JP3198169B2 - 光不安定装置 - Google Patents

光不安定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は時間的に一定でない振
動的あるいはカオス的出力光が得られる光不安定装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えばApplied Phys
ics Letters (アプライド フィジックス
レターズ)45巻 第13頁 1984発行に示され
た光双安定素子を示す図であり、図において、4はGa
AsとAlGaAsの周期構造からなる多重量子井戸
層、3は多重量子井戸層4の表裏両面に配設したイント
リンシックAlGaAsの中間層、1は中間層3の表面
に配置したp型AlGaAs層(以下、p型層と略称す
る)、2は中間層3の表面に配設したn型AlGaAs
層(以下、n型層と略称する)である。
【0003】Pinはp型層1への入力光、Pout はn型
層2からの出力光、V0 は抵抗Rを介してp型層1とn
型層2間に電圧を印加する電源である。
【0004】次に動作について説明する。多重量子井戸
層4で吸収される波長の単色光を入力すると、この光を
多重量子井戸層4が吸収するために、抵抗Rを通って光
電流Iが流れる。従って、抵抗Rで電圧降下が生じ、光
双安定素子のp型層1とn型層2間の印加電圧Vが、電
流電圧V0 より電圧降下RIだけ低下する。
【0005】ところが、上記印加電圧Vが低下すると、
多重量子井戸層4での光吸収量が減少し、この結果、光
電流Iも減少し、電圧降下RIも少なくなる。このよう
な電気光学的フィードバックにより、光双安定素子にか
かる電圧が2つの安定な値を示す条件が得られる。
【0006】この場合、それぞれの印加電圧Vに対して
入力光の吸収が異なるので、光双安定素子は2つの出力
out の強度及び光電流Iを示す。
【0007】図6は入力光Pinの強度及び波長λに対す
る出力光Pout の強度及び光電流Iの双安定特性を示し
たものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の光双安定素子は
以上のように構成されているので、2つの出力値を取り
得るが、条件が変わらなければ、どちらかの出力値を時
間的に安定に取り続け、他の出力値を取り得る状態に変
えるには、何かの条件を変化させなければならず、入射
光を変化させることなく、透過光を振動的あるいはカオ
ス的に変調できる光不安定装置がなかった。
【0009】この発明は時間的に不安定な振動的あるい
はカオス的な光出力及び電流出力が得られる光不安定装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
不安定装置は、入射光に対して出力光が2つの安定な応
答を示す2つの光双安定素子を、この2つの光双安定素
子を透過した出力光の強度が時間的に安定な応答を示さ
ないように光学的および電気的に結合させたものであ
る。
【0011】請求項2の発明に係る光不安定装置は、入
射光に対して出力光が2つの安定な応答を示す2つの光
双安定素子を光学的に直列に配置し、かつ、外部負荷の
一部あるいは全部を前記2つの光双安定素子に共通に用
いるものである。
【0012】請求項3の発明に係る光不安定装置は、量
子井戸光吸収層を有するフォトダイオードを光双安定素
子としたものである。
【0013】請求項4または請求項5の発明に係る光不
安定装置は、外部負荷の一部あるいは全部に抵抗または
ダイオードを用いるものである。
【0014】請求項6の発明に係る光不安定装置は、2
つの光双安定素子を1つに集積したnipin構造ある
いはpinip構造の素子を用いるものである。
【0015】
【作用】請求項1の発明における2つの光双安定素子
は、光学的、電気的結合により、ある光入力条件に対し
て、一方の光双安定素子の取り得る双安定条件と他方の
光双安定素子の取り得る双安定条件が異なるようにな
り、上記2つの光双安定素子を組合せた系全体は不安定
な状態となって振動的あるいはカオス的光出力を得るこ
とができる。
【0016】請求項2の発明における2つの光双安定素
子は、光学的に直列に配置し、外部負荷を共通に接続し
たことにより、2つの光双安定素子の光学的、電気的結
合が簡単、容易である。
【0017】請求項3の発明における光双安定素子は、
量子井戸光吸収層を有するフォトダイオードであるの
で、光双安定素子が容易に得られる。
【0018】請求項4または請求項5の発明における外
部負荷は、一部あるいは全部に抵抗またはダイオードを
用い、特にダイオードを利用した場合は不安定状態が得
やすくなる。
【0019】請求項6の発明における光双安定素子は、
2つの光双安定素子を1つの集積素子としたので、部品
数が減少し、取扱いが容易である。
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、100はp−i−n型の光双安定
素子であり、この光双安定素子100はGaAsとAl
GaAsの周期構造からなる多重量子井戸層24の表裏
両面にイントリンシックAlGaAsの中間層23を配
設し、この一方の中間層23の表面にp型AlGaAs
層21を他方の中間層23の表面にn型AlGaAs層
22を配設した構成である。
【0021】101はn−i−p型の光双安定素子であ
り、この光双安定素子101はGaAsとAlGaAs
の周期構造からなる多重量子井戸層28の表裏両面にイ
ントリンシックAlGaAsの中間層27を配設し、こ
の一方の中間層27の表面にn型AlGaAs層25を
他方の中間層27の表面にp型AlGaAs層26を配
設した構成である。
【0022】V1 は負極をp型層21に正極を直列抵抗
1 と共通抵抗RC を介してn型層22に接続した電
源、V2 は負極をp型層26に正極を直列抵抗R2 と共
通抵抗RC を介してn型層25に接続した電源である。
【0023】次に上記実施例の動作原理を、図2に示し
た入力光Pinの波長λに対する2つの光双安定素子10
0,101の光電流I1 ,I2 を用いて説明する。
【0024】まず、光双安定素子100の取り得る2つ
の安定状態に対する光電流の応答をIA 及びIB とす
る。次に、光双安定素子100の2つの安定状態に対し
て、それぞれ光双安定素子101は2つの安定状態を取
り得るので、これ等に対応する光電流出力をIa とIc
及びIb とId とする。
【0025】ここで、一般に双安定領域は、光双安定素
子に印加される電圧が低下するほど、すなわち、外部回
路に電流が多量に流れて抵抗R1 ,R2 とRC による電
圧降下が大きくなるほど短波長側にシフトする。
【0026】従って、図2において矢印で示したよう
に、光双安定素子100の光電流の応答IB (吸収が少
ない)状態に対する光双安定素子101の双安定領域B
は光双安定素子100の光電流の応答IA (吸収が大き
い)状態に対する光双安定素子101の双安定領域Aよ
り短波長になり得る。
【0027】一方、矢印で示したように、光双安定素子
101の4つの状態に対応する光双安定素子100の双
安定領域を短波長側からb,a,d,cとすることがで
きる。
【0028】いま、光双安定素子101の双安定領域A
とBの間の波長λの光が入る場合を考え、最初に図2の
レベルLで示した光電流出力IC で応答したとする。こ
こで、光電流出力IC に対する光双安定素子100の双
安定領域はCなので、光双安定素子100は光電流出力
B しか応答できない。
【0029】ところが、この光電流応答IB に対する光
双安定素子101の双安定領域はBなので、光双安定素
子101はレベルUで示した光電流出力Ib で応答する
ことになり、最初に考えた光電流出力IC ではない。
【0030】このことはこの波長領域の光に対して、現
在のシステムは時間的に安定な出力を示さないことを意
味する。この光電流の不安定性は吸収状態の不安定性に
寄因しているので出力光Poutの強度も不安定になる。
【0031】実施例2. なお、上記実施例1では、別個独立した2つの光双安定
素子100,101を光学的に直列に配設したものであ
るが、この2つの光双安定素子100,101のp層ま
たはn層同志を接合して、p−i−n−i−p構造また
はn−i−p−i−n構造とした集積素子102を用い
てもよい。
【0032】以下、より一般的に説明する。図4は実施
例1及び実施例2の等価回路を示すもので、いま、光双
安定素子100,101に印加される電圧をそれぞれ
V’,V”とし、両光双安定素子100,101での吸
収により、光電流I1 ,I2 が流れる率(吸収係数に対
応)をそれぞれa1 ,a2 、光電流I1 を吸収係数に変
換する係数をbとする。
【0033】このとき、光双安定素子100,101の
吸収特性の波長依存性を示す関数をそれぞれf1 ,f2
とすれば、 I1 =a111 (λ,V′)・・・・・・・・・・・・・・・(1) I2 =a21 (1−bI1 )f2 (λ,V”)・・・・・・・・(2) ここで、 V′=V1 −I11 −(I1 +I2 )RC ・・・・・・・・・・(3) V”=V2 −I22 −(I1 +I2 )RC ・・・・・・・・・・(4) となり、光電流I1 とI2 が解をもたない条件に設定す
れば、不安定状態が得られることになる。
【0034】なお、上記各実施例では、負荷として抵抗
を用いたが、一般的には、ダイオードのような能動素子
でもよくその特性をg1 、g2 、gC とすれば、 V′=V1 −g1 (I1 )−gC (I1 +I2 )・・・・・・・・(3)′ V”=V2 −g2 (I2 )−gC (I1 +I2 )・・・・・・・・(4)′ となり、特性g1 ,g2 ,g3 をうまく選ぶことで、よ
り不安定状態を得やすくなる。
【0035】光通信や光情報処理の分野では、光の強度
を変えて(変調して)、一般的には光を通すか切るかの
スイッチングにより信号を処理、伝達する。ところが、
上記実施例1あるいは実施例2に示す光不安定装置を光
あるいは電気振動素子またはカオス発生器として使用し
て、光の強度を振動的あるいはカオス的に変調し、より
高度な情報処理を行なうことができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、2つの光双安定素子を光学的、電気的結合により、
一方の光双安定素子の取り得る安定条件と他方の光双安
定素子の取り得る安定条件が異なるようにすれば、振動
的あるいはカオス的に光出力する光不安定装置を得るこ
とができる。
【0037】また、請求項2の発明によれば、2つの光
双安定素子は、光学的に直列に配置し、この両素子に外
部負荷を共通に接続したことにより、2つの光双安定素
子の光学的、電気的結合が簡単、容易である。
【0038】請求項3の発明によれば、量子井戸光吸収
層を有するフォトダイオードを光双安定素子とするので
安価である。
【0039】請求項4または請求項5の発明によれば、
外部負荷の一部あるいは全部に抵抗またはダイオードを
用いたので、入手が容易で安価である。
【0040】請求項6の発明によれば、2つの光双安定
素子を1つの集積素子としたので、部品数が減少し、取
扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す光不安定装置の概要
図である。
【図2】この発明の動作原理を説明する入力光の波長に
対する光電流の特性図である。
【図3】この発明の実施例2を示す光不安定装置の概要
図である。
【図4】この発明の光不安定装置の等価回路図である。
【図5】従来の光双安定素子の概要図である。
【図6】従来の光双安定素子の特性図である。
【符号の説明】
100 光双安定素子 101 光双安定素子 21,26 p型AlGaAs層 22,25 n型AlGaAs層 23,27 イントリンシックAlGaAsの中間層 24,28 多重量子井戸層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Appl.Phys.Lett.Vo l.59,No.9,p.p.1016−1018 (1991) 電子情報通信学会技術研究報告 Vo l.91,No.2,p.43−48(OQE 91−8) Jpn.J.Appl.Phys.V ol.23,No.7(1984)p.p. 789−801 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 3/02 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光に対して出力光が2つの安定な応
    答を示す2つの光双安定素子を光学的に直列に配置し、
    かつ、外部負荷の一部あるいは全部を前記2つの光双安
    定素子に共通に用いることを特徴とする光不安定装置。
  2. 【請求項2】 量子井戸光吸収層を有するフォトダイオ
    ードを光双安定素子としたことを特徴とする請求項1記
    載の光不安定装置。
  3. 【請求項3】 外部負荷の一部あるいは全部に抵抗を用
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光
    不安定装置。
  4. 【請求項4】 外部負荷の一部あるいは全部にダイオー
    を用いることを特徴とする請求項1または請求項
    載の光不安定装置。
  5. 【請求項5】 2つの光双安定素子を1つに集積したn
    ipin構造あるいはpinip構造の素子を用いるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載の光不安定装置。
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Jpn.J.Appl.Phys.Vol.23,No.7(1984)p.p.789−801
電子情報通信学会技術研究報告 Vol.91,No.2,p.43−48(OQE91−8)

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