JP2737417B2 - 電源回路 - Google Patents

電源回路

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JP2737417B2 JP3266491A JP3266491A JP2737417B2 JP 2737417 B2 JP2737417 B2 JP 2737417B2 JP 3266491 A JP3266491 A JP 3266491A JP 3266491 A JP3266491 A JP 3266491A JP 2737417 B2 JP2737417 B2 JP 2737417B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機器の電子回路が商用電
源と絶縁されずに使用される電子回路の電源回路全般に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年家庭電化機器には、能動素子を含む
電子回路を搭載するものが一般化してきている。無線関
係の電子回路においては、商用電源とは絶縁された2次
回路を構成するものがほとんどであるが、商用電源との
絶縁を行わない電子回路を有する家庭電化機器も多くあ
る。電子回路が機器に搭載される場合、その構成は、電
子回路と、この電子回路に電力を供給する電源回路から
成るのが一般的である。 以下図3に基づいて従来の電
源回路の一例について説明する。1は商用電源、11は
商用電源1に接続されているオートトランス、12は整
流器、13はコンデンサー、14は電源の負荷で、電子
回路よりなる。
【0003】以上の構成で、商用電源1の交流電圧はオ
ートトランス11によって適当にステップダウンされ、
整流器12で整流され、その後コンデンサー13で平滑
されて直流電圧に変換される。この直流電圧はオートト
ランス11の端子出力の電圧によって決定される。
【0004】また図4は別の従来例を示しており、前記
オートトランスの代わりに抵抗器15を使用している。
【0005】以下その動作を説明する。商用電源1の電
圧は、抵抗器15を通って整流器12で整流され、コン
デンサー13で平滑され直流電圧に変換される。この直
流電圧は、抵抗器15の抵抗値によって決定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図3によ
る方法では、トランスを使用しているため、コストが高
い、コストが下がりにくい、重たい、大きい、効率が悪
い、発熱が多い等の問題がある。また図4の方法におい
ては抵抗器15で電圧を降下させているため、効率が悪
い、抵抗による発熱が大きい、大きな電流を取り出すこ
とができない等の問題がある。
【0007】本発明はこのような従来の方法が有してい
る課題を解決しようとするものであって、トランスを使
用しない簡単な構成で商用電源を直流に変換することが
できる電源装置を提供することを第一の目的としてい
る。また前記第一の目的に関連し、電子機器としてのノ
イズ規格に容易に適合することが可能な電源装置を提供
することを第二の目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、商用交流電源に接続された
整流回路と、整流回路の後ろに設けたスイッチ回路と、
前記商用交流電源の電圧の変動に影響されない導通角制
御手段と、基準電圧発生回路と、前記基準電圧発生回路
の出力と導通角制御手段の出力とを混合する混合制御回
路と、前記混合制御回路の出力を受け前記スイッチ回路
をオンオフするスイッチ制御回路と、コンデンサーから
なる電源回路とするものである。
【0009】また第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、前記本発明の第一の手段の構成に加え、
通電ラインに電流制限回路を備えた電源回路とするもの
である。
【0010】
【作用】本発明の第一の手段は、商用電源の電圧変動が
あっても導通角を一定とするように制御する導通角制御
手段の出力と、基準電圧発生回路の出力電圧を混合し
て、通電期間が前記混合電圧以下となるようにして、こ
の通電期間中はコンデンサーに充電すると共に負荷に電
力を供給し、また非通電時にはコンデンサーへの充電を
停止し、負荷への電力の供給はコンデンサーから行うよ
うにするものである。
【0011】本発明の第二の手段は、前記本発明の第一
の手段の構成の通電ラインに電流制限回路を付加したも
のであり、一定値以下に制限された電流でコンデンサー
に対する充電と、負荷への電流供給を行うものである。
従って、発生するノイズ量を低減でき、より厳しい各種
電子機器のノイズ規格に容易に適合することが可能な電
源回路とすることができるものである。また電流値が制
限されることにより、使用する部品も電流定格の小さい
ものとでき、小型で安価な電源回路とすることも可能で
ある。
【0012】
【実施例】以下本発明の第一の手段の実施例の電源回路
について、図1に基づいて説明する。1は商用電源であ
り、2は商用電源1の電圧を整流する整流回路である。
また3はコンデンサー4の充電と外部回路への電力の供
給をオンオフするスイッチ回路であり、電子回路である
負荷9への通電はコンデンサー4の両端から行ってい
る。5は導通角制御手段であり、本実施例では整流回路
1を通過した後の商用電源のピーク電圧に比例したピー
ク比例電圧を出力するピーク比例電圧回路を使用してい
る。6は一定電圧を作成する基準電圧発生回路である。
導通角制御手段5と基準電圧発生回路6の出力は、次段
に接続されている混合制御回路7に出力される。混合制
御回路7では、前記ピーク比例電圧と基準電圧とを混合
した信号電圧を作成しスイッチ制御回路8に出力してい
る。スイッチ制御回路8は本実施例ではコンパレータで
構成しており、この信号電圧と整流回路2で整流された
後の商用電源の電圧を比較し、商用電源電圧が信号電圧
より低いときにはスイッチ回路3を短絡し、商用電源電
圧が信号電圧より高くなるとスイッチ回路3を開放する
ように作用する。
【0013】以下本実施例の動作を説明する。導通角制
御手段5は、整流回路2を通過した後の商用電源のピー
ク電圧に比例した電圧を出力している。つまり電源の電
圧変動の結果、商用電源のピーク値が変動した場合、こ
の導通角制御手段5の出力は前記ピーク電圧に比例した
電圧となるものである。換言すれば、この電圧の導通角
は電圧変動の影響を受けることなく一定である。また基
準電圧発生回路6は、一定の大きさの基準電圧を作成し
ている。混合制御回路7は、前記両電圧を受けて両者を
ある混合比で混合した電圧を作成し、スイッチ制御回路
8に出力している。スイッチ制御回路8は、この電圧と
整流回路2で整流された後の商用電源の電圧を比較し、
商用電源の電圧が低いときにはスイッチ回路3を短絡し
ており、商用電源の電圧が高くなるとスイッチ回路3を
開放する。
【0014】このスイッチ制御回路8の作用を、商用電
源の電圧の動きにしたがって以下に説明する。整流後の
電圧が0ボルトから上昇していく期間では、この電圧が
混合制御回路7で得られる電圧よりも低い間は、スイッ
チ回路3は短絡され、商用電力はコンデンサー4に充電
されると共に負荷9にも供給される。商用電源の電圧が
上昇し、整流回路2による整流後の電圧が混合制御回路
7の電圧を超えると、スイッチ制御回路3は開放され、
コンデンサー4及び負荷9への電力供給は停止される。
商用電源1の電圧がピーク電圧を超えて降下し、混合制
御回路7の電圧以下になると、スイッチ回路3は再び短
絡され商用電源の電力はコンデンサー4及び負荷7に供
給される。
【0015】次に導通角制御手段5の出力電圧と基準電
圧発生回路6の出力電圧の両者を混合した電圧で制御す
ることの優れた点を説明する。いま仮に基準電圧発生回
路6で得た基準電圧のみでスイッチ回路3を制御する場
合を考えてみる。この場合は商用電源1の交流電圧が変
動したとき、例えば上昇したときは、整流回路2を通過
した後の整流電圧が基準電圧で得られる一定電圧に到達
するまでの期間しかスイッチ回路3を経由して商用電力
を供給しない。つまり通電時間が減少し、換言すれば導
通角が低下するため、コンデンサー4及び負荷9への供
給電力が減少するもので出力電圧は低下する。逆に商用
電源1が減少すると導通角が増し、スイッチ回路3を経
由する供給電力が増加し、出力電圧が必要以上に上昇す
る。
【0016】また導通角制御だけを実施した場合には、
以下のようになる。商用電源の電圧が上昇した場合は、
導通角は一定であるが通電を制御する電圧が商用電源の
上昇分に比例して高くなっており、出力に供給する電力
は増加し、出力電圧は上昇する。また商用電源が減少し
た場合は、同様に導通角は一定であるが通電を制御する
電圧が低下しているため、出力に供給される電力は低下
し、出力電圧も低下する。すなわち基準電圧制御と導通
角一定制御では出力へ供給する電力が、商用電源の変動
に対し逆の変動を行う。
【0017】本実施例は前記2つの制御方式を混合した
もので、電源電圧の変動に対し出力電力、すなわち出力
電圧が変動しない制御回路を構成することができる。ま
た本実施例では、従来例で説明したようなトランスや大
きな抵抗を使用していない。つまり、簡単な構成で交流
電圧を直流電圧に変換することができる電源回路とする
ことができるものである。
【0018】次に本発明の第二の手段の実施例につい
て、図2に基づいて説明する。本実施例は前記実施例の
構成に、電流制限回路10を付加したものである。他は
前記実施例と同様であり説明を省略する。
【0019】以上のように構成された電源回路に於いて
以下その動作を説明する。本実施例では、スイッチ回路
3を流れる電流は電流制限回路10で制限される電流値
以下となる。すなわち本実施例によれば、スイッチ回路
3がスイッチング動作を行う場合に発生するノイズの大
きさが電流制限回路10で制限されるものである。つま
り本実施例の電源回路を使用することによって、機器と
して定められたノイズ規格に容易に適合することが可能
となるものである。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明の第一の手段によれ
ば、商用電源に接続された整流回路と、整流回路の後に
設けたスイッチ回路と、前記商用電源の電圧の変動に影
響されない導通角制御手段と、基準電圧発生回路と、前
記基準電圧発生回路の出力と導通角制御手段の出力とを
混合する混合制御回路と、前記混合制御回路の出力を受
け前記スイッチ回路をオンオフするスイッチ制御回路
と、コンデンサーからなる電源回路としたものであり、
トランスを使用する必要がなく、小型軽量で発熱の少な
い電源回路を実現できるものである。
【0021】また本発明の第二の手段によれば、本発明
の第一の手段の構成に加え、通電ラインに電流制限回路
を備えた構成として、各種電子機器のノイズ規格に適合
した小型軽量で、発熱の少ない電源回路を得ることが可
能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の手段の電源回路の実施例を示す
ブロック図
【図2】本発明の第二の手段の電源回路の実施例を示す
ブロック図
【図3】従来の電源回路を示すブロック図
【図4】従来の別の電源回路を示すブロック図
【符号の説明】
1 商用電源 2 整流回路 3 スイッチ回路 4 コンデンサー 5 導通角制御手段 6 基準電圧発生回路 7 混合制御回路 8 スイッチ制御回路 10 電流制限回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用交流電源に接続された整流回路と、
    整流回路の後ろに設けたスイッチ回路と、前記商用交流
    電源の電圧の変動に影響されない導通角制御手段と、基
    準電圧発生回路と、前記基準電圧発生回路の出力と導通
    角制御手段の出力とを混合する混合制御回路と、前記混
    合制御回路の出力を受け前記スイッチ回路をオンオフす
    るスイッチ制御回路と、コンデンサーからなる電源回
    路。
  2. 【請求項2】 通電ラインに電流制限回路を備えた請求
    項1記載の電源回路。
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