JP2734680B2 - 光検出法 - Google Patents
光検出法Info
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- JP2734680B2 JP2734680B2 JP1232211A JP23221189A JP2734680B2 JP 2734680 B2 JP2734680 B2 JP 2734680B2 JP 1232211 A JP1232211 A JP 1232211A JP 23221189 A JP23221189 A JP 23221189A JP 2734680 B2 JP2734680 B2 JP 2734680B2
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- photocurrent
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ある波長域のみで高感度の光応答を示す
光検出法に関するものである。
光検出法に関するものである。
〔従来の技術〕 波長選択性のある量子井戸を用いた光検出法は例えば
文献(Applied physics Letter,47,190(1985))で示
されており、以下にその原理を示す。
文献(Applied physics Letter,47,190(1985))で示
されており、以下にその原理を示す。
量子井戸構造では励起子吸収が室温でもみられるの
で、吸収特性はかなりシヤープである。
で、吸収特性はかなりシヤープである。
また、第4図に3つの印加電圧(V0<V2<V3)に対す
る光電流スペクトルを示したように、電界によりその吸
収ピークをシフトできる。したがつて吸収ピークを検出
波長へもつていくことにより波長選択性のよい検出がで
きる。
る光電流スペクトルを示したように、電界によりその吸
収ピークをシフトできる。したがつて吸収ピークを検出
波長へもつていくことにより波長選択性のよい検出がで
きる。
また、例えば第4図のλ1とλ2を分解することがで
きる。
きる。
以上のように、従来の光検出法は自然の吸収スペクト
ルを用いるものであり、分解能に問題があつた。
ルを用いるものであり、分解能に問題があつた。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、その分解能を極めて高く、しかもある波長
域のみを選択的に検出できると共にその波長巾を電気的
にコントロールできるような光検出法を得ようとするも
のである。
れたもので、その分解能を極めて高く、しかもある波長
域のみを選択的に検出できると共にその波長巾を電気的
にコントロールできるような光検出法を得ようとするも
のである。
この発明に係る光検出法は、量子井戸構造をi層に有
するp−i−n型ダイオードに外部抵抗を接続して光電
流スペクトルに2つの双安定波長域を得、その急唆な吸
収エツヂとそれらの吸収エツヂに挾まれた高い感度応答
域を用いて波長選択性のある光検出を行なうものであ
る。
するp−i−n型ダイオードに外部抵抗を接続して光電
流スペクトルに2つの双安定波長域を得、その急唆な吸
収エツヂとそれらの吸収エツヂに挾まれた高い感度応答
域を用いて波長選択性のある光検出を行なうものであ
る。
この発明における光検出法は急唆な吸収エツヂとそれ
らの吸収エツヂに挾まれた高い感度応答域を用いて光検
出を行なうので、分解能が極めて高く、しかもある波長
域のみを選択的に検出できると共にその波長巾を電気的
にコントロールできる。
らの吸収エツヂに挾まれた高い感度応答域を用いて光検
出を行なうので、分解能が極めて高く、しかもある波長
域のみを選択的に検出できると共にその波長巾を電気的
にコントロールできる。
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において、(1),(2)は共にGaAs量子井戸層、
(3)はAlAs層、(4)はアンドープAlGaAs層、(5)
はp型AlGaAs層、(6)はn型AlGaAs層、(7)はn型
GaAs基板、(8)は電極である。この素子に第1図のよ
うに、抵抗R(9)と電源電圧Vex(0)を、つなぐ。
1図において、(1),(2)は共にGaAs量子井戸層、
(3)はAlAs層、(4)はアンドープAlGaAs層、(5)
はp型AlGaAs層、(6)はn型AlGaAs層、(7)はn型
GaAs基板、(8)は電極である。この素子に第1図のよ
うに、抵抗R(9)と電源電圧Vex(0)を、つなぐ。
次に動作について説明する。素子に光が当たると吸収
特性に応じて光電流が流れる。この光電流Iは抵抗R
(9)でIRの電圧を生じるので、素子にかかる電圧Vは
Vex−IRとなる。ここで電界により吸収スペクトルがシ
フトするとき、光電流Iは自己変化する。この負荷特性
は と表わせる。
特性に応じて光電流が流れる。この光電流Iは抵抗R
(9)でIRの電圧を生じるので、素子にかかる電圧Vは
Vex−IRとなる。ここで電界により吸収スペクトルがシ
フトするとき、光電流Iは自己変化する。この負荷特性
は と表わせる。
今、素子に抵抗(9)を接続しない時の印加電圧と光
電流との関係が、第2図に模式的に示すように、波長を
順次短くしていくに従つて曲線A→B→C→B→Aとい
うように変化する場合、言い換えれば、2つの電流こぶ
の間の谷底がある波長で最大となり、かつ低電圧部のこ
ぶがその波長からずれるに従い低下する場合を考える。
電流との関係が、第2図に模式的に示すように、波長を
順次短くしていくに従つて曲線A→B→C→B→Aとい
うように変化する場合、言い換えれば、2つの電流こぶ
の間の谷底がある波長で最大となり、かつ低電圧部のこ
ぶがその波長からずれるに従い低下する場合を考える。
このような特性は、例えば第1図において、GaAs量子
井戸(1)の厚さを80Å、GaAs量子井戸(2)の厚さを
100Å、AlAs層(3)の厚さを8Åとした。非対称な結
合量子井戸構造において、量子準位の反交差現象により
得られる。
井戸(1)の厚さを80Å、GaAs量子井戸(2)の厚さを
100Å、AlAs層(3)の厚さを8Åとした。非対称な結
合量子井戸構造において、量子準位の反交差現象により
得られる。
ここで、第2図における2つの負荷直線a,bに対する
光電流スペクトルを模式的に書くと、第3図に示すよう
になる。この図では破線と実線とで2つの安定状態を示
しており、直線aに対するスペクトルでは中心の高感度
電流応答域は、両側を双安定波長領域で囲まれた形にな
つている。この双安定波長領域の単色光が入射する時、
系は下側の実線で示す低電流レベルの応答を示す。
光電流スペクトルを模式的に書くと、第3図に示すよう
になる。この図では破線と実線とで2つの安定状態を示
しており、直線aに対するスペクトルでは中心の高感度
電流応答域は、両側を双安定波長領域で囲まれた形にな
つている。この双安定波長領域の単色光が入射する時、
系は下側の実線で示す低電流レベルの応答を示す。
すなわち、単色信号光に対する応答は実線のようにな
る。ここで、電圧Vexを上げれば負荷直線は(1)式よ
りわかるようにaからbへシフトするので、中心の高電
流レベルの波長域は小さくなり、原理的には第3図にb
で示すように無限小までできる。
る。ここで、電圧Vexを上げれば負荷直線は(1)式よ
りわかるようにaからbへシフトするので、中心の高電
流レベルの波長域は小さくなり、原理的には第3図にb
で示すように無限小までできる。
以上のように第2図のような特性をもつ素子はある波
長域のみ高い感度特性をもつ波長選択性のある光検出素
子として働くことがわかる。また、この高感度波長域は
電圧によりコントロールできる。
長域のみ高い感度特性をもつ波長選択性のある光検出素
子として働くことがわかる。また、この高感度波長域は
電圧によりコントロールできる。
上記実施例では、量子井戸が非対称な結合量子井戸構
造である場合について説明したが、これに限るものでは
なく、例えば非対称でなくてもよく、さらに、他の多重
量子井戸構造であつてもよく、第2図に示すような応答
の波長依存性を示すものであれば、どのような構造のも
のであつてもよい。
造である場合について説明したが、これに限るものでは
なく、例えば非対称でなくてもよく、さらに、他の多重
量子井戸構造であつてもよく、第2図に示すような応答
の波長依存性を示すものであれば、どのような構造のも
のであつてもよい。
なお、上記実施例では光検出として、光電流応答につ
いて説明したが、素子の基板部分を一部取り除いて透過
型素子とすれば、ある波長域の光のみをカツトするフイ
ルター的な素子として用いることができるのは言うまで
もない。
いて説明したが、素子の基板部分を一部取り除いて透過
型素子とすれば、ある波長域の光のみをカツトするフイ
ルター的な素子として用いることができるのは言うまで
もない。
以上のように、この発明によれば、量子井戸構造をi
層に有するp−i−n型ダイオードに外部抵抗を接続し
て光電流スペクトルに2つの双安定波長域を得、その急
唆な吸収エツヂとそれらの吸収エツヂに挾まれた高い感
度応答域を用いて波長選択性のある光検出を行なうの
で、分解能が極めて高く、しかもある波長域のみを選択
的に検出できると共にその波長巾を電気的にコントロー
ルできる効果がある。
層に有するp−i−n型ダイオードに外部抵抗を接続し
て光電流スペクトルに2つの双安定波長域を得、その急
唆な吸収エツヂとそれらの吸収エツヂに挾まれた高い感
度応答域を用いて波長選択性のある光検出を行なうの
で、分解能が極めて高く、しかもある波長域のみを選択
的に検出できると共にその波長巾を電気的にコントロー
ルできる効果がある。
第1図はこの発明の一実施例による光検出法を説明する
構成図、第2図は第1図のものの抵抗を接続していない
時の光電流−電圧特性(A,B,C)と負荷特性(a,b)を示
す特性図、第3図は第2図における負荷直線a,bに対す
る光電流スペクトルを示す説明図、第4図は従来の量子
井戸p−i−n型ダイオードの光電流スペクトルの電圧
依存性を示す特性図である。 図において、(1),(2)はGaAs量子井戸、(3)は
AlAs層、(4)はアンドープAlGaAs層、(5)はp型Al
GaAs層、(6)はn型AlGaAs層、(7)はn型GaAs基
板、(8)は電極、(9)は抵抗、(10)は電源であ
る。
構成図、第2図は第1図のものの抵抗を接続していない
時の光電流−電圧特性(A,B,C)と負荷特性(a,b)を示
す特性図、第3図は第2図における負荷直線a,bに対す
る光電流スペクトルを示す説明図、第4図は従来の量子
井戸p−i−n型ダイオードの光電流スペクトルの電圧
依存性を示す特性図である。 図において、(1),(2)はGaAs量子井戸、(3)は
AlAs層、(4)はアンドープAlGaAs層、(5)はp型Al
GaAs層、(6)はn型AlGaAs層、(7)はn型GaAs基
板、(8)は電極、(9)は抵抗、(10)は電源であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】量子井戸構造をi層に有するp−i−n型
ダイオードに外部抵抗を接続して光電流スペクトルに2
つの双安定波長域を得、その急唆な吸収エツヂとそれら
の吸収エツヂに挾まれた高い感度応答域を用いて波長選
択性のある光検出を行なうことを特徴とする光検出法。 - 【請求項2】量子井戸は結合量子井戸構造である特許請
求の範囲第1項記載の光検出法。 - 【請求項3】量子井戸は非対称構造である特許請求の範
囲第1項または第2項記載の光検出法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1232211A JP2734680B2 (ja) | 1989-09-06 | 1989-09-06 | 光検出法 |
DE69026168T DE69026168T2 (de) | 1989-09-06 | 1990-09-04 | Lichtdetektionsmethode |
EP90309642A EP0416858B1 (en) | 1989-09-06 | 1990-09-04 | A light detection method |
US07/577,546 US5097306A (en) | 1989-09-06 | 1990-09-05 | Method of tristable selective light detection with pin diode |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1232211A JP2734680B2 (ja) | 1989-09-06 | 1989-09-06 | 光検出法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0394128A JPH0394128A (ja) | 1991-04-18 |
JP2734680B2 true JP2734680B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=16935730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1232211A Expired - Lifetime JP2734680B2 (ja) | 1989-09-06 | 1989-09-06 | 光検出法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2734680B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0259625A (ja) * | 1988-08-26 | 1990-02-28 | Canon Inc | 波長選択機能付光検出器 |
-
1989
- 1989-09-06 JP JP1232211A patent/JP2734680B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0394128A (ja) | 1991-04-18 |
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