JP2736177B2 - 排熱回収熱交換装置 - Google Patents

排熱回収熱交換装置

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JP2736177B2
JP2736177B2 JP3046783A JP4678391A JP2736177B2 JP 2736177 B2 JP2736177 B2 JP 2736177B2 JP 3046783 A JP3046783 A JP 3046783A JP 4678391 A JP4678391 A JP 4678391A JP 2736177 B2 JP2736177 B2 JP 2736177B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排熱回収熱交換装置に係
り、特に一端が固定され他端が摺動可能に支持されたヘ
ッダ支持梁の上面にヘッダ支持部材を介して下部ヘッダ
を載置し、ヘッダ支持部材がヘッダ支持梁の上面で長手
方向とこれに直交する方向に摺動できるようにすること
により、熱によるヘッダの応力を吸収するようにした排
熱回収熱交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にガスタービン等の排ガスを熱源と
して、蒸気タービン用の駆動蒸気や、プロセス用の蒸気
を発生する排熱回収熱交換装置は、ケーシングの内部に
多数の伝熱管を有し、これら伝熱管は上下にヘッダに連
通し、伝熱管パネルを形成している。伝熱管パネルの下
部ヘッダは供水管を介して降水管等の接続配管に接続さ
れている。運転時の温度上昇によって上記下部ヘッダと
その接続配管はそれぞれ長手方向に熱膨張する。従来弾
性的な支持部材によって上記伝熱管の荷重を支持すると
共に、この支持部材の弾性変形によって前記下部ヘッダ
の熱膨張を吸収し、接続配管の熱膨張に対しては接続配
管自体の弾性変形によってこれを吸収する排熱回収熱交
換装置が知られている(特開昭60−26201号公報
参照)。
【0003】図10および図11は上記従来の排熱回収
熱交換装置を示している。排ガスGの流動方向に直角に
配列された伝熱管30は、上下端においてそれぞれ上部
ヘッダ31と下部ヘッダ32とに連通している。この伝
熱管30と上部ヘッダ31と下部ヘッダ32とは、排熱
回収熱交換装置のケーシング33の内部に配置されてい
る。前記下部ヘッダ32は図11に示すように、下面に
おいて排ガスGと平行に配置された接続配管34に連通
している。この下部ヘッダ32は複数のヘッダ支持部材
35を介してケーシング33に固定されている。この従
来の排熱回収熱交換装置においては、ヘッダ支持部材3
5の弾性によって温度の上昇に伴う熱による移動量を吸
収している。図10に示すように、下部ヘッダ32は熱
によって長手方向に膨張し、各ヘッダ支持部材35の固
定点は方向A,A´に移動する。この下部ヘッダ32の
固定点の移動によって、ヘッダ支持部材35は図中に示
すM,M´方向に撓む。また、排ガスGの熱によって接
続配管34はその軸方向に伸びるが、接続配管34自体
の撓みによってこの熱膨張を吸収している。一方、伝熱
管の荷重が大きく、かつ、運転温度が高温な排熱回収熱
交換装置に使用できるように、伝熱管とヘッダとを支持
枠によって間接的に支持し、ケーシングと支持枠との熱
膨張差は支持枠の下部に取り付けられた支持金物とケー
シングとの間の滑りで吸収し、下部ヘッダと支持枠との
熱膨張差は下部ヘッダの支持部材と支持枠との間の滑り
によって吸収するようにした排熱回収熱交換装置のヘッ
ダ支持装置が提案されている(特開昭59−74497
号公報参照)。
【0004】図12において、伝熱管36は上下端にお
いて、それぞれ上部ヘッダ37と下部ヘッダ38とに連
通している。下部ヘッダ38の下面にはヘッダ支持部材
39が溶接されており、格子状あるいはパネル状に形成
された支持枠40の上面に摺動可能に載置されている。
この支持枠40は下面の中心部に一つの固定用脚部41
を有し、この固定用脚部41はケーシング42に設けら
れた金物によって水平方向の移動を制限されている。ま
た、支持枠40の下面の周縁部には複数の支持金物43
が溶接され、この支持金物43はケーシング42の上面
に載置され、伝熱管36の荷重を支持している。このヘ
ッダ支持装置を有する排熱回収熱交換装置においては、
温度が上昇するのに伴って支持枠40は固定用脚部41
を起点として排ガスの流動方向とこれに直角な方向とに
伸びる。伝熱管36の下部ヘッダ38も温度の上昇に伴
って、軸方向に伸びる。前記ケーシング42と支持枠4
0との熱膨張差は支持金物43とケーシング42との間
の滑りで吸収され、下部ヘッダ38と支持枠40との熱
膨張差は下部ヘッダ38のヘッダ支持部材39と支持枠
40との間の滑りによって吸収される。下部ヘッダ38
とケーシング42とは直接固定されていないので、下部
ヘッダ38の熱膨張によってケーシング42或いは下部
ヘッダ38自体に大きな力が働くことはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記伝
熱管の下部ヘッダを弾性的な支持部材によってケーシン
グから直接支持するようにした従来の排熱回収熱交換装
置では、大型かつ高温の排熱回収熱交換装置には適用で
きない。すなわち、排熱回収熱交換装置の大型化によっ
て、伝熱管の荷重は著しく大きくなり、この伝熱管の荷
重を安定的に支えるために剛性の高い支持部材が要求さ
れる。また、排熱回収熱交換装置の運転温度が高温にな
ることにより、下部ヘッダの熱膨張による伸びは大き
く、これを支持部材の弾性によって完全に吸収すること
ができない。これらのことにより、下部ヘッダとヘッダ
支持部材との溶接部が破損する問題があった。一方、上
記の伝熱管とヘッダとを支持枠によって間接的に支持す
る従来の排熱回収熱交換装置では、支持枠が伝熱管の荷
重を支持しつつ、熱によって中心部の固定用脚部を起点
として排ガスの流動方向とこれに直交する方向とに熱膨
張しなければならず、安定的に下部ヘッダを支持するこ
とができない。さらにこの従来技術では、地震等により
伝熱管に水平荷重が生じたときは、水平荷重をすべて前
記支持枠の固定用脚部で受けることになる。支持枠の固
定用脚部と水平方向の移動を制限するケーシングの金物
との間には通常僅かな隙間があり、この隙間によって伝
熱管が地震時に支持枠と共に揺動し、安定して支持でき
ないという問題があった。そこで本発明が解決しようと
する課題は、温度上昇によるヘッダとその支持部材との
熱膨脹差を安定的に吸収し、かつ、ヘッダに加わる水平
方向の荷重に対してヘッダ及び伝熱管を安定的に支持で
きる排熱回収熱交換装置のヘッダ支持装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1に係る排熱回収熱交換装置は、多数の
伝熱管の上下端をそれぞれ上部ヘッダと下部ヘッダとに
連通させて伝熱管パネルを形成し、この伝熱管パネルを
排ガスの流動方向に対して直交するようにケーシング内
に多数配置した排熱回収熱交換装置において、 垂直管部
と水平管部とからなる降水管の前記垂直管部の下端を前
記ケーシングに固着すると共に、排ガスの流動方向と直
交する方向に設けた供水管により前記水平管部を前記下
部ヘッダに連通させ、 これら下部ヘッダの下位に少なく
とも一対のヘッダ支持梁を排ガスの流動方向とほぼ平行
に設置し、このヘッダ支持梁の一端を前記ケーシングの
底板に対して固定側支持台を介して固着すると共に、他
端を摺動側支持台を介して前記ヘッダ支持梁の長手方向
に滑動可能に支持し、 前記下部ヘッダの下面にヘッダ支
持部材を固着し、このヘッダ支持部材の下端面を前記ヘ
ッダ支持梁の上面に当接させ、 前記ヘッダ支持梁の固定
支点から前記ヘッダ支持部材までの水平方向の距離と、
前記降水管の垂直管部の固定支点から前記ヘッダ支持部
材までの水平方向の距離を、前記降水管の水平管部と前
記ヘッダ支持梁とに生じる熱膨張による長手方向の伸縮
量がほぼ等しくなるように設定した、ことを特徴とする
ものである。 本願請求項2に係る排熱回収熱交換装置
は、上記請求項1の排熱回収熱交換装置において、 前記
一対のヘッダ支持梁の間に、一端がそれぞれ異なる側の
前記ヘッダ支持梁に固着され、他端がそれぞれ固着端側
の前記ヘッダ支持梁に対向する前記ヘッダ支持梁に長手
方向に伸縮可能に連結された一対の第一捩れ防止部材を
設けたことを特徴とするものである。 本願請求項3に係
る排熱回収熱交換装置は、上記請求項1の排熱回収熱交
換装置において、 前記一対のヘッダ支持梁からほぼ等し
い距離の位置に、前記ヘッダ支持梁と平行に捩れ防止用
中央梁を配設し、前記下部ヘッダのほぼ中心部分の下面
に係合部を固着し、この係合部材を前記捩れ防止用中央
梁と係合させ、前記各ヘッダ支持梁と前記捩れ防止用中
央梁との間に、一端が前記ヘッダ支持梁に固着され、他
端が前記捩れ防止用中央梁に長手方向に伸縮可能に連結
された第二の捩れ防止部材を設けたことを特徴とするも
のである。
【0007】
【作用】本願請求項1に係る排熱回収熱交換装置は、降
水管の垂直管部の下端をケーシング底板に固定し、降水
管の水平管部先端部を供水管を介して下部ヘッダに接続
し、その下部ヘッダにヘッダ支持部材を取り付け、ヘッ
ダ支持部材を一端がケーシング底板に固定されたヘッダ
支持梁上に載置する構成となっている。さらに、降水管
の垂直管部の固定支点から下部ヘッダのヘッダ支持部材
までの距離とヘッダ支持梁の固定支点から下部ヘッダの
支持点までの距離を、降水管の熱膨張による伸縮量とヘ
ッダ支持梁の熱膨張による伸縮量が等しくなるように設
定している。 上記構成の排熱回収熱交換装置において、
運転中や起動や停止時に温度が上昇・下降して降水管と
ヘッダ支持梁がそれぞれ異なる温度に上昇・下降し、そ
れぞれ異なる長さ伸縮する。ところが、降水管の熱膨張
による伸縮量とヘッダ支持梁の熱膨張による伸縮量が等
しくなるように、降水管の垂直管部の固定支点から下部
ヘッダのヘッダ支持部材までの距離とヘッダ支持梁の固
定支点から下部ヘッダの支持点までの距離を設定してい
ることにより、下部ヘッダのヘッダ支持部材とそれを支
持するヘッダ支持梁の支持点が等しい距離移動すること
になる。これにより、下部ヘッダのヘッダ支持部材とヘ
ッダ支持梁の支持点がずれることがないために、降水管
にずれによる拘束が生じることがない。すなわち、降水
管やその接続配管に熱応力が発生することがない。 本願
請求項2に係る排熱回収熱交換装置は、捩れ防止部材を
設け、捩れ防止部材の伸縮自由端の移動の制限してい
る。これにより、一方のヘッダ支持梁に捩りモーメント
が働いた時に、捩れ防止部材の伸縮自由端が他方のヘッ
ダ支持梁によ って拘束され、その拘束反力によって捩り
モーメントに釣り合うモーメントを発生し、ヘッダ支持
梁の捩れを防止することができる。 本願請求項3に係る
排熱回収熱交換装置は、下部ヘッダは係合部材を起点と
して両側に伸びている。さらに、ヘッダ支持梁は捩れ防
止部材を備えて捩れ防止部材伸縮自由端の移動を捩れ防
止用中央梁によって制限している。これにより、下部ヘ
ッダは中央点を基点として両端に伸縮する。また、ヘッ
ダ支持梁は捩れ防止部材によって捩りモーメントを打ち
消すことができる。
【0008】
【実施例】以下図1乃至図9を参照して本発明の実施例
を説明する。本発明の要部は下部ヘッダの支持装置にあ
るが、その具体的な構成の説明に先立ってまず排熱回収
熱交換装置の構造を図2及び図3を参照して説明する。
図2及び図3は複数の伝熱管パネルと一つの蒸気ドラム
とを有する排熱回収熱交換装置の一部を示している。排
熱回収熱交換装置1のケイーシング2の内部に複数の伝
熱管パネル3が排ガスGの流動方向に対して直角方向に
配列されている。各伝熱管パネル3は多数の伝熱管4を
有し、伝熱管4の上端は上部ヘッダ5に連通し、下端が
下部ヘッダ6に連通している。ケーシング2の天壁の上
面には、蒸気ドラム7が設置されている。上部ヘッダ5
と蒸気ドラム7とは複数の上昇管8によって連通されて
いる。蒸気ドラム7の下面には複数の降水管9が接続さ
れ、各降水管9は蒸気ドラム7から下方に垂直に延長す
る垂直管部10と、この垂直管部10の下端に直結さ
れ、排ガスGの上流方向に水平に延長する水平管部11
とからなっている。さらに各水平管部11は供水管12
を介して伝熱管パネル3の下部ヘッダ6と連通してい
る。また、ケーシング2の内部には、図2に示すよう
に、伝熱管4を横切って水平方向に一対の仕切板13が
設けられ、排ガスGが偏って降水管9の水平管部11に
集中して流れないよう構成している。
【0009】図1は本発明の要部である伝熱管パネル3
のの支持装置を拡大して示している。ケーシング2は底
面にケーシング底板14を有し、このケーシング底板1
4の上面は複数の層からなる断熱材15によって覆われ
ている。ケーシング底板14の上面には、複数の支持台
16が立設されている。この支持台16の上面には排ガ
スGの流動方向と平行に、一対のヘッダ支持梁17が設
置されている。各ヘッダ支持梁17は、一端が一つの固
定側支持台16aの上面に溶接固着され、他端は他の摺
動側支持台16bの上に、例えばボルトと長孔との組合
せ等により、長手方向に摺動可能に支持されている。伝
熱管4の下部ヘッダ6の各々はヘッダ支持部材18を介
してヘッダ支持梁17によって支持されている。すなわ
ち、各下部ヘッダ6を下方から支える部分には、ヘッダ
支持部材18が溶接され、このヘッダ支持部材18はヘ
ッダ支持梁17の上面に摺動自在に支持されている。一
方、降水管9の垂直管部10の下端は、降水管固定部材
19を介してケーシング底板14に対して固着されてい
る。さらに降水管9の水平管部11は、先端部に設けら
れたキー20aと係合板20bとからなる降水管ガイド
20により、軸方向に熱によって伸縮できると共に、軸
と直角な方向に移動できないように構成されている。上
記固定側支持台16aとヘッダ支持部材17と降水管固
定部材19との位置関係を図2を用いて説明する。図中
に示すように、排ガスの流動方向の最も上流側に位置す
るヘッダ支持部材18と降水管固定部材19との距離を
d1とし、ヘッダ支持梁17の固定側支持台16aとヘ
ッダ支持部材18との間の水平方向の中心間距離をd2
とする。また、運転中の降水管9の水平管部11の温度
上昇をΔT1とし、ヘッダ支持梁17の温度上昇をΔT
2とする。降水管9の水平管部11は運転中に、前記距
離d1と温度上昇ΔT1と熱膨張係数に対応する距離Δ
d1だけ熱膨張する。一方、固定側支持台16aとヘッ
ダ支持部材18との間のヘッダ支持梁17は運転中に、
距離d2と温度上昇ΔT2と熱膨張係数に対応する距離
Δd2だけ移動する。この実施例においては、上記水
平管部11の熱膨張量Δd1とヘッダ支持梁17の熱膨
張量Δd2とが、固定点を起点として排ガスの流動方向
に対して同一方向に同一距離となるように構成されてい
る。上記構成に基づいて、この実施例の作用について以
下に説明する。運転時においては、伝熱管4と、蒸気ド
ラム7と、降水管9と、上部ヘッダ5と、下部ヘッダ6
との内部には水が満たされ、排ガスGは図中に示すよう
に、伝熱管4を横切って流れ、この間に熱交換を行い、
伝熱管4の内部の水を加熱する。伝熱管4内の水は加熱
されることによって上昇し、上昇管8を通って蒸気ドラ
ム7に流入し、また蒸気ドラム7内の低温の水は垂直管
部10を通って流出し、水平管部11と供水管12とを
通って下部ヘッダ6を介して伝熱管4に供給される。こ
のようにして水は伝熱管4と蒸気ドラム7との間で自然
循環し、徐々に加熱され、蒸気ドラム7の内部で蒸気S
を発生する。上記のようにして蒸気Sを発生する間に、
降水管9の水平管部11とヘッダ支持梁17も高温の排
ガスGが接触する。この排ガスGとの接触によって降水
管9の水平管部11とヘッダ支持梁17とはそれぞれの
温度に加熱される。降水管9の水平管部11は基端が降
水管固定部材19によって固定されているので、降水管
固定部材19を起点として軸方向に熱膨張する。これに
よって供水管12を介して降水管9の水平管部11と連
結された下部ヘッダ6の下面に固着されたヘッダ支持部
材18は、排ガスGの上流方向に前記距離Δd1だけ移
動する。一方、ヘッダ支持梁17は加熱され、固定側支
持台16aを起点として熱膨張する。固定側支持台16
aとヘッダ支持部材18との間のヘッダ支持梁17は前
記距離Δd2だけ熱膨張する。固定側支持台16aとヘ
ッダ支持部材18と降水管固定部材19との位置関係
は、上記距離Δd1と距離Δd2とが固定点を起点とし
て排ガスの流動方向に対して同一方向にほぼ等しくなる
ように設定されているので、降水管9と下部ヘッダ6等
に熱による応力を生じることがない。さらに、ヘッダ支
持部材18がヘッダ支持梁17の上面で摺動することが
ないので、下部ヘッダ6を安定的に支持することができ
る。下部ヘッダ10の熱による軸方向の伸びに対して
は、図1より明らかなように、降水管9の水平管部11
が降水管ガイド20によって横方向に移動を制限されて
いるので、下部ヘッダ6は中心から両端方向に均等に伸
びる。下部ヘッダ6を支持するヘッダ支持部材18はヘ
ッダ支持梁17の上面と摺動可能であるので、下部ヘッ
ダ6と伝熱管4との間のに熱による応力を生じることが
ない。このようなヘッダ支持装置を有することにより、
排熱回収熱交換装置1は熱による応力を吸収すると共
に、例えば地震等によって伝熱管4が水平方向の荷重を
受けるときは、降水管9の垂直管部の下端がケーシング
底板14に溶接固着され、水平管部11の自由端が横方
向に移動が制限されているので、前記水平荷重に対して
伝熱管4がケーシング2の内部で揺動することがなく、
伝熱管4を安定的に支持することができる。
【0010】図4、図5、図6、は本発明の排熱回収熱
交換装置の第2の実施例を示しており、図1乃至図3の
第1の実施例と同一部分には同一符号を付して示してい
る。この第2の実施例による排熱回収熱交換装置のヘッ
ダ支持装置は、第1の実施例と同一の構造を有する他
に、一対のヘッダ支持梁21a,21bの間に一対の捩
れ防止部材22a,22bが架設されている。第1捩れ
防止部材22aは一端が一方のヘッダ支持梁21bに溶
接固着され、他端がボルトと長孔との組合せにより、軸
方向に伸縮できるように他方のヘッダ支持梁21aに連
結されている。これに対して、第2捩れ防止部材22b
は第1捩れ防止部材22aとは逆に、一端がヘッダ支持
梁21aに溶接固着され、他端が長孔との組合せによっ
てヘッダ支持梁21bに軸方向に伸縮可能に連結されて
いる。第1の実施例において説明したように、下部ヘッ
ダ6が熱によって伸びれば、その下面に固着されたヘッ
ダ支持部材18は図4および図6に示す方向X,X´に
それぞれ移動する。ヘッダ支持部材18はヘッダ支持梁
21a,21bの上面とは摺動可能に構成されているの
で、このX,X´方向の移動はヘッダ支持部材18の摺
動によって吸収される。しかし、ヘッダ支持部材18と
ヘッダ支持梁21a,21bとの摩擦によって、ヘッダ
支持梁21a,21bは捩りモーメントを受ける。この
捩りモーメントに対して、ヘッダ支持梁21a,21b
は十分な剛性を有するような寸法としなければならな
い。これに対し、この第2の実施例は、部分的に捩れを
防止する上記捩れ防止部材22a,22bを設け、ヘッ
ダ支持梁21aの捩れを捩れ防止部材22b伸縮自由端
の移動の制限によって防止し、逆にヘッダ支持梁21b
の捩れを捩れ防止部材22aによって上記のように防止
する。このことにより、ヘッダ支持梁自体の剛性を高く
することなく、捩れ防止部材22a,22bを設けるこ
とによってヘッダ支持梁の捩れを防止することができ
る。この第2実施例の捩れ防止部材22a,22bは、
それぞれヘッダ支持梁21a,21bのウェブの部分に
固定・連結されているが、固定・連結箇所はウェブの部
分に限られることなく、例えばヘッダ支持梁21a,2
1bの上面に固定・連結されていても良い。図7は第2
の実施例の変形例を示し、捩れ防止部材22a,22b
は図中に示すように、ヘッダ支持梁21a,21bの上
面において固定・連結されている。
【0011】図8と図9は本発明の第3の実施例を示し
ており、図1乃至図3の第1の実施例と同一部分は同一
符号を付して示している。この第3の実施例による排熱
回収熱交換装置のヘッダ支持装置では、ヘッダ支持梁2
1c,21dのほぼ中間位置にウェブを水平になるよう
に配置し、枕部材23を介してケーシング底板14に固
定された捩れ防止用中央梁24が配設されている。一
方、下部ヘッダ6の中心部分の下面には円筒状の係合部
材25が溶接固着されている。この係合部材25は捩れ
防止用中央梁24のフランジと係合している。捩れ防止
用中央梁24とヘッダ支持梁21c,21dとの間に
は、一端がヘッダ支持梁21c,21dにそれぞれ溶接
固着され、他端がボルトと長孔とによって長手方向に伸
縮可能に前記捩れ防止用中央梁24に連結された捩れ防
止部材22c,22dが架設されている。この第3の実
施例において、下部ヘッダ6は係合部材25を起点とし
て両側に伸び、さらに捩れ防止部材22c,22dによ
ってヘッダ支持梁21c,21dの捩れを防止すること
ができるので、全体として剛性が低いヘッダ支持梁21
c,21dを使用することができる。
【0012】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本願請
求項1に係る排熱回収熱交換装置は、 降水管の垂直管部
の下端をケーシングに固着し、降水管の水平管部先端部
を供水管を介して下部ヘッダに接続し、その下部ヘッダ
をヘッダ支持部材を介して、一端がケーシング底板に固
定され他端が滑動可能に設けられたヘッダ支持梁上に載
置する構成となっている。さらに、降水管の垂直管部の
固定支点から下部ヘッダのヘッダ支持部材までの距離と
ヘッダ支持梁の固定支点から下部ヘッダの支持点までの
距離を、降水管の熱膨張による伸縮量とヘッダ支持梁の
熱膨張による伸縮量が等しくなるように設定している。
この構成により、下部ヘッダとヘッダ支持梁との熱膨張
差をそれぞれの固定点と下部ヘッダの支持点の距離の差
によって吸収し、ヘッダ支持部材の溶接部やヘッダの接
続配管に熱による応力を生じることがない。 また、本願
請求項2に係る排熱回収熱交換装置は、ヘッダ支持梁に
捩れ防止部材の一端を固着し、捩れ防止部材の他端の垂
直方向の移動を他のヘッダ支持梁によって拘束してい
る。これにより、ヘッダ支持梁に捩りモーメントが働い
た時に他のヘッダ支持梁の拘束反力によってその捩りモ
ーメントを打ち消し、もってヘッダ支持梁の捩れを防止
することができる。これにより、ヘッダ支持梁の剛性を
特に高くすることがなく、構造上経済的な排熱回収熱交
換装置を得ることができる。 本願請求項3に係る排熱回
収熱交換装置は、ヘッダ支持梁の間の中央部分にヘッダ
支持梁と平行に捩れ防止用中央梁を設け、その捩れ防止
用中央梁によって下部ヘッダの中央部分を拘束するとと
もに、ヘッダ支持梁に一端を固着した捩れ防止部材の伸
縮可能端の垂直方向の移動を拘束している。この捩れ防
止用中央梁により、下部ヘッダは中心点が固定され、両
側に伸縮する。また、ヘッダ支持梁は捩れ防止部材の拘
束によって捩れを防止することができる。 これにより、
構造的に安定的であり、かつ、ヘッダ支持梁の剛性を特
に高くすることがなく、経済的な排熱回収熱交換装置を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による排熱回収熱交換装置
の一部を拡大して示した斜視図。
【図2】伝熱管と蒸気ドラムと降水管の配置を示した排
熱回収熱交換装置の一部の側断面図。
【図3】排熱回収熱交換装置の伝熱管と蒸気ドラムと降
水管を示した斜視図。
【図4】本発明の第2実施例による排熱回収熱交換装置
の一部を拡大して示した斜視図。
【図5】本発明の第2実施例による排熱回収熱交換装置
のヘッダ支持装置を示した平面図。
【図6】本発明の第2実施例による排熱回収熱交換装置
のヘッダ支持装置を示した正面図。
【図7】本発明の第2実施例の変形例による排熱回収熱
交換装置のヘッダ支持装置を示した正面図。
【図8】本発明の第3実施例による排熱回収熱交換装置
のヘッダ支持装置を示した正面図。
【図9】本発明の第3実施例による排熱回収熱交換装置
のヘッダ支持装置を示した平面図。
【図10】弾性的なヘッダ支持部材によって下部ヘッダ
を支持するようにした従来の排熱回収熱交換装置を示し
た正面図。
【図11】弾性的なヘッダ支持部材によって下部ヘッダ
を支持するようにした従来の排熱回収熱交換装置の一部
を示した側面図。
【図12】支持枠を介して下部ヘッダを間接的に支持す
るようにした従来の排熱回収熱交換装置を示した正面
図。
【符号の説明】
1 排熱回収熱交換装置 2 ケーシング 3 伝熱管パネル 4 伝熱管 6 下部ヘッダ 9 降水管 10 降水管垂直管部 11 降水管水平管部 12 供水管 14 ケーシング底板 16 支持台 16a固定側支持台 16b摺動側支持台 17 ヘッダ支持梁 18 ヘッダ支持部材 19 降水管固定部材 21a ヘッダ支持梁 21b ヘッダ支持梁 21c ヘッダ支持梁 21d ヘッダ支持梁 22a 捩れ防止部材 22b 捩れ防止部材 22c 捩れ防止部材 22d 捩れ防止部材 24 捩れ防止用中央梁 25 係合部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−74497(JP,A) 実開 昭59−195304(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の伝熱管の上下端をそれぞれ上部ヘッ
    ダと下部ヘッダとに連通させて伝熱管パネルを形成し、
    この伝熱管パネルを排ガスの流動方向に対して直交する
    ようにケーシング内に多数配置した排熱回収熱交換装置
    において、 垂直管部と水平管部とからなる降水管の前記垂直管部の
    下端を前記ケーシングに固着すると共に、排ガスの流動
    方向と直交する方向に設けた供水管により前記水平管部
    を前記下部ヘッダに連通させ、 これら下部ヘッダの下位に少なくとも一対のヘッダ支持
    梁を排ガスの流動方向とほぼ平行に設置し、このヘッダ
    支持梁の一端を前記ケーシングの底板に対して固定側支
    持台を介して固着すると共に、他端を摺動側支持台を介
    して前記ヘッダ支持梁の長手方向に滑動可能に支持し、 前記下部ヘッダの下面にヘッダ支持部材を固着し、この
    ヘッダ支持部材の下端面を前記ヘッダ支持梁の上面に当
    接させ、 前記ヘッダ支持梁の固定支点から前記ヘッダ支持部材ま
    での水平方向の距離と、前記降水管の垂直管部の固定支
    点から前記ヘッダ支持部材までの水平方向の距離を、前
    記降水管の水平管部と前記ヘッダ支持梁とに生じる熱膨
    張による長手方向の伸縮量がほぼ等しくなるように設定
    した、ことを特徴とする排熱回収熱交換装置。
  2. 【請求項2】前記一対のヘッダ支持梁の間に、一端がそ
    れぞれ異なる側の前記ヘッダ支持梁に固着され、他端が
    それぞれ固着端側の前記ヘッダ支持梁に対向する前記ヘ
    ッダ支持梁に長手方向に伸縮可能に連結された一対の第
    一捩れ防止部材を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の排熱回収熱交換装置。
  3. 【請求項3】前記一対のヘッダ支持梁からほぼ等しい距
    離の位置に、前記ヘッダ支持梁と平行に捩れ防止用中央
    梁を配設し、前記下部ヘッダのほぼ中心部分の下面に係
    合部を固着し、この係合部材を前記捩れ防止用中央梁と
    係合させ、前記各ヘッダ支持梁と前記捩れ防止用中央梁
    との間に、一端が前記ヘッダ支持梁に固着され、他端が
    前記捩れ防止用中央梁に長手方向に伸縮可能に連結され
    た第二の捩れ防止部材を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の排熱回収熱交換装置。
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