JP2738181B2 - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置及び画像形成装置

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JP2738181B2
JP2738181B2 JP3235519A JP23551991A JP2738181B2 JP 2738181 B2 JP2738181 B2 JP 2738181B2 JP 3235519 A JP3235519 A JP 3235519A JP 23551991 A JP23551991 A JP 23551991A JP 2738181 B2 JP2738181 B2 JP 2738181B2
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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Conveying Record Carriers (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばワードプロセッ
サ・コンピュータ等の情報出力装置としての記録装置
(プリンタ)や、複写機・ファクシミリなどの画像形成
装置、その他の各種のシート導入使用機器等において、
印字部・画像形成部・露光部・加工部等のシート処理部
に対して、シート(枚葉紙・カット紙;印字用紙・転写
紙・感光紙・静電記録紙・印刷紙・OHPシート・封筒
・葉書・シート原稿など)をスキュー(斜行)を防止し
て給搬送するシート搬送装置に関する。また画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置の印字部などのシート処理部に
対して印字用紙などのシートを、スキューを防止して給
搬送する手段としては従来より様々方法が提案されてい
る。
【0003】その代表的なものはシートのたわみ反力を
利用してスキュー防止をするものでる。即ち、シート処
理部へシートを搬送する第1のシート搬送手段と、該第
1のシート搬送手段とシート処理部との間に設けた、圧
接ローラ対よりなる第2のシート搬送手段を有し、第1
のシート搬送手段の正駆動で搬送させたシートの先端を
回転停止状態にした第2のシート搬送手段の圧接ローラ
対の圧接部(ニップ部)に受け止めさせ、第1のシート
搬送手段はその後も正駆動を続行させることで第1のシ
ート搬送手段と第2のシート搬送手段との間にシートの
コシの強さに抗してシートの所定量のたわみ部(ループ
部)を形成させる。そうすると、シートが第1のシート
搬送手段からスキュー状態で給搬送されていても、上記
のシートのたわみ反力によりシート先端辺の全長部が第
2のシート搬送手段の圧接ローラ対圧接部の圧接線に対
して押圧されて圧接線に平行に揃えられる。次いで第2
のシート搬送手段の圧接ローラ対を正転駆動させること
で、シート先端部が圧接ローラ対圧接部にその圧接線に
平行に進入し、シートはスキューが除去された状態でシ
ート処理部に対して搬送されていく。
【0004】また第1と第2のシート搬送手段を次のよ
うに動作させるものもある。即ち第1と第2シート搬送
手段を正駆動させてシートを第1のシート搬送手段から
第2のシート搬送手段の圧接ローラ対の圧接部に正搬送
進入させ、該搬送シートの先端部が該圧接部を或る長さ
通過するまで第1と第2のシート搬送手段を正駆動させ
る。次いで第1のシート搬送手段の駆動は停止させ、第
2のシート搬送手段の圧接ローラ対は逆駆動に転換させ
シート先端部が該圧接ローラ対の圧接部を逆行して抜け
終るまでシートを逆搬送させる。
【0005】これにより、第1と第2のシート搬送手段
との間にシートのコシの強さに抗してシートの所定量の
たわみ部が形成され、シートが第1のシート搬送手段か
らスキュー状態で給搬送されていても前記の場合と同様
にシートのたわみ反力によりシート先端辺の全長部が第
2のシート搬送手段の圧接ローラ対の圧接部圧接線に対
して押圧されて圧接線に平行に揃えられる。次いで第2
のシート搬送手段の圧接ローラ対を再び正転駆動させる
ことでシート先端部が圧接ローラ対圧接部に圧接線に平
行に再進入し、シートはスキューが除去された状態でシ
ート処理部に対して搬送されていく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のスキュー防止方式のシート搬送装置は第1と第2
のシート搬送手段との間にシートを所定にたわませるた
めのスペースを大きくとる必要があった。このスペース
が少ないとシートが折れるなどの問題が発生する。その
ためそのスペースを大きくとる故、装置全体の小型化に
支障をきたしていた。
【0007】本発明は第1と第2のシート搬送手段との
間にシートたわみ部形成のためのスぺースを必要としな
いでシートのスキューを防止し搬送できるようにして、
装置小型化に際しての上記の障害を除去することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とするシート搬送装置である。
【0009】(1)シート処理部へシートを搬送する第
1のシート搬送手段と、該第1のシート搬送手段とシー
ト処理部との間に設けた、圧接ローラ対よりなる第2の
シート搬送手段と、該第1と第2のシート搬送手段の駆
動・駆動伝達手段と、該駆動・駆動伝達手段の制御手段
を有し、第1と第2のシート搬送手段を正駆動させてシ
ートを第1のシート搬送手段から第2のシート搬送手段
の圧接ローラ対の圧接部に正搬送進入させ、該搬送シー
トの先端部が該圧接部を通過して所定長さL出たら、第
1のシート搬送手段への駆動伝達は止め、第2のシート
搬送手段は逆駆動に転換させてシートを逆搬送させ、シ
ートが上記の所定長さL以上逆搬送されたら第2のシー
ト搬送手段の圧接ローラ対を正駆動に再転換させてシー
トを該圧接ローラ対の圧接部に再進入させてシート処理
部に向けて正搬送させるように、第1と第2のシート搬
送手段の駆動・駆動伝達手段を前記制御手段で制御さ
せ、シート逆搬送時に駆動伝達が止めらている第1のシ
ート搬送手段のシート押え力は第2のシート搬送手段で
逆搬送されるシートが第1のシート搬送手段に対して滑
り移動して第1と第2のシート搬送手段間で実質的にた
わみを生じることなく逆行可能な押え力に設定した、こ
とを特徴とするシート搬送装置。
【0010】(2)第2のシート搬送手段の圧接ローラ
対のシート搬送力をF1とし、第1のシート搬送手段が
シートを挟持搬送する回転駆動ローラとこれに圧接させ
た摩擦片であり、該ローラと摩擦片との圧接により生じ
るシートへの摩擦力をF2としたときF1>F2である
ことを特徴とする(1)記載のシート搬送装置。
【0011】(3)第1と第2のシート搬送手段の駆動
・駆動伝達手段の駆動源は共通であり、第1のシート搬
送手段への駆動力の伝達は、シート正搬送時に該第1の
シート搬送手段を選択的に正駆動するように行なわれる
ことを特徴とする(1)記載のシート搬送装置。
【0012】(4)第1のシート搬送手段に対する選択
的な正駆動力伝達はバネクラッチを用いて行なわれるこ
とを特徴とする(3)記載のシート搬送装置。
【0013】(5)画像形成部へシートを搬送する第1
のシート搬送手段と、該第1のシート搬送手段と画像形
成部との間に設けた、圧接ローラ対よりなる第2のシー
ト搬送手段と、該第1と第2のシート搬送手段の駆動・
駆動伝達手段と、該駆動・駆動伝達手段の制御手段を有
し、第1と第2のシート搬送手段を正駆動させてシート
を第1のシート搬送手段から第2のシート搬送手段の圧
接ローラ対の圧接部に正搬送進入させ、該搬送シートの
先端部が該圧接部を通過して所定長さL出たら、第1の
シート搬送手段への駆動伝達は止め、第2のシート搬送
手段は逆駆動に転換させてシートを逆搬送させ、シート
が上記の所定長さL以上逆搬送されたら第2のシート搬
送手段の圧接ローラ対を正駆動に再転換させてシートを
該圧接ローラ対の圧接部に再進入させて画像形成部に向
けて正搬送させるように、第1と第2のシート搬送手段
の駆動・駆動伝達手段を前記制御手段で制御させ、シー
ト逆搬送時に駆動伝達が止めらている第1のシート搬送
手段のシート押え力は第2のシート搬送手段で逆搬送さ
れるシートが第1のシート搬送手段に対して滑り移動し
て第1と第2のシート搬送手段間で実質的にたわみを生
じることなく逆行可能な押え力に設定した、ことを特徴
とする画像形成装置。
【0014】(6)画像形成部がインクジェット記録手
段であることを特徴とする(5)記載の画像記録装置。
【0015】
【作用】上記のシート搬送装置構成にすると、後述する
図13〜図15のスキュー防止(除去)原理のように、
第1と第2のシート搬送手段の間にシートのたわみ部分
を形成させることなくシートのスキュー防止ができる。
従って第1と第2のシート搬送手段との間にシートたわ
み部形成のための大きなスペースが必要なくなり、装置
の小型化を図ることが可能となる。
【0016】
【実施例】(1)記録装置の概略構成 図1は本発明に従うシート搬送装置を適用したシリアル
型記録装置の一例の要部の概略構成図である。
【0017】1はインクジェット記録ヘッド、2はこの
記録ヘッドを搭載させたキャリッジである。このキャリ
ッジ2がキャリッジ軸3に沿って紙面に垂直の主走査方
向に移動駆動されることにより記録ヘッド1が主走査移
動される。4は記録ヘッド1が吐出するインクを貯蔵す
るインクタンクであり、このタンク内のインクがインク
パイプ5を通して記録ヘッド1へ供給される。
【0018】10は記録ヘッド1により印字用紙に印字
記録を行う位置(印字部;シート処理部)を確定するペ
ーパーガイド(プラテン板)であり、記録ヘッド1はこ
のヘーパーガイド面に僅小な隙間を存して対向し、該ペ
ーパーガイドの面に沿って主走査移動する。
【0019】21は給紙スタッカであり、前下りの傾斜
姿勢に設けられ、バネ39により常時押し上げ付勢され
ている。この給紙スタッカ21上に被記録シートとして
の印字用紙22が積載セットされる。
【0020】17は第1のシート搬送手段としての半月
状の給紙ローラ、32は給紙ローラ軸であり、給紙ロー
ラ17はこの軸32に一体である。18はこの給紙ロー
ラ17を中にしてその両側部(図13参照)に給紙ロー
ラ軸32に遊嵌させて設けたアイドルコロである。この
アイドルコロ18の径は給紙ローラ17の径よりも少し
小さくしてある。
【0021】19は給紙ローラ17の下側に配設した摩
擦片(摩擦パッド)であり、バネ20により常時押し上
げ付勢されていて、アイドルコロ18の下面、または回
転駆動された半月状給紙ローラ17の円弧部下面に対し
て圧接する。
【0022】6・7は第2のシート搬送手段としての圧
接ローラ対である。下側の大径ローラが駆動ローラ(以
下、搬送ローラと記す)であり、上側の小径ローラが従
動ローラである。上側の従動ローラ7は保持部材13に
保持させ、この保持部材13をバネ14により下側の搬
送ローラ6側に回動付勢させることにより、従動ローラ
7を搬送ローラ6の上面に対して圧接させてある。
【0023】8・9は排紙ローラ対である。下側のロー
ラ8が駆動ローラであり、上側のローラ9が従動ローラ
である。上側の従動ローラ9は保持部材15に保持さ
せ、この保持部材15をバネ16により駆動ローラ8側
に回動付勢させることにより、従動ローラ9を駆動ロー
ラ8に対して圧接させてある。23は排紙スタッカであ
る。
【0024】11・12は第2のシート搬送手段として
の圧接ローラ対6・7の圧接部Nよりも印字用紙搬送方
向上流側において搬送印字用紙22の先端・後端の通過
を検知するセンサレバーとフォトセンサである。
【0025】(2)駆動・駆動伝達機構(図2〜図4) 図2は駆動系のギアトレインを示しており、24は駆動
源としてのパルスモータ(副走査駆動モータ)、25は
そのモータの出力軸に固着のモータギア、26は前述の
第2のシート搬送手段としての圧接ローラ対6・7の搬
送ローラ6の軸に固着した搬送ローラギア、31は前述
の第1のシート搬送手段としての給紙ローラ17の軸3
2に遊嵌した給紙ローラギア(クラッチギア)、28は
前述の排紙ローラ対8・9の駆動ローラ8の軸に固着し
た排紙ローラギアである。
【0026】モータギア25と搬送ローラギア26とを
噛合させ、搬送ローラギア26と給紙ローラギア31と
をアイドルギア29・30を介して噛合させ、搬送ロー
ラギア26と排紙ローラギア28とをアイドルギア27
を介して噛合させてある。
【0027】従って、モータ24の正転駆動によりモー
タギア25が正転駆動aされたときは、搬送ローラギア
26・給紙ローラギア31・排紙ローラギア28がそれ
ぞれ連動して正転駆動される。
【0028】これにより、給紙ローラ17は、後述する
バネクラッチ40がクラッチ−オン状態にあるときは用
紙送り出し方向(副走査方向)である正回転方向に駆動
される。また搬送ローラ6と排紙ローラ8も用紙送り出
し方向である正回転方向に駆動される。
【0029】図3・図4は給紙ローラ軸32に設けたバ
ネクラッチ40の側面図と図3の4−4線に沿う縦断面
図である。図3において31は給紙ローラギアであり、
前述したように給紙ローラ軸32に遊嵌させてある。3
3は給紙ローラギア31に対向させて給紙ローラ軸32
に嵌着したクラッチドラムであり、このクラッチドラム
33は空転防止ピン34により軸32回りの回転を阻止
させてある。33Aはクラッチドラム33に一体に設け
たカム部である。37・38はクラッチドラム33と給
紙ローラギア31のスラスト移動止め部材である。
【0030】36はクラッチドラム33側のバネ巻胴3
3aと給紙ローラギア31側のバネ巻胴31aの両者に
わたって外嵌させたコイル巻きのクラッチバネ、35は
そのクラッチバネ36に外嵌させたコントロールリング
である。クラッチバネ36のクラッチドラム33側の端
部は該クラッチドラム33に係止させてあり、給紙ロー
ラギア31側の端部はコントロールリング35に係止さ
せてある。
【0031】35Aはコントロールリング35に一体の
係止レバーである。41は該係止レバーに対する掛脱部
材で不図示の電磁ソレノイドで揺動される。
【0032】クラッチ−オフ時は掛脱部材41でコント
ロールリング35の係止レバー35Aが保持されていて
コントロールリング35の回転が阻止される。そのため
クラッチバネ36が給紙ローラギア31のバネ巻胴31
aに対して緩み状態に保持されて、給紙ローラギア31
が軸32上を空転する状態になり、該ギア31の回転力
は軸32へ伝達されず、従って給紙ローラ17はギア3
1が回転駆動されていても回転停止状態に保たれる。
【0033】クラッチーオン時は掛脱部材41がコント
ロールリング35の係止レバー35Aから逃がされるこ
とで該リング35の回転阻止が解除される。これにより
クラッチバネ36が給紙ローラギア31のバネ巻胴31
aに対して巻き付いて締まり、このクラッチバネ36を
介して給紙ローラギア31とクラッチドラム33とが一
体化状態となり、ギア31の回転力が軸32へ伝達され
て軸32がギア31と一体回転する。即ち給紙ローラ1
7が回転駆動される。
【0034】(3)制御及び動作(図5〜図11、図1
2、図13〜図16) a.図5は給紙待機時の装置の要部の状態図である。
【0035】この給紙待機時はモータ24(図2)はオ
フであり、バネクラッチ40はレバー35Aが掛脱部材
41で係止されていてクラッチ−オフである。
【0036】給紙ローラ17はその半月状の欠円部が下
向きの回転角位置状態にあり摩擦片19とは非接触であ
り、摩擦片19はアイドルコロ18の下面に対して圧接
している。
【0037】また給紙スタッカ21は、バネクラッチ4
0のクラッチドラム33と一体のカム33Aの作用によ
って持ち上げバネ39に抗して所定の休め位置に押し下
げ保持されて積載用紙22の先端辺側上面はアイドルコ
ロ18からも給紙ローラ17からも非接触の状態にあ
る。
【0038】b.この給紙待機において、給紙開始信号
が不図示の制御系に発信されると、バネクラッチ40の
レバー35Aの掛脱部材41による係止が解除されて、
クラッチ−オンの状態になる。またモータ24の正転駆
動がなされる(図12のステップ1〜3)。
【0039】これにより給紙ローラ17が正転を開始す
る。また搬送ローラ6と排紙ローラ8も正転を開始す
る。また給紙スタッカ21のカム33Aによる押し下げ
保持が解除されて給紙スタッカ21がバネ39により持
ち上げられ、積載用紙22の先端辺側の上面が正転の開
始された給紙ローラ17の円弧面に対して図6のように
圧接し、引き続く給紙ローラ17の回転により積載用紙
22の最上位の用紙がピックアップ搬送される。
【0040】c.ピックアップ搬送用紙は給紙ローラ1
7と摩擦片19との間に進入する。この場合、次位以下
の用紙が重送してもその次位以下の用紙は給紙ローラ1
7と摩擦片19の間を通ることが摩擦片19により阻止
され、最上位の用紙のみが1枚分離作用を受けて給紙ロ
ーラ17と摩擦片19との間を通って図7のように正搬
送されていく。
【0041】用紙の先端部が給紙ローラ17と摩擦片1
9との間に進入した後は給紙スタッカ21はクラッチド
ラム33のカム33Aの作用により再びバネ39に抗し
て所定の休め位置に押し下げ保持され、バネ39による
給紙ローラ17に対する用紙押しつけ力が解除される。
【0042】d.引続く給紙ローラ17の回転により用
紙22の正搬送がなされて用紙の先端が第2のシート搬
送手段としての搬送ローラ6と従動ローラ7の圧接部N
近傍に至ると、その用紙先端によりセンサレバー11が
蹴られて該レバー11が支軸11aを中心に時計方向に
回動してフォトセンサ12の光路から遮光フラグ11b
が逃げて光路が開放される(図8)。これによりセンサ
12がオンになり制御系に用紙先端のセンサ位置到達が
検知される(図12のステップ4)。その検知信号で制
御系のタイマ回路が起動される。
【0043】e.用紙は引続き正搬送され、その先端部
が正転駆動状態にある第2のシート搬送手段としての搬
送ローラ6と従動ローラ7との圧接部Nにスムーズに進
入して搬送ローラ6と従動ローラ7の圧接部を通過し、
ローラ6・7の圧接部Nから図9のように所定長さL送
り出された時点でタイマ回路がタイムアップする。即ち
タイマ回路の時限は前記センサ12による用紙先端の検
知時点から、用紙先端がローラ6・7の圧接部Nから所
定長さLだけ出るに要する時間に予め設定してある。
【0044】f.上記のタイマ回路のタイムアップ信号
によりモータ24(図2)が逆回転駆動に転換される。
【0045】この時点で搬送用紙22は第1のシート搬
送手段としての給紙ローラ17・摩擦片19と、第2の
シート搬送手段としての搬送ローラ6・従動ローラ7と
にまたがっている状態で存在している。
【0046】モータ24の逆回動駆動転換により、搬送
ローラギア26・給紙ローラギア31・排紙ローラギア
28が逆回転駆動され、搬送ローラ6・排紙ローラ8は
逆転駆動される。そして搬送ローラ6の逆回転駆動によ
り印字用紙22の逆搬送がなされる。
【0047】給紙ローラ17については、給紙ローラギ
ア31の逆回転駆動のためバネクラッチ40のクラッチ
バネ36は緩み、そのため給紙ローラギア31の逆回転
駆動力は給紙ローラ軸32には伝達されず、給紙ローラ
17は摩擦片19の圧接力のみによりその回転を保持さ
れるが、クラッチバネ36の緩み分は逆転可能な状態に
ある。
【0048】そして印字用紙22が逆回転駆動の搬送ロ
ーラ6により逆搬送されると、給紙ローラ17はクラッ
チバネ36の緩み分だけ、逆搬送印字用紙22との摩擦
力により逆回転し、それ以降は給紙ローラ17・摩擦片
19と搬送ローラ6・駆動ローラ7との間に用紙22が
たわむ空間がなく、かつ、給紙ローラ17と摩擦片19
の圧接により生じる用紙22への摩擦力F2は搬送ロー
ラ6と従動ローラ7との圧接により生じる用紙搬送力F
1より小さいため、用紙22は給紙ローラ17と摩擦片
19との間をスリップしながら逆行移動する。
【0049】モータ24の逆回転駆動は、前記のように
ローラ6・7の圧接部Nから所定長さLだけ出ている用
紙先端部が上記の用紙逆搬送によりその所定長さL以上
逆行移動するに足りる、予め設定の逆回転駆動パルス分
実行される(図9→図10、図12のステップ5・
6)。
【0050】この用紙逆搬送により用紙のスキュー防止
(除去)がなされる。これを図13〜15で説明する。
【0051】.図13は前述図9に対応する状態図で
ある。即ち、正搬送用紙22の先端部が第2のシート搬
送ローラ6と従動ローラ7の圧接部Nをスムーズに進入
して所定長さL送り出され、シート搬送ローラ6が正転
駆動から逆転駆動に転換される時点の状態図である。用
紙22は第1のシート搬送手段としての給紙ローラ17
から第2のシート搬送手段としてのシート搬送ローラ6
・従動ローラ7間へスキューして搬送された状態を示し
ている。用紙22がスキューしているので用紙先端辺の
一端側22aは他端側22bよりも先行してローラ6・
7の圧接部Nよりも突出している。
【0052】.この状態からシート搬送ローラ6が逆
回転駆動されることで用紙22は逆搬送される。この場
合、給紙ローラ17と摩擦片19の圧接による用紙22
への摩擦力F2は搬送ローラ6と従動ローラ7との圧接
により生じる用紙搬送力F1より小さいため、用紙22
は給紙ローラ17と摩擦片19との間をスリップしなが
らローラ17・摩擦片19とローラ6・7との間に用紙
たわみを生じることなく逆行移動する。この用紙の逆行
移動で斜行用紙22の先端片の他端側22bが先にロー
ラ6・7の圧接部Nを戻り抜け、この戻り抜けにより該
他端側22bは逆搬送力を受けなくなる。しかし用紙先
端辺の一端側22aは未だローラ6・7の圧接部Nを逆
行移動途中であり、そのために逆搬送用紙22は図14
のようにローラ6・7の圧接部圧接線に接している用紙
先端辺の他端側22bを中心に反時計方向Aへ旋回移動
する。そして用紙先端辺の一端側22aがローラ6・7
の圧接部Nを戻り抜けて逆搬送力を受けなくなるまで用
紙22の上記旋回移動Aがなわれる。
【0053】.用紙先端辺の一端側22aのローラ圧
接部Nの戻り抜けにより用紙の旋回移動Aが終了した時
点では用紙22は図15(図10に対応)のように用紙
先端辺の全長部がローラ6・7の圧接線Nに平行に揃え
られて当った状態に姿勢が修正、即ちスキュー除去され
た状態姿勢になる。
【0054】g.上記のように搬送ローラ6の所定パル
ス分の逆回転駆動が実行されることで用紙のスキュー除
去が行なわれると、モータ24は正転駆動に転じられ
る。このモータ24の正転駆動により搬送ローラ6が正
転駆動されて用紙22の先端辺がローラ6・7の圧接部
Nの圧接線に平行に再進入し用紙22はスキューのない
状態でシート処理部としての印字部1・10へ正搬送さ
れていく(図11・図16)。
【0055】モータ24の正転駆動により給紙ローラギ
ア31が正転し給紙ローラ17も正転駆動するが、ある
回転角正転すると円弧部が摩擦片19位置を通過し終っ
て用紙22とは非接触となるが、その後はアイドルコロ
18と摩擦片19との間に用紙22が挟まれた状態とな
り、アイドルコロ18は用紙22の正搬送に伴ない従動
回転する。
【0056】給紙ローラ17は次いで1回転を終了した
時点で、バネクラッチ40の係止レバー35Aと掛脱部
材41との再係合によるクラッチ−オフで回転停止状態
になる。
【0057】給紙ローラ17が回転停止しても用紙22
は搬送ローラ6の正転駆動により正搬送が続行され、給
紙ローラ17のアイドルコロ18は用紙22の後端が抜
けるまで正搬送用紙に従動して回転する。
【0058】本実施例においては本体装置がシリアル型
記録装置であるので、モータ24の再正転駆動による用
紙の再正搬送は用紙の先端が所定の印字位置に到達する
まで実行させてから一旦搬送を停止させる(図12のス
テップ7)。
【0059】h.その後、1印字行分ずつの間欠ピッチ
正搬送制御にて印字部1・10への用紙搬送がなされ
(図12のステップ8)、記録ヘッド1により該搬送用
紙22に対するシリアル方式での印字が順次に実行され
ていく。
【0060】i.印字部1・10を通過した用紙部分は
排紙ローラ8・9で排紙スタッカ23へ排出されていく
(図1)。
【0061】センサレバー11は正搬送用紙22の後端
通過で用紙22と非接触になり起立状態に回動復帰して
フォトセンサ12の光路が斜行フラグ11bにより遮断
され、用紙後端の通過が検知され、その信号が制御系へ
入力する。
【0062】j.1枚目の搬送用紙22に対する印字が
実行されて、それが排紙スタッカ23へ排出されると、
再びa〜iの制御・動作が繰り返えされて、2枚目・3
枚目・・・の用紙搬送・印字が実行される。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明に依れば、第1と第
2のシート搬送手段の間にシートのたわみ部分を形成さ
せることなくシートのスキュー防止ができる。従って第
1と第2のシート搬送手段との間にシートたわみ部形成
のための大きなスペースが必要なくなり、装置の小型化
を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従うシート搬送装置を適用したシリ
アル型記録装置の一例の要部の概略構成図
【図2】 駆動系のギアトレイン
【図3】 バネクラッチの側面図
【図4】 図3の4−4線に沿う縦断面図
【図5】 給紙動作過程図(その1、給紙待機時)
【図6】 給紙動作過程図(その2、給紙動作初期時)
【図7】 給紙動作過程図(その3)
【図8】 給紙動作過程図(その4)
【図9】 給紙動作過程図(その5)
【図10】 給紙動作過程図(その6、逆搬送時)
【図11】 給紙動作過程図(その7、再正搬送時)
【図12】 給紙動作のフローチャート
【図13】 スキュー防止過程説明図(その1)
【図14】 スキュー防止過程説明図(その2)
【図15】 スキュー防止過程説明図(その3)
【図16】 スキュー防止過程説明図(その4)
【符号の説明】
18・19 給紙ローラと摩擦片(第1のシート搬送
手段) 6・7 搬送ローラと従動ローラ(第2のシート
搬送手段) 1・10 記録ヘッドとプラテン板(シート処理部
としての印字部) 24 正逆転パルスモータ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート処理部へシートを搬送する第1
    のシート搬送手段と、 該第1のシート搬送手段とシート処理部との間に設け
    た、圧接ローラ対よりなる第2のシート搬送手段と、 該第1と第2のシート搬送手段の駆動・駆動伝達手段
    と、 該駆動・駆動伝達手段の制御手段を有し、第1と第2の
    シート搬送手段を正駆動させてシートを第1のシート搬
    送手段から第2のシート搬送手段の圧接ローラ対の圧接
    部に正搬送進入させ、該搬送シートの先端部が該圧接部
    を通過して所定長さL出たら、第1のシート搬送手段へ
    の駆動伝達は止め、第2のシート搬送手段は逆駆動に転
    換させてシートを逆搬送させ、シートが上記の所定長さ
    L以上逆搬送されたら第2のシート搬送手段の圧接ロー
    ラ対を正駆動に再転換させてシートを該圧接ローラ対の
    圧接部に再進入させてシート処理部に向けて正搬送させ
    るように、第1と第2のシート搬送手段の駆動・駆動伝
    達手段を前記制御手段で制御させ、 シート逆搬送時に駆動伝達が止めらている第1のシート
    搬送手段のシート押え力は第2のシート搬送手段で逆搬
    送されるシートが第1のシート搬送手段に対して滑り移
    動して第1と第2のシート搬送手段間で実質的にたわみ
    を生じることなく逆行可能な押え力に設定した、 ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 【請求項2】 第2のシート搬送手段の圧接ローラ対の
    シート搬送力をF1とし、第1のシート搬送手段がシー
    トを挟持搬送する回転駆動ローラとこれに圧接させた摩
    擦片であり、該ローラと摩擦片との圧接により生じるシ
    ートへの摩擦力をF2としたときF1>F2であること
    を特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
  3. 【請求項3】 第1と第2のシート搬送手段の駆動・駆
    動伝達手段の駆動源は共通であり、第1のシート搬送手
    段への駆動力の伝達は、シート正搬送時に該第1のシー
    ト搬送手段を選択的に正駆動するように行なわれること
    を特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
  4. 【請求項4】 第1のシート搬送手段に対する選択的な
    正駆動力伝達はバネクラッチを用いて行なわれることを
    特徴とする請求項3記載のシート搬送装置。
  5. 【請求項5】 画像形成部へシートを搬送する第1のシ
    ート搬送手段と、 該第1のシート搬送手段と画像形成部との間に設けた、
    圧接ローラ対よりなる第2のシート搬送手段と、 該第1と第2のシート搬送手段の駆動・駆動伝達手段
    と、 該駆動・駆動伝達手段の制御手段を有し、第1と第2の
    シート搬送手段を正駆動させてシートを第1のシート搬
    送手段から第2のシート搬送手段の圧接ローラ対の圧接
    部に正搬送進入させ、該搬送シートの先端部が該圧接部
    を通過して所定長さL出たら、第1のシート搬送手段へ
    の駆動伝達は止め、第2のシート搬送手段は逆駆動に転
    換させてシートを逆搬送させ、シートが上記の所定長さ
    L以上逆搬送されたら第2のシート搬送手段の圧接ロー
    ラ対を正駆動に再転換させてシートを該圧接ローラ対の
    圧接部に再進入させて画像形成部に向けて正搬送させる
    ように、第1と第2のシート搬送手段の駆動・駆動伝達
    手段を前記制御手段で制御させ、 シート逆搬送時に駆動伝達が止めらている第1のシート
    搬送手段のシート押え力は第2のシート搬送手段で逆搬
    送されるシートが第1のシート搬送手段に対して滑り移
    動して第1と第2のシート搬送手段間で実質的にたわみ
    を生じることなく逆行可能な押え力に設定した、 ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 画像形成部がインクジェット記録手段で
    あることを特徴とする請求項5記載の画像記録装置。
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