JP2734371B2 - 舶用脱硝反応器の支持構造 - Google Patents

舶用脱硝反応器の支持構造

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JP2734371B2
JP2734371B2 JP6937494A JP6937494A JP2734371B2 JP 2734371 B2 JP2734371 B2 JP 2734371B2 JP 6937494 A JP6937494 A JP 6937494A JP 6937494 A JP6937494 A JP 6937494A JP 2734371 B2 JP2734371 B2 JP 2734371B2
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哲郎 常世田
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均 川守田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶用ディーゼル機関
の排ガスの脱硝を行う舶用脱硝反応器を船舶に搭載する
際の支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関の排ガスの脱硝を行う脱
硝装置には触媒が設けられている。この触媒は脆い材料
であるが、従来の定置形のディーゼル機関に付設された
脱硝装置は陸上に据えつけられていたので、装置全体を
大きく動揺させるような振動や衝撃が加わることがな
く、触媒が破損するおそれはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディー
ゼル機関を搭載した船舶に脱硝反応器を設置する場合に
は、機関運転による振動や荒天時の船舶の揺れによる衝
撃等から脱硝反応器の触媒を守る必要がある。
【0004】本発明は、脱硝反応器の触媒が船舶の動揺
や機関から伝わる振動で破損しないように、該脱硝反応
器を船舶に取り付ける支持構造を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る舶用脱硝反
応器の支持構造は、舶用脱硝反応器の下部を船舶に設け
られた第1の支持体に非線形ばねを介して取り付け、舶
用脱硝反応器の上部を船舶に設けられた第2の支持体と
の間において上下方向に移動自在で水平方向の移動を拘
束するように非線形ばねを介して支持したことを特徴と
する。
【0006】
【作用】機関からの振動や荒天時の船体動揺に起因する
振動・衝撃荷重が舶用脱硝反応器に伝わる量は少なくな
る。舶用脱硝反応器の上部は、船体のローリングやピッ
チングに起因して作用する転倒モーメントに抗して支え
られる。舶用脱硝反応器の上部は上下方向に移動自在な
ので、舶用脱硝反応器の熱膨張は拘束されない。船体と
舶用脱硝装置の間には非線形ばねがあるので共振は生じ
ない。
【0007】
【実施例】図1及び図2に示すように、船舶の煙突1の
内部に舶用脱硝反応器2(以下、脱硝反応器2と呼
ぶ。)が設置されている場合がある。本実施例の脱硝反
応器2は、縦に長い4角柱形状の塔形の装置である。そ
の底部には、船舶のディーゼル機関から排出された排ガ
スを受け入れる受入管3が設けられている。また、その
上部の一側面には脱硝した排ガスの排出管4が設けられ
ている。排出管4は煙突1内に設けられた主排気管5に
接続されており、脱硝された排ガスは煙突1の頂板6を
貫通して上方に突出した主排気管5から排出される。
【0008】脱硝反応器2の下部の相対する一対の側壁
には、それぞれ2つずつの支持脚7が設けられている。
各支持脚7は、脱硝反応器2の側壁に固設された脚板8
と、脚板8に固設された水平なフランジ板9とから構成
されている。
【0009】煙突1内の脱硝反応器2の設置面には、脱
硝反応器2の各支持脚7に対応するように、第1の支持
体として取付脚10が設けられている。各取付脚10
は、設置面に固設された脚板11と、脚板11に固設さ
れた水平なフランジ板12とから構成されている。
【0010】図1に示すように、脱硝反応器2の各支持
脚7は、設置面の取付脚10に取り付けられている。図
3に示すように、設置面の取付脚10のフランジ板12
と、脱硝反応器2の支持脚7のフランジ板9には、それ
ぞれ対応する位置にボルト孔12a,9aが設けられて
いる。両フランジ板12,9は固定手段としてのボルト
13とナット14によって固定されている。
【0011】各取付脚10のフランジ板12に設けられ
た複数のボルト孔12aは、脱硝反応器2の水平方向の
熱膨張を逃がすと共に、水平方向に働く力による脱硝反
応器2の移動を拘束するため、図12に示すように、そ
の長手方向を脱硝反応器の中心部分に向けた長孔とされ
ている。
【0012】図3に示すように、取付脚10のフランジ
板12は、それぞれ環状に成形された一対の非線形ばね
15,15で挟まれている。取付脚10のフランジ板1
2のボルト孔12aと環状の非線形ばね15の中心孔1
5aとは中心が一致している。この環状の非線形ばね1
5は、主として上下方向の荷重を支える。さらに、取付
脚10のフランジ板12を挟む前記各非線形ばね15
は、一対の円盤状の保持板16,16によって上下から
挟まれている。これら保持板16の中心にはボルト孔1
6aを有するブシュ16bが設けられ、このブシュ16
bは前記非線形ばね15の中心孔15aに挿入されてい
る。
【0013】取付脚10のフランジ板12のボルト孔1
2aの内部には、このボルト孔12aに挿入されるボル
ト13を外挿する円筒状に成形された非線形ばね17が
設けられている。この非線形ばね17は、主として横方
向の荷重を支える。
【0014】そして、取付脚10のフランジ板12と、
これを挟む前記一対の保持板16,16と、支持脚7の
フランジ板9の各ボルト孔12a,16a,9aに共通
のボルト13を挿入し、支持脚7のフランジ板9の上方
に突出したボルト13の端部にナット14を螺入するこ
とにより、支持脚7のフランジ板9は非線形ばね15,
17を介して取付脚10のフランジ板12に取り付けら
れる。支持脚7が取付脚10に取り付けられた状態で
は、前記一対の環状の非線形ばね15,15は若干たわ
んだ状態とされている。
【0015】図1に示すように、脱硝反応器2の上部に
は、その本体よりも小さい角形の振れ止め部20が設け
られている。また、煙突1の頂板6には脱硝反応器2の
第2の支持体として振れ止め台21が設けられている。
この振れ止め台21は、煙突1の頂板6を貫通して該頂
板6の下面側に突出した筒部22を有している。この筒
部22は下面が開放された角筒形である。そして、煙突
1の頂板6の下方において、前記脱硝反応器2の振れ止
め部20が振れ止め台21に所定の間隔をおいて挿入さ
れている。
【0016】図4に示すように、前記脱硝反応器2の振
れ止め部20の4面には、所定の厚さで略板状に成形さ
れた非線形ばね23がそれぞれ取り付けられている。各
非線形ばね23は、振れ止め部20に固定された棒状の
ガイド部材24によってその4辺を支持されている。各
非線形ばね23は、前記振れ止め部20の筒部22の内
面22aに所定の間隔をおいて対面している。
【0017】次に、以上説明した構成における非線形ば
ね15,17,23について説明する。非線形ばねは、
引張強さの高いステンレス製等のワイヤをメリヤス状に
編み、波付けした後に所定の形状に圧縮成形した弾性体
である。非線形ばねは、一例として図5に示すような荷
重特性を示す。その特性は非線形であり、またワイヤ間
の摩擦ヒステリシスがあるため、ばね定数は負荷及び変
位振幅により変化する。
【0018】非線形特性の特徴の一つは負荷の増加に伴
って接線ばね定数が高くなることであり、防振ばねとし
て使用した場合、支持体の重量変化に対する固有振動数
の変化は線形ばねに比べ少ない。
【0019】非線形ばねの中心荷重をF、たわみをδ、
定数をa,bで表し、F=aδb と近似した場合の接線
ばね定数kは、k=dF/dδ=abδ(b-1) であり、
固有振動数fをf=(1/2π)×(kg/W)1/2
して求め、例えば図5のA,B点を直線で結んだ線形ば
ねと比較した場合、非線形ばねの固有振動数の荷重に対
する変化は一例として図6に示すグラフのようになる。
【0020】摩擦ヒステリシスの特徴の一つは、例えば
図7に示すように対角線ばね定数が変位振幅に依存して
いることであり、対角線ばね定数は変位振幅が小さいほ
ど高くなり、従って変位振幅に対する振動特性は図8に
一例として示すような傾向を示す。
【0021】本実施例によれば、脱硝反応器2の支持脚
7が非線形ばね15,17の上に載っているため、船舶
の機関の運転による振動や荒天時の船体動揺に起因する
振動・衝撃荷重が脱硝反応器2に伝わる量を減らすこと
ができる。
【0022】また、脱硝反応器2の振れ止め部20は、
船体側の振れ止め台21によってその側面を支えられ
る。このため、船体のローリングやピッチングによって
塔形の脱硝反応器2に生ずる転倒モーメントを振れ止め
部20によって容易に支えることができる。また、振れ
止め部20と振れ止め台21は互いに固定されていない
ので、脱硝反応器2の熱膨張は拘束されず、振れ止め部
20は上下方向にスライドできる。
【0023】また、脱硝反応器2と船体との間には往復
のばね定数が異なる非線形ばね15,17,23が介在
するので、動きによって固有振動数が変化し、外部から
脱硝反応器2に加わる振動による共振が起こりにくい。
【0024】図9は、本実施例で用いた非線形ばねの防
振効果を確認するための実験装置の斜視図である。基台
30上には、直方体状の物体31が非線形ばね32を介
して又は直接設置される。これに鉛直及び水平方向にそ
れぞれ振動を与え、物体31に生じた振動を測定して応
答倍率を求める。
【0025】図10は、上記実験において、鉛直加振と
水平加振の場合について、それぞれ物体を直付けした時
と非線形ばねを介して取り付けた時の応答倍率を示すグ
ラフである。この実験結果から分かるように、非線形ば
ねを使用することによって振動に対する応答倍率は約半
分になる。
【0026】本実施例では、脱硝反応器2を非線形ばね
15,17を介してボルト13で取り付けているので、
そのボルト13の締めつけ力によって非線形ばね15,
17のばね定数を変更でき、脱硝反応器2の支持系の固
有振動数を変化させることができる。例えば、締めつけ
力を大きくすれば、固有振動数は大きくなる。
【0027】図11は、脱硝反応器2の支持脚7と船体
の取付脚10との取り付け構造の他の態様を示した断面
図である。同図(a)は、前記第1実施例と同一の非線
形ばね15,17と保持板16を支持脚7のフランジ板
9の側に設けた第2実施例である。同図(b)は、第2
実施例の構造において、保持板16の外周縁に非線形ば
ね15の保持枠16aを設けたことを特徴とする第3実
施例である。同図(c)は、第3実施例の構造におい
て、非線形ばね15,17及び保持枠16aを有する保
持板16を、取付脚10の側に設けたことを特徴とする
第4実施例である。
【0028】上記第2乃至第4実施例のいずれによって
も前記第1実施例と略同一の作用効果が得られるが、特
に第3及び第4実施例によれば、保持板16に保持枠1
6aが設けられているので、主として上下方向の荷重を
支える環状の非線形ばね15に対しても横方向の荷重が
加わりやすくなる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る舶用脱硝反応器の支持構造
によれば、非線形ばねによって脱硝反応器を支えている
ので、脱硝反応器には振動や衝撃荷重が伝わりにくく、
また共振が発生しにくい。このため、船舶に搭載する脱
硝反応器の触媒が破損しにくくなる等、舶用脱硝反応器
の機能性乃至使用上の利便性を向上させるという産業上
顕著な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の断面図である。
【図2】図1におけるB矢視図である。
【図3】第1実施例における脱硝反応器の下部の支持構
造を示す断面図である。
【図4】第1実施例における脱硝反応器の上部の支持構
造を示す断面図である。
【図5】各実施例において用いられる非線形ばねの荷重
−たわみ特性を示す線図である。
【図6】線形ばねと各実施例において用いられる非線形
ばねの固有振動数−荷重特性を比較して示す線図であ
る。
【図7】各実施例において用いられる非線形ばねの荷重
−たわみ特性を示す線図である。
【図8】各実施例において用いられる非線形ばねの応答
変位−振動数特性を示す線図である。
【図9】各実施例において用いられる非線形ばねの振動
に対する応答倍率を求める実験で使用される実験装置を
示す斜視図である。
【図10】各実施例において用いられる非線形ばねの振
動に対する応答倍率を求める実験の実験結果を示すグラ
フである。
【図11】(a)は第2実施例における脱硝反応器の下
部の支持構造を示す断面図であり、(b)は第3実施例
における脱硝反応器の下部の支持構造を示す断面図であ
り、(c)は第4実施例における脱硝反応器の下部の支
持構造を示す断面図である。
【図12】(a)は第1実施例における取付脚の平面
図、(b)は同側面図である。
【符号の説明】
2 舶用脱硝反応器(脱硝反応器) 10 第1の支持体としての取付脚 15,17,23,32 非線形ばね 21 第2の支持体としての振れ止め台

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舶用脱硝反応器の下部を船舶に設けられ
    た第1の支持体に非線形ばねを介して取り付け、舶用脱
    硝反応器の上部を船舶に設けられた第2の支持体との間
    において上下方向に移動自在で水平方向の移動を拘束す
    るように非線形ばねを介して支持したことを特徴とする
    舶用脱硝反応器の支持構造。
JP6937494A 1994-04-07 1994-04-07 舶用脱硝反応器の支持構造 Expired - Lifetime JP2734371B2 (ja)

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