JP2736031B2 - ソレノイド及び電磁弁 - Google Patents

ソレノイド及び電磁弁

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JP2736031B2 JP12012995A JP12012995A JP2736031B2 JP 2736031 B2 JP2736031 B2 JP 2736031B2 JP 12012995 A JP12012995 A JP 12012995A JP 12012995 A JP12012995 A JP 12012995A JP 2736031 B2 JP2736031 B2 JP 2736031B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソレノイド及びそれを
使用した電磁弁に係り、詳しくはソレノイドのプランジ
ャまたはコアの表面処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コイルへの通電制御によって
プランジャがコアに吸引されるように構成されたソレノ
イドが知られている。また、鉄心とも呼ばれる前記プラ
ンジャ及びコアは、例えば13Cr系のステンレス等の
磁性材料によって形成されている。そして、この種のソ
レノイドの鉄心同士が互いに当接する面には、耐磨耗性
等の向上を目的として、窒化処理が施されることがあ
る。しかし、このような地金に対する窒化処理は鉄心の
耐磨耗性の向上につながる反面、鉄心の耐食性を低下さ
せる場合がある。このため、近年においては、鉄心の耐
食性の低下を防止するために、窒化処理面に対してさら
に亜鉛やクロム等のめっき処理を施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】耐食性の低下を防止す
るためには、窒化処理面に上記のめっき層を極力厚く形
成すればよいことは自明である。しかし、亜鉛やクロム
等は非磁性体であるため、めっき層が厚くなるほど磁気
抵抗が増大し、プランジャの保持力が低下してしまう。
そして、このような保持力の低下の度合いが大きいと、
特にソレノイドが交流用である場合に唸り音が発生して
しまう。それゆえ、従来においては保持力の極端な低下
が起こらない範囲(3μm〜5μm)にめっき層の膜厚
を設定せざるを得なく、鉄心の耐食性の向上を充分に達
成することができなかった。
【0004】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その目的は、保持力の極端な低下を防止
しつつ耐食性の向上を図ることができるソレノイド及び
電磁弁を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、コイルへの通電制御
によってプランジャがコアに吸引されるように構成され
ているソレノイドにおいて、前記コア側の当接面及び前
記プランジャ側の当接面のうちの少なくもいずれか一方
に磁性体層を形成したソレノイドをその要旨とする。
【0006】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、前記磁性体層は軟質磁性材料層であるとする。請
求項3に記載の発明では、請求項2において、前記軟質
磁性材料層は電解めっきによって形成されたものである
とする。請求項4に記載の発明では、請求項3におい
て、前記軟質磁性材料層は電解ニッケル−鉄合金めっき
層であるとする。請求項5に記載の発明では、請求項4
において、前記電解ニッケル−鉄合金めっき層の厚さは
5μm〜30μmであるとする。請求項6に記載の発明
では、請求項1において、前記磁性体層は硬質磁性材料
層であるとする。請求項7に記載の発明では、請求項6
において、前記硬質磁性材料層は無電解ニッケルめっき
層であるとする。請求項8に記載の発明では、請求項1
乃至7のいずれか1項において、前記磁性体層が形成さ
れる当接面には、窒化処理層が形成されているとする。
【0007】請求項9に記載の発明では、請求項1乃至
8のいずれか1項に記載のソレノイドと、前記ソレノイ
ドによって駆動される弁体が流体流路内に設けられた弁
部とを備えた電磁弁をその要旨とする。
【0008】
【作用】請求項1〜9に記載の発明によると、コアやプ
ランジャの当接面に形成される層は磁性体であることか
ら、同層が非磁性体によって形成されたときに比べて、
磁気抵抗の増大が起こりにくい。従って、このような層
を形成したとしても、保持力の極端な低下につながるこ
とはない。
【0009】
【実施例】以下、本発明を電磁弁に具体化した一実施例
を図1〜図3に従って説明する。図1に示されるよう
に、本実施例の電磁弁11は、ソレノイド12及び弁部
13という2つの部分によって構成されている。弁部1
3の内部には、流体流路14が形成されている。そし
て、この流体流路14内には、前記ソレノイド12によ
って駆動される弁体15が、一対の対向する弁座16,
17間において移動可能に設けられている。
【0010】ソレノイド12を構成するボビン1の外周
面には、コイル2が巻装されている。そのボビン1の貫
通孔1a内には、ヨーク3を介して円柱状のコア(固定
鉄心)4が嵌装されている。コア4の下端側には、摺動
筒5の上端部が嵌着されている。このような摺動筒5内
には、円筒状をしたプランジャ(可動鉄心)6が上下方
向に沿って摺動可能に配設されている。なお、コア4及
びプランジャ6は、ともに鉄合金等の強磁性体を用いて
形成されている。
【0011】コア4側の当接面(下端面)4aとプラン
ジャ6側の当接面(上端面)6aとの間には、付勢手段
としてのコイルバネ7が配設されている。このコイルバ
ネ7の上端は、コア4の下端面4aの中央部に形成され
た凹部4bの内底面に当接している。一方、コイルバネ
7の下端は、プランジャ6の上端面6aの中央部に形成
されたバネ孔6bの内底面に当接している。このため、
前記コイルバネ7の付勢力は、常にコア4とプランジャ
6とを互いに離間させる方向に働いている。従って、コ
イル2に通電がなされていない場合、コア4の下端面4
aとプランジャ6の上端面6aとの間には一定の間隔が
保持される(図1参照)。なお、このときには、弁体1
5は下側の弁座17に当接した状態を維持する。ここ
で、コイル2に通電がなされた場合、ヨーク3、コア4
及びプランジャ6を周回する閉磁路が形成される。する
と、プランジャ6がコイルバネ7の付勢力に抗してコア
4に吸引され、プランジャ6の上端面6aがコア4の下
端面4aに衝突する。このとき、弁体15は上側の弁座
16に当接した状態になり、結果として流体の流れる方
向が切り換わる。
【0012】図1に示されるように、コア4の下端面4
a及びプランジャ6の上端面6aには、表面硬化処理層
としての窒化処理層4c,6cが形成されている。窒化
処理層4c,6cの硬度は350Hv〜700Hv、さ
らには400Hv〜650Hvであることが好ましい。
硬度をこの範囲内に設定することは、当接面4a,6a
の耐久性(耐磨耗性)及び靱性の向上を図るうえで好ま
しいからである。また、窒化処理層4c,6cの厚さ
は、60μm〜800μmであることが好ましい。厚さ
をこの範囲内に設定することも、同様に、当接面4c,
6cの耐久性(耐磨耗性)及び靱性の向上を図るうえで
好ましいからである。上記の点を考慮して、本実施例で
は、硬度及び厚さを550Hv,150μmに設定して
いる。
【0013】図1に示されるように、前記窒化処理層4
cが形成されたコア4の下端面4aには、磁性体層4d
が形成されている。同じく、前記窒化処理層6cが形成
されたプランジャ6の上端面6aにも、磁性体層6dが
形成されている。
【0014】前記磁性体層4d,6dを形成する磁性体
としては、例えば軟質磁性材料や硬質磁性材料等が選択
可能である。特に軟質磁性材料とは、小さな磁界で大き
い磁束密度が得られるような強磁性材料のことであり、
高透磁率材料とも呼ばれているものである。
【0015】硬質磁性材料層としては、例えば無電解ニ
ッケルめっき層、無電解コバルトめっき層、無電解ニッ
ケル−ほう素めっき層、熱処理を経た無電解ニッケル−
コバルト合金めっき層等が選択可能である。なお、これ
らの層は、電解めっきによって形成されるものであって
もよい。
【0016】軟質磁性材料層としては、電解ニッケル−
鉄合金めっき層、無電解ニッケル−銅合金めっき層、無
電解ニッケル−クロム合金めっき層、無電解鉄−クロム
合金めっき層等が選択可能である。なお、これらの層
は、無電解めっき層、電解めっき層のいずれでもよい。
また、先に挙げた無電解ニッケル−鉄合金めっき層は、
ニッケル及び鉄以外にも、マンガン、銅、モリブデン等
の特殊成分を少量含んでいてもよい。即ち、いわゆる各
種のパーマロイを選択することも可能である。
【0017】ここで、前記磁性体層4d,6dの厚さ
は、5μm〜30μmであることが好ましい。磁性体層
4d,6dが薄すぎると、耐食性の向上を充分に図るこ
とができない。一方、磁性体層4d,6dが厚すぎる
と、保持力の極端な低下を防止することが難しくなり、
しかもコスト面で不利になる。
【0018】次に、このソレノイド12のコア4及びプ
ランジャ6を製造する手順を説明する。まず、磁性材料
を出発材料として、円筒状のコア4及びプランジャ6を
それぞれ形成する。鉄心形成用の磁性材料としては、主
要成分である鉄に、クロム、シリコン、アルミニウムを
配合した金属材料が使用される。前記金属材料には、こ
れらの成分の他に、切削性を高める成分である鉛や、表
面硬化処理を容易にする成分であるバナジウム、コバル
ト、ニオブ、ジルコニウム等から選択される少なくとも
いずれかを添加してもよい。この後、形成されたプラン
ジャ6及びコア4は、酸などによって洗浄される。
【0019】次に、下端面4aのみを露出させた状態で
コア4を全体的にマスキングするとともに、上端面6a
のみを露出させた状態でプランジャ6を全体的にマスキ
ングする。そして、前記各露出面に対して、グロー放電
の異常グロー領域を使用したイオン・プラズマ窒化処理
を施す。この場合、イオン・プラズマ窒化処理は、従来
の窒化処理温度よりも高い温度(650℃前後)で行わ
れることがよい。この温度でイオン・プラズマ窒化処理
が行われると、従来よりも低硬度かつ肉薄の窒化処理層
4c,6cが比較的容易に形成される。
【0020】次に、従来公知の方法に準拠して電解ニッ
ケル−鉄合金めっきを行うことにより、窒化処理層4
c,6cの表面に所定厚さの磁性材層4d,6dをそれ
ぞれ形成する。そして、このめっき処理の後に不要とな
ったマスキングは、コア4及びプランジャ6から除去さ
れる。なお、前記マスキングを摺動筒5として残しても
構わない。図1のコア4及びプランジャ6は、以上の一
連の工程によって製造される。
【0021】表1には、めっき層の種類が異なるいくつ
かのサンプルを用いた比較試験の結果が示されている。
実施例のサンプル1には、軟質磁性材料の1種である電
解ニッケル−鉄合金めっき層が形成されている。同じく
実施例のサンプル2には、硬質磁性材料の1種である電
解ニッケルめっき層が形成されている。サンプル3〜5
は前記実施例に対する比較例である。サンプル3には、
非磁性体の1種である電解クロムめっき層が形成されて
いる。サンプル4には、同じく非磁性体の1種である無
電解ニッケル−リンめっき層が形成されている。サンプ
ル5は、上記のようなめっき層を持たない未処理区であ
る。なお、いずれのサンプル1〜5においても同一の窒
化処理が施されており、コア4及びプランジャ6として
同じもの(ここでは13Cr系のステンレス)が使用さ
れている。めっき層の厚さも等しく設定されている。
【0022】
【表1】
【0023】比較試験では、保持電圧、耐食性及び
残留吸引力の3点についての評価を行っている。これ
らの評価結果は、未処理区であるサンプル5の数値を1
00とした場合の比率(%)をもって表現されている。
【0024】ここでいう保持電圧とは、一定の保持力
を得るために必要な電圧の大きさを意味する。この電圧
の値が小さいほど、保持力が大きいということになる。
表1によると、非磁性体を用いたサンプル3,4の場
合、サンプル5よりも50%前後大きな電圧を印加する
ことが必要になる。硬質磁性材料を使用したサンプル2
では、必要とされる保持電圧は16%の増加に止まる。
一方、軟質磁性材料を使用したサンプル1の場合、逆に
必要とされる保持電圧は4%ほど減少する。つまり、磁
性体の使用は保持力の極端な低下を防止するうえで好適
であり、とりわけ軟質磁性材料の使用は保持力の向上を
図るうえで好適であるという結論になる。
【0025】耐食性については数値が小さくなるほど
よい。サンプル3は、未処理区であるサンプル5と同程
度であり、耐食性に劣っていた。一方、サンプル1,2
については、サンプル4には及ばないものの、69%,
71%という好適な値を示した。つまり、磁性体の使用
は、硬質磁性材料及び軟質磁性材料を問わず耐食性の向
上を図るうえで好適であるという結論になる。
【0026】残留吸引力とは、コイルへの通電を絶っ
たときに残留する磁力の大きさを意味する。この値が小
さいほど、応答速度が速い(即ち、コア4からプランジ
ャ6が離れるのに要する時間が短い)ということにな
る。サンプル2,3,4については、残留吸引力が未処
理区であるサンプル5の80%前後になる。サンプル1
については、サンプル5と同程度である。
【0027】次に、上記の比較試験とは別に行った試験
について説明する。図2のグラフは、前記サンプル1〜
4について、保持電圧を特定の値(ここでは65V)に
設定したときに形成しうるめっき層の最大膜厚(μm)
を示している。このグラフによると、非磁性体を使用し
ためっき層の場合の最大膜厚は、せいぜい5μmであ
る。これに対し、磁性体を使用しためっき層の場合の最
大膜厚は、それらよりも大きい値となる。とりわけ、軟
質磁性材料層が電解ニッケル−鉄合金めっき層である場
合には、最大膜厚は約22μmという極めて大きな値と
なる。つまり、めっき層に磁性体を使用した場合には、
非磁性体を使用した場合と比べてめっき層の厚膜化を図
ることが許容される。
【0028】図3のグラフは、各種めっき層を電極とし
た電気化学的耐食性試験を実施したときにおける、めっ
き層の膜厚(μm)とめっき層の電位(mV vs S.C.E.)
との相関関係を示している。この場合、膜厚が同じであ
れば、電位が大きいもののほうが耐食性に優れているこ
とを意味する。
【0029】なお、本実施例に付随する参考データとし
て、窒化処理のみが施されたコア4及びプランジャ6を
対象とした耐久性試験の結果を表2に示す。この耐久性
試験(耐磨耗性試験)では、窒化処理層4c,6cの硬
度(Hv)及び層厚さ(μm)を表2のように設定し、
コア4及びプランジャ6への給油を行わない状態で評価
を行っている。なお、サンプル12を除くサンプル6〜
11が本実施例の好適な範囲に属する。表2において明
白なように、これらのサンプル6〜11を組み込んだソ
レノイド12は、未処理区であるサンプル12を組み込
んだものに比べて、2倍〜160倍の耐磨耗性を有して
いた。
【0030】
【表2】
【0031】以上詳述したように、本実施例によると、
好適な保持力を備えしかも耐食性に優れたソレノイド1
2を実現することができる。これは、当接面に形成され
るめっき層が磁性体であることから、同層が非磁性体に
よって形成されたときに比べて、磁気抵抗の増大が起こ
りにくいことに起因すると考えられる。そして、このよ
うな優れたソレノイド12を構成要素とする電磁弁11
も、従来品に比べて高性能なものとなる。
【0032】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)磁性体層4d,6dは実施例のように電解めっき
によって形成されるほか、例えば無電解めっきによって
形成されてもよい。また、めっきのような湿式成膜法以
外の方法として、例えばCVDやPVD等の乾式成膜法
を適用してもよい。なお、めっき等の湿式成膜法を選択
することは、製造コストの低減を図るうえで好ましい。
【0033】(2)磁性体層4d,6dは、コア4のみ
またはプランジャ6のみに形成されてもよい。 (3)コア4及びプランジャ6の両方に磁性体層4d,
6dを形成する場合、両めっき層は必ずしも同種でなく
てもよく、異種のものでもよい。
【0034】(4)コア4及びプランジャ6の形成材料
をステンレス以外の鉄合金に変更しても勿論よい。 (5)当接面4c,6cのみならずコア4及びプランジ
ャ6の全体に磁性体層4d,6d形成することも可能で
ある。また、このことは窒化処理についても同様であ
る。この構成であると、マスキングが不要になる分だけ
製造が容易になる。
【0035】(6)窒化処理に代わる表面硬化処理とし
て、浸炭処理を行ってもよい。浸炭処理の場合も、浸炭
層の硬度及び層の厚さを窒化処理層と同等の値にするこ
とにより、実施例とほぼ同様の効果を得ることができ
る。なお、窒化処理に要するコストは浸炭処理に比較し
て安いという利点がある。
【0036】(7)本発明は、窒化処理層等の表面硬化
処理層が形成されていない場合においても同様に有効で
ある。 ここで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほか
に、前述した実施例及び別例によって把握される技術的
思想をその効果とともに以下に列挙する。
【0037】(1) コイルへの通電制御によって一方
の鉄心が他方の鉄心に吸引されるように構成されている
ソレノイドに使用される前記鉄心において、少なくとも
その当接面に磁性体層を形成した、ソレノイド用の可動
鉄心または固定鉄心。この構成であると、ソレノイドを
組み付けたときに、保持力の極端な低下を防止しつつ耐
食性の向上を図ることができる。
【0038】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「表面硬化処理: コアやプランジャの表面に対して施
される窒化処理や浸炭処理等を意味する。」
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜9に記
載の発明によれば、当接面に磁性体層が形成されている
ことから、保持力の極端な低下を防止しつつ耐食性の向
上を図ることができる。請求項2に記載の発明によれ
ば、保持力の向上を図りつつ耐食性の向上を図ることが
できる。請求項6に記載の発明によれば、保持力の極端
な低下を防止するとともにソレノイドの応答速度の高速
化を達成しつつ、耐食性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の電磁弁を示す概略断面図。
【図2】比較試験の結果を示すグラフ。
【図3】比較試験の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
2…コイル、4…コア、4a,6a…当接面、4c,6
c…窒化処理層、4d,6d…磁性体層、6…プランジ
ャ、11…電磁弁、12…ソレノイド、13…弁部、1
4…流体流路、15…弁体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 永勝 愛知県小牧市大字北外山字早崎3005番地 シーケーディ 株式会社 内 (72)発明者 平子 保 愛知県小牧市大字北外山字早崎3005番地 シーケーディ 株式会社 内 (72)発明者 若原 正明 愛知県小牧市大字北外山字早崎3005番地 シーケーディ 株式会社 内

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイルへの通電制御によってプランジャが
    コアに吸引されるように構成されているソレノイドにお
    いて、前記コア側の当接面及び前記プランジャ側の当接
    面のうちの少なくもいずれか一方に磁性体層を形成した
    ソレノイド。
  2. 【請求項2】前記磁性体層は軟質磁性材料層である請求
    項1に記載のソレノイド。
  3. 【請求項3】前記軟質磁性材料層は電解めっきによって
    形成されたものである請求項2に記載のソレノイド。
  4. 【請求項4】前記軟質磁性材料層は電解ニッケル−鉄合
    金めっき層である請求項3に記載のソレノイド。
  5. 【請求項5】前記電解ニッケル−鉄合金めっき層の厚さ
    は5μm〜30μmである請求項4に記載のソレノイ
    ド。
  6. 【請求項6】前記磁性体層は硬質磁性材料層である請求
    項1に記載のソレノイド。
  7. 【請求項7】前記硬質磁性材料層は無電解ニッケルめっ
    き層である請求項6に記載のソレノイド。
  8. 【請求項8】前記磁性体層が形成される当接面には、窒
    化処理層が形成されている請求項1乃至7のいずれか1
    項に記載のソレノイド。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか1項に記載のソ
    レノイドと、前記ソレノイドによって駆動される弁体が
    流体流路内に設けられた弁部とを備えた電磁弁。
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