JP2735946B2 - エアークッション艇における動揺軽減装置 - Google Patents

エアークッション艇における動揺軽減装置

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JP2735946B2 JP2335144A JP33514490A JP2735946B2 JP 2735946 B2 JP2735946 B2 JP 2735946B2 JP 2335144 A JP2335144 A JP 2335144A JP 33514490 A JP33514490 A JP 33514490A JP 2735946 B2 JP2735946 B2 JP 2735946B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、船体の端部に空気溜をそなえるとともに、
同空気溜から高圧空気の供給を受けて船体を浮上させる
ように下方に開放された空気室をそなえるエアークッシ
ョン艇に関し、特にその船体の動揺を軽減させるように
した、エアークッション艇における動揺軽減装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来のエアークッション艇としては、第3図(縦断面
図)および第4図(斜視図)にその概念を示すようなも
のがあり、双胴状の左右の船体1と可撓性の船尾シール
1aおよび船首シール1bとで囲まれ下方に開放された空気
室2が、左右の船体1を連結する上部船体1′の下側に
形成されている。
そして、船体の両端部に設けられた空気溜3から空気
室2へ連通する空気流入口6が設けられ、給気ファン4
a,4bで各空気溜に貯溜される高圧(PB,Ps)の空気が、
空気流入口6を通じて空気室2へ供給されることによ
り、海面Wに対するエアークッション効果で船体を浮上
させながら航走しうるようになっている。なお、空気室
2の空気圧を制御するための複数のルーバー5が、上部
船体1′に設けられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前述のような従来のエアークッション艇で
は、空気流入口6に流入空気量を調整する手段が設けら
れていないので、空気溜3から空気室2への空気流入に
伴って生じる空気室2内での気柱振動と、船体の揺れ振
動との振動周波数が接近すると、共振を生じて船体の動
揺がますます激しくなるという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決をはかろうとする
もので、船体端部の空気溜から船体浮上用の空気室への
空気流入量を調整することにより、船体の動揺を軽減で
きるようにした、エアークッション艇における動揺軽減
装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するため、請求項(1)に記載の本
発明のエアークッション艇における動揺軽減装置は、船
体の前後両端部にそれぞれ設けられた空気溜と、上記船
体の前後方向において上記各空気溜間に形成され、上記
各空気溜からの高圧空気の供給を受けて上記船体を浮上
させるべく下方へ開放された空気室と、上記前後の各空
気溜と上記空気室との間を上記船体の前後方向に貫通し
て上記各空気溜と上記空気室とを連通し上記前後の各空
気溜から上記空気室へと高圧空気を供給する空気流入口
とを有し、上記各空気流入口には、それぞれ、上記空気
室における気柱の振動の周波数が上記船体の揺れ振動の
周波数に接近しないように、上記空気流入口の開度を調
整して上記空気室の圧力を選択的に変え、上記船体の動
揺を軽減するように作動する開度調整式ルーバーが設け
られたことを特徴としている。
また、請求項(2)に記載の本発明のエアークッショ
ン艇における動揺軽減装置は、上述の請求項(1)に記
載のエアークッション艇における動揺軽減装置におい
て、上記空気室が、その内部空間を前後に複数室に仕切
る横断方向の隔壁をそなえ、同隔壁には上記船体の前後
方向に貫通する空気流通口が形成され、同空気流通口に
も同空気流通口の開度を調整して上記気柱の前後方向の
長さと圧力とを選択的に変え、上記船体の動揺を軽減す
るように作動する開度調整式ルーバーが設けられたこと
を特徴としている。
〔作用〕
上述の本発明のエアークッション艇における動揺軽減
装置では、その空気溜から空気室へ連通する空気流入口
に開度調整式ルーバーが設けられているので、同ルーバ
ーの開度調整により空気室における気柱振動や船体の揺
れ振動を制御して、両者の振動周波数を接近させないよ
うにする作用が行なわれる。
また、空気室の内部空間を前後に複数室に仕切る隔壁
の空気流通口にも開度調整式ルーバーが設けられること
により、同ルーバーの開度を調整して空気室における気
柱振動と船体の揺れ振動との各振動周波数を互いに接近
させないようにする制御が、さらに適切に行なわれるよ
うになる。
〔実 施 例〕
以下図面により本発明の実施例について説明すると、
第1図は本発明の第1実施例としてのエアークッション
艇における動揺軽減装置を概念的に示す縦断面図、第2
図は本発明の第2実施例としてのエアークッション艇に
おける動揺軽減装置を概念的に示す縦断面図である。
第1図に示す本発明の第1実施例の場合も、従来と同
様に、双胴状の左右の船体1と可撓性の船尾シール1aお
よび船首シール1bとで囲まれ下方に開放された空気室2
が、左右の船体1を連結する上部船体1′の下側に形成
されている。そして、船体の両端部に設けられた空気溜
3から空気室2へ連通する空気流入口6が設けられ、給
気ファン4a,4bで各空気溜3に貯溜される高圧(PB,PS
の空気が、空気流入口6を通じて空気室2へ供給される
ことにより、海面Wに対するエアークッション効果で船
体を浮上させながら航走しうるようになっている。な
お、空気室2の空気圧Paを制御するための複数の開度調
整式ルーバー5が、上部船体1′に設けられている。
本実施例では、特に各空気流入口6に空気流入量を調
整しうる開度調整式ルーバー7a,7bが設けられており、
その開度調整により船体の動揺を軽減できるようになっ
ている。
すなわち、各ルーバー7a,7bの開度を調整することに
より空気室2における気柱振動や船体の揺れ振動を制御
して、両者の振動周波数を接近させないようにすること
ができ、これにより共振現象を回避して船体の動揺を軽
減する効果が得られるようになる。
第2図に示す本発明の第2実施例では、上述の第1実
施例と同様の構成をそなえるほか、空気室2の内部空間
を前後に仕切る隔壁2aが設けられて、同隔壁2aに形成さ
れた空気流通口8にも開度調整式ルーバー9が設けられ
ている。
上述の構成により、この第2実施例では空気溜3から
空気室2への空気流入口6の開度調整をルーバー7a,7b
で行なえるほか、空気室2内の空気流通口8の開度調整
もルーバー9で行なえるので、空気室2における気柱振
動と船体の揺れ振動との各振動周波数を互いに接近させ
ないようにする制御が、さらに適切に行なえるようにな
って、両者の共振現象を的確に抑制し、船体の動揺を十
分に軽減することができる。
周知のように、気柱の振動の周波数νは、気柱の長さ
をL、気体の定圧比熱をcp、定積比熱をcv、気体の圧力
をp、密度をρ、正の整数1,2,3・・・をnとすると、 で表される。
本発明のエアークッション艇における動揺軽減装置に
おいて、気柱の長さLが、第1図の実施例の場合には、
ルーバー7a,7b間の長さで一定であり、第2図の実施例
の場合にはルーバー9の開度調整により決定され、ルー
バー9が開状態にあるときには気柱の長さLがルーバー
7a,7b間の長さであり、ルーバー9が閉状態に置かれる
と気柱の長さが閉状態のルーバー9により分割されて短
くなることは、明らかである。cp/cvの値は空気の場合
既知数であり、ほぼ1.4である。気体の圧力pは、第1
図の実施例の場合には、空気室2内の空気圧Paであり、
第2図の実施例の場合には、ルーバー9が開状態にある
ときには空気室2内の空気圧Paであり、ルーバー9が閉
状態に置かれたときには、閉状態のルーバー9により分
割された空気室毎の空気圧である。
他方、エアークッション艇の船体の揺れ振動の周波数
は、既知の手法により計算あるいは計測により求めるこ
とができるから、上述のようにして測定される気柱の振
動の周波数νが、エアークッション艇の船体の揺れ振動
の周波数に接近しないように各ルーバー7a,7b,9の開度
を制御するに当たっては、周知の通常の制御技術の手法
に従い、気柱の振動の周波数νが、エアークッション艇
の船体の揺れ振動の周波数に接近しないように各ルーバ
ー7a,7b,9の開度を制御することができることも、明ら
かである。
なお一例として、船長40m、全備重量300tonのエアー
クッション艇についてルーバーの全くない従来の構成を
適用した場合は船長方向における空気室内の気柱振動基
本周波数が3.6Hz(=a)となるのに対し、本発明の第
1実施例を適用した場合は上記基本周波数が4.14Hz(=
b)となり、本発明の第2実施例を適用した場合は上記
基本周波数が4.75Hz(=c)となって、その船体の揺れ
振動周波数0.75〜3.0Hz(=d)と比べると、 d<a<b<c となるので、本発明によれば十分に共振現象を回避でき
ることがわかる。
〔発明の効果〕
以上、詳述したように、本発明のエアークッション艇
における動揺軽減装置によれば、次のような効果ないし
利点を得ることができる。
(1)各空気流入口には、それぞれ、上記空気室におけ
る気柱の振動の周波数が上記船体の揺れ振動の周波数に
接近しないように、上記空気流入口の開度を調整して上
記空気室の圧力を選択的に変え、上記船体の動揺を軽減
するように作動する開度調整式ルーバーが設けられてい
るので、同ルーバーの開度調整により空気室における気
柱振動や船体の揺れ振動を制御して、両者の振動周波数
を接近させないようにし、これにより共振現象を回避し
て、船体の動揺を軽減することができ、乗り心地が改善
される。
(2)空気室が、その内部空間を前後に複数室に仕切る
横断方向の隔壁をそなえ、同隔壁には上記船体の前後方
向に貫通する空気流通口が形成され、同空気流通口にも
同空気流通口の開度を調整して上記気柱の前後方向の長
さと圧力とを選択的に変え、上記船体の動揺を軽減する
ように作動する開度調整式ルーバーが設けられているの
で、同ルーバーの開度を調整して空気室における気柱振
動と船体の揺れ振動との各振動周波数を互いに接近させ
ないようにする制御が、さらに適切に行なわれるように
なり、これにより共振現象を的確に回避して船体の動揺
を十分に軽減することができ、乗り心地が大幅に改善さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例としてのエアークッション
艇における動揺軽減装置を概念的に示す縦断面図、第2
図は本発明の第2実施例としてのエアークッション艇に
おける動揺軽減装置を概念的に示す縦断面図であり、第
3図は従来のエアークッション艇の縦断面図、第4図は
上記エアークッション艇の斜視図である。 1……左右の船体、1′……上部船体、1a……船尾シー
ル、1b……船首シール、2……空気室、2a……隔壁、3
……空気溜、4a,4b,4c……給気ファン、5……開度調整
式ルーバー、6……空気流入口、7a,7b……開度調整式
ルーバー、8……空気流通口、9……開度調整式ルーバ
ー、W……海面。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船体の前後両端部にそれぞれ設けられた空
    気溜と、上記船体の前後方向において上記各空気溜間に
    形成され、上記各空気溜からの高圧空気の供給を受けて
    上記船体を浮上させるべく下方へ開放された空気室と、
    上記前後の各空気溜と上記空気室との間を上記船体の前
    後方向に貫通して上記各空気溜と上記空気室とを連通し
    上記前後の各空気溜から上記空気室へと高圧空気を供給
    する空気流入口とを有し、上記各空気流入口には、それ
    ぞれ、上記空気室における気柱の振動の周波数が上記船
    体の揺れ振動の周波数に接近しないように、上記空気流
    入口の開度を調整して上記空気室の圧力を選択的に変
    え、上記船体の動揺を軽減するように作動する開度調整
    式ルーバーが設けられたことを特徴とする、エアークッ
    ション艇における動揺軽減装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載のエアークッション艇
    における動揺軽減装置において、上記空気室が、その内
    部空間を前後に複数室に仕切る横断方向の隔壁をそな
    え、同隔壁には上記船体の前後方向に貫通する空気流通
    口が形成され、同空気流通口にも同空気流通口の開度を
    調整して上記気柱の前後方向の長さと圧力とを選択的に
    変え、上記船体の動揺を軽減するように作動する開度調
    整式ルーバーが設けられたことを特徴とする、エアーク
    ッション艇における動揺軽減装置。
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JPH01180365U (ja) * 1988-06-14 1989-12-26
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