JP2734825B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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- JP2734825B2 JP2734825B2 JP22102291A JP22102291A JP2734825B2 JP 2734825 B2 JP2734825 B2 JP 2734825B2 JP 22102291 A JP22102291 A JP 22102291A JP 22102291 A JP22102291 A JP 22102291A JP 2734825 B2 JP2734825 B2 JP 2734825B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解コンデンサに
関し、特に、陽極リード線の引抜強度や耐電圧等を改良
した固体電解コンデンサに関する。
関し、特に、陽極リード線の引抜強度や耐電圧等を改良
した固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解コンデンサは、例えば図3に示
す通り、タンタル等の弁作用を有する微粉末を、金型1
1を用いて上パンチ12と下パンチ13により上下の2
方向から加圧して角形に成形し、成形体14を造る。こ
の際に陽極リード線15の一端を微粉末と一緒に加圧成
形し、他端を成形体14から引き出している。その後、
この成形体14を焼結し、陽極酸化して酸化皮膜等を形
成して製造する。
す通り、タンタル等の弁作用を有する微粉末を、金型1
1を用いて上パンチ12と下パンチ13により上下の2
方向から加圧して角形に成形し、成形体14を造る。こ
の際に陽極リード線15の一端を微粉末と一緒に加圧成
形し、他端を成形体14から引き出している。その後、
この成形体14を焼結し、陽極酸化して酸化皮膜等を形
成して製造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、微粉末の加圧
を上パンチ12と下パンチ13により2方向からのみ行
なっているために、成形体14の内部には加圧力が伝達
され難い。そのため、成形体14は中心部ほど微粉末の
密度が低く、陽極リード線15との密着性が低くなる。
特に、成形体14を長くするほどその傾向が著しい。そ
して陽極リード線15は、微粉末との密着性が低いた
め、引抜強度が小さく、成形体14から抜け易い欠点が
ある。
を上パンチ12と下パンチ13により2方向からのみ行
なっているために、成形体14の内部には加圧力が伝達
され難い。そのため、成形体14は中心部ほど微粉末の
密度が低く、陽極リード線15との密着性が低くなる。
特に、成形体14を長くするほどその傾向が著しい。そ
して陽極リード線15は、微粉末との密着性が低いた
め、引抜強度が小さく、成形体14から抜け易い欠点が
ある。
【0004】また、成形体14を金型11から取り出す
際に、成形体14の側面が金型11をこすり、目つぶれ
を生じる。目つぶれを生じると、その後化成液中や硝酸
マンガン溶液中に浸漬して陽極酸化処理等を行なった場
合に、溶液が浸漬し難くなる。このために陽極酸化皮膜
や二酸化マンガン層等は、膜厚が不均一になる等、十分
な膜に形成し難くなる。そしてコンデンサは、不十分な
陽極酸化皮膜のために耐電圧が低下したり漏れ電流が大
きくなる欠点があり、また、二酸化マンガン層が不十分
な場合や目つぶれによって焼結体の構造が複雑になると
tanδやインピーダンスが大きくなる欠点がある。これ
らの欠点は、成形体14が長くなるほど目つぶれの面積
が大きくなるため、より顕著になる。
際に、成形体14の側面が金型11をこすり、目つぶれ
を生じる。目つぶれを生じると、その後化成液中や硝酸
マンガン溶液中に浸漬して陽極酸化処理等を行なった場
合に、溶液が浸漬し難くなる。このために陽極酸化皮膜
や二酸化マンガン層等は、膜厚が不均一になる等、十分
な膜に形成し難くなる。そしてコンデンサは、不十分な
陽極酸化皮膜のために耐電圧が低下したり漏れ電流が大
きくなる欠点があり、また、二酸化マンガン層が不十分
な場合や目つぶれによって焼結体の構造が複雑になると
tanδやインピーダンスが大きくなる欠点がある。これ
らの欠点は、成形体14が長くなるほど目つぶれの面積
が大きくなるため、より顕著になる。
【0005】本発明の目的は、以上の欠点を改良し、陽
極リード線の引抜強度を向上し、耐電圧等の特性を向上
できる固体電解コンデンサの製造方法を提供するもので
ある。
極リード線の引抜強度を向上し、耐電圧等の特性を向上
できる固体電解コンデンサの製造方法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、弁作用を有する金属の微粉末を陽極リ
ード線を引き出して加圧成形し、その後焼結し、陽極酸
化皮膜や半導体層を形成する固体電解コンデンサの製造
方法において、弁作用を有する金属の微粉末を長さが厚
さのほぼ1.5倍以下なる大きさに加圧成形することを
特徴とする固体電解コンデンサの製造方法を提供するも
のである。
達成するために、弁作用を有する金属の微粉末を陽極リ
ード線を引き出して加圧成形し、その後焼結し、陽極酸
化皮膜や半導体層を形成する固体電解コンデンサの製造
方法において、弁作用を有する金属の微粉末を長さが厚
さのほぼ1.5倍以下なる大きさに加圧成形することを
特徴とする固体電解コンデンサの製造方法を提供するも
のである。
【0007】
【作用】微粉末の加圧成形後の成形体の大きさを長さを
厚さの1.5倍以下とすることにより、プレスの圧力が
内部まで伝達され易くなり、微粉末の密度を高くでき
る。そのため陽極リード線と微粉末との密着性が良くな
る。また、成形体を金型から取り出す際の目つぶれも減
少でき、溶液が浸透し易くなり、陽極酸化処理等を十分
に行なえる。
厚さの1.5倍以下とすることにより、プレスの圧力が
内部まで伝達され易くなり、微粉末の密度を高くでき
る。そのため陽極リード線と微粉末との密着性が良くな
る。また、成形体を金型から取り出す際の目つぶれも減
少でき、溶液が浸透し易くなり、陽極酸化処理等を十分
に行なえる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
弁作用を有する金属としてタンタルの微粉末を用いる。
このタンタルの微粉末1を、図1に示す通り、陽極リー
ド線2とともに金型3に入れ、上パンチ4と下パンチ5
とにより上下から加圧する。陽極リード線2は上パンチ
4に設けた孔から引き出している。
弁作用を有する金属としてタンタルの微粉末を用いる。
このタンタルの微粉末1を、図1に示す通り、陽極リー
ド線2とともに金型3に入れ、上パンチ4と下パンチ5
とにより上下から加圧する。陽極リード線2は上パンチ
4に設けた孔から引き出している。
【0009】この加圧形の処理により、図2に示す通
り、長さLが厚さAの1.5倍以下の成形体6を造る。
なお、Bは成形体6の幅を示す。
り、長さLが厚さAの1.5倍以下の成形体6を造る。
なお、Bは成形体6の幅を示す。
【0010】次に、成形体6を焼結し、陽極酸化処理し
て陽極酸化皮膜を形成する。陽極酸化皮膜を形成後、硝
酸マンガン溶液中に浸漬して二酸化マンガン層を形成す
る。二酸化マンガン層を形成後、カーボン層、銀ペース
ト層を順次形成する。そしてリードフレームに接続して
モールド処理も行なって外装を形成したり、陽極リード
線に陽極端子を接続するとともに銀ペースト層に陰極端
子を半田付けして樹脂ディップにより外装を形成する。
て陽極酸化皮膜を形成する。陽極酸化皮膜を形成後、硝
酸マンガン溶液中に浸漬して二酸化マンガン層を形成す
る。二酸化マンガン層を形成後、カーボン層、銀ペース
ト層を順次形成する。そしてリードフレームに接続して
モールド処理も行なって外装を形成したり、陽極リード
線に陽極端子を接続するとともに銀ペースト層に陰極端
子を半田付けして樹脂ディップにより外装を形成する。
【0011】次に、本発明の実施例と従来例とについ
て、陽極リード線の引抜強度と火花電圧を求めた。引抜
強度は、成形密度6.0g/ccの成形体を焼結温度1
500℃で焼結した焼結体を用いて測定した。また、火
花電圧は、焼結体を硝酸又はリン酸水溶液中に浸漬して
陽極酸化処理し、破壊に至るまでの電圧とする。なお、
陽極リード線の径は0.3φとする。測定結果を表1に
示す。以下余白。
て、陽極リード線の引抜強度と火花電圧を求めた。引抜
強度は、成形密度6.0g/ccの成形体を焼結温度1
500℃で焼結した焼結体を用いて測定した。また、火
花電圧は、焼結体を硝酸又はリン酸水溶液中に浸漬して
陽極酸化処理し、破壊に至るまでの電圧とする。なお、
陽極リード線の径は0.3φとする。測定結果を表1に
示す。以下余白。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかな通り、実施例1〜実施例
3によれば、引抜強度4.0〜4.5kg、火花電圧32
0〜350Vとなる。この大きさは、従来例1〜従来例
3に比較して、引抜強度が約1.14〜1.61倍、火
花電圧が約1.04〜1.17倍となり、いづれも本発
明の実施例の方が大きな値を示している。そして火花電
圧が向上すれば、一般的に耐電圧が大きくなり、また、
漏れ電流特性も安定化する。
3によれば、引抜強度4.0〜4.5kg、火花電圧32
0〜350Vとなる。この大きさは、従来例1〜従来例
3に比較して、引抜強度が約1.14〜1.61倍、火
花電圧が約1.04〜1.17倍となり、いづれも本発
明の実施例の方が大きな値を示している。そして火花電
圧が向上すれば、一般的に耐電圧が大きくなり、また、
漏れ電流特性も安定化する。
【0014】
【発明の効果】以上の通り、本発明の製造方法によれ
ば、成形体の長さを厚さのほぼ1.5倍以下となる寸法
にしているため、陽極リード線の引抜強度を向上でき、
また目つぶれを減少できるため耐電圧や漏れ電流特性、
tanδ 特性等を改良でき、信頼性が高く特性の良い固体
電解コンデンサが得られる。
ば、成形体の長さを厚さのほぼ1.5倍以下となる寸法
にしているため、陽極リード線の引抜強度を向上でき、
また目つぶれを減少できるため耐電圧や漏れ電流特性、
tanδ 特性等を改良でき、信頼性が高く特性の良い固体
電解コンデンサが得られる。
【図1】本発明の実施例の金型による成形状態を示す
図。
図。
【図2】本発明の実施例の成形体の斜視図。
【図3】従来の固体電解コンデンサの金型による成形状
態を示す図。
態を示す図。
2…陽極リード線、 6…成形体。
Claims (1)
- 【請求項1】 弁作用を有する金属の微粉末を陽極リー
ド線を引き出して加圧成形し、その後焼結し、陽極酸化
皮膜を形成する固体電解コンデンサの製造方法におい
て、弁作用を有する金属の微粉末を長さが厚さのほぼ
1.5倍以下となる大きさに加圧成形することを特徴と
する固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22102291A JP2734825B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22102291A JP2734825B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0541339A JPH0541339A (ja) | 1993-02-19 |
JP2734825B2 true JP2734825B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=16760263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22102291A Expired - Fee Related JP2734825B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2734825B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-06 JP JP22102291A patent/JP2734825B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0541339A (ja) | 1993-02-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |