエッチングし、Feドープ
した高抵抗InP層7を形成する。メサストライプ2を形
成する際エッチング液を適当に選ぶことにより図に示す
ようにp−InPクラッド層5まではメサ上と平坦部とで
選択的に成長が起こり、活性層4は埋め込まれて形成さ
れる。メサストライプ2は高さ0.6μm,活性層4は幅1.5
μm,厚さ0.1μmとした。最後にメサストライプ2の上
部にp−InPクラッド層5に達する深さまでZnを拡散し
て拡散領域11,絶縁膜12,電極13,14を形成し、所望のBH
−LDを得る。このようにn型の変成層8がn型の半導体
層に達せず、比較的低濃度で抵抗の高いp-−InP層6が
存在するため高出力レベルまでもれ電流はあまり増大し
ない。このような構造のBH−LDでは、室温での発振しき
い値20mA,微分量子効率50%,最大出力60mW,最高動作温
度130℃,3dB帯域4GHz程度の特性が再現性良く得られ
た。 第2図は本発明の第2の実施例の構造を示す断面図で
ある。この実施例においてはn−InP基板1上にn−InP
バッファ層3,活性層4,p−InPクラッド層5を成長したの
ち、幅2μmのみを残して活性層4まで選択的にエッチ
ングを行ない、その後0.2μmの厚さのp-−InP層6,高抵
抗層7を成長し、所望のBH−LDを得た。このようなBH−
LDにおいても第1の実施例の場合と同様の特性を得た。 なお実施例においてはInP,InGaAsP系の半導体材料を
用いて説明したが、本発明においては半導体材料にGaAl
As系等の他の材料を用いてもなんら差しつかえない。 (発明の効果) 本発明の特徴は、高抵抗層を利用した埋め込み型の半
導体レーザにおいて、高抵抗層と接する面に低濃度に不
純物をドープされた導電性半導体層(例えば比較的低濃
度のp-−InP層)を形成したことである。それによっ
て、本発明の半導体レーザでは、高抵抗層成長時に寄生
的に成長するn型の変成層が基板には達しないからもれ
電流が増大せず、高出力レベルまで安定なレーザ動作が
得られた。
込み構造の半導体レーザ(BH−LD)は高速直接変調が可
能であり、活発に研究開発が進められている。Tanaka氏
らはアプライド・フィジックス・レターズ誌(Appl.Phy
s.Lett.,vol.47,p1127〜1129,1985)に報告したようなB
H−LDを開発した。 この半導体レーザは第3図に示すように活性層4を含
むメサストライプ10を2つの溝9ではさむように形成
し、この溝9にFeドープInPの高抵抗層7を形成したも
のである。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら現在のところ高抵抗層を用いたBH−LDに
おいても通常のBH−LDと比べて大幅な特性の改善がはか
られてはいない。特に光出力の飽和現象が観測され、CW
動作時の最大光出力は必ずしも通常のBH−LDと比べて優
れた値が得られてはおらず、むしろ劣っていると言え
る。詳細に検討を行なったところ高抵抗InP層7を溝9
内に成長させる際にSiを多く含んだ変成層8が薄く成長
してしまっていることが明らかになった。この変成層8
がメサストライプ10のわきに成長しているために上部か
ら注入した電流が活性層4のわきを通って発光に寄与し
ないもれ電流となってしまう。そのため特に光出力30mW
程度の光出力レベルから光出力の飽和が生じ、所望の出
力を得ることができなかった。 本発明の目的は上述の欠点を取り除き、高い光出力,
高速応答特性を有する高性能なBH−LDを提供することに
ある。 (問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決するために本発明が提供する手段
は、半導体基板上に活性層を有し、この活性層は該活性
層よりエネルギーギャップが大きく、屈折率が小さい半
導体層でおおわれている埋め込み構造の半導体レーザに
おいて、前記活性層の両側に高抵抗半導体層を有する電
流ブロック層構造が形成され、前記高抵抗半導体層と前
記活性層及び基板との間に低濃度にp型不純物がドープ
された抵抗の高いIII−V族半導体層が形成してあるこ
とを特徴とする。 (実施例) 以下実施例を示す図面を参照して本発明をより詳細に
説明する。 第1図は本発明の第1の実施例であるBH−LDの構造を
示す断面図である。このようなBH−LDを作製するには、
まずn−InP基板1上にメサストライプ2を形成し、そ
のうえにn−InPバッファ層3,発光波長1.55μmに相等
するノンドープIn0.59Ga0.41As0.90P0.10活性層4,p−I
nPクラッド層5,p-−InP層6を順次積層した後に、活性
層4周辺の4μm以外の領域をエッチングし、Feドープ
した高抵抗InP層7を形成する。メサストライプ2を形
成する際エッチング液を適当に選ぶことにより図に示す
ようにp−InPクラッド層5まではメサ上と平坦部とで
選択的に成長が起こり、活性層4は埋め込まれて形成さ
れる。メサストライプ2は高さ0.6μm,活性層4は幅1.5
μm,厚さ0.1μmとした。最後にメサストライプ2の上
部にp−InPクラッド層5に達する深さまでZnを拡散し
て拡散領域11,絶縁膜12,電極13,14を形成し、所望のBH
−LDを得る。このようにn型の変成層8がn型の半導体
層に達せず、比較的低濃度で抵抗の高いp-−InP層6が
存在するため高出力レベルまでもれ電流はあまり増大し
ない。このような構造のBH−LDでは、室温での発振しき
い値20mA,微分量子効率50%,最大出力60mW,最高動作温
度130℃,3dB帯域4GHz程度の特性が再現性良く得られ
た。 第2図は本発明の第2の実施例の構造を示す断面図で
ある。この実施例においてはn−InP基板1上にn−InP
バッファ層3,活性層4,p−InPクラッド層5を成長したの
ち、幅2μmのみを残して活性層4まで選択的にエッチ
ングを行ない、その後0.2μmの厚さのp-−InP層6,高抵
抗層7を成長し、所望のBH−LDを得た。このようなBH−
LDにおいても第1の実施例の場合と同様の特性を得た。 なお実施例においてはInP,InGaAsP系の半導体材料を
用いて説明したが、本発明においては半導体材料にGaAl
As系等の他の材料を用いてもなんら差しつかえない。 (発明の効果) 本発明の特徴は、高抵抗層を利用した埋め込み型の半
導体レーザにおいて、高抵抗層と接する面に低濃度に不
純物をドープされた導電性半導体層(例えば比較的低濃
度のp-−InP層)を形成したことである。それによっ
て、本発明の半導体レーザでは、高抵抗層成長時に寄生
的に成長するn型の変成層が基板には達しないからもれ
電流が増大せず、高出力レベルまで安定なレーザ動作が
得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の第1および第2の実施例
をそれぞれ示す断面図、第3図は従来の半導体レーザを
示す断面図である。 図中1は基板、2,10はメサストライプ、3はバッファ
層、4は活性層、5はクラッド層、6はp-−InP層、7
は高抵抗層、8は変成層、9は溝、11はZn拡散領域、12
は絶縁膜、13,14は電極をそれぞれあらわす。
をそれぞれ示す断面図、第3図は従来の半導体レーザを
示す断面図である。 図中1は基板、2,10はメサストライプ、3はバッファ
層、4は活性層、5はクラッド層、6はp-−InP層、7
は高抵抗層、8は変成層、9は溝、11はZn拡散領域、12
は絶縁膜、13,14は電極をそれぞれあらわす。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.半導体基板上に活性層を有し、この活性層は該活性
層よりエネルギーギャップが大きく、屈折率が小さい半
導体層でおおわれている埋め込み構造の半導体レーザに
おいて、前記活性層の両側に高抵抗半導体層を有する電
流ブロック層構造が形成され、前記高抵抗半導体層と前
記活性層及び基板との間に低濃度にp型不純物がドープ
された抵抗の高いIII−V族半導体層が形成してあるこ
とを特徴とする半導体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62063401A JP2740165B2 (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 半導体レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62063401A JP2740165B2 (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 半導体レーザ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63228794A JPS63228794A (ja) | 1988-09-22 |
JP2740165B2 true JP2740165B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=13228248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62063401A Expired - Lifetime JP2740165B2 (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2740165B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0758403A (ja) * | 1993-08-17 | 1995-03-03 | Nec Corp | 高抵抗埋め込み半導体レーザ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS622584A (ja) * | 1985-06-27 | 1987-01-08 | Nec Corp | 埋込み構造半導体レ−ザ及び製造方法 |
-
1987
- 1987-03-18 JP JP62063401A patent/JP2740165B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63228794A (ja) | 1988-09-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |